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JP2001102820A - 高周波回路 - Google Patents

高周波回路

Info

Publication number
JP2001102820A
JP2001102820A JP27900899A JP27900899A JP2001102820A JP 2001102820 A JP2001102820 A JP 2001102820A JP 27900899 A JP27900899 A JP 27900899A JP 27900899 A JP27900899 A JP 27900899A JP 2001102820 A JP2001102820 A JP 2001102820A
Authority
JP
Japan
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line
filter
impedance
frequency circuit
center conductor
Prior art date
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Pending
Application number
JP27900899A
Other languages
English (en)
Inventor
Naonori Uda
尚典 宇田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP27900899A priority Critical patent/JP2001102820A/ja
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  • Waveguides (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】数十GHz以上でワイヤボンディング接続を可
能とする高周波回路を提供する。 【解決手段】ボンディングワイヤのインダクタンス利用
して、線路端部にフィルタを形成する。セラミック基板
10上にコプレーナ線路20を形成し、連続して中心導
体21aが細線化されたコプレーナ線路20Bと中心導
体が拡幅されたコプレーナ線路20Cを形成する。これ
に、ボンディングワイヤが接続されるとLCL型のT型
フィルタとなる。この時、細線部21bの線路と拡幅部
21cの線路パラメータ(インピーダンスZと電気長θ
L )を伝送行列を用いて、そのフィルタの入力端と出力
端でそれに接続される線路とインピーダンス整合するよ
うに設計する。これにより、反射損失が低減され、数十
GHz以上でワイヤボンディング接続が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に形成される
高周波回路に関する。特に、その端部に線路インピーダ
ンスの異なるパターンを形成し、ボンディングワイヤの
誘導成分と合わせてフィルタとし、接続される線路とイ
ンピーダンス整合をする高周波回路に関する。本発明
は、例えば、線路インピーダンスの異なる又は等しいコ
プレーナ/コプレーナ線路間接続、マイクロストリップ
/コプレーナ線路間接続、マイクロストリップ/マイク
ロストリップ線路間接続等に適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、マイクロストリップ線路/コ
プレーナ線路からなる高周波回路がある。それらは、一
般にワイヤボンディング等の接続手段によって高周波素
子又は他の線路と接続して使用される。この時、ボンデ
ィングワイヤは高周波信号に対しては誘導成分であり、
その寄生リアクタンスの大きさが適用できる高周波信号
の上限周波数を規定している。そのため、様々な提案が
なされている。例えば、”マイクロ波・ミリ波のパッケ
ージング技術”(電子情報通信学会総合大会、TC−1
−1、1999)は、実装時の接続技術として、ワイヤ
長さの短縮化、ワイヤのリボン化、スルーホール等によ
るフリップチップボンディング等を提案している。
【0003】又、”コヒーレント光ヘテロダイン受信機
用DC−10GHz GaAsミキサIC”(電子情報
通信学会春季大会、C−630、1991)は、240
nFの微小容量チップキャパシタを上記ボンディングワ
イヤ間に設けて、T型フィルタを構成しそれにより特性
を改善できるとしている。
【0004】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、前者のワ
イヤ長さの短縮化はボンディング装置により物理的に限
界がある。又、ワイヤのリボン化、バンプを用いたフリ
ップチップボンディングだけでは誘導成分の低減にはな
るが、誘導成分がなくなるわけではなく、根本的な解決
策とならない。又、後者の小容量チップキャパシタの搭
載は、実装工程が増えるとともに構成が複雑となる。よ
って、この構成では製造コスト増となる。又、両者とも
その適用周波数は〜40GHz程度であり、70GHz
以上の高い高周波信号に適用できるものではなかった。
【0005】本発明の目的は、パターンニングにより線
路端部の線路インピーダンスを変化させ、ボンディング
ワイヤの誘導成分を含めてフィルタを形成して接続され
る線路とのインピーダンス整合を図り、その接続部での
反射損失を低減させることである。そして、70GHz
以上の高周波信号にも適用できる高周波回路とすること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の高周波回路は、基板に形成された中心
導体と接地導体からなる線路であって、該線路の端部に
他の線路が接続される高周波回路において、端部に、中
心導体と接地導体の少なくとも一方の部分的な形状変形
により線路インピーダンスを変化させることでフィルタ
を形成し、このフィルタの入力端と出力端でインピーダ
ンス整合されることを特徴とする。
【0007】又、請求項2に記載の高周波回路は、形状
変形による線路インピーダンスの変化により、誘導成分
と容量成分を発生させて、フィルタを形成することを特
徴とする。
【0008】又、請求項3に記載の高周波回路は、線路
インピーダンスの変化は、中心導体の一部が細線化され
た細線部と、中心導体の線幅が拡幅された拡幅部とによ
り生じ、細線部と拡幅部の線路パラメータ(線路インピ
ーダンスと電気長)は線路インピーダンスはフィルタの
入力端と出力端でインピーダンス整合されるように決定
されることを特徴とする。
【0009】又、請求項4に記載の高周波回路は、端部
が所定接続手段によって他の線路と接続され、そのフィ
ルタはその所定接続手段を含むことを特徴とする。即
ち、フィルタは線路インピーダンスが変化する部分、例
えば、細線部と拡幅部と、その所定接続手段とで構成さ
れる。尚、所定接続手段とは、超音波接合によるボンデ
ィングワイヤ、リボン及び、半田接合によるビアホー
ル、スルーホール、バンプ等の誘導成分を有する全ての
接続手段を意味する。
【0010】又、請求項5に記載の高周波回路によれ
ば、その線路は基板裏面に接地導体、基板上面に中心導
体が形成されたマイクロストリップ線路であることを特
徴とする。
【0011】又、請求項6に記載の高周波回路によれ
ば、その線路は基板裏面に第1接地導体、基板上面に中
心導体と該中心導体の両側に形成された第2接地導体か
らなるコプレーナ線路であることを特徴とする。
【0012】又、請求項7に記載の高周波回路によれ
ば、フィルタを構成する線路インピーダンスの異なる線
路の線路パラメータ(線路インピーダンスと電気長)
は、接続される両線路の線路インピーダンスをZ1 ,Z
2 、形成されるフィルタの伝送行列Wの要素をW11
A、W12=B、W21=C、W22=Dとする時、そのフィ
ルタの入力端でのインピーダンス整合条件Z1 =(AZ
2 +B)/(CZ2 +D)と出力端での整合条件Z2
(DZ1 +B)/(CZ1 +A)が成立するように決定
されることを特徴とする。
【0013】又、請求項8に記載の高周波回路によれ
ば、フィルタを構成する線路インピーダンスの異なる線
路の線路パラメータ(線路インピーダンスと電気長)
は、接続される両線路の線路インピーダンスをZ0 、フ
ィルタの伝送行列Wの要素をW11=A、W12=B、W21
=C、W22=Dとする時、フィルタにおける電圧透過係
数S12=2/(A+B/Z0 +Z0 ・C+D)が略1と
なるように決定されることを特徴とする。
【0014】
【作用及び効果】請求項1に記載の高周波回路によれ
ば、その端部に中心導体と接地導体の少なくとも一方の
部分的な形状変形により線路インピーダンスを変化させ
ることでフィルタが形成されている。そして、そのフィ
ルタの入力端と出力端でインピーダンス整合されてい
る。これにより、フィルタの入力端から上流を見た線路
インピーダンスとその下流を見たインピーダンスは一致
される。よって、入力端での高周波信号の反射が低減さ
れる。また、フィルタの出力端から上流を見たインピー
ダンスとその下流を見たインピーダンスが一致される。
よって、出力端での反射も低減される。よって、反射な
く線路インピ−ダンスの異なる線路の接続を可能とする
高周波回路となる。尚、上記部分的な形状変形は、中心
導体の幅を変化させること、中心導体と接地導体との間
隔を変化させること、接地導体から中心導体に対向する
枝を形成すること等を意味する。一般的には、中心導体
の相対的な幅と長さで誘導成分が決定され、接地導体と
中心導体との間の相対的な間隔で容量成分が決定され
る。要するに、線幅、線長、屈曲、分割、分岐線付加及
び配置関係により誘導成分と容量成分を形成するものを
全て含む。又、λ/4より短い開放スタグを接地導体か
ら中心導体に平行に設けたものも、誘導成分を発生さ
せ、線路インピーダンスを変化させる。
【0015】請求項2に記載の高周波回路によれば、形
状変形による線路インピーダンスの変化により、誘導成
分と容量成分を発生させて、フィルタを形成している。
特性インピーダンスに対して誘導成分が過剰となれば、
誘導成分が線路に挿入されたのと等価となり、容量成分
が過剰となれば、中心導体と接地導体との間に容量成分
が挿入されたのと等価となる。これによって、直列誘導
成分と並列容量成分とから成るL型フィルタが等価的に
構成される。このL型フィルタによりインピーダンス変
換機能を持たせることが可能となる。このフィルタの入
力端、及び出力端でインピーダンス整合するように誘導
成分と容量成分の大きさが決定される。
【0016】請求項3に記載の高周波回路によれば、線
路インピーダンスの変化は、中心導体の一部が細線化さ
れた細線部と細線部より拡幅された拡幅部とにより生じ
る。この細線部及び拡幅部は、接地導体と合わせて線路
インピーダンスの異なる線路を形成する。即ち、上記フ
ィルタは、この複数の線路インピーダンスの異なる線路
から構成される。そして、上記細線部の線路パラメータ
(線路インピーダンスZと電気長θL )と拡幅部の線路
パラメータは、それらの伝送行列とそのフィルタが接続
される線路とのインピーダンス整合条件から決定するこ
とができる。即ち、フィルタの入力端から上流を見た線
路インピーダンスとその下流を見たインピーダンスが一
致するように決定する。また、フィルタの出力端から上
流を見たインピーダンスとその下流を見たインピーダン
スが一致するように決定する。上記パラメータの設定に
より、フィルタの入力端及び出力端でインピーダンスが
整合できるので、高周波信号の反射損失を最小とするこ
とができる。
【0017】又、請求項4に記載の高周波回路によれ
ば、その端部に形成されるフィルタは、更に接続手段を
含む。即ち、フィルタは中心導体と接地導体の少なくと
も一方の部分的な形状変形によるフィルタと他の線路と
を接続する所定接続手段から構成される。この時、所定
接続手段は高周波的には伝送線路と見なされる。
【0018】例えば、所定接続手段をボンディングワイ
ヤとし、例えば、線路インピーダンスの異なる場合の一
例である上記の細線部と上記拡幅部からなるフィルタを
介して他の線路を接続する場合を想定する。この時、ボ
ンディングワイヤのインピーダンスは誘導成分である。
よって、等価的には、ワイヤボンディングによる直列誘
導成分、並列容量成分、直列誘導成分から成るT型フィ
ルタが形成される。
【0019】このT型フィルタは、インピーダンス変換
フィルタとすることができる。即ち、上記細線部の線路
パラメータ(インピーダンスZと電気長θL )と拡幅部
の線路パラメータを選べば、そのT型フィルタの入力端
から上流を見た線路インピーダンスとその下流を見たイ
ンピーダンスを整合することができる。又、同様にT型
フィルタの出力端(他の線路側のワイヤ端部)から上流
を見たインピーダンスと下流を見たインピーダンスを整
合することができる。即ち、このT型フィルタの入力端
と出力端とにおいてインピーダンス整合を達成すること
ができ、ワイヤより右を見たインピーダンスが特性イン
ピーダンスから変位しても、出力端でインピーダンス整
合をとることができる。即ち、如何なるワイヤボンディ
グによる挿入損失も低減することができる。この効果
は、ワイヤが他の導電性材料の接続手段に換わっても同
様である。これにより、例えばワイヤによる反射が低減
されるので、例えば70GHz以上の高周波回路パター
ンに対してもワイヤボンディング接続が可能となる。よ
って、既存のワイヤボンディング技術で、マイクロ波・
ミリ波帯の線路間接続を可能とする高周波回路となる。
【0020】又、請求項5に記載の高周波回路によれ
ば、その線路を基板裏面に接地導体、基板上面に中心導
体が形成されたマイクロストリップ線路とする。マイク
ロストリップ線路は、基板裏面に接地導体を備えてい
る。よって、例えば、中心導体の線幅をより細線化して
細線部を作製すれば、容易にその誘導成分をより大きく
して線路インピーダンスを変化させることができる。
又、細線化された中心導体の線幅をより拡幅して拡幅部
を形成すれば、容量成分をより大きくして線路インピー
ダンスを変化させることができる。よって、ボンディン
グワイヤによる反射損失を低減する高周波回路を容易に
形成することができる。
【0021】又、請求項6に記載の高周波回路によれ
ば、その線路を基板裏面に第1接地導体、基板上面に中
心導体と該中心導体の両側に形成された第2接地導体か
らなるコプレーナ線路とする。コプレーナ線路は、中心
導体の線幅のみならず第2接地導体との離間距離によっ
ても線路インピーダンスを調整できる。例えば、同じ線
幅の中心導体に対して、上記離間距離を調整することに
より、より広範囲に誘導成分や容量成分を変化させるこ
とができる。よって、様々な線路に対してより柔軟に入
力端と出力端でのインピーダンス整合を図ることができ
る。従って、より利便性の高い高周波回路となる。
【0022】又、請求項7に記載の高周波回路によれ
ば、フィルタを構成する線路インピーダンスの異なる線
路の線路パラメータ(線路インピーダンスと電気長)
は、接続される両線路の線路インピーダンスをZ1 ,Z
2 、形成されるフィルタの伝送行列Wの要素をW11
A、W12=B、W21=C、W22=Dとする時、そのフィ
ルタの入力端でのインピーダンス整合条件Z1 =(AZ
2 +B)/(CZ2 +D)と出力端での整合条件Z2
(DZ1 +B)/(CZ1 +A)が成立するように決定
される。
【0023】上記行列要素A,B,C,Dは、線路イン
ピーダンスの変化を、例えば、細線部と拡幅部とで構成
した場合には、細線部のパラメータ(インピーダンスZ
a 、電気長θa )及び拡幅部のパラメータ(インピーダ
ンスZb 、電気長θb )の関数である。又、上記行列要
素A,B,C,Dにおいては、フィルタと接続される線
路とのインピーダンス整合条件、例えばフィルタ入力端
で上流を見たインピーダンスZ 1 と下流を見たインピー
ダンスが等しいとおけば、Z1 =(AZ2 +B)/(C
2 +D)が成立する。又、フィルタの出力端で下流を
見たインピーダンスZ2 と上流を見たインピーダンスが
等しいとおけば、Z2 =(DZ1 +B)/(CZ1
A)が成立する。更に、伝送行列に関しては、AD−B
C=1が成立する。
【0024】ここで、線路インピーダンスZ1 、Z2
既知であるので、行列要素A,B,C,Dには3つの関
係式が成立する。よって、細線部のパラメータと拡幅部
のパラメータで表されたA,B,C,Dを代入すれば、
上記4パラメータ(Za 、θ a 、Zb 、θb )間に3つ
の関係式が成立する。よって、上記4つのパラメータの
うち1つを任意に決定すれば、他の3パラメータは一意
に決定される。例えば、拡幅部の電気長θb を任意に決
定すれば、拡幅部のインピーダンスZb 、及び細線部の
インピーダンスZa と電気長θa が決定される。即ち、
拡幅部及び細線部の形状が容易に決定される。尚、説明
を分かり易くするために、線路インピーダンスの変化と
して、細線部と拡幅部とを用いて説明したが、線路イン
ピーダンスの変化は、この細線部、拡幅部だけに限らな
い。又、線路インピーダンスの変化する部分は3以上で
あっても良い。このようにして、線路インピーダンスの
異なる線路の線路パラメータを決定すれば、上記フィル
タの入力端においても出力端においてもインピーダンス
整合がなされるので、高周波信号を反射させることはな
い。よって、反射損失を最小とする線路パラメータを容
易に作成できる高周波回路となる。
【0025】尚、上記接続される線路はその線路インピ
ーダンスZ1 ,Z2 が等しい場合も含む。又、その場合
は上記フィルタの入力端と出力端におけるインピーダン
ス整合条件は、四端子回路網の入力端と出力端における
電圧反射係数S11=S22=0、及び電圧透過係数S12
21=1と同一意味である。接続される線路インピーダ
ンスが等しい場合は、上記整合条件はこのような変形条
件も含む。特に、両線路の線路インピーダンスがZ0
等しい場合には、前記フィルタの伝送行列Wの要素をW
11=A、W12=B、W21=C、W22=Dとする時、フィ
ルタにおける電圧透過係数S12=2/(A+B/Z0
0 ・C+D)が略1となるように決定することを意味
する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。なお、本発明は下記実施例
に限定されるものではない。 (第1実施例)図1に本発明による高周波回路の1例を
示す。図は上面図である。本発明の高周波回路は、アル
ミナ等のセラミック基板10上に連続して形成されるコ
プレーナ線路20であり、通常のコプレーナ線路20A
とそれに連続して形成されたコプレーナ線路20B、2
0Cから構成される。これらは、入出力に使用するため
線路端部に形成される。
【0027】通常のコプレーナ線路20Aは、線幅66
μmの中心導体21aとその両側に形成された線幅33
0μmの第2接地導体22とからなり、その長さは任意
である。コプレーナ線路20Bは、中心導体が細線化さ
れた線幅30μm、長さ約140μmの細線部21bと
上記第2接地導体22とからなる。又、それに続くコプ
レーナ線路20Cは、中心導体の線幅が逆に拡幅された
100μm×115μmの拡幅部21cと上記第2接地
導体22からなる。又、上記セラミック基板10は厚さ
が約200μm、誘電率は9.6であり、その裏面には
第1接地導体が形成されている。即ち、上記コプレーナ
線路20A、20B、20Cはグランド付コプレーナ線
路(GCPW)である。尚、上記要素は、リソグラフィ
技術、CVD成膜技術、エッチング技術等の半導体プレ
ーナー技術によって作製される。
【0028】図2に本実施例の高周波回路の実装例を示
す。図2(a)は、実装順を示す俯瞰図、図2(b)は
実装後の断面図である。上記セラミック基板10は、先
ず真鍮等の接地金属板110に接合される。次に、セラ
ミックス基板10に設けられた開口部12を介して、半
導体チップ50が接地金属板110上に形成された凹部
111内に挿入される(図2(a))。最後に、ボンデ
ィングワイヤ40により半導体チップ50の所定個所が
上記高周波回路の端部に接続される(図2(b))。
【0029】図3に接続部分の拡大図を示す。図は、本
実施例のコプレーナ線路20と半導体チップ50に形成
されたコプレーナ線路30とをボンディングワイヤ40
で接続した図である。図3(a)にその上面図を、図3
(b)にその断面図を示す。コプレーナ線路20の拡幅
部21cとコプレーナ線路30の中心導体31及び、第
2接地導体22と接地導体32がそれぞれボンディング
ワイヤ40で接続されている。尚、上記半導体チップ5
0は、例えば厚さ450μm、誘電率11.9のGaA
s基板上に形成されたスイッチ素子である。それは、図
示はしないが、例えばPINダイオード等の素子が上記
コプレーナ線路30の中心導体31と接地導体32間に
形成された素子である。尚、上記コプレーナ線路30の
中心導体幅は約56μm、接地導体幅は約330μm、
その離間距離は約42μmである。又、セラミック基板
10は、裏面の第1接地導体11により接地されている
(図3(b))。
【0030】上記コプレーナ線路20とコプレーナ線路
30を接続するボンディングワイヤ40は誘導成分であ
る。これが高周波素子の挿入損失の主原因となってい
る。図4にボンディングワイヤ40のインピーダンスと
それによる挿入損失及び反射損失を示す。図4(a)が
挿入損失であり、図4(b)が反射損失である。これ
は、50オーム線路をインピーダンスZC =100Ω、
200Ω、300Ωの3種のボンディングワイヤ40で
接続した場合の特性である。ボンディングワイヤ長が長
くなるに従い、挿入損失、反射損失が増大するのが分か
る。次に、上記ボンディングワイヤ40の誘導成分を打
ち消す高周波回路の設計方法を説明する。
【0031】図5に中心導体21a,細線部21b,拡
幅部21cとボンディングワイヤ40及び接続される線
路の簡略図を示す。これは、コプレーナ線路20B、2
0C、ボンディングワイヤ40を線路パラメータで表し
て、その3線路で構成されるフィルタの入力端と出力端
でのインピーダンス整合条件を求めようとするものであ
る。換言すれば、端部にコプレーナ線路20B、20C
を作製し、ボンディングワイヤ40の誘導成分とでイン
ピーダンス変換フィルタを構成して反射損失を低減しよ
うとするものである。
【0032】詳細には、上記伝送線路を図5に示すよう
に、細線部21bを有するコプレーナ線路を線路インピ
ーダンスZa 、電気長θa の第1伝送線路Ha 、拡幅部
21cを有するコプレーナ線路を線路インピーダンスZ
b 、電気長θb の第2伝送線路Hb 、ボンディングワイ
ヤ40を線路インピーダンスZc 、電気長θc の伝送線
路HC として説明する。
【0033】第1伝送線路Ha の伝送行列Fa は次式で
表現される。
【数1】 [ cosθa j Za sin θa ] [ jsinθa / Za cosθa ] …(1) 尚、[ ] は各行の成分を表しており、全体で行列を表現
している。Fa は2行2列の行列である。又、θa は電
気的長さであり、線路の物理的長さをLa とすると、θ
a =2πLa /λである。ここに、λは高周波信号の波
長である。
【0034】同様に、第2伝送線路H bの伝送行列Fb
は次式で表される。
【数2】 [ cosθb j Zb sin θb ] [ jsinθb / Zb cosθb ] …(2) 但し、θb =2πLb /λ
【0035】そして、ボンディングワイヤ40の伝送行
列Fc は次式で得られる。
【数3】 [ 1 jωL] [ 0 1] …(3) 但し、Lはボンディングワイヤ40のインダクタンス、
ωは高周波信号の角周波数である。
【0036】よって、フィルタとしての伝送行列WはF
a b c で表せられる。伝送行列Wの要素をW11
A、W12=B、W21=C、W22=Dとする時、各成分は
次式で表現できる。
【0037】
【数4】 A=- Za sin θa sin θb / Zb +cosθa cos θb …(4)
【数5】 B=jωL( cosθa cos θb - Za sin θa sin θb / Zb ) +j( Zb cos θa sin θb + Za sin θa cos θb ) …(5)
【数6】 C= jcos θa sin θb /Zb +jsinθa cos θb /Za …(6)
【数7】 D=−ωL(sin θa cos θb / Za +cos θa sin θb / Zb ) + (-Zb sin θa sin θb / Za +cosθa cos θb ) …(7)
【0038】ここで、四端子回路網において、高周波信
号が損失なく伝搬する条件は上記フィルタと接続される
線路が整合することである。即ち、フィルタ入力端で上
流を見たインピーダンスZ1 と下流を見たインピーダン
スが等しいと置けば、次式が成立する。
【数8】 Z1 =(AZ2 +B)/(CZ2 +D) …(8) 又、出力端で下流を見たインピーダンスZ1 と上流を見
たインピーダンスが等しいと置けば、次式が成立する。
【数9】 Z2 =(DZ1 +B)/(CZ1 +A) …(9)
【0039】又、上記行列要素A,B,C,D間には、
|w|=1から次式が成立する。
【数10】 AD−BC=1 …(10) ここで線路インピーダンスZ1 、Z2 は50Ω等の既知
であるので、行列要素A,B,C,Dは3関係式で結ば
れる。
【0040】ここで、上式(8)、(9)、(10)に
各行列要素A,B,C,Dを代入すれば、4パラメータ
b 、θb 、Zc 、θc 間にも3関係式が成立する。よ
って、この4パラメータのうち例えば拡幅部21cを含
む線路Hb のインピーダンスZb を任意に決定すれば、
他の3パラメータは一意に決定される。即ち、拡幅部の
形状と細線部の形状が容易に決定される。 これによ
り、反射損失を最小とする線路パラメータを容易に作成
できる高周波回路となる。尚、上記任意の決定は、線幅
等の製造限界を考慮して選択される。そして、その範囲
内であれば複数の解が得られる。又、詳細には全体の電
磁界シミュレーションを行い、電気長の微調整が行われ
る。本実施例の高周波回路は、このように設計されて作
製される。
【0041】次に、上記設計法を定性的に説明する。図
6(a)に接続されたコプレーナ線路20、30におけ
る各位置A,B,C,Dを、図6(b)にその位置にお
ける反射係数を示す。図6(b)は、スミスチャートで
ある。スミスチャートは、伝送線路における反射係数Γ
を表したものであり、横軸が実数、縦軸が虚数である。
反射係数Γは次式で与えられる。
【0042】
【数11】 Γ(x)=(Z−Z0 )/(Z+Z0 )・exp (−2jβx) =u+jv …(11) ここに、 x:線路における位置 Z:位置xにおけるインピーダンス Z0 :線路インピーダンス β :波数 u :実数部 v :虚数部 である。
【0043】図6(a)において、観察位置がA→B→
C→Dと移動する場合を想定する。先ずA点では、Z=
0 であるので上式(11)よりΓ(x)=0である。
よって、図6(b)においてはA点の反射係数を表す位
置A’は原点となる。次に、B点ではボンディングワイ
ヤ40のインピーダンスZ=jωLを経るので、上記
(11)式より、正規化抵抗=1の円上を右方向に移動
し、B点での反射係数Γは第1象限のB’点に移動す
る。次いで、C点では拡幅部21cによる容量成分Z=
−j/ωCを経るので、等価正規化コンダクタンス円上
を右方向に移動し、第4象限のC’点に移行する。そし
て最後に、細線部21bによるインピーダンスZ=jω
L’を通過させることにより、正規化抵抗=1の円上を
右方向に移動し、D’点(D点での反射係数を表す点)
が原点A’に移行せられる。これは、D点では再び反射
係数を0とすることを意味する。換言すれば、インピー
ダンス整合がなされて高周波信号が伝搬されることを意
味する。上記伝送行列による1連の操作は、スミスチャ
ート上ではこのような反射係数の変遷を意味する。これ
により、容易に反射損失を低減する高周波回路が設計で
きることが確認される。
【0044】上記方法で、設計され作製された本実施例
の高周波回路の効果を示す。効果を実証するため、高周
波スイッチ素子(MMIC)単体の特性と高周波スイッ
チ素子を搭載した場合の特性比較を示す。特性は、挿入
損失特性とアイソレーション特性である。図7(a)に
高周波スイッチ素子単体の挿入損失特性とアイソレーシ
ョン特性を、図7(b)に本実施例の高周波回路に同じ
高周波スイッチ素子を搭載した場合のそれを示す。横軸
が周波数(GHz)、縦軸がにアイソレーション特性及
び挿入損失特性である。共に、実線で示した曲線aが挿
入損失を示し、破線で示した曲線bがアイソレーション
を示している。
【0045】図から分かるように、76.5GHzでの
挿入損失は、単体で約−1.5dB、高周波回路への搭
載で約−1.9dBである。これは、接続部以外の線路
長(約3mm)での損失(図1におけるコプレーナ線路
20Aでの損失)が約0.4dBと予想されるため、接
続部では殆ど損失がないことを意味してしている。又、
アイソレーション特性に関しても、良好な特性を示して
いる。上述の様に、端部にフィルタを形成して、そのフ
ィルタを伝送行列を用いてインピーダンスが整合される
ように設計すれば、挿入損失、アイソレーションに優れ
た高周波回路とすることができる。
【0046】(第2実施例)第1実施例は、2つのコプ
レーナ線路間を接続する場合の高周波回路であった。本
実施例は、2つのマイクロストリップ線路を接続する場
合の高周波回路である。図8に第2実施例の高周波回路
を示す。図は、回路パターンの上面図である。本実施例
の高周波回路は、中心導体121a、その幅が縮小され
た細線部121b、そして逆に導体幅が拡幅された拡幅
部121cから構成される。尚、図示しないが、この高
周波回路は第1実施例同様に裏面に接地導体を有したセ
ラミック基板上に形成され、その接地導体とでマイクロ
ストリップ線路が形成される。そして、ボンディングワ
イヤ40によって他のマイクロストリップ線路60に接
続される。
【0047】このように構成しても、細線部121bを
有するマイクロストリップ線路の伝送行列をFa、拡幅
部121cの伝送行列をFb、ボンディングワイヤ40
の伝送行列をFc、そして、伝送行列FaFbFcから
なるフィルタの両側の線路インピーダンスをそれぞれZ
1 、Z2 とすれば、第1実施例と同様の議論が成立す
る。よって、マイクロストリップ線路を使用した線路に
も、その端部に細線部121bと拡幅部121cを形成
すれば、第1実施例と同様に挿入損失の低減された高周
波回路とすることができる。
【0048】(第3実施例)第1実施例及び第2実施例
は、2つの線路をボンディングワイヤ等で接続する際の
高周波回路の1例であった。本実施例は、同一基板上に
2種類の異なる線路を形成し、ボンディングワイヤ長を
0とした1例である。即ち、異なる種類の線路を蒸着等
の成膜技術によって、連続して接続する場合の高周波回
路である。本発明は、このような線路変換にも適用でき
る。
【0049】図9にその回路パターンの上面図を示す。
本実施例の高周波回路は、コプレーナ線路80とそれに
連続して形成され、第2接地導体73の線幅が縮小され
た括れ部75、及び約λ/4以上の長さを有する線路変
換部70から構成される。線路変換部70においては、
第1実施例及び第2実施例と同様、中心導体81の線幅
が細線化された細線部71、及び拡幅された拡幅部72
が形成されている。又、この線路変換部70の接地導体
73は、例えば中心導体81に所定の離間距離(約50
μm)を有して形成され、コプレーナ線路80の方向に
その幅が徐々に増大されて形成されて、上記括れ部75
は端部との間の長さがλ/4に設定されている。そし
て、上記拡幅部72には、スパッタリング等の成膜技術
でマイクロストリップ線路60が連続して形成(接続)
される構成である。尚、図の接地導体73は中心導体8
1に対して対称に配置されているが、一方のみが記述さ
れている。
【0050】この場合、線路変換部70は上記中心導体
81の線幅によって3分割されたコプレーナ線路70
A、70B,70Cの従続接続と見ることができる。こ
れらにそれぞれ伝送行列Fa、Fb,Fcを適用し、そ
の入力端と出力端でインピーダンスをそれぞれZ1 ,Z
2 に整合をさせるようにすれば、第1実施例と同様な議
論が成立する。これにより、細線部71及び拡幅部72
のインピーダンスZと電気長θL 等の線路パラメータを
決定すれば、この線路変換部70において高周波信号を
反射させることはない。
【0051】又、接地導体73の線幅がコプレーナ線路
80の方向に徐々に増大されて形成され、λ/4長さで
括れ部75を有する構成は、コプレーナ線路型の電界モ
ードをマイクロストリップ線路型の電界モードに、又は
その逆に、徐々にそして完全に変換する構成である。上
記接地導体73において、開放された端部からλ/4長
さに形成された括れ部75は、中心導体の両側に形成さ
れた第2接地導体の電位を仮想的なショートとする。こ
れは、信号の電界が中心導体からこの仮想ショートに向
くように変換する構成である。例えば、マイクロストリ
ップ線路60を伝搬した信号の伝搬モードは、ここで完
全にコプレーナ線路のそれに変換され、コプレーナ線路
80に伝搬される。通常、伝搬モードの異なる線路を接
続すると、そのモードの不連続性による反射及び漏れが
発生する。上記構成は、この異なる2つの電界モードを
徐々にそして完全に変換する。これにより、伝搬する信
号の反射と漏れを低減させている。よって、伝搬モード
の不連続による反射損失、漏れ損失も回避することがで
きる。従って、同一基板上に形成された異種の線路を損
失なく接続することのできる高周波回路となる。
【0052】(変形例)以上、本発明の一実施例を示し
たが、他に様々な変形例が考えられる。例えば、第1実
施例において誘導成分は中心導体を細線化することによ
って形成したが、図10に示す様に両側に形成された第
2接地導体にλ/4より短いオープンスタブ(開放分
岐)を形成してもよい。様々な誘導成分形成方法の一例
を10図に示す。図10(a)は中心導体と第2接地導
体間に、図10(b)は第2接地導体内部にスタブ90
を形成したものである。スタブ長さをλ/4に設定すれ
ば、スタブ分岐部がショートとなり高周波信号はスタブ
近傍で反射される。逆に言えば、スタブ長さがλ/4長
さ以下であれば、誘導成分が形成される。又、図10
(c)に示すように第2接地導体の所定個所に凹部を形
成し、中心導体と第2接地導体間の離間距離を所定値よ
り大きく設定すれば、その個所において線路インピ−ダ
ンスが増大する。これによっても、誘導成分を作製する
ことができる。更に、図10(d)に示すように中心導
体にλ/4長さ以下のスタブを形成しても誘導成分を作
製してもよい。
【0053】又、上記実施例では、セラミックス基板に
アルミナ系を用いたが、ジルコニア系等他のセラミック
ス基板でもよい。材質に係わらず、第1実施例と同等の
誘電率を有する誘電体基板なら特に限定するものではな
い。
【0054】又、第1実施例〜第3実施例において、接
続される線路の材質には言及しなかったが、その材質は
同一であっても異種であってもよい。一方がアルミ合金
配線で他方が金配線等であってもよい。又、その線路イ
ンピーダンスは異ならせて説明したが、同一でも良いこ
とは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る高周波回路の上面
図。
【図2】本発明の第1実施例に係わる高周波回路の実装
説明図。
【図3】第1実施例に係る高周波回路と他の線路との接
続上面図。
【図4】ボンディングワイヤと損失特性の関係図。
【図5】各線路を伝送行列で表した説明図。
【図6】接続された線路の各位置に対する反射係数位置
を表したスミスチャート。
【図7】第1実施例に係る高周波回路の特性を示す比較
図。
【図8】第2実施例に係る高周波回路と他の線路との接
続上面図。
【図9】第3実施例に係る高周波回路と他の線路との接
続上面図。
【図10】変形例に係る誘導成分を形成するコプレーナ
線路パターン。
【符号の説明】 10 セラミック基板 11 第1接地導体 20、20A コプレーナ線路 20B、20C コプレーナ線路 21a、121a 中心導体 21b、121b 細線部 21c、121c 拡幅部 22 第2接地導体 30 コプレーナ線路 31 中心導体 32 接地導体 40 ボンディングワイヤ 50 半導体チップ 60 マイクロストリップ線路 70 線路変換部 80 コプレーナ線路 90 スタブ 110 接地金属板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に形成された中心導体と接地導体から
    なる線路であって、該線路の端部に他の線路が接続され
    る高周波回路において、 前記端部に、前記中心導体と前記接地導体の少なくとも
    一方の部分的な形状変形により線路インピーダンスを変
    化させることでフィルタを形成し、該フィルタの入力端
    と出力端でインピーダンス整合されることを特徴とする
    高周波回路。
  2. 【請求項2】前記形状変形による線路インピーダンスの
    変化により、誘導成分と容量成分を発生させて、前記フ
    ィルタを形成することを特徴とする請求項1に記載の高
    周波回路。
  3. 【請求項3】前記線路インピーダンスの変化は、前記中
    心導体の一部が細線化された細線部と、前記中心導体の
    線幅が拡幅された拡幅部とにより生じ、前記細線部と前
    記拡幅部の線路パラメータ(線路インピーダンスと電気
    長)は前記フィルタの入力端と出力端でインピーダンス
    整合されるように決定されることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の高周波回路。
  4. 【請求項4】前記端部は、所定接続手段によって前記他
    の線路と接続され、前記フィルタは前記所定接続手段を
    含んで構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項に記載の高周波回路。
  5. 【請求項5】前記線路は、基板裏面に接地導体、基板上
    面に中心導体が形成されたマイクロストリップ線路であ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1
    項に記載の高周波回路。
  6. 【請求項6】前記線路は、基板裏面に第1接地導体、基
    板上面に前記中心導体と前記中心導体の両側に形成され
    た第2接地導体からなるコプレーナ線路であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の
    高周波回路。
  7. 【請求項7】前記フィルタを構成する線路インピーダン
    スの異なる線路の線路パラメータ(線路インピーダンス
    と電気長)は、接続される両線路の線路インピーダンス
    をZ1 ,Z2 、前記フィルタの伝送行列Wの要素をW11
    =A、W12=B、W21=C、W22=Dとする時、 前記フィルタの入力端でのインピーダンス整合条件Z1
    =(AZ2 +B)/(CZ2 +D)と出力端での整合条
    件Z2 =(DZ1 +B)/(CZ1 +A)が成立するよ
    うに決定されることを特徴とする請求項1乃至請求項6
    のいずれか1項に記載の高周波回路。
  8. 【請求項8】前記フィルタを構成する線路インピーダン
    スの異なる線路の線路パラメータ(線路インピーダンス
    と電気長)は、接続される両線路の線路インピーダンス
    をZ0 、前記フィルタの伝送行列Wの要素をW11=A、
    12=B、W21=C、W22=Dとする時、 前記フィルタにおける電圧透過係数S12=2/(A+B
    /Z0 +Z0 ・C+D)が略1となるように決定される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項
    に記載の高周波回路。
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