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JP2003113518A - かつら取付部の形成方法 - Google Patents

かつら取付部の形成方法

Info

Publication number
JP2003113518A
JP2003113518A JP2001307212A JP2001307212A JP2003113518A JP 2003113518 A JP2003113518 A JP 2003113518A JP 2001307212 A JP2001307212 A JP 2001307212A JP 2001307212 A JP2001307212 A JP 2001307212A JP 2003113518 A JP2003113518 A JP 2003113518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forming
yarn
hair bundle
wig
loop
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001307212A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahisa Suzuki
正久 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIHON HEALTHMATE KK
Original Assignee
NIHON HEALTHMATE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIHON HEALTHMATE KK filed Critical NIHON HEALTHMATE KK
Priority to JP2001307212A priority Critical patent/JP2003113518A/ja
Publication of JP2003113518A publication Critical patent/JP2003113518A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Decoration Of Textiles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】3本の糸と毛髪とを編み込んでかつらの取付部
を形成する方法は、編み方が非常に複雑であるため、か
なり熟練した者が注意深く編み込み作業を行わないと、
糸と毛髪との結束に緩みが発生するおそれがある。 【解決手段】毛髪束15に2本の糸11、13を編み込
んでかつらの取付部を形成する方法であって、糸11、
13によって形成される1サイクル毎の結び目19間に
おいて、毛髪束15を糸11、13の間に挿通した状態
で糸11、13を撚りループを形成しループ23、2
5、29、31、35、37に毛髪束15が通った状態
にする工程と、毛髪束15を糸11、13の間に挿通し
ない状態で糸11、13を撚りループ27、33を形成
する工程と、ループを引き絞る工程と、糸13に他方の
糸11を巻き付けて結び目19を形成する工程とから成
るかつら取付部の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、頭部の無毛箇所お
よび薄毛箇所の周辺に残った毛髪に糸を編み込んでかつ
らの取付部を形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的にかつらは合成樹脂や布等から成
るかつら取付部と、このかつら取付部に植設された人毛
や人工毛から成る擬毛とによって構成される。かつらを
頭部に固定する方法には、接着剤や両面テープを用いる
場合があるが、通気性が悪くムレや悪臭、かぶれを起こ
すおそれが少なからずあるという欠点をもっている。そ
こで、特許第2579666号に示されているように、
頭部の無毛箇所および薄毛箇所の周辺に残った毛髪と少
なくとも3本の糸とを編み込んでかつらの取付部を形成
する方法が採用されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の毛髪と少なくとも3本の糸とを編み込んでかつらの
取付部を形成する方法は、編み方が非常に複雑であるた
め、かなり熟練した者が注意深く編み込み作業を行わな
いと、糸と毛髪との結束に緩みが発生するおそれがあ
る。さらに、3本の糸を用いると毛髪が糸と複雑に絡み
合うために毛髪が引っ張られて痛みが出たり、ひどい場
合は炎症を起こすおそれもある。また、3本の糸を使用
するので、かつら取付部がどうしても厚くなり、頭部の
かつら取付部に覆われる部分が洗い難いという不都合が
ある。さらに3本の糸を使用することで、かつら取付部
の厚さ寸法がどうしても大きくなり、かつらとの一体感
が損なわれるおそれもある。
【0004】本発明は上記した問題点に鑑みて為された
ものであり、糸と毛髪との結束に緩みが生じることが無
く、それでいて毛髪が過度に引っ張られることが無く
て、しかもかつら取付部の厚さ寸法が小さく、頭部のか
つら取付部に覆われる部分が洗いやすく、且つかつらと
の自然な一体感を得ることができるかつらの取付部を形
成する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1の発明は、頭部の無毛箇所および薄毛箇所
の周辺に残った毛髪を複数本束ねた毛髪束に2本の糸を
編み込んでかつらの取付部を形成する方法であって、前
記2本の糸によって形成される1サイクル毎の結び目間
において、前記毛髪束を2本の糸の間に挿通した状態で
2本の糸を撚りループを形成し前記ループに毛髪束が通
った状態にする工程と、前記毛髪束を2本の糸の間に挿
通しない状態で糸を撚りループを形成する工程と、前記
ループを引き絞る工程と、一方の糸に他方の糸を巻き付
けて結び目を形成する工程とから成るかつら取付部の形
成方法ある。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載したか
つら取付部の形成方法において、毛髪束が通らないルー
プは毛髪束が通るループに挟まれて形成されることを特
徴とするかつら取付部の形成方法である。
【0007】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載したかつら取付部の形成方法において、結び目を形成
する工程の直前に毛髪束を2本の糸のうちの少なくとも
1本の糸と頭部との間へ上から下へ向かって挿通するこ
とを特徴とするかつら取付部の形成方法である。
【0008】請求項4の発明は、請求項1から3のいず
れかに記載したかつら取付部の形成方法において、結び
目を形成する工程で、一方の糸に他方の糸を複数回巻き
付けて結び目を形成することを特徴とするかつら取付部
の形成方法である。
【0009】請求項5の発明は、請求項1から4のいず
れかに記載したかつら取付部の形成方法において、結び
目は複数個形成することを特徴とするかつら取付部の形
成方法である。
【0010】請求項6の発明は、請求項1から5に記載
したかつら取付部の形成方法において、ループを形成す
るために糸を撚る方向を途中で変更することを特徴とす
るかつら取付部の形成方法である。
【0011】請求項7の発明は、請求項6に記載したか
つら取付部の形成方法において、2本の糸で形成するル
ープの交差部分を2個所連続して一方の糸が他方の糸の
前側に位置するようにすることを特徴とするかつら取付
部の形成方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
るかつら取付部の形成方法及びかつらの固定方法を図面
に従って説明する。第1の実施の形態を図1から図11
の図面によって説明する。図1において符号1はかつら
取付部を示し、このかつら取付部1にかつら3が取り付
けられている。かつら3は合成樹脂製のネット5に人毛
や人工毛から成る擬毛7が植設されている。擬毛はかつ
らを装着する者の毛髪と同質、同色、同径のものが選択
される。
【0013】図2に拡大して示すように、かつら取付部
1は糸11と糸13および毛髪束15とを編み込んで形
成されている。毛髪束15は頭部hの無毛箇所および薄
毛箇所の周辺に残った毛髪(自毛)を15本程度束ねた
ものである。かつら取付部1は結び目17と3つの結び
目19或いは3つの結び目19と3つの結び目19の間
の1サイクル毎の部分9が連続して形成されている。な
お、結び目17はかつら取付部1の始点となるもので、
2回以後のサイクルについては3つの結び目19と3つ
の結び目19との間で、糸11と糸13および毛髪束1
5とが編み込まれる。
【0014】次にかつら取付部1を形成する方法につい
て説明する。理解を容易にするため、かつら取付部1の
1サイクル毎の部分9を形成する工程を図3に示すよう
にAからIの9つに分けて説明する。図1に示すように
糸11は糸車Mに巻かれ、糸13は糸車Lに巻かれてい
る。糸車M、LはポールPに形成された保持穴Hに嵌合
されている。従って、糸11、13を引っ張っただけで
は糸巻きL、Mは回転せず、手で色巻きL、Mを持って
回さないと、糸11、13を引き出すことができない。
まず、糸11、13を適当な長さ引き出し、図4に示す
ように糸11と糸13の左端部を結んで、結び目17を
形成する。なお、糸11と糸13の左端部側は図示しな
い部材に固定し、また右端部側は糸巻きL、Mに巻き付
けられているので、糸11と糸13にある程度のテンシ
ョンがかかった状態で、糸巻きL、Mを手で回して、糸
11と糸13を順次引き出しながら作業を行う。また、
糸11、13を引くことによって、後述するループは適
度な力で引き絞られながらかつら取付部1の形成が行わ
れる。
【0015】図4に示すように、結び目17を形成した
ら、毛髪を15本程度束ねて毛髪束15を形成し、この
毛髪束15の先端部15aを糸11と糸13との間に下
から上へ向かって挿通する。毛髪束15は糸13の前側
を通り、糸11の後側を通って抜ける。次に図5に示す
ように、糸11を下側へ引き、糸13を上側へ引いて交
差させて撚りループ23を形成する。このループ23に
毛髪束15が糸11と糸13との間を下から上へ向かっ
て通された状態となる。
【0016】さらに毛髪束15を糸11と糸13との間
へ上から下へ向かって挿通する。そして、糸13を下側
へ引き、糸11を上側へ引いて交差させて撚り図6に示
すようにループ25を形成して、このループ25に毛髪
束15が通った状態にする。毛髪束15は糸13の前側
を通り、糸11の後側を通ってループ25を抜けてい
る。次いで、糸11を下側へ引き、糸13を上側へ引い
て交差させて撚りループ27を形成する。図4から図6
まででA工程が終了する。
【0017】図7にB工程の作業手順を示す。毛髪束1
5を糸11と糸13の間に下から上へ挿通する。そし
て、糸13を下側へ引き、糸11を上側へ引いて交差さ
せて撚り、ループ29を形成し、このループ29に毛髪
束15が通った状態にする。毛髪束15は糸11の前側
を通り、糸13の後側を通ってループ29を抜けてい
る。毛髪束15はA工程で形成したループ27を通ら
ず、1つループを飛んでループ29に通った状態とな
る。従って、ループ27は毛髪束15が挿通されないま
まで引き絞られる。次いで、毛髪束15を糸11と糸1
3の間に上から下へ向かって挿通する。そして、糸11
を下側へ引き、糸13を上側へ引いて交差させて撚りル
ープ31を形成し、このループ31に毛髪束15が通っ
た状態にする。そして、糸13を下側へ引き、糸11を
下側へ引いて交差させて撚り、ループ33を形成する。
【0018】図8にC工程の作業手順を示す。毛髪束1
5を糸11と糸13の間に下から上へ向かって挿通す
る。そして、糸11を下側へ引き、糸13を上側へ引い
て交差させて撚りループ35を形成し、このループ35
に毛髪束15が通った状態にする。毛髪束15は糸13
の前側を通り、糸11の後側を通ってループ35を抜け
ている。毛髪束15はB工程で形成したループ33には
挿通されず、一つループを飛んでループ35に通った状
態となる。従って、ループ33は毛髪束15が挿通され
ないままで引き絞られる。次いで、毛髪束15を糸11
と糸13の間に上から下に挿通する。そして、糸11を
上側へ引き、糸13を下側へ引いて交差させて撚り、ル
ープ37を形成し、このループ37に毛髪束15が通っ
た状態にする。毛髪束15は糸13の前側を通り、糸1
1の後側を通ってループ37を抜けている。
【0019】図9に示すように、D工程からG工程まで
はC工程と同じ作業を繰り返すので、D工程からG工程
まではC工程の説明で使用した符号と同じ符号を用い
る。D工程からG工程では、毛髪束15を糸11と糸1
3の間に下から上へ向かって挿通する。そして、糸11
を下側へ引き、糸13を上側へ引いて交差させて撚り、
ループ35を形成し、このループ35に毛髪束15が通
った状態にする。毛髪束15は糸13の前側を通り、糸
11の後側を通ってループ35を抜けている。次いで、
毛髪束15を糸11と糸13の間に上から下へ向かって
挿通する。そして、糸11を下側へ引き、糸13を上側
へ引いて交差させて撚り、ループ37を形成し、このル
ープ37に毛髪束15が通った状態にする。毛髪束15
は糸13の前側を通り、糸11の後側を通ってループ3
7を抜けている。
【0020】G工程終了後H工程へ移行する。H工程で
は毛髪束15を糸11と糸13の間から挿通し、上から
下へ向かって糸13の後側へ通す。従って、毛髪束15
は垂れ下がった状態となる。次に図10、図11に示す
I工程へ移行する。I工程では糸11を糸13に右端部
側から左端部側へ向かって2回巻き付け、糸11を図1
0において矢印で示す方向へ引っ張り、糸13に締め付
けるようにして図11に示すように結び目19を形成す
る。これを3回繰り返して結び目19を3つ形成する
(図2、図3参照)。
【0021】そして、上記したA工程からI工程が頭部
を一周するまで繰り返して、かつら取付部1を形成し、
かつら取付部1の始点と終点を連結してかつら取付部1
を完成させる。従って、最初の1サイクルだけが結び目
17と3つの結び目19との間に上記したように2本の
糸11、13と毛髪束15を編み込み、2つ目以降のサ
イクルが3つの結び目19どうしの間に、上記したよう
に2本の糸11、13と毛髪束15を編み込む。このよ
うにして形成したかつら取付部1にかつら3を縫い付け
て頭部に固定する。
【0022】上記のようにかつら取付部1を形成する工
程において、毛髪束15が通らないループ27、33が
形成されるので、毛髪束15が引っ張られた場合にルー
プ27、33がクッションの役割を果たし、糸11、1
3と毛髪束15との結束に緩みが生じるのを防止でき
る。即ち、毛髪束15が通らないループ27、33が存
在するので、毛髪束15が引っ張られた場合にループ2
7、33が引き絞られる分変形ができ、糸11、13は
余裕をもって弾力的に伸縮することが可能となる。従っ
て、毛髪束15と糸11、13との間に無理な力がかか
るのを防ぐことが可能となり、糸11、13と毛髪束1
5との結束が緩むのを防止することができる。
【0023】さらに、ループ27、33がクッションの
役目を果たし、毛髪束15を引っ張る方向と逆の力が生
じるので、毛髪束が過度に引っ張られることが無くな
り、痛みがでるのを防止することができる。また2本の
糸を使用するので、かつら取付部の厚さ寸法が小さくな
り、頭部のかつら取付部に覆われる部分が洗いやすくな
る。しかも、かつら取付部の厚さ寸法が小さくできるの
で、かつらと毛髪との自然な一体感を得ることができる
ようになる。
【0024】第2の実施の形態を図1及び図12から図
21の図面によって説明する。第2の実施の形態に係る
かつら取付部の形成方法は第1の実施の形態と同様の個
所に適用され、同じ部材を用いる。従って、第1の実施
の形態おいて示した部材の符号を引用して、その説明を
省略する。
【0025】第2の実施の形態に係るかつら取付部51
を形成する方法について説明する。かつら取付部51は
結び目17と2つの結び目19或いは2つの結び目19
と2つの結び目19の間の1サイクル毎の部分59が連
続して形成されている。なお、結び目17はかつら取付
部51の始点となるもので、2回以後のサイクルについ
ては2つの結び目19と2つの結び目19との間で、糸
11と糸13および毛髪束15とが編み込まれる。理解
を容易にするため、かつら取付部51の1サイクル毎の
部分59を形成する工程を図12に示すようにAからF
の6つに分けて説明する。第2実施の形態に係るかつら
取付部の形成方法も第1の実施の形態と同様に図1に示
した糸車Mに巻かれた糸11と糸車Lに巻かれた糸13
を用い、糸11と糸13にある程度のテンションがかか
った状態で、糸巻きL、Mを手で回して、糸11と糸1
3を順次引き出しながら作業を行う。まず、糸11、1
3を適当な長さ引き出し、図13に示すように糸11と
糸13の左端部を結んで、結び目17を形成する。
【0026】図13に示すように、結び目17を形成し
たら、毛髪を15本程度束ねて毛髪束15を形成し、こ
の毛髪束15の先端部15aを糸11と糸13との間に
下から上へ向かって挿通する。毛髪束15は糸13の前
側を通り、糸11の後側を通って抜ける。次に図14に
示すように、糸11を下側へ引き、糸13を上側へ引い
て交差させて撚りループ23を形成する。このループ2
3に毛髪束15が糸11と糸13との間を下から上へ向
かって通された状態となる。
【0027】さらに毛髪束15を糸11と糸13との間
へ上から下へ向かって挿通する。そして、糸11を上側
へ引き、糸13を下側へ引いて交差させて撚り、図15
に示すようにループ25を形成して、このループ25に
毛髪束15が通った状態にする。毛髪束15は糸13の
前側を通り、糸11の後側を通ってループ25を抜けて
いる。次いで、糸11を上側へ引き、糸13を下側へ引
いて交差させて撚りループ27を形成し、さらに糸13
を上側に引き、糸11を下側へ引いて交差させて撚りル
ープ53を形成する。図13から図15まででA工程及
びB工程が終了する。
【0028】図16にC工程の作業手順を示す。毛髪束
15を糸11と糸13の間に下から上へ挿通する。そし
て、糸13を上側へ引き、糸11を下側へ引いて交差さ
せて撚り、ループ55を形成し、このループ55に毛髪
束15が通った状態にする。毛髪束15は糸13の後側
を通り、糸11の前側を通ってループ55を抜けてい
る。毛髪束15はB工程で形成したループ27及びルー
プ53を通らず2つループを飛んでループ55に通った
状態となる。従って、ループ27及びループ53は毛髪
束15が挿通されないままで引き絞られる。
【0029】ループ55を構成する糸11と糸13の2
つの交差部分a、bは両方とも糸13が糸11の前側に
なっている。即ち、交差部分a、bの2個所連続して、
糸13が糸11の前側に位置している。従って、交差部
分bを境にして糸11、13の撚り方向(捻り方向)が
逆方向へ変わることになる。前記したように糸11、1
3と右端部は糸巻きM、Nに固定され、左端部も図示し
ない固定部材に固定されている。従って、糸11、13
を一方向へ連続して撚ると、糸11、13を右端部側ま
たは左端部側へ引っ張る力が生じて、毛髪束15が引っ
張られるおそれがある。しかし、本実施の形態の方法に
よれば、上記したように交差部分bを境にして糸11、
13の撚り方向(捻り方向)が変わることになるので、
毛髪束15が一方側へ引っ張られるのを完全に防止する
ことができる。
【0030】図17にD工程の作業手順を示す。糸13
を下側へ引き、糸11を上側へ引いて交差させて撚りル
ープ57を形成し、さらに糸11を下側へ引き、糸13
を上側へ引いて交差させて撚りループ59を形成する。
【0031】図18にE工程の作業手順を示す。毛髪束
15を糸11と糸13の間に上から下へ向かって挿通す
る。そして、糸11を上側へ引き、糸13を下側へ引い
て交差させて撚りループ61を形成し、このループ61
に毛髪束15が通った状態にする。毛髪束15は糸13
の前側を通り、糸11の後側を通ってループ61を抜け
ている。毛髪束15はD工程で形成したループ57、5
9には挿通されず、2つループを飛んでループ61に通
った状態となる次いで、毛髪束15を糸11と糸13の
間に下から上に挿通する。そして、糸11を下側へ引
き、糸13を上側へ引いて交差させて撚り、ループ63
を形成し、このループ63に毛髪束15が通った状態に
する。毛髪束15は糸13の後側を通り、さらに糸13
の前側を通ってループ63を抜け、先端部15aが垂れ
下がった状態となる。
【0032】図19から図21にF工程を示す。F工程
では糸11を糸13に右端部側から左端部側へ向かって
2回巻き付け、糸11を図10において矢印で示す方向
へ引っ張り、糸13に締め付けるようにして図11に示
すように結び目19を形成する。これを2回繰り返して
結び目19を2つ形成する。
【0033】そして、上記したA工程からF工程が頭部
を一周するまで繰り返して、かつら取付部51を形成
し、かつら取付部51の始点と終点を連結してかつら取
付部51を完成させる。従って、最初の1サイクルだけ
が結び目17と2つの結び目19との間に上記したよう
に2本の糸11、13と毛髪束15を編み込み、2つ目
以降のサイクルが2つの結び目19どうしの間に、上記
したように2本の糸11、13と毛髪束15を編み込
む。このようにして形成したかつら取付部51にかつら
3を縫い付けて頭部に固定する。
【0034】上記のようにかつら取付部1(51)を形
成する工程において、毛髪束15が通らないループ(第
1の実施の形態ではループ27、33、第2の実施の形
態ではループ27、53、57、59)が形成されるの
で、毛髪束15が引っ張られた場合に毛髪束15が通ら
ないループがクッションの役割を果たし、糸11、13
と毛髪束15との結束に緩みが生じるのを防止できる。
即ち、毛髪束15が通らないループが存在するので、毛
髪束15が引っ張られた場合に毛髪束15が通らないル
ープが引き絞られる分変形ができ、糸11、13は余裕
をもって弾力的に伸縮することが可能となる。従って、
毛髪束15と糸11、13との間に無理な力がかかるの
を防ぐことが可能となり、糸11、13と毛髪束15と
の結束が緩むのを防止することができる。
【0035】さらに、毛髪束15が通らないループがク
ッションの役目を果たし、毛髪束15を引っ張る方向と
逆の力が生じるので、毛髪束が過度に引っ張られること
が無くなり、痛みがでるのを防止することができる。ま
た2本の糸を使用するので、かつら取付部の厚さ寸法が
小さくなり、頭部のかつら取付部に覆われる部分が洗い
やすくなる。しかも、かつら取付部の厚さ寸法を小さく
できるので、かつらと毛髪との自然な一体感を得ること
ができるようになる。
【0036】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても発明に含まれる。例えば、上記
実施の形態では毛髪束が通らないループを1サイクル間
で第1も実施の形態では2つ、第2の実施の形態では4
つ設けたが、1つまたは3つ或いは5つ以上設けるよう
にしてもよい。また、毛髪束を通らないループが毛髪束
の通るループに挟まれてもよく、毛髪束が通らないルー
プを連続して形成するようにしてもよい。
【0037】第1の実施の形態では、B工程の作業を1
回にしたが、B工程と同じ工程を繰り返した後にC工程
へ移行してもよく、B工程を省いてA工程からC工程へ
移行してもよい。またC工程からG工程において同じ作
業を5回繰り返しているが、5回より少ない回数でも、
或いは5回より多い回数であってよい。即ち、これら各
工程の省略や工程の繰り返し回数は毛髪束の長さ等によ
って適宜変更する。
【0038】また、第1の実施の形態では、H工程にお
いて毛髪束15を糸13の後側を通して下側へ引き出し
ているが、糸11、13の両方の後側を通して下側へ引
き出すようにしてもよい。さらに、上記実施の形態にお
いて結び目19を形成するのに糸11を糸13に2回巻
き付けているが、1回でもよく3回以上巻き付けるよう
にしてもよい。また、結び目19の数は1つまたは或い
は3つより多い数とすることも可能である。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明のかつら取付部の
形成方法によれば、糸と毛髪との結束に緩みが生じるこ
とが無く、それでいて毛髪が過度に引っ張られることが
無くなる。2本の糸を用いるので、かつら取付部の厚さ
寸法が小さく、頭部のかつら取付部に覆われる部分が洗
いやすく、且つかつらと毛髪との自然な一体感を得るこ
とができるようになる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るかつら取付部の形成
方法によって形成したかつら取付部にかつらを取り付け
る状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法によって形成したかつら取付部の結び目と結
び目との間の1サイクル毎の部分の拡大斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の全工程の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の作業手順を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の作業手順を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の作業手順を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の作業手順を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の作業手順を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るかつら取付部の形成
方法の作業手順を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るかつら取付部の形
成方法の作業手順を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るかつら取付部の形
成方法の作業手順を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るかつら取付
部の形成方法の全工程の斜視図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係るかつら取付
部の形成方法の作業手順を示す図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係るかつら取付
部の形成方法の作業手順を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係るかつら取付
部の形成方法の作業手順を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係るかつら取付
部の形成方法の作業手順を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係るかつら取付
部の形成方法の作業手順を示す図である。
【図18】本発明の第1実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の作業手順を示す図である。
【図19】本発明の第1実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の作業手順を示す図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態に係るかつら取付
部の形成方法の作業手順を示す図である。
【図21】本発明の第2実施の形態に係るかつら取付部
の形成方法の作業手順を示す図である。
【符号の説明】
1 かつら取付部 3 かつら 5 合成樹脂製のネット 7 擬毛 9、59 かつら取付部の1サイクル毎の部分 11、13 糸 15 毛髪束 17、19 結び目 19、23、25、31、33、35、37、53、5
5、57、59、61、63 ループ h 頭部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】頭部の無毛箇所および薄毛箇所の周辺に残
    った毛髪を複数本束ねた毛髪束に2本の糸を編み込んで
    かつらの取付部を形成する方法であって、前記2本の糸
    によって形成される1サイクル毎の結び目間において、
    前記毛髪束を2本の糸の間に挿通した状態で2本の糸を
    撚りループを形成し前記ループに毛髪束が通った状態に
    する工程と、前記毛髪束を2本の糸の間に挿通しない状
    態で糸を撚りループを形成する工程と、前記ループを引
    き絞る工程と、一方の糸に他方の糸を巻き付けて結び目
    を形成する工程とから成るかつら取付部の形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載したかつら取付部の形成方
    法において、毛髪束が通らないループは毛髪束が通るル
    ープに挟まれて形成されることを特徴とするかつら取付
    部の形成方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載したかつら取付部
    の形成方法において、結び目を形成する工程の直前に毛
    髪束を2本の糸のうちの少なくとも1本の糸と頭部との
    間へ上から下へ向かって挿通することを特徴とするかつ
    ら取付部の形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載したかつ
    ら取付部の形成方法において、結び目を形成する工程
    で、一方の糸に他方の糸を複数回巻き付けて結び目を形
    成することを特徴とするかつら取付部の形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載したかつ
    ら取付部の形成方法において、結び目は複数個形成する
    ことを特徴とするかつら取付部の形成方法。
  6. 【請求項6】請求項1から5に記載したかつら取付部の
    形成方法において、ループを形成するために糸を撚る方
    向を途中で変更することを特徴とするかつら取付部の形
    成方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載したかつら取付部の形成方
    法において、2本の糸で形成するループの交差部分を2
    個所連続して一方の糸が他方の糸の前側に位置するよう
    にすることを特徴とするかつら取付部の形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101013887B1 (ko) 2010-10-15 2011-02-10 류대우 붙임머리 착용방법 및 이에 사용되는 붙임머리

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