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JP2000203605A - 汚染のない分配送出システムのためのカ―トリッジ - Google Patents

汚染のない分配送出システムのためのカ―トリッジ

Info

Publication number
JP2000203605A
JP2000203605A JP11317888A JP31788899A JP2000203605A JP 2000203605 A JP2000203605 A JP 2000203605A JP 11317888 A JP11317888 A JP 11317888A JP 31788899 A JP31788899 A JP 31788899A JP 2000203605 A JP2000203605 A JP 2000203605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delivery block
cartridge
housing
container
sheath
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11317888A
Other languages
English (en)
Inventor
Bernard R Gerber
アール ゲルバー、バーナード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Waterfall Co Inc
Original Assignee
Waterfall Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Waterfall Co Inc filed Critical Waterfall Co Inc
Publication of JP2000203605A publication Critical patent/JP2000203605A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65BMACHINES, APPARATUS OR DEVICES FOR, OR METHODS OF, PACKAGING ARTICLES OR MATERIALS; UNPACKING
    • B65B31/00Packaging articles or materials under special atmospheric or gaseous conditions; Adding propellants to aerosol containers
    • B65B31/04Evacuating, pressurising or gasifying filled containers or wrappers by means of nozzles through which air or other gas, e.g. an inert gas, is withdrawn or supplied
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/005Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor characterised by the location of the parting line of the mould parts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D47/00Closures with filling and discharging, or with discharging, devices
    • B65D47/04Closures with discharging devices other than pumps
    • B65D47/20Closures with discharging devices other than pumps comprising hand-operated members for controlling discharge
    • B65D47/2018Closures with discharging devices other than pumps comprising hand-operated members for controlling discharge comprising a valve or like element which is opened or closed by deformation of the container or closure
    • B65D47/205Closures with discharging devices other than pumps comprising hand-operated members for controlling discharge comprising a valve or like element which is opened or closed by deformation of the container or closure the valve being formed by a tubular flexible sleeve surrounding a rod-like element provided with at least one radial passageway which is normally closed by the sleeve
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
    • B29C2045/0034Mould parting lines

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】液体、溶液、分散液、懸濁液、ゲル、ペース
ト、その他の流体などの流動材料の流れを制御する複数
分量分配カートリッジを提供する。このカートリッジ
は、流体の送出中と送出間に外部汚染物質が容器に入る
のを防ぐ。カートリッジは、ハウジングと、ハウジング
の内側に配置された送出ブロックとを含む。 【解決手段】送出ブロックは、容器14から出る流動材
料22を受けるための入力ポート32を含む。内部チャ
ネル34が、入力ポートから延び、送出ブロック30の
表面の1つまたは複数の出力ポートで終端する。弾性外
装44が送出ブロックを取り囲み、その結果外装の一部
分が出力ポートを覆って、出力ポートからの流動材料の
流出だけを可能にする1つまたは複数のスリーブ弁46
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の分野は、一般に、液
体、溶液、分散液、懸濁液、ゲル、ペーストその他の流
体などの流動材料の流れを制御するための装置に関連す
る。より詳細には、本発明の分野は、複数の分量の流動
材料を送出し、送出中および送出間における外部汚染物
質の流入を防ぎ、それにより、流動材料の無菌状態と完
全性を維持し、材料の有効寿命を延ばしてその貯蔵寿命
と実質上等しくなるようにするための分配システムに関
連する。
【0002】
【従来の技術】本出願は、1996年10月3日に出願
され全体が参照により本明細書に組み込まれた出願整理
番号08/724,975号の一部継続出願である。
【0003】流動材料を、特に長期間にわたって汚染の
ない形であるいは複数の分量の送出のような繰り返しの
形で分配するには、多くの問題点がある。主な問題点
は、流れの正確な制御と逆流または環流の防止に関連す
る。実際、送出サイクルの終わりの逆流によって外部汚
染物質が容器に簡単に入ることがある。
【0004】流動材料用のほとんどの折り畳み式または
体積収縮式の容器は、穴、ノズル、注ぎ口、その他のタ
イプの開口部のような吐出口を有する。ペースト、液
体、その他の流体のような内容物は、内部圧力よって押
されて吐出口から出る。流動材料を分配するこの方法は
不正確で、外部汚染物質が容器に入るのを防ぐことがで
きないことがある。そのため、分配特性の正確な制御が
必要なときは、吐出口の上に追加の注ぎ口装置または分
配装置が載せる。特に商業用と家庭用に広い範囲で使用
される場合には、そのような装置は、単純で効果的で低
コストでなければならない。
【0005】一般に、分配装置は、正確な送出を保証す
るために弁機構を備える。米国特許第5,033,65
5号において、ブラウン(Brown)は、スリット弁を備
えたシステムを使用することにより折り畳み式でない容
器からの流体製品を分配する方法を教示している。この
システムは、流体がユーザに送り出されるときに空気を
入れて容器が潰れるのを防ぐ。したがって、空気で運ば
れた外部汚染物質が、容器内に残っている溶液に強制的
に入る。そのような分配装置は、折り畳み式容器から汚
染なしに分配するには適していない。
【0006】米国特許第5,265,847号におい
て、ボーヒス(Vorhis)は、封止を強化した圧搾弁の形
の簡単な解決策を提示している。この装置は、内容物が
重力下で放出される容器に適応される。米国特許第5,
099,885号において、ニルソン(Nilsson)は、
ポンプによって粘性流体を送出するフラッパ弁を開示し
ている。この解決策は、すべての種類の液体と流体には
適用できるわけではない。同様に、米国特許第5,34
6,108号において、パシンスキ(Pasinski)は、ほ
ぼ粘性の流体の所定量を送出するためのゲージ付き分配
装置を開示している。この装置は、凸状から凹上へ高い
安定性を方向を有する湾曲部を備える。湾曲部が最初の
位置に戻るときに、空気で運ばれた汚染物質が、装置に
入ることがある。
【0007】既に考察した欠点に加えて、空気で運ばれ
る汚染物質が流動媒体に入るのを防ぐ問題に対する前述
の従来の解決策は、特に逆流を防ぐようには設計されて
いない。ハビブ(Haviv)は、米国特許第5,080,
138号において、スリーブ弁に依存し多数の構成要素
を含む弁アセンブリを教示している。流動材料の弁から
の流出を可能にするが容器内への逆流を防ぐ外装によっ
て、逆流が防止される。残念ながら、この装置は、複雑
で、製造コストが高く、組み立てが困難である。
【0008】米国特許第5,398,853号におい
て、レーサム(Latham)は、簡単な吐出ノズルを提示し
ている。このノズルは、練り歯磨きなどのペーストの送
出に適応する。レーサム特許は、吐出口とペーストを塗
布する補助面との間の細菌の移動をなくそうとしている
が、レーサム特許のノズルは、バクテリアの流入を阻止
しない。たとえば、ノズルを溶液に浸すときバクテリア
が入ることがある。
【0009】より有効な汚染のない分配方法は、デブシ
ュ(Debush)とパルデス(Pardes)にそれぞれ発行され
た米国特許第5,305,786号と第5,092,8
55号に開示されてる。デブシュ特許は、出口と入口ポ
ートを有する弁体のまわりにきつくはめられた膨脹可能
な弾性スリーブに依存する本出願人の先の米国再発行出
願第34,243号に対する改良を開示している。デブ
シュ特許の改良は、組み立てを簡略化するためのもので
ある。残念ながら、この特許の解決策は、弁の製造に多
くの材料を必要とする。さらに、この発明の円盤形の弁
を作成し、装置を折り畳み式容器に適応させることは困
難である。パルデス特許は、弁体に対して弾性外装を保
持し、それにより外装と弁体間の封止を提供する剛性密
閉スリーブを開示している。これは、米国再発行出願第
34,243号の出願人の教示と密接に関連する。パル
デス特許の弁は、弁体内の2組のポートにより作動し、
そのため、装置を必要以上に複雑にしている。
【0010】これらの従来の分配装置はどれも、コスト
が高く構造が複雑であり、低粘度から高粘度にわたる流
動材料を送出することができない。さらに、これらの従
来の装置は、内容物を放出するときに内部を真空状態に
しない折り畳み式容器に容易に適応させることができな
い。また、そのような従来の分配装置は、装置が使用さ
れ雰囲気にさらされた後、無菌状態を維持することがで
きない。そのような従来の方法は、複数回の使用におい
て流動材料の無菌状態と完全性を維持する能力を保証し
ない。
【0011】したがって、折り畳み式容器から流動材料
を分配するための汚染のない複数分量分配カートリッジ
を提供することが望ましい。さらに、流動材料の逆流ま
たは環流を防ぎ、それにより流動材料を送出している間
またはその後に分配カートリッジを介して外部汚染物質
が容器に入るのを防ぐ分配カートリッジを提供すること
が望ましい。また、構造が簡単で、様々なタイプの折り
畳み式容器に容易に取り付けることができる汚染のない
カートリッジを有する分配システムを提供することが望
ましい。また、流動材料の無菌状態と完全性を維持する
システムの有効性の実験的検証を提供することが望まし
い。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、折り畳み式容
器、すなわち流動材料を分配するときに内部を真空にし
ない容器から流動材料を分配するための複数分量分配カ
ートリッジを提供する。複数分量分配カートリッジは、
送出中と送出間に外部汚染物質が容器に入るのを防ぐ。
特に、このカートリッジは、ハウジングと、ハウジング
を容器の吐出口に気密に取り付けるための取付け機構を
有する。ハウジングの内側にある送出ブロックは、吐出
口を通って容器から出る流動材料を受ける入力ポートを
有する。入力ポートから始まり少なくとも1つの出力ポ
ートで終わる内部チャネルが、送出ブロック内に延び
る。弾性外装は、送出ブロックを取り囲み、その結果外
装の一部分が出力ポートを覆って、出力ポートあるいは
ポートからの流動材料の流出だけを許容する1つまたは
複数のスリーブ弁を形成する。
【0013】好ましい実施形態において、カートリッジ
は、1つまたは複数のスリーブ弁の弾性外装の下流の弾
性外装の端部によって形成された出口弁を有する。出口
弁もまた流動材料の流出だけを許容する。一般に、外装
の端部によって形成される出口弁は、ダックビル弁、ス
リット弁またはフラッパー弁である。もう1つの実施形
態において、出口は、弁を作成しない弾性外装の端部に
よって形成される。
【0014】本発明のカートリッジは、さらに、出口弁
または弾性外装によって作成された出口から出る流動材
料を分配するようにハウジングによって規定された分配
ポートを含む。
【0015】本発明のカートリッジは、チューブ、バッ
グ、注入容器、注射器、袋物、折り畳み式リザーバ、ベ
ロー形容器などの折り畳み式容器に取り付けることがで
きる。取り付け機構は、容器のタイプに依存し、一般
に、粘着シール、ねじ式首部、プレスばめ首部、ボンデ
ィング・シール、ヒート・シール、超音波溶接、その他
の接合材料または要素によって構成されることがある。
【0016】ハウジングは、形成可能な材料からなり、
剛性であることが好ましい。これは、流動材料を分配す
るときに、弾性外装の膨脹を阻止し、外装の摩耗を防ぐ
ために必要である。弾性外装は、形成可能な熱可塑性エ
ラストマからなることが好ましい。外装の作成に利用で
きる材料の例には、スチレン・ブタジエン・スチレン、
シリコーン、ウレタン、kraton、ゴムなどがあ
る。さらに、外装は、滑りを防ぎ、スリーブ弁または弁
の適切な操作を保証するために、送出ブロックに取り付
けられる。これは、Oリングとそれ対応して送出ブロッ
クに形成された溝、あるいは送出ブロック内の類似の溝
にフィンを取り付けるための外装内の突起によって達成
することができる。代替として、外装は、送出ブロック
とハウジングの間に挟まれる。しかしながら、すべての
事例において、膨脹していない状態の外装の内径は、外
装が送出ブロックのまわりにぴったりとはまるように送
出ブロックの外径より小さい。外装の内径の好ましい範
囲は、送出ブロックの外径の0.5〜0.8倍である。
【0017】代替として、流体容器を改良することによ
ってハウジングをなくすことができ、カートリッジが、
送出ブロックと弾性外装の2つの構成要素だけになる。
ハウジングが提供されるとき、ハウジングは、弾性外装
を収縮摩耗から保護し、弾性外装の過度の膨脹を防ぐこ
とによって弾性外装の破損を防ぎ、送出ブロック上に弾
性外装を押しつけて弾性外装と送出ブロックの間に流体
封止を形成して、流動材料がその経路から漏れたり逆流
するのを防ぐはたらきをする。ハウジングのこのような
機能はそれぞれ、容器の吐出口の近くの容器の首部の内
側面を改良することによって達成することができる。ビ
ンやチューブの場合にはリザーバ首部の内側面、バッ
グ、袋物、注射器またはピストンの場合には送出ポート
に接合された付属物または取付具の内側面を改良して、
ハウジングの機能および特徴を提供することができる。
代替として、容器の吐出口に挿入する個別のアダプタを
作成して、そのアダプタに2つの構成要素のカートリッ
ジを取り付けることができる。アダプタを使用すること
によって、1つまたは少数のサイズのカートリッジだけ
ではほとんどの容器に適合することができる。
【0018】本発明のカートリッジは、空気とその構成
成分、酸素、窒素、水蒸気その他の雰囲気ガス、ならび
に煙、ほこり、花粉および微生物を含む他の空気によっ
て運ばれる汚染物質の侵入の防止に有効である。これに
より、折り畳み式または容積減少式の容器の内容物が、
このような種類の外部汚染物質による劣化から保護され
る。本発明の特に有利な実施形態において、製造者は、
容器とカートリッジが一体的な分配システムを構成する
ように、分配カートリッジを、たとえば接着剤またはレ
ーザによって熱的、超音波的に容器に永久的に結合する
ことができる。
【0019】さらに、本発明は、バクテリアまたはウィ
ルスの濃縮溶液内の静的浸漬と動的浸漬によって攻撃さ
れるときでも流動可能な製品の無菌状態と完全性を維持
する能力の実験的検証を提供する。
【0020】このシステムは、送出ブロックの長さ方向
に沿って一定の応力を提供し、空気または微生物を含む
任意の外部汚染物質の逆流に有効な封止を提供する弾性
外装において使用される最適形状の送出ブロックを有利
に利用する。
【0021】本発明は、また、普通ならば微生物の侵入
の経路を提供する構成部品における不具合としてすべて
の不連続性をなくす新規な方法を含む。
【0022】
【発明の実施の形態】図1に、分配カートリッジ10の
好ましい実施形態を示す。分配カートリッジ10は、堅
くかつ不活性の成形可能な材料からなるハウジング12
を含む。分配カートリッジ10は、上部だけを示した折
り畳み式容器14に取り付けられているように示され
る。カートリッジ10は、容器14の首部16よりも大
きいように示されているが、カートリッジ10の寸法を
かなり小さくして、容器14が首部16の小さな拡張部
を構成するか、首部16の中に突出するか埋め込まれる
ようにすることが望ましい場合もある。示した実施形態
において、首部16は、ハウジング12の下部でカート
リッジねじ山20と協力する首部ねじ山18を有する。
したがって、首部16にハウジング12をねじ込むこと
によって、カートリッジ10が容器14に気密に取り付
けられる。
【0023】流動材料22が容器14に蓄えられる。一
般に、材料22は、慎重な分配と外部汚染物質26から
の保護を必要とする液体または流体である。そのような
汚染物質26は、空気と、酸素、窒素、水蒸気、その他
の雰囲気ガスなどのその構成成分、ならびに煙、ほこ
り、花粉、微生物を含む空気で運ばれる汚染物質など、
粒子やその他の物質28に分類することができる。空気
で運ばれる微生物は、酵母、かび、バクテリア、原生動
物、様々なウィルスを含むことがある。医薬品、化学薬
品、ヘルスケア材料、個人衛生材料、食品材料、その他
の流動可能な品物などの多くの流動可能な製品は、前述
の汚染物質26の少なくとも1つからの保護を必要とす
る。これらの製品は、家庭、商業、工業の環境にみられ
る。
【0024】首部16は、開口または送出ポート24で
終端する。流動材料22は、送出ポート24から容器1
4を出て分配カートリッジ10に入る。カートリッジ1
0は、下部が材料22を受けるための入力ポート32を
定義する送出ブロック30を含む。送出ポート24は、
流動材料22を送出ポート24から入力ポート32に直
接導入できるように、カートリッジ10が容器14に取
り付けられたときに送出ブロック30の底に確実にしっ
かりと押し付けられる。
【0025】送出ブロック30は、入力ポート32で始
まり2つの枝路40と42に分かれる内部チャネル34
を有し、各枝路は、それぞれ出力ポート36と38で終
端する。この実施形態において、出力ポート36と38
は、送出ブロック30の直径の反対方向の面に配置され
る。出力ポート36と38のこの幾何学的配置は、製造
を容易にしかつ出力ポート36と38の間に最も大きな
円周方向の分離を保証するために好ましい。
【0026】弾性外装44が、送出ブロック30の上に
拡がるかまたはそれを囲む。弾性外装44の材料は、成
形可能な熱可塑性エラストマであることが好ましい。当
業者は、他の適切な材料を見つけることができるであろ
うが、最も好ましい弾性材料は、スチレン−ブタジエン
・スチレン、シリコーン、ウレタン、kratonおよ
びゴムを含む。
【0027】外装44が送出ブロック30のまわりにし
っかりとはまるようにするために、膨脹していない状態
で、外装44の内径がブロック30の外径よりも小さい
ことが重要である。これにより、外装44が、送出ブロ
ック30に被せられたときに、送出ブロック30をしっ
かりと囲むように延びることが保証される。膨脹してい
ない状態の外装44の内径は、送出ブロック30の外形
の約0.5〜0.8倍であることが好ましい。直径の差
によって達成されるブロック30のまわりのきつい適合
は、後で説明するスリーブ弁46および48の良好な動
作を保証する。
【0028】送出ブロック30上の適切な場所に外装4
4を固定するもう1つの準備は、送出ブロック30の周
囲に延びる内側に向いた膨らみまたは突起50を含む。
これと対応して、送出ブロック30は、突起50を受け
るための溝52を有する。突起50が、送出ブロック3
0の周囲に沿った溝52にはめられるかまたは収容され
たとき、外装44が確実に固定される。本質的に、突起
50は、外装44を、出力ポート36および38よりも
下の位置で送出ブロック30に接続しまたは取り付ける
はたらきをする。代替として、外装44は、超音波溶接
または熱ヒートシールによって送出ブロック30に取り
付けることができる。
【0029】外装44は、適切に取り付けられたとき、
送出ブロック30の側面の上に延びて両方の出力ポート
36および38を覆い、外装44とポート36および3
8の間の境界にそれぞれ、2つのスリーブ弁46および
48を形成する。スリーブ弁46および48は、逆止め
弁であり、ポート36および38における圧力によって
強制的に開かれたときに作動する。
【0030】スリーブ弁46および48の下流の送出ブ
ロック30のほぼ上で、外装44は細くなり、端部54
で終端する。端部54において、外装44の弾性材料
は、弾性材料がそれ自体に密着するときに通常閉じられ
ている細い首部の方に細くなることが好ましい。図1に
示したように、外装44の端部54は、出口弁56を構
成する。出口弁56は、たとえばダックビル弁、スリッ
ト弁またはフラッパ弁である。当業者は、出口弁56の
正確な形状とパラメータが、外装44の材料が合わさる
方向によって変化してもよいことを理解されよう。出口
弁56は、一方向ノーマル・クローズ弁であり、圧力に
よって端部54の密着した壁が出口弁56を開くときに
流動材料22が流れ出ることを可能にする。
【0031】ハウジング12は、出口弁56の出口の場
所に環状開口の形の分配ポート58を有する。用途によ
って、分配ポートは、出口弁56を取り囲み、外装44
の端部54が外部物体と接触するのを保護することがあ
る。代替として、特に出口弁56の定期的なクリーニン
グが必要な場合は、端部54が、分配ポート58の壁面
よりも突出してもよい。
【0032】ハウジング12の全体の形状は、流動材料
22を送出するときに外装44の形と一致することが好
ましい。したがって、ハウジング12は、カートリッジ
10の要素を外部環境の危険から一般的に保護する他
に、外装44の膨脹を阻止するはたらきもする。ハウジ
ング12のそのような機能は、外装44が裂けるのを防
ぎ、流動材料22の適切な流量送出特性を保証する。
【0033】ハウジング12の内径は、出口弁56から
の流動材料22の所望の送出速度、流動材料22の粘
性、および外装44の弾性と破断点によって決まる量だ
け送出ブロック30の外径よりも大きくなるように選択
されることが好ましい。流動材料22の適切な分量は、
わずか500μmの外装44の直径の膨脹によって可能
である。送出ブロック30の外径に対するハウジング1
2の内径は、具体的な用途により選択することができ
る。ハウジング12の内面は、流動材料22を送出する
ときの外装44の摩耗を防ぐために滑らかであることが
好ましい。
【0034】分配カートリッジ10の動作は、図2と図
3を参照して最もよく説明される。図2において、流動
材料22が、内部チャネル34および枝路40と42の
中にあるが、カートリッジ10は使用不可能である。流
動材料22は、矢印Aで示したように、首部16と送出
ポート24を通って入力ポート32から内部チャネル3
4に流れる。外装44が送出ブロック30をしっかりと
取り囲んでいるので、ポート36および38のスリーブ
弁46および48は閉じられている。スリーブ弁46の
拡大図は、流動材料22が外装44を濡らしていること
を示す。圧力が低いために、流動材料22は、スリーブ
弁46および48を開くことができない。このとき、出
口弁56は、閉じたままで、出口弁56の下流に流動材
料22はない。
【0035】図3に示したように、カートリッジ10を
作動させるためには、容器14すなわち流動材料22に
圧力をかける。手動または蠕動ポンプなどの機械的方法
で容器14を圧縮することによって容器14に圧力を加
えることができる。ポンピングやその他の内部的な圧力
送出方法により、流動材料22に圧力を加えることがで
きる。両方のスリーブ弁46および48は、流動材料2
2から加えられた圧力によって強制的に開かれる。流動
材料22がスリーブ弁46および48の下流の空間を満
たすとき、外装44が膨脹する。同時に、ハウジング1
2が、外装44の過度の膨脹とその破損または摩耗を防
ぐ。
【0036】流動材料が外装44の端部54の方に移動
するとき、外装44の下に溜まった流動材料22の圧力
が、出口弁56を開くはたらきをする。したがって、流
動材料22は、矢印Bで示したように出口弁56から分
配される。流動材料22の圧力が、スリーブ弁46と4
8を開いたままにするのに必要な最低限界圧力よりも低
くなると、ハウジング12と外装44の間に残る流動材
料22が、出口弁56から放出される。これは、外装が
収縮して送出ブロック30をぴったりと囲むときに外装
44が加える圧力により起こる。
【0037】スリーブ弁46および48と出口弁56と
の連携した構成が有利であることは明らかである。スリ
ーブ弁46または48を通る流動材料22の逆流はな
い。外装44の下に残る流動材料22はすべて、出口弁
56から放出される。したがって、出口弁56による逆
流もない。その結果、分配カートリッジ10の動作には
汚染がない。外部汚染物質26の粒子28が、出口弁5
6やスリーブ弁46または48を通って容器22内に入
ることはない。
【0038】スリーブ弁46および48の下流に溜まっ
た流動材料22はすべて出口弁56から放出されるた
め、分配カートリッジ10の動作は、その後のサイクル
でも同じである。したがって、分配カートリッジ10
は、複数の分量を送出するのに適している。
【0039】用途により、分配カートリッジ10は、製
造者または消費者によって容器14に取り付けられるこ
とがある。たとえば、流動材料22がペースト状の薬品
流体または一般消費者用の食品の場合、カートリッジ1
0は、工場で取り付けられると好都合である。代替とし
て、最終ユーザは、特定の液体または流体を分配するた
めにカートリッジ10をいつ利用すべきかを決定するこ
とができる。
【0040】分配カートリッジ10の構造は、広範囲に
わたる粘性の材料でその動作を保証する。したがって、
分配カートリッジ10は、きわめて有効でかつ普遍的で
ある。その汚染のない動作は、内容物が放出されるとき
に内部を真空にしない容器から送出される事実上任意の
流動材料の純度を保持するのに有効である。
【0041】分配カートリッジ10を作成するために必
要な構造および材料は、低コストで組み立てが簡単であ
り、完成品を任意の折り畳み式または縮小式の容器の外
または中に容易に取り付けることができる。分配カート
リッジ10を容器内に取り付けるときは、首部16内側
で気密に封止するように分配カートリッジ10を改良す
ることができる。必要な改良は、簡単であり、当業者に
よって容易に実現される。
【0042】永久的に取り付けられた状態において、分
配カートリッジ10と容器14は、きわめて有効な一体
化された分配システムを構成する。そのようなシステム
は、家庭内消費または商業的消費のために意図された流
動材料の分配にきわめて価値がある。これは、消費者
が、複数の分量を汚染なしに送出するための使い易い製
品の提供を要求してきたからである。
【0043】図1から図3の好ましい実施形態は、特定
の用途にさらに適合させるためにいくつかの形で改良す
ることができる。たとえば、図4は、高くなったすなわ
ち隆起した分配ポート60を備えたハウジング12の先
端部を示す。このケースでは、外装44の端部64によ
って形成された出口弁62が、分配ポート60の高い壁
面によって完全に保護されている。この実施形態は、出
口弁62が外部から届きにくいようにしなければならな
い用途に適している。
【0044】図5は、出口弁70を形成する外装68の
端部66のより詳述な図を提供する。この実施形態にお
いて、外装68は細くなって、スリット弁を構成する長
方形の開口部になる。当然ながら、端部66によって作
成される開口部の異なる形状は、異なる流量特性を有す
る異なる弁を作成する。外装68の端部66によって、
ダックビル弁やフラッパ弁などの他の弁を形成すること
ができる。当業者は、他のタイプの弁を利用することが
でき、また送出する流動材料と分配条件に特定のどのタ
イプの弁が最も適しているかを決定することができる。
【0045】図6は、多数の出力ポート74を備えた送
出ブロック72を示す。この事例において、出力ポート
74は、送出ブロック72の上部76に沿って円周方向
に等しい間隔で配置される。上部76の下には、弾性外
装44を取り付けるための溝78がある。送出ブロック
72は、容器14の首部16との接触を改善するための
下部80と下部保護層82を有する。内部チャネル86
の端にある入力ポート84は、送出ブロック72の下部
に示される。送出ブロック72は、特に、流量の多い流
動材料に適している。
【0046】図7は、チューブ94の首部92に取り付
けられた分配カートリッジ90のもう1つの実施形態を
示す。この構成は、たとえば練り歯磨きのペースト96
を分配するように設計されている。練り歯磨きのチュー
ブに取り付ける分配カートリッジ90の実際のサイズ
は、小さい方が好ましいことに注意されたい。
【0047】好ましい実施形態と同じように、分配カー
トリッジ90は、弾性外装100が送出ブロック102
を取り囲むハウジング98を有する。この実施形態にお
いて、外装100は、ハウジング98と送出ブロック1
02の間に気密に挟み込まれることによって固定され
る。ハウジング98の下部は、チューブ94の首部92
の内側にはまるプレスばめ首部104を有する。プレス
ばめ首部104のまわりに、接着剤などの追加の粘着シ
ール106を設けることができる。
【0048】送出ブロック102は、入力ポート108
から始まって2つの枝路110および112に分かれる
内部チャネル106を有する。2つの枝路110および
112は、出力ポート114および116で終端し、2
つのスリーブ弁118および120をそれぞれ形成す
る。外装100の端部122が、出口弁124を形成す
る。ハウジング98は、外部環境から出口弁124を保
護する分配ポート126を有する。
【0049】図7は、送出モードの分配カートリッジ9
0を示し、分配カートリッジ90の動作は、前に説明し
た好ましい実施形態の動作と類似している。送出モード
において、スリーブ弁118、120および出口弁12
4は開いており、ペースト96が、分配ポート126か
ら分配される。図に示したようにユーザがチューブ94
をしぼることによって供給される圧力が、スリーブ弁1
18および120を強制的に開き、出口弁124を介し
てチューブ94からペースト96を送り出す。
【0050】図7に示した実施形態のその他の利点は、
その簡単さにある。外装100を挟んで外装100を送
出ブロック106のまわりの適所に維持することは、低
コストの解決策である。さらに、首部92とプレスばめ
首部104の間に確立されるプレスばめによって、この
実施形態は、製造者による送出カートリッジ90の事前
取付けに適合する。
【0051】図8は、注射器130に取り付けられた図
7のカートリッジ90を示す。前の実施形態との唯一の
違いは、カートリッジ90が、ボンディング・シール1
34によって注射器130の首部132に接続されてい
ることである。ボンディング・シール134は、カート
リッジ90を首部132の適所に配置した後で分配装置
(図示せず)から付着されることが好ましい。ボンディ
ング・シール134は、任意の接着剤またはエポキシド
でよい。代替または追加として、超音波溶接またはヒー
ト・シールを利用して結合材料を首部132のまわりに
溶かすことができる。首部132自体が、ボンディング
材料と一緒に部分的に溶けることができるプラスチック
やその他の材料からなる場合には、優れた接続が達成さ
れる。
【0052】動作中、プランジャ136によって提供さ
れる圧力が、前述のように、流動材料97をカートリッ
ジ90により分配させる。この実施形態は、家庭環境と
病院環境で薬品流体を送出するのに適切である。
【0053】図9は、本発明のさらにもう1つの実施形
態を示す。図9は、弾性外装156によって取り囲まれ
た送出ブロック154を収容する分配カートリッジ15
0のハウジング152を示す。好ましい実施形態と同じ
ように、2つのスリーブ弁158および160が、送出
ブロック154の出力ポート162および164に形成
される。
【0054】この実施形態における外装156の端部
は、出口168を作成する。しかしながら、好ましい実
施形態と違い、出口168は弁を作成しない。動作中、
スリーブ弁158および160は、前に説明したような
スリーブ弁と同じように動作し、出口168は、流動材
料が分配ポート170から出ることを可能にする。流動
材料を分配した後、外装156は、送出ブロック154
のまわりにきつく収縮する。外装156の収縮は、外部
汚染物質28が、外装156と送出ブロック154の間
のスリーブ弁158および160の下流の空間に入るの
を防ぐ。また、この収縮により、残りの流動材料がその
空間から放出される。したがって、この実施形態の動作
は、好ましい実施形態と類似しているが、追加の出口弁
を必要としない。
【0055】図10は、出口弁のない分配カートリッジ
170のさらにもう1つの実施形態を示す。この実施形
態において、内部チャネル172の枝路174および1
76は、送出ブロック171内でY形となる。弾性外装
178は、出力ポート180および182を完全に覆
い、スリーブ弁184および186をそれぞれ形成す
る。外装178は、送出ブロック171の突起189を
受けるための溝188を有する。送出ブロック171に
外装178を固定するこの方法は、送出ブロックに溝が
ある他の実施形態と異なる。
【0056】図11は、ベロー形容器192に取り付け
られた分配カートリッジ190を示す。ハウジング19
4が、弾性外装198によって取り囲まれた送出ブロッ
ク196を保護する。ハウジング194内に送出ブロッ
ク196を取り付け、容器192の首部202に気密封
止を提供するシート200が提供される。
【0057】外装198は、Oリング204を定義し、
送出ブロック196は、Oリング204を収容する溝2
06を定義する。Oリング204を使用する外装198
の取付けは、前述の他の実施形態よりも確実である。し
たがって、分配カートリッジ190は、特に、外装19
8に高い応力をかける条件下で流動材料を分配するのに
適している。
【0058】図12(A)は、分配カートリッジ220
のもう1つの実施形態を示す。カートリッジ220は、
一般に、流動媒体を収容する容器から汚染のない一方向
分配を実現する。カートリッジ220は、さらに、容器
内の流動媒体を、空気で運ばれる汚染物質から保護し、
空気にさらされることによる酸化または劣化を防ぎ、さ
らに液浸による汚染から保護する。また、これにより、
保存剤、清浄剤、バクテリア除去剤なしに流動媒体を再
び処方することができる。
【0059】カートリッジ220は、一般に、ハウジン
グ230と、ハウジング230の中で送出ブロック25
0を取り囲む外装240とを含む。カートリッジ220
は、容器と一体的に形成されてもよく、別に提供されて
もよい。ハウジング230は、弾性外装240が膨脹し
すぎて破壊したり破損したりするのを防ぐ。
【0060】送出ブロック250は、入力ポート253
から始まる内部チャネル252を有し、枝路254およ
び256に分かれる。枝路254および256は、それ
ぞれ出力ポート258および260で終端する。弾性外
装240は、出力ポート258および260を覆い、出
力ポート258および260にスリーブ弁を形成する。
図12(A)に示したように、分配カートリッジ220
が閉じられるとき、出力ポート258および260に弾
性外装240によって形成されたスリーブ弁は、流体止
め封止を形成する。
【0061】弾性外装240は、弾力特性を有する材料
からなる。弾性外装240の弾性または弾力の性質によ
って、外装240は、送出ブロック250を圧搾し、分
配カートリッジを閉じるときに、出力ポート258およ
び260を覆って流体の通らないスリーブ弁を形成する
ことができる。
【0062】流動材料を分配するとき、流動材料が、出
力ポート258および260に形成されたスリーブ弁を
開き、出力ポート258および260から出て出口24
2を通って下流に流れ、ハウジング230のポート23
2を出る。出力ポート258および260にあるスリー
ブ弁は、弾性外装240の弾性または弾力に打ち勝ちか
つ/または外装240を変位させるのに十分な内圧を流
動材料内に発生させることにより開かれ、流動材料がた
とえば静水圧によって出ることができる。しかしなが
ら、分配が終了した後、弾性外装240は、送出ブロッ
ク250を圧搾して逆流を防ぐ無変形状態に素早く戻
る。外装240が、その無変形状態または閉じた状態に
戻る間、流動材料は、残りの流れによって出力ポートの
下流に強制的に送られる。したがって、流動材料の方向
は、本質的に、一方向すなわち単一方向の流れである。
【0063】さらに大きな封止力を提供するために、弾
性外装240は、大きな弾力を提供するカラー244を
備える。カラー244の厚さは、流体が出力ポート25
8および260から出るのを防ぐのに必要な力の大きさ
に基づいて最適に設計することができる。具体的には、
厚いカラーは、大きな張力を提供し、クラッキング圧、
すなわち流動材料が出ることができるように分配カート
リッジを開くのに必要な最低圧力が大きな用途に適して
いる。
【0064】前に考察したように、弾性外装240は、
送出ブロック250を圧搾する。したがって、送出ブロ
ック250に外装を破壊する可能性のある尖った突起が
あるのは望ましくない。したがって、送出ブロック25
0は、射出成形工程による残存物が弾性外装240に突
き刺さらないようにする凹面の先端268を有する。
【0065】弾性外装240は、ハウジング230と送
出ブロック250の間の適所に保持される。ハウジング
230は、送出ブロック250をハウジング230に取
り付けるために送出ブロック250のフランジ264と
協力するリップ236を定義する。代替として、たとえ
ば、超音波溶接、接着剤、プレスばめ、ヒート・シール
を含む他の適切な取付け方法を使用して、送出ブロック
250をハウジング230に取り付けることができる。
さらに、外装240は、外装240の止め部としてはた
らく送出ブロック250によって定義された隆起266
によって支持される。
【0066】弾性外装240は、ハウジング230のフ
ード234と送出ブロック250のフランジ264の間
にプレスばめされた滑らかなOリング246を規定す
る。Oリング246と接触するフード234の表面は、
流体止め封止を形成するように滑らかであることが好ま
しい。この滑らかさは、後で説明するように、ハウジン
グ230を形成する鋳型をよく研磨することによって得
ることができる。
【0067】分配カートリッジ220は、容器と一体的
に提供されてもよく、容器に取り付けられてもよい。送
出ブロック250の首部262に、刻目を付けるかねじ
を切ることが好ましい。代替として、首部262を、ル
ーアー・タイプ(luer-type)接続を形成するように適合
させることができる。分配カートリッジ220の容器へ
の取り付けは、ハウジング230によって規定された穴
にはまる送出ブロック250によって規定されたペグな
どの突起によって容易にすることができる。ペグと穴の
組合せまたは任意の適切な他の錠と鍵の組合せによっ
て、たとえば分配カートリッジ220を容器に締め付け
たときに、送出ブロック250のまわりにハウジング2
30が回転するが防止される。
【0068】図13は、概略的にハウジング282と弾
性外装284を含む分配カートリッジ280のもう1つ
の実施形態を示す。この実施形態において、分配カート
リッジ280は、分配カートリッジ280が実質上円錐
形である点を除いて、図12(A)に示した分配カート
リッジ220とほぼ同じである。さらに、図13は、分
配カートリッジ280の弾性外装284の斜視図を示
す。分配カートリッジ280の円錐形は、カートリッジ
表面の滑らかな形状に尖った分離部分を提供せず、流体
放出サイクル全体わたって弾性外装に均一なひずみを可
能にすることによって、分配カートリッジを強化するこ
とができる。
【0069】図14は、送出ブロック306を取り囲む
弾性外装302を有する分配カートリッジ300のさら
にもう1つの実施形態を示す。弾性外装302は、送出
ブロック306によって規定された突起308とハウジ
ング310によって規定された溝312の間にプレスば
めされた舌状部304によって固定される。したがっ
て、舌状部304、突起308および溝312の協力に
より、弾性外装302が適切な場所に固定され、また流
体止め封止が提供される。
【0070】分配カートリッジの製造と組立て前述のど
の分配カートリッジの各部品または構成要素あるいはそ
の任意の変形も、従来の機械加工技術によって製造する
ことができるが、好ましい方法は射出成形である。射出
成形で製造するとき、鋳型またはキャビティは、任意の
平滑面または気密面から離れて見切り線を形成する非対
称的な構成部品を含まなければならない。
【0071】図15(A)〜15(D)と図16(A)
〜16(C)は、本発明の分配カートリッジの製造に特
有のいくつかの特徴を示す。単なる例として、図15
(A)〜l5(D)と図16(A)〜16(C)に示し
た分配カートリッジは、図12(A)と図12(B)の
実施形態に対応する。しかしながら、当業者は、ここで
説明する一般的な製造および処理の概念および原理を、
他の実施形態および/またはその任意の変形に容易にも
適用できることを理解されたい。
【0072】図15(A)〜15(D)は、送出ブロッ
ク250、弾性外装240、およびハウジング230の
機能面をそれぞれクロスハッチで示す。これらの機能面
には、突出しピン跡、境界線、工具きずがあってはなら
ない。これらの機能面の少なくとも一部分の鋳型を研磨
することによって、弾性外装240と送出ブロック25
0の間の流体止め封止を強化することができる。例え
ば、機能面は弾性外装240と送出ブロック250の間
の接触面を含む。機能面および/または接触面を研磨す
ることにより、それらは滑らかになり封止が強化され
る。最小限、弾性外装240の内面と送出ブロック25
0の外部封止面を研磨しなければならない。
【0073】表面の欠陥は、微生物の付着部分としては
たらき、微生物の移動の通路を提供することがあるた
め、封止部分の近くにおいて特に滑らかさは重要であ
る。表面の欠陥をなくすことにより、弾性外装240と
送出ブロック250の間の境界に沿って、場合によって
は流体供給源まで、微生物が移動するのが防止される。
したがって、特に封止部分近くの表面の欠陥の減少によ
り封止が強化される。
【0074】望ましい滑らかさは、ラップ仕上げ、研
磨、研削、またはホーニングを含むがそれらに限定され
ない従来の仕上げ技術によって達成することができる。
これらのプロセスはそれぞれ、1〜30マイクロインチ
の範囲内の凹凸高さを達成することができる。
【0075】さらに機能面に突出しピン跡、境界線およ
び工具きずがないことを保証するために、あらゆる鋳型
見切り線、流れ線、および突出しピン跡を、これら機能
面からから遠くに配置しなければならない。図15
(A)〜15(D)において、送出ブロック250、弾
性外装240およびハウジング230のそれぞれについ
て、PLとして表した鋳型見切り線を示す。見切り線P
Lは、分配カートリッジの各構成要素の鋳型部品が非対
称的になるように配置される。さらに、図16(A)、
16(B)および16(C)は、送出ブロック250、
弾性外装240、およびハウジング230のそれぞれの
好ましい環状レイの方向を示す。
【0076】分配カートリッジの各構成要素は、射出成
形サイクル中に均一な収縮と最小のひずみを保証するた
めに、大きなコアリングを有することがある。表1と表
2に、好ましい処理パラメータと、より好ましい処理パ
ラメータをそれぞれ示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】送出ブロック250の成形は、より対称的
な鋳型充填を実現するために凹状先端においてゲート制
御されることが好ましい。適切な材料は、熱可塑性また
は熱硬化性材料、またはPMMA、ABS、PC、GP
PSなどの成形可能な重合体樹脂を含む。弾性外装は、
範囲20〜80ショアA、より好ましくは約48ショア
Aのデュロメーター硬さを有する熱可塑性または熱硬化
性エラストマから作成されることが好ましい。
【0080】また、分配カートリッジを製造する工程
は、エッチングを含んでもよい。反応性イオン・エッチ
ングまたはシリコン・コンパウンドのドライ・エッチン
グを使用して構成要素を直接形成することができる。た
とえば、マイクロチャネルとポートをプラズマ・エッチ
ングによって作成したシリコン・ウェハ上に、送出ブロ
ックを作成することができる。ウェハ上に窒化ケイ素の
薄膜を選択的に付着させて、弾性膜または柔軟部材を形
成することができる。さらに、犠牲層(アルミニウムや
シリコン酸化物)の上に膜形成薄膜を付着させて、精巧
なブリッジと弁構造を形成することができる。したがっ
て、本発明のもう1つの態様は、きわめて少量の流動材
料(1マイクロリットル未満)を逆流と外部汚染物質な
しに分配できるように分配カートリッジのサイズを決め
ることである。
【0081】代替として、化学的エッチングを使用して
より良好な鋳型を作成することができる。湿式化学エッ
チング工程は、いくつかの従来の鋳型作成技術よりも正
確な寸法を達成することができる。したがって、化学エ
ッチングを使用することにより、従来の射出成形の多く
の利点を引き続き実現することができる。
【0082】改良型雰囲気パッケージング(MAP) 次に、図17(A)〜17(C)を参照して、管理され
た雰囲気中での品物のパッケージングである改良型雰囲
気パッケージング(MAP)のためのシステムにおける
本発明の2つの分配カートリッジの使用について説明す
る。MAPを利用することによって、通常のパッケージ
ングにしばしば見られる損傷発生要素を除去することに
よって、パッケージングした品物の寿命を長くすること
ができる。空気中の水のような少量の水分でさえ、実際
の製品の傷みやさびを早めることがある。MAPから利
益を得ることができる品物の他の例には、花や肉があ
る。
【0083】図17(A)は、MAPシステムの実施形
態を概略的に示す。MAPシステムは、一般に、管理し
た雰囲気供給源570、封止する品物510を包む密封
パッケージ500、真空装置560を含む。MAPシス
テムは、さらに、一方向入口弁520と一方向出口弁5
30を含む。入口弁520と出口弁530は、前に説明
した分配カートリッジと類似していてもよく、パッケー
ジ500と一体的でもよい。管理された雰囲気供給源5
70は、第1の止め栓550を介して入口弁520と連
通する。さらに、真空装置560は、第2の止め栓54
0を介して出口弁530と連通する。
【0084】図17(A)に示したように、第1の止め
栓550を閉じ、第2の止め栓540を開き、出口弁5
30から真空装置56で真空を適用することによって、
パッケージ500内の本来の雰囲気を排気する。出口弁
530がパッケージ500と真空装置560の中間にあ
るため、パッケージ500内の本来の雰囲気は、出口弁
530から逆流することなくパッケージ500から除去
される。さらに、閉じた第1の止め栓550は、外部汚
染物質が入口弁520からパッケージ500に入るのを
防ぐ。パッケージ500から雰囲気を十分に排気した
後、第2の止め栓540を閉じる。
【0085】図17(B)は、第1の止め栓550を開
き第2の止め栓540を閉じることによって、管理され
た雰囲気供給源570からの適切な気体20をパッケー
ジ500に充填するようすを示す。管理された雰囲気供
給源570からの気体は、パッケージ500が所望のレ
ベルに充填されるまで、開いた第1の止め栓550と一
方向入口弁520を介してパッケージ500に供給され
る。これにより、パッケージ500の雰囲気が管理さ
れ、パッケージ500に含まれる品物510の寿命を長
くすることができる。図17(C)は、パッケージ50
0内の品物510の輸送および貯蔵のために、第1の止
め栓550と第2の止め栓540が閉じられ、パッケー
ジ500に含まれる管理された雰囲気が入口弁520と
出口弁530によって保持されたMAPシステムを示
す。
【0086】本発明の以上の態様が、液体、溶液、混合
物、懸濁液、分散液、化粧水、クリーム、ゲルおよび軟
膏剤を含む広い範囲の流動媒体を分配し送出するための
システムを提供することが理解されよう。これらの流動
媒体は、揮発性または不揮発性、水溶性または非水溶
性、無機物または有機物、および/またはそれらの組合
せのいずれでもよい。それぞれの特定用途に使用する構
成部品の材料を適切に選択することにより、本発明は、
どの産業にも使用される流体用の分配/送出システムと
しての用途を有する。
【0087】分配/送出システムは、流動材料の蒸発、
酸化および加水分解の悪影響を有利に防ぎ、分配/送出
システム内の流動媒体に、(1)原生動物、酵母、カ
ビ、バクテリア、ウィルスなどのの微生物、(2)空気
と、窒素、酸素、二酸化炭素、水などのその構成成分の
1つまたは複数、(3)ほこり、煙、花粉、繊維、また
はその他の微粒子、(4)たとえばHIVやB型肝炎ウ
ィルスなどの空気で運ばれるか血液で運ばれる病原体、
および/または(5)流動材料またはその構成成分のう
ちの1つまたは複数の蒸気が入るのを有利に防止する。
したがって、フィルタ、抗菌保存剤、酸化防止剤、およ
び吸湿剤は必要なく、それにより、材料のの高い純度、
処方の高い容易性、コストの削減、有害な副作用の減少
において実質上の利益が提供される。システムの有効性
は、このシステムが公開され、その最初の内容物が市場
での使用期間全体にわたって分配される例から最も明ら
かになる。本発明によって実施されるシステムは、送出
中に流動材料の純度を継続的に維持することによって、
より大きなサイズの容器の流通を可能にし、それによ
り、材料の単位体積当たりのコストの削減と規模の経済
性が可能になる。
【0088】ウィルスとバクテリアの攻撃に対する本発
明の有効性を示す例を、次の2つの例で示す。
【0089】例1 次の例は、本発明の1つの実施形態の送出システム、具
体的にはWaterfall CompanyのMICROBARRIERTM Cartridg
e Model #WFIPlb SMC 97-62Aのバクテリアの誘発試験に
関する詳細を示す。
【0090】カートリッジ・システムの設計は、流動材
料の複数の分量を送出できるようにし、長期間にわたっ
て送出中と送出間の外部汚染物質の流入を防ぐように意
図される。
【0091】微生物の評価は、無菌増殖媒体を満たした
60mL注射器に試験カートリッジを取り付けることに
より開始された。使用状態をシミュレートするために、
無菌増殖媒体のアリコート1〜3mLを、試験カートリ
ッジから毎日分配した。そのとき、カートリッジの先端
を、バクテリアの濃縮懸濁液に浸すことによって汚染さ
せた。この研究に使用したバクテリアは、約1×108
mL(CFU/mL)の濃度のBrevundimonas diminuta
(正式には、Pseudomonas diminuta)であった。
【0092】毎日、注射器内の流体のアリコートを収集
し、供試生物の存在を分析した。研究は、少なくとも7
日間行うように計画されたが、合計21日まで延長され
た。結果は、分析流体に攻撃誘発生物が検出されたかど
うか、または注射器内の媒体が混濁したかどうかによ
り、「陽性」または「陰性」と記録された。研究では、
30のカートリッジを評価した。
【0093】手順 試験カートリッジは、試験前にエチレンオキシド・ガス
で滅菌した。滅菌は、次のパラメータにより行われた。
【0094】エチレンオキシド滅菌 試験準備: 最低30分 温度: 52℃±2℃ 相対湿度:55±10% ガス濃度:600mg/リットル 暴露時間:4〜5時間 脱ガス時間:55℃±2℃で最低48時間
【0095】約100mLのダイズ・カゼイン消化液体
培地(SCDB)にB.diminutaを植え付け、37±2℃
で24±4時間マイルド・シェイキングで培養した。バ
クテリア培養物は、約1×108CFU/mLの濃度に
なるように0.01%TWEEN[R]80を含む養分液
体培地で希釈された。0.01%Tween[R]80を
含む養分液体培地の1×108表面張力は、42±2ダ
イン/cmであった。試験の日ごとに新しいバクテリア
培養物を作成し滴定した。この新しい培養物を使ってカ
ートリッジの先端を汚染させた。
【0096】無菌の60mL注射器に、0.01%Tw
een[R]80(NET)を含む約60mLの養分液体
培地を無菌的に充填した。高性能微粒子除去フィルタ付
きフード内部で、分析流体1mLを注射器から無菌試験
管に分配した。この初期試料が、そのカートリッジの時
間=0の試料であった。アリコート1mLを分配した
後、注射器を、無菌試験カートリッジに無菌的に取り付
けた。そのとき、無菌の養分液体培地のアリコート1〜
3mLを、注射器から試験カートリッジに分配した。こ
の手法は、1mLを分配すべきであることを指定してい
たが、分配する流体の量を1mLに制御するのは困難で
あった。これは、試験計画案とのずれを表した。分配
後、カートリッジの先端を培養物懸濁液に約1/2イン
チを浸すことによって汚染させた。30の装置を試験し
た。
【0097】装置全体(注射器とカートリッジ)を、水
平面に置き、24±2時間室温(23±3℃)で培養し
た。毎日、それぞれの装置について、試料収集、分配、
汚染段階を繰り返した。試験は、注射器内の流体が懸濁
しない限り約21日間行われ、汚染した時点で試料の試
験を終了した。
【0098】試験プログラムには、3つの陰性対照基準
と3つの陽性対照標準を含めた。陰性対照標準は、試験
装置と同じように作成した無菌試験装置(60mL注射
器とカートリッジ)で構成されたが、カートリッジには
出口がなかった。陽性対照標準は、試験装置と同じによ
うに作成された無菌試験装置(60mL注射器とカート
リッジ)で構成されたが、カートリッジには、攻撃バク
テリアに入口と出口を自由に暴露する弾性外装のスリッ
トがあった。
【0099】注射器から収集したアリコートは、収集し
た流体を37±2℃でシェイキングして約48時間培養
することによって増殖を定性的に分析した。培養後、流
体を目で観察した。濁りの発生は、「陽性」または
「+」と記録した。濁りが観察されなかった場合、結果
は、「陰性」または「0」と記録した。増殖を示した分
析管には、攻撃誘発生物の検出を検証するために、ダイ
ズ・カゼイン消化寒天培地(SCDA)上に分離用のす
じを付けた。SCDA板を37±2℃で24−72時間
培養した。B.Diminutaの生化学的検証は、陽性のオキシ
ダーゼ試験と陰性のグラム染色を含んでいた。
【0100】結果 試験の第1週に、30の試験装置に汚染は観察されなか
った。陽性対照標準は陽性であり、陰性対照標準は陰性
であった。
【0101】試験の第2週に、30の試験装置のどれに
も汚染は観察されなかった。
【0102】1つの試料(#18)が第16日に陽性に
なり、そのためこのカートリッジの試験は中止した。濁
りの原因である管内の増殖を調べ、B.diminutaであるか
生化学的に検証した。試験の第3週に、他の29の試験
装置のどれにも汚染は観察されなかった。陽性および陰
性対照標準は、第3週は同じのままであった。
【0103】流動材料の複数分量配分/送出システムの
MICROBARRIERTMカートリッジは、送出中と送出間の外部
汚染物質の流入を防ぐように設計されている。
【0104】バクテリア汚染の可能性は、分配装置、特
に長期間にわたって使用される多目的製品には重要な問
題である。
【0105】攻撃誘発生物としてBrevundimonas diminu
taの選択は、管理された条件下で増殖したときのその小
さなサイズに基づく。適切に培養されたとき、多くのBr
evundimonas生物は、0.45μm薄膜フィルタを通り
抜ける。生物のサイズが小さいということは、試験カー
トリッジに対するバクテリアの攻撃が厳しいということ
である。この鞭毛のある攻撃誘発生物の迅速な運動性と
生物を栄養分に追い立てる知覚器の所有は、誘発試験の
厳密性を高める。また、B.diminutaは、製薬プロセスの
薄膜フィルタ検証試験を行うために最適な生物である。
【0106】血液と体液の表面張力の範囲は、約42〜
60ダイン/cmである。したがって、血液と体液の濡
れ特性をシミュレートするために、課題の懸濁液の表面
張力を、この表面張力範囲の低い方[42±2ダイン/
cm]に近づけるように調整した。
【0107】栄養媒体の毎日の分配の選択は、厳しい攻
撃誘発を表す。新しい培養物による毎日の汚染と増殖を
24時間可能にするメカニズムは、頻繁な分配ステップ
だけを含む試験よりも厳しい
【0108】まとめ 本発明において説明したMICROBARRIERTMカートリッジ
は、小さくかつ運動性の高いバクテリアであるBrevundi
monas diminutaによって21日間毎日攻撃された。誘発
試験の手順は、(1)カートリッジから栄養媒体を分配
し、(2)カートリッジの先端を濃縮バクテリア懸濁液
(108CFU/mL)に浸すことにより汚染させ、
(3)カートリッジと注射器をそれぞれ水平面に置いて
23±2℃で24時間培養する段階からなる。カートリ
ッジは、14日間完全な無菌を実現した。3週間を超え
ると、30の装置のうちの1つの装置だけに生物が増殖
した。これは、第1週と第2週の隔離有効性が100%
であり、第3週の隔離有効性が97%であることに相当
する。
【0109】この装置の独特な設計は、他の従来の微生
物バリアとの比較を困難にする。しかしながら、本発明
の装置は、0.45gm細孔膜に関して実験室で確認さ
れたものに匹敵するかまたはそれよりも優れたはたらき
をした。
【0110】例2 次の例は、本発明の1つの実施形態の送出システム、具
体的にはWaterfall CompanyのMICROBARRIERTMカートリ
ッジ・モデル番号WFIP1b SMC 97-62Aのウィルス誘発試
験の詳細を示す。
【0111】このカートリッジ・システムの設計は、流
動材料の複数分量の送出を可能にし、長期間に渡って送
出中と送出間の外部汚染物質の流入を防ぐように意図さ
れる。
【0112】微生物学的評価は、無菌増殖媒体を充填し
た60mL注射器に試験カートリッジを取り付けること
によって開始された。使用状態をシミュレートするため
に、無菌増殖媒体のアリコート1〜3mLを試験カート
リッジから毎日分配した。そのとき、カートリッジの先
端をウィルスの濃縮懸濁液に浸すことによって汚染させ
た。ウィルス懸濁液は、バクテリオファージΦX174
を含み、1mL当たり約1×108プラーク形成単位
(PFU/mL)の濃度で作成された。
【0113】毎日、注射器内の流体のアリコートを収集
し、供試生物の存在を分析した。研究は、少なくとも7
日間行なうように計画されたが、合計21日まで延長さ
れた。結果は、攻撃誘発生物が分析流体内に検出された
かどうにより、「陽性」または「陰性」として記録され
た。研究は、30のカートリッジを評価した。
【0114】手順 試験カートリッジは、試験前にエチレンオキシド・ガス
により滅菌された。滅菌は、次のパラメータによって行
われた。
【0115】エチレンオキシド滅菌 試験準備: 最低30分 温度: 52℃±2℃ 相対湿度:55±10% ガス濃度:600mg/リットル 暴露時間:4〜5時間 脱ガス時間:55℃±2℃で最低48時間
【0116】ΦX174バクテリオファージは、約10
0mLの養分液体培地にE.coliを移植し、約200〜2
50RPMの高速シェイキングにより37±2℃で約6
〜18時間培養することによって準備された。培養物
は、約4時間で2〜4×108CFU/mLの密度に増
殖させることができた。この細胞密度は、640nmに
おいて0.3〜0.6の光学密度に相当する。バクテリ
ア培養物には、5〜10mLのΦX174バクテリオフ
ァージ・ストック(ATCC#13706−B1)を移
植した。バクテリオファージ細胞とバクテリア細胞の比
率は、0.1〜2.0であった。懸濁液は、37±2℃
において約1〜5時間高速シェイキングで培養された。
液体培地が澄んだとき、宿主バクテリアの完全な溶菌が
行われた。ウィルス懸濁液を40分間10000xGで
遠心分離した。上澄み液を無菌の0.22μmフィルタ
で濾過し、宿主細胞の破片を除去した。次に、0.01
%Tween[R]80を含む無菌養分液体培地内のファ
ージ・ストックを薄めて約1×108PFU/mLの攻
撃誘発濃度を実現することにより、攻撃誘発バクテリオ
ファージ懸濁液を作成した。0.01%Tween[R]
80を含む養分液体培地の表面張力は、42±2ダイン
/cmであった。培養物の滴定濃度は、毎日の試験ごと
に決定された。
【0117】無菌の60mL注射器に、0.01%のT
ween[R]80(NBT)を含む60mLの養分液体
培地を無菌的に充填した。高性能微粒子除去フィルタ付
きフードの内側で、1mLの分析流体を注射器から無菌
の試験管へ分配した。この初期試料が、そのカートリッ
ジの時間=0の試料であった。アリコート1mLを分配
した後、注射器を無菌試験カートリッジに無菌的に取り
付けた。次に、無菌の養分液体培地のアリコート1〜3
mLを、注射器から試験カートリッジに分配した。本来
の手法は、1mLを分配すべきであることを指定してい
た。分配後、カートリッジの先端を培養懸濁液に約1/
2インチ浸すことによって汚染させた。30の装置を試
験した。
【0118】装置全体(注射器とカートリッジ)を水平
面に配置し、24±2時間室温(23±3℃)で培養に
した。毎日、30のそれぞれの試験装置に関して、試料
収集、分配、および汚染の段階を繰り返した。試験は、
プラーク分析が一貫したウィルス汚染を示さな限り21
日間行い、ウィルス汚染を示した時点で陽性の試料の試
験を終了した。
【0119】試験プログラムには、3つの陰性対照標準
と3つの陽性対照照準を含めた。陰性対照照準は、試験
装置と同じに作成した無菌試験装置(60mL注射器と
カートリッジ)からなるが、カートリッジ装置には出口
がなかった。陽性対照標準は、試験装置と同じに作成さ
れた無菌試験装置(60mL注射器とカートリッジ)か
らなるが、カートリッジ装置には、課題ウィルスに入口
と出口を自由に暴露する弾性外装のスリットがあった。
【0120】試料収集段階で注射器から収集されたアリ
コートは、溶融した(45±2℃)3mLの上部寒天
(TOPA)にアリコート1mLを入れることによって
ΦX174の存在を分析した。下部寒地板の表面の上に
流し込み凝固させた溶融上部寒天培地にE.coliを約2滴
加えた。この板を、18〜24時間37±2℃で培養し
た。結果を、分析流体に攻撃誘発生物が発見されたかど
うかによって「陽性」または「陰性」として記録した。
「陽性」は、明らかなプラークの存在を示し、「陰
性」は、ΦX174によるプラークが確認できなかった
ことを示す。
【0121】結果 第1週の分析結果は、陰性対照標準では陰性の結果と陽
性対照標準では陽性の結果を示した。試験カートリッジ
のうちの5つにおいて、6つの陽性の結果が観察され
た。このような明白な破過点は、1つの試料当たりわず
か4つ以下のプラーク形成装置を含んでいた。同じ試料
カートリッジに関して連日破過は起こらなかった。
【0122】第2週のデータは、試験カートリッジに関
して類似の結果を示した。3つのカートリッジと4つの
分析物が、プラークを示した。すべての試験試料が、
「ベースライン」変動を表す可能性のある3以下のPF
Uの値を生成した。第1日目に分析したとき、3つすべ
ての陽性対照標準がプラークを示した。プラークの数が
多すぎて数えることができず、陽性対照標準の試験を中
止した。陰性対照標準の試験は、連続3日間行われた試
料の分析でプラークを示したが、これらの値は低く、プ
ラークは1〜5個の間で変動した。
【0123】第3週のデータは、1つの試料だけが陽性
のプラーク分析を有することを示し、単一のプラークだ
けを含んでいた。17、18日目ではサンプルが分析さ
れなかった。したがって、第3週の実際の分析の数は少
なかった。しかしながら、ウィルスによる明らかな破過
点を有する試験カートリッジの数は、第2週よりも少な
かった。3つの陰性対照標準はすべて、ウィルスの破過
点を示した。これらのうちの1つである番号3の陰性対
照標準には、試験カートリッジ内に見られたよりも高い
レベルのウィルス、ならびに連続のサンプリング日にお
けるウィルスの存在によって示されるような明らかな破
過点があった。
【0124】第3週の結果をまとめると、11の別々の
ときにカートリッジのうちの8つのの分析においてプラ
ークが観察された。カートリッジのうちの6つは単一の
陽性の分析を示し、1つのカートリッジには2つの陽性
があり、1つのカートリッジには3つの陽性があった。
11の陽性分析カートリッジのうちの6つには1つのプ
ラークだけがあり、11の陽性のうちの1つには2つの
プラークがあり、11の陽性のうちの3つには3つのプ
ラークがあり、1つには4つのプラークがあった。
【0125】攻撃誘発生物ΦX174が、試験システム
内で増殖せず、非運動性であることに注意されたい。し
たがって、攻撃誘発生物ΦX174は、分析中の空気輸
送接触、すなわちウィルス生物が空気中に分散して分析
板と接触するような流体吸引の方法および/または拡散
によりカートリッジ全体に送られる方法の2つの方法で
のみ試験アリコートに入ることができる。しかしなが
ら、この研究で観察された比較的少数のプラークは、お
そらく、激しく汚染された注射器と装置による相互汚染
によるものである。
【0126】表3は、ΦX174バクテリオファージに
よって攻撃された8つの試験カートリッジの見かけウィ
ルスの破過点をまとめたものである。すべてのケースに
おいて、観察されたプラークの数は、4つ以下である。
観察した分析レベルが低く、連続日に再び発生しなてい
ないため、試験試料で分析された少数のプラークは、環
境的な汚染によるものであると考えられる。試験ウィル
スは、きわめて安定しており、乾燥している吹き抜け部
分で生き残る。試験試料は、無防備の実験室に保存さ
れ、毎日処理した。観察された汚染レベルは、相互汚染
をなくすために払う努力が大きくなるほど低くなった。
第3週において、単一の試験カートリッジだけがウィル
スの破過点を示し、分析は、単一のプラークだけを示し
た。さらに、試験試料は、ウィルスが実際にカートリッ
ジ内を通った場合に予想されるような連日破過点を示さ
なかった。
【0127】
【表3】
【0128】表4は、3つすべての陰性対照標準カート
リッジの見かけのウィルスの破過点をまとめたものであ
る。これらのカートリッジの出口ポートは、シリコーン
封止剤で塞がれている。番号1の陰性対照標準は、攻撃
の開始日から第10日までと、第14日、第16日、お
よび第19日から第21日まで、破過点を示していな
い。番号2の陰性対照標準は、第20日と第21日まで
破過点を示していない。これらの日には、試験カートリ
ッジに見られたものと類似した低い分析値が観察され
た。最後の番号3の陰性対照標準は、第19日、第20
日および第21日に陽性と分析された。観察されたプラ
ークの数は、他のカートリッジに見られたよりもかなり
多かったが、プラークは、破過点が第1日に生じた3つ
の陽性対照標準の分析の数分の1である。さらに、分析
値は、3日間にわたって連続的に減少した。検出可能な
ウィルスのレベルは、3日間で22分の1に下がった。
ウィルスがカートリッジを通って注射器リザーバに拡散
した場合は、分析におけるプラークの数は一定のままか
時間と共に増えるはずである。
【0129】
【表4】
【0130】考察 流動材料の複数分量分配送出システムのためのMICROBAR
RIERTMカートリッジは、送出中と送出間の外部汚染物質
の流入を防ぐように設計される。
【0131】ウィルス汚染の可能性は、分配装置、特に
長期間にわたって使用される多目的製品には重要な問題
である。
【0132】カートリッジの血液で運ばれる病原体バリ
ア特性の有効性を評価するウィルス・モデルの選択が重
要である。供試生物として実際の血液で運ばれる病原体
を利用することと関連した問題がある。HEVとHCV
は、実験室内で増殖させるることができない。HIV
は、その高い伝染可能性ときわめて厳しくかつ高価な予
防措置の要求のため、高い安全性と責任上の考慮を要す
る。
【0133】したがって、血液で運ばれる病原体のモデ
ルが研究された。代用物の理想的特性は、サイズが小さ
く、球状または多面体[丸い]形態で、環境的に安定し
ており、人間への感染力が弱いかまたは無く、分析感度
が高く、増殖が早く、滴定濃度が高いことを含んだ。こ
れらの基準の全部を満たすために、前述の血液で運ばれ
る病原体の最も適切な代用物として、ΦX174バクテ
リオファージが選択された。ΦX174バクテリオファ
ージは、エンベロープがなく、サイズが最も小さい病原
体のHCVと類似の25〜27nmであり、前述の3つ
のウィルス病原体のすべてと類似の二十面体またはほぼ
球形の形態を有し、優れた環境安定性を有し、人間への
感染性がなく、単一ウィルス粒子に近づく検出制限を有
し、分析結果を12時間程度の短い時間で読み取ること
ができるほどきわめて素早く成長し、前述の最も濃厚な
病原体であるHBVと類似のきわめて高い滴定濃度に達
するように培養することができる。
【0134】特別な細胞培養物と酵素分析技術を必要と
する動物ウィルス代用物は使用されない。さらに、ほと
んどの動物ウィルスの安定性は、好ましい安定性よりも
低く、プレーティング効率は、低いかまたは未知であ
る。
【0135】ウィルスの被膜または表面の多様性、すな
わち親油性や親水性などにかかわらず、ウィルスは、一
般に、バリア試験や貫入試験において同じように動作す
る。これは、ウィルスが、懸濁された液体の電荷を帯
び、通常それら自体の物理的または化学的特性よりも液
体媒介物から大きく影響を受けるためである。
【0136】血液と体液の表面張力範囲は、約42〜6
0ダイン/cmである。したがって、血液と体液の濡れ
特性をシミュレートするために、バクテリアとウィルス
の攻撃誘発懸濁液の表面張力は、この表面張力範囲のほ
ぼ下端[42±2ダイン/cm]に合わせられる。
【0137】まとめ 3週間の試験期間にわたって、注射器に取り付けられた
30のWaterfall MICROBARRIERTM試験カートリッジがΦ
X174(=108PFU/mL)によって毎日攻撃さ
れた。注射器内のリザーバ溶液は、E.coliを使用するプ
ラーク分析手順を使用して毎日ΦX174の試験をし
た。30のカートリッジのうちの8つに、1日または複
数日に1つから4つのプラークがあった。これは、73
%の見かけの障壁性能に相当する。しかしながら、どの
試験試料も連続日に陽性の分析結果はなく、どの試料
も、分析で4つ以上のプラークを示さなかった。これと
比較して、3つの陽性対照標準のそれぞれのプラークの
数は、多すぎて数えることができなかった(>300P
FU)。これらの8つの陽性試験結果は、ベースライン
誤差を表す環境的な汚染によるものと考えられる。陽性
が記録されデータ分析されたため、環境的制御を大幅に
追加した。プラーク陽性のカートリッジの数は、第1週
に5つ、第2週に2つ、第3週に1つのカートリッジに
なった。第3週の試験カートリッジには、1つのプラー
クしかなかった。カートリッジ内に単一のウィルス粒子
だけを通すのは困難である。これと反対に、ΦX174
をエーロゾル化し、ほんの少数のウィルス粒子にサンプ
リングプロセスを汚染させ、少数のプラークを生成する
ことは比較的容易である。
【0138】さらに、シリコーンで栓をした入口と出口
ポートを有する陰性対照標準カートリッジのリザーバ溶
液内のウィルスの存在は、ウィルスの粒子が空気で運ば
れ、カートリッジを突破しなかったことを示す。したが
って、分析における試料の陽性が環境的汚染に起因し、
またWaterfallのMICROBARRIERTMカートリッジが、3週
間の試験期間中ずっとウィルス粒子の侵入を防ぐのに1
00%有効なバリアであったと考えられる。
【0139】これと比較して、手術用手袋やコンドーム
のようなバリアは、ロットにより変化することがあり、
わずか60分間同じウィルスで試験したとき、バリア性
能が50%未満から100%まで変化することがある。
【0140】適用 本発明の汚染のないシステムから利益を得ることができ
る様々な流動材料は、(1)血液および血液製剤、
(2)組織および器官灌流、(3)人間および獣医の医
薬製剤、眼球およびレンズ治療溶液を含む指示が必要な
製剤と処方箋なしの製剤の両方、(4)生体外と生体内
の診断剤、(5)生物学的製剤、(6)化粧品および芳
香剤を含む個人用製剤、肌、髪の毛および爪の治療およ
び処置のための洗面化粧品、シャンプー、毛髪着色剤、
健康美容治療製品、(7)高温または低温の食糧、飲
料、栄養補給剤およびビタミン、(8)化学試薬、清浄
剤、写真溶液、接着剤、塗料、ワニス、潤滑剤および燃
料を含む市販、病院、実験および工業用の化学薬品を含
むがこれらに限定されない。
【0141】医薬 医薬流体を輸送する装置は、本発明から利益を得ること
できる。そのような装置の例は、カテーテルと注射器で
ある。これらの装置は、一般に、水溶液、血液、血しょ
う、ワクチンその他の医薬流体を人体に送り込むために
使用される。医薬流体の送出と関連する周知の危険は、
供給源が汚染されてそれが患者に送出されることであ
る。供給源が汚染すると、経済的な無駄が生じるが、さ
らに重要なことは、汚染された流体が患者に送出される
ことである。血液が輸送される場合には、血液にHIM
やB型肝炎ウィルスなどの生命を脅かす病原体が感染す
ることがあるため、特に深刻である。しかしながら、本
発明の送出カートリッジを使用することにより、供給源
を汚染する危険性を大幅に低くすることがでる。さら
に、本発明は、供給源を開けた後で再利用することがで
き、ごみの量が減少するため、経済的利益を提供する。
【0142】より高い粘性の医薬材料の分配も本発明か
ら利益を得ることができる。たとえば、リューマチの治
療に使用される経皮的鎮痛剤を、濃いローション剤また
は軟膏の形で送出することができる。そのような材料
は、分配された後、外部の微生物や粒子によって汚染さ
れることがある。したがって、高い粘性の医薬材料を分
配するための有効な封止機構を必要とする。本発明の分
配システムは、この必要性を満たし、さらに、空気や他
の空気で運ばれる微生物が流体封止に浸透するのを防ぐ
ために、医薬材料を保存剤なしで処方しなおすことがで
きる。
【0143】眼球およびレンズの治療溶液 前記分配送出システムを使用することにより、人間また
は獣医薬学製剤の治療効果を促進する保存剤やその他の
保護添加剤なしに前記流動媒体を処方しなおすことがで
きる。たとえば、保存剤は有害な副作用を引き起こす可
能性があることは周知である。現在眼球とレンズに使用
されている保存剤は、目の組織に毒性反応および/また
はアレルギー反応を引き起こす。処方された眼球治療製
剤における保存剤は、眼球治療の術後治癒速度に悪影響
を与えることが知られている。本発明の以上の態様は、
空気および空気で運ばれる汚染物質が入ることにより物
質が劣化するのを防ぐのに必要な化学的保存剤やその他
の薬剤を必要とせずに医薬製剤を最終ユーザに送出でき
るような複数分量システムの利点を提供する。
【0144】工業、商業、病院および実験用の化学物質 本発明の以上の利点は、調合薬に限定されず、工業用化
学流体、写真用溶液、石けんおよび清浄剤、塗料、ワニ
ス、接着剤、ならびに同種の物質の分配において他の利
益を提供する。このシステムは、流体を、空気、ほこ
り、繊維などの空気で運ばれる微粒子、空気で運ばれる
微生物で汚染しないように有利に維持することができ
る。保護フィルタ、抗菌保存剤、酸化防止剤および吸湿
剤の必要がない。したがって、適切に操作された場合、
前記分配送出システムは、高い純度、処方と製造の高い
容易性と効率、コストの削減、および有害な副作用の減
少を可能にすることにより流体に実質的な利益を提供す
る。
【0145】写真用溶液 酸化防止剤を使用しない写真現像剤の再配合により、た
とえば、効率および経済性に優れた配合において利益が
提供される。このシステムは、写真用溶液をほこりや繊
維などの空気で運ばれる粒子による汚染のないように有
利に維持し、機械的フィルタを不要にし、抗菌性保存
剤、酸化防止剤および吸湿剤の追加を不要にする。
【0146】業務および病院用の石鹸および洗浄剤 病院やレストランの環境で使用される洗浄剤は、保存剤
が使用されているときでも酵母やかびが繁殖しやすいこ
とが知られている。自然に起こる突然変異が、いくつか
の種を保存剤の効果に耐えるようにし、保存剤に耐える
遺伝的傾向をもたらす。このシステムの前述の利点は、
必要な衛生状態を提供し微生物による汚染をなくすた
め、保存剤の使用を不要にする。
【0147】食品と飲料 トマト・ケチャップは、酸性媒体であり、微生物が増殖
するための栄養分が少ない。したがって、保存剤を加え
る必要がない。しかしながら、トマト・ケチャップは、
空気に触れると酸化して黒くなる。また、ケチャップ
は、蒸発して、容器の縁のまわりに不衛生な堆積物を作
る。食品と飲料における酸化の有害な影響のその他の例
には、食用油とワインがある。空気中の酸素が油を酸敗
させる。本明細書で説明したシステムの前述の利点は、
そのような食品と飲料が必要とする蒸発と酸化からの保
護を提供する。
【0148】本発明を、現在最も実際的で好ましい実施
形態と考えられるものと関連して説明したが、本発明
は、開示した実施形態に制限されず、それどころか、併
記の特許請求の趣旨および意図の範囲に含まれる様々な
修正および等価な構成を含むように意図される。さら
に、本明細書で引用したそれぞれの参照は、その全体が
参照により本明細書に組み込まれる。
【0149】たとえば、折り畳み式容器に本発明の分配
カートリッジを取り付ける等価な方法が他に多数ある。
そのために、接着剤、にかわ、エポキシド主成分のペー
スト、超音波溶接、その他の機械的手段、および任意の
数の他の周知の実施態様がすべて利用可能である。ま
た、必要に応じて、弾性外装の取付け方法と送出ブロッ
クの出口ポートの分散を提供することができる。したが
って、当業者は、そのような等価な構造が併記の特許請
求の範囲に含まれるものと理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による分配カートリッジの断面斜視図で
ある。
【図2】送出前の図1の分配カートリッジの断面図であ
る。
【図3】送出中の図1の分配カートリッジの断面図であ
る。
【図4】図1のカートリッジの先端部分の斜視図であ
る。
【図5】出口弁の一部分の斜視図である。
【図6】本発明のカートリッジの送出ブロックの斜視図
である。
【図7】チューブに取り付けられた本発明による分配カ
ートリッジの断面図である。
【図8】注射器に取り付けられた本発明による分配カー
トリッジの断面図である。
【図9】出口弁のない本発明による分配カートリッジの
断面図である。
【図10】出口弁のない本発明による別の分配カートリ
ッジの断面図である。
【図11】ベロー形容器に取り付けられた本発明による
さらに別の分配カートリッジの断面図である。
【図12】(A) 出口弁のない本発明による別の分配
カートリッジの断面図である。 (B) 図12(A)の分配カートリッジの拡大斜視図
である。
【図13】本発明による別の分配カートリッジの断面図
である。
【図14】本発明による別の分配カートリッジの断面図
である。
【図15】(A) 図12(A)の分配カートリッジの
送出ブロックの斜視図である。 (B) 図12(A)の分配カートリッジの弾性外装の
斜視図である。 (C) 図12(A)の分配カートリッジの弾性外装の
下面斜視図である。 (D) 図12(A)の分配カートリッジのハウジング
の斜視図である。
【図16】(A) 図12(A)の分配カートリッジの
送出ブロックの上面図である。 (B) 図12(A)の分配カートリッジの弾性外装の
上面図である。 (C) 図12(A)の分配カートリッジのハウジング
の下面図である。
【図17】(A) 容器の本来の雰囲気を除去するため
の改良雰囲気パッケージイング・システムを示す図であ
る。 (B) 容器に管理された雰囲気を充填する改良雰囲気
パッケージング・システムを示す図である。 (C) 充填容器が慣例された雰囲気を含む改良雰囲気
パッケージング・システムを示す図である。
【符号の説明】
10 カートリッジ 12 ハウジング 14 容器 16 首部 18 ねじ山 20 ねじ山 22 流動材料 24 送出ポート 26 汚染物質 28 外部汚染物質 30 送出ブロック 32 入力ポート 34 内部チャネル 36 出力ポート 40 枝路 44 弾性外装 46 スリーブ弁 50 突起 52 溝 54 端部 56 出口弁 58 分配ポート

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型によって作成される製品の対称面が
    鋳型の分離面から外れるように分離面を形成するように
    接合された2つの構成要素を含み、それにより製品の表
    面から見切り線などの欠陥をなくす非対称鋳型。
  2. 【請求項2】 ハウジング鋳型に第1の材料を注入する
    ことによって、出口ポートを有するハウジングを形成す
    る段階と、 少なくとも2つの非対称構成要素を有する送出ブロック
    鋳型に第2の材料を注入して、入口と出口の間のチャネ
    ルを規定する送出ブロック上に見切り線を与える段階
    と、 外装鋳型に第3の材料を注入して、外装上に見切り線を
    与えることによって外装を形成する少なくとも2つの段
    階とを含み、外装は、外装が送出ブロックの出口を覆う
    ように送出ブロック上に配置されるように適合され、外
    装と送出ブロックは、外装の出口がハウジングの出口ポ
    ート内に流動材料を導くようにハウジング内に配置可能
    であり、外装と送出ブロックがハウジング内に入るよう
    に適合され、外装と送出ブロックが互いに接触する接触
    面を有し、外装と送出ブロックの見切り線が接触面上に
    ある流動材料を分配するカートリッジの作成方法。
  3. 【請求項3】 ハウジング、外装、および送出ブロック
    鋳型のうちの少なくとも1つの表面の仕上げを行う段階
    をさらに含む請求項2に記載のカートリッジの作成方
    法。
  4. 【請求項4】 仕上方法が、ラップ仕上げ、ホーニン
    グ、研削、および研磨からなるグループから選択される
    請求項3に記載のカートリッジの作成方法。
  5. 【請求項5】 仕上げを行う段階が、外装と送出ブロッ
    ク鋳型の表面の仕上げを行って外装と送出ブロックの接
    触面を形成する段階を含む請求項3に記載のカートリッ
    ジの作成方法。
  6. 【請求項6】 仕上げた表面が、1〜30マイクロイン
    チの凹凸高さを有する請求項3に記載のカートリッジの
    作成方法。
  7. 【請求項7】 仕上げを行った表面が、実質上環状のレ
    イ・パターンを有する請求項3に記載のカートリッジの
    作成方法。
  8. 【請求項8】 送出ブロックが、入口とほぼ反対に凹状
    先端を形成する段階を含む請求項2に記載のカートリッ
    ジの作成方法。
  9. 【請求項9】 送出ブロック鋳型が、先端においてゲー
    ト制御される請求項8に記載のカートリッジの作成方
    法。
  10. 【請求項10】 第2の材料が、熱可塑性材料、熱硬化
    性材料、PMMA、ABS、PCおよびGPPSからな
    るグループから選択される請求項2に記載のカートリッ
    ジの作成方法。
  11. 【請求項11】 第3の材料が、スチレン・ブタジエン
    ・スチレン、シリコーン、ウレタン、kratonおよ
    びゴムからなるグループから選択される請求項2に記載
    のカートリッジの作成方法。
  12. 【請求項12】 熱可塑性エラストマが、範囲20〜8
    0ショアAのデュロメーター硬さを有する請求項11に
    記載のカートリッジの作成方法。
  13. 【請求項13】 熱可塑性エラストマが、約48ショア
    Aのデュロメーター硬さを有する請求項12に記載のカ
    ートリッジの作成方法。
  14. 【請求項14】 ハウジング鋳型が、ハウジング上の見
    切り線を与える少なくとも2つの非対称構成要素を有
    し、ハウジングと外装が、互いに接触する接触面を有
    し、ハウジング見切り線が、非接触面上にある請求項2
    に記載のカートリッジの作成方法。
  15. 【請求項15】 送出ブロックを形成する段階が、全サ
    イクル時間20〜40秒、成形圧力15〜25kps
    i、および金型温度110〜200°Fの射出成形を含
    む請求項2に記載のカートリッジの作成方法。
  16. 【請求項16】 送出ブロックを形成する段階が、全サ
    イクル時間28〜32秒、成形圧力21〜22kps
    i、および金型温度115〜180°Fの射出成形を含
    む請求項2に記載のカートリッジの作成方法。
  17. 【請求項17】 外装を形成する段階が、全サイクル時
    間10〜40秒、成形圧力10〜20kpsi、および
    金型温度50〜150°Fの射出成形を含む請求項2に
    記載のカートリッジの作成方法。
  18. 【請求項18】 外装を形成する段階が、全サイクル時
    間13〜15秒と成形圧力15〜18kpsiの射出成
    形を含む請求項17に記載のカートリッジの作成方法。
  19. 【請求項19】 ハウジングを形成する段階が、全サイ
    クル時間5〜15秒、成形圧力10〜20kpsi、お
    よび金型温度80〜120°Fの射出成形を含む請求項
    2に記載のカートリッジの作成方法。
  20. 【請求項20】 ハウジングを形成する段階が、全サイ
    クル時間10〜12秒、成形圧力12〜18kpsi、
    および金型温度100〜110°Fの射出成形を含む請
    求項19に記載のカートリッジの作成方法。
  21. 【請求項21】 ハウジング、外装および送出ブロック
    のうちの少なくとも1つの少なくとも一部分が、エッチ
    ングによって形成される請求項19に記載のカートリッ
    ジの作成方法。
  22. 【請求項22】 エッチングが、シリコン・コンパウン
    ドで行われる請求項21に記載のカートリッジの作成方
    法。
  23. 【請求項23】 外装が送出ブロックの出口を覆って弁
    を形成するように外装を送出ブロック上に配置する段階
    と、 外装の出口が流動材料をハウジング出口ポートに導くよ
    うに、外装と送出ブロックをハウジング内に配置する段
    階と、 をさらに含む請求項2に記載のカートリッジの作成方
    法。
  24. 【請求項24】 外装を形成する段階が、送出ブロック
    の出口において弁を封止するように最大化された弾性力
    のために大きな厚さの領域を形成する段階を含む請求項
    23に記載のカートリッジの作成方法。
  25. 【請求項25】 ハウジングを形成する段階が、リップ
    を形成する段階を含み、送出ブロックを形成する段階
    が、ハウジングのリップと協力して噛み合うように適合
    された円周方向に延びるフランジを形成する段階を含む
    請求項23に記載のカートリッジの作成方法。
  26. 【請求項26】 品物をパッケージングするための改良
    型雰囲気パッケージング・システムであって、 品物を保持する容器と、 容器と流通した一方向出口弁と、 容器と流通した一方向入口弁と、 入口弁と流通した管理された雰囲気供給源と、 出口弁と流通した真空装置と、 を含む改良型雰囲気パッケージング・システム。
  27. 【請求項27】 管理された雰囲気が、窒素、酸素、二
    酸化炭素、水素および水蒸気からなるグループから選択
    された気体を含む請求項26に記載の改良型雰囲気パッ
    ケージング・システム。
  28. 【請求項28】 入口弁と管理された雰囲気供給源と流
    通した第1の止め栓と、出口弁と真空装置と流通した第
    2の止め栓とをさらに含む請求項26に記載の改良型雰
    囲気パッケージング・システム。
  29. 【請求項29】 容器と流通した一方向出口弁を介して
    容器に真空を供給することによって容器内の雰囲気を除
    去する段階と、 容器と流通した一方向入口弁を介して容器に管理された
    雰囲気を供給する段階と、 を含む容器内に品物をパッケージングするための改良雰
    囲気パッケージングの方法。
  30. 【請求項30】 容器内の雰囲気を除去する前に、入口
    弁と流通する第1の止め栓を閉じ、出口弁と流通する第
    2の止め栓を開く段階と、 容器内の雰囲気を除去した後でかつ管理された雰囲気を
    供給する前に、第1の止め栓を開き、第2の止め線を閉
    じる段階と、 をさらに含む請求項29に記載の改良雰囲気パッケージ
    ングのための方法。
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