JP2001260596A - 部分マットハードコート転写材と部分マットハードコート成形品の製造方法 - Google Patents
部分マットハードコート転写材と部分マットハードコート成形品の製造方法Info
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Abstract
的にマットを有しかつ表面強度に優れた装飾を確実に行
うことができる部分マットハードコート転写材と部分マ
ットハードコート成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 剥離性を有する基体シート上に、マット
剤を分散させた水溶性樹脂からなる微細な凹凸を有する
部分マット層、活性エネルギー線硬化性樹脂からなるハ
ードコート層、接着層が少なくとも積層されている。
Description
分を有しかつ表面強度の高い成形品を得ることができる
部分マットハードコート転写材と部分マットハードコー
ト成形品の製造方法に関する。
品などの表面を装飾する方法として、転写法がある。転
写法とは、基体シート上に、剥離層、絵柄層、接着層な
どからなる転写層を形成した転写材を用い、加熱加圧し
て転写層を被転写物に密着させた後、基体シートを剥離
して、被転写物面に転写層のみを転移して装飾を行う方
法である。表面強度の高い装飾成形品を得るための転写
材としては、剥離性を有する基体シート上に、活性エネ
ルギー線硬化性樹脂組成物からなるハードコート層を形
成し、さらにその上に絵柄層、接着層などを形成したも
のがあった。
マット状の装飾成形品を得るための部分マットハードコ
ート転写材としては、基体シート上に部分マット層を形
成し、これを硬化させた後、活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物からなるハードコート層を形成し、さらにその
上に絵柄層、接着層などを形成したものがあった。上記
部分マット層としては、基体シートと固着性の良い硬化
型樹脂、たとえばアミノアルキッド系樹脂や尿素メラミ
ン系樹脂にマット剤を分散させたものが多用される。
体シートとともに部分マット層を剥離すると、部分マッ
ト層の表面が微細な凹凸を有するため、転写層に凹凸が
写し取られ、マット形状を部分的に表現することができ
るとともに、ハードコート層を形成することができる。
からハードコート層、絵柄層までを一連の印刷機で印刷
するいわゆるインライン印刷の場合、部分マット層の印
刷からハードコート層の印刷までの間に十分な乾燥時間
を確保することができない。その結果、部分マット層を
構成する前記樹脂が十分に硬化しないうちにハードコー
ト層を重ねて形成せざるを得なくなり、部分マット層を
構成する前記樹脂はハードコート層を構成する活性エネ
ルギー線硬化性樹脂と反応して部分マット層とハードコ
ート層との固着性が高くなるため、成形品へ転写材を接
着した後に基体シートを剥離する際、部分マット層とハ
ードコート層との間で剥離せず、ハードコート層が層内
剥離を起こしたり、あるいは基体シートが剥がれずに破
れたりして、部分マットハードコート成形品に外観不良
が発生するという問題がある。
乾燥させ、マット層を十分に硬化させてから再び印刷機
に取り付けてハードコート層以降を印刷するいわゆるオ
フライン印刷の場合には、部分マット層の硬化が十分に
進むことによって部分マット層を構成する樹脂中の反応
基が無くなるため、ハードコート層を構成する活性エネ
ルギー線硬化性樹脂と反応せず、部分マット層とハード
コート層との固着性は低くなるが、次の問題がある。
ート層以降の印刷とを別工程で行なわなければならない
ため、部分マットハードコート転写材の製造において経
済的でない。また、部分マット層を印刷してからハード
コート層を印刷するまでの間、インライン印刷の場合よ
りも多くの熱と長い時間をかけるため、基体シートの収
縮が起こり、先に印刷した部分マット層のパターンと後
に印刷するハードコート層以降、特に絵柄層のパターン
とを一致させるのが困難である。
点を解消し、インライン印刷で転写材を製造しても、部
分的にマットを有しかつ表面強度に優れた装飾を確実に
行うことができる部分マットハードコート転写材と部分
マットハードコート成形品の製造方法を提供することを
目的とする。
に、本発明の部分マットハードコート転写材は、剥離性
を有する基体シート上に、マット剤を分散させた水溶性
樹脂からなる微細な凹凸を有する部分マット層、活性エ
ネルギー線硬化性樹脂からなるハードコート層、接着層
が少なくとも積層されているように構成した。
ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロドリンまたはポ
リビニルアルコールのいずれかであるように構成した。
請求項1記載の部分マットハードコート転写材。
層と接着層との間に絵柄層を有するように構成した。
製造方法は、上記部分マットハードコート転写材を成形
品表面に接着し、基体シートを剥離した後、活性エネル
ギー線を照射し、次いでハードコート層表面に残留した
部分マット層の水溶性樹脂を水洗除去するように構成し
た。
形品の製造方法は、上記部分マットハードコート転写材
を射出成形用金型内に挟み込み、キャビティ内に成形樹
脂を射出し、射出成形品を得るのと同時にその表面に転
写材を接着し、型開きして成形品を取りだし、基体シー
トを剥離した後、活性エネルギー線を照射し、次いでハ
ードコート層表面に残留した部分マット層の水溶性樹脂
を水洗除去するように構成した。
の実施の形態について詳しく説明する。図1〜4は本発
明の部分マットハードコート転写材の一実施例を示す断
面図、図5及び図6は本発明の部分マットハードコート
成形品の製造方法の工程の一実施例を示す断面図であ
る。図中、1は部分マットハードコート転写材、2は基
体シート、3は部分マット層、4はハードコート層、5
は絵柄層、6は接着層、7は離型層、8はアンカー層、
9は金属薄膜層、10は成形品をそれぞれ示す。
は、剥離性を有する基体シート2上に、マット剤を分散
させた水溶性樹脂からなる微細な凹凸を有する部分マッ
ト層3、活性エネルギー線硬化性樹脂からなるハードコ
ート層4、接着層6が少なくとも積層されているもので
ある(図1参照)。
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル
系樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔などの
金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロ
ース系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、
通常の転写材の基体シートとして用いるものを使用する
ことができる。また、基体シート2の剥離性を高めるた
めに、基体シート2上に離型層7を形成してもよい。離
型層7としては、アミノアルキッド系樹脂、エポキシ系
樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂等、あるい
はこれらの混合樹脂などを用いることができる。離型層
7を形成する方法としては、グラビアコート法、ロール
コート法、コンマコート法、リップコート法などのコー
ト法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法
がある。また、離型層7を形成する際、基体シート2表
面にコロナ処理や易接着処理をすることもできる。
型層7上に形成する。マット層3は、被転写体の表面を
部分的にマット状にする層であり、転写し基体シート2
を剥離後、水洗により除去される層である。部分マット
層3としては、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルアルコールなどの水溶性樹脂に、マ
ット剤を分散させたものを用いる。マット剤としては、
酸化珪素、酸化チタン、カーボンブラック、沈降性バリ
ウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、タルク等を成
分とする無機顔料や、フタロシアン、ジオキサジン、ア
ントラキノン系などの有機顔料を用いる。部分マット層
3は、表現したいマット感に応じてマット剤の量や粒径
を調整し、グロス値175未満とする。グロス値が17
5以上だと目視で艶に見えてマット感を呈さない。
ビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法など
の印刷法がある。部分マット層の厚みは0.5μm〜3
0μmとする。0.5μm未満であれば、二次元や三次
元形状に転写したり成形同時転写したりする際に、基体
シート2が伸ばされるので、その部分で部分マット層が
剪断される可能性があり、マット感を喪失するおそれが
ある。また、30μmを越えると、二次元や三次元形状
に転写したり成形同時転写したりする際に、基体シート
2の伸びに追随できず部分マット層自体にクラックを生
じてしまう。また、部分マット層3の厚みに応じてマッ
ト剤を多量に使用することもあるため、部分マット層3
の厚みが厚くなるとコスト高となる。より好ましい部分
マット層3の厚みは1〜5μmである。。
2を剥離した際に、基体シート2から剥離して転写層の
最上層となる層である。ハードコート層4としては、、
紫外線や電子線等で硬化する活性エネルギー線硬化性樹
脂を用いる。ハードコート層4の形成方法としては、グ
ラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、リ
ップコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリ
ーン印刷法などの印刷法がある。
へ転写材を接着した後に基体シート2を剥離する際に部
分マット層3と基体シート2との間で剥離し、その後水
洗によりハードコート層4表面より部分マット層3を除
去できるので、部分マットハードコート成形品に外観不
良を発生させないために部分マット層の印刷からハード
コート層の印刷までの間に十分な乾燥時間をとくに確保
する必要がない。つまり、インライン印刷によって連続
的に本発明の部分マットハードコート転写材を製造する
ことができる。
接着層6との間に絵柄層5を形成してもよい(図2参
照)。絵柄層5は、ハードコート層4の上に、通常は印
刷層として形成する。印刷層の材質としては、ポリビニ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリ
エステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、
アルキッド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色
の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを
用いるとよい。また、金属発色させる場合には、アルミ
ニウム、チタン、ブロンズ等の金属粒子やマイカに酸化
チタンをコーティングしたパール顔料を用いることもで
きる。印刷層の形成方法としては、オフセット印刷法、
グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法
などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行う
には、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適してい
る。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロール
コート法、コンマコート法などのコート法を採用するこ
ともできる。印刷層は、厚さ0.5〜50μmに形成す
るとよい。印刷層は、表現したい絵柄に応じて、全面的
に設ける場合や部分的に設ける場合もある。また、ハー
ドコート層との密着性を向上させるために、印刷層とハ
ードコート層との間にアンカー層を設けてもよい。アン
カー層の材質としては、二液硬化性ウレタン系樹脂、熱
硬化ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂やエポキシ系樹脂
等の熱硬化性樹脂、塩化ビニル共重合体樹脂等の熱可塑
性樹脂を使用するとよい。アンカー層の形成方法として
は、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート
法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法
などの印刷法がある。
もの、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせから
なるものでもよい(図3及び図4参照)。金属薄膜層9
は、絵柄層5として金属光沢を表現するためのものであ
り、真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーテ
ィング法、鍍金法などで形成する。また、金属箔を使用
してもよい。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニ
ウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、イ
ンジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これ
らの合金または化合物を使用する。
写層と金属薄膜層9との密着性を向上させるために、前
アンカー層や後アンカー層などのアンカー層8を設けて
もよい。アンカー層8の材質としては、二液硬化性ウレ
タン系樹脂、熱硬化ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂や
エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂、塩化ビニル共重合体
樹脂等の熱可塑性樹脂を使用するとよい。アンカー層8
の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート
法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、
スクリーン印刷法などの印刷法がある。
着するものである。接着層6は、接着させたい部分に形
成する。すなわち、接着させたい部分が全面的なら、絵
柄層5上に接着層6を全面的に形成する。また、接着さ
せたい部分が部分的なら、絵柄層5上に接着層6を部分
的に形成する。接着層6としては、成形品の素材に適し
た感熱圧接着性を有する樹脂を適宜使用する。たとえ
ば、成形品または成形樹脂の材質がアクリル系樹脂の場
合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、成形品また
は成形樹脂の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチ
レン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合
体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これ
らの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さら
に、成形品または成形樹脂の材質がポリエチレン系樹
脂、ポリプロピレン系樹脂の場合は、塩素化ポリオレフ
ィン系樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能であ
る。接着層6の形成方法としては、グラビアコート法、
ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラ
ビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法など
の印刷法がある。
るものではなく、たとえば、絵柄層5の材質として成形
品との接着性に優れたものを使用する場合には、接着層
6を省略することができる。
つ、マット感をもたせた転写品を得る場合には、部分マ
ット層が印刷された基体シート2の上に、ハードコート
層4および接着層を形成して絵柄層等を省略することも
できる。
金属製品、木工品、ガラス製品、陶磁器製品もしくは各
種材質からなる複合製品などを挙げることができる。成
形品は、透明、半透明、不透明のいずれでもよい。ま
た、成形品は、着色されていても、着色されていなくて
もよい。樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの
汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフェニレン
オキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカー
ボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹
脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニア
リング樹脂やポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリア
リレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹
脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂など
のスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもでき
る。さらに、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を
添加した複合樹脂も使用できる。
転写材を用い、転写法を利用して成形品面に装飾を行う
方法について説明する。
を密着させる。次に、シリコンラバーなどの耐熱ゴム状
弾性体を備えたロール転写機、アップダウン転写機、真
空プレス転写機などの転写機を用い、温度80〜260
℃程度の条件に設定した耐熱ゴム状弾性体を介して転写
材の基体シート2側から熱と圧力とを加える。こうする
ことにより、接着層6が成形品表面10に接着する。
と、基体シート2または部分マット層3と、ハードコー
ト層4との境界面で剥離が起こり、転写が完了する(図
5参照)。
ドコート層4を架橋硬化させる。活性エネルギー線とし
ては、紫外線などを用い、400〜4000mJ/cm
2程度の条件で照射するとよい。
分マット層の水溶性樹脂を水洗除去することによって部
分マットハードコート成形品を得ることができる。水洗
は、水温20〜40℃の水でスプレーもしくはシャワー
洗浄を行なった後、スポンジなどの柔軟な洗浄器具を含
水させて擦り洗いを行なう(図6参照)。水洗後、成形
品を40〜60℃の乾燥炉で乾燥し、成形品表面の水分
を揮発させてもよい。このときの乾燥時間は30秒〜3
0分である。作業効率を考えると、30〜60秒が望ま
しい。
に、転写法をより合理的に行う方法として、成形同時転
写法がある。次に、前記した転写材を用い、成形同時転
写法を利用して被転写物である樹脂成形品の面に装飾を
行う方法について説明する。
型7内に前記転写材を送り込む。その際、枚葉の転写材
を1枚づつ送り込んでもよいし、長尺の転写材の必要部
分を間欠的に送り込んでもよい。
樹脂を金型7内に射出充満させ、成形品を形成するのと
同時にその面に転写材を接着させる。冷却固化後、成形
用金型7を開いて成形品を取り出す。
と、基体シート2または部分マット層3と、ハードコー
ト層4との境界面で剥離が起こり、転写が完了する。
ドコート層4を架橋硬化させる。
分マット層の水溶性樹脂を水洗除去することによって部
分マットハードコート成形品を得ることができる。
フィルムに離型処理を施したものを基体シートとし、次
の各層をインライン印刷により連続して形成することに
より、携帯電話の窓部パネル用の部分マットハードコー
ト転写材を作製した。
粒子を添加したインキを用いて部分的にグラビア印刷
し、80℃の乾燥フードを通して指触乾燥させて部分マ
ット層を形成した。
外線硬化型インキをグラビア印刷し、80℃の乾燥フー
ドを通してハードコート層を形成した。
ビニル樹脂からなるインキをグラビア印刷し、80℃の
乾燥フードを通して絵柄層を形成した。
脂からなるインキをグラビア印刷し、80℃の乾燥フー
ドを通して接着層を形成した。
を射出成形用金型に固定し、型締めしてアクリル樹脂を
射出した。冷却後、型開きし、部分マットハードコート
転写材の基体シートを剥離した後、成形品表面に接着し
た転写層および部分マット層に高圧水銀灯(1kW/c
m)を用いて照射距離3cmで7秒間紫外線を照射し、
ハードコート層を架橋硬化させた。
後、スポンジを含水させて擦り洗いを行ない、水洗後、
60℃の乾燥炉で1分間、乾燥したところ、ハードコー
ト層表面に残留した部分マット層がきれいに除去され、
携帯電話の窓部パネルを得た。
コート成形品は、表面にマット部分が確実に形成され、
かつ、表面の耐擦傷性、耐摩擦性、耐溶剤性に優れたも
のであった。
と部分マットハードコート成形品の製造方法は、以上の
とおりの構成を有するので、次のような優れた効果を有
する。
ト転写材は、剥離性を有する基体シート上に、マット剤
を分散させた水溶性樹脂からなる微細な凹凸を有する部
分マット層、活性エネルギー線硬化性樹脂からなるハー
ドコート層、接着層が少なくとも積層されており、その
転写後に水洗によりハードコート層表面に残留した部分
マット層を除去するので、部分マットハードコート成形
品に外観不良を発生させないために部分マット層の印刷
からハードコート層の印刷までの間に十分な乾燥時間を
とくに確保する必要がない。したがって、インライン印
刷で転写材を製造しても、部分的にマットを有しかつ表
面強度に優れた装飾を確実に行うことができる。
施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
方法の工程の一実施例を示す断面図である。
方法の工程の一実施例を示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 剥離性を有する基体シート上に、マット
剤を分散させた水溶性樹脂からなる微細な凹凸を有する
部分マット層、活性エネルギー線硬化性樹脂からなるハ
ードコート層、接着層が少なくとも積層されていること
を特徴とする部分マットハードコート転写材。 - 【請求項2】 水溶性樹脂が、ポリアクリル酸ソーダ、
ポリビニルピロリドンまたはポリビニルアルコールのい
ずれかである請求項1記載の部分マットハードコート転
写材。 - 【請求項3】 ハードコート層と接着層との間に絵柄層
を有する請求項1または請求項2のいずれかに記載の部
分マットハードコート転写材。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の部分マ
ットハードコート転写材を成形品表面に接着し、基体シ
ートを剥離した後、活性エネルギー線を照射し、次いで
ハードコート層表面に残留した部分マット層の水溶性樹
脂を水洗除去することを特徴とする部分マットハードコ
ート成形品の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の部分マ
ットハードコート転写材を射出成形用金型内に挟み込
み、キャビティ内に成形樹脂を射出し、射出成形品を得
るのと同時にその表面に転写材を接着し、型開きして成
形品を取りだし、基体シートを剥離した後、活性エネル
ギー線を照射し、次いでハードコート層表面に残留した
部分マット層の水溶性樹脂を水洗除去することを特徴と
する部分マットハードコート成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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