JP2002332461A - 接着剤層への粒子の配置方法 - Google Patents
接着剤層への粒子の配置方法Info
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Abstract
密度で(隣り合う導電性微粒子間の距離が20μm以下
となるように)配置された導電性接着シートを提供する 【解決手段】粒子吸着装置300の吸着面に、所定配置
で導電性微粒子4を吸着させる。PETフィルム5上の
接着剤層23を吸着面に向けて押し付けて、吸着面に吸
着されている導電性微粒子4を接着剤層23内に取り込
む。吸着装置による導電性微粒子4の吸着を解除して接
着剤層23を吸着面から外す。粒子吸着装置300の吸
着面をなす孔開きシート状部品1には、導電性微粒子4
の配置に対応させた配置で貫通孔10を形成する。
Description
配置された導電性微粒子により、シートの厚さ方向のみ
に導電性を付与する導電性接着シート、およびその製造
方法、さらにこの方法で使用する粒子吸着装置と、この
装置を構成する孔開きシート状部品の製造方法に関す
る。
レキシブル基板との接続や、集積回路部品の基板への高
密度実装等の際に、厚さ方向のみに導電性を付与する導
電性接着シートが使用されている。従来の導電性接着シ
ートの一例を図15に示す。この例では、接着剤層から
なるシート20内に導電性微粒子4がランダムに分散配
置されている。このシートには以下の問題点がある。
ターンの寸法は益々微細化されている。接続されるパタ
ーンの寸法が小さくなると、導電性微粒子がランダムに
分散配置されているシートでは、図15(b)に示すよ
うに、接続されるパターンが導電性微粒子の存在しない
位置Aに配置される確率が高くなる。その結果、接続さ
れるパターン間が電気的に接続されない恐れがある。
な導電性微粒子を高密度でシート内に分散させることが
有効であるが、導電性微粒子の寸法を小さくすると、図
16(a)に示すように、接続パターンP1,P2の基
板B1,B2の面からの突出高さのバラツキを吸収でき
ないという問題点がある。また、シート20内での導電
性粒子4の密度を高くすると、図16(b)に示すよう
に、パターンP1,P2がファインピッチで配列されて
いる場合に、隣り合うパターン間にショート(短絡)が
生じる確率が高くなる。すなわち、これらの方法では、
導電性微粒子がランダムに分散配置されている導電性接
着シートの接続信頼性が改善されない。
特開平10−256701号公報には、シート内に導電
性微粒子を所定配置で分散させることが記載されてい
る。特開平5−67480号公報に記載されている方法
では、導電性微粒子をシート(接着剤層)に分散させる
前に帯電させ、導電性微粒子間の反発力を利用して導電
性微粒子をシート内に均一に分散させている。また、導
電性微粒子と支持体の各位置を異なる電荷で帯電させ、
支持体上に所定配置で導電性微粒子を配置させた後に、
この配置を保持した状態で導電性微粒子を接着剤層に転
写することが記載されている。
電性微粒子同士の反発力によって配置を保持するため、
シート面内で隣り合う導電性微粒子間の距離を20μm
以下まで接近させることは不可能である。特開平10−
256701号公報には、磁性を有する導電性粒子を使
用して、ゴム材料と導電性粒子とからなる組成物をシー
ト状に形成し、このシート状物の厚さ方向に磁場をかけ
て導電性粒子を配向させ、この状態でゴムを硬化させる
ことが記載されている。
がある。磁場を極めて狭い領域に集中させることが困難
であるため、シート面内で隣り合う導電性微粒子間の距
離を20μm以下まで接近させることができない。導電
性粒子がゴムシートの厚さ方向で重なって配列される場
合がある。導電性粒子を規則的に(隣り合う粒子間に所
定間隔を保持しながら)配置することが困難である。使
用できる導電性粒子が磁性体に限られる。
は、ハンダボールを孔の開いたジグに吸着させて、フリ
ップチップやパッケージ基板のバンブ部へ載せる方法が
記載されている。このジグは直径が数100μm以上の
ハンダボールを吸着させるため、吸着孔の直径は数10
0μm以上である。また、この大きさの吸着孔を有する
孔開き板は、板材に対してドリル等で機械的に開ける方
法で容易に作製可能である。しかしながら、例えば直径
5μm程度の微小な吸着孔が20μm以下の間隔で配置
された孔開き板は、ドリル等の機械的な方法で形成する
ことができない。
従来技術の問題点に着目してなされたものであり、シー
ト面内に分散配置された導電性微粒子により、シートの
厚さ方向のみに導電性を付与する導電性接着シートにお
いて、導電性微粒子がシート面内に、規則的に且つ高密
度で(隣り合う導電性微粒子間の距離が20μm以下と
なるように)配置された導電性接着シートを提供するこ
と、およびこの導電性接着シートの作製方法とこの方法
で使用する粒子吸着装置を提供することを課題とする。
に、本発明は、接着剤層からなるシート内に、複数個の
粒子を、シート面内で所定配置となるように配置する方
法において、配置する粒子より小さい吸引孔(例えば、
吸着する粒子の平均粒子径の80%以下、好ましくは5
0%以下)が所定の配置(シート面内での粒子の配置に
対応させた配置)で形成されている吸着面を有する吸着
装置を用い、この吸着装置の吸着面に粒子を吸着させた
後、支持体上に形成された接着剤層を、この吸着された
粒子側から吸着面に向けて押し付けることにより、吸着
面に吸着された粒子を接着剤層内に取り込み、次いで、
吸着装置による粒子の吸着を解除して前記接着剤層を吸
着面から外すことを特徴とする接着剤層への粒子の配置
方法を提供する。
されている吸着面を有する粒子吸着装置において、吸引
孔をなす直径25μm以下の貫通孔(平均粒子径50μ
m以下の粒子を吸着させる場合、平均粒子径の50%以
下の大きさに相当)が所定の配置で形成されている孔開
きシート状部品と、吸引機構に接続する接続口を備えた
吸引側部品と、これら両部品の間に固定されて孔開きシ
ート状部品を支持し、孔開きシート状部品の貫通孔より
小さい孔を有する多孔質部品とからなることを特徴とす
る粒子吸着装置を提供する。
必ずしも円形である必要はなく、楕円や多角形であって
も構わない。貫通孔の前記断面形状が円形以外の場合に
は、「貫通孔の直径」を「貫通孔のシート面に沿った断
面が完全に入る、最も小さい円の直径」と読み替える。
本発明はまた、本発明の粒子吸着装置を構成する孔開き
シート状部品の製造方法として、下記の第1〜第4の方
法を提供する。
層を形成した後、フォトリソグラフィで感光性樹脂層を
パターニングすることにより、感光性樹脂の硬化物から
なる柱状体を導電性基板上に吸引孔に対応させた配置で
形成し、次いで、この導電性基板上に、電解めっき法に
より金属層を成長させた後、この導電性基板上の前記柱
状体と導電性基板を除去することを特徴とする。
導体からなる厚さ1μm以上1000μm以下の板状物
の所定位置に高エネルギー線を照射することにより、当
該板状物に、吸引孔に対応させた配置で貫通孔を形成す
ることを特徴とする。第3の方法は、絶縁性流体内で、
針状電極を金属シートに接近させて、針状電極と金属シ
ートとの間で放電させながら、針状電極を徐々に金属シ
ートに挿入することにより、当該金属シートに、吸引孔
に対応させた配置で貫通孔を開けることを特徴とする。
突起を有する雄型と、前記突起を受ける凹部を有する雌
型とからなるプレス用金型を用いて、金属シートまたは
合成樹脂シートをプレスで打ち抜くことにより、当該金
属シートに、吸引孔に対応させた配置で貫通孔を開ける
ことを特徴とする。本発明はまた、シート面内に分散配
置された導電性微粒子により、シートの厚さ方向のみに
導電性を付与する接着シートの製造方法において、上記
第1〜4のいずれかの方法で製造された孔開きシート状
部品を備えた本発明の粒子吸着装置を用い、本発明の接
着剤層への粒子の配置方法により、接着剤層からなるシ
ート内に、複数個の導電性微粒子を、シート面内で所定
配置となるように配置することを特徴とする異方性を有
する導電性接着シートの製造方法を提供する。
れば、シート面内に分散配置された導電性微粒子によ
り、シートの厚さ方向のみに導電性を付与する接着シー
ト(異方性を有する導電性接着シート)において、複数
個の導電性微粒子が、接着剤層からなるシートの面内
に、規則的に、且つ隣り合う導電性微粒子間の距離が2
0μm以下となるように配置されている導電性接着シー
トを得ることができる。
性微粒子の平均粒子径は0.5μm以上50μm以下で
あり、導電性微粒子の平均粒子径は0.5μm以上50
μm以下であり、導電性微粒子の粒子径分布の標準偏差
は平均粒子径の50%以下であり、接着剤層の厚さは1
μm以上50μm以下であることが好ましい。本発明の
導電性接着シートにおいて、導電性微粒子は、銅、金、
銀、ニッケル、パラジウム、インジウム、錫、鉛、亜
鉛、またはビスマス、またはこれらいずれかの金属の合
金、または炭素からなる微粒子、あるいは表面に金属被
覆を有する微粒子であることが好ましい。[導電性微粒
子について]本発明で使用する導電性微粒子の大きさ
は、平均粒子径が0.5μmから50μm、好ましくは
1μmから20μm、更に好ましくは2μmから10μ
mとする。導電性微粒子の平均粒子径が0.5μm未満
であると、接続パターンの高さのバラツキを吸収できな
い場合がある。また、50μmを越える大きさでは、フ
ァインパターンの接続には不向きとなる。
特に球形である必要はなく、多面体、球形粒子に多数の
突起状物があるものでも構わない。ただし、扁平状のも
のは貫通孔に入れ難いので好ましくない。圧縮時に潰れ
やすい、変形し易い導電性微粒子は、接続パターンとの
接触面積を大きくでき、接続パターンの高さのバラツキ
を吸収できるため好ましい。
布は、標準偏差が平均粒子径の50%以下となるように
する。好ましくは標準偏差が平均粒子径の20%以下と
なるように、更に好ましくは10%以下となるようにす
る。導電性微粒子の粒子径分布が標準偏差が平均粒子径
の50%を越えて広く分布すると、粒子径の小さな導電
性微粒子により貫通孔に詰まりが発生したり、貫通孔以
外の場所に存在する不要な小さな導電性微粒子を取り除
くことが難しくなる。また、接続パターンの高さばらつ
きを吸収することが難しくなる。そのため、接続パター
ン間の電気的な接続信頼性の低下につながる。また、一
つの貫通孔に一つの導電性微粒子が入っていることが好
ましい。
法、例えばサイクロン、クラシクロン等の遠心分級機、
重力分級機、気流分級機、慣性分級機、あるいはふるい
分けによる分級機等を用いることができる。粒子径が1
0μm以下の微細な導電性微粒子を分級するには、気流
分級機が有用である。また、ふるい分けによる分級方法
では、ふるい下面から定期的に空気吹き付ける機構等に
よって、ふるいの目詰まりを除去することが好ましい。
[接着剤層について]本発明の導電性接着シートを構成
する接着剤層をなす接着剤としては、例えば、熱硬化性
接着剤、熱可塑性接着剤あるいは感圧接着剤等を好適に
使用することができる。特に、マイクロカプセル中に硬
化剤を含有する化合物を閉じ込め、圧力あるいは熱によ
りマイクロカプセルが潰れることにより硬化が開始する
いわゆる潜在性硬化剤を含有するタイプの接着剤を使用
することが好ましい。
ば、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、尿素樹脂、ア
ミノ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹
脂、フラン樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブ
テン系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスルホ
ン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等を挙げることがで
きる。特に、寸法安定性、耐熱性等の観点からは、使用
する接着剤を構成する樹脂が、ベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、ピレン、ビフェニル、フェニレンエーテ
ル等の芳香族化合物やシクロヘキサン、シクロヘキセ
ン、ビシクロオクタン、ビシクロオクテン、アダマンタ
ン等の脂肪族環状化合物の骨格を分子鎖中に有する化合
物からなることが好ましい。
る接着剤層は、異なる接着剤からなる複数の接着剤層の
積層体であってもよい。また、溶剤に可溶な樹脂からな
る接着剤を使用すれば、接着剤を溶剤に溶かした状態で
支持体上に塗布した後に乾燥することによって、接着剤
層を得ることができる。この乾燥(溶媒除去)後の接着
剤層の厚さを1μm〜50μmに、好ましくは5μm〜
20μmとする。1μm未満の厚さでは、接着後の密着
強度を得ることが難しい。接着剤層の厚さが50μmを
越えると、接着剤の量が多すぎて、導電性微粒子と接続
パターンとの間の電気的な接続が妨害される。
いて酸性水溶液や水などに曝される場合には、水系処理
液で変質や反応が生じない接着剤層を使用する必要があ
る。また、粘着性あるいはタック性を有する接着剤層を
使用することによって、本発明の導電性接着シートを被
接続物に対して仮止め可能とすることができる。
説明する。 [第1実施形態]本発明の孔開きシート状部品の製造方
法(第1の方法)の実施形態について、図1を用いて説
明する。
導電性基板7を用意し、必要に応じてその表面に亜鉛置
換めっき処理を施す。その上に厚さ10〜100μmの
ネガ型の感光性樹脂層11を形成する。次に、フォトリ
ソグラフィでこの感光性樹脂層11をパターニングす
る。すなわち、先ず、孔開きシート状部品に形成する貫
通孔(吸引孔)の形状とシート面内での配置に対応させ
た光透過部を有するフォトマスクMを用意する。このフ
ォトマスクMをネガ型の感光性樹脂層11の上方に配置
し、このフォトマスクMの上から高エネルギー光を照射
する。この状態を図1(a)に示す。次に、所定の現像
処理を行うことによって、感光性樹脂層11の光が当た
らなかった部分を除去する。
合度を高くして不溶化することができる高エネルギー光
を照射するが、その光源としては、超高圧水銀ランプ、
低圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプなど
が挙げられる。孔径が20μm以下の微細なパターンを
形成するためには、平行光線を照射することが好まし
い。なお、ポジ型感光性樹脂を使用する場合には、貫通
孔に対応させた光照射部を有するフォトマスクを用い
る。この場合には、前述の光源を使用する方法以外に、
シンクロトロン軌道放射光から取り出したX線、あるい
は電子線等を照射することで、光照射部のポリマー鎖の
結合を切断する方法が採用できる。
脂の硬化物からなる柱状体12が、吸引孔に対応させた
形状と配置で形成される。図1(b)はこの状態を示
す。次に、この導電性基板7上に、電解めっき法により
金属層13を成長させる。図1(c)はこの状態を示
す。この金属層13が孔開きシート状部品となる。ここ
で、金属層13の厚さが柱状体12の高さ以下となるよ
うにする。柱状体12の高さよりも高い位置まで金属層
13が形成されて、隣り合う柱状体12の上面が金属層
13で接続された場合には、柱状体12の上面の金属層
を除去する。
めっき、ニッケルめっき、クロムめっき、パラジウム、
金等の貴金属めっき等のいずれでもよい。孔開きシート
状部品として必要な機械的強度を得るためには、ニッケ
ルめっき、クロムめっき、銅めっきを行うことが好まし
い。また、金属中にテフロン(登録商標)、シリカ、ア
ルミナ等の絶縁性微粒子を取り込んで電解めっきを行う
ことによって、導電性基板上に複合材料からなる膜を形
成してもよい。この場合には、複合材料からなる孔開き
シート状部品が得られる。
法であるいは物理的に剥離することによって除去する。
図1(d)はこの状態を示す。次に、導電性基板7を、
ウエットエッチング法であるいは物理的に剥離すること
によって除去する。これにより、貫通孔10が所定の配
置で形成されている金属製の孔開きシート状部品1が得
られる。図1(e)はこの状態を示す。
な貫通孔10が20μm以下の間隔で、所定配置で形成
されている孔開きシート状部品1が容易に得られる。 [第2実施形態]本発明の孔開きシート状部品の製造方
法(第2の方法)の実施形態について、図2を用いて説
明する。
ート状部品1に形成する貫通孔10に対応させた開口部
K1を有する金属マスクKを用意する。この金属マスク
Kをポリイミドフィルム(合成樹脂からなる板状物)1
4の上方に配置し、このマスクKの上からエキシマレー
ザーを照射する。その結果、ポリイミドフィルム14の
エキシマレーザが照射された部分が除去されて、貫通孔
10が形成される。図2(b)はこの状態を示す。これ
により、吸引孔に対応させた配置で貫通孔10が形成さ
れた孔開きシート状部品1が得られる。
しては、YAGレーザ、炭酸ガスレーザ、電子線、分子
線、各種のイオン線、あるいは収束イオン線などを用い
ることができる。これらのうち微小領域に収束できる高
エネルギー線では、ガルバノミラーや電磁石等を用いて
高エネルギー線の収束ビームを走査することで、あるい
は貫通孔を形成する板状物をXYステージを用いて移動
させることで、合成樹脂等からなる板状物に所定配置で
貫通孔を形成することができる。
場合には、上述のように金属マスクを用いるか、フォト
マスクを用いて照射を行う。あるいは、貫通孔を形成す
る板状物に感光性樹脂層を設け、フォトリソグラフィと
エッチングを行うことによって、当該板状物に所定配置
で貫通孔を形成してもよい。プラズマエッチングを行う
場合には、加工異方性の高い反応性イオンエッチング法
あるいは高密度プラズマを用いるイオン・カップル・プ
ラズマ(ICP)法などの方法を採用することが好まし
い。
は、ポリイミド以外にも以下の寸法安定性の良い樹脂を
使用することができる。各種液晶ポリマーフィルム、ア
ラミドフィルム、ポリエステルフィルムなど、ポリマー
骨格として、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピ
レン等の芳香族系の骨格あるいはシクロヘキサン、ビシ
クロヘキサン、ビシクロヘキセン、アダマンタン等の脂
環式系骨格等を含むポリマーを使用することが好まし
い。
は、合成樹脂以外にも、ニッケル、クロム、タングステ
ン等の金属、シリコン等の半導体が挙げられる。この方
法によれば、直径5μm程度の微小な貫通孔10が20
μm以下の間隔で、所定配置で形成されている孔開きシ
ート状部品1が容易に得られる。 [第3実施形態]本発明の孔開きシート状部品の製造方
法(第3の方法)の実施形態について、図3を用いて説
明する。図3(a)はこの方法を説明するための斜視図
であり、(b)は断面図である。
る貫通孔10と同じ直径の針状電極21を先端に有する
ものを用意した。この電極2は、Zステージにより鉛直
方向に移動可能となっている。また、貫通孔10を形成
する金属シート3をXYステージに載せた状態で、絶縁
性液体内に入れた。次に、Zステージにより電極2を金
属シート3に接近させて、針状電極21と金属シート3
との間で放電させる。この放電により、金属シート3の
針状電極21の部分が除去されるため、放電を続けるこ
とで、針状電極21が徐々に金属シート3に挿入され
る。その結果、金属シート3の所定位置に貫通孔10が
形成される。一つの貫通孔10を開けた後にXYステー
ジにより金属シート3を移動させることを繰り返して、
粒子吸着装置の吸引孔に対応させた全ての位置に順次、
貫通孔10を開ける。
通孔10が形成された孔開きシート状部品1が得られ
る。この実施形態では1個の針状電極21を用いて、貫
通孔10の数だけ放電加工を行っているが、複数個の針
状電極21が吸引孔に対応させて配置されている電極2
を用いて、1回の放電加工により、吸引孔に対応させた
全ての位置に貫通孔10を開けてもよい。
な貫通孔10が20μm以下の間隔で、所定配置で形成
されている孔開きシート状部品1が容易に得られる。 [第4実施形態]本発明の孔開きシート状部品の製造方
法(第4の方法)の実施形態について、図4〜6を用い
て説明する。
方法の実施形態について図4を用いて説明する。先ず、
アルミニウム板やステンレス板等の導電性基板7を用意
し、その表面に亜鉛置換めっき処理を施して、厚さ20
0μm程度のメッキ層を形成する。このメッキ層の上
に、前述の感光性樹脂層11の形成方法と同じ方法で、
ネガ型の感光性樹脂層8を形成する。
に対応させた光遮蔽部を有するフォトマスクMを用意
し、このフォトマスクMを感光性樹脂層8の上方に配置
する。このフォトマスクMの上から高エネルギー光の平
行光を照射する。平行光は、光源からの光をフライアイ
レンズと数枚の反射鏡で加工することによって得られ
る。図4(a)はこの状態を示す。
て、感光性樹脂層8の光が当たらなかった部分を除去す
る。これにより、孔開きシート状部品1の貫通孔10に
対応する貫通孔81が感光性樹脂層8に形成される。図
4(b)はこの状態を示す。次に、めっき前処理とし
て、この導電性基板7と感光性樹脂層8とからなる板状
物の表面を、反応性イオンエッチング等で清浄化する。
すなわち、現像後にこの板状物に残存する現像残査を完
全に除去する。
とからなる板状物をめっき浴内に入れて、導電性基板7
に通電することにより、リンを含有するニッケルの電解
めっきを行う。これにより、感光性樹脂層8の上と貫通
孔81内にメッキ層9を形成する。この状態を図4
(c)に示す。メッキ層9の厚さは、プレス用金型とし
て必要な強度を発揮できる厚さとする。例えば、貫通孔
81の深さの50倍程度とする。
ッキ層9とからなる板状物から、導電性基板7を、エッ
チング法であるいは物理的に剥離することによって除去
する。次に、メッキ層9から感光性樹脂層8を剥離す
る。このメッキ層9が、図4(d)に示すように、孔開
きシート状部品1の貫通孔10の配置に対応させた突起
91を有する雄型90となる。
銅めっきを行うことを除いて、この雄型90の形成方法
と同じ方法を実施することにより、雄型90と同じ形状
の銅製の型15を作製する。すなわち、この型15は、
孔開きシート状部品1の貫通孔10の配置に対応させた
突起15aを有する。次に、この型15の突起15a側
の面に、リンを含有するニッケルの電解めっきを行って
メッキ層17を形成する。この状態を図4(e)に示
す。メッキ層17の厚さは、プレス用金型として必要な
強度を発揮できる厚さとする。例えば、突起15aの突
出長さの50倍程度とする。
ム、塩化第二鉄塩酸水溶液、または塩化第二銅水溶液等
の銅を溶解する溶液を用いてエッチングすることによ
り、メッキ層17から除去する。このメッキ層17が、
図4(f)に示すように、雄型90の突起91を受ける
凹部171を有する雌型170となる。次に、図5に示
すように、このようにして得られた雄型90と雌型17
0とをプレス装置41に装着し、雄型90の突起91と
雌型170の凹部171が正確に噛み合うように、上下
両側のパターンを同時に観察できるCCDカメラ42で
見ながら、少なくとも2カ所で位置合わせを行う。
170との間にポリイミドフィルム14を設置してプレ
スすることにより、このフィルム14の突起91と凹部
171とで挟まれた部分に貫通孔が形成される。このプ
レス装置としては、LSIベアチップを反転して基板へ
実装するときに用いられるフリップチップボンダー等を
使用することができる。
加工法を採用することによって、直径5μm程度の微小
な貫通孔10が20μm以下の間隔で、所定配置で形成
されている孔開きシート状部品1を、容易に得ることが
できる。 [第5実施形態]本発明の導電性接着シートの製造方法
の実施形態について、図7を用いて説明する。
ート状部品1と、多孔質部品100と、吸引側部品20
0とを用意し、これらを結合して粒子吸着装置300を
作製する。孔開きシート状部品1は、上記第1〜4のい
ずれかの実施形態で作製されたものであり、貫通孔10
の大きさおよび配置を、作製する導電性接着シートのシ
ート面内での導電性微粒子の配置に合わせてある。貫通
孔10の大きさは、使用する導電性微粒子4の平均粒子
径の50%〜80%の大きさにしてある。
1の貫通孔10より小さい孔を有するセラミックス板で
ある。吸引側部品200は例えば図7に示すような漏斗
型に形成され、漏斗の広口開口面201に多孔質部品1
00が固定されている。また、吸引側部品200の漏斗
の管部に対応する部分が、真空系等の吸引機構に接続す
る接続口202となっている。多孔質部品100の吸引
側部品200とは反対側の面に、孔開きシート状部品1
が固定されている。
の粒子吸着装置300の孔開きシート状部品1側を、多
数の導電性微粒子4からなる粉末が入った容器内に挿入
し、真空ポンプ(吸引機構)を作動させて吸引状態とす
る。この状態で、粒子吸着装置300または容器を振動
させることにより、全ての貫通孔10で導電性微粒子4
が吸着されるようにする。貫通孔10以外の部分に付着
した導電性微粒子4は、粒子吸着装置300による吸引
状態を保持したまま、粘着性テープを用いて、或いは空
気を吹き付けて吹き飛ばすことによって除去する。
に、粒子吸着装置300の吸着面(孔開きシート状部品
1の多孔質部品100とは反対側の面)の吸引孔(孔開
きシート状部品1の貫通孔)10に、導電性微粒子4を
吸着させる。次に、支持体5上に一体化された接着剤層
23を、導電性微粒子4を吸着している粒子吸着装置3
00の吸着面に向けて押し付ける。この時、接着剤が硬
化しない温度まで接着剤層23を加熱してもよい。これ
により、吸着面に吸着されている導電性微粒子4が接着
剤層23内に取り込まれる。図8(a)はこの状態を示
す。
置300による導電性微粒子4の吸着を解除する。次
に、支持体5を接着剤層23ごと粒子吸着装置300の
吸着面から引き剥がす。図8(b)はこの状態を示す。
これにより、複数個の導電性微粒子4が接着剤層23の
面内に所定配置で配置された導電性接着シートSが、支
持体5上に一体化された状態で得られる。
100とは反対側の面(吸着面)に、シリコン系または
フッ素系の被膜を形成しておくと、接着剤層23を吸着
面から剥がし易いため好ましい。また、導電性接着シー
トSの保存安定性を良好にするために、接着剤層23の
上にカバーフィルムを付けることが好ましい。この実施
形態の方法で得られる導電性接着シートSでは、導電性
微粒子4が接着剤層23の表面側に配置されている。導
電性微粒子4の接着剤層23の厚さ方向での位置は、こ
のように表面側であってもよいし、中心側であってもよ
い。導電性微粒子4が表面側にある場合には、導電性微
粒子4は接着剤層23から僅かであれば露出していても
よい。
孔開きシート状部品1Aを以下の方法で作製した。第1
実施形態で説明した図1(a)〜(d)の方法により、
導電性基板7の上に貫通孔10を有する金属層13を形
成した後、この金属層13上の貫通孔10が形成されて
いない各位置に、金属製の柱状体19を形成した。この
柱状体19の形成方法を図10を用いて説明する。図1
0(a)のA−A線断面図が図1(d)に相当する。図
10(b)〜(d)は図10(a)のB−B線断面図に
対応する。
13の上にネガ型の感光性樹脂層8を形成し、その上
に、柱状体19に対応させた光遮蔽部を有するフォトマ
スクM1を配置して、このフォトマスクM1の上から高
エネルギー線を照射する。次に、所定の現像処理を行う
ことによって、感光性樹脂層8の光が当たらなかった部
分を除去する。これにより、金属層13上の柱状体19
を配置する部分に貫通孔8aが形成される。図10
(c)はこの状態を示す。
に、電解めっき法により柱状体19を成長させる。図1
0(d)はこの状態を示す。次に、光が当たって硬化さ
れた感光性樹脂層8と導電性基板7を除去する。これに
より、図9に示すような、貫通孔10を有する金属層1
3上に柱状体19が形成されている孔開きシート状部品
1Aが得られる。
が、図12(b)に示すように、長方形のフィルム面内
に格子点(格子の縦線と横線との交点)となる位置に配
置されている導電性接着シートSを作製する。縦線およ
び横線に沿ってそれぞれ隣り合う格子点の間隔は15μ
mであり、使用する導電性微粒子4の平均粒子径は7μ
mである。そのため、直径4μm(導電性微粒子4の平
均粒子径の57%)の円形の貫通孔10が、図12
(b)の配置で15μmピッチで形成されている孔開き
シート状部品1Aを作製した。
ルミニウム板を用意した。感光性樹脂層8,11は以下
の感光性樹脂溶液を塗布することによって形成した。使
用した感光性樹脂溶液は、数平均分子量が2000であ
る不飽和ポリエステルプレポリマー:100重量部に、
テトラエチレングリコールジメタクリレート:10.7
重量部、ジエチレングリコールジメタクリレート:4.
3重量部、ペンタエリスリトールトリメタクリレート:
15重量部、リン酸(モノメタクリロイルオキシエチ
ル):3.6重量部、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン:2重量部、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール:0.04重量部、およ
びオリヱント化学製「OPLASイエロー140」:
0.11重量部を加えて、攪拌混合することにより得ら
れたものである。
エステルプレポリマーは、アジピン酸、イソフタル酸、
イタコン酸、フマル酸と、ジエチレングリコールとの仕
込み比を調整し、脱水重縮合反応により得た。数平均分
子量は、島津製作所社製のゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー装置を用いて測定し、ポリスチレン標準品
で検量化した。
に、めっき前処理として反応性イオンエッチングを行っ
た。また、アルミニウム基板7の裏面を粘着フィルムで
覆った。リンを含有するニッケルめっき浴を用い、リン
を含有するニッケルめっき被膜からなる金属層13を得
た。金属層13の厚さは20μmとした。柱状体19を
形成するためのめっき処理も金属層13と同じ方法で行
った。柱状体19は、直径10μm×高さ10μmの円
柱状に形成した。[粒子吸着装置の作製]図7の孔開き
シート状部品1に代えてこの孔開きシート状部品1Aを
用い、その柱状体19側を多孔質部品100に固定し
た。多孔質部品100としては、孔の平均径が0.9μ
mである厚さ10mmのセラミックス板(材質:アルミ
ナ)を用いた。これ以外の点は第1実施形態と同じ方法
で、図11に示す粒子吸着装置300Aを作製した。
ト状部品1Aに形成された柱状体19によって、孔開き
シート状部品1Aと多孔質部品100との間に空気の通
路19aが形成される。これにより、貫通孔10による
粒子の吸着の確実性が向上する。 [導電性接着シートの作製]先ず、PETフィルム(支
持体)5と接着剤層23とからなるシートを、以下の方
法で作製した。厚さ25μmのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルムを用意し、このPETフィルム
の表面に、剥離剤としてポリジメチルシロキサンを約5
0nmの膜厚で被覆した。このPETフィルムの剥離剤
が被覆された面に、エポキシ接着剤溶液をブレードコー
ターを用いて塗布した。次に、この塗布膜から溶剤を乾
燥除去することにより、PETフィルム上に、厚さ30
μmのエポキシ接着剤からなる接着剤層を形成した。
スフェノールA型液状エポキシ樹脂:10重量部、フェ
ノキシ樹脂:10重量部、マイクロカプセル型のイミダ
ゾール誘導体エポキシ化合物からなる潜在性硬化剤:
4.5重量部、およびトルエン/酢酸エチル混合液:5
重量部である。上述の粒子吸着装置300Aと、このP
ETフィルム(支持体)5と接着剤層23とからなるシ
ートと、導電性微粒子4とを用い、第5実施形態に示す
方法で、接着剤層23内に導電性微粒子4を配置させ
た。
3633号公報に記載された、組成がAgx Cu(1-x)
(0.008≦x≦0.4)であって粒子表面の銀濃度
が平均の銀濃度の2.2倍より高く、表面近傍で粒子表
面に向かって銀濃度が増加する領域を有する球状の導電
性粒子からなり、平均粒子径が7μm、粒子径分布の標
準偏差が1μmである粉末を使用した。
装置に振動を加えて動かすことにより、吸着面の全ての
貫通孔10に導電性微粒子4が吸着されるようにした。
また、吸着面の貫通孔10以外の面に付着した導電性微
粒子を、日東電工(株)製の粘着フィルム「SPV−3
63」を用いて取り除いた。接着剤層23を50℃に加
熱した状態で吸着面に押し付けた。また、接着剤層23
の上にPETフィルムを張り付けた。
る接着剤層23内に、平均粒子径7μmの銅−銀合金製
の導電性微粒子4が15μmピッチで、図12(b)に
示すように配置されている導電性接着シートが得られ
た。 [性能評価]図13(a)は試験用基板の一部を示す平
面図であり、図13(b)は図13(a)のa−a線断
面図である。
に、200個の配線32と、各配線32毎の接続パッド
34および検査用パッド35とを有し、接続パッド34
および検査用パッド35以外の部分は絶縁層33で覆わ
れている。接続パッド34と検査用パッド35は、それ
ぞれ独立に配線32で接続されている。接続パッド34
は一辺の寸法Wが15μmである正方形に形成され、接
続パッド34の配列ピッチpは30μmであり、接続パ
ッド34のパッドの高さhは10μmである。
ートの両面からPETフィルムを剥がして、試験用基板
30の全ての接続パッド34部分と、厚さ3mmの銅板
Dとの間に挟み、50MPaの圧力をかけた状態で23
0℃に加熱して5分間保持した。その結果、試験用基板
30の接続パッド34部分と銅板Dとが、導電性接着シ
ートによって接着された。
4部分と銅板Dとが導電性接着シートによって接着され
た状態を示す断面図である。この断面図は図13(a)
のb−b線断面図に相当する。このようにして得られた
2個のテストピースを用いて、実施例1の導電性接着シ
ートによる接続確認試験を行った。すなわち、各テスト
ピースについて、200個の検査用パッド35と銅板D
との間の抵抗を測定した。その結果、2個のテストピー
スの合計400個の接続パッド34のうち、銅板Dと電
気的に接続されていないものは無いことが分かった。
ートの両面からPETフィルム5,6を剥がして、試験
用基板30の全ての接続パッド34部分と、厚さ3mm
のガラス板との間に挟み、50MPaの圧力をかけた状
態で230℃に加熱して5分間保持した。その結果、試
験用基板30の接続パッド34部分とガラス基板とが、
導電性接着シートによって接着された。
スを用いて、隣接する検査用パッド35間の絶縁抵抗を
測定した。その結果、2個のテストピースの合計400
個の検査用パッド35について、全ての絶縁抵抗が10
12Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの
合計400個の全ての接続パッド34について、隣接す
る全ての接続パッド34間にショートが発生していない
ことが分かった。
性接着シートによって、図14に示すように、試験用基
板30の接続パッド34と銅板Dが、導電性接着シート
の導電性微粒子4によって接続され、隣り合う接続パッ
ド34間が導電性微粒子4で接続されていない状態にな
ることが分かる。
態の方法で図7(a)に示す孔開きシート状部品1を作
製した。この実施例では、多数の導電性微粒子4が、図
12(c)に示すように、フィルム面内の格子点(格子
の縦線と横線との交点)の位置および単位格子の面心位
置に、配置されている導電性接着シートSを作製する。
縦線および横線に沿ってそれぞれ隣り合う格子点の間隔
は15μmであり、使用する導電性微粒子4の平均粒子
径は7μmである。そのため、直径4μm(導電性微粒
子4の平均粒子径の57%)の円形の貫通孔10が、図
12(c)の配置で15μmピッチ(格子点間隔)で形
成されている孔開きシート状部品1を作製した。
CS社製のエキシマーレーザ「INDEX800」と住
友重機械工業社製の搬送系「SIL300H」とからな
るエキシマーレーザ加工装置を用いて行った。レーザの
波長は248nm(フッ化クリプトンガス)であり、レ
ーザビームの寸法は8mm×25mmであり、発振周波
数は200Hzであった。 [粒子吸着装置の作製]このようにして作製した孔開き
シート状部品1を用い、図7に示す粒子吸着装置300
を作製した。多孔質部品100は実施例1と同じものを
用いた。 [導電性接着シートの作製]上述の方法で作製した粒子
吸着装置300を、粒子吸着装置300Aに代えて使用
した以外は全て実施例1と同じ方法を採用して、エポキ
シ接着剤からなる接着剤層23内に、平均粒子径7μm
の銅−銀合金製の導電性微粒子4が、図12(c)に示
す配置で15μmピッチ(格子点間隔)で配置されてい
る導電性接着シートを作製した。 [性能評価]この実施例2で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30、銅板D、および
ガラス基板とを用いて、実施例1と同じ方法で各2個の
テストピースを作製し、実施例1と同じ方法で接続確認
試験とショート確認試験を行った。
トピースの合計400個の全ての接続パッド34につい
て、銅板Dと電気的に接続されていないものは無いこと
が確認された。また、ショート確認試験では、2個のテ
ストピースの合計400個の検査用パッド35につい
て、全ての絶縁抵抗が1012Ω以上であった。これによ
り、2個のテストピースの合計400個の全ての接続パ
ッド34について、隣接する全ての接続パッド34間に
ショートが発生していないことが確認された。
態の方法で図7(a)に示す孔開きシート状部品1を作
製した。この実施例では、多数の導電性微粒子4が、図
12(c)に示すように、フィルム面内の格子点(格子
の縦線と横線との交点)の位置および単位格子の面心位
置に配置されている導電性接着シートSを作製する。縦
線および横線に沿ってそれぞれ隣り合う格子点の間隔は
16μmであり、導電性微粒子4の平均粒子径は8μ
m、粒子径分布の標準偏差は2μmである。そのため、
直径5μm(導電性微粒子4の平均粒子径の62.5
%)の円形の貫通孔10が、図12(c)の配置で16
μmピッチ(格子点間隔)で形成されている孔開きシー
ト状部品1を作製した。
ッケル合金からなる厚さ25μmのシートを使用した。
放電加工機としては、松下電器産業社製の超微細放電加
工機「MG−ED72W」を用いた。針状電極21とし
ては、松下電器産業社製の超微細放電軸加工機「MG−
ED51」を用いて、直径が4.5μmのものを作製
し、これを使用した。 [粒子吸着装置の作製]このようにして作製した孔開き
シート状部品1を用い、図7に示す粒子吸着装置300
を作製した。多孔質部品100は実施例1と同じものを
用いた。 [導電性接着シートの作製]上述の方法で作製した粒子
吸着装置300を用いた以外は実施例2と同じ方法を採
用して、エポキシ接着剤からなる接着剤層23内に、平
均粒子径8μmの銅−銀合金製の導電性微粒子4が、図
12(c)に示す配置で16μmピッチ(格子点間隔)
で配置されている導電性接着シートを作製した。 [性能評価]この実施例3で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30、銅板D、および
ガラス基板とを用いて、実施例1と同じ方法で各2個の
テストピースを作製し、実施例1と同じ方法で接続確認
試験とショート確認試験を行った。
トピースの合計400個の全ての接続パッド34につい
て、銅板Dと電気的に接続されていないものは無いこと
が確認された。また、ショート確認試験では、2個のテ
ストピースの合計400個の検査用パッド35につい
て、全ての絶縁抵抗が1012Ω以上であった。これによ
り、2個のテストピースの合計400個の全ての接続パ
ッド34について、隣接する全ての接続パッド34間に
ショートが発生していないことが確認された。
態の方法で図7(a)に示す孔開きシート状部品1を作
製した。この実施例では、多数の導電性微粒子4が、図
12(c)に示すように、フィルム面内の格子点(格子
の縦線と横線との交点)の位置および単位格子の面心位
置に配置されている導電性接着シートSを作製する。縦
線および横線に沿ってそれぞれ隣り合う格子点の間隔は
20μmであり、導電性微粒子4の平均粒子径は10μ
m、粒子径分布の標準偏差は1μmである。そのため、
直径8μm(導電性微粒子4の平均粒子径の80%)の
円形の貫通孔10が、図12(c)の配置で20μmピ
ッチ(格子点間隔)で形成されている孔開きシート状部
品1を作製した。
は、具体的には以下のようにして作製した。導電性基板
7として厚さ100μmのアルミニウム板を用意し、そ
の表面に対して亜鉛置換めっき処理を施した。感光性樹
脂層8は、実施例1と同じ感光性樹脂溶液を用いて、同
じ方法により、厚さ40μmで形成した。フォトマスク
Mとしては、直径8μmの円形のクロムパターンが20
μmピッチで、図12(c)に示す導電性微粒子4の配
置と同じ配置で規則的に配列されているガラス製フォト
マスクを用意した。露光方法は実施例1の感光性樹脂層
11に対する方法と同じとした。
は、ヤマト科学社製の「PC−1000−5030」を
用いて、酸素ガスを系内に導入しながら行った。ニッケ
ルめっきによるメッキ層9の厚さは5mmとした。導電
性基板7の除去は、塩酸を用いたウエットエッチングに
より行った。また、硫酸銅を使用した電解銅めっき処理
によって銅製の型15を作製した。ニッケルめっきによ
るメッキ層17の厚さは5mmとした。銅製の型15の
除去は、過硫酸アンモニウム水溶液を用いたウエットエ
ッチングにより行った。
μmのものを使用し、表面にポリジメチルシロキサンを
薄く被覆した。プレス装置としてはフリップチップボン
ダーを用い、プレス圧は30MPaとした。 [粒子吸着装置の作製]このようにして作製した孔開き
シート状部品1を用い、図7に示す粒子吸着装置300
を作製した。多孔質部品100は実施例1と同じものを
用いた。 [導電性接着シートの作製]上述の方法で作製した粒子
吸着装置300を用いた以外は実施例2と同じ方法を採
用して、エポキシ接着剤からなる接着剤層23内に、平
均粒子径10μmの銅−銀合金製の導電性微粒子4が、
図12(c)に示す配置で20μmピッチ(格子点間
隔)で配置されている導電性接着シートを作製した。 [性能評価]接続パッド34の寸法Wが20μmで配列
ピッチpが40μmである点以外は実施例1と同じ試験
用基板30を作製した。この試験用基板30と、この実
施例4で作製された導電性接着シートと、実施例1と同
じ銅板Dおよびガラス基板とを用いて、実施例1と同じ
方法で2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ方
法で接続確認試験とショート確認試験を行った。
トピースの合計400個の全ての接続パッド34につい
て、銅板Dと電気的に接続されていないものは無いこと
が確認された。また、ショート確認試験では、2個のテ
ストピースの合計400個の検査用パッド35につい
て、全ての絶縁抵抗が1012Ω以上であった。これによ
り、2個のテストピースの合計400個の全ての接続パ
ッド34について、隣接する全ての接続パッド34間に
ショートが発生していないことが確認された。
用したエポキシ接着剤溶液に、実施例1で使用した導電
性微粒子4を、3体積%の割合で添加して混合した。こ
の液体を、剥離剤としてポリジメチルシロキサンが被覆
されたPETフィルムの表面に、ブレードコーターを用
いて塗布した。次に、この塗布膜から溶剤を乾燥除去す
ることにより、PETフィルム上に、厚さ28μmの導
電性接着シートを形成した。この導電性接着シートはP
ETフィルムを剥がして使用する。
液への添加率は、導電性接着シート内での導電性微粒子
4の含有率が実施例2と同程度となるように設定した。 [性能評価]この比較例1で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30、銅板D、および
ガラス基板とを用いて、実施例1と同じ方法で各2個の
テストピースを作製し、実施例1と同じ方法で接続確認
試験とショート確認試験を行った。
トピースの合計400個の接続パッド34のうち4箇所
が銅板Dと電気的に接続されていないことが確認され
た。また、ショート確認試験では、2個のテストピース
の合計400個の検査用パッド35について、全ての絶
縁抵抗が1012Ω以上であった。これにより、2個のテ
ストピースの合計400個の全ての接続パッド34につ
いて、隣接する全ての接続パッド34間にショートが発
生していないことが確認された。
添加率を20体積%とした以外は、比較例1と同じ方法
で、同じ構成の導電性接着シートを作製した。この比較
例2で作製された導電性接着シートと、実施例1と同じ
試験用基板30、銅板D、およびガラス基板とを用い
て、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを作製
し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート確認
試験を行った。
トピースの合計400個の接続パッド34の全てが銅板
Dと電気的に接続されていることが確認された。また、
ショート確認試験では、2個のテストピースの合計40
0個の検査用パッド35のうち8箇所で、絶縁抵抗が1
08 Ω以下となった。これにより、これらの8箇所で隣
接する接続パッド34間にショートが発生していること
が分かった。
への粒子の配置方法によれば、例えば10μm程度の微
小な粒子を所定配置で、隣り合う粒子間に20μm以下
の間隔を保持しながら、接着剤層へ配置することができ
る。本発明の粒子吸着装置によれば、平均粒子径が50
μm以下の粒子を所定の配置で吸着させることができ
る。
よれば、例えば直径5μm程度の微小な貫通孔が20μ
m以下の間隔で配置された孔開きシート状部品を容易に
得ることができる。本発明の導電性接着シートの製造方
法によれば、複数個の導電性微粒子が、接着剤層からな
るシートの面内に、規則的に、且つ隣り合う導電性微粒
子間の距離が20μm以下となるように配置されている
異方性を有する導電性接着シートを得ることができる。
孔のピッチおよび大きさを、接続するパターンの配列ピ
ッチおよび配線幅等に対応させて設定することによっ
て、ファインピッチで配列されているパターンを接続す
る場合でも、隣り合うパターン間にショートが生じない
ようにすることができる。また、接続するパターンが導
電性微粒子の存在しない位置に配置される、という恐れ
を無くすことができる。
れば、接続するパターンの寸法が小さい場合や、ファイ
ンピッチで配列されているパターンを接続する場合で
も、信頼性の高い接続を行うことができる。
の方法)の実施形態を説明する図である。
の方法)の実施形態を説明する図である。
の方法)の実施形態を説明する図である。
の方法)の実施形態を説明する図である。
の方法)の実施形態を説明する図である。
の方法)の実施形態を説明する図である。
性接着シートの製造方法の実施形態を説明する図であ
る。
態を説明する図である。
斜視図である。
説明する図である。
図である。
示す断面図(a)と平面図(b,c)である。
性能評価に使用した試験用基板を示す平面図(a)と断
面図(b)である。
施例1〜4の導電性接着シートによって接着された状態
を示す図であって、図13(a)のb−b線断面図に相
当する。
(a)と平面図(b)である。
ための断面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 接着剤層からなるシート内に、複数個の
粒子を、シート面内で所定配置となるように配置する方
法において、 配置する粒子より小さい吸引孔が所定の配置で形成され
ている吸着面を有する吸着装置を用い、この吸着装置の
吸着面に粒子を吸着させた後、 支持体上に形成された接着剤層を、この吸着された粒子
側から吸着面に向けて押し付けることにより、吸着面に
吸着された粒子を接着剤層内に取り込み、 次いで、吸着装置による粒子の吸着を解除して前記接着
剤層を吸着面から外すことを特徴とする接着剤層への粒
子の配置方法。 - 【請求項2】 吸引孔が所定の配置で形成されている吸
着面を有する粒子吸着装置において、 吸引孔をなす直径25μm以下の貫通孔が所定の配置で
形成されている孔開きシート状部品と、 吸引機構に接続する接続口を備えた吸引側部品と、 これら両部品の間に固定されて、孔開きシート状部品の
貫通孔より小さい孔を有する多孔質部品とからなること
を特徴とする粒子吸着装置。 - 【請求項3】 請求項2の粒子吸着装置を構成する孔開
きシート状部品の製造方法において、 導電性基板上に感光性樹脂層を形成した後、フォトリソ
グラフィで感光性樹脂層をパターニングすることによ
り、感光性樹脂の硬化物からなる柱状体を導電性基板上
に吸引孔に対応させた配置で形成し、 次いで、この導電性基板上に、電解めっき法により金属
層を成長させた後、 この導電性基板上の前記柱状体と導電性基板を除去する
ことを特徴とする孔開きシート状部品の製造方法。 - 【請求項4】 請求項2の粒子吸着装置を構成する孔開
きシート状部品の製造方法において、 金属、合成樹脂、または半導体からなる厚さ1μm以上
1000μm以下の板状物の所定位置に高エネルギー線
を照射することにより、当該板状物に、吸引孔に対応さ
せた配置で貫通孔を形成することを特徴とする孔開きシ
ート状部品の製造方法。 - 【請求項5】 請求項2の粒子吸着装置を構成する孔開
きシート状部品の製造方法において、 絶縁性流体内で、針状電極を金属シートに接近させて、
針状電極と金属シートとの間で放電させながら、針状電
極を徐々に金属シートに挿入することにより、当該金属
シートに、吸引孔に対応させた配置で貫通孔を開けるこ
とを特徴とする孔開きシート状部品の製造方法。 - 【請求項6】 請求項2の粒子吸着装置を構成する孔開
きシート状部品の製造方法において、 吸引孔に対応させた配置で突起を有する雄型と、前記突
起を受ける凹部を有する雌型とからなるプレス用金型を
用いて、金属シートまたは合成樹脂シートをプレスで打
ち抜くことにより、当該金属シートに、吸引孔に対応さ
せた配置で貫通孔を開けることを特徴とする孔開きシー
ト状部品の製造方法。 - 【請求項7】 シート面内に分散配置された導電性微粒
子により、シートの厚さ方向のみに導電性を付与する接
着シートの製造方法において、 請求項4乃至7のいずれか1項に記載の方法で製造され
た孔開きシート状部品を備えた請求項2の粒子吸着装置
を用い、請求項1の方法により、接着剤層からなるシー
ト内に、複数個の導電性微粒子を、シート面内で所定配
置となるように配置することを特徴とする異方性を有す
る導電性接着シートの製造方法。 - 【請求項8】 シート面内に分散配置された導電性微粒
子により、シートの厚さ方向のみに導電性を付与する接
着シートにおいて、 複数個の導電性微粒子が、接着剤層からなるシートの面
内に、規則的に、且つ隣り合う導電性微粒子間の距離が
20μm以下となるように配置されていることを特徴と
する異方性を有する導電性接着シート。 - 【請求項9】 導電性微粒子の平均粒子径は0.5μm
以上50μm以下であり、導電性微粒子の粒子径分布の
標準偏差は平均粒子径の50%以下であり、接着剤層の
厚さは1μm以上50μm以下である請求項8記載の導
電性接着シート。 - 【請求項10】 導電性微粒子は、銅、金、銀、ニッケ
ル、パラジウム、インジウム、錫、鉛、亜鉛、またはビ
スマス、またはこれらいずれかの金属の合金、または炭
素からなる微粒子、あるいは表面に金属被覆を有する微
粒子であることを特徴とする請求項8または9記載の導
電性接着シート。
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