JP2003170798A - エアバッグ - Google Patents
エアバッグInfo
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Abstract
覆部材を破断部で迅速に破断する。 【解決手段】 細長く折り畳んだエアバッグ本体31を被
覆部材33で覆い、折り畳んだ形状を保持する。エアバッ
グ本体31は、ガス導入口に連通する導管部65と、この導
管部65に連通する集合部66とを設けるように折り畳む。
被覆部材33には、車室の内側に向かい、かつ、導管部65
に対向して、スリット状の破断部74を設ける。エアバッ
グ本体31にガスを導入すると、まず、導管部65が膨張展
開し、破断部74を破断する。次いで、集合部66が窓部に
沿って下方に膨張展開する。
Description
れ、ガスを導入して膨張展開するエアバッグに関する。
グについて、自動車の側方の窓部に沿って展開するいわ
ゆるカーテンエアバッグが知られている。例えば、特許
第3138816号公報に示されるように、自動車のル
ーフサイドレールに沿って細長く折り畳んで配置される
カーテンエアバッグについて、袋状のエアバッグ本体
を、折り畳んだ片部が略水平になる蛇腹状に折り畳むと
ともに、不織布で形成した筒状のカバーで覆い、折り畳
んだ形状を保持する構成が知られている。そして、この
カバーは、長方形状の不織布を縫製した縫い目が下端部
に位置するとともに、上端部に沿って、エアバッグ本体
を他の部材に取り付ける取付片やインフレータなどが挿
通する取付用スリットが形成されている。さらに、この
カバーには、車体の外側に向かう面に沿って、エアバッ
グ本体の膨張展開時に容易に破断する破断用スリットが
形成されている。
の側方の窓部に沿って展開するカーテンエアバッグにつ
いては、エアバッグ本体にガスが供給されると、上下方
向に展開する圧力が加わりやすい。このため、上側の取
付用スリットや下側の縫製部には大きな力が加わる一
方、側方に位置する破断用スリットに加わる力は間接的
となり、上側の取付用スリットや下側の縫製部を破断さ
せずに、側方の破断用スリットを破断させるためには、
強度の大きい基布を用いることなどが必要になり、製造
コストの上昇を招くなどの問題を有している。
ので、折り畳んだ形状を保持する被覆部材を迅速に破断
するとともに所定の方向に膨張展開するエアバッグを提
供することを目的とする。
グは、ガスが導入されて膨張展開するエアバッグ本体
と、折り畳んだ前記エアバッグ本体を覆って折り畳み形
状を保持する被覆部材とを具備し、前記エアバッグ本体
は、ガスが導入される通気位置を有して折り畳まれた導
管部と、この導管部に長手方向に沿って連通して折り畳
まれた集合部とを備え、前記被覆部材は、前記導管部に
沿って容易に破断する破断部を備えたものである。
が導入されると、このガスは、導管部の通気位置に沿っ
て供給され、折り畳まれた導管部が膨張展開して破断部
を破断する。さらに、ガスは、導管部の通気位置から、
集合部に供給され、エアバッグの全体が集合部の折畳形
状に応じて所定の方向に膨張展開する。
載のエアバッグにおいて、エアバッグは、自動車の車室
のルーフサイド部に配置され、破断部は、前記車室に向
かい配置され、集合部は、導管部の通気位置の下側に沿
って配置されたものである。
が導入されると、まず、導管部が膨張展開して破断部を
破断するとともに、集合部を若干車室の内側に向かって
移動させる。この状態から、集合部が下方に円滑に膨張
展開する。
たは2記載のエアバッグにおいて、導管部は、ガスが導
入される一端部から他端部まで連通する通気位置と、こ
の通気位置に長手方向に沿って連通し破断部に対向する
腕部とを備えたものである。
が導入されると、このガスは、導管部の通気位置に沿っ
て一端部から他端部まで円滑迅速に供給される。そし
て、この通気位置に連通する腕部が破断部を迅速に破断
するとともに、集合部の展開方向を案内する。
いし3いずれか記載のエアバッグにおいて、破断部は、
長手方向に沿って所定間隔で裁断されたスリットである
ものである。
るスリットにより形成されるため、他の部品を要せず、
製造コストが低減される。
施の形態を図面を参照して説明する。
アバッグ1を備えたエアバッグ装置2は、車両としての
自動車3の車室4のルーフサイド部5に配置されてい
る。そして、このエアバッグ1は、カーテンエアバッ
グ、側突用エアバッグ、サイドエアバッグ、インフレー
タブルカーテンタイプ、あるいは頭部保護用エアバッグ
などとも呼ばれるもので、側面衝突などの衝撃を受けた
際に、乗員の側方に面状に展開し、被保護物である乗員
Aを保護するようになっている。
が着座可能な前席及び後席を備え、これら前席及び後席
に対応して、それぞれ上部に開口可能な窓部(サイドウ
ィンドウ)6を備えたドアが設けられている。また、車
室4の両側には、前側から順に、Aピラー、Bピラー、
Cピラーが設けられ、これらピラーの上側に、ルーフサ
イドレール14を介して天井パネル15が支持されている。
さらに、各ピラーの車室4側には、ピラーガーニッシュ
が取り付けられ、天井パネル15からルーフサイドレール
14にかかる部分の車室4側には、軟質なすなわち変形可
能な天井板であるヘッドライニング17が取り付けられて
いるとともに、各ドアの上部が当接する位置には、これ
らドアが密着するパッキング体19が取り付けられてい
る。また、各座席には、シートベルトが設けられ、ピラ
ーには、これらシートベルトを支持する支持部が設けら
れている。
の乗員を保護可能な、いわゆる前後席用エアバッグであ
り、ルーフサイドレール14とヘッドライニング17となど
に囲まれたルーフサイド部5に細長く折り畳んで収納さ
れたエアバッグ1と、後席の乗員の上方に収納されこの
エアバッグ1にガスを供給するインフレータとなどを備
え、取付部材としてのボルト24などを用いてルーフサイ
ドレール14に取り付けられている。
に示すように、複数の基布を組み合わせて扁平な袋状に
形成されたエアバッグ本体31を備えている。また、この
エアバッグ本体31の前端部には、紐状の基布であるテン
ションストラップ32が取り付けられている。さらに、こ
のエアバッグ1は、図1及び図4などに示すように、折
り畳んだ状態で、被覆部材33が被せられ、折畳形状が保
持されている。
ように、車体側である外側に配置される外側基布35と、
車室4側に配置される内側基布36とを重ね、接合部であ
る所定の縫製部37で縫い合わせ、ガスが流入して膨張展
開する袋状の膨張部38と、車体の後方であるエアバッグ
本体31の後側上部に位置して膨張部38を外部に連通する
一端部としてのガス導入口39と、ガスが流入せず膨張展
開しないシート状の非膨張部41とが設けられている。さ
らに、膨張部38は、中空部である気室であり、エアバッ
グ本体31の前後方向である長手方向の中央部の上部に位
置する連通部43と、この連通部43の前側に連通する前席
保護部(前席保護エリア)としての前席膨張室44と、この
連通部43の後側に連通する後席保護部(後席保護エリア)
としての後席膨張室45とを備えている。
する外周連結部である外周縫製部51と、各膨張室44,45
の展開時の幅寸法を規制する規制部52とを備えている。
そして、この規制部52は、膨張部38の1カ所あるいは複
数カ所に位置し、外周縫製部51と一体あるいは別体に形
成されている。なお、本実施の形態では、規制部52は、
前席膨張室44に、外周縫製部51に連続する第1の規制部
54、外周縫製部51から独立した第2の規制部55、外周縫
製部51に連続する第3の規制部56が形成され、後席膨張
室45に、外周縫製部51に連続する第4及び第5の規制部
57,58が形成されている。さらに、各規制部54〜58の端
末部には、これら端末部を保護する保護部59が形成され
ている。
ラケットへ取り付けのための取付部である取付片62が所
定間隔で複数形成され、各取付片62には、それぞれ、バ
ッグ取付点となるボルト24用の通孔62aが形成されてい
る。
び図4に示すように、主として、導管部65と集合部66と
を有する形状に折り畳まれている。そして、導管部65
は、連通部43を含み、膨張部38の後端に位置するガス導
入口39から前端に位置する他端部としての前端部67ま
で、すなわち、エアバッグ1のほぼ全長にわたり直線状
に連通する通気位置Bを備え、この通気位置Bを略中心
とした筒状に形成されている。そして、この導管部65
は、上下から平らに押しつぶすように折り畳まれ、通気
位置Bから放射状に延びる腕部68が形成されている。さ
らに、これら腕部68は、導管部65の下側に位置する集合
部66を囲むように略コの字状に折られている。一方、集
合部66は、主として前席膨張室44及び後席膨張室45の部
分であり、導管部65の通気位置Bの下側に直接的に連通
し、下端部から所定の方向に巻回され、すなわちロール
状に折り畳まれ、全体としていわばパラソル状の部分と
ロール状の部分とを重ねたパラソル・ロール状に折り畳
まれている。なお、ここで、所定の方向とは、集合部66
が巻き戻される際に窓部6に沿う方向であり、例えば前
方から見て、左側に取り付けられたエアバッグ1は、図
1などに示すように、下端部から左巻きに巻回されてい
る。
は、シリコンゴムなどがコーティングされ、外面は薄い
ピンク色をしている。
れるもので、例えば、白色のタイベック(デュポン社の
登録商標)などの繊維積層シート材、あるいは、紙、
布、樹脂などを単体であるいは組み合わせて構成したシ
ート状の部材を用いて形成した四角形状のシート材を、
長手方向に沿った縁部を、接合部70で縫い合わせるなど
して接合し、折り畳んだエアバッグ本体31を収納可能な
筒状に形成されている。また、この被覆部材33は、エア
バッグ本体31を収納した状態で、接合部70はエアバッグ
本体の車室4の外側方に位置し、さらに、この接合部70
の上側に位置し、取付片62が挿通する取付点用スリット
72が形成されている。
本体31の車室4の内側方に位置し、すなわち、一方の腕
部68に対向し、長手方向に沿って破断部74が形成されて
いる。そして、この破断部74は、被覆部材33の他の部分
より相対的に弱い弱部(開裂部)であり、本実施の形態で
は、10mmの切断したスリット部と、5mmの切断してい
ない非スリット部とを連続して形成した形状に形成され
ている。
は、エアバッグ装置2は、側面衝突などの衝撃を受ける
と、図示しない制御装置によりインフレータが作動し、
このインフレータから噴射されるガスがガス導入口39か
らエアバッグ本体31に導入され、導管部65の通気位置B
を前端部67に進みながら、集合部66の各膨張室44,45に
も供給され、エアバッグ1が膨張展開し、ヘッドライニ
ング17などを変形させながらルーフサイド部5から下方
に迅速に突出し、カーテン状に前後の窓部6を覆い、前
席及び後席の各乗員Aの頭部、胸部などを保護するよう
に展開する。
説明すると、ロール状に折り畳まれた集合部66は、単に
押しつぶすように折り畳まれた導管部65よりも展開時の
ガスの流れの抵抗が大きいため、インフレータから供給
されるガスは、まず、図5に示すように、導管部65を膨
張させる。この時、導管部65は、車室4に対して、内側
(図5に示す矢印F1方向)、外側(図5に示す矢印F2方
向)、及び上側(図5に示す矢印F3方向)に対して、下側
(図5に示す矢印F4方向)に対してよりも比較的大きな
力を加えつつ膨張展開する。すなわち、この導管部65の
腕部68などが膨張する衝撃力は、直接的に被覆部材33の
破断部74に加わり、破断部74の部分に張力が加わるた
め、破断部74が円滑かつ迅速に破断する。
管部65の膨張により、ヘッドライニング17が押動されて
エアバッグ1の突出口が確保されるとともに、この導管
部65が車体面を押動する反力で、集合部66が車室4側に
移動する。
点差線Cで示すように、膨張する導管部65により集合部
66が下方に押し出されるとともに、導管部65の腕部68に
より案内され、下方に向かって安定して押し出される。
ガスが供給され、図2に2点差線Dで示すように、集合
部66は、各窓部6あるいは各ピラーに沿って転がるよう
に下方に展開し、乗員Aの頭部を保護できる。
フサイドレール14側から窓部6の内側面に沿って展開
し、乗員Aの頭部などを保護するエアバッグ1におい
て、折り畳まれたエアバッグ本体31を収納する被覆部材
33を所定の破断部74で迅速かつ円滑に破断し、迅速かつ
円滑に所定の位置に膨張展開させることができる。
ッグ本体31の集合部66より先に膨張する導管部65に対向
し、さらには直接接触する状態で破断部74を配置したた
め、この導管部65の膨張の衝撃力により破断部74を迅速
かつ円滑に破断できる。
形成されているため、展開初期において、エアバッグ本
体31はヘッドライニング17を押しのけるように展開し、
次いで、下方に展開するため、エアバッグ1と、各ピラ
ーやシートベルトあるいは乗員Aなどとの干渉を抑制
し、安定して展開させることができる。
定間隔で切断したスリットであるため、裁断作業のみで
形成でき、例えば、シート材の裁断と同時に形成でき、
他の部品も必要無く、製造コストを低減できる。
ク色であり、被覆部材33は例えば白色であるため、破断
部74のスリット部を介してエアバッグ本体31を視認でき
る。このように、エアバッグ本体31と被覆部材33との色
を異ならせておくことにより、破断部74の部分が色の線
として視認できるため、この色の線を、エアバッグ1を
車体に取り付ける際の目印として利用できる。
小限とし、展開抵抗の少ない折り方、すなわち、長手方
向の全長に連通する通気位置Bを設けるとともに、この
通気位置Bの確保が容易ないわばパラソル折りとしたた
め、長尺のエアバッグ1の全長にわたって効率良く迅速
にガスを供給し、さらにこの導管部65から乗員保護エリ
アである集合部66にガスを供給し、長手方向の前後で時
間差なく迅速にエアバッグ1を展開できる。
方、ロール状の集合部66は導管部65の後に展開するた
め、集合部66がルーフサイド部5内で不安定に展開など
することなく、所定の方向である下方に安定して展開さ
せることができる。
部66の両側を包み込むようにして腕部68を設けたため、
これら腕部68が展開する際に集合部66の突出口を確保し
て集合部66の突出方向を案内し、ロール状の集合部66を
所定の方向である下方に安定して展開させることができ
る。
に折り畳んだため、この集合部66を、ピラーガーニッシ
ュ、窓部6のガラス、乗員Aなどに干渉しないようにほ
どけるように展開させることができる。
66のみとすると、ガスが流れる際の抵抗が大きくなり、
エアバッグ1の基布に加わる負荷が大きくなるが、ロー
ル状の集合部66に導管部65を組み合わせたため、エアバ
ッグ1の基布に加わる負荷を抑制できる。
に形成する他、傾斜させ、あるいは、曲線状、ジグザグ
状などに形成することもできる。例えば、図6に示すよ
うに、スリット構造の破断部74について、前方に向かっ
て上側すなわち導管部65の中心部に近付くように傾斜し
て形成し、破断部74の前後でより同時的に破断が生じ、
前後方向でエアバッグ1が同時に展開することを図るこ
ともできる。
断させることができるため、破断部74は、スリットで形
成する他、何らかの弱部で形成すればよく、例えば、シ
ート材を縫い合わせた位置である接合部を内側に向け
て、縫いにより破断部を構成することもできる。
形状も、上記の実施の形態に限られず、種々の形状を採
ることができる。
略T字状でなく、通気位置Bの上側部を両側から押しつ
ぶすように折り畳んだ略十字状に折り畳むこともでき
る。また、集合部66について、ロール状ではなく、蛇腹
状に折り畳むこともできる。
方の窓部を覆う構成に限られず、面状に膨張展開する必
要がある適宜のエアバッグ装置に適用することができ
る。
アバッグにガスが導入されると、このガスは、導管部の
通気位置に沿って供給され、折り畳まれた導管部が膨張
展開して破断部を破断できる。さらに、ガスは、導管部
の通気位置から、集合部に供給され、エアバッグの全体
を集合部の折畳形状に応じて所定の方向に膨張展開させ
ることができる。
項1記載の効果に加え、エアバッグにガスが導入される
と、まず、導管部が膨張展開して破断部を破断するとと
もに、集合部を若干車室の内側に向かって移動させる。
この状態から、集合部を下方に円滑に膨張展開させるこ
とができる。
項1または2記載の効果に加え、エアバッグにガスが導
入されると、このガスは、導管部の通気位置に沿って一
端部から他端部まで円滑迅速に供給できる。そして、こ
の通気位置に連通する腕部が破断部を迅速に破断できる
とともに、集合部の展開方向を案内できる。
項1ないし3いずれか記載の効果に加え、破断部を裁断
によるスリットにより形成するため、他の部品を要せ
ず、製造コストを低減できる。
畳んだ状態の断面図である。
を示す説明図である。
る。
る。
である。
面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ガスが導入されて膨張展開するエアバッ
グ本体と、折り畳んだ前記エアバッグ本体を覆って折り
畳み形状を保持する被覆部材とを具備し、 前記エアバッグ本体は、ガスが導入される通気位置を有
して折り畳まれた導管部と、 この導管部に長手方向に沿って連通して折り畳まれた集
合部とを備え、 前記被覆部材は、前記導管部に沿って容易に破断する破
断部を備えたことを特徴とするエアバッグ。 - 【請求項2】 エアバッグは、自動車の車室のルーフサ
イド部に配置され、破断部は、前記車室に向かい配置さ
れ、 集合部は、導管部の通気位置の下側に沿って配置された
ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。 - 【請求項3】 導管部は、ガスが導入される一端部から
他端部まで連通する通気位置と、この通気位置に長手方
向に沿って連通し破断部に対向する腕部とを備えたこと
を特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ。 - 【請求項4】 破断部は、長手方向に沿って所定間隔で
切断されたスリットであることを特徴とする請求項1な
いし3いずれか記載のエアバッグ。
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