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JP2003066217A - カラーフィルター及びカラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルター及びカラーフィルターの製造方法

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Publication number
JP2003066217A
JP2003066217A JP2001254970A JP2001254970A JP2003066217A JP 2003066217 A JP2003066217 A JP 2003066217A JP 2001254970 A JP2001254970 A JP 2001254970A JP 2001254970 A JP2001254970 A JP 2001254970A JP 2003066217 A JP2003066217 A JP 2003066217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
color filter
color
layer
silver halide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001254970A
Other languages
English (en)
Inventor
Morimasa Sato
守正 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001254970A priority Critical patent/JP2003066217A/ja
Publication of JP2003066217A publication Critical patent/JP2003066217A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一画素中において、反射部に相当する領域の
濃度と、透過部に相当する領域の濃度とを変化させた、
反射・透過両用LCDに好適に用いられるカラーフィル
ターの簡易な製造方法及びこの製造方法により製造され
たカラーフィルターを提供する。 【解決手段】 光透過性基板上に設けられた異なる感色
性を持つ少なくとも3種のハロゲン化銀乳剤層をパター
ン露光した後、光又は造核剤によるかぶり処理を施した
後又は施しながら現像主薬を含む現像液で発色現像し、
漂白、定着、水洗処理するカラーフィルターの製造方法
において、前記パターン露光が、1画素内に少なくとも
2種類の光透過性を有するマスクを介して露光すること
を特徴とするカラーフィルターの製造方法及びこの製造
方法で製造されたカラーフィルターである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
及びカラーフィルターの製造方法に関し、より詳細に
は、反射・透過両用液晶表示デバイスに好適に用いられ
るカラーフィルター及びカラーフィルターの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターはブラウン管表示用カ
ラーフェイスプレート、複写用光電変換素子プレート、
単管式カラーテレビカメラ用フィルター、液晶を用いた
フラットパネルディスプレー、カラー固体撮素子等に用
いられている。通常用いられるカラーフィルターは、青
色、緑色及び赤色の三原色が規則的に配列して構成され
るが、必要に応じて四色あるいはそれ以上の色相からな
るものもある。
【0003】従来から知られているカラーフィルターの
製造方法としては、蒸着法、染着法、印刷法、顔料分散
法、電着法、レジスト電着転写法等がある。しかしなが
ら、これらの方法で得られたカラーフィルターは、複雑
な製造工程を必要としたり、ピンホールや傷が生じやす
い、歩留まりが悪い、精度が出ない等の欠点を持ってい
る。これらの欠点を解消するため、ハロゲン化銀カラー
感光材料を用いた方法が提案されている。
【0004】一方、液晶表示装置(LCD)において
は、透過表示と反射表示の双方の機能を兼ねた備えた反
射・透過両用LCDが、周囲の環境に応じてバックライ
ト又は外光を光源とできるため、特に携帯電話端末の液
晶表示パネル等として特に需要がある。
【0005】前記反射・透過両用LCDパネルの構成と
しては、例えば、図2に示される態様がある。この態様
においては、光透過性基板10Bには、反射層12(反
射板と称する場合がある)が所定の間隔をおいて配置さ
れており、光透過性基板10Aには、所定の間隔をおい
て透明層16が配置され、画素14が各々の透明層16
の一部を覆設するように形成されている。光透過性基板
10Aと光透過性基板10Bとは対向して設けられてお
り、その間に液晶層18が設けられている。透過表示の
場合は、バックライト20からの透過光Aによって表示
がされ、反射表示の場合は、光透過性基板10Aを透過
した外光Bが反射層12で反射された反射光Cによって
表示される。
【0006】ところで、反射・透過両用LCDパネルの
場合、カラーフィルターの画素の濃度が、透過部(即
ち、透過表示部)と反射部(即ち、反射表示部)におい
て同じであると、反射部では光が入射時と反射時の2回
カラーフィルターを透過することから、光の透過が1回
のみの透過部に比して色が濃くなってしまい、反射表示
が透過表示よりも暗くなるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記問題を解決するた
めには、1画素中の反射部に相当する領域の濃度を、透
過部に相当する領域の濃度よりも薄くしてカラーフィル
ターを製造する必要があるが、簡易な製造方法は未だ得
られていないのが現状である。本発明は上記事情に鑑み
てなされたものであり、上記従来における問題を解決
し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本
発明は、一画素中において、反射部に相当する領域の濃
度と、透過部に相当する領域の濃度とを変化させた、反
射・透過両用LCDに好適に用いられるカラーフィルタ
ーの簡易な製造方法、及び該製造方法により製造された
カラーフィルターを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 光透過性基板上に設けられた異なる感色性を持
つ少なくとも3種のハロゲン化銀乳剤層をパターン露光
した後、光又は造核剤によるかぶり処理を施した後又は
施しながら現像主薬を含む現像液で発色現像し、漂白、
定着、水洗処理するカラーフィルターの製造方法におい
て、前記パターン露光が、1画素内に少なくとも2種類
の光透過性を有するマスクを介して露光することを特徴
とするカラーフィルターの製造方法である。
【0009】<2> 前記ハロゲン化銀乳剤層が、支持
体上に塗設された剥離層の上に異なる感色性を持つ少な
くとも3つのハロゲン化銀乳剤層を有するカラーフィル
ター用感光材料を、前記光透過性基板上に転写すること
により形成される前記<1>に記載のカラーフィルター
の製造方法である。
【0010】<3> 前記<1>又は<2>に記載の製
造方法で製造されたことを特徴とするカラーフィルター
である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルターの製造
方法においては、光透過性基板上に設けられた異なる感
色性を持つ少なくとも3種のハロゲン化銀乳剤層を、1
画素内に少なくとも2種類の光透過性を有するマスクを
介して露光することを特徴とする。
【0012】従って、本発明によれば、1画素内に少な
くとも2種類の光透過性を有するマスクを介してパター
ン露光するため、各画素の色毎にマスクを変更するのみ
で、一度の露光で1画素内の濃度を変化させたカラーフ
ィルターを製造することが可能となる。また、本発明に
おいては、光透過性基板上に設けられた異なる感色性を
持つ少なくとも3つのハロゲン化銀乳剤層を、露光、現
像して、各画素を発色させるため、形成される画素の厚
さを変えることなく各画素内の濃度を変化させたカラー
フィルターを製造することも可能となる。
【0013】以下、本発明について詳述する。 <光透過性基板>本発明において用いられる光透過性基
板としては、透明で光学的等方性があり十分な耐熱性を
有するものが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエー
テルスルホン、酢酸セルロース、ポリアリレート、ソー
ダガラス、ホウ珪酸ガラス、石英等が挙げられる。該基
板の表面は必要に応じて下塗り処理されてもよい。さら
にグロー放電、コロナ放電、紫外線(UV)照射等の処
理を施しても良い。
【0014】光透過性基板は、板状、シート状あるいは
フィルム状等の形態で使用することができる。基板の厚
さは、用途及び材質にあわせて適宜に設定できるが、一
般には0.01〜10mmが好ましい。例えば、ガラス
基板のときは、厚みが0.3〜3mmの範囲が好まし
い。
【0015】なお、反射・透過両用LCDパネルにおけ
る反射表示の場合は、入射した外光を反射するための反
射層を形成した光透過性基板が設けられ、前記反射層と
しては、Al、Mo等が好適に用いられる。また、反射
層の厚さとしては、100〜10000Å程度が好まし
い。反射層の形成方法は特に限定されないが、例えば、
蒸着スパッタ法により形成することができる。
【0016】<ハロゲン化銀乳剤層及びハロゲン化銀感
光材料>本発明においては、光透過性基板上に、異なる
感色性を持つ少なくとも3種のハロゲン化銀乳剤層(通
常は赤感性乳剤層、緑感性乳剤層、及び青感性乳剤層)
を各々少なくとも一層有することが好ましい。前記ハロ
ゲン化銀乳剤層の順序は必要に応じて任意に選べる。好
ましい層配列の順序は、基板側から赤感性、緑感性、青
感性又は基板側から緑感性、赤感性、青感性である。ま
た前記の各乳剤層は感度の異なる2種以上の乳剤層から
できていてもよく、また同一感性をもつ2種以上の乳剤
層の間に非感光性層が存在していてもよい。赤感性乳剤
層にシアン形成カプラーを、緑感性乳剤層にマゼンタ形
成カプラーを、青感性乳剤層にイエロー形成カプラーを
それぞれ含むのが通常であるが、場合により異なる組合
わせ異なる感色性(例えば黄感性、赤外感性等)をとる
こともできる。
【0017】本発明に用いることのできるハロゲン化銀
感光材料(以下、「感光材料」と称する場合がある)と
しては、以下のものが好ましい。カラー反転処理により
ポジ像を得ることのできる外型カラーリバーサルフィル
ム、内型カラーリバーサルフィルム、カラーネガ処理に
よるカラーネガフィルム、ディスプレイ用カラーフィル
ム、オートポジカラーフィルム等である。これらについ
ては、科学写真便覧(上)(丸善)559頁〜564
頁、569頁、ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフ
ィック・プロセス(The Theory of th
e Photographic Process)第4
版、T.H.James 編などに記載されている。そ
の他、特開昭63−261361号公報に記載のように
同一の感光性ハロゲン化銀乳剤層中に発色現像によって
得られる色相が異なる二種類以上のカプラーを含有する
内型カラー感光材料や、同64−79701号公報に記
載のように同一の感光性ハロゲン化銀に対し異なる発色
を示す二種類以上のカプラー及び一種の現像主薬を含有
する現像液を用いて現像する外型カラー感光材料を用い
ることもできる。
【0018】また、本発明における感光材料には、ハロ
ゲン化銀乳剤層の他に、保護層、中間層、フィルター
層、ハレーション防止剤、バック層、白色反射層などの
補助層を適宜設けることが好ましい。
【0019】以下、本発明におけるハロゲン化銀乳剤層
及びハロゲン化銀感光材料について詳細に説明する。本
発明のハロゲン化銀乳剤層に含有される好ましいハロゲ
ン化銀は、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、塩沃
臭化銀であり、平均沃度含有率は3%以下0%であるこ
とが好ましい。特に好ましくは実質的に純臭化銀ないし
純塩化銀である。
【0020】前記ハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀粒
子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶
を有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有
するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるい
はそれらの複合形でもよい。特に立方体又は八面体が好
ましい。
【0021】ハロゲン化銀の粒径は、約0.2μm以下
の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大
サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよ
いが0.15μmから1.5μmの粒子サイズで変動係
数15%以下の単分散乳剤の使用が好ましい。
【0022】本発明に使用できるハロゲン化銀乳剤は、
例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)誌、17
6巻No.17643(1978年12月)、22〜2
3頁、“I.乳剤製造(Emulsion prepa
ration and types)”、及び同No.
18716(1979年11月)、648頁、グラフキ
デ著「写真の物理と化学」、ポールモンテル社刊(P.
Glafkides,Chemic et Phisi
que Photographique(Paul M
ontel,1967))、ダフイン著「写真乳剤化
学」、フォーカルプレス社刊(G.F.Duff i
n,Photographic Emulsion C
hemistry(Focal Press,196
6))、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フ
ォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et
al,Making and Coating Pho
tographic Emulsion(Focal
Press,1964)などに記載された方法を用いて
調製することができる。
【0023】米国特許第3,574,628号明細書、
同3,655,394号明細書及び英国特許第1,41
3,748号明細書などに記載された単分散乳剤も好ま
しい。
【0024】また、アスペクト比が約5以上であるよう
な平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子はガト
フ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エン
ジニアリング(Gutoff,Photographi
c Science andEngineerin
g)、第14巻、248〜257(1970年):米国
特許第4,434,226号明細書、同4,414,3
10号明細書、同4,433,048号明細書、同4,
439,520号明細書及び英国特許第2,112,1
57号明細書などに記載の方法により簡単に調製するこ
とができる。
【0025】結晶構造は一様なものでも、内部と外部と
が異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造
をなしていてもよい、また、エピタキシャル接合によっ
て組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、
また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の
化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形の粒
子の混合物を用いてもよい。
【0026】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成及び分光増感を行ったものを使用する。このよう
な工程で使用される添加剤は前掲リサーチ・ディスクロ
ージャー誌No.17643、同No.18716及び
同No.307105に記載されており、その該当箇所
を後掲の表にまとめた。本発明に使用できる公知の写真
用添加剤も上記の3つのリサーチ・ディスクロージャー
誌に記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示
した。
【0027】 添加剤種類 RD17643 RD18716 RD307105 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2 感度上昇剤 同上 3 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 866〜868頁 強色増感剤 649頁右欄 4 増白剤 24頁 648頁右欄 868頁 5 かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄 868〜870頁 及び安定剤 6 光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄〜 873頁 フィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 9 硬膜剤 26頁 651頁左欄 874〜875頁 10 バインダー 26頁 同上 873〜874頁 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 12 塗布助剤、 26〜27頁 同上 875〜876頁 表面活性剤 13 スタチック防止剤 27頁 同上 876〜877頁
【0028】本発明には種々のカラーカプラーを使用す
ることができ、その具体例は前出のリサーチ・ディスク
ロージャー(RD)No.17643、VII−C〜G
に記載された特許に記載されている。
【0029】本発明に用いるカプラーとしては、活性位
が水素原子の四当量カラーカプラーよりも離脱基で置換
された二当量カラーカプラーの方が、塗布銀量を低減で
きる点で好ましい。本発明に使用できるイエローカプラ
ーとしては、オイルプロテクト型のアシルアセトアミド
系カプラーが代表例として挙げられる。その具体例は、
米国特許第2,407,210号明細書、同第2,87
5,057号明細書及び同第3,265,506号明細
書などに記載されている。本発明には、二当量イエロー
カプラーの使用が好ましく、米国特許第3,408,1
94号明細書、同第3,447,928号明細書、同第
3,935,501号明細書及び同第4,022,62
0号明細書などに記載された酸素原子離脱型のイエロー
カプラーあるいは特公昭58−10739号公報、米国
特許第4,401,752号明細書、同第4,326,
024号明細書、RD18053(1979年4月)、
英国特許第1,425,020号明細書、西独出願公開
第2,219,917号公報、同第2,261,361
号公報、同第2,329,587号公報及び同第2,4
33,812号公報などに記載された窒素原子離脱型の
イエローカプラーがその代表例として挙げられる。α−
ピバロイルアセトアニリド系カプラーは発色色素の堅牢
性、特に光堅牢性が優れており、一方、α−ベンゾイル
アセトアニリド系カプラーは高い発色濃度が得られる。
【0030】本発明に使用できるマゼンタカプラーとし
ては、オイルプロテクト型の、好ましくは5−ピラゾロ
ン系及びピラゾロトリアゾール類などピラゾロアゾール
系のカプラーが挙げられる。5−ピラゾロン系カプラー
は3−位がアリールアミノ基もしくはアシルアミノ基で
置換されたカプラーが、発色色素の色相や発色濃度の観
点で好ましく、その代表例は、米国特許第2,311,
082号明細書、同第2,343,703号明細書、同
第2,600,788号明細書、同第2,908,57
3号明細書、同第3,062,653号明細書、同第
3,152,896号明細書及び同第3,936,01
5号明細書などに記載されている。二当量の5−ピラゾ
ロン系カプラーの離脱基として、米国特許第4,31
0,619号明細書に記載された窒素原子離脱基又は米
国特許第4,351,897号明細書に記載されたアリ
ールチオ基が特に好ましい。また、欧州特許第73,6
36号明細書に記載のバラスト基を有する5−ピラゾロ
ン系カプラーは、高い発色濃度が得られる。
【0031】ピラゾロアゾール系カプラーとしては、米
国特許第3,369,879号明細書に記載のピラゾロ
ベンズイミダゾール類、好ましくは米国特許第3,72
5,067号明細書に記載されたピラゾロ〔5,1−
c〕〔1,2,4〕トリアゾール類、リサーチ・ディス
クロージャー24220(1984年6月)に記載のピ
ラゾロテトラゾール類及びリサーチ・ディスクロージャ
ー24230(1984年6月)に記載のピラゾロピラ
ゾール類が挙げられる。発色色素のイエロー副吸収の少
なさ及び光堅牢性の点で、欧州特許第119,741号
明細書に記載のイミダゾ〔1,2−b〕ピラゾール類は
好ましく、欧州特許第119,860号明細書に記載の
ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールは
特に好ましい。
【0032】本発明に使用できるシアンカプラーとして
は、オイルプロテクト型のナフトール系及びフェノール
系のカプラーが挙げられ、米国特許第2,474,29
3号明細書に記載のナフトール系カプラー、米国特許第
4,052,212号明細書、同第4,146,396
号明細書、同第4,228,233号明細書及び同第
4,296,200号明細書に記載された酸素原子離脱
型の二当量ナフトール系カプラーが代表例として挙げら
れる。また、フェノール系カプラーの具体例としては、
米国特許第2,369,929号明細書、同第2,80
1,171号明細書、同第2,772,162号明細
書、同第2,895,826号明細書などに記載されて
いる。湿度及び温度に対し堅牢なシアンカプラーは、本
発明で好ましく使用され、その典型例を挙げると、米国
特許第3,772,002号明細書に記載されたフェノ
ール核のメター位にエチル基以上のアルキル基を有する
フェノール系シアンカプラー、米国特許第2,772,
162号明細書、同第3,758,308号明細書、同
第4,126,396号明細書、同第4,334,01
1号明細書、同第4,327,173号、同第4,50
0,635号、西独特許公開第3,329,729号公
報などに記載された2,5−ジアシルアミノ置換フェノ
ール系カプラー及び米国特許第3,446,622号明
細書、同第4,333,999号明細書、同第4,45
1,559号明細書及び同第4,427,767号明細
書などに記載された2−位にフェニルウレイド基を有し
かつ5−位にアシルアミノ基を有するフェノール系カプ
ラーなどである。本発明においては、2,5−ジアシル
アミノ置換フェノール系カプラーがカラーフィルターと
して望まれる温度及び湿度に対する堅牢性、発色色相な
どの点から好ましい。
【0033】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は、米国特許第3,451,820号明細書、同第
4,080,211号明細書、同第4,367,282
号明細書、英国特許2,102,173号明細書等に記
載されている。
【0034】カップリングに伴って写真的に有用な残基
を放出するカプラーもまた本発明において好ましく使用
できる。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前述
のRD17643、VII〜F項に記載された特許、特
開昭57−151944号公報、同57−154234
号公報、同60−184248号公報、米国特許第4,
248,962号公報に記載されたものが好ましい。
【0035】現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号明細書、同第2,131,188号明細
書、特開昭59−157638号公報、同59−170
840号公報に記載のものが好ましい。
【0036】その他、本発明に用いることのできるカプ
ラーとしては、米国特許第4,130,427号明細書
等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,47
2号明細書、同4,338,393号明細書、同第4,
310,618号明細書等に記載の多当量カプラー、特
開昭60−185950号公報等に記載のDIRレドッ
クス化合物放出カプラー、欧州特許第173,302A
号明細書に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラ
ー等が挙げられる。
【0037】本発明においては、カプラーを含有する層
に、欧州公開特許EP0,277,589A2号公報に
記載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好ま
しい。特にピラゾロアゾール系マゼンタカプラーとの併
用が好ましい。
【0038】即ち、発色現像処理後に残存する芳香族ア
ミン系現像主薬と反応して、化学的に不活性でかつ実質
的に無色の化合物を生成する化合物及び/又は発色現像
処理後に残存する芳香族アミン系現像主薬の酸化体と反
応して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を
生成する化合物を同時に又は単独に用いることが、例え
ば処理後の保存における膜中残存発色現像主薬ないしそ
の酸化体とカプラーとの反応による発色色素生成による
ステイン発生その他の副作用を防止する上で好ましい。
【0039】本発明おける感光材料には、色カブリ防止
剤として、ヒドロキノン誘導体、アミノフェノール誘導
体、没食子酸誘導体、アスコルビン酸誘導体等を含有し
てもよい。
【0040】また、シアン色素像の熱及び特に光による
劣化を防止するためには、シアン発色層及びそれに隣接
する両側の層に紫外線吸収剤を導入することがより効果
的である。紫外線吸収剤としては、アリール基で置換さ
れたベンゾトリアゾール化合物(例えば、米国特許第
3,533,794号明細書に記載のもの)、4−チア
ゾリドン化合物(例えば、米国特許第3,314,79
4号明細書や同3,352,681号明細書に記載のも
の)、ベンゾフェノン化合物(例えば、特開昭46−2
784号公報に記載のもの)、ケイ皮酸エステル化合物
(例えば、米国特許第3,705,805号明細書や同
3,707,395号明細書に記載のもの)、ブダジエ
ン化合物(例えば、米国特許第4,045,229号明
細書に記載のもの)あるいはベンズオキサゾール化合物
(例えば、米国特許第3,406,070号明細書や同
4,271,307号明細書に記載のもの)を用いるこ
とができる。紫外線吸収性のカプラー(例えば、α−ナ
フトール系のシアン色素形成カプラー)や紫外線吸収性
のポリマー等を用いてもよい。これらの紫外線吸収剤は
特定の層に媒染されていてもよい。中でも前記のアリー
ル基で置換されたベンゾトリアゾール化合物が好まし
い。
【0041】また、本発明における感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防菌防黴剤を添加するのが好ましい。
【0042】本発明に使用するカプラー等の疎水性添加
剤は種々の公知分散方法により感光材料に導入できる。
水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の例は、米国特
許第2,322,027号明細書などに記載されてい
る。ラテックス分散法の工程、効果、及び含浸用のラテ
ックスの具体例は、米国特許第4,199,363号明
細書、西独特許出願(OLS)第2,541,274号
明細書及び同第2,541,230号明細書などに記載
されている。
【0043】また、外型の感光材料の場合には、疎水性
カプラーでなく現像液に可溶のカプラーが使用され、感
光材料中ではなく発色現像液中に添加されることが好ま
しい。このカプラーの具体例は、特開昭64−7970
1号公報等に記載されている。
【0044】更に、本発明のオートポジカラーフィル
ム、オートポジカラーペーパー等の直接ポジ感光材料に
用いることのできる内部潜像型乳剤及びハロゲン化銀粒
子に関しては、特開昭63−81337号公報、特開平
1−282545号公報等に記載されている。内部潜像
型乳剤はコンバージョン型乳剤でもコア/シェル型乳剤
でもよいが、コア/シェル型乳剤の方が好ましい。
【0045】直接ポジ感光材料に用いうるカラーカプラ
ーの詳細については特開昭63−81337号公報中の
第19〜27頁に、更に該感光材料に含有させることの
できる種々の化合物(色カブリ防止剤、退色防止剤、染
料等)については同公報の第28〜30頁にそれぞれ記
載されている。
【0046】本発明においては、前記ハロゲン化銀乳剤
層が、支持体上に塗設された剥離層の上に異なる感色性
を持つ少なくとも3つのハロゲン化銀乳剤層を有するハ
ロゲン化銀感光材料を、前記光透過性基板上に転写する
ことにより形成されることが好ましい。即ち、ハロゲン
化銀感光材料の乳剤面を光透過性基板上に密着させてか
ら、乳剤面にパターン露光し、現像によりカラー画像を
得る態様であることが好ましい。これは高精度のカラー
フィルターを作製するうえで極めて重要である。逆に、
感光材料にカラー画像を形成させた後に光透過性基板上
にその乳剤面を密着させる場合には、乳剤面が薄層で柔
らかいため密着時にパターン画像に歪みを生じやすいた
めである。
【0047】ハロゲン化銀感光材料の乳剤面を光透過性
基板上に密着させるには、基板と乳剤層に、特に感光材
料の保護層とを貼り合わすことのできる市販の接着剤を
使用することができる。接着剤としては熱硬化性樹脂
系、熱可塑性樹脂系、エラストマー系、ポリマーアロイ
系等各種のものがあり、接着する材質に合わせて用いる
ことができる。例えば基板がガラスであり、乳剤層又は
保護層のバインダーがゼラチン主体である場合にはエポ
キシ系のポリマーアロイ型接着剤が好ましい。
【0048】本発明において剥離層以外の層のバインダ
ーがゼラチン主体であるとき好ましい密着方法は、基板
(特にガラス基板)の密着面に予めゼラチン及びコロイ
ダルシリカを含む液を、スピンコーター等を用いて塗設
しておき、感光材料の乳剤面(特に保護層)を重ね、ラ
ミネーター、アイロン、ホットプレス等により加熱密着
させる方法である。この場合、ゼラチンとコロイダルシ
リカとの混合比は10:1〜1:10である。コロイダ
ルシリカの平均粒径は0.5μm以下、特に0.1μm
以下が望ましい。加熱温度は60℃〜180℃で加熱時
間は任意に設定できるが0.1秒〜60秒が好ましい。
また、加熱密着を微量の水分の存在下で行なっても良
い。
【0049】上記の場合、加熱密着後、感光材料の支持
体を剥離、除去したのち(このとき静電気の発生を抑制
するために相対湿度50%以上に調湿するのが望まし
い)、発色現像の前に硬膜処理を行なうことが望まし
い。硬膜剤としては写真業界で公知のものを用いること
ができる。例えばアルデヒド系、エチレンイミン系、イ
ソオキサゾール系、エポキシ系、ビニルスルホン系、ア
クリロイル系、カルボジイミド系、塩化シアヌル系、マ
レイミド系、アセチレン系、メタンスルホン酸エステル
系、クロムミヨウバン、カリウムミヨウバン等が挙げら
れ、これらを単独又は組み合わせて使用する。また、1
枚の基板上に複数のカラーフィルターを作製する、いわ
ゆる多面取りの場合、不要な部分の感光層等は例えば酵
素液等を使用して分解除去することができる。この操作
は硬膜処理前でも後でも、後述の処理工程のどこでも実
施できる。
【0050】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層や
中間層、保護層に用いることができるバインダー又は保
護コロイドとしては、ゼラチンを用いるのが有利である
が、それ以外の親水性ポリマーも用いることができる。
親水性ポリマーとして、例えばポリビニルアルコール、
ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリビニルブチ
ラール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルピラゾール、カラギーナン、アラビアゴム、更
にヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、セルロース硫酸エステル、セルロースアセテ
ート水素フタレート及びアルギン酸ナトリウムなどのセ
ルロース誘導体等の単一あるいは共重合体を挙げられ
る。
【0051】また、ゼラチンと他の高分子とのグラフト
ポリマーでもよく、ゼラチン−グラフトポリマーとして
は、ゼラチンにアクリル酸、メタアクリル酸、これらの
エステル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリル、ス
チレンなどのビニル系モノマーの単一又は共重合体をグ
ラフトさせたものを用いることができる。ことにゼラチ
ンとある程度相溶性のあるポリマー、例えばアクリル
酸、メタアクリル酸、アクリルアミド、メタアクリルア
ミド、ヒドロキシアルキルメタアクリレート等の重合体
とのグラフトポリマーが好ましい。これらの例は米国特
許2,763,625号明細書、同2,831,767
号明細書、同2,956,884号明細書、特開昭56
−65133号公報等に記載がある。
【0052】代表的な合成親水性高分子物質としては、
例えば、西独特許出願(OLS)2,312,708号
明細書、米国特許3,620,751号明細書、同3,
879,205号明細書、特公昭43−7561号公報
等に記載のものも使用できる。上記の親水性ポリマーは
単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよ
い。
【0053】前記ゼラチンとしては、アルカリ処理、酸
処理、酵素処理のいずれかを施したもの、あるいはこれ
らの混合物を用いてもよい。また、ゼラチンに、例えば
酸ハライド、酸無水物、イソシアネート類、ブロモ酢
酸、アルカンサルトン酸、ビニルスルホンアミド類、マ
レインイミド化合物類、ポリアルキレンオキシド類、エ
ポキシ化合物類等種々の化合物を反応させて得られるゼ
ラチン誘導体も用いられる。ゼラチン誘導体の具体例
は、米国特許2,614,928号明細書、同3,13
2,945号明細書、同3,186,846号明細書、
同3,312,553号明細書、英国特許861,41
4号明細書、同1,033,189号明細書、同1,0
05,784号明細書、特公昭42−26845号公報
等に記載されている。
【0054】本発明においては、感光材料の剥離層以外
の層が、ゼラチン(その誘導体も含む)を主体としたバ
インダーから成り、剥離層がゼラチン(その誘導体も含
む)以外のポリマーを主体とする層で構成される態様が
好ましい。ゼラチンを主体としたバインダーとは、バイ
ンダーの約80%以上が、ゼラチン又はゼラチン誘導体
であることをいう。同様に剥離層は、ゼラチン以外の前
記親水性ポリマーを約80%以上含むことが好ましい。
親水性ポリマーは単独でも、2類以上の併用でも使用で
きる。また親水性ポリマーが約80%以上含有されてい
れば、残りはゼラチン又はゼラチン誘導体を含んでもよ
いし、さらに疎水性化合物の分散物を含んでもよい。
【0055】剥離層の親水性ポリマーとして好ましくは
セルロース誘導体であり、特に好ましくはヒドロキシア
ルキルセルロースである。その例示化合物としては、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げら
れる。また、それらの混合物も有効である。この剥離層
の塗布量は、0.02〜2.0g/m2が適当であり、
好ましくは0.05〜1.0g/m2である。
【0056】本発明においては、剥離層に隣接する少な
くとも一方の層が、ゼラチン又はゼラチン誘導体を約8
0%以上含むゼラチン主体層を設けることが望ましい。
残りの約20%以下は、前記の親水性ポリマー又は疎水
性化合物の分散物を含んでもよい。この層の塗布量は、
0.01〜2.0g/m2で適当であり、好ましくは、
0.05〜1.0g/m2である。本発明における感光
材料の剥離層以外のバインダー(親水性ポリマー)の全
塗布量は、20g/m2以下、好ましくは10g/m2
下であり、特に2〜8g/m2であるのが好ましい。
【0057】本発明の感光材料に使用できる適当な支持
体は、例えば、前述のRD.No.17643の28
頁、及び同No.18716の647頁右欄から648
頁左欄に記載されている。これらの支持体の表面は下塗
処理されてもよい。さらにグロー放電、コロナ放電、U
V照射等を施してもよい。また支持体の裏面は、熱及び
電気伝導度を上げるためにカーボンブラック等を塗布し
てもよい。
【0058】<パターン露光及び現像>本発明によりカ
ラーフィルターを製造するには、例えば、B、G、Rの
三色及び黒色部を、ストライプ又はモザイク状パターン
として有するマスクを通して露光した後、光又は造核剤
によるかぶり処理を施した後又は施しながら、芳香族第
一級アミン系発色現像薬を含む表面現像液で現像、漂白
・定着処理することにより、一回の操作でカラーフィル
ターを得ることができる。
【0059】前記マスクとしては、一画素に相当する部
分が、少なくとも2種類の光透過性を有する、Cr蒸着
マスク及び銀塩乳剤マスクを用いることが好ましい。
【0060】マスク中の一画素に相当する部分に、少な
くとも2種類の光透過性を有させる態様としては、例え
ば、一画素中の反射部に相当する領域の光透過性を小さ
く、透過部に相当する領域の光透過性を大きくする態様
が挙げられる。具体的には、反射部に相当する領域の光
透過性が、透過部に相当する領域の光透過性の概ね半分
となるようにすることが好ましい。このような方法によ
り製造することによって、本発明のカラーフィルターに
おいては、図1に示すように、低濃度部14A及び高濃
度部14Bを有する画素14が形成される。なお、図1
において、10A及び10Bは光透過性基板、12は反
射層、18は液晶層、20はバックライト、R、G及び
Bは各画素、Kはブラックマトリックスを示す。形成さ
れる画素の反射部の吸光度としては、透過部の吸光度の
概ね半分となることが望ましい。
【0061】図1において、透過表示の場合は、バック
ライト20からの透過光Aによって表示がされ、反射表
示の場合は、光透過性基板10Aを透過した外光Bが反
射層12で反射された反射光Cによって表示される。
【0062】図1に示されるカラーフィルターを用いた
場合、カラーフィルターの画素の濃度が、透過部では濃
く、反射部では薄くなっているため、反射部において光
が入射時と反射時の2回カラーフィルターを透過した場
合であっても、光の透過が1回のみの透過部に比して色
が濃くならず、反射表示が透過表示よりも暗くなること
がない。
【0063】また、本発明においては、画素の中央部を
透過部とし周辺部を反射部とする態様、画素の中央部を
反射部とし周辺部を透過部する態様のいずれの態様でも
よいが、画素の中央部を透過部とし周辺部を反射部とす
る態様がより好ましい。さらに、カラーフィルターを構
成する画素の全部が上記態様であってもよいし、一部が
上記態様であってもよい。
【0064】本発明に適用される露光法としては、面露
光方式やスキャンニング露光方式がある。スキャンニン
グ方式としては、ライン(スリット)スキャンニングや
レーザー露光などによるポイントスキャンニング方式が
適用できる。光源としては、タングステン灯、ハロゲン
灯、ケイ光灯、(3波長型ケイ光灯など)水銀灯、レー
ザー光、発光ダイオートなどが用いられる。特に、ハロ
ゲン灯、ケイ光灯、レーザー光が好ましい。また露光に
際して米国特許第4,880,726号明細書に記載の
バンド・ストップフィルターを用いるのが好ましい。こ
れによって光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上
する。
【0065】本発明において、直接ポジ型カラー感光材
料を用いる場合には、像様露光の後、光又は造核剤によ
るかぶり処理を施した後又は施しながら、芳香族第一級
アミン系発色現像薬を含む、好ましくはpH12以下
の、表面現像液で発色現像、漂白・定着処理することに
より直接ポジカラー画像を形成するのが好ましい。この
現像液のpHは、11.0〜10.0の範囲であるのが
更に好ましい。
【0066】本発明に用いうるかぶり処理は、いわゆる
「光かぶり法」と呼ばれる感光層の全面に第二の露光を
与える方法、及び「化学的かぶり法」と呼ばれる造核剤
の存在下にて現像処理する方法のうちのどちらを用いて
もよい。造核剤及びかぶりの光の存在下で現像処理して
もよい。また、造核剤を含有する感光材料をかぶり露光
してもよい。
【0067】光かぶり法に関しては、前記の特開昭63
−81337号公報の第33頁17行〜35頁末行に記
載されており、本発明に用いうる造核剤に関しては同公
報の第50頁〜53頁に記載されており、特に同公報中
一般式〔N−1〕と〔N−2〕で表される化合物の使用
が好ましい。
【0068】本発明に用いうる造核促進剤に関しては、
同公報の第54頁〜57頁に記載されており、特にこの
具体例としては、同第55〜57頁に記載の(A−1)
〜(A−13)の使用が好ましい。
【0069】本発明に用いる感光材料は、前述のRD.
No.17643の28〜29頁、及び同No.187
16の651左欄〜右欄に記載された通常の方法によっ
て現像処理することができる。
【0070】例えば、発色現像処理工程、脱銀処理工
程、水洗処理工程が行なわれる。脱銀処理工程では、漂
白液を用いた漂白工程と定着液を用いた定着工程の代わ
りに、漂白定着液を用いた漂白定着処理工程を行なうこ
ともできるし、漂白処理工程、定着処理工程、漂白定着
処理工程を任意の順に組み合わせてもよい。水洗処理工
程の代わりに安定化工程を行なってもよいし、水洗処理
工程の後に安定化工程を行なってもよい。また、発色現
像、漂白、定着を1浴中で行なう1浴現像漂白定着処理
液を用いたモノバス処理工程を行なうこともできる。こ
れらの処理工程に組み合わせて、前硬膜処理工程、その
中和工程、停止定着処理工程、後硬膜処理工程、調整工
程、補力工程等を行なってもよい。これらの処理におい
て、発色現像処理工程の代わりに、いわゆるアクチベー
ター処理工程を行なってもよい。
【0071】本発明のハロゲン化銀感光材料に用いる色
素画像形成化合物としては、前記のカラーカプラーの他
に、ハロゲン化銀が銀に還元される反応に対応もしくは
逆対応して拡散性の色素を放出する耐拡散性の色素供与
性化合物が挙げられる。かかる色素供与性化合物の具体
例としては、特開昭59−185333号公報、同63
−201653号公報、欧州特許EP220,746B
号明細書、米国特許第4,500,626号明細書、同
4,639,408号明細書、同4,783,396号
明細書、同4,232,107号明細書、同4,61
9,884号明細書、同4,450,223号明細書、
同4,503,137号明細書、同4,559,290
号明細書等に記載されている。本発明においてかかる色
素供与性化合物を含有する感光材料は、米国特許第3,
923,510号明細書、西独特許(OLS)2,91
6,582号明細書、特開昭54−143230号公
報、特開平7−43876号公報等に記載された方法に
従って処理され、感光材料に残存する色素供与性化合物
でカラーフィルターを形成することができる。
【0072】本発明のカラーフィルターにおける感光材
料の膜厚は、内型の場合、20μm以下が好ましく、5
〜15μmがさらに好ましい。また、外型感光材料の場
合は15μm以下が好ましく、特に3〜10μmがさら
に好ましい。
【0073】本発明の方法により製造されたカラーフィ
ルターは、最外層に、耐熱性、耐水性、耐有機溶剤性、
高比電気抵抗率を有する樹脂を保護膜(オーバーコート
層)として塗設することができる。かかる樹脂の例は、
米国特許4,698,295号明細書、同4,668,
601号明細書、欧州特許出願EP−179,636A
号明細書、同556,810A号明細書、特開平3−1
63416号公報、同3−188153号公報、同5−
78443号公報、同1−276101号公報、特開昭
60−216307号公報、同63−218771号公
報等に記載されている。得られたカラーフィルターは表
面の凹凸ができるだけ少ないのが好ましく、例えば±
0.1μm以下であるのが望ましい。
【0074】本発明の方法により製造されたカラーフィ
ルターは、さらに蒸着被覆、例えば真空蒸着又はスパッ
タリング法により透明電極(ITO)を設けることがで
きる。さらにその上にはポリイミド樹脂等の配向膜を設
けることができる。また、カラーフィルターの光透過性
基板の乳剤面とは反対側の面には偏光板や位相差フィル
ムを設置してもよい。
【実施例】(実施例)ゼラチン下引きを施した厚さ10
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に以下
に示す構成の第1層から第9層を多層同時塗布しカラー
感光材料Aを作成した。以下に成分と塗布量(g/m2
単位)を示す。なおハロゲン化銀及びコロイド銀乳剤に
ついては銀換算の塗布量を示す。各層に用いた乳剤は、
後述の乳剤EM1の製法に準じて調製した。
【0075】 第1層(剥離層) ヒドロキシエチルセルロース 0.50
【0076】 第2層(ゼラチン隣接層) ゼラチン 0.50
【0077】 第3層(青感層) 青色増感色素(ExS−5,6)で分光増感した臭化銀(平均粒子サイズ0. 45μm、サイズ分布8%、八面体) 0.54 ゼラチン l.64 イエローカプラー(ExY−1) l.02 退色防止剤(Cpd−12) 0.13 ステイン防止剤(Cpd−7) 0.06 ポリマー(Cpd−13) 0.12 高沸点溶媒(Solv−4) 0.36
【0078】 第4層(中間層) ゼラチン 1.13 混色防止剤(Cpd−3) 0.08 高沸点溶媒(Solv−1) 0.05 高沸点溶媒(Solv−2) 0.12 紫外線吸収剤(Cpd−1) 0.01 紫外線吸収剤(Cpd−8) 0.02 紫外線吸収剤(Cpd−9) 0.06 紫外線吸収剤(Cpd−10) 0.04 ポリマー(Cpd−11) 0.05 イエロー染料(YF−1) 0.15
【0079】 第5層(緑感層) 緑色増感色素(ExS−4)で分光増感した臭化銀(平均粒子サイズ0.32 μm、サイズ分布8%、八面体) 0.42 ゼラチン 1.61 マゼンタカプラー(ExM−1) 0.41 退色防止剤(Cpd−4) 0.46 ステイン防止剤(Cpd−5) 0.02 ステイン防止剤(Cpd−6) 0.04 退色防止剤(Cpd−7) 0.06 高沸点溶媒(Solv−2) 1.11 高沸点溶媒(Solv−3) 0.29
【0080】 第6層(中間層) ゼラチン 1.13 混色防止剤(Cpd−3) 0.08 高沸点溶媒(Solv−1) 0.05 高沸点溶媒(Solv−2) 0.13
【0081】 第7層(赤感層) 赤色増感色素(ExS−1、2、3)で分光増感した臭化銀(平均粒子サイズ 0.3μm、サイズ分布[変動係数]8%、八面体) 0.38 ゼラチン 1.89 シアンカプラー(ExC−1) 0.33 シアンカプラー(ExC−2) 0.37 退色防止剤(Cpd−1) 0.05 退色防止剤(Cpd−2) 0.12 高沸点溶媒(Solv−1) 0.35
【0082】 第8層(イラジェーション防止染料層) ゼラチン 0.72 イラジェーション防止染料(Dye−1、2、3、4を10:10:13:1 5のモル比で) 0.04
【0083】 第9層(保護層) ゼラチン 0.70 コロイド銀乳剤(平均粒径0.02μm) 0.20 界面活性剤(Cpd−14) 0.06 硬膜剤(H−1) 0.12
【0084】乳剤EM−1の作り方 臭化カリウムと硝酸銀の水溶液をゼラチン水溶液に激し
く攪拌しながら60℃で8分を要して同時に添加し、平
均粒径が0.15μmの八面体臭化銀粒子を得た。この
際、銀1モル当り0.3gの3,4−ジメチル−1,3
−チアゾリン−2−チオンを添加した。この乳剤に銀1
モル当り6mgのチオ硫酸ナトリウムと7mgの塩化金
酸(4水塩)を順次加え75℃で80分間加熱すること
により化学増感処理を行なった。こうして得た粒子をコ
アとして、第1回目と同様な沈殿環境で更に成長させ、
最終的に平均粒径が0.32μmの八面体単分散コア/
シェル臭化銀乳剤を得た。粒子サイズの変動係数は約8
%であった。この乳剤に銀1モル当り1.5mgのチオ
硫酸ナトリウムと1.5mgの塩化金酸(4水塩)を加
え60℃で60分間加熱して化学増感処理を行ない内部
潜像型ハロゲン化銀乳剤を得た。
【0085】各感光層には、造核剤としてExZK−1
とExZK−2をハロゲン化銀に対しそれぞれ10-3
10-2質量%、造核促進剤としてCpd−15を10-2
質量%用いた。また、ハロゲン化銀の安定剤としてCp
d−16を加えた。更に各層には乳化分散助剤としてド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、補助溶媒として
酢酸エチル、塗布助剤としてCpd−17を、更に増粘
剤としてポリスチレンスルホン酸カリウムを用いた。
【0086】
【化1】
【0087】
【化2】
【0088】
【化3】
【0089】
【化4】
【0090】
【化5】
【0091】
【化6】
【0092】
【化7】
【0093】光透過性基板として厚さ1.1mmの透明
なホウ珪酸ガラス(30cm×30cm)を用い、その
表面にゼラチンとコロイダルシリカ(平均粒子サイズ7
〜9mμ)を質量比で1:3に混合し、界面活性剤とし
てサポニンを加えて塗布した。乾膜の塗布厚は0.2μ
mであった。
【0094】光透過性基板の塗膜面に前述のカラー感光
材料の保護層とを密着させた。このとき感光材料の乳剤
面に若干の湿気を付与した。その後密着面の温度が約1
50℃になるように温度設定したラミネーターを用い、
線速0.45m/分で通過させた。ほぼ室温に冷えた
後、感光材料の支持体を乳剤面から引き剥がした。基板
上に乳剤面が一様に密着しており白抜けはみられなかっ
た。
【0095】以上のようにして作成した乳剤層を有する
基板上に、乳剤面側から青色部、緑色部、赤色部及び黒
色部からなり、青色部、緑色部、赤色部の各画素の周囲
は2倍の光透過率を有するカラーフィルター用マスクを
重ねてタングステン光を用いて露光した。露光済基板を
下記の工程に従い現像処理し、一回の操作でB、G、R
三色及び黒に発色したカラーフィルターを作成した。
【0096】各処理液の組成は、以下のとおりである。 硬膜液 硫酸ナトリウム(無水) 160.0g 炭酸ナトリウム(無水) 4.6g ホルマリン(37%) 20.0ml 水を加えて 1リットル pH(25℃)=10.0
【0097】 発色現像液 D−ソルビット 0.15g ナフタレンスルホン酸ナトリウム・ホルマリン縮合物 0.15g ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)5ナトリウム塩 1.80g ジエチレントリアミン5酢酸 0.50g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 0.15g ジエチレングリコール 12.0ml ベンジルアルコール 13.5ml 臭化カリウム 0.70g ベンゾトリアゾール 0.003g 亜硫酸ナトリウム 2.40g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシルアミン 8.0g トリエタノールアミン 6.00g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル−4−ア ミノアリン・3/2硫酸・1水塩 6.00g 炭酸カリウム 30.0g 水を加えて 1リットル pH(25℃)=11.0
【0098】 漂白定着液 エチレンジアミン4酢酸 5.0g エチレンジアミン4酢酸・第二鉄アンモニウム 55.0g チオ硫酸アンモニウム(750g/リットル) 160ml 亜硫酸アンモニウム 40.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1リットル pH(25℃)=6.0
【0099】水洗水 導電率5μS以下の脱イオン水
【0100】得られたカラーフィルターはシアン、マゼ
ンタ、イエローの各成分の中央部吸光度が1.0〜1.
7であり、各画素周囲は0.5〜0.8のB、G、R及
び各成分の吸光度が2.3〜2.7の黒のパターンを有
し、かつ白破け、色滲みは見られなかった。
【0101】得られた本発明のカラーフィルターを用い
て反射・透過両用LCDパネルを作製したところ、反射
表示及び透過表示共に良好な表示品位を有していた。
【0102】(比較例)実施例1の露光マスクを各画素
均一な透過濃度を有するカラーフィルター用マスクを用
いた以外は実施例1と同様に行った。得られたカラーフ
ィルターはシアン、マゼンタ、イエローの各成分の吸光
度が1.0〜1.7のB、G、R及び各成分の吸光度が
2.3〜2.7の黒のパターンを有し、かつ白抜け、色
滲みは見られなかったが、得られた比較用のカラーフィ
ルターを用い、反射・透過両用LCDパネルを形成した
ところ、特に反射表示において明るさが不足していた。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、一画素中において、反
射部に相当する領域の濃度と、透過部に相当する領域の
濃度とを変化させた、反射・透過両用LCDに好適に用
いられるカラーフィルターの簡易な製造方法及び該製造
方法により製造されたカラーフィルターを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラーフィルターの構成例を示す図
である。
【図2】 反射・透過両用LCDパネルの一例を示す図
である。
【符号の説明】
10A 光透過性基板 10B 光透過性基板 12 反射層 14 画素 14A 低濃度部 14B 高濃度部 16 透明層 18 液晶層 20 バックライト a 透過光 b 外光 c 反射光 R 画素(R) G 画素(G) B 画素(B) K ブラックマトリックス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性基板上に設けられた異なる感色
    性を持つ少なくとも3種のハロゲン化銀乳剤層をパター
    ン露光した後、光又は造核剤によるかぶり処理を施した
    後又は施しながら現像主薬を含む現像液で発色現像し、
    漂白、定着、水洗処理するカラーフィルターの製造方法
    において、前記パターン露光が、1画素内に少なくとも
    2種類の光透過性を有するマスクを介して露光すること
    を特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ハロゲン化銀乳剤層が、支持体上に
    塗設された剥離層の上に異なる感色性を持つ少なくとも
    3つのハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀感光材
    料を、前記光透過性基板上に転写することにより形成さ
    れる請求項1に記載のカラーフィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の製造方法で製造
    されたことを特徴とするカラーフィルター。
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