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JP2001310672A - 内装材 - Google Patents

内装材

Info

Publication number
JP2001310672A
JP2001310672A JP2000130263A JP2000130263A JP2001310672A JP 2001310672 A JP2001310672 A JP 2001310672A JP 2000130263 A JP2000130263 A JP 2000130263A JP 2000130263 A JP2000130263 A JP 2000130263A JP 2001310672 A JP2001310672 A JP 2001310672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noise
carpet
vehicle
sound absorbing
interior material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000130263A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaneo Hamashima
兼男 浜島
Kaoru Inoue
薫 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2000130263A priority Critical patent/JP2001310672A/ja
Publication of JP2001310672A publication Critical patent/JP2001310672A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い腑形性と軽量性を有するとともに高い吸
音性能を有する内装材を提供すること。 【解決手段】 本発明の内装材は、表面部を形成する表
皮部材10と、表皮部材10の裏面側に配置され吸音性
を有する吸音部材21と、を有する内装材において、表
皮部材10と吸音部材21との間に音を反射する反射膜
部材31を有することを特徴とする。本発明の内装材
は、表皮部材と吸音部材との間に反射膜部材を有するこ
とで、内装材の腑形性および軽量性を損なうことなく、
内装材を透過する騒音を減少することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内装材に関し、詳し
くは、騒音を吸音および/または遮蔽する吸音材を有す
る内装材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、さまざまな環境において、快適な
空間が求められている。この快適な空間を示すもののひ
とつに、静粛性がある。この静粛性を高める方法とし
て、騒音の音波の周期をずらして騒音の音波を打ち消す
ことで騒音を低減する方法や、騒音源を遮蔽する方法、
吸音材により騒音を吸音させることで騒音を低減する方
法、などの方法がある。
【0003】これらの方法のうち、吸音材を用いて騒音
を低減させる方法が最も広く用いられている。ここで、
吸音材としては、たとえば、ガラスウールや繊維フェル
トなどからなる多孔質材料や、ウレタンフォームなどか
らなる柔軟材料をあげることができる。
【0004】また、これらの吸音材は、表面に表皮材を
配することで外観や手触りなどを向上させた内装材とし
て用いられている。
【0005】この内装材の一つの例として、車両用フロ
アカーペットをあげることができる。この車両用フロア
カーペットは、車両のボディーシェル上に配置された吸
音材と、吸音材の表面上に配置されたカーペット部材
と、から構成されている。この車両用フロアカーペット
は、主に、ボディーシェルから車内に伝わる騒音を吸音
している。
【0006】また、遮音性を向上させた車両用カーペッ
トとして、たとえば、実開平4−42435号に、カー
ペット部材と吸音材との間に金属板を配置した車両用フ
ロアカーペットが開示されている。この車両用フロアカ
ーペットは、カーペット部材と吸音材との間に配置され
た金属板の遮蔽効果により、遮音性能を向上させてい
る。
【0007】しかしながら、この車両用フロアカーペッ
トは、カーペット部材と吸音材との間に配置される金属
板の剛性により腑形性が悪くなっている。さらに、金属
板自体の重量も重いことから、車両への取り付けに手間
がかかるようになっていた。加えて、金属板の重量が重
くなることで、車両用カーペットが敷設される車両の重
量も増加させ、燃費等の低下を招いた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実状に鑑
みてなされたものであり、高い腑形性と軽量性を有する
とともに高い騒音低減効果を示す内装材を提供すること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者等は、吸音部材と表皮部材とを有する内装材
において、吸音材部と表皮部材との間に音を反射する反
射膜部材をもうけることで上記課題を解決できることを
見出した。
【0010】すなわち、本発明の内装材は、表面部を形
成する表皮部材と、表皮部材の裏面側に配置され吸音性
を有する吸音部材と、を有する内装材において、表皮部
材と吸音部材との間に音を反射する反射膜部材を有する
ことを特徴とする。
【0011】本発明の内装材は、表皮部材と吸音部材と
の間に反射膜部材を有することで、吸音部材を通過した
騒音は反射膜部材との界面で反射し、ふたたび吸音部材
側に到達する。ここで、反射した騒音は、吸音部材によ
り吸音されるため、内装材を透過する騒音が減少する。
このため、本発明の内装材は、騒音低減効果を発揮す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の内装材は、表皮部材と、
吸音部材と、反射膜部材と、を有する。
【0013】表皮部材は、内装材の表面部を形成する部
材である。すなわち、表皮部材が表面部を形成すること
で、内装材の外観や手触りを保証する。この表皮部材と
しては、特に限定されるものではなく、たとえば、カー
ペット、車両用ダッシュサイレンサー、天井、ドアトリ
ムなどをあげることができる。
【0014】吸音部材は、表皮部材の裏面側に配置され
吸音性を有する部材である。すなわち、吸音部材は、音
を反射せずに吸収する部材である。吸音部材としては、
通常の内装材の吸音部材に用いられる材料を用いること
ができる。このような吸音部材に用いられる材料として
は、柔軟材料や多孔質材料等の材料をあげることができ
る。
【0015】ここで、柔軟材料は、音波が弾性材料にあ
たると、圧力変動により材料が共振し、音波のエネルギ
ーが弱められることで吸音する。このような柔軟材料と
しては、たとえば、ウレタンフォーム、発泡ポリプロピ
レンなどの発泡樹脂をあげることができる。
【0016】一方、多孔質材料は、繊維と繊維とのすき
間に音波があたると、すき間の粘性や音波があたった繊
維同士の抵抗などの作用により音波を弱めることで吸音
する。この多孔質材料としては、たとえば、PET繊維
や、天然繊維などからなる繊維フェルトをあげることが
できる。
【0017】本発明の内装材は、表皮部材と吸音部材と
の間に音を反射する反射膜部材を有する。反射膜部材
は、従来の金属板のように騒音を遮蔽する部材ではな
く、騒音を反射する部材である。すなわち、反射膜部材
が騒音を反射して、吸音部材に導くことで、内装材を透
過する騒音を低減させることができる。
【0018】反射膜部材は、箔および/または樹脂被膜
よりなることが好ましい。すなわち、反射膜部材が箔お
よび/または樹脂被膜よりなることで、内装材の腑形性
および軽量性が低下しなくなる。
【0019】箔は、比重が0.9以上であることが好ま
しい。すなわち、反射膜部材として箔があることで内装
材の騒音の低減効果は得られるが、0.9以上の密度を
有することで、十分な騒音低減の効果を発揮するように
なる。箔の比重は、より好ましくは1.5以上である。
このような比重を有する箔としては、たとえば、樹脂
箔、金属箔などをあげることができ、好ましい箔として
は金属箔をあげることができる。
【0020】箔は、厚さが500μm以下であることが
好ましい。箔は、その厚さが厚くなるほど、騒音低減の
効果が大きくなるが、厚くなりすぎると、厚さの増加に
対する騒音低減効果の上昇も見られなくなる。また、箔
の厚さが500μmを超えると、内装材の腑形性が低下
するようになる。このため、箔の厚さは500μm以下
であることが好ましい。
【0021】また、箔の厚さの下限としては、箔を形成
できる程度の厚さがあればよい。すなわち、箔は、厚さ
が極端に薄くなると、箔としての形状が保てなくなり、
反射膜部材として求められる騒音を反射させることが十
分にできなくなり、内装材の吸音性能が低下するように
なる。
【0022】樹脂被膜は、樹脂成分と、樹脂成分に分散
されたフィラーと、からなることが好ましい。すなわ
ち、樹脂被膜が樹脂成分とフィラーとからなることで、
樹脂被膜は密度が大きくなり、騒音を反射することがで
きるようになる。この樹脂被膜としては、たとえば、フ
ィラーを分散させた樹脂フィルムや、塗料組成物よりな
る塗膜などをあげることができる。
【0023】樹脂被膜を形成する樹脂成分は、その材質
は特に限定されるものではなく、内装材の使用環境に合
わせた樹脂を用いることができる。
【0024】樹脂成分に分散されるフィラーは、その材
質が特に限定されるものではなく、樹脂被膜の比重を大
きくすることで音を反射させる性質を付与することがで
きるものが用いられる。すなわち、無機フィラーでも、
有機フィラーでも、いずれを用いても良い。ここで、樹
脂被膜の比重を大きくすることができる無機フィラーが
より好ましい。
【0025】フィラーは、樹脂成分に均一に分散される
ことが好ましい。すなわち、フィラーの分散にムラが生
じると、反射膜部材の騒音の反射の機能にムラが生じる
ようになり、内装材の騒音の低減効果が低下するように
なる。また、フィラーの分散にムラが生じると、樹脂被
膜の強度などの特性にもばらつきが生じるようになる。
【0026】ここで、樹脂被膜の密度および厚みは、樹
脂被膜を形成する樹脂成分およびフィラーの材質により
異なるため、一概に決定できるものではなく、求められ
る性能を満たす材質により、適宜決定される。
【0027】反射膜部材は、表皮部材と一体的に形成さ
れることが好ましい。反射膜部材を表皮部材と一体的に
形成することで、反射膜部材と表皮部材との間の隙間が
なくなり、反射膜部材と表皮部材のずれの発生が抑えら
れる。反射膜部材と表皮部材にずれが生じなくなるた
め、両者がずれるときに生じたスレ音の発生を抑えるこ
とができる。
【0028】ここで、表皮部材の裏面に樹脂層が形成さ
れ、かつ反射膜部材が樹脂組成物よりなるときには、表
皮部材の裏面の樹脂層にフィラーを分散させて、表皮部
材に一体的に形成された反射膜部材としても良い。この
ような内装材としては、たとえば、表皮部材が樹脂バッ
キング層を有するカーペットであり、反射膜部材が樹脂
被膜よりなる内装材をあげることができる。
【0029】表被膜部材が箔および樹脂被膜よりなると
きには、樹脂被膜を接着剤として機能させても良い。
【0030】反射膜部材は、吸音部材より大きいことが
好ましい。反射膜部材が吸音部材より小さいと、内装材
を通過する騒音の低減効果が低下する。すなわち、反射
膜部材が吸音部材より小さくなると、反射膜部材による
吸音部材へ反射されない騒音が内装材を通過するように
なるためである。また、より好ましくは、反射膜部材
は、内装材が敷設される表面との間で、吸音部材が配さ
れる密閉空間が形成できる大きさであることが好まし
い。すなわち、密閉空間を形成できる大きさとなると、
吸音部材を通過した騒音は、反射膜部材により必ず反射
されるようになり、本発明の内装材に高い騒音の低減効
果を与えることができるようになる。
【0031】(作用)本発明の内装材は、反射膜部材を
有することで、内装材が敷設された表面と反射膜部材と
の間で、音が反響する空間を形成し、この空間内に吸音
部材を配することで騒音低減効果を向上させている。
【0032】詳しくは、本発明の内装材は、騒音が吸音
部材側から表皮部材側に向かって内装材を通過するとき
に、まず、吸音部材により吸音される。そして、吸音部
材を透過した騒音は、反射膜部材により反射され、吸音
部材に向かうようになる。この反射された騒音は、吸音
部材に到達し、吸音部材において吸音される。
【0033】このように、本発明の内装材は、反射膜部
材により吸音部材へ騒音を導いているため、吸音部材に
より多くの騒音が吸音されるようになり、高い騒音低減
効果を発揮する効果を示す。
【0034】本発明の内装材は、吸音部材側から表皮部
材側に向かって内装材を通過する騒音の低減に特に効果
を発揮する。
【0035】さらに、反射膜部材は、内装材の腑形性を
損なわないため、内装材の敷設に要するコストの上昇を
抑えている。
【0036】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0037】本発明の内装材の実施例として自動車の車
両用カーペットを作成した。
【0038】[第一実施例] (実施例1)実施例1は、図1に示されるように、厚さ
が30mmのPET繊維フェルト21と、このPET繊
維フェルト21上に配置された厚さ100μmのアルミ
箔31と、繊維質よりなる表層部11と表層部11を裏
打ちするバッキング層12とを有するアルミ箔31上に
配置されたカーペット10と、からなる車両用カーペッ
トである。
【0039】(実施例2)実施例2は、PET繊維フェ
ルトをウレタンフォームとした以外は実施例1と同様の
車両用カーペットである。
【0040】(実施例3)実施例3は、アルミ箔の厚さ
をさまざまに変化させた以外は実施例1と同様の車両用
カーペットである。詳しくは、アルミ箔の厚さを5、1
0、20、50、100、200、300μmに変化さ
せた車両用カーペットよりなる例である。
【0041】(実施例4)実施例4は、アルミ箔のかわ
りに、比重の異なる材質の箔を用いた以外は実施例1と
同様の車両用カーペットである。詳しくは、実施例1の
車両用カーペットのアルミ箔のかわりに、ポリビニルア
ルコール(比重:0.4)、ポリプロピレン(0.
9)、ポリエーテルエーテルケトン(1.5)、ガラス
繊維強化ナイロン(1.7)、マグネシウム(1.
8)、チタン(4.6)、鉄(7.8)、銅(8.9)
よりなる箔を用いた例である。また、アルミは、比重が
2.7であった。なお、実施例4において用いられた箔
は、いずれも、厚さが100μmであった。
【0042】(比較例1)比較例1は、アルミ箔がない
以外は、実施例1と同様の車両用カーペットである。す
なわち、PET繊維フェルト22と、繊維質よりなる表
層部14と表層部14を裏打ちするバッキング層15と
からなりPET繊維フェルト22上に配置されたカーペ
ット13と、からなる車両用カーペットである。この比
較例1の車両用カーペットの断面を図2に示した。
【0043】(比較例2)比較例2は、PET繊維フェ
ルトのかわりに、ウレタンフォームを用いた以外は比較
例1と同様の車両用カーペットである。
【0044】(比較例3)比較例3は、アルミ箔のかわ
りに、厚さが2mmのアルミ板を用いた以外は実施例1
と同様の車両用カーペットである。
【0045】(評価)第一実施例において作製された車
両用カーペットの評価として、実際の車両に装着し、車
室内での騒音を測定した。
【0046】詳しくは、乗用車の床面のボディーシェル
上に作製した車両用カーペットを敷設し、乗用車の窓を
閉め切った状態で、乾燥状態の舗装路を時速80kmで
走行したときの、車室内の騒音を測定した。ここで、実
施例1の車両用カーペットを敷設したときの様子を図3
に示した。また、騒音の測定は、乗用車の助手席ヘッド
レストの中央前方150mmの位置に集音マイクの集音
部を配置してなされた。なお、図3(a)が車両へ敷設
したときの図であり、図3(b)が断面を示した図であ
る。
【0047】実施例1〜4および比較例1〜3の車両用
カーペットの騒音の測定結果を図4〜8に示した。
【0048】図4は、実施例1、比較例1および比較例
3の車両用カーペットを用いたときの騒音の測定結果を
示している。
【0049】図4より、実施例1はアルミ箔を有するこ
とで、比較例1に比べて、500Hz以上の騒音を大幅
に減少させていることがわかる。この騒音低減効果が最
も顕著に現れる3000Hz付近においては、約8dB
もの騒音を低減している。
【0050】また、厚さ2mmのアルミ板を配した比較
例3は、アルミ板を配することで騒音を低減しているこ
とがわかるが、1000〜4000Hzに騒音のピーク
が見られた。このピークは、アルミ板の剛性が高いこと
により生じるアルミ板の共振による騒音に起因してい
る。これに対し、実施例1は、測定値にピークも見られ
ず、アルミ箔は、共振が生じていないことがわかる。こ
のことから、実施例1の車両用カーペットは、騒音低減
の効果に優れていることがわかる。
【0051】図5は、実施例2および比較例2の車両用
カーペットを用いたときの騒音の測定結果を示してい
る。
【0052】図5より、吸音部材をPET繊維フェルト
からウレタンフォームに変更しても、騒音の低減効果が
見られる。すなわち、アルミ箔を配した内装材は、吸音
部材によらずに騒音の低減効果を示している。
【0053】図6は、実施例3のアルミ箔の厚さが異な
る車両用カーペットを用いたときの3000Hzの騒音
の低減効果を示している。詳しくは、アルミ箔の厚さを
変化させたときの騒音の測定値と、アルミ箔がない比較
例1の騒音の測定値との差を求めることで、アルミ箔に
より低減された騒音の大きさを求め、騒音の低減効果と
した。
【0054】図6より、アルミ箔を配置した実施例3の
車両用カーペットは、騒音低減効果発揮することが示さ
れている。すなわち、アルミ箔の厚さが20μmまでの
範囲で騒音の低減効果が上昇し、50μm以上でおよそ
7dBと十分に高い騒音低減効果を示している。
【0055】図7は、実施例4の箔の比重が異なる車両
用カーペットを用いたときの3000Hzの騒音の低減
効果を示している。詳しくは、箔の比重を変えたときの
騒音の測定値と、アルミ箔がない比較例1の騒音の測定
値との差を求めることで、箔により低減された騒音の大
きさを求め、騒音の低減効果とした。
【0056】図7より、箔の比重が2.7までの範囲で
騒音の低減効果が上昇し、箔の密度が2.7を超える
と、騒音の低減効果がおよそ8dBと十分に高い騒音低
減効果を示している。
【0057】以上に示されたように、第一実施例におい
て作製された車両用カーペットは、騒音の低減効果に優
れていることがわかる。また、カーペットと、吸音部材
との間に配置される箔は、厚さが薄いことから腑形性が
高く、また、その重量も小さいため、取り扱いが容易と
なっている。
【0058】[第二実施例] (実施例5)実施例5は、カーペットの裏面にアルミ箔
をスプレー糊により接着して一体化させた以外は実施例
1と同様の車両用カーペットである。
【0059】(実施例6)実施例6は、アルミ箔の厚さ
をさまざまに変化させた以外は実施例5と同様の車両用
カーペットである。詳しくは、アルミ箔の厚さを5、1
0、20、50、100、200、300μmに変化さ
せた車両用カーペットよりなる例である。
【0060】(評価)第二実施例の評価を第一実施例と
同様の方法で行った。すなわち、第二実施例の評価は、
車両用カーペットを実車に敷設し、その実車を走行さ
せ、騒音を測定することで行われた。
【0061】騒音の測定結果を図8〜9に示した。
【0062】図8は、実施例5および比較例1の車両用
カーペットを用いたときの騒音の測定結果を示してい
る。
【0063】図8より、実施例5はアルミ箔を有するこ
とで、アルミ箔がない比較例1に比べて大幅に騒音を低
減している。また、実施例5は、アルミ箔をカーペット
に一体化したことで、3000Hzを超える高周波域に
おいても約8dBと高い騒音低減効果を示している。す
なわち、アルミ箔をカーペットに一体化したことで、ア
ルミ箔とカーペットとの間にスレ音が発生しなくなり、
広い周波数範囲で騒音を低減することができた。
【0064】図9は、実施例6のアルミ箔の厚さが異な
る車両用カーペットを用いたときの5000Hzの騒音
の低減効果を示している。詳しくは、アルミ箔の密度を
変えたときの騒音の測定値と、アルミ箔がない比較例1
の騒音の測定値との差を求め、この差の大きさを騒音の
低減効果とした。
【0065】図9より、実施例6は、アルミ箔の厚さが
厚いほど騒音の低減効果を発揮している。詳しくは、ア
ルミ箔の厚さが100μmまでの範囲では、アルミ箔の
厚さの増大にともなって騒音低減効果が上昇し、アルミ
箔の厚さが100μm以上で7dBと十分に高い騒音低
減効果を示している。
【0066】以上に示されたように、第二実施例におい
て作製された車両用カーペットは、底周波域から高周波
域にわたって騒音の低減効果に優れていることがわか
る。また、アルミ箔がカーペットと一体的に形成されて
いるため、車両用カーペットの取り扱いが容易となって
いる。すなわち、アルミは、厚さが薄いことから腑形性
が高く、また、その重量も小さいため取り扱いが容易と
なっている。さらに、アルミ箔をカーペットに一体化さ
せていることから、車両用カーペットの敷設時にアルミ
箔を敷設する手間を省くことができる。
【0067】[第三実施例] (実施例7)実施例7は、図10に示されるように、繊
維質よりなる表層部17と表層部17を裏打ちするバッ
キング層18とからなるカーペット16と、カーペット
16の裏面に塗布されたアルミナ含有アクリルメラミン
系塗料よりなる塗膜32と、塗膜32の表面と当接する
厚さが30mmのPET繊維フェルト23と、からなる
車両用カーペットである。
【0068】アルミナ含有アクリルメラミン系塗料より
なる塗膜32は、厚さ50μmのベース塗膜と、厚さ4
0μmのクリア塗膜と、からなり、ベース塗膜は、平均
粒径が21μmのアルミナ粉末をフィラーとして含有し
ている。このアルミナ粉末の含有量は、20ピグメント
重量%(pwc)であった。なお、このアルミナ粉末の
含有量は、ベース塗膜を形成するベース塗料全体に対す
るアルミナ粉末の割合であった。
【0069】(実施例8)実施例8は、ベース塗膜の厚
さをさまざまに変化させた以外は実施例7と同様の車両
用カーペットである。詳しくは、ベース塗膜の厚さを
5、10、20、50、80、100μmに変化させた
車両用カーペットの例である。
【0070】(実施例9)実施例9は、ベース塗膜に含
まれるアルミナの含有量を変化させた以外は実施例7と
同様の車両用カーペットである。詳しくは、ベース塗膜
に含まれるアルミナ粉末の含有量を1、5、10、2
0、50、80、100pwcに変化させた車両用カー
ペットの例である。
【0071】(実施例10)実施例10は、ベース塗膜
に含まれるフィラーの材質を変化させた以外は実施例7
と同様の車両用カーペットである。詳しくは、ベース塗
膜に含まれるアルミナ粉末を、カーボンブラック(比重
1.8、平均粒径30μm)、タルク(2.8)、マイ
カ(3.0)、酸化チタン(4.0)、酸化鉄(5.
2)、酸化亜鉛(5.7)に変化させた車両用カーペッ
トの例である。また、アルミナ粉末は、比重が3.8で
あった。
【0072】(評価)第三実施例の評価を第一実施例と
同様の方法で行った。すなわち、第二実施例の評価は、
車両用カーペットを実車に敷設し、その実車を走行さ
せ、騒音を測定することで行われた。
【0073】騒音の測定結果を図11〜14に示した。
【0074】図11は、実施例7および比較例1の車両
用カーペットを用いたときの騒音の測定結果を示してい
る。
【0075】図11より、実施例7はアルミナ含有アク
リルメラミン系塗料よりなる塗膜を有することで、塗膜
がない比較例1に比べて大幅に騒音を低減している。ま
た、実施例9は、塗膜をカーペットに一体化したこと
で、3000Hzを超える高周波域においても約8dB
と高い騒音低減効果を示している。
【0076】図12は、実施例8の車両用カーペットを
用いたときの5000Hzの騒音の測定結果を示してい
る。詳しくは、塗膜の厚さを変えたときの騒音の測定値
と、塗膜がない比較例1の騒音の測定値との差を求め、
この差の大きさを騒音の低減効果とした。
【0077】図12より、車両用カーペットは、ベース
塗膜を有することで騒音低減の効果を有している。詳し
くは、ベース塗膜の厚さが5μm以上の範囲で騒音低減
の効果が見られ、ベース塗膜の厚さが10〜50μmの
範囲では、およそ8dBと高い騒音低減効果が得られて
いる。なお、ベース塗膜の厚さが5μm以下および80
μm以上となると、アルミナフィラーのベース塗料への
分散状態が悪くなり、騒音低減効果が低下した。さら
に、ベース塗膜の厚さが100μmを超えると、塗料時
にたれが生じ、均一な塗膜の形性が困難となっていた。
【0078】図13は、実施例9の車両用カーペットを
用いたときの5000Hzの騒音の測定結果を示してい
る。詳しくは、ベース塗膜のアルミナの含有量を変えた
ときの騒音の測定値と、塗膜がない比較例1の騒音の測
定値との差を求め、この差の大きさを騒音の低減効果と
した。
【0079】図13より、ベース塗料中のアルミナの含
有量が10pwc以上で高い騒音低減効果を示し、20
pwc以上で8dBと高い騒音低減効果を示した。ま
た、ベース塗料中のアルミナ含有量が50pwcを超え
ると、アルミナ粉末量が過剰となり、塗装用ガンに詰ま
りが発生しやすくなるとともに、均一な塗膜の形成が困
難となっていた。
【0080】図14は、実施例10の車両用カーペット
を用いたときの5000Hzの騒音の測定結果を示して
いる。詳しくは、ベース塗膜のフィラーの比重を変化さ
せたときの騒音の測定値と、塗膜がない比較例1の騒音
の測定値との差を求めることで、騒音低減効果を示し
た。
【0081】図14より、フィラーの比重が大きいほど
騒音低減効果が高くなっている。詳しくは、フィラーの
比重が2.8以下の範囲では、フィラーの比重が大きく
なるほど騒音の低減効果が急激に上昇し、フィラーの比
重が3.8を超えるとおよそ8dBと十分に高い騒音低
減の効果を示した。
【0082】以上に示されたように、第三実施例におい
て作製された車両用カーペットは、底周波域から高周波
域にわたって騒音の低減効果に優れていることがわか
る。また、アルミナ含有塗膜がカーペットと一体的に形
成されているため、車両用カーペットの取り扱いが容易
となっている。すなわち、アルミナ含有塗膜は、厚さが
薄いことから腑形性が高く、また、その重量も小さいた
め取り扱いが容易となっている。さらに、アルミナ含有
塗膜をカーペットに一体化させていることから、車両用
カーペットの部品点数が多くならないため、敷設に要す
る手間がかからなくなっている。
【0083】
【発明の効果】本発明の内装材は、反射膜部材を有する
ことで高い騒音低減効果を示す効果を有する。すなわ
ち、反射膜部材が吸音部材側に騒音を反響させて吸音部
材により吸音させることで、内装材を透過する騒音を低
減させる。さらに、反射膜部材は、内装材の腑形性およ
び軽量性を損なわないため、内装材の敷設に要するコス
トの上昇を抑えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の車両用カーペットの断面を示した
図である。
【図2】 比較例1の車両用カーペットの断面を示した
図である。
【図3】 実施例1の車両用カーペットを自動車に敷設
したときの図である。
【図4】 実施例1、比較例1および比較例3の車両用
カーペットの騒音の測定結果を示した図である。
【図5】 実施例2および比較例2の車両用カーペット
の騒音の測定結果を示した図である。
【図6】 実施例3の車両用カーペットの3000Hz
の騒音の低減効果を示した図である。
【図7】 実施例4の車両用カーペットの3000Hz
の騒音の低減効果を示した図である。
【図8】 実施例5および比較例1の車両用カーペット
の騒音の測定結果を示した図である。
【図9】 実施例6の車両用カーペットの5000Hz
の騒音の低減効果を示した図である。
【図10】 実施例7の車両用カーペットの断面を示し
た図である。
【図11】 実施例7および比較例1の車両用カーペッ
トの騒音の測定結果を示した図である。
【図12】 実施例8の車両用カーペットの5000H
zの騒音の測定結果を示した図である。
【図13】 実施例9の車両用カーペットの5000H
zの騒音の測定結果を示した図である。
【図14】 実施例10の車両用カーペットの5000
Hzの騒音の測定結果を示した図である。
【符号の説明】
10、13、16…カーペット 11、14、17…表層部 12、15、17…バッキング層 21、22、23…PET繊維フェルト 31…アルミ箔 32…塗膜 4…ボディーシェル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B088 FB02 FC01 HA01 3B120 AC09 BA03 BA21 DB01 EA10 EB11 4F100 AB01B AB10B AB33B AK01B AK42C AR00A AR00C BA03 BA07 BA10A BA10C CA23B DG15C GB08 GB33 HB00A JH01 JH01C JH10B JL03 YY00B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面部を形成する表皮部材と、該表皮部
    材の裏面側に配置され吸音性を有する吸音部材と、を有
    する内装材において、 該表皮部材と該吸音部材との間に音を反射する反射膜部
    材を有することを特徴とする内装材。
  2. 【請求項2】 前記反射膜部材は、箔および/または樹
    脂被膜よりなる請求項1記載の内装材。
  3. 【請求項3】 前記箔は、厚さが500μm以下である
    請求項2記載の内装材。
  4. 【請求項4】 前記樹脂被膜は、樹脂成分と、該樹脂成
    分に分散されたフィラーと、からなる請求項2記載の内
    装材。
  5. 【請求項5】 前記反射膜部材は、前記表皮部材と一体
    的に形成される請求項1記載の内装材。
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