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JP2003045398A - 電解液漏れ抵抗自動車用バッテリ - Google Patents

電解液漏れ抵抗自動車用バッテリ

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Publication number
JP2003045398A
JP2003045398A JP2001221418A JP2001221418A JP2003045398A JP 2003045398 A JP2003045398 A JP 2003045398A JP 2001221418 A JP2001221418 A JP 2001221418A JP 2001221418 A JP2001221418 A JP 2001221418A JP 2003045398 A JP2003045398 A JP 2003045398A
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exhaust
battery
cell
passage
leakage resistance
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Surendra Kumar Dr Mittal
サレンドラ クマール ミッタル ドクター
Debashish Dr Mazumdar
デバシッシュ マヅムダール ドクター
Partha Dasgupta
ダスグプタ パルタ
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Exide Industries Ltd
Resonac Corp
Original Assignee
Exide Industries Ltd
Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】液充満型自動車用バッテリが前後面又はいずれ
かの側面が90°傾くか又は通常の直立位置から始まっ
て完全に逆向きとなった位置となったときに、著しく長
い時間にわたってあらゆる方向で漏れ抵抗を有する液充
満型自動車用バッテリを提供する。 【解決手段】バッテリカバー12は、仕切壁34によっ
てセル組C1乃至C3、C4乃至C6の上方で少なくと
も2つの排気室22、22’に分割されている。共通排
気通路VL1、VL2が各セル組のセル群C1乃至C3
及びC4乃至C6の上方の空間を接続し、各共通排気通
路VL1、VL2の一端は、排気ストッパ38、38’
によってシールされ、他端は、排気室22、22’を経
て各平行排気通路26、26’の一端に接続され、各平
行排気通路26、26’の他端は、各セル組のセル群か
らのガスを逃す排気キャップ組立体36、36’に接続
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用バッテリ
に関し、特に電解液漏れに抵抗することができる自動車
用バッテリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近20年の主な技術的革新の1つは、
自動車用の保守不要のバッテリの開発であり、この技術
は、バッテリ業界で世界的規模で広く用いられている。
しかし、大抵の自動車用バッテリは、自由に動く電解液
を収納しているので、特に、バッテリの取扱、搬送及び
充電中に、酸漏れの危険がなお存在する。酸漏れは最も
好ましくなく、何故なら、これは、やけど、バッテリ端
子及び自動車の関連電気系統の腐食を起こすからであ
る。その結果、いかなる危険も生ずることなく、一層容
易に取り扱うことができる安全で液漏れ防止バッテリの
決定的な選択が市場にある。これに鑑みて、少数のバッ
テリは、特に、車両のプレミアム範囲に対してAGM
(吸収性ガラスマット)セパレータと組み合わせられた
液漏れ防止、弁制御型に変更されている。
【0003】しかし、弁制御型自動車バッテリは、製造
が相当に高価となる。更に、酸充満型バッテリは、酸不
足型のVRLAバッテリ(弁制御型鉛蓄電池)に比べて
いくつかの技術的利点を有することは知られている。い
くつかの技術的制限と共に、相当の価格的犠牲を有する
に拘わらず、安全で漏れがなく保守不要のバッテリの需
要によって弁制御型に向かう傾向がある。たとえば、3
6ボルト自動車用バッテリの大抵の未来設計は、AGM
セパレータを組み込んだVRLA型である。
【0004】上記から明らかなように、液充満型で漏れ
防止または漏れ抵抗型の自動車用バッテリを作る一層の
技術的開発が要求される。これらの設計は、主に、製造
の容易性と低価格とによって世界中で今なお有利に使用
されている。
【0005】今まで、特別設計のバッテリカバーを用い
た自由に動く電解液を有する漏れ抵抗型自動車用バッテ
リを開発しようとする多くの試みがなされている。これ
に関して、過去20年に行われたいくつかの重要な開発
が以下に述べるように議論されている。
【0006】1982年9月7日に付与されカルフォル
ニア州、ウイロウデイルのヴァルタバッテリ社(Varta
Batteries Ltd.)に譲渡された米国特許第4,348,
466号明細書は、各バッテリセルに連通する入口と外
気に開放する排気口に連通する出口とを有する大きな矩
形室から成る電解液バッテリ用電解液漏れ防止装置を開
示している。この矩形室とこれに関連する通路とは、バ
ッテリが傾きまたは回転したときに、電解液の流れを保
持するのに充分な容量を有する。さらに、この室は、収
納された電解液の液位が出口から間隔をあけた状態に維
持されるような配置となっている。矩形室と通路とが電
解液で満たされると、セルから矩形室及び通路への電解
液の流れを防止するエアロックが形成される。この発明
の注目すべき点は、室と通路とを大きくすると、相当量
の電解液がバッテリカバーに流れ込み、そのため、排気
領域に電解液が漏れる可能性が増大し、結局、特にバッ
テリが振動を受けたり揺さぶられると、バッテリから液
の漏れを生ずる。さらに、この特許は、バッテリが逆さ
まになると、漏れを防止することができない。
【0007】1993年11月24日に付与されVBオ
ートバッテリ社(VB AutobatterieGmbH)に譲渡されたド
イツ特許第4,216,563号明細書は、各セルと協
働する室を有する二重カバー型の構造を開示している。
各室は、バッテリが傾いたときに、各セルからの制限さ
れた量の酸のみが室内の回収室に入るような適当な大き
さを有する。しかし、逆さまの位置では、相当量の電解
液がセルからカバーに流出し、従ってバッテリから電解
液が漏れる危険が増大する。
【0008】1995年1月10日に付与された米国特
許第5,380,604号明細書及び1995年6月1
3日に付与された米国特許第5,424,146号明細
書にも、同様の形状がみられる。漏れ抵抗型バッテリカ
バーは、2つの部分、すなわち、上下の蓋から成り、こ
れらの蓋は、各セルに協働する室を有する。各室は、酸
の流れを制御するガイドを有する。これらのガイドは、
ハウジングがどんな位置にあっても、一方の側壁に乗っ
た時に、室内の酸が臨界レベル以下となったっままであ
り、この臨界レベルは、それを超えると、酸がスパーク
アレスタに流れ込むレベルである。しかし、相当量の電
解液がそれぞれのカバーに流れ込ませられると、バッテ
リが振動を受けたり、揺さぶられたりすると、酸漏れの
可能性を増大する。また、バッテリが逆さまにされたと
きに、電解液漏れにほとんど抵抗することができない。
【0009】いずれも米国ダグラスバッテリ社(Dougla
s Battery Manufacturing Company)に譲渡され、199
7年11月4日に特許された米国特許第5,683,8
30号明細書及び1998年12月1日に特許された米
国特許第5,843,593号明細書は、2つの部分で
ある漏れ抵抗型バッテリカバーを開示している。このバ
ッテリカバーは、各セルの排気部から大気への排気部へ
の通路を形成する迷路を備えている。この迷路は、バッ
テリが傾いたり、直立位置から90°回転した時に、電
解液が有するレベルより上方で各通路の一部を形成して
いる。
【0010】1996年9月18日付けで公告されたE
P(ドイツ)特許第0639862B1号明細書(VB
オートバッテリGmbHに譲渡)は、バッテリカバーに
一体化され、ガス捕集ダクトを有し、カバーの側壁に側
部ダクトによって捕集ダクトに接続されたへこみを有す
る中央ガス排気系統を備えた多セルバッテリを開示し、
カバーに気密に接続されたガスダクトを閉じる多孔性フ
リット(Frit)を収納する挿入体がこのへこみに設
けられている。このフリットは、その下縁が酸戻り流の
レベルの常に上方に位置するように挿入体に設けられて
いる。
【0011】上記した発明は、2つの部分、即ち、上下
の蓋部分から成るバッテリカバーの比較的複雑な形状に
基づいており、上蓋は、主カバーに超音波か熱シール法
かによってシールされている。これらのバッテリカバー
は、比較的高価であり、製造段階では一層複雑となる。
明らかなことであるが、価格競争に悪影排気響を与える
ことなく、簡単な漏れ抵抗型カバーの要求がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、バッテリが
前後面又はいずれかの側面が90°傾くか又は通常の直
立位置から始まって完全に逆向きとなった位置となった
ときに、著しく長い時間にわたってあらゆる方向で漏れ
抵抗を有する液充満型自動車用バッテリを製造すること
を目的とする。
【0013】本発明によれば、液口栓をそれぞれ有する
複数のセルを収納したハウジングと、このハウジングの
上開放端部に液密に取り付けられ、それぞれのセルの上
に設けられた充填孔を有するバッテリカバーと、このバ
ッテリカバーに取り付けられセルに接続された1対の端
子とから成る電解液洩れ抵抗自動車用バッテリにおい
て、バッテリが傾いたときに一方の組のセル群から他方
の組のセル群に電解液が流れるのを防止するようにバッ
テリカバーを少なくとも2つのセル組毎に相応する2つ
の排気室に分割する排気通路遮断手段と、バッテリカバ
ーに設けられ各セル組毎に相応する組の各セルの上方空
間を接続する共通排気通路と、バッテリカバーにこの共
通排気通路とは別個に各セル組に相応してそれぞれ設け
られた平行排気通路とを備え、共通排気通路の一端は密
閉され、他端は相応する排気室を経て平行排気通路の一
端に接続され、平行排気通路の他端は、各セル組のセル
群からの排気ガスを逃す排気キャップ組立体を有するこ
とを特徴とする電解液洩れ抵抗自動車用バッテリが提供
される。
【0014】排気通路遮断手段は、バッテリカバーをセ
ル組の上方で少なくとも2つの排気室に分割して、バッ
テリが傾いたときに、1組のセル群から他の組のセル群
に電解液の流れが生ずるのを防止するようにバッテリカ
バーに設けられた少なくとも1つの仕切壁から成ってい
るのが好ましい。
【0015】各排気室の共通の排気通路の一端は、バッ
テリカバーを経て各セル組の最初のセルの排気孔内に延
びる排気ストッパによってシールすることができる。
【0016】排気キャップ組立体は、平行排気通路の他
端に押し込まれた排気キャップと、排気ガスが逃れるの
を許すように排気キャップに取り付けられたガスフィル
タとから成っている。排気キャップは、少なくとも平行
排気通路の端部に連通する排気ガス通過用螺旋通路を外
周面に有し、ガスフィルタは、螺旋通路の下流端に連通
している。
【0017】排気キャップは、排気ガス螺旋通路の他
に、排気キャップの入口側に設けられた排気孔と、この
排気孔に連通し排気キャップの外周まで上向きに延びて
一端が排気ガス通過用螺旋通路に接続された第1の垂直
孔と、螺旋通路の他端に接続された第2の孔とを有し、
この第2の孔は、フィルタに連通するように排気キャッ
プの出口側の中央まで下向きに延びている。
【0018】ガスフィルタは、撥水性微孔ガスフィルタ
であるのが好ましい。この微孔ガスフィルタは、約70
ミクロンの粒子寸法を有するものとすることができる。
排気キャップに取り付けられたガスフィルタは、排気ガ
スを逃す孔を有するフィルタカバーを備えている。
【0019】好ましい実施の形態では、各排気室は、そ
れに押し込まれた室カバーを備え、排気室と室カバーと
は、バッテリカバーに熱シールされている。
【0020】また、好ましい実施の形態では、バッテリ
のハウジングの各側壁は、ハニカム構造を備えている。
【0021】本発明は、バッテリカバーの中央排気通路
がバッテリ容器の中央仕切に相応して中央でブロックさ
れた側部/中央ガス排出装置を有する多セル電解液洩れ
抵抗型自動車用バッテリを提供する。これは、複数のセ
ルから成る2つのバッテリ仕切部を形成するのに有効で
ある。好ましい実施の形態では、バッテリは、6つのセ
ルを有し、3つのセル毎にバッテリ仕切部を形成してい
る。
【0022】側部排気装置(これは、長い側面に沿った
排気通路を意味し、以下これを側部排気通路と称する)
を有するバッテリは、前後面で90°傾いたとき又は完
全に逆さまになったときに、エアロックによって電解液
の洩れ抵抗性を示すが、この種の構造は、一般に、側部
排気通路の方向に側面に沿って90°傾いたときに、液
洩れする傾向がある。本発明では、中央/側部排気構造
のこの弱点は、本発明では完全に克服される。
【0023】
【発明の実施の形態】図1及び図2から解るように、バ
ッテリ10は、バッテリカバー12を有するハウジング
14を備えている。セルC1乃至C6がハウジング14
内に設けられている。各セルは、液口栓16を備え、こ
の液口栓16は、排気孔を備えていないで、Oリングシ
ールによってバッテリカバー12に液密、気密に取り付
けられている。これらの液口栓16は、バッテリカバー
12と同じ高さになっている。この液口栓16は、電解
液注入後、閉じられる。任意的であるが、図2に示すよ
うに、バッテリカバー12と同じ高さになるように、沈
み込み型の持ち上げハンドル18が設けられている。充
填指示器CIがバッテリカバー12に設けられている。
【0024】図4から解るように、ハウジング14の各
側壁には、包括的に符号20で示されたハニカム構造を
備えている。これは、任意的な構造である。側壁のハニ
カム構造は、ハウジング14が膨らむのを防止する。図
4は、ハンドル18が操作できるようにヒンジ止めされ
るヒンジ18Pを示している。
【0025】図5は、図1のA−A線に沿って切断した
本発明によるバッテリ10の上部断面を示し、本発明の
幾つかの特徴は、この図と図6及び図7とに示されてい
る。本発明の特徴は、バッテリ10が傾いたときに一方
の組のセル群C1乃至C3から他方の組のセル群C4乃
至C6に電解液が流れるのを防止するようにバッテリカ
バー12を少なくとも2つのセル組毎に相応する2つの
排気室22、22’に分割する排気通路遮断手段24
と、バッテリカバー12に設けられ各セル組毎に相応す
る組の各セルの上方空間を接続する共通排気通路VL
1、VL2と、バッテリカバー12にこの共通排気通路
VL1、VL2とは別個に各セル組に相応してそれぞれ
設けられた平行排気通路26、26’とにある。
【0026】バッテリカバー12は、図5に示すよう
に、それぞれのセルC1乃至C6の液口栓16に相応し
て充填孔28、30、32及び28’、30’、32’
をそれぞれ有する。排気通路遮断手段24は、バッテリ
カバー12内を充填孔(排気孔)28、30、32及び
28’、30’、32’を貫通する共通の側部排気通路
VL1とVL2とを遮断して排気室22、22’をそれ
ぞれ形成するように設けられた中央遮断壁34から成っ
ている。従って、充填孔28、30及び32を接続する
一方の排気通路VL1は、充填孔28’、30’、3
2’を接続する他方の排気通路VL2から壁34によっ
て隔離される。なお、各セル群からのガスは、液口栓1
6に相応する充填孔を介して側部廃棄通路VL1、VL
2にそれぞれ到達する。
【0027】これらの2つの共通の排気通路VL1、V
L2は、それぞれの平行排気通路26、26’に接続さ
れている。即ち、一方の平行排気通路26の一側は、セ
ルC1乃至C3の充填孔28、30、32を接続する共
通の排気通路VL1に接続され、平行排気通路26’の
一側は、セルC4乃至C6の充填孔28’、30’、3
2’を接続する共通の排気通路VL2に接続されてい
る。平行排気通路26、26’の各々は、他端26a、
26’aに排気キャップ組立体36、36’を備えた円
筒孔40、40’を有する。
【0028】図6は、セルC1の上方にある排気孔28
の端部28aがバッテリカバー12内に延びる排気スト
ッパ38によって閉じられている方法を示している。同
様の排気ストッパ38’がセルC6の上方にある排気孔
32’の端部32’aに設けられている。これによっ
て、排気通路VL1及びVL2の一側は、シールされ、
他側は、平行排気通路26、26’に接続されている。
【0029】セルC1乃至C3とセルC4乃至C6の各
組に渡って形成されている排気室22、22’は、図8
に示され、図9に一層詳細に示されている室カバー22
C、22’Cを備えている。排気室22、22’及び室
カバー22C、22’Cは、バッテリカバー12の下側
に熱シールされており、従って各3つのセルの組内には
ガス/電解液用の閉じられたループが形成されている。
各組のセルC1乃至C3及びC4乃至C6の排気室2
2、22’を排気する排気キャップ組立体36、36’
は、図7、図10乃至図12を参照して以下に述べる。
【0030】既に述べたように、各平行排気通路26、
26’の一端は、それぞれ共通の排気通路VL1、VL
2に接続されている。各平行排気通路26、26’の他
端には、排気キャップ組立体36、36’が取り付けら
れる円筒孔40、40’をそれぞれ有する。
【0031】排気キャップ組立体36、36’(図1
0)は、各平行排気通路26、26’の他端に設けられ
た円筒孔40、40’にそれぞれ嵌り込む排気キャップ
42から成っている。この排気キャップ42は、円筒孔
40、40’に押し込まれるのが好ましい。この排気キ
ャップ42の入口端には、その外周に向けて上方に延び
る第1の垂直孔44に連通する排気孔46がある。この
キャップ42の外周には螺旋通路48が設けられてい
る。この螺旋通路48の一端は、第1の垂直孔44に接
続されている。螺旋通路48の他端では、第2の垂直孔
50がキャップ42の中心に向けて下向きに延びてい
る。
【0032】撥水性微孔性ガスフィルタ52が排気キャ
ップ42の出口端に設けられている。フィルタ52の排
気キャップ42から遠い方の端部には、フィルタ52に
よって濾過された排気ガスを逃す孔54a(図12)を
有するフィルタカバー54が設けられている。このフィ
ルタカバー54は、フィルタ52を排気キャップ42の
本体42Bにロックする。
【0033】ガスが平行排気通路26または26’を通
して排気される際に、ガスは、この通路の円筒孔40、
40’内の排気キャップ42に入る。次いで、排気ガス
は、垂直孔44内を垂直方向に移動し、螺旋通路48に
沿って移動し、図10に示すように、ガスフィルタ52
に接触する前に排気キャップ42の中心に向けて下降す
る。フィルタ52を透過したガスは、フィルタカバー5
4の開口54aから出る。フィルタカバー54は、プラ
スティックカバーであるのが好ましい。従って、フィル
タ52は、平行排気通路26、26’の露出外面に接触
するのが阻止される。
【0034】セルC1乃至C3及びC4乃至C6の上方
を延びる共通排気通路VL1、VL2の一端は、排気ス
トッパ38、38’によって閉じられている。しかし、
ガスを逃すために、平行排気通路26、26’が設けら
れ、この平行排気通路26、26’の一端は、共通排気
通路VL1、VL2に接続され、他端は、閉じられてい
る。この平行排気通路26、26’は、バッテリカバー
12に設けられており、各平行排気通路26、26’の
出口端で排気室22、22’を円筒孔40、40’に接
続している。特別設計の排気キャップ組立体36、3
6’が円筒開口に押し込まれ、この排気キャップ組立体
36、36’は、撥水性微孔ガスフィルタ52を有す
る。このフィルタカバー54は、排気キャップ42内に
ロックされる。従って、無駄な熱シール作業や超音波シ
ール作業の必要性がなくなる。
【0035】各組のセル群の排気室22、22’は、室
カバー22C、22’Cを有し、この室カバー22C、
22’Cは、排気室22、22’に押し込まれ、次いで
バッテリカバー12の下側で熱シールされている。その
ため、別個の熱シール作業が不要である。排気室22、
22’と室カバー22C、22’Cとは、共に、一回の
熱シール作業でバッテリカバー12に沿って熱シールす
ることができる。
【0036】図1は、本発明によるバッテリの直立状態
を示す。図13において、バッテリ10は、一方の短い
側の側部の上に乗るようにして矢印方向に90°傾いて
いる。この位置では、各組のセル群C1乃至C3及びC
4乃至C6の電解液は下降し、室を空にする。そこで、
各平行排気通路26,26’/排気室22、22’は、
それぞれの空の室に接続されているので、排気キャップ
42を通して液洩れが生ずる虞はない。
【0037】更に、壁34によって共通の排気通路VL
1、VL2が中央で遮断されていると、電解液が上方の
セル群C1乃至C3から下方のセル群C4乃至C6に移
行することがない。その結果、バッテリが図13の位置
にあると、バッテリが図1に示す元の直立位置に戻った
ときに、セル間の電解液の液位の変動はほとんど無視で
きる程度にすぎない。
【0038】従って、バッテリカバーを貫通する共通排
気通路VL1、VL2を有する従来の側部排気型バッテ
リに比べて、一方の短い側の側部の上に乗るようにして
90°傾いた後でさえも、セル間の電解液の液位の変動
を最小にする点で相当改善される。事実、従来技術の場
合、バッテリが短い側の側部に乗ると、電解液が上部セ
ル群から下部セル群へ電解液が相当に移動するので、セ
ル間の電解液の液位の大きな変動が生じる。
【0039】本発明のバッテリが矢印方向に傾いて背面
側に乗っているのが図14に示されている。この位置で
は、平行排気通路26、26’が電解液に覆われるのは
僅かである。しかし、この位置の液圧は、電解液が垂直
方向に上昇するには小さすぎるので、電解液の排気キャ
ップ42及びガスフィルタ52を通しての流れの抵抗を
破ることはない。その結果、この位置では、相当の時
間、電解液の洩れを生ずることがない。更に、バッテリ
が背面側、正面側に乗るように又は逆さまになるように
傾いた後、このエアロックによって、相当の長い時間、
液洩れに対する抵抗がある。
【0040】図15はバッテリが矢印方向に傾いて前面
側に乗っているのを示す。これもまた、最大の電解液の
液位が平行排気通路26、26’の下方にあるのが解
る。そこで、バッテリがこの位置に傾いたときに、液洩
れの可能性がなくなる。
【0041】逆さまの位置では、エアロックが発生す
る。これは、排気キャップ42及びフィルタ52を通し
て電解液が洩れるのを阻止する。従って、この位置で
も、相当の時間、電解液の漏れが生ずることはない。
【0042】本発明では、ガスフィルタ52は、約70
ミクロンの粒子寸法を有する撥水性微孔フィルタである
のが好ましい。これは、プラスティックアロイから作ら
れ、撥水性を有するように処理される。これは、排気孔
を通しての電解液の洩れに対する相当の抵抗を達成する
ことができる。
【0043】要約すると、本発明は、すべての方向に高
度の洩れ抵抗を有するバッテリを開示している。もっと
重要なことであるが、この特徴は、比較的簡単で価格的
に有利に達成することができる。更に、本発明によれ
ば、大部分の電解液は、バッテリの回転中や傾き中に、
個々のセルに保持され、一方、他の大抵の洩れ抵抗型バ
ッテリでは、相当量の電解液が上下の蓋部分の間に生ず
る空間内でセルから流出させられる。また、従来技術の
側部/中央ガス排気型バッテリでは、バッテリが側面に
沿って90°回転すると、上部セル群から下部セル群に
相当量の電解液の移動が生ずる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、液充満型自動車用バッ
テリが前後面又はいずれかの側面が90°傾くか又は通
常の直立位置から始まって完全に逆向きとなった位置と
なったときに、著しく長い時間にわたってあらゆる方向
で漏れ抵抗を有する実益がある。
【0045】また、本発明によれば、いずれの側であっ
てもバッテリが回転し又は傾いている間、個々の仕切室
内の各セルの電解液を保持することができる実益があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車用バッテリの正面図であ
る。
【図2】図1の自動車用バッテリの平面図である。
【図3】図1の自動車用バッテリの背面図である。
【図4】図1の自動車用バッテリの側面図である。
【図5】図1のA−A線に沿って切断した断面図であ
る。
【図6】図5のXで囲まれた円内の部分の拡大詳細図で
ある。
【図7】図5のYで囲まれた円内の部分の拡大詳細図で
ある。
【図8】図2のB−B線に沿って切断した断面図であ
る。
【図9】図8の室カバーの拡大断面図である。
【図10】本発明によるバッテリに用いられる排気キャ
ップ組立体の拡大斜視図である。
【図11】図10の排気キャップ組立体の側面図であ
る。
【図12】図1のC−C線に沿って切断した排気キャッ
プ組立体の断面図である。
【図13】図2のバッテリがその短い側の一側の上に乗
るように90°傾いた状態を示す図である。
【図14】図2のバッテリがその背面側の上に乗るよう
に90°傾いた状態を示す図である。
【図15】図2のバッテリがその正面側の上に乗るよう
に90°傾いた状態を示す図である。
【符号の説明】 10 バッテリ 12 バッテリカバー 14 ハウジング C1乃至C6 セル 16 液口栓 18 沈み込み型の持ち上げハンドル 18P ヒンジ 20 ハニカム構造 CI 充電指示器 22、22’ 排気室 22C、22’C 室カバー VL1、VL2 共通排気通路 24 排気通路遮断手段 26、26’ 平行排気通路 26a,26’a 平行排気通路26、26’の他端 28、30、32、28’、30’、32’ 充填孔
(排気孔) 34 中央遮断壁(仕切壁) 36、36’ 排気キャップ組立体 38、38’ 排気ストッパ 40、40’ 平行排気通路26、26’の円筒孔 42 排気キャップ 42B キャップ本体 44 第1の垂直孔 46 排気孔 48 螺旋通路 50 第2の垂直孔 52 ガスフィルタ 54 フィルタカバー 54a 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 501263599 EXIDE HOUSE 59E Chow ringhee Road, Calcu tta 700 020, INDIA (71)出願人 000001203 新神戸電機株式会社 東京都中央区日本橋本町2丁目8番7号 (72)発明者 ドクター サレンドラ クマール ミッタ ル インド国、カルカッタ 700 027、デーベ ンドラーラル クハーン ロード、ミント パーク 13、11B (72)発明者 ドクター デバシッシュ マヅムダール インド国、カルカッタ 700 064、サルト レイク、セクター 1、CD−22 (72)発明者 パルタ ダスグプタ インド国、カルカッタ 700 075、ジャダ ブプール、ガーファ メイン ロード、プ ラタプガー、43 Fターム(参考) 5H012 AA07 BB02 CC08 CC10 5H023 AA01 AS10 BB07 CC11 5H028 AA01 AA06 AA07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液口栓をそれぞれ有する複数のセルを収
    納したハウジングと、前記ハウジングの上開放端部に液
    密に取り付けられ、それぞれのセルの上に設けられた充
    填孔を有するバッテリカバーと、前記バッテリカバーに
    取り付けられ前記セルに接続された1対の端子とから成
    る電解液洩れ抵抗自動車用バッテリにおいて、バッテリ
    が傾いたときに一方の組のセル群から他方の組のセル群
    に電解液が流れるのを防止するように前記バッテリカバ
    ーを少なくとも2つのセル組毎に相応する2つの排気室
    に分割する排気通路遮断手段と、前記バッテリカバーに
    設けられ各セル組毎に相応する組の各セルの上方空間を
    接続する共通排気通路と、前記バッテリカバーに前記共
    通排気通路とは別個に各セル組に相応してそれぞれ設け
    られた平行排気通路とを備え、前記共通排気通路の一端
    は密閉され、他端は前記相応する排気室を経て前記平行
    排気通路の一端に接続され、前記平行排気通路の他端
    は、各セル組のセル群からの排気ガスを逃す排気キャッ
    プ組立体を有することを特徴とする電解液洩れ抵抗自動
    車用バッテリ。
  2. 【請求項2】 液口栓をそれぞれ有する複数のセルを収
    納したハウジングと、前記ハウジングの上開放端部に熱
    シールされ、それぞれのセルの上に設けられた充填孔を
    有するバッテリカバーと、前記バッテリカバーに取り付
    けられ前記セルに接続された1対の端子とから成る電解
    液洩れ抵抗自動車用バッテリにおいて、前記バッテリカ
    バーをセル組の上方で少なくとも2つの排気室に分割し
    て、バッテリが傾いたときに、1組のセル群から他の組
    のセル群に電解液の流れが生ずるのを防止するように少
    なくとも1つの仕切壁が前記バッテリカバーに設けら
    れ、前記バッテリカバーの共通排気通路が各セル組のセ
    ル群の上方の空間を接続し、各共通排気通路の一端は、
    シールされ、他端は、前記排気室を経て各平行排気通路
    の一端に接続され、各平行排気通路の他端は、各セル組
    のセル群からの排気ガスを逃す排気キャップ組立体を有
    することを特徴とする電解液洩れ抵抗自動車用バッテ
    リ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電解液洩れ抵抗
    自動車用バッテリであって、各排気室内の前記共通の排
    気通路の一端は、バッテリカバーを経て各セル組の最初
    のセルの排気孔内に延びる排気ストッパによってシール
    されている電解液洩れ抵抗自動車用バッテリ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の電解
    液洩れ抵抗自動車用バッテリであって、前記排気キャッ
    プ組立体は、前記平行排気通路の前記他端に押し込まれ
    た排気キャップと、排気ガスが逃れるのを許すように排
    気キャップに取り付けられたガスフィルタとから成って
    いる電解液洩れ抵抗自動車用バッテリ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電解液洩れ抵抗自動車
    用バッテリであって、前記排気キャップは、前記平行排
    気通路の端部に連通する螺旋通路を外周面に有し、前記
    ガスフィルタは、前記螺旋通路の下流端に連通している
    ことを特徴とする電解液洩れ抵抗自動車用バッテリ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電解液洩れ抵抗自動車
    用バッテリであって、前記排気キャップは、その入口側
    に設けられた排気孔と、前記排気孔に連通し前記排気キ
    ャップの外周まで上向きに延びる第1の垂直孔と、前記
    第1の垂直孔に一端が接続され前記排気キャップの外周
    に設けられた排気ガス通過用螺旋通路と、前記螺旋通路
    の他端に接続された第2の孔とを有し、前記第2の孔
    は、前記フィルタに連通するように前記排気キャップの
    出口側の中央まで下向きに延びている電解液洩れ抵抗自
    動車用バッテリ。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6のいずれかに記載の電解
    液洩れ抵抗自動車用バッテリであって、前記ガスフィル
    タは、撥水性微孔ガスフィルタである電解液洩れ抵抗自
    動車用バッテリ。
  8. 【請求項8】 前記請求項7に記載の電解液洩れ抵抗自
    動車用バッテリであって、前記微孔ガスフィルタは、約
    70ミクロンの粒子寸法を有する電解液洩れ抵抗自動車
    用バッテリ。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至8のいずれかに記載の電解
    液洩れ抵抗自動車用バッテリであって、前記排気キャッ
    プに取り付けられた前記ガスフィルタは、排気ガスを逃
    す孔を有するフィルタカバーによって覆われている電解
    液洩れ抵抗自動車用バッテリ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の電
    解液洩れ抵抗自動車用バッテリであって、前記排気室
    は、それに押し込まれた室カバーを備え、前記排気室と
    室カバーとは、前記バッテリカバーに熱シールされてい
    る電解液洩れ抵抗自動車用バッテリ。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    電解液洩れ抵抗自動車用バッテリであって、前記ハウジ
    ングの各側壁は、ハニカム構造を備えている電解液洩れ
    抵抗自動車用バッテリ。
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