JP2001081515A - 鋼の熱処理方法および熱処理装置 - Google Patents
鋼の熱処理方法および熱処理装置Info
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- C21D1/56—General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering characterised by the quenching agents
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- C21D9/5732—Continuous furnaces for strip or wire with cooling of wires; of rods
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い熱伝達係数を有する冷媒を利用し、低コ
ストでしかも環境に優しい無公害の鋼の熱処理方法およ
び熱処理装置を提供する。 【解決手段】 オーステナイト化された鋼を冷媒中に浸
漬して冷却する鋼の熱処理方法において、冷媒はとして
固体粒子と水との混合物を用いる。固体粒子は水中に沈
殿され、この沈殿層中に鋼を通過させて冷却することが
望ましい。酸化物はAl2O3、CaO、MgO、SiO2、ZrO2、ZrO
2・SiO2、B2O3、FeO、FeO2およびFe2O3から選択された少
なくとも1種が好適である。
ストでしかも環境に優しい無公害の鋼の熱処理方法およ
び熱処理装置を提供する。 【解決手段】 オーステナイト化された鋼を冷媒中に浸
漬して冷却する鋼の熱処理方法において、冷媒はとして
固体粒子と水との混合物を用いる。固体粒子は水中に沈
殿され、この沈殿層中に鋼を通過させて冷却することが
望ましい。酸化物はAl2O3、CaO、MgO、SiO2、ZrO2、ZrO
2・SiO2、B2O3、FeO、FeO2およびFe2O3から選択された少
なくとも1種が好適である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安価でかつ熱処理
後に十分な強度を得ることができる鋼の熱処理方法およ
び熱処理装置に関するものである。
後に十分な強度を得ることができる鋼の熱処理方法およ
び熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パテンティング処理としては、鉛
パテンティング、溶融塩パテンティング、流動層パテン
ティング、空気パテンティング、ミストパテンティング
などが知られている。オフラインにてパテンティング処
理する場合には、鉛層または流動層が多く用いられ、圧
延後の直接熱処理では、溶融塩、空気、ミストなどが用
いられている。
パテンティング、溶融塩パテンティング、流動層パテン
ティング、空気パテンティング、ミストパテンティング
などが知られている。オフラインにてパテンティング処
理する場合には、鉛層または流動層が多く用いられ、圧
延後の直接熱処理では、溶融塩、空気、ミストなどが用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鉛、および溶融塩は熱
伝達係数が大きく、鋼材の冷却速度が速いため高強度の
鋼材を得ることができるというメリットがあり、高品質
な特性を得るためには最も効果的な冷媒である。しか
し、反面、高コストであることに加え、鉛浴炉や溶融塩
炉を使用するため、有害なガスおよび酸化鉛などの有害
物質が発生し、公害発生の観点から好ましくない。
伝達係数が大きく、鋼材の冷却速度が速いため高強度の
鋼材を得ることができるというメリットがあり、高品質
な特性を得るためには最も効果的な冷媒である。しか
し、反面、高コストであることに加え、鉛浴炉や溶融塩
炉を使用するため、有害なガスおよび酸化鉛などの有害
物質が発生し、公害発生の観点から好ましくない。
【0004】また、空気やミストを冷媒として用いた場
合は、環境面では問題ないものの、熱伝達係数が小さ
く、冷却速度が遅いため、鋼材にパーライト変態を遅ら
せる元素の添加なしには、高強度材が得難く、鉛による
パテンティング材の強度に劣るという問題がある。
合は、環境面では問題ないものの、熱伝達係数が小さ
く、冷却速度が遅いため、鋼材にパーライト変態を遅ら
せる元素の添加なしには、高強度材が得難く、鉛による
パテンティング材の強度に劣るという問題がある。
【0005】流動層による熱処理においても熱伝達係数
が小さいために、線の熱処理においてはφ2.0mm以上の
太い線への適用は、強度が得難いという問題から困難で
ある。
が小さいために、線の熱処理においてはφ2.0mm以上の
太い線への適用は、強度が得難いという問題から困難で
ある。
【0006】このように、オフラインでのパテンティン
グ処理および圧延後の直接熱処理のいずれにおいても、
高強度が得られるように熱伝達係数が大きいこと、低コ
ストおよび無公害といった3つの課題を同時に解決でき
るような冷媒は知られていない。
グ処理および圧延後の直接熱処理のいずれにおいても、
高強度が得られるように熱伝達係数が大きいこと、低コ
ストおよび無公害といった3つの課題を同時に解決でき
るような冷媒は知られていない。
【0007】従って、本発明の主目的は、高い熱伝達係
数を有する冷媒を利用し、低コストでしかも環境に優し
い無公害の鋼の熱処理方法および熱処理装置を提供する
ことにある。
数を有する冷媒を利用し、低コストでしかも環境に優し
い無公害の鋼の熱処理方法および熱処理装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体粒子と水
の混合物中にて鋼を冷却することで上記の目的を達成す
る。
の混合物中にて鋼を冷却することで上記の目的を達成す
る。
【0009】ここで、前記混合物は固体粒子が水中に分
散した懸濁状態でもよいが、固体粒子を水中に沈殿さ
せ、その沈殿層中にて鋼を冷却することが好ましい。こ
れにより冷却速度はより速くなり、一層効果的である。
散した懸濁状態でもよいが、固体粒子を水中に沈殿さ
せ、その沈殿層中にて鋼を冷却することが好ましい。こ
れにより冷却速度はより速くなり、一層効果的である。
【0010】固体粒子としては、熱伝導率が大きく、90
0〜1000℃程度の鋼が接触しても変質しない耐火材料が
好ましい。特に酸化物が適切である。より具体的には、
Al2O 3、CaO、MgO、SiO2、ZrO2、ZrO2・SiO2、B2O3、Fe
O、FeO2およびFe2O3から選択された少なくとも1種が挙
げられる。特に、酸化鉄(FeO、FeO2またはFe2O3)を混
合すれば、長期間の熱処理において冷媒の変質を皆無に
する点で有効である。固体粒子には、酸化物系の砂の
他、金属、合金粒子など、どれを適用しても効果は得ら
れるが、長期間にわたる連続使用を考えると、劣化・腐
食の点から酸化物系の砂が好ましい。その他、固体粒子
として黒鉛粉末を用いても良い。黒鉛粉末は比重が軽
く、熱伝導率が大きいため、特にコイル状に成形した鋼
線の冷媒材料として適している。黒鉛粉末などの凝集す
る性質がある物質は、界面活性剤の添加により凝集を防
止することが望ましい。
0〜1000℃程度の鋼が接触しても変質しない耐火材料が
好ましい。特に酸化物が適切である。より具体的には、
Al2O 3、CaO、MgO、SiO2、ZrO2、ZrO2・SiO2、B2O3、Fe
O、FeO2およびFe2O3から選択された少なくとも1種が挙
げられる。特に、酸化鉄(FeO、FeO2またはFe2O3)を混
合すれば、長期間の熱処理において冷媒の変質を皆無に
する点で有効である。固体粒子には、酸化物系の砂の
他、金属、合金粒子など、どれを適用しても効果は得ら
れるが、長期間にわたる連続使用を考えると、劣化・腐
食の点から酸化物系の砂が好ましい。その他、固体粒子
として黒鉛粉末を用いても良い。黒鉛粉末は比重が軽
く、熱伝導率が大きいため、特にコイル状に成形した鋼
線の冷媒材料として適している。黒鉛粉末などの凝集す
る性質がある物質は、界面活性剤の添加により凝集を防
止することが望ましい。
【0011】次に、固体粒子の比重は1.0以上とするこ
とが望ましい。比重が1.0未満では固体粒子が水に浮い
てしまうため、粒子中への鋼の通過が困難となるためで
ある。また、比重の上限は5.0とすることが好ましい。
5.0を超えると固体粒子中への鋼の挿入および搬送が困
難になるからである。特に、コイル状に成形した鋼線の
熱処理を行う場合、固体粒子中への鋼線の挿入および搬
送が困難になる。より好ましい固体粒子の比重の上限は
3.0である。なお、比重の大きな材料であっても、中空
に形成することで単位体積当たりの重量を小さくした耐
火物を固体粒子としても良い。
とが望ましい。比重が1.0未満では固体粒子が水に浮い
てしまうため、粒子中への鋼の通過が困難となるためで
ある。また、比重の上限は5.0とすることが好ましい。
5.0を超えると固体粒子中への鋼の挿入および搬送が困
難になるからである。特に、コイル状に成形した鋼線の
熱処理を行う場合、固体粒子中への鋼線の挿入および搬
送が困難になる。より好ましい固体粒子の比重の上限は
3.0である。なお、比重の大きな材料であっても、中空
に形成することで単位体積当たりの重量を小さくした耐
火物を固体粒子としても良い。
【0012】固体粒子の粒径は、80wt%以上を粒径1.0m
m以下とすることが望ましい。この粒子径が1mmを超え
ると、水が直接鋼と接触し得る空間が大きくなり、水の
核沸騰による冷却効果が現れてマルテンサイトが生成さ
れることがあり、好ましくないからである。特に、固体
粒子の平均粒径は150μm以下が好ましい。150μm以下と
することで、比重が5.0に近い固体粒子でも鋼の挿入・
搬送が容易に行える。より好ましくは100μm以下であ
る。
m以下とすることが望ましい。この粒子径が1mmを超え
ると、水が直接鋼と接触し得る空間が大きくなり、水の
核沸騰による冷却効果が現れてマルテンサイトが生成さ
れることがあり、好ましくないからである。特に、固体
粒子の平均粒径は150μm以下が好ましい。150μm以下と
することで、比重が5.0に近い固体粒子でも鋼の挿入・
搬送が容易に行える。より好ましくは100μm以下であ
る。
【0013】さらに、次の〜のいずれかの構成を採
ることで、鋼周辺の水が欠乏することにより冷却速度が
低下して鋼の長手方向で強度がばらつくことを改善でき
る。 水が蓄えられた液体槽と、液体槽中でメッシュにより
区画されて固体粒子が装填された固体粒子槽とを具えた
熱処理装置を用いる。このメッシュは固体粒子の粒径よ
りも細かい目開きに構成されている。そして、固体粒子
槽における固体粒子と水との混合物中に鋼を挿入して冷
却を行う。 固体粒子と水との混合物中への鋼の挿入深さを40cm以
内とする。 固体粒子間に強制的に水を供給し、鋼周辺における固
体粒子間の水の欠乏を防止する。
ることで、鋼周辺の水が欠乏することにより冷却速度が
低下して鋼の長手方向で強度がばらつくことを改善でき
る。 水が蓄えられた液体槽と、液体槽中でメッシュにより
区画されて固体粒子が装填された固体粒子槽とを具えた
熱処理装置を用いる。このメッシュは固体粒子の粒径よ
りも細かい目開きに構成されている。そして、固体粒子
槽における固体粒子と水との混合物中に鋼を挿入して冷
却を行う。 固体粒子と水との混合物中への鋼の挿入深さを40cm以
内とする。 固体粒子間に強制的に水を供給し、鋼周辺における固
体粒子間の水の欠乏を防止する。
【0014】構成において、メッシュは固体粒子の粒
径よりも細かい目開きに構成されているため、固体粒子
がメッシュの外側にこぼれ出すことはない。そのため、
固体粒子槽は固体粒子と水との混合物で構成され、液体
層は水のみで構成される。メッシュの材料は固体粒子を
保持することができれば特に限定されない。ステンレス
などが好適である。メッシュによって熱処理装置を2重
にすることにより、固体粒子槽の周囲には常に水がある
状態が達成でき、鋼周辺の水の欠乏を防ぐ。
径よりも細かい目開きに構成されているため、固体粒子
がメッシュの外側にこぼれ出すことはない。そのため、
固体粒子槽は固体粒子と水との混合物で構成され、液体
層は水のみで構成される。メッシュの材料は固体粒子を
保持することができれば特に限定されない。ステンレス
などが好適である。メッシュによって熱処理装置を2重
にすることにより、固体粒子槽の周囲には常に水がある
状態が達成でき、鋼周辺の水の欠乏を防ぐ。
【0015】また、液体槽中の水は攪拌することが好ま
しい。攪拌する手段は、液体槽中でフィンの付いたロー
タを回転させるとか、ポンプで水流を形成することなど
が挙げられる。液体槽中の水を攪拌することで、固体粒
子槽中への水の浸透を促し、鋼周辺の水の欠乏を抑制す
る。
しい。攪拌する手段は、液体槽中でフィンの付いたロー
タを回転させるとか、ポンプで水流を形成することなど
が挙げられる。液体槽中の水を攪拌することで、固体粒
子槽中への水の浸透を促し、鋼周辺の水の欠乏を抑制す
る。
【0016】構成において、固体粒子と水との混合物
中(特に固体粒子中)への鋼の挿入深さは、より好まし
くは25cm以内、さらに好ましくは10cm以内である。挿入
深さが深くなるほど固体粒子層中の鋼周囲に水を供給す
ることが困難になるためである。
中(特に固体粒子中)への鋼の挿入深さは、より好まし
くは25cm以内、さらに好ましくは10cm以内である。挿入
深さが深くなるほど固体粒子層中の鋼周囲に水を供給す
ることが困難になるためである。
【0017】構成は、固体粒子間に水流を形成して鋼
周辺の水の欠乏を防止する。より具体的には、固体粒子
の下部にパイプ状の噴出口を並列し、この噴出口から固
体粒子に向けて水を供給することが好ましい。それによ
り、固体粒子は流動しないが、固体粒子間に水流を形成
して鋼周辺での水の欠乏を抑制する。
周辺の水の欠乏を防止する。より具体的には、固体粒子
の下部にパイプ状の噴出口を並列し、この噴出口から固
体粒子に向けて水を供給することが好ましい。それによ
り、固体粒子は流動しないが、固体粒子間に水流を形成
して鋼周辺での水の欠乏を抑制する。
【0018】その他、固体粒子間に水流を形成するだけ
でなく、固体粒子自体を流動させても良い。固体粒子を
流動化させるには、固体粒子の下部に多数の小孔が開い
たメッシュ状の噴出口を設け、この噴出口より水を供給
することが挙げられる。流動化の方法には、水、蒸気、
空気などの供給があるが、蒸気、空気では固体粒子間に
蒸気や空気の空間が形成されて好ましくない。水の供給
により流動化することによりはじめて安定した熱処理を
行うことができる。
でなく、固体粒子自体を流動させても良い。固体粒子を
流動化させるには、固体粒子の下部に多数の小孔が開い
たメッシュ状の噴出口を設け、この噴出口より水を供給
することが挙げられる。流動化の方法には、水、蒸気、
空気などの供給があるが、蒸気、空気では固体粒子間に
蒸気や空気の空間が形成されて好ましくない。水の供給
により流動化することによりはじめて安定した熱処理を
行うことができる。
【0019】一方、冷媒における「水」には温水も含
む。好ましい水温としては50℃以上、より好ましくは70
℃以上、さらに好ましくは90℃以上である。50℃未満で
はマルテンサイトが生成される恐れがある。水温を90℃
以上とすれば、鋼の温度によって水温が変化することを
極力抑えられ、安定した熱処理を行うことができる。
む。好ましい水温としては50℃以上、より好ましくは70
℃以上、さらに好ましくは90℃以上である。50℃未満で
はマルテンサイトが生成される恐れがある。水温を90℃
以上とすれば、鋼の温度によって水温が変化することを
極力抑えられ、安定した熱処理を行うことができる。
【0020】また、本発明の熱処理方法は、圧延後の鋼
材に対して、オフラインで行ってもインラインによる直
接熱処理としてもいずれでもよい。
材に対して、オフラインで行ってもインラインによる直
接熱処理としてもいずれでもよい。
【0021】なお、本発明熱処理の対象材料には種々の
鋼が挙げられるが、炭素鋼に対して効果的である。特に
高炭素鋼が好適である。さらに、熱処理対象の形状は、
板、線などいかなる形状に対しても適用可能である。特
に、線材に対して最適である。
鋼が挙げられるが、炭素鋼に対して効果的である。特に
高炭素鋼が好適である。さらに、熱処理対象の形状は、
板、線などいかなる形状に対しても適用可能である。特
に、線材に対して最適である。
【0022】そして、本発明熱処理装置は、鋼を冷媒槽
中に浸漬する熱処理装置において、前記冷媒槽は、水が
蓄えられた液体槽と、液体槽中でメッシュにより区画さ
れて固体粒子が装填された固体粒子槽とを具え、このメ
ッシュは固体粒子の粒径よりも細かい目開きに構成され
たことを特徴とする。
中に浸漬する熱処理装置において、前記冷媒槽は、水が
蓄えられた液体槽と、液体槽中でメッシュにより区画さ
れて固体粒子が装填された固体粒子槽とを具え、このメ
ッシュは固体粒子の粒径よりも細かい目開きに構成され
たことを特徴とする。
【0023】ここで、液体槽における水の攪拌手段を具
えることが好ましい。また、固体粒子間に強制的に水を
供給する手段を具えることが好適である。特に、水の供
給により固体粒子の流動化手段を具えることが望まし
い。
えることが好ましい。また、固体粒子間に強制的に水を
供給する手段を具えることが好適である。特に、水の供
給により固体粒子の流動化手段を具えることが望まし
い。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 <試験例1>C:0.80wt%、Si:0.22wt%、Mn:0.
73wt%を含むφ11.5mmの炭素鋼線を加熱後、次の2つの
条件で冷却することにより、オフラインのパテンティン
グ処理を行った。
する。 <試験例1>C:0.80wt%、Si:0.22wt%、Mn:0.
73wt%を含むφ11.5mmの炭素鋼線を加熱後、次の2つの
条件で冷却することにより、オフラインのパテンティン
グ処理を行った。
【0025】図1に示すように、加熱炉1の直後に冷
媒槽2を設け、加熱炉1で加熱した鋼線3を冷媒槽2に
導入する。冷媒槽2には水4と砂5が入れられ、砂5が
水中に沈殿した状態に保たれている。加熱炉1での鋼線
3の加熱温度を950℃、水4を97℃の温水とし、加熱し
た鋼線3を沈殿した砂中に導入して冷却する(実施例1-
1)。なお、砂の主成分はZrO2(ジルコニア)である。
媒槽2を設け、加熱炉1で加熱した鋼線3を冷媒槽2に
導入する。冷媒槽2には水4と砂5が入れられ、砂5が
水中に沈殿した状態に保たれている。加熱炉1での鋼線
3の加熱温度を950℃、水4を97℃の温水とし、加熱し
た鋼線3を沈殿した砂中に導入して冷却する(実施例1-
1)。なお、砂の主成分はZrO2(ジルコニア)である。
【0026】加熱した鋼線を540℃の鉛中にて冷却す
る(比較例1-1)。
る(比較例1-1)。
【0027】各熱処理終了後、引張試験を行い、引張強
度を調査した。その結果、実施例1-1の条件では1222N
/mm2、比較例1-1である条件では1222N/mm2となり、
同様の強度であった。このことから、本発明方法によれ
ば、鉛を用いたパテンティングと同等の強度が得られる
ことがわかる。
度を調査した。その結果、実施例1-1の条件では1222N
/mm2、比較例1-1である条件では1222N/mm2となり、
同様の強度であった。このことから、本発明方法によれ
ば、鉛を用いたパテンティングと同等の強度が得られる
ことがわかる。
【0028】<試験例2>C:0.80wt%、Si:0.22wt
%、Mn:0.73wt%を含む鋼材をφ11.5mmの線材に圧延
加工し、この線材を直ちに試験例1の条件における冷
媒槽に導入して、インラインでのパテンティングを行っ
た。その鋼線の引張試験を行った結果、1225N/mm2であ
り、オフラインでのパテンティングと同様の強度が得ら
れた。このことから、本発明方法は、圧延後の直接熱処
理においても適用できることがわかる。
%、Mn:0.73wt%を含む鋼材をφ11.5mmの線材に圧延
加工し、この線材を直ちに試験例1の条件における冷
媒槽に導入して、インラインでのパテンティングを行っ
た。その鋼線の引張試験を行った結果、1225N/mm2であ
り、オフラインでのパテンティングと同様の強度が得ら
れた。このことから、本発明方法は、圧延後の直接熱処
理においても適用できることがわかる。
【0029】<試験例3>C:0.80wt%、Si:0.22wt
%、Mn:0.73wt%を含むφ11.5mmの炭素鋼線を加熱
後、次の3つの条件で冷却することによりオフラインの
パテンティング処理を行い、熱処理後の鋼線の引張強度
を測定した。
%、Mn:0.73wt%を含むφ11.5mmの炭素鋼線を加熱
後、次の3つの条件で冷却することによりオフラインの
パテンティング処理を行い、熱処理後の鋼線の引張強度
を測定した。
【0030】図1に示すように、加熱炉1の直後に冷
媒槽2を設け、加熱炉1で加熱した鋼線3を冷媒槽2に
導入する。冷媒槽2には冷媒として水4と固体粒子5と
が入れられ、固体粒子5が水中に沈殿した状態に保たれ
ている。冷媒槽2に導入された鋼線3は沈殿した固体粒
子中を通って熱処理される(実施例2-1)。 図1において固体粒子を沈殿させる代わりに、水を攪
拌して固体粒子が水中に分散された状態として鋼線の導
入を行う(実施例2-2)。 加熱した鋼線を540℃の鉛中にて冷却する(比較例2-
1)。
媒槽2を設け、加熱炉1で加熱した鋼線3を冷媒槽2に
導入する。冷媒槽2には冷媒として水4と固体粒子5と
が入れられ、固体粒子5が水中に沈殿した状態に保たれ
ている。冷媒槽2に導入された鋼線3は沈殿した固体粒
子中を通って熱処理される(実施例2-1)。 図1において固体粒子を沈殿させる代わりに、水を攪
拌して固体粒子が水中に分散された状態として鋼線の導
入を行う(実施例2-2)。 加熱した鋼線を540℃の鉛中にて冷却する(比較例2-
1)。
【0031】上記の条件、において、固体粒子に
は、Al2O3、CaO、MgO、SiO2、ZrO2、ZrO2・SiO2、B2O3お
よび酸化鉄(FeO、FeO2、Fe2O3)を用い、その各々につ
いて熱処理を行った。各固体粒子の平均粒径は0.2mmで
ある。冷却槽投入時の鋼線の温度は900℃、水温は97℃
とし、冷媒と鋼線との相対速度は約50cm/secとした。
試験結果を表1に示す。
は、Al2O3、CaO、MgO、SiO2、ZrO2、ZrO2・SiO2、B2O3お
よび酸化鉄(FeO、FeO2、Fe2O3)を用い、その各々につ
いて熱処理を行った。各固体粒子の平均粒径は0.2mmで
ある。冷却槽投入時の鋼線の温度は900℃、水温は97℃
とし、冷媒と鋼線との相対速度は約50cm/secとした。
試験結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、実施例2-1、2-2
共に比較例2-1の鉛パテンティングとほぼ同等の強度を
示した。固体粒子は試験に用いたいずれでも効果の有る
ことがわかる。また、固体粒子を水中に分散させた実施
例2-2よりも固体粒子を沈殿させた実施例2-1の方が強度
向上に効果的であることがわかる。従って、本発明方法
によれば、鉛パテンティングと同等の強度が得られるこ
とがわかる。
共に比較例2-1の鉛パテンティングとほぼ同等の強度を
示した。固体粒子は試験に用いたいずれでも効果の有る
ことがわかる。また、固体粒子を水中に分散させた実施
例2-2よりも固体粒子を沈殿させた実施例2-1の方が強度
向上に効果的であることがわかる。従って、本発明方法
によれば、鉛パテンティングと同等の強度が得られるこ
とがわかる。
【0034】<試験例4>次に、固体粒子を水中に沈殿
させ、粒径が異なる固体粒子を用いて上記実施例2-1と
同様に熱処理を行い、核沸騰の有無を調べた。固体粒子
はZrO2・SiO2(ジルコン)とし、粒径1mmを超えるZrO2・
SiO2の含有量を変えて試験を行った。その結果を表2に
示す。
させ、粒径が異なる固体粒子を用いて上記実施例2-1と
同様に熱処理を行い、核沸騰の有無を調べた。固体粒子
はZrO2・SiO2(ジルコン)とし、粒径1mmを超えるZrO2・
SiO2の含有量を変えて試験を行った。その結果を表2に
示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2から明らかなように、粒径1mmを超え
る固体粒子の含有量が20wt%未満であれば核沸騰を生じ
ることがなく、得られる組織もマルテンサイトの発生比
率が少ないことがわかる。
る固体粒子の含有量が20wt%未満であれば核沸騰を生じ
ることがなく、得られる組織もマルテンサイトの発生比
率が少ないことがわかる。
【0037】<試験例5>C:0.80wt%、Si:0.22wt
%、Mn:0.73wt%を含むφ11.5mmの炭素鋼線を直径約
1.2mのコイル状に成形し、この鋼線を冷媒槽に導入して
冷媒への挿入性の可否および熱処理後の線材の引張強度
を調べてみた。図2に示すように、冷媒には沸騰水11中
に固体粒子12を沈殿させたものを用い、この沈殿層中に
鋼線13を挿入しやすいかどうかを判断する。図2では、
鋼線13は直線状に示されているが、実際にはコイル状に
成形されている。固体粒子は比重の異なる3種類を用
い、その各々について平均粒径を変えて試験を行った。
その結果を表3に示す。この表において、○は挿入容
易、×は挿入困難を示している。
%、Mn:0.73wt%を含むφ11.5mmの炭素鋼線を直径約
1.2mのコイル状に成形し、この鋼線を冷媒槽に導入して
冷媒への挿入性の可否および熱処理後の線材の引張強度
を調べてみた。図2に示すように、冷媒には沸騰水11中
に固体粒子12を沈殿させたものを用い、この沈殿層中に
鋼線13を挿入しやすいかどうかを判断する。図2では、
鋼線13は直線状に示されているが、実際にはコイル状に
成形されている。固体粒子は比重の異なる3種類を用
い、その各々について平均粒径を変えて試験を行った。
その結果を表3に示す。この表において、○は挿入容
易、×は挿入困難を示している。
【0038】
【表3】
【0039】表3に示すように、比重が5.6のZrO2を固
体粒子に用いた場合、鋼線を挿入することができなかっ
た。また、比重が3.9のAl2O3を固体粒子に用いた場合、
平均粒径が150μm以下の場合に鋼線を挿入できることが
確認された。さらに、比重が2.2のSiO2を固体粒子とし
た場合では、粒径に関わらず容易に鋼線の挿入が行える
ことがわかった。従って、固体粒子の比重は5.0以下と
することが好ましく、粒径は150μm以下とすることが望
ましいことがわかる。また、いずれの粒子においても12
28〜1232MPaの強度を示し、同一径の鉛パテンティング
処理を行った線の強度1222MPaと同等以上の強度を示し
ている。
体粒子に用いた場合、鋼線を挿入することができなかっ
た。また、比重が3.9のAl2O3を固体粒子に用いた場合、
平均粒径が150μm以下の場合に鋼線を挿入できることが
確認された。さらに、比重が2.2のSiO2を固体粒子とし
た場合では、粒径に関わらず容易に鋼線の挿入が行える
ことがわかった。従って、固体粒子の比重は5.0以下と
することが好ましく、粒径は150μm以下とすることが望
ましいことがわかる。また、いずれの粒子においても12
28〜1232MPaの強度を示し、同一径の鉛パテンティング
処理を行った線の強度1222MPaと同等以上の強度を示し
ている。
【0040】<試験例6>次に、Cが0.82wt%含有され
たφ11.5mmの鋼線をコイル状に成形し、以下の各条件
〜で冷媒中に導入して熱処理を行って、熱処理後の鋼
線の引張強度を測定した。固体粒子には、比重2.2、平
均粒径400μmの黒鉛粉末を用いた。また、鋼線の冷媒投
入時の温度は900℃、水温は97℃とし、冷媒と鋼線との
相対速度は約50cm/secとした。
たφ11.5mmの鋼線をコイル状に成形し、以下の各条件
〜で冷媒中に導入して熱処理を行って、熱処理後の鋼
線の引張強度を測定した。固体粒子には、比重2.2、平
均粒径400μmの黒鉛粉末を用いた。また、鋼線の冷媒投
入時の温度は900℃、水温は97℃とし、冷媒と鋼線との
相対速度は約50cm/secとした。
【0041】水と黒鉛粉末との混合溶液を攪拌し、黒
鉛粉末が水中に分散した冷媒中に鋼線を導入する(実施
例6-1)。 黒鉛粉末を水中に沈殿させ、この沈殿層中に鋼線を導
入する(実施例6-2)。 水と黒鉛粉末の中に界面活性剤を添加したものを冷媒
とし、この冷媒中に鋼線を導入する。黒鉛粉末は水中に
分散されて沈殿していない(実施例6-3)。 加熱した鋼線を540℃の鉛中にて冷却する(比較例6-
1)。
鉛粉末が水中に分散した冷媒中に鋼線を導入する(実施
例6-1)。 黒鉛粉末を水中に沈殿させ、この沈殿層中に鋼線を導
入する(実施例6-2)。 水と黒鉛粉末の中に界面活性剤を添加したものを冷媒
とし、この冷媒中に鋼線を導入する。黒鉛粉末は水中に
分散されて沈殿していない(実施例6-3)。 加熱した鋼線を540℃の鉛中にて冷却する(比較例6-
1)。
【0042】その結果、条件は1232MPa,条件は124
2MPa,条件は1235MPa,条件は1222MPaであり、本発
明方法である条件〜はいずれも比較例となる条件
より好結果であった。また、黒鉛粉末は分散させるより
も沈殿させた方が効果的であることがわかる。さらに、
条件は界面活性剤の効果により、黒鉛粉末の凝集が認
められなかった。
2MPa,条件は1235MPa,条件は1222MPaであり、本発
明方法である条件〜はいずれも比較例となる条件
より好結果であった。また、黒鉛粉末は分散させるより
も沈殿させた方が効果的であることがわかる。さらに、
条件は界面活性剤の効果により、黒鉛粉末の凝集が認
められなかった。
【0043】<試験例7>前記試験例6における条件
において、黒鉛粉末に含まれる粒径1mmを超える粒子の
割合を変え、熱処理中における核沸騰の有無を調査し
た。その結果を表4に示す。
において、黒鉛粉末に含まれる粒径1mmを超える粒子の
割合を変え、熱処理中における核沸騰の有無を調査し
た。その結果を表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】表4に示すように、粒径1mmを超える粉末
の割合が20wt%未満であれば、核沸騰が生じることはな
く、得られる組織もマルテンサイトの発生比率が少ない
ことがわかる。
の割合が20wt%未満であれば、核沸騰が生じることはな
く、得られる組織もマルテンサイトの発生比率が少ない
ことがわかる。
【0046】<試験例8>前記試験例6における条件
において、黒鉛粉末と水の混合溶液の温度を変化させ、
冷却速度を評価した。鋼線の冷媒投入時の温度は900
℃、冷媒と鋼線との相対速度は約50cm/secである。そ
の結果を図3のグラフに示す。図3に示すように、冷媒
温度が50℃未満では冷却速度が高く、マルテンサイトの
発生が認められる。また、冷媒温度を90℃以上とした場
合、冷却速度が安定していることがわかる。
において、黒鉛粉末と水の混合溶液の温度を変化させ、
冷却速度を評価した。鋼線の冷媒投入時の温度は900
℃、冷媒と鋼線との相対速度は約50cm/secである。そ
の結果を図3のグラフに示す。図3に示すように、冷媒
温度が50℃未満では冷却速度が高く、マルテンサイトの
発生が認められる。また、冷媒温度を90℃以上とした場
合、冷却速度が安定していることがわかる。
【0047】<試験例9>SiO2およびAl2O3を主成分と
した中空粒子(耐火物としての市販品:比重0.7)を沸
騰水中に分散させ、これを冷媒として、この冷媒中に試
験例6と同様の鋼線を導入して冷却を行った。鋼線の冷
媒投入時の温度は900℃、冷媒と鋼線との相対速度は約5
0cm/secである。熱処理後の引張強度を測定すると、12
21MPaと鉛パテンティング材に相当する高い強度を示し
た。
した中空粒子(耐火物としての市販品:比重0.7)を沸
騰水中に分散させ、これを冷媒として、この冷媒中に試
験例6と同様の鋼線を導入して冷却を行った。鋼線の冷
媒投入時の温度は900℃、冷媒と鋼線との相対速度は約5
0cm/secである。熱処理後の引張強度を測定すると、12
21MPaと鉛パテンティング材に相当する高い強度を示し
た。
【0048】<試験例10>図4に本発明熱処理装置の
概略図を示す。(a)の装置は、熱処理槽内に粒径0.1〜
0.3mmのジルコンサンド1(ZrO2・SiO2)を入れ、97℃
の水22中に沈殿させたものである。(b)および(c)の
装置は、熱処理装置が目開き0.09mmのメッシュ23によっ
て、内側の固体粒子槽24と外側の液体槽25とに区切られ
ている。固体粒子槽24には、粒径0.1〜0.3mmのジルコン
サンド21(ZrO2・SiO2)を入れ、97℃の水22中に沈殿
させてある。液体槽25には、97℃の水22のみが存在し、
ジルコンサンドは存在しない。(C)に示す装置は、メ
ッシュ23の外側における水22を攪拌機(図示せず)によ
り攪拌している点で(b)の装置と異なる。
概略図を示す。(a)の装置は、熱処理槽内に粒径0.1〜
0.3mmのジルコンサンド1(ZrO2・SiO2)を入れ、97℃
の水22中に沈殿させたものである。(b)および(c)の
装置は、熱処理装置が目開き0.09mmのメッシュ23によっ
て、内側の固体粒子槽24と外側の液体槽25とに区切られ
ている。固体粒子槽24には、粒径0.1〜0.3mmのジルコン
サンド21(ZrO2・SiO2)を入れ、97℃の水22中に沈殿
させてある。液体槽25には、97℃の水22のみが存在し、
ジルコンサンドは存在しない。(C)に示す装置は、メ
ッシュ23の外側における水22を攪拌機(図示せず)によ
り攪拌している点で(b)の装置と異なる。
【0049】これら3種の熱処理装置を用いて、950℃に
加熱したφ7.0mmの高炭素鋼線26(C=0.82wt%)を、熱
処理装置の沈殿したジルコンサンド中を連続して通過さ
せることでパテンティングを行った。なお、鋼線は、ジ
ルコンサンドの上面から約50cmの深さに挿入した。得ら
れた線を10m間隔でサンプリングして引張強度を評価し
た。その結果を図5に示す。
加熱したφ7.0mmの高炭素鋼線26(C=0.82wt%)を、熱
処理装置の沈殿したジルコンサンド中を連続して通過さ
せることでパテンティングを行った。なお、鋼線は、ジ
ルコンサンドの上面から約50cmの深さに挿入した。得ら
れた線を10m間隔でサンプリングして引張強度を評価し
た。その結果を図5に示す。
【0050】比較例である(a)図に記載の装置を用い
た鋼線では、高強度が得られるものの時間が経過するに
従い強度の低下が生じている。実施例である(b)図に
記載の装置を用いることで、鋼線の強度の低下が緩和さ
れていることがわかる。さらに、実施例である(c)図
に記載の装置を用いた鋼線では、強度の低下はほとんど
認められない。
た鋼線では、高強度が得られるものの時間が経過するに
従い強度の低下が生じている。実施例である(b)図に
記載の装置を用いることで、鋼線の強度の低下が緩和さ
れていることがわかる。さらに、実施例である(c)図
に記載の装置を用いた鋼線では、強度の低下はほとんど
認められない。
【0051】以上のことから、熱処理装置をメッシュに
より液体槽と固体粒子槽とに区画して、固体粒子と水と
の混合物中に鋼線を導入することにより、安定した高強
度鋼線が得られることがわかる。特に、固体粒子槽の外
側の水を攪拌することによりさらに安定した強度が得ら
れる。この際、攪拌の方法は攪拌機以外でももちろん問
題はなく、ポンプによる水の循環など、水流の発生でも
同様の結果が得られる。
より液体槽と固体粒子槽とに区画して、固体粒子と水と
の混合物中に鋼線を導入することにより、安定した高強
度鋼線が得られることがわかる。特に、固体粒子槽の外
側の水を攪拌することによりさらに安定した強度が得ら
れる。この際、攪拌の方法は攪拌機以外でももちろん問
題はなく、ポンプによる水の循環など、水流の発生でも
同様の結果が得られる。
【0052】<試験例11>図4(a)の熱処理装置を
用い、ジルコンサンド中への挿入深さを10、20、40、50
cmと変化させ、試験例10と同様の熱処理を行った。その
結果を図6に示す。50cmの深さで生じる時間経過に伴う
強度の低下は、40cm、20cmと浅くなるに従い緩和され、
10cmの深さでは極めて安定した強度が得られる。
用い、ジルコンサンド中への挿入深さを10、20、40、50
cmと変化させ、試験例10と同様の熱処理を行った。その
結果を図6に示す。50cmの深さで生じる時間経過に伴う
強度の低下は、40cm、20cmと浅くなるに従い緩和され、
10cmの深さでは極めて安定した強度が得られる。
【0053】<試験例12>図7に本発明熱処理装置の
概略図を示す。この装置は、熱処理槽中に水22とジルコ
ンサンド1が装填され、水22中にジルコンサンド1が沈殿
されている。熱処理層の底部には、パイプ27が複数並列
され、各パイプ27から水(97℃)がジルコンサンド21に
向かって常に供給される。それにより、ジルコンサンド
粒子間に水が強制的に供給されて、各粒子間に水流が形
成される。この熱処理槽を用いて試験例10と同様の実験
を行った。比較例として、パイプ27からの水の供給がな
い装置についても同様に熱処理を行い、処理後の鋼線強
度を測定した。結果を図8に示す。本方法によって安定
した高強度が得られることがわかる。
概略図を示す。この装置は、熱処理槽中に水22とジルコ
ンサンド1が装填され、水22中にジルコンサンド1が沈殿
されている。熱処理層の底部には、パイプ27が複数並列
され、各パイプ27から水(97℃)がジルコンサンド21に
向かって常に供給される。それにより、ジルコンサンド
粒子間に水が強制的に供給されて、各粒子間に水流が形
成される。この熱処理槽を用いて試験例10と同様の実験
を行った。比較例として、パイプ27からの水の供給がな
い装置についても同様に熱処理を行い、処理後の鋼線強
度を測定した。結果を図8に示す。本方法によって安定
した高強度が得られることがわかる。
【0054】<試験例13>図9に本発明熱処理装置の
概略図を示す。この装置は、熱処理槽中に水22とジルコ
ンサンド21が装填され、水22中にジルコンサンド21が沈
殿されている。熱処理層の底部には、ほぼ全面に多数の
小孔28が一様に形成され、そこから水を噴出することで
ジルコンサンド21を流動させる。この熱処理槽を用いて
試験例10と同様の試作を行った。比較例として、ジルコ
ンサンド21の流動を行わない装置についても同様に熱処
理を行い、処理後の鋼線強度を測定した。その結果を図
10に示す。本発明方法により安定した高強度が得られる
ことがわかる。
概略図を示す。この装置は、熱処理槽中に水22とジルコ
ンサンド21が装填され、水22中にジルコンサンド21が沈
殿されている。熱処理層の底部には、ほぼ全面に多数の
小孔28が一様に形成され、そこから水を噴出することで
ジルコンサンド21を流動させる。この熱処理槽を用いて
試験例10と同様の試作を行った。比較例として、ジルコ
ンサンド21の流動を行わない装置についても同様に熱処
理を行い、処理後の鋼線強度を測定した。その結果を図
10に示す。本発明方法により安定した高強度が得られる
ことがわかる。
【0055】<試験例14>C:0.82wt%を含む母材を、
φ11.5mmに熱間圧延し、非同心円のリング状に成形され
た圧延線材を以下の条件で直接熱処理を行った。冷媒
は、固体粒子と水の混合物であり、冷媒温度は97℃とし
た。固体粒子には、ジルコニア(ZrO2)、ジルコン(Zr
O2・SiO2)、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)の4種
を用いた。各固体粒子の平均粒径は200μm程度であ
る。そして、これら固定粒子は水中に沈殿されている。
冷却槽の下部より同温度の温水を噴き出させ固体粒子の
流動を行った。
φ11.5mmに熱間圧延し、非同心円のリング状に成形され
た圧延線材を以下の条件で直接熱処理を行った。冷媒
は、固体粒子と水の混合物であり、冷媒温度は97℃とし
た。固体粒子には、ジルコニア(ZrO2)、ジルコン(Zr
O2・SiO2)、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)の4種
を用いた。各固体粒子の平均粒径は200μm程度であ
る。そして、これら固定粒子は水中に沈殿されている。
冷却槽の下部より同温度の温水を噴き出させ固体粒子の
流動を行った。
【0056】固体粒子の種類に関わらず、線材は抵抗な
く冷却槽中に挿入された。また、得られた強度も、固体
粒子の種類に関係なく1230〜1250MPaと鉛パテンティン
グ処理を行った場合と同等であった。
く冷却槽中に挿入された。また、得られた強度も、固体
粒子の種類に関係なく1230〜1250MPaと鉛パテンティン
グ処理を行った場合と同等であった。
【0057】<試験例15>さらに、冷媒をジルコンサ
ンドに限定し、冷媒温度を30、50、70、80、90、97℃と
変化させて試験例14と同様の熱処理を行った。その結
果、30℃では、パーライトは生成せずマルテンサイト組
織になった。50℃では、ほとんどがパーライト組織であ
ったが、流動状態によっては部分的にマルテンサイト組
織が確認されており、安定した熱処理には必ずしも適当
ではない。70℃、80℃、90℃、97℃では、全面パーライ
ト組織であり安定した熱処理が可能である。得られた強
度は、70℃以上の温度ではいずれも1230〜1250MPaと温
度により明確な差は認められなかった。
ンドに限定し、冷媒温度を30、50、70、80、90、97℃と
変化させて試験例14と同様の熱処理を行った。その結
果、30℃では、パーライトは生成せずマルテンサイト組
織になった。50℃では、ほとんどがパーライト組織であ
ったが、流動状態によっては部分的にマルテンサイト組
織が確認されており、安定した熱処理には必ずしも適当
ではない。70℃、80℃、90℃、97℃では、全面パーライ
ト組織であり安定した熱処理が可能である。得られた強
度は、70℃以上の温度ではいずれも1230〜1250MPaと温
度により明確な差は認められなかった。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱処理方
法によれば、高強度な鋼材を低コストかつ無公害で得る
ことができる。また、固体粒子の粒径を特定すること
で、核沸騰の発生を抑制し、マルテンサイトの発生を抑
制することもできる。さらに、固体粒子の比重を特定、
あるいは固体粒子を水中で流動化することで、特にコイ
ル状の線材を冷媒中に容易に挿入できるようにする。そ
して、圧延後の直接熱処理およびオフラインの熱処理に
適用可能であり、線材のパテンティング処理に対して効
果的である。
法によれば、高強度な鋼材を低コストかつ無公害で得る
ことができる。また、固体粒子の粒径を特定すること
で、核沸騰の発生を抑制し、マルテンサイトの発生を抑
制することもできる。さらに、固体粒子の比重を特定、
あるいは固体粒子を水中で流動化することで、特にコイ
ル状の線材を冷媒中に容易に挿入できるようにする。そ
して、圧延後の直接熱処理およびオフラインの熱処理に
適用可能であり、線材のパテンティング処理に対して効
果的である。
【0059】本発明熱処理装置によれば、高い熱伝達係
数を有する冷媒を利用し、低コストでしかも環境に優し
い無公害の熱処理を行うことができる。特に、長尺線を
長時間処理した場合に、鋼線近傍で水の欠乏や固体粒子
の温度上昇が生じて熱処理後の鋼線強度が低下すること
を抑制でき、安定した強度の鋼線を得ることができる。
数を有する冷媒を利用し、低コストでしかも環境に優し
い無公害の熱処理を行うことができる。特に、長尺線を
長時間処理した場合に、鋼線近傍で水の欠乏や固体粒子
の温度上昇が生じて熱処理後の鋼線強度が低下すること
を抑制でき、安定した強度の鋼線を得ることができる。
【図1】本発明熱処理方法の説明図である。
【図2】本発明熱処理方法の説明図である。
【図3】冷却速度、冷媒温度およびマルテンサイトの発
生の有無との関係を示すグラフである。
生の有無との関係を示すグラフである。
【図4】(a)はジルコンサンドと水を冷媒とした熱処
理装置の概略図、(b)はジルコンサンドと水をメッシ
ュで区画した本発明熱処理装置の概略図、(c)は
(b)の装置に加えて液体槽の水を攪拌する本発明熱処
理装置の概略図である。
理装置の概略図、(b)はジルコンサンドと水をメッシ
ュで区画した本発明熱処理装置の概略図、(c)は
(b)の装置に加えて液体槽の水を攪拌する本発明熱処
理装置の概略図である。
【図5】図4(a)〜(c)の各装置で熱処理した鋼線
の長手方向における引張強度分布を示すグラフである。
の長手方向における引張強度分布を示すグラフである。
【図6】ジルコンサンドと水の混合物中に鋼線を挿入す
る深さの相違と鋼線長手方向における引張強度分布との
関係を示すグラフである。
る深さの相違と鋼線長手方向における引張強度分布との
関係を示すグラフである。
【図7】ジルコンサンドに水を供給する本発明装置の概
略図である。
略図である。
【図8】図7の装置を用いてジルコンサンドに水を供給
した場合としない場合について、鋼線長手方向における
引張強度分布を示したグラフである。
した場合としない場合について、鋼線長手方向における
引張強度分布を示したグラフである。
【図9】ジルコンサンドを流動させる本発明装置の概略
図である。
図である。
【図10】図9の装置を用いてジルコンサンドを流動し
た場合としない場合について、鋼線長手方向における引
張強度分布を示したグラフである。
た場合としない場合について、鋼線長手方向における引
張強度分布を示したグラフである。
1 加熱炉 2 冷媒槽 3 鋼線 4 水 5 砂
11 沸騰水 12 固体粒子 13 鋼線 21 ジルコンサンド 22 水
23 メッシュ 24 固体粒子槽 25 液体槽 26 高炭素鋼線 27 パ
イプ 28 小孔
11 沸騰水 12 固体粒子 13 鋼線 21 ジルコンサンド 22 水
23 メッシュ 24 固体粒子槽 25 液体槽 26 高炭素鋼線 27 パ
イプ 28 小孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平11−199521 (32)優先日 平成11年7月13日(1999.7.13) (33)優先権主張国 日本(JP) Fターム(参考) 4K034 BA03 CA01 DA06 DB03 FA05 FA08 FB11 4K043 AA02 BA04 CB01 EA07 FA13
Claims (13)
- 【請求項1】 オーステナイト化された鋼を冷媒中に浸
漬して冷却する鋼の熱処理方法において、 前記冷媒は、固体粒子と水との混合物であることを特徴
とする鋼の熱処理方法。 - 【請求項2】 固体粒子は水中に沈殿され、この沈殿層
中に鋼を通過させて冷却することを特徴とする請求項1
に記載の鋼の熱処理方法。 - 【請求項3】 固体粒子は水中に分散され、この混合液
中に鋼を通過させて冷却することを特徴とする請求項1
に記載の鋼の熱処理方法。 - 【請求項4】 固体粒子が酸化物であることを特徴とす
る請求項1〜3のいずれかに記載の鋼の熱処理方法。 - 【請求項5】 固体粒子が黒鉛粉末であることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載の鋼の熱処理方法。 - 【請求項6】 熱処理対象が炭素鋼線であることを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋼の熱処理方
法。 - 【請求項7】 熱処理対象が圧延後の線材で、この圧延
後に直接行われることを特徴とする請求項1〜3記載の
いずれかに記載の鋼の熱処理方法。 - 【請求項8】 固体粒子間に強制的に水を供給し、鋼の
周辺における固体粒子間の水の欠乏を防止することを特
徴とする請求項1に記載の鋼の熱処理方法。 - 【請求項9】 固体粒子を流動させることを特徴とする
請求項8に記載の鋼の熱処理方法。 - 【請求項10】 固体粒子の下部より水を供給すること
により固体粒子を流動させることを特徴とする請求項9
に記載の鋼の熱処理方法。 - 【請求項11】 鋼を冷媒槽に浸漬する熱処理装置にお
いて、 前記冷媒層は、水が蓄えられた液体槽と、 液体槽中でメッシュにより区画されて固体粒子が装填さ
れた固体粒子槽とを具え、 このメッシュは固体粒子の粒径よりも細かい目開きに構
成されたことを特徴とする鋼の熱処理装置。 - 【請求項12】 固体粒子と水が冷媒として装填された
鋼の熱処理装置において、 前記固体粒子間に強制的に水を供給する手段を具えるこ
とを特徴とする鋼の熱処理装置。 - 【請求項13】 固体粒子の流動化手段を具えることを
特徴とする請求項12に記載の鋼の熱処理装置。
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