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JP2001013308A - プリズム式ビームスプリッタ - Google Patents

プリズム式ビームスプリッタ

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Publication number
JP2001013308A
JP2001013308A JP11181665A JP18166599A JP2001013308A JP 2001013308 A JP2001013308 A JP 2001013308A JP 11181665 A JP11181665 A JP 11181665A JP 18166599 A JP18166599 A JP 18166599A JP 2001013308 A JP2001013308 A JP 2001013308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric layer
refractive index
prism
beam splitter
index material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11181665A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Okumura
勝 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP11181665A priority Critical patent/JP2001013308A/ja
Publication of JP2001013308A publication Critical patent/JP2001013308A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透過率・反射率の波長依存性が低く、P偏光
成分とS偏光成分との特性差が小さいプリズム式ビーム
スプリッタを提供する。 【解決手段】 光半透膜(HM)は、第1プリズム(Pr1)側
から第2プリズム(Pr2)側へ順に、低屈折率材料又は中
屈折率材料から成る第1誘電体層(L1)と、高屈折率材料
から成る第2誘電体層(L2)と、Agから成る金属膜(LM)
と、高屈折率材料から成る第3誘電体層(L3)と、低屈折
率材料又は中屈折率材料から成る第4誘電体層(L4)と、
の5層構造を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリズム式ビームス
プリッタに関するものであり、例えば各種光学機器(光
ディスク装置等)に光導波路結合・分岐用の主要光学部
品等として用いられるプリズム式ビームスプリッタに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ビームスプリッタには、以下のような光
学的性質が要求される。第1の光学的性質は、透過率・
反射率の波長依存性が低いことである。広い可視波長域
にわたって透過率特性や反射率特性がフラットでない
と、色づき等の問題が生じるからである。第2の光学的
性質は、吸収率が小さいことである。吸収率が大きい
と、光量が低下して高い効率が得られないからである。
第3の光学的性質は、P偏光成分とS偏光成分との特性
差が小さいことである。偏光成分に対する性能が影響を
受けやすいデリケートな光学系では、P,S各偏光成分
の透過率・反射率について特性差が大きいと、色づき等
の問題が生じるからである。
【0003】上記光学的性質を備えるための従来の仕様
として、金属膜のみを有するもの、単元素半導体を有す
るもの、金属膜と誘電体層を有するものが挙げられる。
金属膜を構成する材料としては、銀(Ag),アルミニウム
(Al),金(Au),クロム(Cr)等が挙げられる。また、広い
可視波長域にわたって透過率・反射率の波長依存性を低
くするのに適した金属材料としては、銀やアルミニウム
が一般的である。耐環境試験等の信頼性を考慮した場
合、銀よりもアルミニウムが選択されることが多い。し
かしアルミニウムを用いると、銀を用いた場合よりも金
属薄膜の膜厚が薄くなり、製造工程における膜厚制御が
難しくなる。このため、精度の高い光学特性が要求され
る場合には、その製造しやすさから銀(Ag)膜を用いて構
成することが望ましい。
【0004】金属膜として銀膜を有するビームスプリッ
タは、特公昭62-39401号公報,特開昭60-28603号公報,
特開平7-20306号公報等で提案されている。特公昭62-39
401号公報で提案されているビームスプリッタは、プリ
ズムより高い屈折率材料から成る誘電体薄膜を一方のプ
リズムと銀膜との間に備えており、プリズムより低い屈
折率材料から成る誘電体薄膜を他方のプリズムと銀膜と
の間に備えている。特開昭60-28603号公報で提案されて
いるビームスプリッタは、中屈折率材料から成る誘電体
層を一方のプリズムと銀膜との間に備えており、高屈折
率材料から成る誘電体層を他方のプリズムと銀膜との間
に備えている。特開平7-20306号公報で提案されている
ビームスプリッタは、屈折率が1.8より大きく2.6以下の
材料から成る第1誘電体層を一方のプリズムと銀膜との
間に備えており、屈折率が2.1以上2.6以下の材料から成
る第2誘電体層と屈折率が1.8より大きく2.1以下の材料
から成る第3誘電体層とを他方のプリズムと銀膜との間
に備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれのビームスプリッタおいても、透過率・反射率の波
長依存性やP,S各偏光成分の特性差が十分に改善され
ているとは言えない。
【0006】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであって、透過率・反射率の波長依存性が低く、P
偏光成分とS偏光成分との特性差が小さいプリズム式ビ
ームスプリッタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明のプリズム式ビームスプリッタは、第1
プリズム,第2プリズム,及びその第1,第2プリズム
間に設けられた光半透膜から成るプリズム式ビームスプ
リッタであって、前記光半透膜が、前記第1プリズム側
から前記第2プリズム側へ順に、低屈折率材料又は中屈
折率材料から成る第1誘電体層と、高屈折率材料から成
る第2誘電体層と、Agから成る金属膜と、高屈折率材料
から成る第3誘電体層と、低屈折率材料又は中屈折率材
料から成る第4誘電体層と、の5層構造を有することを
特徴とする。
【0008】第2の発明のプリズム式ビームスプリッタ
は、上記第1の発明の構成において、前記第1誘電体層
を構成している材料の屈折率が1.38〜1.75の範囲にあ
り、前記第2誘電体層を構成している材料の屈折率が2.
00〜2.60の範囲にあり、前記第3誘電体層を構成してい
る材料の屈折率が2.00〜2.60の範囲にあり、前記第4誘
電体層を構成している材料の屈折率が1.38〜1.75の範囲
にあることを特徴とする。
【0009】第3の発明のプリズム式ビームスプリッタ
は、上記第1の発明の構成において、前記第1誘電体層
を構成している材料がAl2O3,SiO2又はMgF2であり、前
記第2誘電体層を構成している材料がZrO2とTiO2との混
合物,ZnS又はTiO2であり、前記第3誘電体層を構成し
ている材料がZrO2とTiO2との混合物,ZnS又はTiO2であ
り、前記第4誘電体層を構成している材料がAl2O3,SiO
2又MgF2であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施したプリズム
式ビームスプリッタを、図面を参照しつつ説明する。図
1に、プリズム式ビームスプリッタの一実施の形態を断
面的に示す。このビームスプリッタは、第1プリズム(P
r1),第2プリズム(Pr2),及びその第1,第2プリズム
(Pr1,Pr2)間に設けられた光半透膜(HM)から成ってい
る。第1,第2プリズム(Pr1,Pr2)は共に直角プリズム
である。ビームスプリッタに対する入射光(L)は、第1
プリズム(Pr1)側から入射し、光半透膜(HM)で反射光(L
R)と透過光(LT)とに分けられる。そして、反射光(LR)は
第1プリズム(Pr1)を通ってビームスプリッタから射出
され、透過光(LT)は第2プリズム(Pr2)を通ってビーム
スプリッタから射出される。
【0011】光半透膜(HM)は、第1プリズム(Pr1)側か
ら第2プリズム(Pr2)側へ順に、低屈折率材料又は中屈
折率材料から成る第1誘電体層(L1)と、高屈折率材料か
ら成る第2誘電体層(L2)と、銀(Ag)から成る金属膜(LM)
と、高屈折率材料から成る第3誘電体層(L3)と、低屈折
率材料又は中屈折率材料から成る第4誘電体層(L4)と、
の5層構造を有している。第1〜第4誘電体層(L1〜L4)
や金属膜(LM)の形成は、第1プリズム(Pr1)又は第2プ
リズム(Pr2)に誘電体蒸着又は金属蒸着を施すことによ
り行われる。また、光半透膜(HM)を介した第1プリズム
(Pr1)と第2プリズム(Pr2)との貼り合わせは、例えば紫
外線硬化樹脂から成る接着剤(図中省略)を用いて行われ
る。
【0012】第1〜第4誘電体層(L1〜L4)を構成してい
る低・中・高屈折率材料は、その屈折率の違いで一般的
に分類されているものである。具体的には、低屈折率材
料の屈折率は1.38〜1.55の範囲にあり、中屈折率材料の
屈折率は1.5〜1.8の範囲にあり、高屈折率材料の屈折率
は1.8〜2.6の範囲にある。そしてここでは、第1誘電体
層(L1)を構成している材料の屈折率は1.38〜1.75の範囲
にあり、第2誘電体層(L2)を構成している材料の屈折率
は2.00〜2.60の範囲にあり、第3誘電体層(L3)を構成し
ている材料の屈折率は2.00〜2.60の範囲にあり、第4誘
電体層(L4)を構成している材料の屈折率は1.38〜1.75の
範囲にあるのが望ましい。
【0013】また、低屈折率材料の具体例としてはSiO2
やMgF2が挙げられ、中屈折率材料の具体例としてはAl2O
3が挙げられ、高屈折率材料の具体例としてはZrO2とTiO
2との混合物,ZnS又はTiO2が挙げられる。したがって、
第1誘電体層(L1)を構成する材料としてはAl2O3,SiO2
又はMgF2を用い、第2誘電体層(L2)を構成する材料とし
てはZrO2とTiO2との混合物,ZnS又はTiO2を用い、第3
誘電体層(L3)を構成する材料としてはZrO2とTiO2との混
合物,ZnS又はTiO2を用い、第4誘電体層(L4)を構成す
る材料としてはAl2O3,SiO2又MgF2を用いることが望ま
しい。
【0014】上記のような特徴的な5層構造を採用する
ことにより、設計の自由度が向上する。このため、透過
率特性と反射率特性とを広い可視波長域にわたってほぼ
等しくするとともに、透過率・反射率の波長依存性を低
くすることが可能である。さらに、P偏光成分とS偏光
成分との特性差を小さくすることが可能である。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施したプリズム式ビームス
プリッタを、その光学構成及び分光特性を挙げて更に具
体的に示す。表1〜表7に、実施例1〜5;比較例1,
2のビームスプリッタの光学構成をそれぞれ示し、図2
〜図10に、実施例1〜5;比較例1〜4のビームスプ
リッタの分光特性をそれぞれ示す。図2〜図10の分光
特性図において、RsはS偏光成分の反射率(細い実
線)、RpはP偏光成分の反射率(細い破線)、TsはS偏
光成分の透過率(太い実線)、TpはP偏光成分の透過率
(太い破線)であり、膜面への入射角は45°である。
【0016】比較例3(図9)は実施例1において第1,
第4誘電体層(L1,L4)を屈折率1.80の材料で構成し
たものであり、その屈折率は屈折率範囲1.38〜1.75
の上限を上回っている。比較例4(図10)は実施例1に
おいて第2,第3誘電体層(L2,L3)を屈折率1.90の材料
で構成したものであり、その屈折率は屈折率範囲2.00〜
2.60の下限を下回っている。いずれの場合も、P偏光成
分とS偏光成分とのバラツキがかなり大きくなってい
る。なお、屈折率範囲1.38〜1.75の下限を下回る材料、
及び屈折率範囲2.00〜2.60の上限を上回る材料は、現状
では知られていない。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】
【表5】
【0022】
【表6】
【0023】
【表7】
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、透
過率特性と反射率特性とを広い可視波長域にわたってほ
ぼ等しくするとともに、透過率・反射率の波長依存性を
低くすることが可能である。さらに、P偏光成分とS偏
光成分との特性差を小さくすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリズム式ビームスプリッタの一実施の形態を
示す図。
【図2】実施例1の分光特性を示すグラフ。
【図3】実施例2の分光特性を示すグラフ。
【図4】実施例3の分光特性を示すグラフ。
【図5】実施例4の分光特性を示すグラフ。
【図6】実施例5の分光特性を示すグラフ。
【図7】比較例1の分光特性を示すグラフ。
【図8】比較例2の分光特性を示すグラフ。
【図9】比較例3の分光特性を示すグラフ。
【図10】比較例4の分光特性を示すグラフ。
【符号の説明】
Pr1 …第1プリズム Pr2 …第2プリズム HM …光半透膜 L1 …第1誘電体層 L2 …第2誘電体層 LM …金属膜 L3 …第3誘電体層 L4 …第4誘電体層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1プリズム,第2プリズム,及びその
    第1,第2プリズム間に設けられた光半透膜から成るプ
    リズム式ビームスプリッタであって、 前記光半透膜が、前記第1プリズム側から前記第2プリ
    ズム側へ順に、低屈折率材料又は中屈折率材料から成る
    第1誘電体層と、高屈折率材料から成る第2誘電体層
    と、Agから成る金属膜と、高屈折率材料から成る第3誘
    電体層と、低屈折率材料又は中屈折率材料から成る第4
    誘電体層と、の5層構造を有することを特徴とするプリ
    ズム式ビームスプリッタ。
  2. 【請求項2】 前記第1誘電体層を構成している材料の
    屈折率が1.38〜1.75の範囲にあり、前記第2誘電体層を
    構成している材料の屈折率が2.00〜2.60の範囲にあり、
    前記第3誘電体層を構成している材料の屈折率が2.00〜
    2.60の範囲にあり、前記第4誘電体層を構成している材
    料の屈折率が1.38〜1.75の範囲にあることを特徴とする
    請求項1記載のプリズム式ビームスプリッタ。
  3. 【請求項3】 前記第1誘電体層を構成している材料が
    Al2O3,SiO2又はMgF2であり、前記第2誘電体層を構成
    している材料がZrO2とTiO2との混合物,ZnS又はTiO2
    あり、前記第3誘電体層を構成している材料がZrO2とTi
    O2との混合物,ZnS又はTiO2であり、前記第4誘電体層
    を構成している材料がAl2O3,SiO2又MgF2であることを
    特徴とする請求項1記載のプリズム式ビームスプリッ
    タ。
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