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JP2001093989A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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Publication number
JP2001093989A
JP2001093989A JP26938299A JP26938299A JP2001093989A JP 2001093989 A JP2001093989 A JP 2001093989A JP 26938299 A JP26938299 A JP 26938299A JP 26938299 A JP26938299 A JP 26938299A JP 2001093989 A JP2001093989 A JP 2001093989A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
storage node
potential
read
bit line
Prior art date
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Pending
Application number
JP26938299A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Terano
登志夫 寺野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP26938299A priority Critical patent/JP2001093989A/ja
Publication of JP2001093989A publication Critical patent/JP2001093989A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】DRAMゲインセルにおいて、読み出しトラン
ジスタの閾値電圧を特別なプロセスの増加なしに調整で
き、ロジック混載に適した構造とする。 【解決手段】データを電位変化として保持する記憶ノー
ドSNと、記憶ノードSNにゲートが接続され、ビット
線BLにソースまたはドレインの一方が接続され、記憶
ノードSNの電位に応じてオンまたはオフし記憶データ
をビット線BLに読み出す読み出しトランジスタTRと
を有する。この読み出しトランジスタTRのゲート電極
が、チャネルの導電型と逆の導電型を有する半導体材
料、たとえば読み出しトランジスタTRがnMOSFE
Tの場合にp+ ポリシリコンからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるDRAM
ゲインセルと称され、内部の記憶ノードに保持されたデ
ータを読み出しトランジスタにより増幅してビット線に
読み出すメモリセル構成の半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、高密度、大容量の半導体メモリと
して最も代表的なDRAM(Dynamic Random Access Mem
ory)では、ビット線と共通電位線との間にワード線の電
位によりオン/オフが制御されるトランジスタと、メモ
リキャパシタとを直列接続させてメモリセルが構成され
ている。この1トランジスタ−1キャパシタ型のメモリ
セルでは、メモリキャパシタとトランジスタとの接続中
点が記憶ノードとなり、この記憶ノードに蓄えられた電
荷量の差によりデータの“1”と“0”を判別する。記
憶データの読み出しに際して安定動作を確保するには、
ビット線に十分な大きさの電位変化を現出させることが
必要である。したがって、メモリキャパシタの電荷を蓄
積可能な容量(キャパシタ容量)を大きくするために、
特殊形状をしたキャパシタ電極の形成工程あるいは高誘
電体材料からなる膜の形成工程などを含む専用プロセス
が必須となる。
【0003】ところが、半導体メモリセルの専有面積の
縮小化にともない、キャパシタ容量値そのものが低下し
がちな傾向にあるうえ、大容量化によりビット線容量も
増大するため、ノイズに埋もれることなく読み出し可能
なビット線電位の変化が以前にも増して得にくくなって
いるということが顕著な問題になってきた。したがっ
て、構造および材料を変更せずにセル面積の縮小を進め
るとした場合、DRAMセルの読み出し信号が小さくな
り、ついにはメモリセルに記憶されたデータを検出する
ことが困難になることが予想される。
【0004】また、近年、LSIのシステム化が進み、
様々な種類のメモリ混載ロジックLSIが以前にもまし
て多く実現されるようになってきた。このため、DRA
Mの単位面積当たりのキャパシタ容量を増大させるより
も、むしろキャパシタ専用プロセスを廃止してロジック
部と出来るだけ共通化したプロセスにするほうが、コス
トメリットが出しやすくなってきた。
【0005】そこで、書き込み用と読み出し用を含む複
数のトランジスタを有し、記憶データを読み出しトラン
ジスタで増幅してビット線に出力する、いわゆるゲイン
セルが再び注目を集めている。ゲインセルとして、たと
えば、2つの読み出しトランジスタと1つの書き込みト
ランジスタを有する3トランジスタ型、書き込みおよび
読み出しトランジスタと記憶ノードの昇圧用キャパシタ
とを有する2トランジスタ−1キャパシタ型などが知ら
れている。
【0006】この従来のDRAMゲインセルのうち、2
トランジスタ−1キャパシタ型セルの回路図を図11に
示す。この従来のDRAMゲインセル100は、書き込
みトランジスタTW、読み出しトランジスタTRおよび
キャパシタCAPから構成される。書き込みトランジス
タTWは、ゲートが書き込みワード線WWLに接続さ
れ、ソース,ドレインの一方が書き込みビット線WBL
に接続されている。読み出しトランジスタTRは、ゲー
トが書き込みトランジスタTWのソース,ドレインの他
方に接続され、ソースが読み出しビット線RBLに接続
され、ドレインが電源電圧VDDの供給線VDDに接続さ
れている。キャパシタCAPは、一方電極が読み出しト
ランジスタTRと書き込みトランジスタTWの接続中点
に接続され、他方電極が読み出しワード線RWLに接続
されている。このキャパシタCAPの一方電極、およ
び、これに接続された読み出しトランジスタTRと書き
込みトランジスタTWの接続中点が、当該メモリセルM
Cの記憶ノードSNをなす。
【0007】このメモリセル100では、記憶ノードS
Nの電荷蓄積量を変えることによって、読み出しトラン
ジスタTRのゲート電極のバイアス値を変化させる。た
とえば、記憶ノードSNの電荷蓄積量がゼロ、または、
読み出し時の所定バイアス条件下で読み出しトランジス
タTRがオンしない程度に少ない状態を記憶データの
“0”に対応させ、読み出しトランジスタTRがオンす
るほど電荷の蓄積がある状態を記憶データの“1”に対
応させる。
【0008】書き込み時には、書き込みワード線WWL
を活性化して書き込みトランジスタTWをオンさせて、
書き込みビット線WBLの設定電位に応じて、上記した
記憶ノードSNの電荷蓄積量を変更する。
【0009】また、読み出し時には、記憶データ“1”
の場合、上記した記憶ノードSNの電荷蓄積量が相対的
に多いので読み出しトランジスタTRがオンして、電荷
が電源電圧VDDの供給線から読み出しビット線RBLに
供給され、その電位が上昇する。一方、記憶データ
“0”の場合、記憶ノードSNの電荷蓄積量がゼロまた
は相対的に少ないので読み出しトランジスタTRはオフ
のままとなり、ビット線RBLの電圧は初期状態(プリ
チャージ電圧)を維持する。この記憶データに応じた読
み出しビット線RBLの電位変化を、図示しないセンス
アンプで検出し、記憶データとして判別する。
【0010】このように、キャパシタCAPの電荷蓄積
は、記憶データに応じて読み出しトランジスタTRのオ
ン/オフが制御できる程度でよい。つまり、このメモリ
セルでは、1トランジスタ−1キャパシタ型DRAMセ
ルのようにキャパシタの蓄積電荷で直接、大きな容量の
ビット線を充放電する必要がないため、キャパシタの電
荷蓄積容量が小さくて済む。この結果、この構造のメモ
リセルでは、とくにキャパシタ構造を工夫して単位面積
当たりの電荷蓄積量を向上させなくてもよく、高い誘電
率のキャパシタ誘電体材料を開発する必要がない。ま
た、構造が複雑でないため作り易いうえ、ロジック配線
層と一括してキャパシタ電極を形成するなどプロセスの
共通化が容易で、その分、製造コストを低く抑えること
ができるという利点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のDRAMゲインセルを用いたメモリセルアレイを
ロジック回路と共に1チップ内に集積化した場合、必要
なトランジスタ閾値電圧がメモリ部とロジック部とで異
なることが問題となる。
【0012】ロジック部においては、年々厳しくなる高
速化、低電圧化の要求を満たすために、低電圧でも駆動
電流が大きくとれるようにトランジスタ閾値電圧を小さ
くして用いる傾向にある。
【0013】その一方、メモリ部ではDRAMゲインセ
ルを構成するトランジスタのうち読み出しトランジスタ
は、読み出しおよび書き込みワード線がローレベルの電
荷保持期間において、記憶ノードの電荷保持量が少ない
“0”記憶時、電荷保持量が多い“1”記憶時の双方で
オフしていなければならない。したがって、読み出しト
ランジスタのゲート閾値電圧は、“1”記憶時の記憶ノ
ード電位より大きく設定する必要がある。この電圧関係
が満たされないと読み出し時以外でも読み出しトランジ
スタがオンして、ビット線のラッチデータが破壊される
など、誤動作さの要因となる。また、この電圧関係を満
たしながら読み出しトランジスタの閾値電圧を低くする
と、データの論理値に応じた記憶ノードの電荷量差が小
さくなって動作マージンが低下しノイズに弱くなるた
め、この点でも誤動作の要因となる。
【0014】このような理由により、従来のメモリ混載
ロジックLSIでは、ロジック部とメモリ部ではトラン
ジスタ閾値電圧差を予め設ける必要がある。このため、
従来では、製造中に少なくとも一方側に対する選択的な
イオン注入などにより閾値電圧調整を行うためのプロセ
スが付加的に必要となり、その分のコスト増は避けられ
ないという不利益があった。
【0015】本発明の目的は、DRAMゲインセルなど
読み出しトランジスタのゲート電位の大小によってデー
タが記憶される半導体記憶装置において、読み出しトラ
ンジスタのゲート閾値電圧を特別なプロセスの増加なし
に調整可能な構造の半導体記憶装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体記憶
装置は、データを電位変化として保持する記憶ノード
と、上記記憶ノードにゲートが接続され、ビット線にソ
ースまたはドレインの一方が接続され、上記記憶ノード
の電位に応じてオンまたはオフし当該記憶データを上記
ビット線に読み出す読み出しトランジスタとを有し、上
記読み出しトランジスタのゲート電極が、チャネルの導
電型と逆の導電型を有する半導体材料からなる。
【0017】本発明は、2トランジスタ−1キャパシタ
型セル、3トランジスタ型セルなどに広く適用可能であ
る。たとえば、2トランジスタ−1キャパシタ型セルを
有する場合、上記記憶ノードと上記ビット線または他の
ビット線との間に接続され、ゲートに接続された書き込
みワード線の印加電圧に応じて上記データの記憶ノード
への書き込みを制御する書き込みトランジスタと、上記
記憶ノードと読み出しワード線との間に接続され、読み
出し時に記憶ノード電位を変化させるキャパシタとをさ
らに有する。
【0018】また、上記読み出しトランジスタは、ゲー
ト電極にp型ポリシリコンを含むnチャネル型の絶縁ゲ
ート電界効果トランジスタ、或いは、ゲート電極にn型
ポリシリコンを含むpチャネル型の絶縁ゲート電界効果
トランジスタのどちらでもよい。
【0019】上記読み出しトランジスタのチャネル導電
型がn型の場合、電荷保持条件として、その閾値電圧
は、上記書き込みワード線および上記読み出しワード線
がローレベルをとるときに、上記データの論理に応じて
異なる値をとる上記記憶ノードの電位より、大きく設定
されている。また、この場合の正常な読み出し動作条件
として、読み出しトランジスタの閾値電圧は、上記記憶
ノードのハイレベルの電位と、読み出し時に上記読み出
しワード線に印加される電圧に応じて容量結合により上
昇する記憶ノードの電位上昇分との加算値より小さく、
かつ、上記記憶ノードのローレベルの電位と上記記憶ノ
ードの電位上昇分との加算値より大きい値に設定されて
いる。この読み出しトランジスタのチャネル導電型がn
型の場合、その電荷保持条件と正常な読み出し動作条件
を総括すると、その閾値電圧は、上記記憶ノードのハイ
レベルの電位と、読み出し時に上記読み出しワード線に
印加される電圧に応じて容量結合により上昇する記憶ノ
ードの電位上昇分との加算値より小さく、かつ、上記記
憶ノードのハイレベルの電位と上記記憶ノードの電位上
昇分との何れか大きい電位より大きい値に設定されてい
る。
【0020】好適に、上記ビット線に、ラッチ機能を備
えたセンスアンプが接続されている。
【0021】本発明に係る他の半導体装置は、データを
電位変化として保持する記憶ノードと、上記記憶ノード
にゲートが接続され、ビット線にソースまたはドレイン
の一方が接続され、上記記憶ノードの電位に応じてオン
またはオフし当該記憶データを上記ビット線に読み出す
読み出しトランジスタとを備えるメモリセルを複数配列
させたメモリセルアレイを含むメモリ部と、pチャネル
型絶縁ゲート電界効果トランジスタとnチャネル型絶縁
ゲート電界効果トランジスタとを含むCMOSトランジ
スタ回路部とを有し、上記読み出しトランジスタのゲー
ト電極が、チャネルの導電型と逆の導電型を有する半導
体材料からなる。
【0022】このような構成のメモリセルを行列状に配
置させてメモリセルアレイを構成した場合の動作におい
て、書き換えの際には、まず、書き込み動作の前に読み
出しを行い元データをセンスアンプにラッチしておく。
書き込みおよび読み出しトランジスタが共にnチャネル
型の場合の読み出しでは、たとえば、ビット線をディス
チャージした後、書き込みワード線電位をローレベルの
状態で、読み出しワード線にハイレベルの電位を設定す
る。キャパシタの容量結合により記憶ノード電位が上昇
し、記憶データ(記憶ノードの初期電位)に応じて読み
出しトランジスタがオンまたはオフする。これによりビ
ット線に記憶データに応じて電位差が生じる。この電位
差は、センスアンプで増幅されラッチされる。書き込み
では、まず、書き換え対象のセル(選択セル)が接続さ
れたビット線のみ新データを設定する。その後、読み出
しワード線電位をローレベルにした状態で、書き込みワ
ード線電位をローレベルからハイレベルに変化させる。
これにより、選択セルに新データが書き込まれ、他の非
選択セルは元データが再書き込みされる。
【0023】通常、絶縁ゲート電界効果トランジスタ
は、表面チャネル型とするために、nチャネル型にはn
型のゲート電極を用い、pチャネル型にはp型のゲート
電極を用いる。これに対し、本発明に係る半導体記憶装
置では、読み出しトランジスタのゲート電極に、チャネ
ルと逆導電型の不純物が導入されている。このため、チ
ャネルが形成されるp型半導体領域とp型ゲート電極材
料との間(または、チャネルが形成されるn型半導体領
域とn型ゲート電極材料との間)で仕事関数差が大きく
なって、ロジック部などで通常用いられる絶縁ゲート電
界効果トランジスタに比べ、大きな閾値電圧が実現され
ている。ゲート電極に対する異なる不純物の導入は、C
MOSトランジスタ回路部では常套的に行われているこ
とから、当該半導体装置内にCMOSトランジスタ回路
部を内蔵する場合、本発明の適用によって付加的な工程
は発生しない。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
半導体記憶装置のメモリセルアレイおよびその周辺回路
の要部を示すブロック図である。この半導体記憶装置1
において、メモリセルアレイ内にm個×n個(m,n:
任意の自然数)のメモリセル(DRAMゲインセル)が
マトリックス状に配置されている。また、各列に1つず
つ、参照セルRC、センスアンプSA、ディスチャージ
回路DCHおよび列選択回路が設けられている。
【0025】図2〜図4は、本発明が適用可能なDRA
Mゲインセルの構成例を示す回路図である。また、図5
は、図1の各列の要部構成を示す回路図である。図5に
示すように、DRAMゲンセルMCij(i=1〜m,
j=1〜n;以下、単にMCと表記)が各ビット線BL
に接続され、参照セルRCがビット線BLと対を成すビ
ット補線BL_に接続され、センスアンプSA、ディス
チャージ回路DCHおよび列選択回路がビット線BLと
ビット補線BL_の双方に接続されている。
【0026】図2に示すDRAMゲンセルMCは、2ト
ランジスタ−1キャパシタ型であり、書き込みトランジ
スタTW、読み出しトランジスタTRおよびキャパシタ
CAPから構成される。書き込みトランジスタTWは、
ゲートが書き込みワード線WWLに接続され、ソース,
ドレインの一方がビット線BLに接続されている。読み
出しトランジスタTRは、ゲートが書き込みトランジス
タTWのソース,ドレインの他方に接続され、ソースが
ビット線BLに接続され、ドレインが電源電圧VDDの供
給線VDDに接続されている。キャパシタCAPは、一
方電極が読み出しトランジスタTRと書き込みトランジ
スタTWの接続中点に接続され、他方電極が読み出しワ
ード線RWLに接続されている。このキャパシタCAP
の一方電極、および、これに接続された読み出しトラン
ジスタTRと書き込みトランジスタTWの接続中点が、
当該メモリセルMCの記憶ノードSNをなす。
【0027】これに対応して、図5における参照セルR
Cは、参照書き込みトランジスタRTW、参照読み出し
トランジスタRTRおよび参照キャパシタRCAPから
構成される。参照書き込みトランジスタRTWは、ゲー
トが参照書き込みワード線RWWLに接続され、ソー
ス,ドレインの一方がビット補線BL_に接続されてい
る。参照読み出しトランジスタRTRは、ゲートが参照
書き込みトランジスタRTWのソース,ドレインの他方
に接続され、ソースがビット補線BL_に接続され、ド
レインが電源電圧VDDの供給線VDDに接続されてい
る。参照キャパシタRCAPは、一方電極が参照読み出
しトランジスタRTRと参照書き込みトランジスタRT
Wの接続中点に接続され、他方電極が参照読み出しワー
ド線RRWLに接続されている。この参照キャパシタR
CAPの一方電極、および、これに接続された参照読み
出しトランジスタRTRと参照書き込みトランジスタR
TWの接続中点が、当該参照セルMCにおける参照電圧
の記憶ノードRSNをなす。
【0028】図3に示すDRAMゲンセルMCは、3ト
ランジスタ型であり、書き込みトランジスタTW、第1
読み出しトランジスタTR1および第2読み出しトラン
ジスタRT2から構成される。書き込みトランジスタT
Wは、ゲートが書き込みワード線WWLに接続され、ソ
ース,ドレインの一方がビット線BLに接続されてい
る。第1読み出しトランジスタTR1は、ゲートが読み
出しワード線RWLに接続され、ドレインがビット線B
Lに接続され、ソースが第2読み出しトランジスタRT
2のドレインに接続されている。第2読み出しトランジ
スタTR2は、ゲートが書き込みトランジスタTWのソ
ース,ドレインの他方に接続され、ドレインが第1読み
出しトランジスタTR1のソースに接続され、ソースが
共通電位線(たとえば接地線)に接続されている。第2
読み出しトランジスタTR2のゲートと書き込みトラン
ジスタTWの接続中点が、当該メモリセルMCの記憶ノ
ードSNをなす。
【0029】図4に示すDRAMゲインセルMCでは、
書き込みトランジスタTWが接続されたビット線(書き
込みビット線WBL)のほかに読み出しビット線RBL
が設けられ、読み出しビット線RBLに第1読み出しト
ランジスタTR1のドレインが接続されている。その他
の構成は、図3の場合と同じである。
【0030】センスアンプSAは、図5に示すように、
pMOSトランジスタPS1とnMOSトランジスタN
S1により構成されたCMOSインバータ、および、p
MOSトランジスタPS2とnMOSトランジスタNS
2により構成されたCMOSインバータとにより構成さ
れている。図示のように、センスアンプSAは、これら
のインバータの入力端子と出力端子が互いに交差して接
続されたラッチ回路である。
【0031】センスアンプSAにおいて、pMOSトラ
ンジスタPS1,PS2のソースがともに正側駆動電圧
の供給線SPLに接続され、nMOSトランジスタNS
1,NS2のソースがともに負側駆動電圧の供給線SN
Lに接続されている。pMOSトランジスタPS1とn
MOSトランジスタNS1の各ドレイン、およびpMO
SトランジスタPS2とnMOSトランジスタNS2の
各ゲートがビット線BLに接続されている。同様に、p
MOSトランジスタPS2とnMOSトランジスタNS
2の各ドレイン、およびpMOSトランジスタPS1と
nMOSトランジスタNS1の各ゲートがビット補線B
L_に接続されている。
【0032】ディスチャージ回路DCHは、トランジス
タQ1,Q2,Q3により構成されている。トランジス
タQ1は、電位等価(イコライジング)用のnMOSト
ランジスタであり、ビット線BLとビット補線BL_と
の間に接続されている。トランジスタQ2およびQ3
は、接地電位接続(グランディング)用のnMOSトラ
ンジスタであり、ビット線BLとビット補線BL_との
間に直列接続され、その接続中点が接地電位GNDの供
給線(接地線)に接続されている。トランジスタQ1,
Q2,Q3は、ともにディスチャージ制御信号EQの供
給線に接続されている。
【0033】列選択回路は、ビット線BLとデータ入出
力線I/Oとの間に接続されたトランジスタQ4と、ビ
ット補線BL_とデータ入出力補線I/O_との間に接
続されたトランジスタQ5とからなる。両トランジスタ
Q4,Q5は、たとえばnMOSトランジスタからな
り、ゲートが相互接続されて図示しない列デコーダに入
力されている。
【0034】本発明の実施形態に係る2トランジスタ−
1キャパシタ型メモリセルMCの平面パターン例を図6
に示す。また、図7に、図6のA−A線の概略断面図を
示す。なお、図6(A)は第2配線層の形成後を、図6
(B)は完成後を示したものであり、以後、これらの図
を用いて当該メモリセルの製造について述べる。
【0035】まず、半導体基板1内にp型のウエル(p
ウエル)2を形成し、その表面に所定パターンにて素子
分離絶縁層を形成する。つぎに、たとえば酸化シリコン
からなるゲート絶縁膜3とポリシリコンからなる第1配
線層を順に成膜する。このポリシリコンの成膜後のイオ
ン注入により、ポリシリコンにp型不純物とn型不純物
を打ち分ける。本例では、少なくとも読み出しトランジ
スタTRのゲート電極となるポリシリコン領域はp型と
する。ポリシリコン上に酸化シリコン膜4および窒化シ
リコン膜5の積層膜を堆積し、この積層膜4,5ととも
に下方のポリシリコンおよびゲート絶縁膜3をパターン
ニングする。これにより、図6(A)に示すように、p
ウエル2と直交しワード線方向(図の横方向)にセル間
を貫く書き込みワード線WWLと、pウエル2と直交し
セル内で局所的に設けられたp型の第1局所配線層20
とが形成される。
【0036】この第1配線層の側壁にサイドウォール絶
縁層6を形成する。また、その周囲のpウエル2表面に
最初は低濃度で、サイドウォール絶縁層6の形成後は高
濃度でn型不純物を導入してLDD構造を有するn型不
純物領域21を形成する。n型不純物領域21は、電源
電圧VDDの供給線VDDとして、ワード線方向にセル間
を貫き、ビット線方向(図の縦方向)に隣接する2セル
間で共有される配線部分を有する。この配線部分(電源
電圧供給線VDD)のすぐ脇で第1局所配線層20と直
交する部分のpウエル表面領域に、読み出しトランジス
タTRが形成される。また、書き込みワード線WWLと
直交する部分のpウエル表面領域に、書き込みトランジ
スタTWが形成される。
【0037】第1層間絶縁膜を成膜し、第1層間絶縁膜
をパターンニングして、n型不純物領域21上で開口す
るコンタクト孔22,23および第1局所配線層20上
で開口するコンタクト孔24を同時に形成する。このう
ち読み出しトランジスタTRの直ぐ脇でn型不純物領域
21上に開口したコンタクト孔22がビットコンタクト
BCの一部となる。第1層間絶縁膜上に第2局所配線層
25およびパッド層26を形成する。第2局所配線層2
5はコンタクト孔23,24間を接続し、パッド層26
はコンタクト孔22上に重ねられる。
【0038】第2層間絶縁膜を成膜し、第2層間絶縁膜
をパターンニングして、図6(B)に示すように、第1
ビアホール27,28を形成する。第1ビアホール27
は、パッド層26上に開口されビットコンタクトBCの
一部となる。第1ビアホール28は第2局所配線層25
上に開口する。第2層間絶縁膜上に、第1ビアホール2
7上に接するビット線BLと、第1ビアホール28上に
接するパッド層29を同時に形成する。
【0039】第3層間絶縁膜を成膜し、第3層間絶縁膜
をパターンニングして、パッド層29上に第2ビアホー
ル30を形成する。第3層間絶縁膜上に、第2ビアホー
ル30に接続する四角形状のキャパシタ下部電極層31
を形成する。キャパシタ誘電体膜を成膜した後、キャパ
シタ誘電体膜上に、ワード線方向のセル間を貫くキャパ
シタ上部電極層32を形成する。
【0040】このセル構造例では、トランジスタTR,
TWがともにバルク型でありトランジスタ特性および均
一性に優れ、配線層でキャパシタ電極を形成するためC
MOSトランジスタプロセスとの整合性がよいという利
点がある。
【0041】なお、このセル構造の形成では、読み出し
トランジスタTRのゲート電極20をp型とするため
に、レジストの形成とイオン注入の工程が必要となる。
しかし、この異なる導電型の不純物のゲート電極への注
入は、同時形成される他の回路、たとえば図5のCMO
Sセンスアンプ回路SAの形成では必要なものであり、
当該半導体装置の製造全体でみれば何ら工程増とならな
い。
【0042】つぎに、図5に示す回路の動作を、図8の
タイミングチャートを用いて説明する。図8のデータラ
ッチの前に、ディスチャージ回路DCHによりビット線
BLが接地電位GNDに保持される。制御信号EQがロ
ーレベルからハイレベルに推移すると、トランジスタQ
1がオンしてビット線BLおよびビット補線BL_を電
気的に接続するとともに、トランジスタQ2とQ3がオ
ンして、ビット線BLおよびビット補線BL_をともに
接地線に接続する。これにより、ビット線BLおよびビ
ット補線BL_に短時間で接地電位0Vが設定される。
また、このディスチャージ期間に、参照書き込みワード
線RWWLが活性化されて参照書き込みトランジスタR
TWがオンする。このため、参照セルRCの記憶ノード
RSNの電荷がビット補線BL_に放出され、この記憶
ノードRSNの電位が接地電位0Vに初期設定される。
【0043】データラッチは、書き込まれた記憶データ
をビット線BLに読み出してセンスアンプSAでラッチ
する動作である。この読み出しのとき、図8(A)に示
すように、まずローレベルで保持されていた読み出しワ
ード線RWLにハイレベルの読み出し電圧(たとえば、
電源電圧VDD)が印加される。これにより、図1の同一
ワード線に接続された全てのメモリセルMCにおいて、
記憶ノードSN電位Vsn、すなわち読み出しトランジス
タTRのゲート電位に応じて読み出しトランジスタTR
がオンまたはオフする。たとえば、“1”データ保持の
場合のみ読み出しトランジスタTRがオンして、ビット
線BLが電源電圧VDDにより充電される。“0”データ
保持の場合、読み出しトランジスタTRがオフのままで
ビット線BLに電位変化はない。
【0044】つぎに書き込みを行うが、書き込みに際し
ては、図8(A)に示すように読み出しワード線RWL
をハイレベルからローレベルに推移させた後、図8
(C)に示すように書き込みたい新データをビット線B
Lにセットする。つまり、選択セルが接続されたビット
線BLのみ列デコーダで選択して、図示しない書き込み
用のラッチ回路に保持されていた新データを、強制的に
選択ビット線BLに設定する。続いて、図8(B)に示
すように、書き込みワード線WWLをローレベルからハ
イレベルに設定して、ビット線BLにラッチされていた
データを選択セルと同一行のセル全てに対し一斉に書き
込む。これにより、非選択セルでは元データが再書き込
みされ、選択セルは新データに書き換えられる。その
後、書き込みワード線WWLがローレベルに戻される。
【0045】読み出しは、データラッチと同様にして、
読み出しワード線RWLをハイレベルにすることによ
り、記憶ノード内のデータがビット線BLに読み出され
る。このとき、読み出しワード線RWLの活性化と同時
に、参照読み出しワード線RRWLにもハイレベルの電
圧が設定される。参照セルRCは、その参照キャパシタ
RCAPの容量値および参照読み出しトランジスタRT
Rのゲート容量の設定値に応じて、参照読み出しワード
線RRWLの活性化による電位上昇幅がメモリセル側の
半分となるように予め設計されている。したがって、ビ
ット補線BL_の電位は、ビット線BLの保持データに
応じた変化幅の丁度中間値を維持しながら、ビット線B
Lとともに上昇する。
【0046】この保持データに応じたビット線BLの電
位変化がある程度生じた段階で、センスアンプSAが活
性化される。つまり、正側駆動電圧SPLが正の電圧、
たとえば電源電圧VDDになり、続いて負側駆動電圧SN
Lがたとえば接地電位0Vに変化する。これにより、ビ
ット補線BL_の中間値の電圧を参照電圧として、ビッ
ト線BLの電位差が電源電圧VDDの振幅いっぱいまで急
激に開いて信号増幅が行われる。センスアンプSAによ
り読み出されたデータは、列デコーダにより選択された
ものだけが、トランジスタQ4のオンによってデータ入
出力線I/Oに送出され、外部に出力される。
【0047】センスアンプSAはラッチ回路から構成さ
れているので、続いて書き戻し(リフレッシュ)を行う
ことができる。すなわち、トランジスタQ4およびQ5
をオフさせた後、図8(A),(B)に示すように、読
み出しワード線RWLをローレベルにし、続いて書き込
みワード線WWLをハイレベルにする。すると、センス
アンプSAで増幅されビット線BLにラッチされている
信号が、そのまま書き込みデータとして、オン状態の書
き込みトランジスタTWを介して記憶ノードSNに再書
込みされる。
【0048】なお、前記した読み出しは基本的に非破壊
のデータ読み出しである。すなわち、記憶ノードSNの
電荷はキャパシタに誘起されて増加するが、読み出し期
間中に書き込みトランジスタTWはオフし、読み出しト
ランジスタTRは絶縁ゲート型なので、電荷の消失は書
き込みトランジスタTWのオフリーク電流によるものが
主である。したがって、リフレッシュは読み出しのたび
に行う必要はなく、比較的に長い時間ごとに定期的に行
えば足りる。
【0049】つぎに、図2のセルにおいて、正常動作の
ためのトランジスタ閾値電圧の条件を提示する。いま、
書き込みトランジスタTWの閾値電圧をVthW 、読み出
しトランジスタTRの閾値電圧をVthR と表記する。ま
た、書き込み時に所定の印加電圧を加えたときの各共通
線の電位は、書き込みワード線WWLの電位がVWWL 、
読み出しワード線の電位が0V、“0”書き込み時のビ
ット線BLの電位がVBL0 、“1”書き込み時のビット
線BLの電位がVBL1 (>VBL0 )、電源電圧供給線V
DDの電位がVDDであるとする。
【0050】書き込み時に、ビット線BLに、書き込み
データの論理に応じてVBL0 またはVBL1 が設定され
る。読み出しワード線RWLの電位を0Vとした状態
で、書き込みトランジスタTWをオンさせる。“0”デ
ータ書き込みの場合、ビット線BL電位が低い電圧レベ
ルのVBL0 に予め設定されていることから、書き込みト
ランジスタTWがオンすると、記憶ノードSNから電荷
が引き抜かれ、記憶ノードSNの電位Vsn(0) はVBL0
になる。
【0051】一方、“1”データ書き込みの場合、ビッ
ト線BL電位が高い電圧レベルのVBL1 に予め設定され
ていることから、書き込みトランジスタTWがオンする
と、記憶ノードSNに電荷が供給される。この場合の記
憶ノードSNの電位Vsn(1)は、書き込みトランジスタ
TWにおける、いわゆる“nMOSトランジスタのVt
h落ち”により、VBL1 と (VWWL-VthW)のうち何れか
小さい方の電位、即ち、Vsn(1) =MIN (VBL1,VWW
L-VthW)で表される電位となる。
【0052】このように、書き込み後の記憶ノードSN
の電位は、ビット線BLに設定された書き込みデータに
応じて、ビット線電位と、書き込みトランジスタTWの
ゲート印加電圧および閾値電圧とにより決まる。
【0053】書き込み後のデータ保持時において、書き
込みワード線WWLと読み出しワード線RWLをともに
0V、電源電圧供給線VDDの電位をVDDとし、ビット
線BLの電位は任意の値に設定されているとする。この
とき、読み出しワード線RWLの電位0Vで読み出しト
ランジスタTRがオフしている必要がある。このため、
読み出しトランジスタTRの閾値電圧VthR が次式
(1)を満たすことが、データ保持のための条件とな
る。
【0054】
【数1】Vsn(0) <Vsn(1) <VthR …(1)
【0055】一方、読み出し時の各共通線における電位
に関しては、書き込みワード線WWLの電位,ビット線
BLのプリチャージ電位がともに0V、読み出しワード
線RWLの電位がVRWL 、電源電圧供給線VDDの電位
がVDDに設定されているとする。
【0056】すなわち、まず、ビット線BLを0Vの状
態に予めプリチャージする。また、書き込みトランジス
タTWをオフしておくため、書き込みワード線WWLの
電位を0Vに設定する。その後、読み出しワード線RW
Lに所定電圧を印加して、その電位をVRWL に設定す
る。これにより、キャパシタCAPを介して読み出しワ
ード線RWLに容量結合した記憶ノードSNの電位が上
昇する。記憶ノードSNの電位上昇の最終値は、データ
保持時の記憶ノードSN電位Vsn(0) またはVsn(1) に
よって異なり、これにより読み出しトランジスタTRの
オン/オフが決まる。つまり、保持データが“0”の場
合に読み出しトランジスタTRはオフ状態のままであ
り、保持データが“1”の場合に読み出しトランジスタ
TRはオフ状態からオン状態に移行する。この結果、保
持データが“1”の場合に電源電圧供給線VDDから電
荷が供給されてビット線BLの電位が上昇する一方で、
保持データが“0”の場合はトランジスタのオフリーク
電流程度しか電流の流入はないので、ビット線BLの電
位は殆ど変化しない。このようにして、記憶ノードSN
に保持されたデータをビット線BLの電位変化に変換し
て読み出すことができる。
【0057】以上のような読み出し動作が行われるため
には、読み出しトランジスタTRの閾値電圧VthR が、
“0”データ保持時の記憶ノードSNの電位上昇最終値
より大きく、“1”データ保持時の記憶ノードSNの電
位上昇最終値より小さくなければならない。つまり、読
み出しトランジスタTRの閾値電圧は、次式(2)を満
足する必要がある。
【0058】
【数2】
【0059】ここで、キャパシタCAPの容量をC1,
読み出しトランジスタTRのゲート容量をC2としたと
きに、αはC1/(C1+C2)で与えられ予め決めら
れた定数である。上記した式(1)および式(2)から
次式(3)が得られる。
【0060】
【数3】 Vsn(0) <MAX(Vsn(1) ,αVRWL )<VthR <Vsn(1) +αVRWL …(3)
【0061】いまキャパシタCAPと読み出しトランジ
スタTRが、αVRWL =Vsn(1) を満たすように形成さ
れたとする。このとき、上記式(3)は次式(3)’の
ように簡略化される。
【0062】
【数4】αVRWL <VthR <2αVRWL …(3)’
【0063】この式(3)’の場合、読み出しトランジ
スタTRのオン時とオフ時のゲート電圧の差、すなわち
データ“1”時とデータ“0”時のゲート電圧差はαV
RWLである。セル微細化とともにキャパシタCAP容量
が制限され、一般にαは低下傾向にある。また、電源電
圧の低減の要請からはVRWL も低くするのが望ましい。
ところが、このような理由からαVRWL が低下すると、
上記(3)’式から明らかなように、正常読み出し動作
の電圧マージンが低くなってノイズに弱くなる。したが
って、αVRWL には一定の下限値が存在し、その結果と
して、読み出しトランジスタTRの閾値電圧VthR を余
り低くできない。
【0064】その一方で、ロジック回路では、低電圧化
しても駆動電流を確保して高速動作させるにはトランジ
スタ閾値を低下させる傾向がある。このため、上記した
DRAMゲインセルをロジック回路と混載したLSIで
は、メモリ部とロジック部における必要なトランジスタ
閾値電圧が異なってしまう。つまり、メモリセル内の読
み出しトランジスタTRの閾値電圧VthR を他のトラン
ジスタの閾値電圧より大きくする必要性が生じている。
【0065】本実施形態では、少なくとも読み出しトラ
ンジスタTRについて、ゲート電極の導電型をチャネル
と逆にして、両者の仕事関数差を大きくして閾値電圧の
大きく設定している。しかも、この閾値電圧差を設ける
ために、付加的な工程が何ら必要ない。また、VBL0 =
0V、VBL1 =VWWL =VRWL =VDDとして、上記式
(3)を満足するトランジスタ閾値電圧VthW,VthR を
設定できれば、当該メモリセルMCを電源電圧VDDと接
地電位0V以外を使用せずに動作させることが可能とな
る。したがって、この場合は周辺回路において別の内部
電源電圧を発生させたり、高電圧用の特別なトランジス
タを形成する必要がない。すなわち、電源供給の観点
で、または高耐圧トランジスタを不要とするプロセス上
の観点で、このメモリ製造プロセスは、ロジック製造プ
ロセスとの整合性がよくなる。キャパシタCAPを有し
ているが、その形状が配線層を電極に用いた平行平板型
であることから、この点でもロジック製造プロセスとの
整合性が高い。以上より、メモリ−ロジック混載ICが
低コストで容易に実現しやすくなる。
【0066】なお、本実施形態では、種々の変更が可能
である。本実施形態では、読み出しトランジスタTR
(またはTR1)のゲート電極をp型としていたが、必
要に応じて、書き込みトランジスタTWあるいは他の読
み出しトランジスタTR2のゲート電極をp型とするこ
とができる。
【0067】図2では、読み出しトランジスタTRがビ
ット線BLと電源電圧供給線VDDとの間に接続されて
いた。これは、ビット線BLに読み出した後のデータを
ラッチして、そのまま論理反転させずにリフレッシュ時
のデータまたは書き換え時の非選択セルデータとして用
いることができるためである。したがって、ラッチデー
タを強制反転させる機能を有する場合、読み出しトラン
ジスタTRを電源電圧共通線VDDでなく接地線に接続
させてもよい。逆に、図3および図4では、第2読み出
しトランジスタTR2を電源電圧VDDの供給線に接続さ
せてもよい。
【0068】また、図9に示すように、読み出しトラン
ジスタTRおよび書き込みトランジスタのチャネル導電
型をp型としてもよい。この場合、図10に示すよう
に、少なくとも読み出しトランジスタTRのゲート電極
41はn型にする。また、ラッチデータの論理反転を不
要とする観点から、読み出しトランジスタTRを接地線
に接続する構成が望ましい。この場合、図5のディスチ
ャージ回路DCHに代えて、ビット線BLおよびビット
補線BL_をハイレベルの電圧に設定するプリチャージ
回路を設ける。プリチャージ回路は、たとえば、図5に
おけるディスチャージ回路DCHの接地線を電源電圧V
DDの供給線VDDに置き換えて構成される。トランジス
タをpMOSとしたことにともない、信号レベルのハイ
レベルとローレベルを全て反対に置き換えれば上述した
動作説明をそのまま適用できる。
【0069】さらに、読み出しトランジスタTRおよび
書き込みトランジスタTWの一方のチャネル導電型をp
型、他方をn型とすることもできる。この場合にも、す
くなくとも読み出しトランジスタTRのゲート電極は、
その導電型をチャネル導電型と逆にする。
【0070】また、動作も上記したモードに限定されな
い。たとえば、書き込み時に読み出しワード線RWLの
電位をハイレベルにし、読み出し時に読み出しワード線
RWLの電位をローレベルにして、αVRWL だけ電位降
下させる動作モードも存在する。このモードでは、降下
後の電位が初期の記憶ノード電位Vsn(0) とVsn(1)の
中間値をとることを条件に、正常なデータ読み出しが可
能となる。
【0071】
【発明の効果】本発明に係る半導体記憶装置によれば、
少なくとも読み出しトランジスタのゲート電極の導電型
をチャネルと逆にすることにより、閾値電圧を上げてい
る。このため、他の書き込みトランジスタ、あるいはロ
ジック回路、センスアンプ回路などを構成するトランジ
スタの閾値電圧を低くして、高速動作させながら、その
一方で、メモリセルの動作マージンの低下を防止して誤
動作を防いでいる。したがって、このメモリセルを有す
るメモリ部は、低電圧、高速動作が必要な回路との混載
に適している。また、たとえばロジック回路、センスア
ンプ回路などが元々CMOSトランジスタ回路の場合、
この一部のゲート電極の逆導電型化は追加工程を伴わ
ず、コスト増の要因とならない。以上より、本発明によ
って、製造プロセスが簡素かつ低コストで動作信頼性が
高いシステムICの実現が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体記憶装置のメモ
リセルアレイおよびその周辺回路を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明が適用可能なDRAMゲインセルの構成
例1を示す回路図である。
【図3】本発明が適用可能なDRAMゲインセルの構成
例2を示す回路図である。
【図4】本発明が適用可能なDRAMゲインセルの構成
例3を示す回路図である。
【図5】本発明の実施形態に係るメモリセルアレイの要
部(セル1列分)の構成を示す回路図である。
【図6】構成例1のDRAMゲインセルの構造を示す平
面図である。
【図7】読み出しトランジスタの構造を示す断面図であ
る。
【図8】本発明に実施形態に係るDRAMゲインセルの
動作時の読み出しワード線、書き込みワード線、ビット
線および記憶ノードにおける信号波形を示すタイミング
チャートである。
【図9】構成例1を例として、本発明の実施形態に係る
DRAMゲインセルの変形例を示す回路図である。
【図10】図9の変形例における、読み出しトランジス
タの断面図である。
【図11】従来の2トランジスタ−1キャパシタ型DR
AMセルの回路図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2,40…ウエル、3…ゲート絶縁
膜、4…酸化シリコン膜、5…窒化シリコン膜、6…サ
イドウォール絶縁層、20,41…第1配線層(ゲート
電極)、21,42…不純物領域、22〜24…コンタ
クト孔、25,26…第2配線層、27,28…第1ビ
アホール、29…第3配線層、30…第2ビアホール、
31…第4配線層、32…第5配線層、MC…DRAM
ゲインセル(メモリセル)、RC…参照セル、SA…セ
ンスアンプ、DCH…ディスチャージ回路、TW…書き
込みトランジスタ、TR,TR1,TR2…読み出しト
ランジスタ、CAP…キャパシタ、WWL…書き込みワ
ード線、RWL…読み出しワード線、BL…ビット線、
BL_…ビット補線、RBL…読み出しビット線、BC
…ビットコンタクト、VDD…電源電圧の供給線、SN
…記憶ノード。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データを電位変化として保持する記憶ノー
    ドと、 上記記憶ノードにゲートが接続され、ビット線にソース
    またはドレインの一方が接続され、上記記憶ノードの電
    位に応じてオンまたはオフし当該記憶データを上記ビッ
    ト線に読み出す読み出しトランジスタとを有し、 上記読み出しトランジスタのゲート電極が、チャネルの
    導電型と逆の導電型を有する半導体材料からなる半導体
    装置。
  2. 【請求項2】上記記憶ノードと上記ビット線または他の
    ビット線との間に接続され、ゲートに接続された書き込
    みワード線の印加電圧に応じて上記データの記憶ノード
    への書き込みを制御する書き込みトランジスタと、 上記記憶ノードと読み出しワード線との間に接続され、
    読み出し時に記憶ノード電位を変化させるキャパシタと
    をさらに有する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】上記読み出しトランジスタは、ゲート電極
    にp型ポリシリコンを含むnチャネル型の絶縁ゲート電
    界効果トランジスタである請求項1に記載の半導体装
    置。
  4. 【請求項4】上記読み出しトランジスタは、ゲート電極
    にn型ポリシリコンを含むpチャネル型の絶縁ゲート電
    界効果トランジスタである請求項1に記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】上記読み出しトランジスタのチャネル導電
    型がn型の場合、そのしきい値は、上記書き込みワード
    線および上記読み出しワード線がローレベルをとるとき
    に、上記データの論理に応じて異なる値をとる上記記憶
    ノードの電位より、大きく設定されている請求項2に記
    載の半導体装置。
  6. 【請求項6】上記読み出しトランジスタのチャネル導電
    型がn型の場合、そのしきい値は、上記記憶ノードのハ
    イレベルの電位と、読み出し時に上記読み出しワード線
    に印加される電圧に応じて容量結合により上昇する記憶
    ノードの電位上昇分との加算値より小さく、かつ、上記
    記憶ノードのローレベルの電位と上記記憶ノードの電位
    上昇分との加算値より大きい値に設定されている請求項
    2に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】上記読み出しトランジスタのチャネル導電
    型がn型の場合、そのしきい値は、上記記憶ノードのハ
    イレベルの電位と、読み出し時に上記読み出しワード線
    に印加される電圧に応じて容量結合により上昇する記憶
    ノードの電位上昇分との加算値より小さく、かつ、上記
    記憶ノードのハイレベルの電位と上記記憶ノードの電位
    上昇分との何れか大きい電位より大きい値に設定されて
    いる請求項2に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】上記ビット線に、ラッチ機能を備えたセン
    スアンプが接続されている請求項1に記載の半導体装
    置。
  9. 【請求項9】データを電位変化として保持する記憶ノー
    ドと、上記記憶ノードにゲートが接続され、ビット線に
    ソースまたはドレインの一方が接続され、上記記憶ノー
    ドの電位に応じてオンまたはオフし当該記憶データを上
    記ビット線に読み出す読み出しトランジスタとを備える
    メモリセルを複数配列させたメモリセルアレイを含むメ
    モリ部と、 pチャネル型絶縁ゲート電界効果トランジスタとnチャ
    ネル型絶縁ゲート電界効果トランジスタとを含むCMO
    Sトランジスタ回路部とを有し、 上記読み出しトランジスタのゲート電極が、チャネルの
    導電型と逆の導電型を有する半導体材料からなる半導体
    装置。
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