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JP2003102594A - 吸湿/吸水発熱性寝具 - Google Patents

吸湿/吸水発熱性寝具

Info

Publication number
JP2003102594A
JP2003102594A JP2001302933A JP2001302933A JP2003102594A JP 2003102594 A JP2003102594 A JP 2003102594A JP 2001302933 A JP2001302933 A JP 2001302933A JP 2001302933 A JP2001302933 A JP 2001302933A JP 2003102594 A JP2003102594 A JP 2003102594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorption
absorbing
fine particles
hygroscopic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001302933A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Inatomi
伸一郎 稲富
Seiichi Ochi
清一 越智
Akihisa Nakagawa
明久 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2001302933A priority Critical patent/JP2003102594A/ja
Publication of JP2003102594A publication Critical patent/JP2003102594A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
  • Bedding Items (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】寝具に優れた吸湿もしくは吸水性を付与し、吸
湿もしくは吸水時の発熱速度、発熱温度、発熱保持性、
結露防止性に優れる寝具を提供するものである。 【解決手段】高吸湿性微粒子が付着されてなる中綿及び
/又は側地を用いた寝具であり、吸湿及び/又は吸水時
の最大温度上昇が3℃以上であることを特徴とする吸湿
/吸水発熱性寝具であり、好ましくは吸湿時の発熱が3
0分以上、及び/又は吸水時の発熱が1分以上保持され
ることを特徴とする前記の吸湿/吸水発熱性寝具であ
り、さらには、吸水時の最大温度上昇が8℃以上である
吸湿/吸水発熱性寝具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、寝具類に関し、特
に冬季などの冷温環境下で効果的な蓄熱保温性が達成で
きる吸湿/吸水発熱性能を有するふとん、クッション材
などの寝具類に関する。
【0002】
【従来の技術】保温性に着目した一般衣料、防寒衣料、
スポーツ衣料や低温倉庫用ユニホームなどが種々実用化
されている。従来の保温性改善手段としては、熱伝導度
の小さい空気層を増やすための中空断面繊維や極細繊維
を活用する方法、体熱を反射するアルミ蒸着、コーティ
ングもしくは金属スパッタリングの活用する方法、金属
酸化物やセラミックス練り込みによる遠赤外線効果を期
待する方法(特開昭63−105107号、特開昭7−
331584号など)、吸湿発熱性繊維を紡績、混繊等
により布帛、中綿に混用する方法(特開平6−2940
06号、特開平8−197661号ほか)やアクリル
酸、メタクリル酸などのビニル系モノマーのグラフト重
合法でカルボン酸末端を繊維表面もしくは内部に導入
し、ナトリウム塩化など金属塩化することで吸湿発熱性
を付与する方法などが種々提案されている。しかしなが
らこれらの方法はいずれも、発熱加温性が不十分であ
り、加えて、かかる吸湿/吸水発熱性を切り口とした効
果的な蓄熱保温性、結露防止性を発現する寝具は提案さ
れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた吸湿
もしくは吸水性を付与し、吸湿もしくは吸水時の発熱速
度、発熱温度、発熱保持性、結露防止性に優れる吸湿/
吸水発熱性寝具を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するための技術構成は次のとおりである。すなわち、 1.高吸湿性微粒子が付着されてなる中綿及び/又は側
地を用いた寝具であり、吸湿及び/又は吸水時の最大温
度上昇が3℃以上であることを特徴とする吸湿/吸水発
熱性寝具。
【0005】2.吸湿時の発熱が30分以上、及び/又
は吸水時の発熱が1分以上保持されることを特徴とする
第1に記載の吸湿/吸水発熱性寝具。
【0006】3.吸水時の最大温度上昇が8℃以上であ
ることを特徴とする第1又は2に記載の吸湿/吸水発熱
性寝具。
【0007】4.高吸湿性微粒子が有機微粒子であるこ
とを特徴とする第1〜3のいずれかに記載の吸湿/吸水
発熱性寝具。
【0008】5.高吸湿性有機微粒子がポリスチレン
系、ポリアクリロニトリル系、ポリアクリル酸エステル
系、ポリメタクリル酸エステル系のいずれかのビニル系
重合体で、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基ある
いは、それらの金属塩の少なくとも1種の親水基を有
し、かつジビニルベンゼン、トリアリルイソシアネート
またはヒドラジンのいずれかで架橋された架橋重合体で
ある第4に記載の吸湿/吸水発熱性寝具。
【0009】6.高吸湿性微粒子の平均粒子径が2μm
未満であることを特徴とする第1〜5のいずれかに記載
の吸湿/吸水発熱性寝具。
【0010】7.高吸湿性微粒子が親水性樹脂を介して
中綿あるいは側地に固定化されていることを特徴とする
第1〜6のいずれかに記載の吸湿/吸水発熱性寝具。
【0011】8.高吸湿性微粒子と親水性樹脂の質量比
が1/1〜19/1であることを特徴とする第1〜7の
いずれかに記載の吸湿/吸水発熱性寝具。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する.本発明における寝具とは、掛けふと
ん、肌掛けふとん、硬綿式敷きふとん、ベッドパッド、
敷きパッド、ベビー敷きふとん、マットレス、枕、クッ
ション材などである。
【0013】本発明において吸湿/吸水加工を施す対象
は、短繊維及び編物、織物、不織布などの繊維構造体で
あり、その素材は、ポリエステル系、ポリアミド系、ポ
リアクリルニトリル系、ポリエチレン系、ポリプロピレ
ン系、ポリブチレンテレフタレート系、ポリテトラメチ
レンテレフタレート系、ポリウレタン系、ポリフェニレ
ンサルファイド系等の合成繊維、レーヨン、アセテート
等の化学繊維、木綿、麻、シルク、ウール、羽毛などの
天然繊維もしくはこれらの混用素材である。これらの繊
維及び繊維構造体は、寝具類の側地および中綿として用
いられる。
【0014】本発明の高吸湿性微粒子(高吸湿/吸水発
熱性微粒子とも表記する。)とは、吸湿又は吸水時に発
熱性を示す微粒子であれば、特に化学構造的に限定され
るものではない。例えば、吸湿性シリカなどの無機系、
もしくは吸湿性ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリエ
ステル系およびポリアクリレート系などの種々の有機系
微粒子の適用が可能であるが、特に、高吸湿/吸水発熱
性有機微粒子が好ましく、例えば、ポリスチレン系、ポ
リアクリロニトリル系、ポリアクリル酸エステル系、ポ
リメタクリル酸エステル系のいずれかのビニル系重合体
で、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基あるいは、
それらの金属塩の少なくとも1種の親水基を有し、かつ
ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアネートまたはヒ
ドラジンのいずれかで架橋された架橋重合体微粒子であ
る。
【0015】高吸湿性微粒子の粒度は、吸湿/吸水発熱
速度/発熱効率、均一付着性、風合い及び耐磨耗性の点
から細かいほど望ましく、平均粒子径2μm未満がより
好ましい。
【0016】本発明の高吸湿性微粒子の付与方法は、繊
維に直接練り込む方法や編物、織物、不織布などの表層
にバインダー樹脂を介して付着させる方法が挙げられる
が、吸湿/吸水発熱速度/発熱効率の点から後者のバイ
ンダー樹脂を介する付着方法が好ましい。
【0017】バインダー樹脂としては、通常の含浸法、
パディング法、コーティング法、スプレー法に適用でき
るシリコン系、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル
系などの樹脂が挙げられ、特に限定されないが、親水
性、透湿性に優れ、高吸湿/吸水発熱性微粒子の吸湿性
を阻害しないものが好ましい。また、これら高吸湿/吸
水発熱性微粒子と親水性樹脂バインダーの系に耐久性向
上のため各種架橋剤を併用しても良い。
【0018】本発明における高吸湿/吸水発熱性微粒子
と親水性樹脂の配合比及びこれらの付着量は、吸湿/吸
水発熱性に大きく影響する。親水性樹脂の親水レベルに
より高吸湿/吸水発熱性微粒子と親水性樹脂の配合比は
多少異なるが、1/1〜19/1の配合使用が望まし
く、特に、親水性樹脂の配合比率の小さいものほど、優
れた吸湿/吸水発熱性を発現させることができる。但
し、親水性樹脂が極端に少ない場合、もしくは併用しな
い場合は構造物表面に付着した高吸湿/吸水発熱性微粒
子の磨耗耐久性が低下し、脱落し易くなる。
【0019】本発明の吸湿/吸水発熱性繊維構造体の発
熱性は、物質の吸湿もしくは吸水時に産出する吸着反応
熱に基づくもので、繊維構造体に含まれる高吸湿/吸水
性微粒子の吸湿性能力及び又は吸水性能力及び付着量に
依存する。すなわち、高吸湿/吸水性微粒子で、しかも
細かいほど吸着水分による産熱は大きく、発熱速度も早
くなる。もちろん、かかる吸湿/吸水性は構造体基材単
独でも保有するため、より効果的な吸湿/吸水発熱性を
実現させるためには適用吸湿/吸水発熱性微粒子の吸湿
性は25%以上が望ましく、さらに好ましくは40%以
上である。したがって、効果的な吸湿/吸水発熱性を得
るためには、本発明の吸湿/吸水発熱性繊維構造体を出
来るだけ低吸湿率、更に好ましくは完全乾燥(絶乾)状
態に近い状態で保管することが肝要である。逆に、飽和
吸湿率以上に水分を吸着し、発熱が完了した繊維構造体
は、放熱冷却され当初の温度まで低下するが、再度、乾
燥して吸着水を取り除けば、元来の優れた吸湿/吸水発
熱性が再発現する。
【0020】気相状態の吸湿発熱性が適度な速度で発熱
し、比較的長く発熱性を維持するのに対して、液相の吸
水発熱性は急速な発熱性が得られる反面、付着水の量が
多すぎると顕著な発熱効果が得られない場合もあるの
で、付着水量の管理が重要となる。
【0021】本発明によれば、高吸湿/吸水発熱性微粒
子の種類及び付着量を最適化し、適正な親水性樹脂バイ
ンダーを介して付着させた繊維構造体は、吸湿及び又は
吸水時の最大温度上昇が3℃以上、好ましくは4℃以
上、より好ましくは5℃以上であり、さらには吸水時の
最大温度上昇が8℃以上であり、しかも吸湿時の発熱が
30分以上、吸水時の発熱が30秒以上、より好ましく
は1分以上保持される優れた吸湿/吸水発熱性が得られ
る。
【0022】本発明の繊維構造体は、これらの優れた高
吸湿/吸水発熱性に加えて、抗菌防臭性、制菌性、消臭
性、ノネナール消臭性、pH緩衝性、制電性、SR防汚
性、耐酸性雨性の多機能性を発現させることもできる。
【0023】以上により得られる側地及び/又は中綿を
寝具の少なくとも一部に用いることによりムレ感を低減
できる寝具が得られる。側地としては肌側にのみ使用す
ることも可能であり、中綿(敷きふとんの場合には巻き
綿)としては、上記加工を施していない中綿との混綿あ
るいは積層をして用いる事も出来る。掛けふとんの場合
には肌側に、敷きふとんの場合には寝床内の環境を良く
することを目的として肌側に、また結露防止のために用
いる場合にはフローリング側に用いると良い。
【0024】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は、何らこれらに限定されるものではない。
以下で、単に部、%と記載したものは、質量基準を意味
する。また、本実施例における繊維構造体の測定、評価
は次の方法で行った。
【0025】<絶乾質量>サンプルを110℃×6時間
乾燥後、シリカゲル入りデシケーターに入れ、20℃、
65%RH環境下で調温後、質量測定を行った。 <吸湿性>20℃、65%RH環境下で24時間調温調
湿後の質量測定を行い、下記式から算出した。 吸湿率(%)={(吸湿質量−絶乾質量)/絶乾質量}
×100
【0026】<吸湿発熱性>110℃×6時間乾燥後、
シリカゲル入りデシケーターに入れ、絶乾状態とした5
cm×5cmの測定サンプルに温度センサー(例えば安
立計器(株)製;540K MD−5型)を装着後、2
0℃、95%RH環境下(例えば硫酸カリウム飽和水溶
液入りデシケータ)での吸湿発熱性を温度記録計(例え
ば安立計器(株)製;DATA COLLECTOR
AM−7052型)で計測した。 <吸水発熱性>前記絶乾状態の5cm×5cmの測定サ
ンプルに温度センサーを装着後、20℃、65%RH環
境下で、サンプル質量の50%相当量のイオン交換水を
3〜5秒の間に均一に噴霧後、吸水発熱性を温度記録計
にて計測した。最大吸水発熱温度及び吸水前サンプル温
度以上の吸水発熱保持時間(分)で評価した。
【0027】<結露性>10〜15リットルの内体積を
有するデシケーターに5cm×5cmのサンプルを投入
し、ふたを開けた状態で20℃、80%の室内に放置
し、調温・調湿した。24時間後、デシケーターのふた
を閉めて10℃に保たれた環境下に5分以内に移動させ
る。その1時間後にふたを開けサンプルの結露状態を確
認した。
【0028】[実施例1]ポリエチレンテレフタレート
系ポリエステル長繊維加工糸(165dtex/48
f)を経120本、横80本の平織り生地を通常リラッ
クス精練、分散染色、乾燥後、本発明の高吸湿/吸水発
熱性側地用の基布として用いた。
【0029】次に高吸湿/吸水発熱性有機微粒子の製造
を次の方法で行った。メタクリル酸/p−スチレンスル
ホン酸ソーダ=70/30の水溶性重合体350部及び
硫酸ナトリウム35部を6500部の水に溶解し、櫂型
攪拌機付きの重合槽に仕込んだ。次に、アクリル酸メチ
ル2750部及びジビニルベンゼン330部に2,2'
−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)15
部を溶解して重合槽に仕込み、400rpmの攪拌下、
60℃で2時間重合し、重合率88%の共重合体を得
た。該重合体100部を水900部中に分散し、これに
110部の苛性ソーダを添加し、90℃、2.5時間反
応を行い、アクリル酸メチルのメチルエステル部を加水
分解することによりカルボキシル基4.6ミリ当量/g
を有した架橋重合体を得た。得られた重合体を水中に分
散し、洗浄、脱水後、粉砕、分級し、高吸湿/吸水発熱
性微粒子を得た。得られた高吸湿/吸水発熱性有機微粒
子の20℃、65%RH下での吸湿性は50%、平均粒
子径は0.8μmであった。
【0030】かかる高吸湿/吸水発熱性微粒子20%を
含む水分散体95部に親水性樹脂バインダーとして、T
F−3500(花王社製親水性シリコン系バインダー;
固形分40%)4部およびアクアプレンWS105(明
成化学工業社製親水性ウレタン系バインダー;固形分4
0%)1部を加えた加工パディング液に前記基布を浸漬
し、マングルにて加工液ウエットピックアップ率100
%になるよう絞った後、120℃で乾燥後、180℃で
1分間乾熱セットして繊維構造体を得た。得られた繊維
構造体の吸湿/吸水発熱性の特性を表1に示す。未加工
品に比べ優れた吸湿発熱性/吸水発熱性が得られた。こ
の繊維構造体を側地として用いた掛けふとん(中綿:繊
度6.6dtex、繊維長64mm、中実丸断面ポリエ
ステル1.5kg、横1.5m、縦2m)を得た。この
掛けふとんは未加工品の繊維構造体を配置した掛けふと
んに比べ発熱速度、発熱温度、発熱保持時間の優れた吸
湿発熱性/吸水発熱性が得られ、保温性に優れるもので
あった。
【0031】[実施例2]実施例2の基布は、前記実施
例1と同じものを用いた。
【0032】実施例2で用いる高吸湿/吸水発熱性有機
微粒子の製造を次の方法で行った。アクリロニトリル4
50部、アクリル酸メチル40部、p−スチレンスルホ
ン酸ソーダ16部及び水118部をオートクレーブに仕
込み、重合開始剤としてジ−tert−ブチルパーオキ
サイドを単量体全体に対して0.5%添加した後、密閉
し、次いで攪拌下において150℃で20分間重合反応
後、攪拌しながら約90℃まで冷却し、平均粒子径1.
4μm(光散乱光度計測定)の原料微粒子の水分散体を
得た。この水分散体に浴中濃度が35%になるようヒド
ラジンを加え、102℃で2時間架橋処理を行い、続い
て浴中濃度が10%になるよう苛性ソーダを加えて、1
02℃で5時間加水分解処理を行った後、流水中で透
析、脱塩、乾燥、粉砕、分級後、高吸湿/吸水発熱性有
機微粒子を得た。得られた高吸湿/吸水発熱性有機微粒
子の20℃、65%RH下での吸湿性は45%、平均粒
子径は0.9μmであった。
【0033】かかる高吸湿/吸水発熱性微粒子20%を
含む水分散体95部に親水性樹脂バインダーとして、T
F−3500(花王社製親水性シリコン系バインダー;
固形分40%)5部を加えた加工パッディング液に前記
基布を浸漬し、マングルにて加工液ウエットピックアッ
プ率120%になるよう絞った後、120℃で乾燥後、
170℃で1分間乾熱セットして繊維構造体を得た。得
られた繊維構造体の吸湿/吸水発熱性の特性を表1に示
す。未加工品に比べ優れた吸湿発熱性/吸水発熱性が得
られた。この繊維構造体を側地として用いた掛けふとん
(中綿:繊度6.6dtex、繊維長64mm、中実丸
断面ポリエステル1.5kg、横1.5m、縦2m)を
得た。この掛けふとんは未加工品の繊維構造体を配置し
た掛けふとんに比べ発熱速度、発熱温度、発熱保持時間
の優れた吸湿発熱性/吸水発熱性が得られ、保温性に優
れるものであった。
【0034】[実施例3]6.6デシテックス、繊維長
64mmカットの中空ポリエステル短繊維(立体捲縮
糸)を開繊、カード後、後工程に問題のないようニード
ルパンチを付与し、不織布(目付け=500g/m2
を得た。
【0035】次いで、実施例1で得られた高吸湿/吸水
発熱性有機微粒子20%を含む水分散体95部に、親水
性バインダーとして、TF−3500(花王社製造親水
性シリコン系バインダー;固形分40%)5部を加えた
加工パディング液に前記不織布を浸漬し、マングルにて
加工液ウエットピックアップ率100%になるよう絞っ
た後、120℃で乾燥後、170℃で1分間乾熱セット
して繊維構造体を得た。得られた繊維構造体の吸湿/吸
水発熱性の特性を表1に示す。未加工品に比べ優れた吸
湿発熱性/吸水発熱性が得られた。この繊維構造体を中
綿として用いた敷きパッド(側地は比較例1を使用、横
1m、縦2m)を得た。この敷きパッドは未加工品の繊
維構造体を配置した敷きパッドに比べ発熱速度、発熱温
度、発熱保持時間の優れた吸湿発熱性/吸水発熱性が得
られ、保温性に優れるものであった。
【0036】[実施例4]10番手綿紡績糸100%か
らなる平織りの生地を通常ののり抜き精練、過酸化水素
漂白、シルケット加工後、反応染料により染色、洗浄、
乾燥セットした織物を基布として用いた。
【0037】次いで、実施例1で得られた高吸湿/吸水
発熱性有機微粒子20%を含む水分散体90部に、親水
性バインダーとして、TF−3500(花王社製造親水
性シリコン系バインダー;固形分40%)3.5部およ
び繊維素反応型グリオキザール系樹脂(ジメチロールヒ
ドロキシエチレン尿素;固形分80%)6部、塩化マグ
ネシウム系酸性触媒0.5部を加えた加工パディング液
に前記基布を浸漬し、マングルにて加工液ピックアップ
率100%になるよう絞った後、120℃で乾燥後、1
70℃で1分間乾熱セットして繊維構造体を得た。得ら
れた繊維構造体の吸湿/吸水発熱性の特性を表1に示
す。未加工品に比べ優れた吸湿発熱性/吸水発熱性が得
られた。この繊維構造体を側地として用いた掛けふとん
(中綿:繊度6.6dtex、繊維長64mm、中実丸
断面ポリエステル1.5kg、横:1.5m、縦2m)
を得た。この掛けふとんは未加工品の繊維構造体を配置
した掛けふとんに比べ発熱速度、発熱温度、発熱保持時
間の優れた吸湿発熱性/吸水発熱性が得られ、保温性に
優れるものであった。
【0038】[比較例1]実施例1に記載のポリエステ
ル長繊維加工糸使い平織り生地単独での結果を表1に示
す。実施例1、2に比べ吸湿/吸水発熱効果は見られな
かった。
【0039】[比較例2]実施例3に記載の中空ポリエ
ステル短繊維製不織布単独での結果を表1に示す。実施
例3に比べ吸湿/吸水発熱効果は見られなかった。
【0040】[比較例3]実施例4に記載の綿紡績糸1
00%パイル織物単独での結果を表1に示す。多少の吸
湿/吸水発熱性が見られるものの実施例4に比べ劣るも
のであった。
【0041】[比較例4]実施例1の平織り生地を用
い、高吸湿/吸水発熱性微粒子20%を含む水分散体9
5部にアミノ変成シリコン樹脂バインダー(固形分40
%)5部を加えた加工液に基布を浸漬し、マングルにて
加工液ウエットピックアップ率100%になるよう絞っ
た後、120℃で乾燥後、180℃で1分間乾熱セット
して構造体を得た。得られた構造体の吸湿/吸水発熱性
の特性を表1に示す。実施例に比べ吸湿発熱性/吸水発
熱性が劣るものであった。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、高吸湿発熱性微粒子を
少量の親水性樹脂を介して編物、織物、短繊維に付着さ
せることで、外部環境、人体もしくは人工的な湿気(水
蒸気)や水分(液体)を吸収して迅速かつ安定に発熱す
ることで、寝具に好適な吸湿/吸水発熱性構造体を簡便
に、かつ安定に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 23/08 D06M 23/08 Fターム(参考) 3B096 AC16 AD04 3B102 BA12 4L031 AA02 AA04 AA05 AA14 AA17 AA18 AA20 AA22 AB34 BA33 DA21 4L033 AA02 AA03 AA05 AA07 AA08 AB07 AC07 AC15 CA13 CA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高吸湿性微粒子が付着されてなる中綿及
    び/又は側地を用いた寝具であり、吸湿及び/又は吸水
    時の最大温度上昇が3℃以上であることを特徴とする吸
    湿/吸水発熱性寝具。
  2. 【請求項2】 吸湿時の発熱が30分以上、及び/又は
    吸水時の発熱が1分以上保持されることを特徴とする請
    求項1に記載の吸湿/吸水発熱性寝具。
  3. 【請求項3】 吸水時の最大温度上昇が8℃以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の吸湿/吸水発
    熱性寝具。
  4. 【請求項4】 高吸湿性微粒子が有機微粒子であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸湿/吸
    水発熱性寝具。
  5. 【請求項5】 高吸湿性有機微粒子がポリスチレン系、
    ポリアクリロニトリル系、ポリアクリル酸エステル系、
    ポリメタクリル酸エステル系のいずれかのビニル系重合
    体で、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基あるい
    は、それらの金属塩の少なくとも1種の親水基を有し、
    かつジビニルベンゼン、トリアリルイソシアネートまた
    はヒドラジンのいずれかで架橋された架橋重合体である
    請求4に記載の吸湿/吸水発熱性寝具。
  6. 【請求項6】 高吸湿性微粒子の平均粒子径が2μm未
    満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の吸湿/吸水発熱性寝具。
  7. 【請求項7】 高吸湿性微粒子が親水性樹脂を介して中
    綿又は側地に固定化されていることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載の吸湿/吸水発熱性寝具。
  8. 【請求項8】 高吸湿性微粒子と親水性樹脂の質量比が
    1/1〜19/1であることを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載の吸湿/吸水発熱性寝具。
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