JP2001205373A - シート材分離装置 - Google Patents
シート材分離装置Info
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Abstract
せることができるシート材分離装置を提供すること。 【解決手段】 本発明のシート材分離装置1は、往復直
線運動するアクチュエータ3と、シート材の端を引っ掛
ける引掛機構5と、アクチュエータ3の往復直線運動
を、姿勢を保持した状態での引掛機構5の円弧運動に変
換する平行リンク機構4とを有するものであって、その
アクチュエータ3の駆動によって姿勢を保持した状態で
円弧運動する引掛機構5が、最上部のシート材を引っ掛
けてめくり上げるようにした。
Description
材から一枚だけを取り出して搬送する搬送機に設けられ
たシート材分離装置に関し、特に搬送する最上部のシー
ト材を確実にその下のシート材から分離させるためのシ
ート材分離装置に関する。
は、図6に示すように、そのプレス機へ加工用の鉄板ワ
ークであるシート材S(S1,S2…)を供給する場
合、バキュームローダを使用し、何枚ものシート材Sが
積み上げられた積層シートWから最上部の一枚だけをバ
キュームカップ100で吸着保持して搬送する。しか
し、自動車ボディに用いられるようなシート材Sは、平
滑なシート材S同士の間が密になり、最上部の一枚だけ
を吸着保持して搬送しようとしても、シート材S間の真
空による吸着作用によって二枚目のシート材Sも一緒に
持ち上がってしまうことがある。
合、そのままプレス機に二枚重ねのシート材S,Sが供
給されるとプレス機の故障を誘発してしまう。そこで、
従来からシート材Sの二枚取りを避けるめにマグネット
フロータ200が利用され、バキュームカップ100で
最上部のシート材S1を吸着保持する際、その最上部の
シート材S1が下のシート材S2と分離するようにして
いる。マグネットフロータ200は、図示するように積
層シートWの側面(シート材Sの一端辺)に配設され、
その磁力作用によってシート材Sを分離させるようにす
るものである。
キュームカップ100がシート材S1を吸着保持する
際、シート材Sの端部に磁力を発生させて上下のものを
分離させる。具体的には、マグネットフロータ200
が、両端部に対向するN,S極を有しており、シート材
Sの一辺がこのマグネットフロータ200に磁力によっ
て吸引されると、上下のシート材S同士の間に互いに反
発力を生じるため、最上部のシート材S1と下のシート
材S2とが反発し合い、最上部のシート材S1だけがバ
キュームカップ100によって吸着保持される。
たマグネットフロータ200による分離は、シート材S
同士の吸着作用を完全に解いたわけではなく、いわゆる
磁気的に分離を行っているに過ぎないため、必ずしも確
実に一枚のシート材Sだけを搬送することはできなかっ
た。例えば、自動車のボディ等に用いられるシート材S
には防錆油が塗られているため、シート材S同士の隙間
に入り込んだ防錆油が積層された上からの荷重によって
空気を追い出し、そこに強力な真空状態をつくりだして
しまう。このため、マグネットフロータ200の磁力に
よる反発力でもシート材Sの間の真空状態が解消され
ず、バキュームカップ100が二枚取りをしてしまうと
いう問題点があった。
決されず、プレス機の故障回避のために二枚取り確認の
ためのセンサを設け、二枚取りした場合にはバキューム
ローダ自体を停止させるようにしている。従って、シー
ト材Sの二枚取りは、作業を中断させ生産性を低下させ
る原因となっていた。一方、上下のシート材Sに作用す
る真空が二枚取りするまでの吸着力をもたないまでも、
最上部のシート材S1をバキュームカップ100で持ち
上げる際に下のシート材S2が引っ張られ、その位置が
ずれてしまうこともある。そうすると、そのシート材S
2が次に搬送されるとき、ずれたまま吸着保持されて搬
送されることとなる。そこで、より確実に最上部のシー
ト材S1のみ分離させることが望まれていた。
された最上部のシート材を確実に分離させることができ
るシート材分離装置を提供することを目的とする。
置は、複数のシート材が積み重ねられて積層された積層
シートから最上部のシート材を一枚だけ搬送するため、
その最上部のシート材を下のシート材との真空吸着状態
から解放するものであって、往復直線運動するアクチュ
エータと、前記シート材の端を引っ掛ける引掛機構と、
アクチュエータの往復直線運動を、姿勢を保持した状態
での引掛機構の円弧運動に変換する平行リンク機構とを
有し、アクチュエータの駆動により姿勢を保持した状態
で円弧運動する前記引掛機構が、最上部のシート材を引
っ掛けてめくり上げることを特徴とする。従って、本発
明のシート材分離装置によれば、アクチュエータの往復
直線運動が平行リンク機構によって姿勢を保持した状態
での引掛機構の円弧運動になり、その引掛機構が積層さ
れた最上部のシート材に引っ掛けられ、更に引掛機構が
円弧運動を続けることでシート材がめくり上げられる。
そのため、最上部のシート材は、その下のシート材との
間に空気が入り込んで真空状態から解放されるので、最
上部のシート材を確実に分離できる。
ンク機構が、一端が軸支された一対の平行リンクが連結
リンクによって連結され、その平行リンクの一方に前記
アクチュエータの出力軸が軸着され、連結リンクには前
記引掛機構が固定されたものであることを特徴とする。
従って、本発明のシート材分離装置によれば、一対の平
行リンクの一方にアクチュエータによって回転が与えら
れると、連結リンクによって連結された他方の平行リン
クも平行な状態で回転する。このとき、両平行リンクに
連結された連結リンクは、その取付け角度がほぼ一定に
保たれ、連結リンクに固定された引掛機構も所定の角度
を保って円弧運動する。そのため、滑り等を起こさずに
引掛機構が確実にシート材を引っ掛けることができる。
即ち、最上部のシート材を確実に分離させることができ
る。
構が、前記連結リンクに固定された固定プレートと、該
固定プレートに一対の平行リンクによって平行に連結さ
れた、外端に鋸歯を有する可動プレートと、その固定プ
レートと可動プレートとの間に設けられた弾性部材とか
らなることを特徴とする。従って、本発明のシート材分
離装置によれば、引掛機構がシート材に当てられた後、
その引掛機構にかかる衝撃を弾性部材が吸収するので、
引掛機構とシート材との衝突部分がこじれてその引掛機
構の移動を止めてしまうこともなく、最上部のシート材
をめくり上げることができ、確実に分離できる。
装置の一実施形態について図面を参照して説明する。図
1は、本実施形態のシート材分離装置1を使用したシー
ト搬送機構の概要を示した側面図であり、図2はその平
面図である。複数のシート材S(S1,S2…)が積層
された積層シートWは、シザーリフト120上に載せら
れ、その一辺が支持板121に突き当てられている。シ
ザーリフト120は、載置されたシート材Sの枚数に関
わらず、最上部のシート材Sの高さがほぼ一定に保たれ
るように、積層シートWを上昇させる位置決め機能を有
している。
を搬送するバキュームローダは、図2に示すような長方
形のシート材Sに対して4つのバキュームカップ10
0,100…を有し、これらは支持アーム101によっ
て支持されている。支持アーム101は、シート投入シ
リンダ102のピストンロッド111先端に固定され、
そのシート投入シリンダ102がバキューム昇降シリン
ダ103によって昇降される昇降フレーム113に固定
されている。また、シート投入シリンダ102は、図示
しないプレス機までの距離を平行移動させることができ
るようにストロークが大きいものが使用されている。
トWのうち最上部のシート材S1を分離させるシート材
分離装置1が備え付けられている。ここで、図3は、そ
のシート材分離装置1を示す側面図である。シート材分
離装置1は、図1に示すように積層シートWの最上部に
位置するシート材S1の高さで、図2に示すようにシー
ト材Sの支持板121に当接していない長辺の角部に近
い位置に配置され、その固定部2が不図示の支持構造物
に固定されている。このシート材分離装置1は、図3に
示すようにアクチュエータであるエアシリンダ3が固定
部2に軸支され、そのピストンロッド16の先端が平行
リンク機構4に連結されており、更にその平行リンク機
構4の連結リンク23に、シート材Sを引っ掛ける引掛
機構5が固定されたものである。
1全体を適正な位置に保持するベースになるものであ
り、そこに垂設されたブラケット11にエアシリンダ3
が軸支されている。エアシリンダ3から突設されたピス
トンロッド16には、平行リンク機構4を構成するL型
リンク21の一端が継手17を介して軸着されている。
次に、平行リンク機構4は、このL型リンク21他端と
I型リンク22の一端とが、それぞれ固定部2に突設さ
れたブラケット12,13に軸支されている。そして、
そのL型リンク21の角部とI型リンク22の他端に
は、連結リンク23が軸着され、図示するようにL型リ
ンク21の一辺とI型リンク22とが平行になるように
構成されている。このL型リンク21とI型リンク22
とが、請求項2の平行リンクに相当する。
連結リンク23に固定プレート25が固定され、この固
定プレート25に、外端に鋸歯6が取り付けられた可動
プレート26が、平行リンク27,28により連結され
ている。この固定プレート25と可動プレート26とは
平行な関係にある。また、固定プレート25と可動プレ
ート26とには、それぞれに立設された板材29,30
の間にコイルスプリング31が取り付けられている。従
って、可動プレート26は、平行リンク27,28の固
定プレート25側支点を中心に時計方向に付勢され、固
定プレート25側に螺設されたストッパネジ32に当て
られている。
て、常に図示する傾きを保って所定の軌跡を移動するよ
うに構成されている。引掛機構5の可動プレート26に
取り付けられた鋸歯6は、金切り鋸歯を短く加工したも
のである。
設されたシート搬送機構では、バキューム昇降シリンダ
103の駆動により、昇降フレーム113が下降し、バ
キュームカップ100,100…が最上部のシート材S
1を吸着保持する。そして、そのシート材S1は、積層
シートW上に重ねられた状態のままシート材分離装置1
によって下のシートS2から分離される。分離作業が行
われた後、吸着保持されたシート材S1は、再びバキュ
ーム昇降シリンダ103の駆動によって所定の高さにま
で持ち上げられ、続くシート投入シリンダ102の駆動
により水平方向に移動して不図示のプレス機にまで搬送
される。
いて説明する。シート材分離装置1は、シリンダ3の駆
動によりピストンロッド16がほぼ水平方向に突き出さ
れると、図4に示すように平行リンク機構4によって引
掛機構5が円弧運動(矢印A)する。即ち、シリンダ3
の駆動によってL型リンク21にブラケット12の支軸
を中心とする回転が生じ、連結リンク23を介してI型
リンク22にもブラケット13の支軸を中心とする回転
が生じる。このとき、L型リンク21の一辺とI型リン
ク22とは連結リンク23によって平行な状態が保た
れ、一方その連結リンク23は同じ角度に保たれる。そ
のため、この連結リンク23に固定された引掛機構5も
所定の角度を保って円弧運動することとなる。
うに可動プレート26に取り付けられた鋸歯6がシート
材S1の端に当てられる。そして、その後もエアシリン
ダ3の出力が平行リンク機構4を介して伝達され、円弧
運動する引掛機構5の鋸歯6に引っ掛けられたシート材
S1は、反対側が支持板121(図1参照)に突き当て
られているので、図5に示すようにめくり上げられる。
ところで、エアシリンダ3による駆動は、ピストンロッ
ド16の直線運動が一定速度で出力されるようになって
いる。そのため、シート材S1にそのまま鋸歯6が当て
られると、シート材S1との間でこじれが発生して鋸歯
6の移動が止められてしまうおそれがある。
固定プレート25と可動プレート26とを平行リンク2
7,28で連結し、更に両者間に介在させたコイルスプ
リング31によって鋸歯6にかかる衝撃を吸収するよう
にしている。シート材分離装置1は、引掛機構5が円弧
運動してその鋸歯6がシート材S1の端に当てられる
と、その鋸歯6がシート材S1から反力を受ける。そこ
で、エアシリンダ3からの出力を受けてそのまま移動す
る固定プレート25と、反力を受けて移動が制限された
可動プレート26との間でコイルスプリング31が圧縮
される。そのため、シート材S1に当てられた鋸歯6
は、当てられた時の衝撃がコイルスプリング31によっ
て吸収され、こじれることなく確実にシート材Sを引っ
掛けることができる。なお、コイルスプリング31は、
シート材Sを図5のように撓ませるのに十分なバネ力を
もっている。そのため、スプリング31がある程度圧縮
されれば、シート材Sは、そのバネ力に支えられた可動
プレート26の鋸歯6に引っかけられてめくり上げられ
る。
げられると、その下のシート材S2との間の油膜がはが
されて空気が入り込む。そして、図5に示すようにシー
ト材S1をめくり上げたシート材分離装置1は、シリン
ダ3の駆動によってピストンロッド16を引っ込め、引
掛機構5を後退させる。こうして再び重ね合わされた最
上部のシート材S1とその下のシート材S2との間には
空気が入り込んでおり、めくり上げ前の真空吸着から解
放されている。そのため、バキュームカップ100,1
00…に吸着保持された最上部のシート材S1は、バキ
ューム昇降シリンダ103の駆動によって所定の高さに
まで持ち上げられ、続くシート投入シリンダ102の駆
動により水平方向に移動して不図示のプレス機にまで搬
送される。
ト材分離装置1によれば、機械的にシート材Sをめくり
上げるので、最上部のシート材S1がその下のシート材
S2との吸着状態から確実に分離され、シート材Sの2
枚取りが解消された。そのため作業の中断もなくなり、
生産性向上が図られた。また、最上部のシート材S1が
確実にシート材S2から分離されるので、シート材S1
を持ち上げる際にシート材S2を引っ張ってしまってず
らせるようなことがなくなった。そのため、シート材S
2が傾いた状態でバキュームカップに吸着保持されるこ
となく、プレス機にも適切な状態で配置される。更に、
シート材Sに当てられた鋸歯6の衝撃をコイルスプリン
グ31で吸収するようにしているので、鋸歯6がこじれ
ることなく確実にシート材Sを引っ掛けてめくり上げる
ことができる。
定されることはなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々
な変更が可能である。例えば、引掛機構5に鋸歯6への
衝撃を吸収するためにコイル状のスプリング31を設け
たが、その他トーションバネやゴム材などの弾性部材で
あってもよい。また、引掛機構5の鋸歯6を平行リンク
27,28を介して平行リンク機構4の連結リンク23
に固定したが、その平行リンク27,28を無くし、鋸
歯6を弾性部材を介して平行リンク機構4の連結リンク
23に固定するようにしてもよい。また、前記実施形態
では、シート材分離装置1のみを用いた場合を示した
が、例えば図2の破線で示す位置に配置させるようにし
てマグネットフロータMを併用するようにしてもよい。
ータと、シート材の端を引っ掛ける引掛機構と、アクチ
ュエータの往復直線運動を、姿勢を保持した状態での引
掛機構の円弧運動に変換する平行リンク機構とを有し、
アクチュエータの駆動により姿勢を保持した状態で円弧
運動する引掛機構が、最上部のシート材を引っ掛けてめ
くり上げるようにしたので、積層された最上部のシート
材を確実に分離させることができるシート材分離装置を
提供することが可能となった。
使用したシート搬送機構の概要を示した側面図である。
使用したシート搬送機構の概要を示した平面図である。
示した側面図である。
示した側面図である。
動作を示した図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数のシート材が積み重ねられて積層さ
れた積層シートから最上部のシート材を一枚だけ搬送す
るため、その最上部のシート材を下のシート材との真空
吸着状態から解放するシート材分離装置において、 往復直線運動するアクチュエータと、 前記シート材の端を引っ掛ける引掛機構と、 アクチュエータの往復直線運動を、姿勢を保持した状態
での引掛機構の円弧運動に変換する平行リンク機構とを
有し、 アクチュエータの駆動により姿勢を保持した状態で円弧
運動する前記引掛機構が、最上部のシート材を引っ掛け
てめくり上げることを特徴とするシート材分離装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のシート材分離装置にお
いて、 前記平行リンク機構は、一端が軸支された一対の平行リ
ンクが連結リンクによって連結され、その平行リンクの
一方に前記アクチュエータの出力軸が軸着され、連結リ
ンクには前記引掛機構が固定されたものであることを特
徴とするシート材分離装置。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のシート材
分離装置において、 前記引掛機構が、前記連結リンクに固定された固定プレ
ートと、該固定プレートに一対の平行リンクによって平
行に連結された、外端に鋸歯を有する可動プレートと、
その固定プレートと可動プレートとの間に設けられた弾
性部材とからなることを特徴とするシート材分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000020200A JP3687460B2 (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | シート材分離装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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