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JP2002368365A - 銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板 - Google Patents

銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板

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JP2002368365A
JP2002368365A JP2001168090A JP2001168090A JP2002368365A JP 2002368365 A JP2002368365 A JP 2002368365A JP 2001168090 A JP2001168090 A JP 2001168090A JP 2001168090 A JP2001168090 A JP 2001168090A JP 2002368365 A JP2002368365 A JP 2002368365A
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copper foil
composite
alloy support
foil
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尚則 道下
Mikio Hanabusa
幹夫 花房
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Nikko Materials Co Ltd
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
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    • C25D7/00Electroplating characterised by the article coated
    • C25D7/06Wires; Strips; Foils
    • C25D7/0614Strips or foils
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D1/00Electroforming
    • C25D1/04Wires; Strips; Foils
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/02Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding
    • H05K3/022Processes for manufacturing precursors of printed circuits, i.e. copper-clad substrates
    • H05K3/025Processes for manufacturing precursors of printed circuits, i.e. copper-clad substrates by transfer of thin metal foil formed on a temporary carrier, e.g. peel-apart copper

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極薄銅箔のハンドリング性を向上させ、銅箔
表面にプリプレグシートの樹脂粉等の汚染物が付着しな
いようにし、また異物による傷、打痕防止に有効であ
り、さらには通常の切断、梱包、運搬中の傷、異物の混
入、しわ、折れ等の発生を防止する。 【解決手段】 銅又は銅合金の支持体と極薄銅箔との間
の支持体側に、酸化膜で覆われたニッケル層を有するこ
とを特徴とする銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔
及び該複合銅箔を使用したプリント基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極薄銅箔のハンド
リング性を向上させ、銅箔表面にプリプレグシートの樹
脂粉等の汚染物が付着しないようにし、さらに異物によ
る傷、打痕防止に有効な銅又は銅合金の支持体付複合銅
箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント回路基板に使用される銅
張り積層板は、銅箔を紙−フェノール樹脂含浸基材やガ
ラス−エポキシ樹脂含浸基材に積層し、プレス装置を用
いて加熱・加圧して形成されたり、銅箔ロールと樹脂基
材を連続的にラミネート、加熱して形成されている。さ
らにこの銅張り積層板は、エッチング等の処理を経て回
路網を形成し、さらに半導体装置等の素子を搭載するこ
とにより電子機器用のボードが作製されている。一般
に、プレスやラミネート装置を用いて銅箔を加圧する際
に、銅箔の光沢面(S面)等に銅箔の切断時に発生した
銅の切屑やプリプレグの樹脂粉等の異物が付着している
と、前記光沢面が傷付いたり、異物が接着してしまうと
いう問題があった。また、積層後でも装置から銅張り積
層板を取り出す時や重ね合わせる時などに、光沢面相互
が擦り合わされて傷付く場合もあった。
【0003】近年、電子機器の小型化の要請から回路幅
が著しく小さくなり、それに伴って銅張り積層板に使用
される銅箔の厚さも12μm以下になるなど、厚さを減
少させた銅箔の需要が大きくなってきている。ところ
が、銅箔の厚さが12μm以下に減少するとハンドリン
グ性が極めて悪化する。上記に述べたプレス及びラミネ
ート工程に限らず、通常の切断や梱包さらには運搬中に
傷が付いたり、異物が混入したり、しわ、折れ等が発生
することが多くなり、特に銅箔の光沢面ではその影響を
強く受けやすいという問題がある。このように傷、し
わ、折れ等が発生したものは、特に光沢面側に発生した
場合、回路の断線や短絡の原因となり、それはさらにプ
リント回路基板や電子機器の欠陥につながり大きな問題
となってきている。
【0004】以上のような銅箔表面の傷、しわ、折れ等
を防止し、ハンドリング性を向上させようとして、いく
つかの提案がなされている。その一例を挙げると、例え
ばプレス成形時の加熱温度(約170°C)に耐えるポ
リアミド等の樹脂フイルムを、接着剤を用いて銅箔に接
着しようとする提案がある。しかし、このような樹脂フ
イルムでは相当厚いフイルムを使用しない限り、銅箔の
ハンドリング性を向上させるほどの強度を得ることがで
きないために、しわや折れを効果的に防止できず、また
樹脂や接着剤の熱による膨張・収縮により変形するおそ
れがあり、さらにフイルムの接着に使用する接着剤が銅
箔に残存して汚染の原因になる場合があり、必ずしも良
好な改善策とは言えなかった。また、樹脂フイルムの代
わりにアルミニウム箔を使用し、接着剤を用いて銅箔に
接着しようとする提案もなされている。しかし、使用さ
れるアルミニウム箔は通常圧延で製造されており、その
際使用される圧延油が残留し、接着時に銅箔に転写し
て、プリント基板の作製時に、これが原因でレジストの
密着性が劣化するという問題が発生した。アルミニウム
箔を脱脂したり、高温で焼鈍することで圧延油を除去す
ることは可能だが、コストアップとなる問題がある。ま
た、高温で焼鈍するとアルミニウム箔が軟化し強度が低
下するため、キヤリアとして使用するためには厚みをか
なり厚くする必要があり、コストアップや重量増の問題
が発生する。このような圧延油残留問題以外にも、アル
ミニウム箔には表面のアルミニウム粉がプレス時に銅箔
に転写し、回路の断線や短絡の原因となる問題点があっ
た。さらに、有機系及びニッケルを剥離層とした複合銅
箔の提案もある。しかし、この場合は樹脂との積層プレ
ス時に、剥離層が銅又は銅合金の支持体及び極薄銅箔に
拡散し、銅又は銅合金の支持体との剥離に問題があると
いう欠点があった。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は上記のような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、極薄銅箔のハンドリング性を向上させ、銅箔表
面にプリプレグシートの樹脂粉等の汚染物が付着しない
ようにし、異物による傷、打痕防止、さらには切断、梱
包、運搬中の傷、しわ、折れ等を効果的に防止できる銅
又は銅合金の支持体(キャリア)を備えた複合銅箔及び
該複合銅箔を使用したプリント基板を得ようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上から、本発明は 1. 銅又は銅合金の支持体と極薄銅箔との間の支持体
側に、酸化膜で覆われたニッケル層を有することを特徴
とする銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複
合銅箔を使用したプリント基板。 2. 0.05〜5.0μmのニッケル層を有すること
を特徴とする上記1記載の銅又は銅合金の支持体を備え
た複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。 3. ニッケル層の酸化膜の厚さが25〜500Åであ
ることを特徴とする上記1又は2記載の銅又は銅合金の
支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリ
ント基板。 4. 銅又は銅合金の支持体の厚さが15〜70μmで
あることを特徴とする上記1〜3のそれぞれに記載の銅
又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を
使用したプリント基板。 5. 銅又は銅合金の支持体が電解銅箔又は圧延銅箔で
あることを特徴とする上記1〜4のそれぞれに記載の銅
又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を
使用したプリント基板。 6. 銅又は銅合金の支持体に支持される極薄銅箔の厚
さが0.5〜12μmであることを特徴とする上記1〜
5のそれぞれに記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複
合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。 7. 極薄銅箔とニッケル層との剥離強度が0.002
〜0.5kg/cmであることを特徴とする上記1〜6
のそれぞれに記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合
銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。を提供す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の銅又は銅合金の支持体を
備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板
は、まず銅又は銅合金の支持体の表面に、0.05〜
5.0μmのニッケルめっき層を形成する。このニッケ
ルめっき層を形成する条件の好ましい一例を下記に示
す。ニッケルめっき ニッケル濃度 :10〜80g/L 電解液温度 :20〜80°C 電流密度 :0.1〜20A/dm pH :1.0〜5.0 このニッケル層の表面にさらに酸化膜を形成する。この
酸化膜の厚さは25〜500Åであることが望ましい。
酸化膜は極薄銅箔の剥離性を著しく向上させることがで
きる。このニッケル層の上に酸化膜を形成する手段とし
て陽極酸化があり、この酸化膜形成を形成する条件の好
ましい一例を下記に示す。酸化膜形成 NaOH濃度 :0.5〜20g/L 電解液温度 :20〜50°C 電流密度 :1〜10A/dm そしてこの酸化膜の上に極薄銅箔を形成する。極薄銅箔
の厚さは0.5〜12μmであることが望ましい。極薄
銅箔を形成は電気めっきによって形成するが、その銅め
っきの好ましい条件の一例を下記に示す。銅めっき 銅濃度 :30〜120g/L HSO濃度 :20〜120g/L 電解液温度 :20〜80°C 電流密度 :10〜100A/dm
【0008】これによって、銅又は銅合金の支持体を備
えた複合銅箔が得られる。さらに、この積層された複合
銅箔と樹脂基材をプレス又はラミネートにより積層し
て、銅張積層板が形成されるが、この銅又は銅合金の支
持体を備えた複合銅箔はハンドリング性が極めて良好な
為、しわ、折れ等の発生を効果的に防止でき、また銅又
は銅合金の支持体による覆いにより銅箔の面に直接異物
が付着するのを防止できる。さらに積層後、酸化膜を有
するニッケル層の部分から銅又は銅合金の支持体を剥離
し、エッチング等の処理により回路網が形成されるが、
回路形成の直前まで酸化膜を備えたニッケル層を有する
銅又は銅合金の支持体で保護されているため、銅張積層
板の異物による傷、打痕防止に有効であり、さらには切
断、梱包、運搬中の傷、しわ、折れ等を効果的に防止で
きる。
【0009】本発明の銅箔に使用する銅又は銅合金の支
持体は電解銅箔又は圧延銅箔を使用することができる。
その好適な厚さは15〜70μmである。コスト面から
はより薄い電解銅箔又は圧延銅箔を用いるのが望ましい
が、あまり薄いと強度的に支持体(キャリア)として使
用できないため、ある程度以上の厚みは必要である。極
薄銅箔と表面に酸化膜層を形成したニッケル層との剥離
強度が0.002〜0.5kg/cmであり、容易に
剥離することができる。なお、この場合の剥離強度は、
前記複合銅箔を極薄銅箔側に150°C以上で基材に積
層した場合の値を示す。
【0010】ニッケル層を形成する銅箔面は光沢面
(S)面に施すのが良いが、他の面すなわち粗化面(M
面)に施しても良い。また、他のめっき等の表面処理を
行った銅箔面に施しても良い。例えば、一般にプリント
配線板用銅箔には粗化粒子形成、酸化膜形成、耐熱性膜
の形成、防錆処理等が施されるが、本発明にはこれらの
処理が適用でき、本発明はこれらの全てを包含するもの
である。
【0011】銅箔の積層工程の例を示すと、例えばプレ
ス圧力を10〜30kg/cm程度、プレス温度17
0°C前後で60〜180分間、加熱及び圧力を加えて
積層する。これにより、銅箔とプリプレグシートとの接
合が十分に行うことができる。また、銅又は銅合金の支
持体を備えた複合銅箔はハンドリング性が極めて良好な
ので、しわ、折れ等が発生することがなくなる。特に、
極薄銅箔の厚さが12μm以下である場合のハンドリン
グ性の向上が著しい。更に、上記プレス工程に限らず、
通常の切断や梱包、さらには運搬中に傷がついたり、異
物が混入したり、しわ、折れ等が発生することがなくな
るという効果がある。これによって、プリント回路基板
の回路の切断や短絡が減少し、さらに電子機器の欠陥を
抑制でき、製品の歩留まりが向上する効果がある。
【0012】上記積層後、極薄銅箔から酸化膜を備えた
ニッケル層を有する銅又は銅合金の支持体を容易に剥離
除去することができる。キャリア用の銅又は銅合金の支
持体としての箔又はシート(板)はリサイクルすること
ができる。これによって、極薄銅箔のハンドリング性を
向上させ、銅箔表面にプリプレグシートの樹脂粉等の汚
染物を付着させず、異物による傷、打痕防止、さらには
切断、梱包、運搬中の傷、しわ、折れ等を発生させずに
プリント回路基板を容易に得ることができる。
【0013】
【実施例及び比較例】次に、本発明の実施例及び比較例
について説明する。なお、本実施例はあくまで一例であ
り、本発明はこの例に制限されない。すなわち、本発明
の技術思想の範囲で、本実施例以外の態様あるいは変形
を全て包含するものである。
【0014】(実施例1)支持体銅金属層として厚さ3
5μmの電解銅箔S面に、上記ニッケルめっきの条件で
厚さ0.1μmのニッケルめっきを行った。そしてこの
ニッケルめっきの表面に、上記条件で陽極酸化により4
5Åの酸化膜を形成した。なお、この陽極酸化の時間は
10秒であった。酸化皮膜厚の計測はオージェ電子分光
を用いSiO換算で計測した(以下、酸化皮膜厚の計
測は同様に行った)。さらに、この支持体銅金属に形成
した酸化膜を有するニッケル被膜の上に、前記銅めっき
の条件で厚さ5μmの銅を析出させた。次に、この複合
銅箔をプリプレグFR−4に積層し、175°Cで30
分、35kg/cmの条件でプレスを行い、銅張り積
層板を得た。このようにして得た本実施例1の銅又は銅
合金の支持体を備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥
離強度を調べた結果を表1に示す。表1に示す通り、極
薄銅箔とニッケル被膜を有する銅又は銅合金の支持体と
の剥離性は良好であり、しわの発生がなくハンドリング
性は良好であった。
【0015】
【表1】
【0016】(実施例2)実施例1と同様に、支持体銅
金属層として厚さ35μmの電解銅箔S面に、上記ニッ
ケルめっきの条件で厚さ0.5μmのニッケルめっきを
行った。そしてこのニッケルめっきの表面に、上記条件
で陽極酸化により50Åの酸化膜を形成した。なお、こ
の陽極酸化の時間は30秒であった。さらに、この支持
体銅金属に形成した酸化膜を有するニッケル被膜の上
に、前記銅めっきの条件で厚さ7μmの銅を析出させ
た。次に、この複合銅箔を実施例1と同様に、プリプレ
グFR−4に積層し、175°Cで30分、35kg/
cmの条件でプレスを行い、銅張り積層板を得た。こ
のようにして得た本実施例2の銅又は銅合金の支持体を
備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調べた
結果を同様に、表1に示す。表1に示す通り、極薄銅箔
とニッケル被膜を有する銅又は銅合金の支持体との剥離
性は良好であり、しわの発生がなくハンドリング性は良
好であった。
【0017】(実施例3)実施例1と同様に、支持体銅
金属層として厚さ35μmの電解銅箔S面に、上記ニッ
ケルめっきの条件で厚さ0.1μmのニッケルめっきを
行った。そしてこのニッケルめっきの表面に、上記条件
で陽極酸化により25Åの酸化膜を形成した。なお、こ
の陽極酸化の時間は1秒であった。さらに、この支持体
銅金属に形成した酸化膜を有するニッケル被膜の上に、
前記銅めっきの条件で厚さ5μmの銅を析出させた。次
に、この複合銅箔を実施例1と同様に、プリプレグFR
−4に積層し、175°Cで30分、35kg/cm
の条件でプレスを行い、銅張り積層板を得た。このよう
にして得た本実施例3の銅又は銅合金の支持体を備えた
複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調べた結果を
同様に、表1に示す。表1に示す通り、極薄銅箔とニッ
ケル被膜を有する銅又は銅合金の支持体との剥離性は良
好であり、しわの発生がなくハンドリング性は良好であ
った。
【0018】(実施例4)実施例1と同様に、支持体銅
金属層として厚さ35μmの電解銅箔S面に、上記ニッ
ケルめっきの条件で厚さ0.1μmのニッケルめっきを
行った。そしてこのニッケルめっきの表面に、上記条件
で陽極酸化により460Åの酸化膜を形成した。なお、
この陽極酸化の時間は60秒であった。さらに、この支
持体銅金属に形成した酸化膜を有するニッケル被膜の上
に、前記銅めっきの条件で厚さ5μmの銅を析出させ
た。次に、この複合銅箔を実施例1と同様に、プリプレ
グFR−4に積層し、175°Cで30分、35kg/
cmの条件でプレスを行い、銅張り積層板を得た。こ
のようにして得た本実施例4の銅又は銅合金の支持体を
備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調べた
結果を同様に、表1に示す。表1に示す通り、極薄銅箔
とニッケル被膜を有する銅又は銅合金の支持体との剥離
性は良好であり、しわの発生がなくハンドリング性は良
好であった。
【0019】(比較例1)支持体銅金属層として厚さ3
5μmの電解銅箔S面に、上記ニッケルめっきの条件で
厚さ0.1μmのニッケルめっきを行った。そしてこの
ニッケルめっきの表面に陽極酸化を行わずに、前記銅め
っきの条件で厚さ5μmの銅を析出させた。なお、陽極
酸化を行わない場合のニッケルの酸化皮膜厚は20Åで
あった。次に、この複合銅箔を実施例1と同様に、プリ
プレグFR−4に積層し、175°Cで30分、35k
g/cmの条件でプレスを行い、銅張り積層板を得
た。このようにして得た比較例1の銅又は銅合金の支持
体を備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調
べた結果を同様に表1に示す。
【0020】表1から明らかなように、比較例1はハン
ドリング性良好で、しわの発生は見られないが、粘着テ
ープを貼り付け、これを引き剥がすピーリング(剥離)
テストを行ったところ剥離不能で、悪い結果となった。
以上の比較例の結果に対して、実施例1及び実施例2で
は上記の通り、ハンドリング性が良好でしわの発生がな
く、また実施例1及び実施例2のピール強度はいずれも
0.025kg/cmであり、良好な剥離性を示した。
このように、本発明の銅又は銅合金の支持体の表面にニ
ッケルめっき層を形成し、このニッケル層の表面にさら
に酸化膜を形成した後、この酸化膜の上に極薄の銅箔を
形成した銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔、及び
この積層された複合銅箔と樹脂基材をプレス又はラミネ
ートにより積層して、銅張積層板(プリント基板)は優
れた特性を有することが分かる。
【0021】
【発明の効果】銅又は銅合金の支持体を備え、該銅又は
銅合金の支持体と極薄銅箔との間に、酸化膜を備えたニ
ッケル層を有する本発明の複合銅箔及び該複合銅箔を使
用したプリント基板は、極薄銅箔のハンドリング性を向
上させ、銅箔表面にプリプレグシートの樹脂粉等の汚染
物が付着しないようにし、また異物による傷、打痕防止
に有効であり、さらには通常の切断、梱包、運搬中の
傷、異物の混入、しわ、折れ等の発生を防止できるとい
う優れた効果を有する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅又は銅合金の支持体と極薄銅箔との間
    の支持体側に、酸化膜で覆われたニッケル層を有するこ
    とを特徴とする銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔
    及び該複合銅箔を使用したプリント基板。
  2. 【請求項2】 0.05〜5.0μmのニッケル層を有
    することを特徴とする請求項1記載の銅又は銅合金の支
    持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリン
    ト基板。
  3. 【請求項3】 ニッケル層の酸化膜の厚さが25〜50
    0Åであることを特徴とする請求項1又は2記載の銅又
    は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使
    用したプリント基板。
  4. 【請求項4】 銅又は銅合金の支持体の厚さが15〜7
    0μmであることを特徴とする請求項1〜3のそれぞれ
    に記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該
    複合銅箔を使用したプリント基板。
  5. 【請求項5】 銅又は銅合金の支持体が電解銅箔又は圧
    延銅箔であることを特徴とする請求項1〜4のそれぞれ
    に記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該
    複合銅箔を使用したプリント基板。
  6. 【請求項6】 銅又は銅合金の支持体に支持される極薄
    銅箔の厚さが0.5〜12μmであることを特徴とする
    請求項1〜5のそれぞれに記載の銅又は銅合金の支持体
    を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基
    板。
  7. 【請求項7】 極薄銅箔とニッケル層との剥離強度が
    0.002〜0.5kg/cmであることを特徴とする
    請求項1〜6のそれぞれに記載の銅又は銅合金の支持体
    を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基
    板。
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