JP2001121916A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JP2001121916A JP2001121916A JP30494899A JP30494899A JP2001121916A JP 2001121916 A JP2001121916 A JP 2001121916A JP 30494899 A JP30494899 A JP 30494899A JP 30494899 A JP30494899 A JP 30494899A JP 2001121916 A JP2001121916 A JP 2001121916A
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C9/00—Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
- B60C9/18—Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
- B60C9/1835—Rubber strips or cushions at the belt edges
- B60C2009/1842—Width or thickness of the strips or cushions
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ベルト層24の幅方向外側端部とベルト強化
層31との間の層間セパレーションを効果的に抑制する。 【解決手段】 タイヤ11を走行させると、ベルト層24
の幅方向外側端部は周方向に大きく伸張する一方で、ベ
ルト強化層31は殆ど伸張しないため、これらの間のゴム
に大きな周方向歪が繰り返し発生する。このため、この
ような周方向歪の発生する前記部位に緩和ゴム層41を配
置して該周方向歪を吸収させ、セパレーションの発生を
抑制するようにしている。
層31との間の層間セパレーションを効果的に抑制する。 【解決手段】 タイヤ11を走行させると、ベルト層24
の幅方向外側端部は周方向に大きく伸張する一方で、ベ
ルト強化層31は殆ど伸張しないため、これらの間のゴム
に大きな周方向歪が繰り返し発生する。このため、この
ような周方向歪の発生する前記部位に緩和ゴム層41を配
置して該周方向歪を吸収させ、セパレーションの発生を
抑制するようにしている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、周方向に延びる
補強素子が埋設されたベルト強化層をベルト層に重ね合
わせて配置した空気入りタイヤに関する。
補強素子が埋設されたベルト強化層をベルト層に重ね合
わせて配置した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベルト層を補強するベルト強化層
が設けられた空気入りタイヤとしては、例えば特開平2
ー208101号公報に記載されているようなものが知
られている。このものは、ビード間をトロイダル状に延
びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置さ
れ、タイヤ赤道面に対して逆方向に傾斜している補強コ
ードが埋設された少なくとも2枚のベルトプライからな
るベルト層と、ベルト層の半径方向内側に隣接して重な
り合うよう配置され、該ベルト層より幅狭であるととも
に、内部に周方向に延びる補強素子が埋設された少なく
とも1枚の強化プライからなるベルト強化層と、ベルト
層およびベルト強化層の半径方向外側に配置されたトレ
ッドゴムとを備えたものである。
が設けられた空気入りタイヤとしては、例えば特開平2
ー208101号公報に記載されているようなものが知
られている。このものは、ビード間をトロイダル状に延
びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置さ
れ、タイヤ赤道面に対して逆方向に傾斜している補強コ
ードが埋設された少なくとも2枚のベルトプライからな
るベルト層と、ベルト層の半径方向内側に隣接して重な
り合うよう配置され、該ベルト層より幅狭であるととも
に、内部に周方向に延びる補強素子が埋設された少なく
とも1枚の強化プライからなるベルト強化層と、ベルト
層およびベルト強化層の半径方向外側に配置されたトレ
ッドゴムとを備えたものである。
【0003】そして、このような空気入りタイヤのベル
ト強化層は、該タイヤへの内圧充填により発生するトレ
ッド部、特にショルダー部の半径方向外側への径成長を
抑制し、これにより、ベルト層の幅方向外側端部におけ
るセパレーションを抑制してベルト耐久性を向上させる
のであるが、前述のトレッド部の径成長は、タイヤの偏
平化に伴って増大するため、タイヤが偏平となるに従い
ベルト強化層の幅も広幅としている。
ト強化層は、該タイヤへの内圧充填により発生するトレ
ッド部、特にショルダー部の半径方向外側への径成長を
抑制し、これにより、ベルト層の幅方向外側端部におけ
るセパレーションを抑制してベルト耐久性を向上させる
のであるが、前述のトレッド部の径成長は、タイヤの偏
平化に伴って増大するため、タイヤが偏平となるに従い
ベルト強化層の幅も広幅としている。
【0004】しかしながら、このような空気入りタイヤ
にあっては、近年におけるタイヤのさらなる偏平化(偏
平比が0.70以下)に追従してベルト強化層の幅をさらに
広くすると、該ベルト強化層の幅方向外側端部にセパレ
ーションが発生することがあるという問題点が生じた。
にあっては、近年におけるタイヤのさらなる偏平化(偏
平比が0.70以下)に追従してベルト強化層の幅をさらに
広くすると、該ベルト強化層の幅方向外側端部にセパレ
ーションが発生することがあるという問題点が生じた。
【0005】これは、走行時に周方向に大きく変形する
ベルト層の幅方向外側端の影響を受けてベルト強化層の
幅方向外側端部近傍のゴムが周方向に大きく引きずられ
るが、このベルト強化層自体は周方向に殆ど伸張するが
ないので、ベルト強化層の幅方向外側端近傍のゴムに大
きな歪が発生するためである。
ベルト層の幅方向外側端の影響を受けてベルト強化層の
幅方向外側端部近傍のゴムが周方向に大きく引きずられ
るが、このベルト強化層自体は周方向に殆ど伸張するが
ないので、ベルト強化層の幅方向外側端近傍のゴムに大
きな歪が発生するためである。
【0006】このような問題点を解決するため、本出願
人は過去において、幅が最も広い最広幅強化プライの幅
方向外側端を幅が最も広い最広幅ベルトプライの幅方向
外側端より幅方向外側に配置し、これにより、ベルト強
化層の幅方向外側端部近傍のゴムを、走行時に周方向に
大きく変形するベルト層の幅方向外側端から幅方向に離
してその影響を弱めるようにしたものを提案した。
人は過去において、幅が最も広い最広幅強化プライの幅
方向外側端を幅が最も広い最広幅ベルトプライの幅方向
外側端より幅方向外側に配置し、これにより、ベルト強
化層の幅方向外側端部近傍のゴムを、走行時に周方向に
大きく変形するベルト層の幅方向外側端から幅方向に離
してその影響を弱めるようにしたものを提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなものは、その後のテストで、ベルト強化層の幅方向
外側端部におけるセパレーションは効果的に抑制するこ
とができるものの、重荷重下で長時間走行させると、ベ
ルト層の幅方向外側端にベルト強化層との間で層間セパ
レーションが生じることが判明した。
うなものは、その後のテストで、ベルト強化層の幅方向
外側端部におけるセパレーションは効果的に抑制するこ
とができるものの、重荷重下で長時間走行させると、ベ
ルト層の幅方向外側端にベルト強化層との間で層間セパ
レーションが生じることが判明した。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は前述
のようなベルト層の幅方向外側端における層間セパレー
ションに関して鋭意研究を行い、以下のような知見を得
た。即ち、接地領域内のベルト層は、平坦となるよう変
形して補強コードがトレッドセンター側に傾斜するた
め、周方向に伸張するよう変形するが、その変形量はベ
ルト層の幅方向外側端に近付くに従い大となる。ここ
で、前記ベルト層にはベルト強化層が隣接して重ね合わ
されているが、このベルト強化層は、内部に周方向に延
びる補強素子が埋設されているため、周方向に殆ど伸張
変形することはなく、この結果、ベルト層の幅方向外側
端部とベルト強化層との間のゴムに大きな周方向歪が繰
り返し発生する。そして、このような周方向歪が層間ゴ
ムに亀裂を生じさせ、セパレーションへと進展させるこ
とを知見したのである。
のようなベルト層の幅方向外側端における層間セパレー
ションに関して鋭意研究を行い、以下のような知見を得
た。即ち、接地領域内のベルト層は、平坦となるよう変
形して補強コードがトレッドセンター側に傾斜するた
め、周方向に伸張するよう変形するが、その変形量はベ
ルト層の幅方向外側端に近付くに従い大となる。ここ
で、前記ベルト層にはベルト強化層が隣接して重ね合わ
されているが、このベルト強化層は、内部に周方向に延
びる補強素子が埋設されているため、周方向に殆ど伸張
変形することはなく、この結果、ベルト層の幅方向外側
端部とベルト強化層との間のゴムに大きな周方向歪が繰
り返し発生する。そして、このような周方向歪が層間ゴ
ムに亀裂を生じさせ、セパレーションへと進展させるこ
とを知見したのである。
【0009】このような知見を基に本発明者はさらに研
究を重ね、周方向に大きく変形するベルト層の幅方向外
側端部とベルト強化層との間のゴムゲージを大きくすれ
ば、前述の周方向歪が吸収緩和され、これにより、セパ
レーションの発生を抑制することができることを知見し
た。
究を重ね、周方向に大きく変形するベルト層の幅方向外
側端部とベルト強化層との間のゴムゲージを大きくすれ
ば、前述の周方向歪が吸収緩和され、これにより、セパ
レーションの発生を抑制することができることを知見し
た。
【0010】この発明は、このような知見に基づきなさ
れたもので、ビード間をトロイダル状に延びるカーカス
層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、周方向に
対して逆方向に傾斜している補強コードが埋設された少
なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、ベル
ト層に隣接して重ね合わされ、内部に周方向に延びる補
強素子が埋設された少なくとも1枚の強化プライからな
るベルト強化層と、ベルト層およびベルト強化層の半径
方向外側に配置されたトレッドゴムとを備えた空気入り
タイヤにおいて、幅が最も広い最広幅強化プライの幅方
向外側端を幅が最も広い最広幅ベルトプライの幅方向外
側端より幅方向外側に配置するとともに、ベルト層の幅
方向外側端部とベルト強化層との間に緩和ゴム層を配置
し、該緩和ゴム層によりベルト層の幅方向外側端におけ
るベルト強化層との間のゴムゲージdを 2.0〜 5.5mmの
範囲とすることにより達成することができる。
れたもので、ビード間をトロイダル状に延びるカーカス
層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、周方向に
対して逆方向に傾斜している補強コードが埋設された少
なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、ベル
ト層に隣接して重ね合わされ、内部に周方向に延びる補
強素子が埋設された少なくとも1枚の強化プライからな
るベルト強化層と、ベルト層およびベルト強化層の半径
方向外側に配置されたトレッドゴムとを備えた空気入り
タイヤにおいて、幅が最も広い最広幅強化プライの幅方
向外側端を幅が最も広い最広幅ベルトプライの幅方向外
側端より幅方向外側に配置するとともに、ベルト層の幅
方向外側端部とベルト強化層との間に緩和ゴム層を配置
し、該緩和ゴム層によりベルト層の幅方向外側端におけ
るベルト強化層との間のゴムゲージdを 2.0〜 5.5mmの
範囲とすることにより達成することができる。
【0011】前述のようにベルト層の幅方向外側端部と
ベルト強化層との間に緩和ゴム層を配置すると、ベルト
層の幅方向外側端部とベルト強化層との間の大きな周方
向歪は該緩和ゴム層に吸収緩和され、これにより、セパ
レーションの発生が抑制される。ここで、緩和ゴム層を
配置することにより、ベルト層の幅方向外側端における
ベルト強化層との間のゴムゲージdを 2.0mm以上とすれ
ば、前述の周方向歪の吸収緩和が確実に行われ、セパレ
ーションの発生が効果的に抑制される。
ベルト強化層との間に緩和ゴム層を配置すると、ベルト
層の幅方向外側端部とベルト強化層との間の大きな周方
向歪は該緩和ゴム層に吸収緩和され、これにより、セパ
レーションの発生が抑制される。ここで、緩和ゴム層を
配置することにより、ベルト層の幅方向外側端における
ベルト強化層との間のゴムゲージdを 2.0mm以上とすれ
ば、前述の周方向歪の吸収緩和が確実に行われ、セパレ
ーションの発生が効果的に抑制される。
【0012】また、請求項2に記載のように構成すれ
ば、ベルト層の幅方向外側端における周方向変形(伸
張)を効果的に抑制することができる。さらに、請求項
3に記載のようにd/eの値を 2.5以上とすれば、ベル
ト層の幅方向外側端における半径をトレッドセンターに
おける半径より容易に大とすることができる。また、請
求項4に記載のように開き角Gを 3度以上とすれば、ベ
ルト層の幅方向外側端における周方向変形を強力に抑制
することができる。
ば、ベルト層の幅方向外側端における周方向変形(伸
張)を効果的に抑制することができる。さらに、請求項
3に記載のようにd/eの値を 2.5以上とすれば、ベル
ト層の幅方向外側端における半径をトレッドセンターに
おける半径より容易に大とすることができる。また、請
求項4に記載のように開き角Gを 3度以上とすれば、ベ
ルト層の幅方向外側端における周方向変形を強力に抑制
することができる。
【0013】さらに、請求項5に記載のように構成すれ
ば、ベルト層とベルト強化層との間の周方向歪を効果的
に吸収緩和することができる。また、請求項6に記載の
ように構成すれば、簡単な構造でベルト強化層の幅方向
外側端におけるセパレーションも効果的に抑制すること
ができる。さらに、請求項7に記載のように補強コード
のコード傾斜角Aを45度以上とすれば、ベルト層の幅方
向外側端における周方向変形を効果的に抑制することが
できる。
ば、ベルト層とベルト強化層との間の周方向歪を効果的
に吸収緩和することができる。また、請求項6に記載の
ように構成すれば、簡単な構造でベルト強化層の幅方向
外側端におけるセパレーションも効果的に抑制すること
ができる。さらに、請求項7に記載のように補強コード
のコード傾斜角Aを45度以上とすれば、ベルト層の幅方
向外側端における周方向変形を効果的に抑制することが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1、2において、11はトラッ
ク、バス等に装着される偏平比が0.70以下の重荷重用空
気入りラジアルタイヤであり、このタイヤ11はビード12
がそれぞれ埋設された一対のビード部13と、これらビー
ド部13から略半径方向外側に向かってそれぞれ延びるサ
イドウォール部14と、これらサイドウォール部14の半径
方向外端同士を連結する略円筒状のトレッド部15とを備
えている。
面に基づいて説明する。図1、2において、11はトラッ
ク、バス等に装着される偏平比が0.70以下の重荷重用空
気入りラジアルタイヤであり、このタイヤ11はビード12
がそれぞれ埋設された一対のビード部13と、これらビー
ド部13から略半径方向外側に向かってそれぞれ延びるサ
イドウォール部14と、これらサイドウォール部14の半径
方向外端同士を連結する略円筒状のトレッド部15とを備
えている。
【0015】そして、この空気入りタイヤ11は前記ビー
ド12間をトロイダル状に延びてサイドウォール部14、ト
レッド部15を補強するカーカス層18を有し、このカーカ
ス層18の両端部は前記ビード12の回りを軸方向内側から
軸方向外側に向かって折り返されている。前記カーカス
層18は少なくとも1枚、ここでは1枚のカーカスプライ
19から構成され、このカーカスプライ19の内部には実質
上ラジアル方向(子午線方向)に延びる非伸張性コード
20、例えばスチールコードが多数本埋設されている。ま
た、ビード部13におけるカーカス層18の周囲には、例え
ばスチールコードにより補強されたチェーファー21が配
置されている。
ド12間をトロイダル状に延びてサイドウォール部14、ト
レッド部15を補強するカーカス層18を有し、このカーカ
ス層18の両端部は前記ビード12の回りを軸方向内側から
軸方向外側に向かって折り返されている。前記カーカス
層18は少なくとも1枚、ここでは1枚のカーカスプライ
19から構成され、このカーカスプライ19の内部には実質
上ラジアル方向(子午線方向)に延びる非伸張性コード
20、例えばスチールコードが多数本埋設されている。ま
た、ビード部13におけるカーカス層18の周囲には、例え
ばスチールコードにより補強されたチェーファー21が配
置されている。
【0016】24はカーカス層18の半径方向外側に配置さ
れたベルト層であり、このベルト層24は少なくとも2枚
(ここでは2枚)のベルトプライ25を積層することで構
成され、各ベルトプライ25の内部には、例えばスチー
ル、アラミド繊維からなる非伸張性の補強コード26が多
数本埋設されている。そして、これらベルトプライ25に
埋設されている補強コード26は周方向に対して所定のコ
ード傾斜角Aで傾斜するとともに、少なくとも2枚のベ
ルトプライ25において傾斜方向が逆方向である。
れたベルト層であり、このベルト層24は少なくとも2枚
(ここでは2枚)のベルトプライ25を積層することで構
成され、各ベルトプライ25の内部には、例えばスチー
ル、アラミド繊維からなる非伸張性の補強コード26が多
数本埋設されている。そして、これらベルトプライ25に
埋設されている補強コード26は周方向に対して所定のコ
ード傾斜角Aで傾斜するとともに、少なくとも2枚のベ
ルトプライ25において傾斜方向が逆方向である。
【0017】この結果、前記タイヤ11が走行すると、接
地領域に到達したベルト層24は、平坦となるよう変形し
て補強コード26がトレッドセンターS側に傾斜するた
め、周方向に伸張するよう変形するが、その変形量はベ
ルト層24の幅方向外側端に近付くに従い大となる。しか
しながら、前記コード傾斜角Aを45度以上とすること
で、前述したベルト層24の幅方向外側端における周方向
変形を効果的に抑制することができる。但し、前記コー
ド傾斜角Aが70度を超えると、ベルト層24の面内剪断剛
性が低減することでコーナリングパワーが低下し、これ
により、横力を受けたときの耐久性が低下するおそれが
あるため、このコード傾斜角Aは70度以下とすることが
好ましい。このようなことから前記コード傾斜角Aは45
〜70度の範囲が好ましい。
地領域に到達したベルト層24は、平坦となるよう変形し
て補強コード26がトレッドセンターS側に傾斜するた
め、周方向に伸張するよう変形するが、その変形量はベ
ルト層24の幅方向外側端に近付くに従い大となる。しか
しながら、前記コード傾斜角Aを45度以上とすること
で、前述したベルト層24の幅方向外側端における周方向
変形を効果的に抑制することができる。但し、前記コー
ド傾斜角Aが70度を超えると、ベルト層24の面内剪断剛
性が低減することでコーナリングパワーが低下し、これ
により、横力を受けたときの耐久性が低下するおそれが
あるため、このコード傾斜角Aは70度以下とすることが
好ましい。このようなことから前記コード傾斜角Aは45
〜70度の範囲が好ましい。
【0018】また、前記ベルトプライ25のうち、半径方
向内側に位置している内側ベルトプライ25aは半径方向
外側に位置している外側ベルトプライ25bより幅が広
く、この結果、この実施形態では、該内側ベルトプライ
25aが最広幅ベルトプライとなり、外側ベルトプライ25
bが次幅ベルトプライとなる。
向内側に位置している内側ベルトプライ25aは半径方向
外側に位置している外側ベルトプライ25bより幅が広
く、この結果、この実施形態では、該内側ベルトプライ
25aが最広幅ベルトプライとなり、外側ベルトプライ25
bが次幅ベルトプライとなる。
【0019】28はベルト層24および後述のベルト強化層
31の半径方向外側に配置されたトレッドゴムであり、こ
のトレッドゴム28の外表面には周方向に延びる複数本の
主溝29と、これら主溝29に交差する複数本の横溝(図示
していない)とが形成されている。
31の半径方向外側に配置されたトレッドゴムであり、こ
のトレッドゴム28の外表面には周方向に延びる複数本の
主溝29と、これら主溝29に交差する複数本の横溝(図示
していない)とが形成されている。
【0020】31はベルト層24の半径方向内側でカーカス
層18の半径方向外側、即ちベルト層24とカーカス層18と
の間に、該ベルト層24に隣接して重なり合うよう配置さ
れたベルト強化層であり、このベルト強化層31は少なく
とも1枚、ここでは積層された2枚の強化プライ32から
構成されている。各強化プライ32の内部には実質上周方
向に延び、スチール、アラミド繊維等の非伸張性材料か
ら構成された補強素子33が埋設され、該補強素子33はコ
ード(撚り線)またはモノフィラメントから構成される
とともに、各強化プライ32の子午線断面に多数本現れ
る。
層18の半径方向外側、即ちベルト層24とカーカス層18と
の間に、該ベルト層24に隣接して重なり合うよう配置さ
れたベルト強化層であり、このベルト強化層31は少なく
とも1枚、ここでは積層された2枚の強化プライ32から
構成されている。各強化プライ32の内部には実質上周方
向に延び、スチール、アラミド繊維等の非伸張性材料か
ら構成された補強素子33が埋設され、該補強素子33はコ
ード(撚り線)またはモノフィラメントから構成される
とともに、各強化プライ32の子午線断面に多数本現れ
る。
【0021】そして、前記補強素子33は、この実施形態
においては、強化プライ32の表裏面に平行な平面内にお
いて波状またはジグザグ状に、例えば方形波、三角波、
正弦波状に屈曲するとともに、同一位相で配置されてい
るが、直線状に延びるとともに、互いに平行に配置され
ていてもよい。
においては、強化プライ32の表裏面に平行な平面内にお
いて波状またはジグザグ状に、例えば方形波、三角波、
正弦波状に屈曲するとともに、同一位相で配置されてい
るが、直線状に延びるとともに、互いに平行に配置され
ていてもよい。
【0022】ここで、半径方向内側に位置している内側
強化プライ32aと、最広幅ベルトプライ25aに隣接する
とともに半径方向外側に位置している外側強化プライ32
bとは等幅であり、この結果、これら内側、外側強化プ
ライ32a、bは共に最広幅強化プライとなる。また、各
強化プライ32は、例えば補強素子33を少数本並べてゴム
被覆したリボン状体をカーカス層18の外側に螺旋状に多
数回巻き付けることで構成する。
強化プライ32aと、最広幅ベルトプライ25aに隣接する
とともに半径方向外側に位置している外側強化プライ32
bとは等幅であり、この結果、これら内側、外側強化プ
ライ32a、bは共に最広幅強化プライとなる。また、各
強化プライ32は、例えば補強素子33を少数本並べてゴム
被覆したリボン状体をカーカス層18の外側に螺旋状に多
数回巻き付けることで構成する。
【0023】そして、これら内側、外側強化プライ32
a、b、即ち最広幅強化プライの幅方向外側端34はいず
れも最広幅である内側ベルトプライ25aの幅方向外側端
35より幅方向外側に位置している。これにより、内側、
外側強化プライ32a、bの幅方向外側端部近傍のゴム
は、周方向に大きく変形する内側ベルトプライ25aの幅
方向外側端35から幅方向に遠く離れるため、前記変形の
影響をあまり受けなくなり、この結果、内側、外側強化
プライ32a、bの幅方向外側端34の近傍に位置するゴム
の歪が低減されて、ベルト強化層31の幅方向外側端にお
けるセパレーションが効果的に抑制される。なお、36は
ベルト強化層31の幅方向外側端部とカーカス層18との間
に介装されたクッションゴム層である。
a、b、即ち最広幅強化プライの幅方向外側端34はいず
れも最広幅である内側ベルトプライ25aの幅方向外側端
35より幅方向外側に位置している。これにより、内側、
外側強化プライ32a、bの幅方向外側端部近傍のゴム
は、周方向に大きく変形する内側ベルトプライ25aの幅
方向外側端35から幅方向に遠く離れるため、前記変形の
影響をあまり受けなくなり、この結果、内側、外側強化
プライ32a、bの幅方向外側端34の近傍に位置するゴム
の歪が低減されて、ベルト強化層31の幅方向外側端にお
けるセパレーションが効果的に抑制される。なお、36は
ベルト強化層31の幅方向外側端部とカーカス層18との間
に介装されたクッションゴム層である。
【0024】そして、このようなタイヤ11を走行させる
と、前述のようにベルト層24の幅方向外側端部は接地領
域に到達する毎に周方向に大きく伸張するよう変形する
が、このベルト層24に隣接して重ね合わされているベル
ト強化層31は、内部に周方向に延びる補強素子33が埋設
されているため、周方向に殆ど伸張変形することはな
く、この結果、ベルト層24の幅方向外側端部とベルト強
化層31との間のゴムに大きな周方向歪が繰り返し発生
し、ベルト層24の幅方向外側端部とベルト強化層31との
間に層間セパレーションが発生するおそれがある。
と、前述のようにベルト層24の幅方向外側端部は接地領
域に到達する毎に周方向に大きく伸張するよう変形する
が、このベルト層24に隣接して重ね合わされているベル
ト強化層31は、内部に周方向に延びる補強素子33が埋設
されているため、周方向に殆ど伸張変形することはな
く、この結果、ベルト層24の幅方向外側端部とベルト強
化層31との間のゴムに大きな周方向歪が繰り返し発生
し、ベルト層24の幅方向外側端部とベルト強化層31との
間に層間セパレーションが発生するおそれがある。
【0025】しかしながら、この実施形態ではベルト層
24(内側ベルトプライ25a)の幅方向外側端部とベルト
強化層31(外側強化プライ32b)との間に緩和ゴム層41
を配置し、これにより、ベルト層24の幅方向両外側端部
とベルト強化層31との間に発生する前述の大きな周方向
歪を該緩和ゴム層41に吸収させ、ベルト層24の幅方向外
側端部とベルト強化層31との間におけるセパレーション
の発生を抑制するようにしている。
24(内側ベルトプライ25a)の幅方向外側端部とベルト
強化層31(外側強化プライ32b)との間に緩和ゴム層41
を配置し、これにより、ベルト層24の幅方向両外側端部
とベルト強化層31との間に発生する前述の大きな周方向
歪を該緩和ゴム層41に吸収させ、ベルト層24の幅方向外
側端部とベルト強化層31との間におけるセパレーション
の発生を抑制するようにしている。
【0026】そして、この実施形態では、ベルト層24の
幅方向外側端におけるベルト強化層31との間のゴムゲー
ジd(内側ベルトプライ25a内の補強コード26の幅方向
外側端(切断端)から外側強化プライ32b内の補強素子
33までの半径方向距離のことで、緩和ゴム層41の肉厚に
補強コード26を被覆するカバーゴムの肉厚および補強素
子33を被覆するカバーゴムの肉厚を加算した値)を 2.0
mm以上とすることで、前述の周方向歪の吸収緩和を確実
とし、セパレーションの発生を効果的に抑制している。
但し、このゴムゲージdが 5.5mmを超えると、ベルト層
24の幅方向外側端が主溝29等の溝底より半径方向外側に
位置することになるため、トレッドゴム28の完摩前にベ
ルト層24の幅方向外側端が踏面に露出するようになって
しまい、用いることはできない。このようなことから前
記ゴムゲージdは 2.0〜 5.5mmの範囲とする。
幅方向外側端におけるベルト強化層31との間のゴムゲー
ジd(内側ベルトプライ25a内の補強コード26の幅方向
外側端(切断端)から外側強化プライ32b内の補強素子
33までの半径方向距離のことで、緩和ゴム層41の肉厚に
補強コード26を被覆するカバーゴムの肉厚および補強素
子33を被覆するカバーゴムの肉厚を加算した値)を 2.0
mm以上とすることで、前述の周方向歪の吸収緩和を確実
とし、セパレーションの発生を効果的に抑制している。
但し、このゴムゲージdが 5.5mmを超えると、ベルト層
24の幅方向外側端が主溝29等の溝底より半径方向外側に
位置することになるため、トレッドゴム28の完摩前にベ
ルト層24の幅方向外側端が踏面に露出するようになって
しまい、用いることはできない。このようなことから前
記ゴムゲージdは 2.0〜 5.5mmの範囲とする。
【0027】また、前述のようにベルト層24の幅方向外
側端部とベルト強化層31との間に緩和ゴム層41を配置す
ると、ベルト層24の幅方向外側端部は該緩和ゴム層41に
より半径方向外側に押し上げられるが、このような押し
上げにより、ベルト層24、ここでは内側ベルトプライ25
aの幅方向外側端35における半径Rをトレッドセンター
Sにおける半径Qより大とすることが好ましい。その理
由は、以下の通りである。即ち、ベルト層24は前述のよ
うに接地領域に到達すると、円弧状から平坦となるよう
変形して周方向に伸張変形するが、この変形量は半径方
向内側に位置している部位程大きい。このため、前述の
ように半径Rを半径Qより大とすることで、幅方向外側
端35を内側ベルトプライ25aで最も半径方向外側に位置
させておけば、前述の周方向変形(伸張)を効果的に抑
制することができるのである。
側端部とベルト強化層31との間に緩和ゴム層41を配置す
ると、ベルト層24の幅方向外側端部は該緩和ゴム層41に
より半径方向外側に押し上げられるが、このような押し
上げにより、ベルト層24、ここでは内側ベルトプライ25
aの幅方向外側端35における半径Rをトレッドセンター
Sにおける半径Qより大とすることが好ましい。その理
由は、以下の通りである。即ち、ベルト層24は前述のよ
うに接地領域に到達すると、円弧状から平坦となるよう
変形して周方向に伸張変形するが、この変形量は半径方
向内側に位置している部位程大きい。このため、前述の
ように半径Rを半径Qより大とすることで、幅方向外側
端35を内側ベルトプライ25aで最も半径方向外側に位置
させておけば、前述の周方向変形(伸張)を効果的に抑
制することができるのである。
【0028】ここで、前述のように半径Rを半径Qより
大とすることは、ベルト層24のトレッドセンターSにお
けるベルト強化層31との間のゴムゲージ(内側ベルトプ
ライ25a内の補強コード26の幅方向中央から外側強化プ
ライ32b内の補強素子33までの半径方向距離のことで、
補強コード26を被覆するカバーゴムの肉厚と補強素子33
を被覆するカバーゴムの肉厚とを合計した値)をeとし
たとき、前記d/eの値を 2.5以上とすることにより、
容易に達成することができる。なお、このd/eの値の
上限値は、前述のようにゴムゲージdの上限値が規定さ
れているため、ここでは規定していない。
大とすることは、ベルト層24のトレッドセンターSにお
けるベルト強化層31との間のゴムゲージ(内側ベルトプ
ライ25a内の補強コード26の幅方向中央から外側強化プ
ライ32b内の補強素子33までの半径方向距離のことで、
補強コード26を被覆するカバーゴムの肉厚と補強素子33
を被覆するカバーゴムの肉厚とを合計した値)をeとし
たとき、前記d/eの値を 2.5以上とすることにより、
容易に達成することができる。なお、このd/eの値の
上限値は、前述のようにゴムゲージdの上限値が規定さ
れているため、ここでは規定していない。
【0029】さらに、前述の緩和ゴム層41はベルト層24
の幅方向外側端に接近するに従い厚肉としており、この
結果、前記ゴムゲージdはベルト層24の幅方向外側端に
接近するに従い大となっている、換言すれば、ベルト層
24の幅方向外側端部とベルト強化層31との間はベルト層
24の幅方向外側端に向かうに従い徐々に開いている。こ
れにより、ベルト層24の幅方向外側端において最大とな
る周方向歪が効果的に吸収緩和される。
の幅方向外側端に接近するに従い厚肉としており、この
結果、前記ゴムゲージdはベルト層24の幅方向外側端に
接近するに従い大となっている、換言すれば、ベルト層
24の幅方向外側端部とベルト強化層31との間はベルト層
24の幅方向外側端に向かうに従い徐々に開いている。こ
れにより、ベルト層24の幅方向外側端において最大とな
る周方向歪が効果的に吸収緩和される。
【0030】ここで、ベルト層24の幅方向外側端部とベ
ルト強化層31との間の開き角Gは 3度以上とすることが
好ましい。その理由は、前記開き角Gを 3度以上とする
と、ベルト層24の幅方向外側端における周方向変形を強
力に抑制することができるからである。但し、前記開き
角Gが15度を超えると、接地時にトレッドゴム28に生じ
る半径方向圧縮歪がベルト層24の補強コード26のコード
端に圧縮歪として作用し、これにより、ベルト耐久性が
低下するおそれがあるため、前記開き角Gは15度以下が
好ましい。このようなことから前記開き角Gは 3〜15度
の範囲が好ましい。
ルト強化層31との間の開き角Gは 3度以上とすることが
好ましい。その理由は、前記開き角Gを 3度以上とする
と、ベルト層24の幅方向外側端における周方向変形を強
力に抑制することができるからである。但し、前記開き
角Gが15度を超えると、接地時にトレッドゴム28に生じ
る半径方向圧縮歪がベルト層24の補強コード26のコード
端に圧縮歪として作用し、これにより、ベルト耐久性が
低下するおそれがあるため、前記開き角Gは15度以下が
好ましい。このようなことから前記開き角Gは 3〜15度
の範囲が好ましい。
【0031】また、前記緩和ゴム層41のゴム硬度は、ベ
ルト層24の補強コード26を被覆するカバーゴムのゴム硬
度以下であることが好ましい。その理由は、前述の値で
あると、緩和ゴム層41がベルト層24とベルト強化層31と
の間の周方向歪を効果的に吸収緩和することができるか
らである。但し、緩和ゴム層41のゴム硬度が、前記カバ
ーゴムのゴム硬度から12度を減じた硬度未満であると、
該緩和ゴム層41が軟弱となって、走行時の歪により破壊
が生じるおそれがあるため、この緩和ゴム層41のゴム硬
度は前記カバーゴムのゴム硬度から12度を減じた硬度以
上であることが好ましい。このようなことから緩和ゴム
層41のゴム硬度は、ベルト層24の補強コード26を被覆す
るカバーゴムのゴム硬度以下で、該カバーゴムのゴム硬
度から12度を減じた硬度以上であることが好ましい。そ
して、前述のゴム硬度は、JISK 6253ー199
3に従うタイプAデュロメータ硬さ試験機を用いて温度
30度Cにて測定した硬度である。
ルト層24の補強コード26を被覆するカバーゴムのゴム硬
度以下であることが好ましい。その理由は、前述の値で
あると、緩和ゴム層41がベルト層24とベルト強化層31と
の間の周方向歪を効果的に吸収緩和することができるか
らである。但し、緩和ゴム層41のゴム硬度が、前記カバ
ーゴムのゴム硬度から12度を減じた硬度未満であると、
該緩和ゴム層41が軟弱となって、走行時の歪により破壊
が生じるおそれがあるため、この緩和ゴム層41のゴム硬
度は前記カバーゴムのゴム硬度から12度を減じた硬度以
上であることが好ましい。このようなことから緩和ゴム
層41のゴム硬度は、ベルト層24の補強コード26を被覆す
るカバーゴムのゴム硬度以下で、該カバーゴムのゴム硬
度から12度を減じた硬度以上であることが好ましい。そ
して、前述のゴム硬度は、JISK 6253ー199
3に従うタイプAデュロメータ硬さ試験機を用いて温度
30度Cにて測定した硬度である。
【0032】ここで、前記緩和ゴム層41を、前記カバー
ゴムのゴム硬度以下で65度以上の比較的高硬度のゴムか
ら構成することもあるが、このような比較的高硬度のゴ
ムは、ベルト強化層31の幅方向外側端におけるセパレー
ションを抑制するため、該ベルト強化層31の幅方向外側
端の周囲に配置されることがある。そこで、このような
場合には、前記緩和ゴム層41を、図1に示すようにベル
ト強化層31の幅方向外側端を囲むまで幅方向外側に延在
させることで、ベルト強化層31の周囲に配置されている
比較的高硬度のゴムと一体化させれば、簡単な構造でベ
ルト強化層31の幅方向外側端におけるセパレーションも
効果的に抑制することができる。
ゴムのゴム硬度以下で65度以上の比較的高硬度のゴムか
ら構成することもあるが、このような比較的高硬度のゴ
ムは、ベルト強化層31の幅方向外側端におけるセパレー
ションを抑制するため、該ベルト強化層31の幅方向外側
端の周囲に配置されることがある。そこで、このような
場合には、前記緩和ゴム層41を、図1に示すようにベル
ト強化層31の幅方向外側端を囲むまで幅方向外側に延在
させることで、ベルト強化層31の周囲に配置されている
比較的高硬度のゴムと一体化させれば、簡単な構造でベ
ルト強化層31の幅方向外側端におけるセパレーションも
効果的に抑制することができる。
【0033】なお、緩和ゴム層41をゴム硬度が65度未満
のゴムから構成したとき、あるいは、該ベルト強化層31
の幅方向外側端の周囲に比較的高硬度のゴムが配置され
ていないときには、図3に示すように、緩和ゴム層41の
幅方向外側端をベルト層24の幅方向外側端とベルト強化
層31の幅方向外側端との間において終了させるようにす
る。
のゴムから構成したとき、あるいは、該ベルト強化層31
の幅方向外側端の周囲に比較的高硬度のゴムが配置され
ていないときには、図3に示すように、緩和ゴム層41の
幅方向外側端をベルト層24の幅方向外側端とベルト強化
層31の幅方向外側端との間において終了させるようにす
る。
【0034】そして、前述したゴムゲージd、e、半径
R、Q、開き角Gは、前記タイヤ11を下記規格に記載さ
れている適用サイズにおける標準リム(または、"DESIG
N RIM"、 "Recommended Rim")に装着し、下記規格に記
載されている適用サイズ・プライレーティングにおける
最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧を充填した
ときの値である。ここで、前記規格とは、タイヤが生産
または使用される地域に有効な産業規格によって決めら
れており、例えば、アメリカ合衆国では「TheTire and
Rim Association Inc. のYear Book」で、欧州では「Th
e EuropeanTire and Rim Technical Organization のSt
andards Manual」で、日本では「日本自動車タイヤ協会
のJATMA Year Book」が相当する。
R、Q、開き角Gは、前記タイヤ11を下記規格に記載さ
れている適用サイズにおける標準リム(または、"DESIG
N RIM"、 "Recommended Rim")に装着し、下記規格に記
載されている適用サイズ・プライレーティングにおける
最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧を充填した
ときの値である。ここで、前記規格とは、タイヤが生産
または使用される地域に有効な産業規格によって決めら
れており、例えば、アメリカ合衆国では「TheTire and
Rim Association Inc. のYear Book」で、欧州では「Th
e EuropeanTire and Rim Technical Organization のSt
andards Manual」で、日本では「日本自動車タイヤ協会
のJATMA Year Book」が相当する。
【0035】
【実施例】次に、試験例を説明する。この試験に当たっ
ては、ベルト層の幅方向外側端部とベルト強化層との間
に緩和ゴム層を配置していない比較タイヤ1、2と、ベ
ルト層の幅方向外側端部とベルト強化層との間に緩和ゴ
ム層を配置しているが、ゴムゲージdが 2.0mm未満であ
る比較タイヤ3、4と、ベルト層の幅方向外側端部とベ
ルト強化層との間にゴムゲージdが 2.0mm以上である緩
和ゴム層を配置した実施タイヤ1〜19と、を準備し
た。ここで、各タイヤのサイズは 285/60R22.5であ
り、また、内側ベルトプライ、外側ベルトプライの半幅
はそれぞれ80、70mmであり、さらに、内側、外側強化プ
ライの半幅は共に 110mmであった。また、ベルト層の補
強コードを被覆するカバーゴムのゴム硬度は73度であっ
た。
ては、ベルト層の幅方向外側端部とベルト強化層との間
に緩和ゴム層を配置していない比較タイヤ1、2と、ベ
ルト層の幅方向外側端部とベルト強化層との間に緩和ゴ
ム層を配置しているが、ゴムゲージdが 2.0mm未満であ
る比較タイヤ3、4と、ベルト層の幅方向外側端部とベ
ルト強化層との間にゴムゲージdが 2.0mm以上である緩
和ゴム層を配置した実施タイヤ1〜19と、を準備し
た。ここで、各タイヤのサイズは 285/60R22.5であ
り、また、内側ベルトプライ、外側ベルトプライの半幅
はそれぞれ80、70mmであり、さらに、内側、外側強化プ
ライの半幅は共に 110mmであった。また、ベルト層の補
強コードを被覆するカバーゴムのゴム硬度は73度であっ
た。
【0036】そして、これら各タイヤの諸元を以下の表
1、2に示す。この表1、2において、ゴム硬度とは、
緩和ゴム層のゴム硬度のことであり、また、外側端位置
とは、緩和ゴム層の幅方向外側端の位置、即ち、トレッ
ドセンターから緩和ゴム層の幅方向外側端までの距離
(mm)のことである。
1、2に示す。この表1、2において、ゴム硬度とは、
緩和ゴム層のゴム硬度のことであり、また、外側端位置
とは、緩和ゴム層の幅方向外側端の位置、即ち、トレッ
ドセンターから緩和ゴム層の幅方向外側端までの距離
(mm)のことである。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】次に、これら各タイヤをサイズが9.00×2
2.5のリムに装着して900kPaの内圧を充填した後、各タ
イヤに 490MPaの荷重を負荷させながらドラム上を時
速60kmでベルト層またはベルト強化層にセパレーション
が発生するまで走行させた。その結果を表1、2に従来
タイヤ1を 100として指数で示す。ここで、指数 100は
25200kmであった。また、この表1、2にはこのときの
故障形態、即ちセパレーションの発生箇所を記載してい
るが、ここで、ベルト層端とは、ベルト層の幅方向外側
端部とベルト強化層との間に層間セパレーションが発生
したことを、また、強化層端とは、ベルト強化層の幅方
向外側端にセパレーションが発生したことを、さらに、
ゴム内セパとは、緩和ゴム層内にセパレーションが発生
したことを意味している。
2.5のリムに装着して900kPaの内圧を充填した後、各タ
イヤに 490MPaの荷重を負荷させながらドラム上を時
速60kmでベルト層またはベルト強化層にセパレーション
が発生するまで走行させた。その結果を表1、2に従来
タイヤ1を 100として指数で示す。ここで、指数 100は
25200kmであった。また、この表1、2にはこのときの
故障形態、即ちセパレーションの発生箇所を記載してい
るが、ここで、ベルト層端とは、ベルト層の幅方向外側
端部とベルト強化層との間に層間セパレーションが発生
したことを、また、強化層端とは、ベルト強化層の幅方
向外側端にセパレーションが発生したことを、さらに、
ゴム内セパとは、緩和ゴム層内にセパレーションが発生
したことを意味している。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ベルト層の幅方向外側端部とベルト強化層との間の
層間セパレーションを効果的に抑制することができる。
ば、ベルト層の幅方向外側端部とベルト強化層との間の
層間セパレーションを効果的に抑制することができる。
【図1】この発明の一実施形態を示すタイヤの子午線断
面図である。
面図である。
【図2】トレッド部の一部破断平面図である。
【図3】この発明の他の実施形態を示すトレッド部の子
午線断面図である。
午線断面図である。
11…空気入りタイヤ 12…ビード 18…カーカス層 24…ベルト層 25…ベルトプライ 25a…最広幅ベルトプ
ライ 26…補強コード 28…トレッドゴム 31…ベルト強化層 32…強化プライ 32a、b…最広幅強化プライ 33…補強素子 34…幅方向外側端 35…幅方向外側端 41…緩和ゴム層
ライ 26…補強コード 28…トレッドゴム 31…ベルト強化層 32…強化プライ 32a、b…最広幅強化プライ 33…補強素子 34…幅方向外側端 35…幅方向外側端 41…緩和ゴム層
Claims (7)
- 【請求項1】ビード間をトロイダル状に延びるカーカス
層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、周方向に
対して逆方向に傾斜している補強コードが埋設された少
なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、ベル
ト層に隣接して重ね合わされ、内部に周方向に延びる補
強素子が埋設された少なくとも1枚の強化プライからな
るベルト強化層と、ベルト層およびベルト強化層の半径
方向外側に配置されたトレッドゴムとを備えた空気入り
タイヤにおいて、幅が最も広い最広幅強化プライの幅方
向外側端を幅が最も広い最広幅ベルトプライの幅方向外
側端より幅方向外側に配置するとともに、ベルト層の幅
方向外側端部とベルト強化層との間に緩和ゴム層を配置
し、該緩和ゴム層によりベルト層の幅方向外側端におけ
るベルト強化層との間のゴムゲージdを 2.0〜 5.5mmの
範囲としたことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】前記緩和ゴム層により、ベルト層の幅方向
外側端における半径RをトレッドセンターSにおける半
径Qより大とした請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】ベルト層のトレッドセンターSにおけるベ
ルト強化層との間のゴムゲージをeとしたとき、d/e
の値を 2.5以上とした請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】前記緩和ゴム層をベルト層の幅方向外側端
に接近するに従い厚肉とすることにより、ベルト層の幅
方向外側端部とベルト強化層との間の開き角Gを 3〜15
度の範囲とした請求項1〜3のいずれかに記載の空気入
りタイヤ。 - 【請求項5】前記緩和ゴム層のゴム硬度は、ベルト層の
カバーゴムのゴム硬度以下で、該ベルト層のカバーゴム
のゴム硬度から12度を減じた硬度以上である請求項1〜
4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項6】前記緩和ゴム層のゴム硬度が、ベルト層の
カバーゴムのゴム硬度以下で、かつ65度以上であると
き、該緩和ゴム層をベルト強化層の幅方向外側端を囲む
まで幅方向外側に延在させた請求項1〜4のいずれかに
記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項7】前記ベルト層内に埋設された補強コードの
周方向に対するコード傾斜角Aを45〜70度の範囲とした
請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30494899A JP2001121916A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30494899A JP2001121916A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001121916A true JP2001121916A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17939252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30494899A Withdrawn JP2001121916A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001121916A (ja) |
Cited By (13)
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-
1999
- 1999-10-27 JP JP30494899A patent/JP2001121916A/ja not_active Withdrawn
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