[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2003177231A - 反射型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

反射型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2003177231A
JP2003177231A JP2001377207A JP2001377207A JP2003177231A JP 2003177231 A JP2003177231 A JP 2003177231A JP 2001377207 A JP2001377207 A JP 2001377207A JP 2001377207 A JP2001377207 A JP 2001377207A JP 2003177231 A JP2003177231 A JP 2003177231A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
colored layer
red
display device
crystal display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001377207A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Harada
賢 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2001377207A priority Critical patent/JP2003177231A/ja
Publication of JP2003177231A publication Critical patent/JP2003177231A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、赤色着色層を形成する際に、現像
残渣が極めて少ない反射型液晶表示装置用カラーフィル
タおよびその製造方法を提供することを主目的とする。 【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、
C.I.PigmentRed254またはC.I.Pig
ment Red209を含有する赤色着色層を備えた
ことを特徴とする反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
およびその製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は赤色の着色層を形成
する際に、現像残渣が生じ難い反射型液晶表示装置用カ
ラーフィルタに関するものであり、特に赤色着色層の現
像残渣が極めて少ないことにより色味が鮮やかで、表示
不良が少ない反射型液晶表示装置用カラーフィルタに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタの製造方法としては、染
色法、顔料分散法、着色感材法、印刷法が知られている
が、一般的には顔料分散法が広く用いられる。この顔料
分散法では、例えば基板上に赤色の着色層組成物を塗布
し、プリベークし、露光し、現像した後乾燥させる工程
により赤色着色層を形成し、次に同様の工程を2回繰り
返すことで緑色着色層および青色着色層を形成すること
により、3色の着色層を有するカラーフィルタが製造さ
れる。
【0003】しかしながら、この赤色着色層の現像の際
に、現像残渣が生じていると、後から形成する緑色着色
層、青色着色層や保護膜等との密着性が悪くなるだけで
はなく、カラーフィルタの色味が悪くなる等の問題があ
った。
【0004】また従来は、透過型の液晶表示装置が主流
であったが、モバイル化等により、現在多くの反射型液
晶表示装置が流通している。この反射型液晶表示装置は
バックライトを用いずに、外光を利用して表示するが、
バックライトを用いる透過型液晶表示装置よりバックラ
イトを用いず外光を利用して表示する反射型液晶表示装
置の方が輝度が低いため、透過型の液晶表示装置よりも
色が薄くなり、カラーフィルタにおける微妙な色味の変
化が顕著に表れる。このため、現像残渣が生じている場
合には、このような色味の変化は顕著に表れ、色味の悪
化が表面化するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、赤色着色層を形成する際
に、現像残渣が極めて少ない反射型液晶表示装置用カラ
ーフィルタおよびその製造方法を提供することを目的と
してなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、請求項1に記載するように、C.I.Pi
gment Red254またはC.I.Pigment
Red209を含有する赤色着色層を備えたことを特
徴とする反射型液晶表示装置用カラーフィルタを提供す
る。
【0007】本発明においては、C.I.Pigment
Red254またはC.I.Pigment Red2
09を含有する赤色着色層を具備することから、透明基
材上に残存する現像残渣が極めて少ない。したがって、
これにより後から形成する着色層または保護膜との密着
性が向上し、さらにこのようなカラーフィルタを用いて
反射型液晶表示装置とした場合に、液晶層内に現像残渣
が不純物として混入し、表示不良を起こすといった不具
合が生じる可能性が極めて少ない反射型液晶表示装置と
することができる。また、赤色着色層を形成した後に、
他色の着色層を形成する箇所に赤色着色層の現像残渣が
残らないため、各着色層の色味を薄くする必要がある反
射型液晶表示装置用カラーフィルタにおいて特に重要な
混色が生じることがなく、よって色味の良好な反射型液
晶表示装置用カラーフィルタとすることができる。
【0008】請求項1に記載された発明においては、請
求項2に記載するように、ブラックマトリックスを具備
しない態様(以下、「BMレス」と称する場合がある。)
の反射型液晶表示装置用カラーフィルタであることが好
ましい。ブラックマトリックス上における赤色着色層の
現像残渣は透明基板上と比較して通常多くなる。本発明
においては、上述したような顔料を具備する赤色着色層
を用いているので、特に透明基板上における赤色着色層
の現像残渣が極めて少ない。したがって、BMレスのカラ
ーフィルタとすることにより、全体的に赤色着色層の現
像残渣を極めて少なくすることが可能となることから、
液晶層内への現像残渣の混入による不具合や、保護層等
の他の層の密着不良といった不具合を低下させることが
可能となる。また、反射型液晶表装置は、透過型液晶表
示装置よりも輝度が低いため、通常ブラックマトリック
スはカラーフィルタ上に形成されない。したがって、本
発明においても、このような態様のカラーフィルタが好
適であるといえる。
【0009】また、請求項2に記載された発明において
は、請求項3に記載されるように、アライメントマーク
が、上記赤色着色層により形成されていること、すなわ
ちC.I.Pigment Red254またはC.I.P
igment Red209を含む赤色着色層により形
成されていることが好ましい。これは、C.I.Pigm
ent Red254またはC.I.Pigment R
ed209を含む赤色着色層は現像残渣が生じ難いた
め、この赤色着色層によりアライメントマークを形成す
れば、コントラストが取りやすいからである。
【0010】また請求項1から請求項3までのいずれか
の請求項に記載された発明においては、請求項4に記載
されるように、ガラス基板上またはSiO層上に上記
赤色着色層が形成されていること、すなわちガラス基板
またはSiO層上にC.I.Pigment Red2
54またはC.I.Pigment Red209を含む
赤色着色層が形成されている反射型液晶表示装置用カラ
ーフィルタであることが好ましい。これは、上述した赤
色顔料を含む赤色着色層を、ガラス基板およびSi0
層上に形成した場合に、他の材料からなる透明基板上に
赤色着色層を形成した場合と比較して、特に現像残渣が
生じにくいからである。
【0011】また、請求項5に記載するように、本発明
は、C.I.Pigment Red254またはC.I.
Pigment Red209を含む赤色着色層形成用
塗工液をガラス基板上またはSiO層上に塗布する工
程と、塗布した赤色着色層形成用塗工液をパターン状に
硬化させる工程と、未硬化部分の赤色着色層形成用塗工
液を除去することにより現像する工程とを有する赤色着
色層形成工程を含むことを特徴とする反射型液晶表示装
置用カラーフィルタの製造方法を提供する。
【0012】本発明の製造方法においては、C.I.Pi
gment Red254またはC.I.Pigment
Red209を含有する赤色着色層形成用塗工液をガ
ラス基板上またはSiO層上に塗布する工程と、この
ガラス基板またはSiO層上にパターン状の赤色着色
層形成するために現像する工程とを有するものであるの
で、特にガラス基板またはSiO層上に赤色着色層の
現像残渣が残留しないことから、色味のきわめて良好な
高品質な反射型液晶表示装置用カラーフィルタを製造す
ることができる。
【0013】上記請求項5に記載された発明において
は、請求項6に記載するように、上記赤色着色層形成工
程の後に、他色の着色層を形成する工程が行われること
が好ましい。
【0014】このようにすることにより、赤色着色層を
形成した後に塗布する他の着色層形成用塗工液の塗布面
に赤色着色層の現像残渣がなく、後に形成する着色層に
おける混色等の問題が生じないことから、極めて色味の
良好な反射型液晶表示用カラーフィルタを製造すること
ができるからである。
【0015】上記請求項5または請求項6に記載された
発明においては、請求項7に記載するように、上記現像
する工程において、アルカリ系現像液により現像するこ
とが好ましい。本発明においては、アルカリ系の現像液
による現像に際して、特に上記赤色着色層の現像残渣が
少ないからである。
【0016】本発明はさらに、請求項8に記載するよう
に、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記
載された反射型液晶表示装置用カラーフィルタを具備す
ることを特徴とする反射型液晶表示装置を提供する。本
発明によれば、カラーフィルタの色味が良好であり、か
つ液晶層内に混入する不純物の少ない高品質な反射型液
晶表示装置とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、C.I.Pigment
Red254を含む赤色着色層またはC.I.Pigm
ent Red209を含む赤色着色層が、現像の際に
残渣が生じにくいとの知見を得たことに基づきなされた
ものであり、この知見を反射型液晶表示装置用カラーフ
ィルタに活かすことにより本発明を完成させるに至った
ものである。
【0018】以下、まず、本発明の反射型液晶表示装置
用カラーフィルタについて説明し、次いでその製造方法
について説明する。
【0019】A.反射型液晶表示装置用カラーフィルタ 本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタは、用い
る赤色顔料により二つの実施態様に分けることができ
る。すなわち、本発明の第1実施態様の反射型液晶表示
装置用カラーフィルタは、C.I.Pigment Re
d254を含有する赤色着色層を備えたことを特徴とす
るものである。また、本発明の第2実施態様の反射型液
晶表示装置用カラーフィルタは、C.I.Pigment
Red209を含有する赤色着色層を備えたことを特
徴とするものである。
【0020】以下、これらの発明について、これらの発
明を構成する事項毎に詳細に説明する。
【0021】1.赤色顔料 本発明に用いられる赤色顔料、すなわちC.I.Pigm
ent Red254もしくはC.I.Pigment
Red209は、カラーインデックスネイムで示される
ものである。後述する他の顔料についても、カラーイン
デックスネイムで示す。
【0022】上述したように、本発明の第1実施態様
は、C.I.Pigment Red254を含有してい
る赤色着色層を備えた反射型液晶表示装置用カラーフィ
ルタであり、この着色層は顔料としてC.I.Pigme
nt Red254のみからなる赤色着色層であって
も、C.I.Pigment Red254と他の赤色顔
料を含む赤色着色層であってもよい。
【0023】また第2実施態様は、C.I.Pigmen
t Red209を含有している赤色着色層を備えた反
射型液晶表示装置用カラーフィルタであり、この着色層
においても同様に、顔料としてC.I.Pigment
Red209のみからなる赤色着色層であっても、C.
I.Pigment Red209と他の赤色の顔料を
含む赤色着色層であってもよい。
【0024】すなわち、本発明においては、C.I.Pi
gment Red254とC.I.Pigment R
ed209のうちの少なくともいずれか一方を含有する
赤色着色層であればよいのである。
【0025】ここで、C.I.Pigment Red2
54とは、ジケトピロロピロール系の化合物を粒子化し
これに表面処理等を施して顔料としたものである。この
ジケドピロロピロール系の化合物の一例を下記の化学式
(1)に示す。
【0026】
【化1】
【0027】また、本発明におけるC.I.Pigmen
t Red209とは、キナクリドン系の化合物を粒子
化しこれに表面処理等を施して顔料としたものである。
このキナクリドン系の化合物の一例を下記の化学式
(2)に示す。
【0028】
【化2】
【0029】また、本発明の反射型液晶表示装置用カラ
ーフィルタは、上述したC.I.Pigment Red
254とC.I.Pigment Red209の少なく
ともいずれか一方を含有していればよく、したがって、
他の赤色顔料を共に用いても良い。
【0030】このような他の赤色顔料としては、C.I.
Pigment Red9、97、122、123、1
49、168、177、180、192、215、21
6,217、220、223、224、226、22
7、228、240等を挙げることができる。
【0031】また、赤色着色層は、赤色顔料に黄色顔料
を混ぜて色味を調整して用いる場合がある。このような
黄色顔料としては、C.I.Pigment Yello
w20、24、86、93、109、110、117、
125、137、138、147、148、153、1
54、166、168等を挙げることができる。このよ
うな黄色の顔料は、必要とする赤色の色味等に応じて、
赤色顔料を70〜100重量%に対し、黄色顔料を0〜
30重量%の範囲とするのが好ましい。
【0032】このように、赤色着色層を形成する際に複
数の顔料を混合する場合には、上記C.I.Pigmen
t Red254またはC.I.Pigment Red
209の赤色顔料に占める割合が多い程、現像残渣が生
じないため、後に形成する着色層または保護膜の密着性
がよくなり、液晶に不純物が混入して表示不良を起こす
ことはない。また他の着色層を形成する箇所に、赤色の
着色層の現像残渣により、色の混色が生じるのを防ぐこ
とができる。
【0033】このような本発明の効果を得るためには、
赤色顔料成分中、C.I.Pigment Red254
およびC.I.Pigment Red209が80重量
%以上、好ましくは100重量%含有されていることが
好ましい。
【0034】本発明におけるこのような顔料の赤色着色
層中の重量比率は、一般的に反射型液晶表示装置用のカ
ラーフィルタの着色層において用いられている程度の量
で用いることができる。具体的には、赤色着色層中にお
いて10重量%〜30重量%の範囲内、特に10重量%
〜25重量%の範囲内とすることが好ましい。
【0035】2.赤色着色層 本発明に用いられる赤色着色層は、上記顔料の他に赤色
着色層の成分として、バインダー樹脂、モノマー、およ
び重合開始剤等を含むものである。
【0036】ここでこれらバインダー樹脂、多官能モノ
マー、および重合開始剤等は、一般的に顔料分散法の着
色層に用いられるものであれば用いることが可能であ
り、その材料は特に限定されるものではない。これらの
各成分について、以下に具体的に説明する。
【0037】バインダー樹脂 本発明に用いられるバインダー樹脂は、顔料分散法にお
ける現像の際に、現像液で除去することが可能な樹脂で
あれば、特に限定されるものではない。
【0038】本発明に用いられるバインダー樹脂の分子
量としては5000〜25000の範囲内、特に700
0〜16000の範囲内であることが好ましい。上記範
囲より分子量が大きい場合は、フォトリソグラフィー法
における現像に際して、残渣が残留する可能性が高く、
上述した顔料を用いた場合であっても、良好な結果が得
られない可能性があるからである。一方、上記範囲より
分子量が小さい場合は、着色層としての強度が不足して
しまうからである。
【0039】また、本発明に用いられるバインダー樹脂
としては、後述するようにアルカリ系の現像液により現
像され得るバインダー樹脂であることが好ましい。この
ようなバインダー樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビ
ニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチ
レン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エ
チレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化
塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースアセテ
ートプロピオネート、セルロースアセテートブチレー
ト、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチ
ラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリ
エーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等、
および、重合可能なモノマーであるメチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチ
ルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プ
ロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イ
ソプロピルメタクリレート、sec-ブチルアクリレート、
sec-ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、
イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレー
ト、tert−ブチルメタクリレート、n−ペンチルアクリ
レート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルア
クリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタク
リレート、n−デシルアクリレート、n−デシルメタク
リレート、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル
−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレートの
1種以上と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の
2量体(例えば、東亜合成化学(株)製M−560
0)、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、ビニル酢酸、これらの酸無水物等の1種以上からな
るポリマーまたはコポリマー等が挙げられる。また、上
記のコポリマーにグリシジル基または水酸基を有するエ
チレン性不飽和化合物を付加させたポリマー等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0040】上記のバインダー樹脂のなかで、合わせて
使用するモノマーとの相溶性等の観点から、ポリメタク
リル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリ
メタクリル酸メチル樹脂とポリメタクリル酸エチル樹脂
の共重合体、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロースアセテー
トプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、
エチルヒドロキシエチルセルロース、セルローストリア
セテート等を好ましく使用することができる。特に好ま
しくは、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル
酸エチル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル酸とスチ
レン、グリシジルメタクリレートとの共重合体、フェノ
キシ樹脂、エポキシ樹脂、および、これらの変性物を使
用することができる。
【0041】特に、バインダー樹脂として好ましいエポ
キシ樹脂としては、三菱油化シェル(株)製エピコート
シリーズ、ダイセル(株)製セロキサイドシリーズ、エ
ポリードシリーズ、または、ビスフェノール−A型エポ
キシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノール−S型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹
脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールグ
リシジルエステル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、
アミンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ
樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂、グリシジ
ル(メタ)アクリレートとラジカル重合可能なモノマー
との共重合エポキシ化合物等を挙げることができる。
【0042】このようなバインダー樹脂は、赤色着色層
中において30重量%〜50重量%、特に30重量%〜
40重量%の範囲内で用いることが好ましい。
【0043】多官能モノマー 本発明において用いられる多官能モノマーとしては、一
般的に顔料分散法において製造される着色層に用いられ
るものであれば用いることができる。
【0044】具体的には、アリルアクリレート、ベンジ
ルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキ
シエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレー
ト、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イ
ソボニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イ
ソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−
メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコ
ールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ス
テアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−
ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアク
リレート、1,3−プロパンジオールアクリレート、
1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,
2−ジメチロールプロパンジアクリレート、グリセロー
ルジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリ
レート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、ポリオキシエチル化トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリア
クリレート、ブチレングリコールジアクリレート、1,
2,4−ブタントリオールトリアクリレート、2,2,
4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジアクリレ
ート、ジアリルフマレート、1,10−デカンジオール
ジメチルアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート、および、上記のアクリレート基をメタク
リレート基に置換したもの、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン、
2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テト
ラヒドロフルフリールアクリレート、ジシクロペンテニ
ルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアク
リレート、3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネ
オペンチルグリコールジアクリレート、フェノール−エ
チレンオキサイド変性アクリレート、フェノール−プロ
ピレンオキサイド変性アクリレート、N−ビニル−2−
ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオキサイド変
性ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレー
トモノステアレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、
トリメチロールプロパンプロピレンオキサド変性トリア
クリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性
トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトール
ペンタアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等
のアクリレートモノマー、および、これらのアクリレー
ト基をメタクリレート基に置換したもの、ポリウレタン
構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させた
ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を
有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたポリエ
ステルアクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオ
リゴマーにアクリレート基を結合させたエポキシアクリ
レートオリゴマー、ポリウレタン構造を有するオリゴマ
ーにメタクリレート基を結合させたウレタンメタクリレ
ートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマー
にメタクリレート基を結合させたポリエステルメタクリ
レートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにメ
タクリレート基を結合させたエポキシメタクリレートオ
リゴマー、アクリレート基を有するポリウレタンアクリ
レート、アクリレート基を有するポリエステルアクリレ
ート、アクリレート基を有するエポキシアクリレート樹
脂、メタクリレート基を有するポリウレタンメタクリレ
ート、メタクリレート基を有するポリエステルメタクリ
レート、メタクリレート基を有するエポキシメタクリレ
ート樹脂等が挙げられる。
【0045】このようなモノマーの着色層中の使用量と
しては、30重量%〜50重量%、特に30重量%〜4
0重量%の範囲内であることが好ましい。
【0046】重合開始剤 本発明において用いられる重合開始剤としては、特に制
限されるものではないが、一般的に顔料分散法において
は、光重合開始剤が用いられる。
【0047】このような光重合開始剤としては、具体的
には、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、N,N′テト
ラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メ
トキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,
4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアン
トラキノン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メ
チルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2
−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾ
ール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ
(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−
(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリア
リールイミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチ
ルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノ
ン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4
−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p
−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、
2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)
−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルチアゾ
ール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−
p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス
(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノ
フェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、
2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシ
スチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)
−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、
2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビ
ス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブ
トキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロ
ロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリア
ジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニ
ルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチル
チオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ
ォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニルケトン、イルガキュアー369
(チバガイギー社製)、イルガキュアー651(チバガ
イギー社製)、イルガキュアー907(チバガイギー社
製)等の光重合開始剤が挙げられる。本発明では、これ
らの光重合開始剤を単独で、または、2種以上を混合し
て使用することができるこのような重合開始剤の着色層
中の使用量としては、10重量%〜30量%、特に10
重量%〜20重量%の範囲内であることが好ましい。
【0048】その他 本発明に用いられる赤色着色層には、上述した特定の顔
料、バインダー樹脂、多官能モノマー、重合開始剤の
他、必要であればその他の添加剤を添加することが可能
である。このような添加剤としては、例えば、不揮発成
分として界面活性剤を含有する場合、界面活性剤として
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリエ
チレングリコール等を使用することができる。
【0049】3.カラーフィルタ 反射型液晶表示装置用カラーフィルタ 本発明のカラーフィルタは反射型液晶表示装置用であ
る。これは、以下の理由によるものである。
【0050】すなわち、透過型の液晶表示装置であれ
ば、バックライト光により輝度を十分に確保することが
できるが、反射型液晶表示装置では外光を光源として利
用するものであるため、輝度が低い場合が多い。このよ
うにバックライトを用いることから透過型液晶表示装置
ではカラーフィルタの色を濃くすることが可能である。
したがって、赤色着色層に現像残渣があった場合でも、
この現像残渣による色味の変化が大きな不具合となるこ
とは少ない。
【0051】一方、反射型液晶表示装置に用いられるカ
ラーフィルタは、上述したように輝度が低く、かつ入射
した外光が2回カラーフィルタを透過するものであるこ
とから、カラーフィルタの各着色層の色は、透過型液晶
表示装置と比較して薄いものである。したがって、赤色
着色層に現像残渣があった場合は、その後に形成された
他の着色層、具体的には緑色着色層および青色着色層の
色味に多大な悪影響を及ぼしてしまう。
【0052】したがって、上述したように顔料分散法に
おける現像時の残渣が少ない赤色着色層を用いる利点
は、色味の変化が顕著に品質に表れる反射型液晶表示装
置用のカラーフィルタであり、このような反射型液晶表
示装置用カラーフィルタに用いることにより、その利点
を優位に発揮することが可能となるのである。
【0053】ブラックマトリックス 本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタは、ブラ
ックマトリックスが形成されたものであっても、ブラッ
クマトリックスが形成されていないものであってもよ
い。
【0054】しかしながら、赤色着色層の現像残渣は通
常ブラックマトリックス上に残存する量が多い。したが
って、ブラックマトリックスを有するカラーフィルタに
おいては、例え透明基板上での赤色着色層の現像残渣が
極めて少ない場合であっても、ブラックマトリックス上
に現像残渣が残存する可能性が高い。特に、画素領域外
に形成される枠としてのブラックマトリックスは、その
面積が大きいことから、その上に残存する現像残渣の影
響は大きいものとなる。
【0055】このような場合は、たとえ透明基板上にお
いて極めて現像残渣が少ない赤色着色層を用いた場合で
あっても、液晶層内に不純物としてこのような現像残渣
が混入するといった不具合や、保護層等の他の層との密
着性が低下するといった問題を大幅に改善することは難
しい。
【0056】一方、BMレスの反射型液晶表示装置用カラ
ーフィルタであれば、透明基板上に極めて現像残渣の少
ない赤色着色層を用いることにより、液晶層内に不純物
として混入する現像残渣を大幅に低減させることが可能
であり、保護層等の他の層との密着性においても問題を
大きく改善することが可能である。
【0057】このような理由から、本発明においては、
赤色着色層がBMレスのカラーフィルタに用いられること
が好ましいのである。
【0058】なお、赤色着色層形成後に形成される他の
着色層と現像残渣との混色の問題に関しては、本発明は
ブラックマトリックスの有無に係わり無く効果を発揮す
ることができるものである。したがって、本発明は必ず
しもBMレスの反射型液晶表示装置用のカラーフィルタに
限定されるものではない。
【0059】アラインメントマーク 本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタにおいて
は、特に上述したようなBMレスのカラーフィルタにおい
て、アラインメントマークが、上述した赤色着色層によ
り形成されていることが好ましい。
【0060】一般的にカラーフィルタには、例えば各着
色層形成用のフォトマスクと透明基板との位置合わせ等
のため、アライメントマークが形成される。ここで、こ
のアラインメントマークは、通常コントラストが最も取
りやすいブラックマトリックス形成材料で、ブラックマ
トリックス形成時に形成される。しかしながら、BMレ
スのカラーフィルタにおいては、このためのみにブラッ
クマトリックス形成工程を行うのはコスト高となること
から、各着色層を形成する際に、それぞれの着色層形成
材料を用いてアラインメントマークが形成される場合が
ある。
【0061】本発明においては、赤色着色層に上述した
ような特定の顔料を用いることにより、現像残渣を極め
て少なくすることが可能である。したがって、このよう
な本発明に用いられる赤色着色層によりアラインメント
マークを形成することにより、周囲に残渣が存在しない
アラインメントマークとすることができ、コントラスト
が取りやすいことから、アラインメントマークとして効
果的となるのである。
【0062】なお、本発明においては、この赤色着色層
のみでアラインメントマークを形成してもよいが、通常
は、他の着色層形成時にこの赤色着色層のアラインメン
トマークに積層するように他の着色層材料によるアライ
ンメントマークが形成される。このようにすることによ
り、フォトマスクとの位置合わせに際して、アラインメ
ントマークのコントラストが取り易く、精度よく位置合
わせを行うことが可能となるからである。
【0063】透明基板の種類 本発明においては、着色層が形成される透明基板の種類
に関しては特に限定されるものではない。例えば、後述
する反射型液晶表示装置の欄で例示するように、反射型
液晶表示装置内のカラーフィルタの形成位置によって種
々の透明材料が透明基板に用いられる。
【0064】しかしながら、本発明における赤色着色層
の現像残渣が残り難いという効果が、特にガラス基板も
しくはSiO膜上で顕著であることから、本発明にお
いては、透明基板がガラス基板である場合、もしくはS
iO膜であることが好ましい。
【0065】その他の着色層 本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタは、上述
した赤色着色層の他に、緑色着色層および青色着色層が
形成される。
【0066】これら緑色着色層および青色着色層は、一
般的に顔料分散法により形成されるカラーフィルタに用
いられる材料で形成されたものを用いることが可能であ
り、特に限定されるものではない。
【0067】緑色着色層に用いられる顔料としては、例
えばPG7、PG36、等が用いられ、バインダー樹
脂、モノマー、重合開始剤およびその他の添加剤に関し
ては、上記赤色着色層と同様のものを同様の配合比率で
用いることができる。
【0068】また、青色着色層に用いられる顔料として
は、例えば、PB15番台、PB1、PB19、PB6
0、PB61等を挙げることができ、この場合も赤色着
色層と同様のバインダー樹脂、モノマー、重合開始剤お
よびその他の添加剤が、同様の配合比率で用いられる。
【0069】その他 本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタにおいて
は、上述したような着色層の他に、保護層や透明電極層
等の層が形成される。その他、用いられる反射型液晶表
示装置に応じて種々の機能層が形成されてもよい。
【0070】B.反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
の製造方法 本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方
法は、C.I.Pigment Red254またはC.
I.Pigment Red209を含む赤色着色層形
成用塗工液をガラス基板上またはSiO層上に塗布す
る工程(塗布工程)と、塗布した赤色着色層形成用塗工
液をパターン状に硬化させる工程(硬化工程)と、未硬
化部分の赤色着色層形成用塗工液を除去することにより
現像する工程(現像工程)とを有する赤色着色層形成工
程を含むことを特徴とするものである。
【0071】1.塗布工程 まず、塗布工程について説明する。本発明における塗布
工程は、C.I.Pigment Red254または
C.I.Pigment Red209を含む赤色着色層
形成用塗工液をガラス基板上またはSiO層上に塗布
する工程である。
【0072】この工程で用いられる赤色着色層形成用塗
工液は、赤色顔料として、C.I.Pigment Re
d254またはC.I.Pigment Red209を
含むものであるが、これらについては、「A.反射型液
晶表示装置用カラーフィルタ」の欄で説明したものと同
様であるので、ここでの説明は省略する。また、これら
の赤色顔料が、他の赤色顔料や黄色顔料と共に用いるこ
とができる点に関しても上述した通りである。
【0073】また、この赤色着色層形成用塗工液には、
上記「A.反射型液晶表示装置用カラーフィルタ」の欄
で説明したものと同様のバインダー樹脂、多官能モノマ
ー、および重合開始剤を含み、必要に応じて上述したも
のと同様の添加剤を添加することができる。
【0074】このような本発明の赤色着色層形成用塗工
液に用いられえる溶媒は、一般的にこのような着色層形
成用塗工液に用いられているものを用いることが可能で
あり、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ
−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピ
ロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメ
チルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチ
ルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビト
ール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテ
ート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビト
ールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエー
テルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられる。
【0075】また、この赤色着色層形成用塗工液中の固
形分濃度は、通常10%〜30%の範囲内とされる。
【0076】また、本発明における上記赤色着色層形成
用塗工液は、ガラス基板上またはSiO層上に塗布さ
れる。これも上述したように、透明基板の中でもガラス
基板上またはSiO層上において、本発明の利点を最
大限に発揮することができるからである。
【0077】なお、本発明においては、上記SiO
は、真空製膜法により形成されたものが好ましいが、特
にこれに限定されるものではなく、ゾルゲル法等により
形成されたものであってもよい。
【0078】2.硬化工程 本発明においては、このようにして塗布された赤色着色
層形成用塗工液をパターン状に硬化させる。この硬化工
程は、一般的にはフォトマスクを用いた露光により行わ
れる。また露光は、用いる赤色着色層形成用塗工液の組
成により、これらを硬化させるエネルギーが照射させ
る。一般的にはこのような着色層形成用塗工液は紫外線
硬化性であることから、紫外線がパターン状に照射され
る。
【0079】3.現像工程 そして、硬化工程が終了した後、未硬化部分の赤色着色
層形成用塗工液を除去することにより現像する現像工程
が行なわれる。本発明におけるこのような現像に用いら
れる現像液は、用いる赤色着色層形成用塗工液の組成に
応じて決定されるものであり、水系の現像液であっても
溶媒系の現像液であってもよく、用いられる樹脂バイン
ダー等の種類に応じて適宜選択されて用いられる。
【0080】本発明においては、中でも水系の現像液を
用いることが好ましく、特にアルカリ系現像液により現
像することが好ましい。このようなアルカリ系現像液と
しては、水酸化カリウムや炭酸ナトリウム等の水溶液を
挙げることができる。
【0081】4.その他 着色層の形成順序 本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方
法においては、上述した赤色着色層形成工程の他に、他
の色の着色層の形成工程が行われるものであるが、本発
明においては、上記赤色着色層形成工程の後に、少なく
とも一回他の色の着色層形成工程が行われることが好ま
しい。
【0082】本発明は、赤色着色層形成工程における現
像残渣が極めて少ない点に大きな特徴を有するものであ
る。この特徴は、上述したように例えば保護層等の他の
層との密着性の向上や、液晶層内への不純物としての残
渣の混入の防止といった利点となるが、さらに上述した
ように、その後に形成される他の着色層と現像残渣との
混色防止という利点ともなりえるものであり、このよう
に赤色着色層形成時に残渣が極めて少ないことから、そ
の後に形成される着色層の色味に悪影響を及ぼさないと
いう効果を有するものである。
【0083】このような効果を発揮することができるの
は、赤色着色層形成工程の後に少なくとも一種類の着色
層形成工程が行われることが必要であり、この点から上
記赤色着色層形成工程の後に、少なくとも一回他の色の
着色層形成工程が行われることが好ましいのである。
【0084】一般的には、赤色着色層、緑色着色層、お
よび青色着色層の三原色の着色層が形成されることか
ら、本発明においては、これらの着色層形成工程の中で
も、赤色着色層が最初に形成される場合が最も好ましい
ものであるといえる。
【0085】その他 本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタにおいて
は、さらに保護層形成工程や透明電極層形成工程等の必
要な他の機能層の形成工程が行われてもよい。
【0086】C.反射型液晶表示装置 最後に、上述した反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
を用いた本発明の反射型液晶表示装置について説明す
る。
【0087】本発明の反射型液晶表示装置は、上記
「A.反射型液晶表示装置用カラーフィルタ」の欄で説
明したカラーフィルタを用いるものであれば、その液晶
表示装置の構造は特に限定されるものではない。具体的
には、例えば、図1に示すようにガラス基板1上に上述
した赤色着色層を含む着色層2を形成し、これと反射層
3との間に液晶を封入して液晶層4としたような一般的
な構造の反射型液晶表示装置であってもよい。
【0088】また、図2に示すように、基材5上にアル
ミニウムを蒸着してなる反射層3を形成し、この反射層
3上にSiO層6を形成した後、上述した赤色着色層
を含む着色層2を形成し、このようなカラーフィルタ側
基板7と電極側基板8との間に液晶を封入して液晶層4
としたような構造の反射型液晶表示装置であってもよ
い。
【0089】これらの例においては、上述した赤色着色
層はそれぞれガラス基板もしくはSiO層上に形成さ
れている。したがって、上述したように赤色着色層の現
像残渣は極めて少ないものであるため、上述した反射型
液晶表示装置用カラーフィルタの種々の利点を有する反
射型液晶表示装置とすることができる。
【0090】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0091】例えば、上述した説明においては、赤色着
色層に光重合性樹脂を用いたが、本発明はこれに限られ
るものではなく、熱重合性樹脂とすることも可能であ
る。
【0092】
【実施例】以下に、実施例を通じてさらに詳細に説明す
る。
【0093】(実施例) (赤色層形成方法)ブラックマトリクスが形成された
(形成されていなくてもよい)ガラス基板全面に、赤色
パターン用の感光性塗料をスピンコート法により塗布し
て赤色感光性樹脂層を形成し、プリベーク(90℃×3
min)を行った。その後、所定の着色パターン用フォ
トマスクを用いて赤色感光性樹脂層をアライメント露光
し、現像液(0.05%KOH水溶液)にて現像を行っ
た。
【0094】(評価方法)現像後に直径6mm程の円筒
状のポリプロピレン材にワイプ(東レ製トレシーMKク
リーンクロス)を巻き、ワイプ全面を洗ビンから直接エ
タノールを噴出してエタノールで湿らせ、赤色感光性樹
脂層が現像によって形成されていない素ガラス部分をガ
ラスの長辺側で3往復した。この際、ガラス基板を直接
硬い平坦なテーブル上に乗せ、基板が割れない程度の力
でガラス表面を擦った。その後投光機でワイプを確認し
た。
【0095】(評価)ワイプに色が付着しなかった。
【0096】 (赤色感光性塗料) 赤顔料:ジケドピロロピロール系化合物(P.R.254)もしくはキナクリ ドン系化合物(P.R.209) 4.8重量部 黄顔料:BASF社製パリオトールイエローD1819 1.2重量部 分散剤:ゼネカ(株)製ソルスパース24000 3.0重量部 モノマー:サートマー(株)製SR399 4.0重量部 ポリマー1 5.0重量部 開始剤:チバガイキー社製イルガキュア907 1.4重量部 開始剤:2,2−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフ ェニル−1,2'−ビイミダゾール 80.0重量部 溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.0重量部 なお、上記のポリマー1はベンジルメタクリレート:ス
チレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル
比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロ
イルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加
したものであり、重量平均分子量は42500である。
【0097】(比較例)顔料をP.R.177もしくは
P.R.48:1とし、実施例と同じ赤色層形成方法、
評価方法を行った。
【0098】(評価)ワイプに赤い色が付着した。
【0099】
【発明の効果】本発明においては、C.I.Pigmen
t Red254またはC.I.Pigment Red
209を含有する赤色着色層を具備することから、透明
基材上に残存する現像残渣が極めて少ない。したがっ
て、これにより後から形成する着色層または保護膜との
密着性が向上し、さらにこのようなカラーフィルタを用
いて反射型液晶表示装置とした場合に、液晶層内に現像
残渣が不純物として混入し、表示不良を起こすといった
不具合が生じる可能性が極めて少ない反射型液晶表示装
置とすることができる。また、赤色着色層を形成した後
に、他色の着色層を形成する箇所に赤色着色層の現像残
渣が残らないため、各着色層の色味を薄くする必要があ
る反射型液晶表示装置用カラーフィルタにおいて特に重
要な混色が生じることがなく、よって色味の良好な反射
型液晶表示装置用カラーフィルタとすることができると
いった効果を奏する。
【0100】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
を用いた反射型液晶表示装置の一例を示す概略断面図で
ある。
【図2】本発明の反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
を用いた反射型液晶表示装置の他の例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1 …… ガラス基板 2 …… 着色層 3 …… 反射層 4 …… 液晶層 6 …… Si0
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA04 AB13 AC01 AD01 BC14 BC32 BC42 BC51 CA01 CA14 CA28 CB13 CB14 CB16 CB52 CC12 FA03 FA17 2H048 BA02 BA11 BA45 BA47 BB01 BB02 BB42 2H088 FA16 HA12 MA16 2H090 JB02 JB04 LA15 LA20 2H091 FA02Y FB02 FC10 LA07 LA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C.I.Pigment Red254ま
    たはC.I.Pigment Red209を含有する赤
    色着色層を備えたことを特徴とする反射型液晶表示装置
    用カラーフィルタ。
  2. 【請求項2】 ブラックマトリックスを具備しないこと
    を特徴とする請求項1に記載の反射型液晶表示装置用カ
    ラーフィルタ。
  3. 【請求項3】 アライメントマークが、前記赤色着色層
    により形成されていることを特徴とする請求項2に記載
    の反射型液晶表示装置用カラーフィルタ。
  4. 【請求項4】 ガラス基板上またはSiO層上に前記
    赤色着色層が形成されていることを特徴とする請求項1
    から請求項3までのいずれかの請求項に記載の反射型液
    晶表示装置用カラーフィルタ。
  5. 【請求項5】 C.I.Pigment Red254ま
    たはC.I.Pigment Red209を含む赤色着
    色層形成用塗工液をガラス基板上またはSiO層上に
    塗布する工程と、塗布した赤色着色層形成用塗工液をパ
    ターン状に硬化させる工程と、未硬化部分の赤色着色層
    形成用塗工液を除去することにより現像する工程とを有
    する赤色着色層形成工程を含むことを特徴とする反射型
    液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記赤色着色層形成工程の後に、他色の
    着色層を形成する工程が行われることを特徴とする請求
    項5に記載の反射型液晶表示装置用カラーフィルタの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記現像する工程において、アルカリ系
    現像液により現像することを特徴とする請求項5または
    請求項6に記載の反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項4までのいずれかの
    請求項に記載された反射型液晶表示装置用カラーフィル
    タを具備することを特徴とする反射型液晶表示装置。
JP2001377207A 2001-12-11 2001-12-11 反射型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法 Pending JP2003177231A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001377207A JP2003177231A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 反射型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001377207A JP2003177231A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 反射型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003177231A true JP2003177231A (ja) 2003-06-27

Family

ID=19185231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001377207A Pending JP2003177231A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 反射型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003177231A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012073467A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタ用赤色顔料分散液、カラーフィルタ用赤色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置
WO2012117965A1 (ja) * 2011-03-02 2012-09-07 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用顔料組成物、着色組成物、およびカラーフィルタ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012073467A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタ用赤色顔料分散液、カラーフィルタ用赤色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置
WO2012117965A1 (ja) * 2011-03-02 2012-09-07 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用顔料組成物、着色組成物、およびカラーフィルタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4518651B2 (ja) 着色レジスト材セット及びカラーフィルタ
KR100203791B1 (ko) 칼러필터용 광중합 조성물 및 그로부터 제조한 칼러필터
TWI464216B (zh) 著色組成物、彩色濾光片及彩色液晶顯示元件
JP5371313B2 (ja) カラーフィルタ用着色硬化性組成物、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示素子
WO2011040083A1 (ja) 着色感光性樹脂組成物、カラーフィルター、および液晶表示装置
JP4502784B2 (ja) カラーフィルター、カラーフィルターの製造方法、及び液晶表示装置
KR20050113164A (ko) 감광성 조성물, 감광성 착색 조성물, 컬러 필터, 및액정표시장치
US8623574B2 (en) Colored photosensitive resin composition, coating film of colored photosensitive resin composition, photosensitive resin transfer material, method of foaming photosensitive resin layer, color filter, method for producing color filter, and liquid crystal display device
JPH0635188A (ja) カラーフィルター用光重合組成物及びカラーフィルター
CN102486609A (zh) 应用于彩色滤光片的光敏性树脂组合物及使用其的彩色滤光片
JP6024149B2 (ja) カラーフィルター用着色樹脂組成物、カラーフィルター、及び液晶表示装置
JP2010054561A (ja) 保護膜用感光性組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JP2006338043A (ja) カラーフィルタ用組成物およびカラーフィルタ
JP2004292722A (ja) ダイコーター用塗布液
JP2007177179A (ja) インク、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置
JP2003177231A (ja) 反射型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法
JP4346230B2 (ja) カラーフィルター用組成物およびカラーフィルター
JP2010223987A (ja) カラーフィルター用赤色組成物及びそれを有するカラーフィルター
JP5266867B2 (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
JP5239266B2 (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
JP3868228B2 (ja) カラーフィルタ用組成物およびカラーフィルタ
JP2010146021A (ja) 着色レジスト材セット、およびこれを用いたカラーフィルタの製造方法
JP2010262211A (ja) カラーフィルタ及びそれを用いてなる有機el表示装置
JP4741295B2 (ja) 着色感光性樹脂組成物、着色感光性樹脂組成物の塗布膜、感光性樹脂転写材料、感光性樹脂層の形成方法、カラーフィルター、カラーフィルターの製造方法、及び液晶表示装置。
JP2006208796A (ja) 着色感光性樹脂組成物、着色感光性樹脂膜、感光性樹脂転写材料、遮光膜及びその形成方法、感光性樹脂層の形成方法、カラーフィルター、並びに画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070515

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070711

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071030