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JP2001151951A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

Info

Publication number
JP2001151951A
JP2001151951A JP33313799A JP33313799A JP2001151951A JP 2001151951 A JP2001151951 A JP 2001151951A JP 33313799 A JP33313799 A JP 33313799A JP 33313799 A JP33313799 A JP 33313799A JP 2001151951 A JP2001151951 A JP 2001151951A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
olefin
meth
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33313799A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasufumi Hirota
保史 広田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP33313799A priority Critical patent/JP2001151951A/ja
Publication of JP2001151951A publication Critical patent/JP2001151951A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】他の優れた性質を損なうことなく、特に異形押
出成形性が良好なポリオレフィン系エラストマーを提供
する。 【解決手段】オレフィン系エラストマー(A)100重
量部当たり0.05〜30重量部のポリ(メタ)アクリ
レート系樹脂(B)を配合する。オレフィン系エラスト
マー(A)としては、オレフィン系ゴム(a1)30〜
90重量%とプロピレン系重合体(a2)10〜70重
量%とこれらの2成分の合計量100重量部当たり0.
05〜5重量部の加硫剤を含有する組成物が好適に使用
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性エラスト
マー組成物に関し、詳しくは、特に異形押出成形性に優
れた熱可塑性エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴム的な軟質材料であって、加硫
工程を要せず、熱可塑性樹脂と同様な成形加工性を有す
る熱可塑性エラストマーが、自動車部品、家電部品、医
療、食品用機器部品、電線および雑貨などの分野で注目
され使用されている。現在、斯かる熱可塑性エラストマ
ーには、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリウレ
タン系、ポリエステル系、塩ビ系などの種々の系統のポ
リマーが開発され、市販されている。しかしながら、こ
れらの材料であっても、ゴム弾性、強度、柔軟性、異形
押出成形加工性、経済性、リサイクル性などの面でそれ
ぞれ欠点を有し、必ずしも満足のいくものではない。
【0003】上記の熱可塑性エラストマーの中でポリオ
レフィン系エラストマーは、耐候性、ゴム弾性、経済性
などが優れるものの、押出成形の際平滑な押出外観が得
られないこと、異形度の高い押出成形が困難であること
等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実状に鑑
みてなされたものであり、その目的は、他の優れた性質
を損なうことなく、特に異形押出成形性が良好なポリオ
レフィン系エラストマーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の欠点
を克服するために研究を重ねた結果、特定の材料からな
る組成物が異形押出成形性に優れることを見い出し、本
発明を完成させるに至った。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、オレフィン系
エラストマー(A)100重量部当たり0.05〜30
重量部のポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)を配合
して成ることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物
に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、オレフィン系
エラストマー(A)とポリ(メタ)アクリレート系樹脂
(B)とを必須成分とする。
【0008】<オレフィン系エラストマー(A)>本発
明で使用するオレフィン系エラストマー(A)として
は、オレフィン系ゴム(ゴム状のオレフィン共重合体)
(a1)とプロピレン系重合体(a2)が主成分の組成
物から成るエラストマーが好適である。斯かるオレフィ
ン系エラストマーは、例えば、三菱化学社製「サーモラ
ン」、三井石油化学社製「ミラストマー」、住友化学社
製「住友TPE」、AESジャパン社製「サントプレー
ン」等の市販品がある。本発明においては押出成形用の
品種を選択して使用するのが好ましい。
【0009】本発明においては、特に、オレフィン系ゴ
ム(a1)とプロピレン系重合体(a2)と加硫剤とを
含有するオレフィン系エラストマー(A)が好適に使用
される。
【0010】上記のオレフィン系ゴム(a1)として
は、エチレン−プロピレン系共重合体ゴム、エチレン−
プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)、
エチレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム、プ
ロピレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム等の
オレフィンを主成分とする弾性共重合体が挙げられる。
これらの中ではEPDMが好ましい。
【0011】上記の非共役ジエンとしては、ジシクロペ
ンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエ
ン、メチレンノルボルネン、エチリレデンノルボルネン
等が挙げられるが、特にエチリデンノルボルネンが好ま
しい。オレフィン系ゴム(a1)のより好ましい具体例
としては、エチレン含量が55〜75重量%、非共役ジ
エン含有量が1〜10重量%のEPDMである。エチレ
ン含量が55重量%未満であると押出成形性が低下し、
75重量%より多いと柔軟性が失われる傾向がある。
【0012】上記のプロピレン系重合体(a2)として
は、特に制限されないが、ポリプロピレン又はポリプロ
ピレンと炭素数が2以上のα−オレフィンとの共重合体
が好ましい。炭素数が2以上のα−オレフィンの具体例
としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−
メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン、3−
メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−オクテン等が挙げられる。
【0013】上記のプロピレン系重合体(a2)のメル
トフローレート(MFR)は、JIS K−7210の
表1、条件14に従って測定した、温度230℃、荷重
21.18Nの値として、通常0.01〜20g/10
分、好ましくは0.1〜10g/分の範囲である。MF
Rが上記の範囲外の場合は成形性に問題が生じる恐れが
ある。また、エチレン含量は好ましくは1重量%以上で
ある。エチレン含量が余りに少ない場合は外観良好な押
出成形品が得られない恐れがある。
【0014】上記の加硫剤としては、有機過酸化物、フ
ェノール樹脂、硫黄などが挙げられる。これらの中で
は、有機過酸化物ガ好ましい。
【0015】有機過酸化物としては、2、5−ジメチル
−2、5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2、
5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キシン−3、1、3−ビス(t−ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼン、1、1−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)−3、5−トリメチルシクロヘキサン、2、5−ジ
メチル−2、5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン
−3、ジクミルパーオキシド等が挙げられるる。これら
の中では、特に、臭気性およびスコーチ性の点におい
て、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン又は2、5−ジメチル−2、5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3が好ましい。
【0016】本発明においては加硫剤と共に架橋助剤を
併用することも出来る。主な架橋助剤としては、硫黄、
p−キノンジオキシム、ニトロソベンゼン、ジフェニル
グアニジン、N−メチル−N−4−ジニトロソアニリ
ン、トリメチロールプロパン−N、N’−m−フェニレ
ンジマレイミドの様なペルオキシ架橋用助剤、ジビニル
ベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタ
クリレートの様な多官能性メタクリレートモノマー等が
挙げられる。上記の様な化合物の使用により、均一かつ
温和な架橋反応が期待できる。
【0017】上記のオレフィン系エラストマー(A)に
おいて、各成分の使用割合は次の通りである。オレフィ
ン系ゴム(a1)とプロピレン系重合体(a2)の合計
量に対し、オレフィン系ゴム(a1)は、通常30〜9
0重量%、好ましくは40〜85重量%、プロピレン系
重合体(a2)は10〜70重量%、好ましくは15〜
60重量%である。オレフィン系ゴム(a1)の使用割
合が30重量%未満の場合は、組成物および得られる成
形品の柔軟性が失われ、オレフィン系ゴム(a1)の使
用割合が90重量%を超える場合は成形性が悪化する。
【0018】そして、加硫剤の使用量は、オレフィン系
ゴム(a1)及びプロピレン系重合体(a2)の混合物
100重量部当たり、通常0.005〜5重量部、好ま
しくは0.05〜2重量部である。加硫剤の使用量が
0.005重量部未満の場合は架橋反応の効果が小さ
く、5重量部より多い場合は押出外観が悪化しかつ経済
的に有利でない。また、架橋助剤の使用量はオレフィン
系ゴム(a1)及びプロピレン系重合体(a2)混合物
100重量部当たり、通常0.005〜4重量部、好ま
しくは0.05〜3重量部である。架橋助剤の添加量が
0.005重量部未満の場合は効果が現れず、4重量部
より多い場合は経済的に有利でない。
【0019】<ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)
>本発明において、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂
(B)は、成形加工性を改良する目的で使用され、アク
リル基またはメタクリル基を有する単量体を主成分とす
るビニル単量体の重合体を意味する。
【0020】アクリル基またはメタクリル基を有する単
量体とは、アクリル基またはメタクリル基を1つ以上有
する単量体のことであり、例えば、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレー
ト、2−メチルブチルアクリレート、3−メチルブチル
アクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘプチ
ルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、1,2−プロピレン
グリコールジアクリレート、1,3−プロピレングリコ
ールジアクリレート、1,2−ブチレングリコールジア
クリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレー
ト、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,
5−ジアクリロキシペンタン、1,6−ジアクリロキシ
ヘキサン、1,12−ジアクリロキシドデカン等のジア
クリレート、1,2,3−プロピレングリコールトリア
クリレート等のトリアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリ
レート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメ
タクリレート、2−メチルブチルメタクリレート、3−
メチルブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレ
ート、n−ヘプチルメタクリレート、n−オクチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のア
ルキルメタクリレート、1,2−プロピレングリコール
ジメタクリレート、1,3−プロピレングリコールジメ
タクリレート、1,2−ブチレングリコールジメタクリ
レート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレー
ト、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、
1,5−ジメタクリロイルオキシペンタン、1,6−ジ
メタクリロイルオキシヘキサン、1,12−ジメタクリ
ロイルオキシドデカン等のジメタクリレート、1,2,
3−プロピレングリコールトリアクリレート等のトリア
クリレート等が挙げられる。そして、これらは2種以上
使用してもよい。
【0021】本発明において、ポリ(メタ)アクリレー
ト系樹脂(B)としては、得られる樹脂組成物の成形加
工性の観点から、炭素数が4〜30である直鎖または分
鎖基のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレー
トが好ましく、炭素数8〜30である直鎖または分岐鎖
のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが
更に好ましい。
【0022】必要に応じて使用される、ポリ(メタ)ア
クリレート系樹脂(B)の共重合成分としては、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、ビニルグリシジルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートのグリシジルエーテル等のエポキ
シ基を有するビニル単量体、アミノ基、ヒドロキシ基、
メルカプト基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、ジ
カルボン酸基、ジカルボン酸無水物基、ハロゲン基、ハ
ロゲン化カルボニル基などの官能基を有するビニル単量
体、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレン
グリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコ
ールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジ
メタクリレート等の(メタ)アクリレート、アリルメタ
クリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレート等のアリル化合物などの重合性不飽和結合
を2つ以上有するビニル単量体、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン等の芳香族アルケニル化合
物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン
化ビニル化合物、エチレン、プロピレン等のα−オレフ
ィン等のビニル単量体が挙げられる。これらの共重合成
分は、2種以上使用することが出来、重合成分全体の5
0重量%以下になる様に使用される。
【0023】ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)が
2種以上の単量体から成る場合、その共重合体のタイプ
は、特に限定されるものではなく、ランダム共重合体、
ジブロック、トリブロック、マルチブロック、櫛形ブロ
ック等のブロック共重合体、多段階グラフト共重合体な
どの何れであってもよい。また、ポリ(メタ)アクリレ
ート系樹脂の構造は、特に限定されるものではなく、直
鎖型、分岐型、多層型などの何れであってもよい。
【0024】ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)の
製造方法は、特に限定されるものではなく、アクリル基
またはメタクリル基を1つ以上有する1種以上の単量体
を主成分とし、バルク、溶液、乳化、懸濁などの系にお
いて、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合など
の公知の重合の何れであってもよい。
【0025】ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)の
製造においては、重合開始剤、重合触媒、連鎖移動剤、
分子量調節剤、有機溶媒、分散媒、乳化剤、分散剤など
の通常公知の重合添加剤が使用される。
【0026】ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)の
重量平均分子量は、特に限定されないが、その下限は1
00万が好ましく、その上限は1000万が好ましい。
分子量が100万未満の場合は、溶融時の粘度が低く、
得られる樹脂組成物の異形成形性が低下することがあ
る。
【0027】<熱可塑性エラストマー組成物>本発明の
ポリ熱可塑性エラストマー組成物における(メタ)アク
リレート系樹脂(B)の使用量は、オレフィン系エラス
トマー(A)100重量部当たり、0.05〜30重量
部、好ましくは0.1〜10重量部である。ポリ(メ
タ)アクリレート系樹脂(B)の使用量が0.05重量
部未満の場合は、その効果が発揮されず、30重量部を
超える場合は得られる組成物のゴム弾性や強度が劣る。
【0028】本発明の熱可塑性エラストマー組成物に
は、上記の成分の他に特にポリテトラフルオロエチレン
を配合するのが好ましい。ポリテトラフルオロエチレン
は、僅かな剪断力で繊維化する性質を有しているため、
成形加工性や機械的性質が改良される。ポリテトラフル
オロエチレンの配合量は、ポリ(メタ)アクリレート系
樹脂(B)100重量部に対し、0.1〜90重量部の
範囲が好ましい。ポリテトラフルオロエチレンの配合量
が0.1重量部未満の場合は十分な配合効果が発揮され
ず、90重量部を超える場合は得られる組成物の親和性
が低下して成形品の外観が劣る。ポリテトラフルオロエ
チレン(B)を配合したポリ(メタ)アクリレート系樹
脂(B)は、三菱レーヨン社から例えば「メタブレン
A−3000」という商品名で市販されている。
【0029】更に、本発明においては、機械的特性や加
工性の一層の改良を図るため、鉱物油系軟化剤を使用す
ることが出来る。斯かる鉱物油系軟化剤としては、パラ
フィン系、ナフテン系、芳香族系などの種類があるが、
特にパラフィン系軟化剤が好ましい。鉱物油系軟化剤
は、オレフィン系ゴム(a1)及びプロピレン系重合体
(a2)の混合物100重量部当たり、通常150重量
部以下、好ましくは130重量部以下である。鉱物油系
軟化剤を使用する場合、その最低使用量は、オレフィン
系ゴム(a1)及びプロピレン系重合体(a2)混合物
100重量部当たり通常0.1重量部である。
【0030】本発明の熱可塑性エラストマー組成物に
は、上記の各成分に加え、本発明の効果を著しく損なわ
ない範囲で各種目的に応じ他の任意の配合成分を配合す
ることが出来る。斯かる成分としては、例えば、充填
材、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、
中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリッ
プ剤、分散剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付
与剤、金属不活性化剤、分子量調整剤、防菌剤、防黴
材、蛍光増白剤などの各種添加物、前記必須成分以外の
熱可塑性樹脂およびエラストマー、フィラー等が挙げら
れる。
【0031】前記必須成分以外の熱可塑性樹脂として
は、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン
・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合
体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン
・メタクリル酸エステル共重合体の様なエチレン・α−
オレフィン共重合体、ポリエチレン、ポリブテン−1樹
脂などのポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル
系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等のポリエステル系樹脂、ポリオキシメチレン
ホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリ
オキシメチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹
脂などが挙げられる。
【0032】また、前記必須成分以外のエラストマーと
しては、例えば、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、
スチレン・イソプレン共重合体ゴム等のスチレン系エラ
ストマー等が挙げられる。更に、充填材としては、ガラ
ス繊維、中空ガラス球、炭素繊維、タルク、炭酸カルシ
ウム、マイカ、チタン酸カリウム繊維、シリカ、二酸化
チタン、カーボンブラック等が挙げられる。
【0033】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は例
えば次の様にして製造することが出来る。
【0034】オレフィン系ゴム(a1)とプロピレン系
重合体(a2)とを混合物として加硫剤の存在下で動的
に熱処理する。ここに、「動的に熱処理する」とは溶融
状態で混錬することを指す。上記の熱処理は、例えば、
バンバリーミキサー、ミキシングロール、ニーダー、押
出機などの混練装置を使用して行われる。加硫剤として
有機過酸化物を使用する場合、熱処理温度は、使用する
有機過酸化物の半減期が1分未満となる温度が好まし
く、通常で130〜280℃から選択される。また、時
間は通常1〜30分の範囲から選択される。
【0035】ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)及
び鉱物油系軟化剤などの他の成分は、任意の段階で混合
することが出来る。例えば、鉱物油系軟化剤は、オレフ
ィン系ゴム(a1)に予め添加されていてもよい。
【0036】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
通常の熱可塑性樹脂で使用されている装置で容易に成形
ができ、押出成形、射出成形などが可能である。本発明
の組成物は特に押出成形に適している。本発明の熱可塑
性エラストマー組成物の用途としては、ウェザーストリ
ップ、ガラスランチャンネル等の自動車部品、電気冷蔵
庫のガスケット、窓周りのパッキン、電線被覆などに適
している。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例で
各成分として使用した材料は次の通りである。なお、以
下において、「%」は重量%、「部」は重量部を意味す
る。
【0038】(a1−1):エチレン−プロピレン−エ
チリデンノルボルネン共重合体ゴム(エチレン含量70
%、エチリデンノルボルネン含量5.5%)、油展量1
00%、ML=400、(ML:ムーニー粘度(ML1
+4 100℃)、ASTMD−927−57Tに準
拠、以下、同じ)
【0039】(a1−2):エチレン−プロピレン−エ
チリデンノルボルネン共重合体ゴム(エチレン含量66
%、エチリデンノルボルネン含量4.5%)、ML=8
【0040】(a2−1):メタアクリレート/ポリテ
トラフルオロエチレン樹脂(三菱レーヨン社製「メタブ
レン A−3000」)
【0041】(a2−2):メタアクリレート樹脂(三
菱レーヨン社製「メタブレン P−530」)
【0042】(B):プロピレン系共重合体(MFR
(230℃、21.18N)=0.7g/10分)
【0043】POX:2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
【0044】TMP:トリメチロールプロパントリメタ
クリレート
【0045】(C):パラフィン系プロセスオイル(出
光石油化学(株)製「PW−380」)
【0046】また、使用した評価方法は以下の(1)〜
(7)の通りである。そして、(5)〜(7)の測定に
はシリンダ温度220℃、金型温度40℃で射出成形し
て得られた2mm厚のシートを使用した。
【0047】(1)異形成形性:次の様にして試料の成
形およびRaの測定を行った。すなわち、三菱重工製φ
40mm単軸押出機(L/D=22、圧縮比2.8のフ
ルフライトスクリュー)を使用し、成形温度ホッパー
下:160℃、シリンダ:170〜190℃、ダイス:
180℃、スクリュー回転数:25rpmの条件で成形
を行い、図1に示す断面形状の異形押出成形品(1)を
得た。そして、得られた異形品を目視観察し、次の表1
に示す評価基準で判定した。
【0048】
【表1】 ◎:ダイス形状と略同等の形状(図1に示す断面形状の
異形押出成形品)が得られる。 ○:図1に示す左右のリップ部がへたるが水平の本体部
には付かない。 △:図1に示す左右のリップ部がへたり水平の本体部と
付く。 ×:成型品の一部が切れるか或いは成形できない。
【0049】(2)ダイスウェル(DS):(株)東洋
精機製キャピラリーレオメーター(ノズル径1mm、L
/D=20)を使用し、温度200℃、せん断速度60
8sec-1で押し出して測定した。
【0050】(3)メルトテンション(MT):(株)
東洋精機製キャピラリーレオメーター(ノズル径1m
m、L/D=20)を使用し、温度200℃、せん断速
度300sec-1で押し出して測定した。
【0051】(4)表面粗さ(Ra):JIS B06
01に準拠し、次の様にして試料の成形およびRaの測
定を行った。すなわち、押出機のダイスとして平板状ダ
イスを使用した以外は上記(1)の異形成形性評価の場
合と同様にして成形を行った。そして、得られた押出成
形品表面について、東洋精密社製表面粗さ計「サーフコ
ム570A」により中心線平均粗さRaを測定した。
【0052】(5)硬度(Hs):JIS K6301
に準拠(JIS−A、瞬間値)
【0053】(6)圧縮永久歪み(CS):JIS K
6301に準拠(70℃、22時間、25%圧縮)
【0054】(7)引張応力(TS):JIS K63
01に準拠(JIS−3号ダンベル、引張速度500m
m/min)
【0055】実施例1 成分(a1−1)82%と成分(a2)18%の混合物
100部当たり、成分(b1)1.5部、POX0.3
5部、TMP0.80部を配合し、ヘンシェルミキサー
にて1分間ブレンドした後、同方向2軸押出機(神戸製
鋼製「KTX44」、L/D=41、シリンダブロック
数=11)の第1供給口へ45kg/hの速度で投入し
て溶融混練を行いペレット化した。評価結果を表2に示
す。
【0056】実施例2 成分(a1−1)20%、成分(a1−2)53%、成
分(a2)27%の混合物100部当たり、成分(b
1)1.5部、POX0.35部、TMP0.80部を
配合し、ヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした
後、同方向2軸押出機(神戸製鋼製「KTX44」、L
/D=41、シリンダブロック数=11)の第1供給口
へ40kg/hの速度で投入し、更に、途中設けられた
オイル注入口から成分(C)33部を供給して溶融混練
を行いペレット化した。評価結果を表2に示す。
【0057】実施例3 実施例2において、成分(b1)の使用量を0.5部に
変更した以外は実施例2と同様の操作を行った。評価結
果を表2に示す。
【0058】実施例4 実施例2において、成分(b1)1.5部の代りに成分
(b2)0.5部を使用した以外は実施例2と同様の操
作を行った。評価結果を表2に示す。
【0059】比較例1 成分(a1−1)82%と成分(a2)18%の混合物
100部当たり、POX0.35部とTMP0.8部と
を配合し、ヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした
後、同方向2軸押出機(神戸製鋼製「KTX44」、L
/D=41、シリンダブロック数=11)の第1供給口
へ45kg/hの速度で投入して溶融混練を行いペレッ
ト化した。評価結果を表2に示す。
【0060】比較例2 成分(a1−1)20%、成分(a1−2)53%、成
分(a2)27%の混合物100部当たり、POX0.
35部とTMP0.80部とを配合し、ヘンシェルミキ
サーにて1分間ブレンドした後、同方向2軸押出機(神
戸製鋼製「KTX44」、L/D=41、シリンダブロ
ック数=11)の第1供給口へ40kg/hの速度で投
入し、更に、途中設けられたオイル注入口から成分
(C)33部を供給して溶融混練を行いペレット化し
た。評価結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2より、オレフィン系エラストマー
(A)にポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)を配合
することにより、メルトテンション及びダイスウェルが
増加し、ゴム弾性や機械的強度を落とすことなく、異形
成形性および押出外観が向上していることが分かる。
【0063】
【本発明の効果】本発明によれば、特定材料の配合によ
り、他の優れた性質を損なうことなく、特に異形押出成
形性が良好なポリオレフィン系エラストマーが提供さ
れ、本発明の工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】異形成形性評価のために成形した異形押出成形
品の断面説明図
【符号の説明】
1:異形押出成形品

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系エラストマー(A)100
    重量部当たり0.05〜30重量部のポリ(メタ)アク
    リレート系樹脂(B)を配合して成ることを特徴とする
    熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 オレフィン系エラストマー(A)がオレ
    フィン系ゴム(a1)30〜90重量%とプロピレン系
    重合体(a2)10〜70重量%とこれらの2成分の合
    計量100重量部当たり0.05〜5重量部の加硫剤を
    含有する請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)
    100重量部当たり0.1〜90重量部のポリテトラフ
    ルオロエチレンを配合して成る請求項1又は2に記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】 ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(B)
    とポリテトラフルオロエチレンとが予め配合された組成
    物として使用される請求項1〜3の何れかに記載の組成
    物。
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