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JP2000133522A - 表面実装自己誘導型インダクタンス部品 - Google Patents

表面実装自己誘導型インダクタンス部品

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Publication number
JP2000133522A
JP2000133522A JP10305262A JP30526298A JP2000133522A JP 2000133522 A JP2000133522 A JP 2000133522A JP 10305262 A JP10305262 A JP 10305262A JP 30526298 A JP30526298 A JP 30526298A JP 2000133522 A JP2000133522 A JP 2000133522A
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winding
core
inductance component
self
electrode
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孝輝 佐藤
Katsumi Saito
克美 斎藤
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TDK Corp
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Priority to EP99120553A priority patent/EP0997917B1/en
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
    • H01F17/06Fixed inductances of the signal type  with magnetic core with core substantially closed in itself, e.g. toroid
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • H01F27/292Surface mounted devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
    • H01F17/045Fixed inductances of the signal type  with magnetic core with core of cylindric geometry and coil wound along its longitudinal axis, i.e. rod or drum core

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、電子機器の薄型化に対応しつつ大電
流容量を維持する表面実装自己誘導型インダクタンス部
品を提供するものである。 【解決手段】巻芯4に対向する2つの鍔部3A、3Bを有
するドラム型コアにおいて、該対向する鍔部4箇所の周
側面においてそれぞれ1つ電極を有し、該電極に巻線端
末を接続している表面実装自己誘導型インダクタンス部
品であって、該対向する鍔部の上面に紫外線硬化樹脂を
塗布し平板状コアを接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモービルホン、ビデ
オカメラ、コンピュータなどの送受信回路、ノイズフィ
ルタ、増幅回路、電流検出などに用いられる表面実装自
己誘導型インダクタンス部品に関連し、特にコモンモー
ドフィルタに関連する発明である。
【0002】
【従来の技術】従来の表面実装自己誘導型インダクタン
ス素子としては、図1のコモンモードフィルタに見られ
るようにドラム型コアと筒状コアを組み合わせて閉磁路
を形成したものや、樹脂外装に外部電極を施し該電極に
コアに巻回した巻線を接続した形状のものが知られてい
た。
【0003】しかし、近年電子機器一般の小型化が急速
に進んでおり、その結果電子機器の内部部品であるイン
ダクタ等の表面実装自己誘導型インダクタンス部品にも
更なる小型化が求められるようになってきている。
【0004】このような要請に対して図1のコモンモー
ドフィルタ等の構成では筒状コアや樹脂外装の大きさの
制約があり大幅な小型化は非常に困難であった。
【0005】そこで、かかる要請に答えるべく、表面実
装自己誘導型インダクタンス部品として、図2に示す特
開平8-213248や特開平8-186028に記載されているものが
存在している。
【0006】図2の示す表面実装自己誘導型インダクタ
ンス部品はチップインダクタであって金属酸化物にて成
形した磁芯10の両端鍔部30A、30Bの底面部に膜状導体
からなる電極20A、20Bを形成し、この電極に巻線40を
接続したものである。一方、特開平8-186028の表面実装
自己誘導型インダクタンス部品はギャップ付き巻線チッ
プインダクタである。該公報に添付された図面による
と、この発明は開磁路型コアの巻軸部の対向する両端に
断面が十字形の鍔部を設け、この対向する十字型鍔部の
下部側面に電極を直接形成して、巻軸部に巻いた巻線の
端末を接続し、鍔上部にI型コアをギャップ形成用媒体
を介して装着することにより構成されている。
【0007】これらの発明によると、筒状コアや樹脂外
装の大きさの制約を受けることがないため、部品の小型
化を図ることができた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年特にモバ
イル系ツールと称される電子機器(携帯型のCD-プレー
ヤー及びMDプレーヤー、携帯情報端末等)においては、
電子機器の小型化に伴い薄型化が非常に顕著である。こ
の傾向に対応するために内部部品としての表面実装自己
誘導型インダクタンス部品を一層低背化する必要がある
が、この点において図2や特開平8-186028の発明では以
下のような問題が生ずる。すなわち、図2の発明では巻
線の端末部は鍔部の底面に設けた底面電極部に接続され
ている。このため、巻線ワイヤーの径が大きくなるとそ
の分製品高さも高くなってしまう。
【0009】一方、特開平8-186028の発明においては、
該公報に添付の図面に記載されているように、対向する
十字状の鍔の下部側面に直接電極を設け巻線を接続して
いる。従って、巻線の径が大きくなるとそれに比例して
鍔部の下部側面の高さは高くなり、結果として部品全体
の高さも高くなってしまう。ここで、巻芯部を細くし
て、部品全体の高さを変えずに巻線を太くすることも考
えられるが、巻芯を細くしてしまうとインダクタンス値
が低くなり特性が劣化してしまうため好ましくない。更
に、十字型鍔部の下部側面に巻線の接続位置がある為、
機械による巻線の接続が困難となり生産性が悪化する。
【0010】これらの理由により、従来の表面実装自己
誘導型インダクタンス部品のままで低背化を図ろうとす
ると、巻線の径を小さくせざるを得ず、結果として電流
容量が小さくなってしまう。
【0011】ところが、薄型化が特に顕著な上記電子機
器の分野でも、一部の表面実装自己誘導型インダクタン
ス部品に対し大電流容量を求める声は大きい。例えば、
コモンモードフィルタのようにノイズを除去することを
目的として用いられる表面実装自己誘導型インダクタン
ス部品では、ノイズが電子機器の内部に侵入し拡散する
前にトラップできるように、電子機器の入出力部でも用
いられることが望ましい。そして、モバイル系ツールと
称される電子機器における入出力部分の電流は一般に非
常に高い(2000mA程度)。
【0012】従って、特に、かかる電子機器の分野にお
いては、電子機器の薄型化に対応し、かつ、電流容量の
十分な表面実装自己誘導型インダクタンス部品が強く要
請されている。かかる要請に対し従来の技術では十分に
答えることができなかった。又、特性の向上のみならず
生産性を向上できるよう、機械による生産が容易となる
ことも望まれている。
【0013】本願発明は、特にコモンモードフィルタに
ついて、特に薄型化が顕著な電子機器の分野の要請に答
えるべく、電子機器の薄型化に十分対応しつつ大電流容
量を維持することが可能で、かつ、機械による生産が容
易である表面実装自己誘導型インダクタンス部品を提供
するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に以下の手段を講じた。 (1)巻芯に対向する2つの鍔部を有したドラム型コア
を有し、巻線により回路形成した表面実装自己誘導型イ
ンダクタンス部品であって、前記対向する鍔部の2又は
4の周側面においてそれぞれ1の電極を有し、前記巻線
端末の接続が前記対向する鍔部の周側面の電極で行われ
ている表面実装自己誘導型インダクタンス部品。 (2)巻芯に対向する2つの鍔部を有したドラム型コア
を有し、巻線により回路形成した表面実装自己誘導型イ
ンダクタンス部品であって、前記対向する鍔部背面にお
いて1又は2の電極を有し、前記巻線端末の接続が前記
対向する鍔部の背面の電極で行われている表面実装自己
誘導型インダクタンス部品。 (3)前記(1)の表面実装自己誘導型インダクタンス
部品であって、前記電極を前記対向する鍔部の4箇所の
周側面にそれぞれ1有し、前記巻線端末の接続が前記周
側面に設けられた電極で行われている表面実装インダク
タンス部品。 (4)前記(2)の表面実装自己誘導型インダクタンス
部品であって、前記電極を前記対向する鍔部の背面部に
それぞれ2有し、前記巻線端末の接続が前記鍔部の背面
部の電極で行われている表面実装インダクタンス部品。 (5)前記(1)ないし(4)の表面実装自己誘導型イ
ンダクタンス部品であって、前記ドラム型コアに平板状
コアが接合されている表面実装自己誘導型インダクタン
ス部品。 (6)前記(1)ないし(5)の自己誘導型インダクタ
ンス部品であって、前記対向する鍔部の角部に面取りが
施してある自己誘導型インダクタンス部品。
【0015】(7)前記(1)ないし(6)の表面実装
自己誘導型インダクタンス部品であって、前記巻芯部の
断面形状は四角形状であって各角部に面取りが施してあ
る表面実装自己誘導型インダクタンス部品。 (8)前記(5)ないし(7)の表面実装自己誘導型インダ
クタンス部品であって、前記ドラム型コアと前記平板状
コアの接合は前記鍔部上面のみで行われている表面実装
自己誘導型インダクタンス部品。 (9)前記(5)ないし(8)の表面実装自己誘導型イン
ダクタンス部品であって、前記ドラム型コアと前記平板
状コアの接合が紫外線硬化樹脂によって行われている表
面実装自己誘導型インダクタンス部品。 (10)前記(1)ないし(9)の表面実装自己誘導型イン
ダクタンス部品であって、巻線の入力端末と出力端末の
接続が対向する一方の鍔部の相対する電極でそれぞれ行
われている、表面実装自己誘導型インダクタンス部品。 (11)前記(1)ないし(10)の表面実装自己誘導型イ
ンダクタンス部品であって、2本の巻線を用いており、
一方の巻線の入力端末と出力端末の接続が前記対向する
一方の鍔部の相対する周側面で行われており、他方の巻
線の入力端子と出力端子の接続が前記対向する他方の鍔
部の相対する周側面で行われている表面実装自己誘導型
インダクタンス部品。
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態をコ
モンモードフィルタを例にとって説明する。
【0016】図3は本発明によるコモンモードフィルタ
の実施の形態を示す正面図である。ここで1はドラム型
コアであり、2は平板状コアである。4はドラム型コア
1の巻芯部であり、3A及び3Bは巻芯部4に対向する鍔
部である。これらのコアの材料は設計に応じて任意に透
磁率を選べるフェライト等である。尚、図3において9
A、9Bはドラム型コアと平板状コアの接合部分における
接着剤の塗布状況である。好ましくは紫外線硬化樹脂の
ような短時間に硬化する物質を用いる。接着剤は好まし
くはドラム型コアの上面鍔部にのみ塗布し、ドラム型コ
ア1と平板状コア2をズレのないように位置決めをす
る。この際に加重を加え、接合界面に突出してきた接着
剤4に紫外線を照射し仮硬化させる、その後、本硬化の
処理を行い接合強度を保持させる。接着剤は鍔部3A及
び3Bの上面にのみ塗布されているため、巻線部に付着
する接着剤による電食の恐れを防止し、かつ接着剤の応
力によるドラム型コアの破壊を防ぐことができる。又、
短時間で硬化する樹脂を用いることで生産性が向上す
る。図4はドラム型コア1に電極を施したものの正面図
であり、図5はその裏面図である。なお、図6は電極形
成位置の変形例である。
【0017】図4及び図5において、電極6A、6B及び
6A'、6B'は、鍔部3A、3Bの周側面5A、5B及びそれ
に相対する周側面5A'、5B'にそれぞれ形成されてい
る。従って、本実施例においては、4箇所の周側面の全
てにそれぞれ1づつ電極が設けられている。なお、イン
ダクタ等の表面実装自己誘導型インダクタンス部品で
は、巻線が1本のみ用いられる場合がある。このような
部品において、電極は4箇所の周側面5A、5B、5A'、
5B'の何れか2つの周側面に1づつ設けられる。
【0018】図6において電極7A、7B(図示せず)及
びそれに相対する7A'、7B'(図示せず)は鍔部3A、
3B(図示せず)の背面8A、8B(図示せず)に形成さ
れており、この実施例において電極は全部で4箇所設け
られている。なお、前述の如く、表面実装インダクタン
ス部品によっては巻線が1本のみ用いられる場合があ
り、かかる場合には背面8A又は8Bにそれぞれ1づつ電
極を設ける。 図6の電極位置によっても部品の低背
化を図ることは可能であるが、部品の小型化に伴う電極
間の短絡の恐れから、図4及び図5における電極位置が
好ましい。又、底面電極(図示せず)は巻線の接続には
関連しないが、基盤面への半田付けをする際の必要に応
じて形成してあることが好ましい。
【0019】電極は銀ペーストを塗布して高温で焼付を
している。該電極の塗布量は、半田づけを目視確認によ
り行わない場合には、塗布料を巻線の接続を行える最小
限度にするのが好ましい。電極の塗布料を最小限度にす
ることで生産コストを抑えることができる。但し、半田
付けを目視確認にて行う場合には、該電極が半田付けの
位置決めをする目印としての役割を担う場合があるた
め、必要に応じて塗布料を調節する。
【0020】該ドラム型コアの巻芯部は四角形状である
ことが好ましい。円柱形状のコアでは巻線の巻き解け巻
緩みの危険性が高くなり製品の特性が劣化するおそれが
あるからである。四角形状にすることにより巻線の巻ゆ
るみ、巻解れを防止することができる。従って、機械手
段によって巻線を施した場合あっても特性の高い製品を
生産することができる。さらに好ましくは巻芯部の各角
部に面取りを施す。図7は、巻芯4を図4及び図5にお
けるPとQ間を切断した断面図である。巻芯に面取りを施
すのは、四角形状のままだと巻線ワイヤーにストレスが
かかり絶縁皮膜の裂傷が起こりやすくなるからである。
面取りを施すことによって巻線にかかるストレスを軽減
できる絶縁皮膜の裂傷を防止することができる。同様の
理由により対向する鍔部3A、3Bの角部に面取りを施す
ことが好ましい。なお、これらの面取りは細かい砂を吹
き付けや研磨により主に外周の角を落とすこと等により
行うことが出来る。又、コアの成形時に予め角部を曲面
として成形することによってもできる。
【0021】図8は巻線端末と外部電極を接続した正面
図であり、図9はその裏面図である。なお図10は巻線端
末と外部電極の接続位置の変形例である。図8及び図9
では巻線端末の接続を鍔部3A、3Bの周側面に形成され
た電極6A、6B及びそれに相対する電極6A'、6B'で行
っている。
【0022】図10では巻線端末の接続を鍔部3A、3B
(図示せず)の背面8A、8B(図示せず)に形成された
電極7A、7B(図示せず)及びそれに相対する電極7
A'、7B'(図示せず)で行っている。 これらの何れの
構成によっても製品高さは押さえらるが、製品の小型化
に伴う電極間の短絡の危険性を考慮すると、図8及び図
9の如く鍔部の周側面の電極で接続を行うことがより好
ましい。
【0023】この巻線端末の接続位置によると、電気容
量の大きい太い巻線を使用しても製品高さを抑えること
ができる。
【0024】従来、携帯型のCD―プレーヤーやMD−
プレーヤー、携帯型情報端末等の薄型の電子機器に用い
られているのコモンモードフィルタ(図1)は、部品高
さ2.3mmに対し300mA程度の電流容量に止まり、入出力部
分(2000mA程度)に用いることはできなかった。このた
め、かかる電子機器におけるノイズ対策は不十分となっ
てしまっていた。しかし、本願発明によるとかかる電子
機器の入出力部分にも十分対応できるコモンモードフィ
ルタ(部品高さ1.8mmで2000mAの電流容量)を提供する
ことができ、ノイズが電気機器内部で拡散する前にノイ
ズをトラップすることができる。さらに、巻線端末の接
続位置が底面部に無いことで径の大きい巻線を用いても
基板に接続する際の製品のガタツキを抑えることができ
る。
【0025】図11は本願発明に太い巻線を用いたものの
同背面図である。巻線端末の接続は、薄膜の半田が形成
された半田ゴテで加重と熱(370℃程度)を加え銅を軟
化させることで巻線の径を50%程度潰し、且つ、前記電
極に半田濡れ性を持たせる為に形成してあるSnメッキ
と、コテ先に満たされた膜状の半田が、ワイヤーの外周
に回り込み電気的に接続される。図11に図示されるよ
うに、この接続方法によると丸い巻線も押しつぶされる
ため、太い巻線を用いても部品の幅が大きくなることは
ない。又、通常、表面実装部品を基板面に実装する際
に、フィレットと一般に称される半田の盛り上がりが部
品の外部電極周囲に形成される。本願発明の巻線接続部
はかかるフィレットに覆われる部分となる。従って、本
願発明を基盤に実装した際の部品全体の幅は、従来の表
面実装自己誘導型インダクタンス部品とほぼ同様とな
る。
【0026】図12は巻線の巻回状況及び端末の接続状
況をドラム型コアの下面から見たものを模式的に表した
図である。なお、この図において底面部電極は省略して
いる。この図面における巻線の巻回は以下のように行わ
れる。なお、図12の模式図では2本の巻線巻線X(斜線
無)及び巻線Y(斜線有)が使用されている。(1)巻線を
巻回する前に、巻線Xの巻始め端部aと巻線Yの巻き始
め端部a'は仮止め(図示せず)をしておく(2)巻芯部の
底面10の一端11より巻線X及び巻線Yの巻線の巻回を
同時に開始し、(3)前記巻芯部底面の巻線の巻回が開始
された一端11に対向する巻芯部底面の一端12で、巻
線X及び巻線Yの巻回を同時に終了し(4)巻線X及び巻線Y
の巻始め端部a、a'を、仮止めから外し、前記巻線の
巻回が開始された巻芯部底面10の一端11と相対する
一端11'で分け、(5)前記巻線Xの巻終わり端部bと
巻線Yの巻終わり端部b'を、前記巻線の巻回が終了され
た巻芯部底面10の一端12で分け、(6)前記分けられ
た巻線の一方の巻線Xの巻始め端部aを、前記巻芯部底面
10の巻線の巻回が開始された一端11と段差を介して
隣接する鍔部3Bの周側面6Bの電極に接続し、(7)前記
分けられた巻線の一方の巻線Xの巻終わり端部bを、前
記巻線Xの巻始め端部aが接続された鍔部周側面6Bの電
極と相対する周側面6B'の電極に接続し、(8)前記分
けられた巻線の他方の巻線Yの巻始め端部a'を、前記巻
線の巻終わり端部b、b'が分離された巻芯部底面10
の一端12に段差を介して隣接している鍔部3Aの周側
面6Aの電極に接続し、(9)前記分けられた巻線他方の
巻線Yの巻終わり端部b'を、前記巻線Yの巻始め端部a'
が接続された鍔部周側面6Aと相対する鍔部3Aの周側面
6A'の電極に接続する。
【0027】ここで、巻始め端部a、a'は入力端子と
なり、巻終わり端部b、b'は出力端子となる。従っ
て、この実施例においては、一方の巻線Xの入力端子a
と出力端子bは対向する一方の鍔部3Bのそれぞれ相対
する周側面6B、6B'に接続されることとなる。一
方、他方の巻線Yの入力端子a'と出力端子b'は対向する
他方の鍔部3Aのそれぞれ相対する周側面6A、6A'に接
続されることとなる。
【0028】なお、この巻線の巻回方法及び巻線端末の
接続方法は表面実装自己誘導型インダクタンス部品の種
類又は使用する巻線の数によって適宜変更する。例え
ば、一本の巻線を使用する時には、対向する一方の鍔部
3Bの相対する周側面6Bと6B'に設けられる電極に
入力端末と出力端末をそれぞれ接続する場合等と、対向
する他方の鍔部3Aの相対する周側面6Aと6A'に設け
られる電極に入力端末と出力端末を接続する場合等があ
る。
【0029】ここで、巻線を接続する際には、鍔部に沿
わせるように曲をつけつつ接続する。図12のαは巻線Y
の巻始め部a'を鍔部周側面6Aに接続する際に付けられ
る曲の部分である。一方、γは巻線Xの巻終わり部bを
鍔部周側面6B'に接続する際に付けられる曲の部分であ
る。同様に、巻線Xの巻始め端部aと巻線Yの巻終わり端
部b'を接続する際にも鍔部に沿わせつつ接続することが
好ましい。かかる巻線方法によると2本以上の巻線を用
いても1回の巻線工程で巻線が完了し、かつ、巻線の接
続も機械によって行うことができる為、生産性が向上す
る。又、α、γ部等の如く鍔部に沿って曲をつけつつ巻
線の接続をしているため巻線端末の部分は安定し、衝撃
や衝突に対しても断線などの事態を防ぐことができる。
【0030】さらに、この巻線方法によると、図13の
コモンモードフィルタの等価回路図におけるコイル端末
の異極間の距離が最大となるため、耐電圧特性に優れて
いる。又、部品が小型化した場合も短絡が生ずる危険性
が少なくなる。
【0031】なお、本願の平板状コアの接続部は平坦で
あることが好ましい。接合面に凹凸がないため、ドラム
型コアとの接合を機械により行っても接合精度が向上す
る。又、コア間の衝突によるフェライトの微粉を排除す
る点から、平板状コアの角部に面取りを施すのが好まし
い。
【0032】なお、本願発明の構成をチップインダクタ
やギャップ付チップインダクタなどの自己誘導型面実装
インダクタンス部品に応用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の表面実装自己誘導型インダクタンス部品
の一例であるコモンモードフィルタの完成斜視図及び分
割図である。
【図2】従来の表面実装自己誘導型インダクタンス部品
の一例であるチップインダクタの完成正面図である。
【図3】本願の表面実装自己誘導型インダクタンス部品
の一例であるコモンモードフィルタの完成正面図であ
る。
【図4】図3のコモンモードフィルタに係るドラム型コ
アに電極を施したものの正面図である。
【図5】図3のコモンモードフィルタに係るドラム型コ
アに電極を施したものの裏面図である。
【図6】図3のコモンモードフィルタに係るドラム型コ
アの電極位置の変形例である。
【図7】図3のコモンモードフィルタにかかるドラム型
コアの巻芯部断面図である。
【図8】図3のコモンモードフィルタに係る巻線端末の
接続部分の正面図である。
【図9】図3のコモンモードフィルタに係る巻線端末の
接続部分の裏面図である。
【図10】本願発明に係るコモンモードフィルタに係る
巻線端末の接続部分の変形例である。
【図11】図3のコモンモードフィルタの太い巻線端末
の接続状況を表した図である。
【図12】図3のコモンモードフィルタに係る巻線の巻
回状況及び接続状況の模式図である。
【図13】図3のコモンモードフィルタの等価回路図で
ある。
【符号の説明】
1 ドラム型フェライトコア 2 平板状コア 3A、3B 鍔部 4 巻芯 5A、5B、5A'、5B' 鍔部周側面 6A、6B、6A'、6B' 鍔部周側面の電極 7A、7B、7A'、7B' 鍔部背面の電極 8A、8B 鍔部背面部 9A、9B 紫外線硬化樹脂 10 巻芯部底面 11、11'、12、12' 巻芯部底面端部 a、a' 巻線の入力端子 b、b' 巻線の出力端子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月4日(1999.8.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】該ドラム型コアの巻芯部は四角形状である
ことが好ましい。円柱形状のコアでは巻線の巻き解け巻
緩みの危険性が高くなり製品の特性が劣化するおそれが
あるからである。四角形状にすることにより巻線の巻ゆ
るみ、巻解れを防止することができる。従って、機械手
段によって巻線を施した場合あっても特性の高い製品を
生産することができる。さらに好ましくは巻芯部の各角
部に面取りを施す。図7は、巻芯4を図4及び図5にお
けるPとQ間を切断した断面図である。巻芯に面取りを施
すのは、四角形状のままだと巻線ワイヤーにストレスが
かかり絶縁皮膜の裂傷が起こりやすくなるからである。
面取りを施すことによって巻線にかかるストレスを軽減
できるため絶縁皮膜の裂傷を防止することができる。同
様の理由により対向する鍔部3A、3Bの角部に面取りを
施すことが好ましい。なお、これらの面取りは細かい砂
の吹き付けや研磨により主に外周の角を落とすこと等に
より行うことが出来る。又、コアの成形時に予め角部を
曲面として成形することによってもできる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】図12は巻線の巻回状況及び端末の接続状
況をドラム型コアの下面から見たものを模式的に表した
図である。なお、この図において底面部電極は省略して
いる。この図面における巻線の巻回は以下のように行わ
れる。なお、図12の模式図では2本の巻線X(斜線無)
及び巻線Y(斜線有)が使用されている。(1)巻線を巻
回する前に、巻線Xの巻始め端部aと巻線Yの巻き始め端
部a'は仮止め(図示せず)をしておく(2)巻芯部の底面
10の一端11より巻線X及び巻線Yの巻線の巻回を同時
に開始し、(3)前記巻芯部底面の巻線の巻回が開始され
た一端11と、対向する巻芯部底面の一端12で、巻線
X及び巻線Yの巻回を同時に終了し(4)巻線X及び巻線Yの
巻始め端部a、a'を、仮止めから外し、前記巻線の巻
回が開始された巻芯部底面10の一端11と相対する一
端11'で分け、(5)前記巻線Xの巻終わり端部bと巻
線Yの巻終わり端部b'を、前記巻線の巻回が終了された
巻芯部底面10の一端12で分け、(6)前記分けられた
巻線の一方の巻線Xの巻始め端部aを、前記巻芯部底面1
0の巻線の巻回が開始された一端11と段差を介して隣
接する鍔部3Bの周側面6Bの電極に接続し、(7)前記分
けられた巻線の一方の巻線Xの巻終わり端部bを、前記
巻線Xの巻始め端部aが接続された鍔部周側面6Bの電極
と相対する周側面6B'の電極に接続し、(8)前記分
けられた巻線の他方の巻線Yの巻始め端部a'を、前記巻
線の巻終わり端部b、b'が分離された巻芯部底面10
の一端12に段差を介して隣接している鍔部3Aの周側
面6Aの電極に接続し、(9)前記分けられた巻線他方
の巻線Yの巻終わり端部b'を、前記巻線Yの巻始め端部
a'が接続された鍔部周側面6Aと相対する鍔部3Aの周
側面6A'の電極に接続する。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月17日(2000.1.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に以下の手段を講じた。 (1)巻芯に対向する2つの鍔部を有したドラムコア
と、前記ドラム型コア接合 された平板状コアを有し、
前記ドラム型コアと平板状コアの接合が前記鍔部上面の
みで 行われている、巻線により回路形成した表面実装
自己誘導型インダクタンス部品であっ て、前記対向す
る鍔部の2又は4の周側面においてそれぞれ1の電極を
有し、前記巻線 端末の接続が前記対向する鍔部の周側
面の電極で行われている表面実装自己誘導型イン ダク
タンス部品。 (2)前記(1)の表面実装自己誘導型インダクタンス
部品であって、前記電極 を前記対向する鍔部の4箇所
の周側面においてそれぞれ1有し、前記巻線端末の接続
が 前記周側面に設けられた電極で行われている表面実
装自己誘導型インダクタンス部品。 (3)前記(1)又は(2)の表面実装自己誘導型イン
ダクタンス部品であって 、前記対向する鍔部の角部に
面取部を有する表面実装自己誘導型インダクタンス部
品。 (4)前記(1)ないし(3)の表面実装自己誘導型イ
ンダクタンス部品であっ て、前記巻芯部の断面形状は
四角形状であって、各角部に面取部を有する表面実装自
己 誘導型インダクタンス部品。 (5)前記(1)ないし(4)の表面実装自己誘導型イ
ンダクタンス部品であっ て、前記ドラム型コアと前記
平板状コアの接合が紫外線硬化樹脂によって行われてい
る 表面実装自己誘導型インダクタンス部品。 (6)(1)ないし(5)の表面実装自己誘導型インダ
クタンス部品であって、 巻線の入力端末及び出力端末
と前記電極との接続が前記対向する一方の鍔部の相対す
る 周側面の電極でそれぞれ行われている表面実装自己
誘導型インダクタンス部品。 (7)(1)ないし(6)の表面実装自己誘導型インダ
クタンス部品であって、 2本の巻線を用いており、一
方の巻線の入力端末及び出力端末と前記電極との接続が
前 記対向する一方の鍔部の相対する周側面の電極で行
われており、他方の巻線の入力端末 と出力端末の接続
が前記対向する他方の鍔部の相対する周側面の電極で行
われている表 面実装自己誘導型インダクタンス部品。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻芯に対向する2つの鍔部を有したドラ
    ム型コアを有し、巻線により回路形成した表面実装自己
    誘導型インダクタンス部品であって、前記対向する鍔部
    の2又は4の周側面においてそれぞれ1の電極を有し、
    前記巻線端末の接続が前記対向する鍔部の周側面の電極
    で行われている表面実装自己誘導型インダクタンス部
    品。
  2. 【請求項2】 巻芯に対向する2つの鍔部を有したドラ
    ム型コアを有し、巻線により回路形成した表面実装自己
    誘導型インダクタンス部品であって、前記対向する鍔部
    背面においてそれぞれ1又は2の電極を有し、前記巻線
    端末の接続が前記対向する鍔部の背面の電極で行われて
    いる表面実装自己誘導型インダクタンス部品。
  3. 【請求項3】 請求項1の表面実装自己誘導型インダク
    タンス部品であって、前記電極を前記対向する鍔部の4
    箇所の周側面においてそれぞれ1有し、前記巻線端末の
    接続が前記周側面に設けられた電極で行われている表面
    実装自己誘導型インダクタンス部品。
  4. 【請求項4】 請求項2の表面実装自己誘導型インダク
    タンス部品であって、前記電極を前記対向する鍔部の背
    面部にそれぞれ2有し、前記巻線端末の接続が前記鍔部
    の背面部の電極で行われている表面実装自己誘導型イン
    ダクタンス部品。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4の表面実装自己
    誘導型インダクタンス部品であって、前記ドラム型コア
    に平板状コアが接合されている表面実装自己誘導型イン
    ダクタンス部品。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5の表面実装自己
    誘導型インダクタンス部品であって、前記対向する鍔部
    の角部に面取部を有する表面実装自己誘導型インダクタ
    ンス部品。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6の表面実装自己
    誘導型インダクタンス部品であって、前記巻芯部の断面
    形状は四角形状であって各角部に面取部を有する表面実
    装自己誘導型インダクタンス部品。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし請求項7の表面実装自己
    誘導型インダクタンス部品であって、前記ドラム型コア
    と前記平板状コアの接合は前記鍔部上面のみで行われて
    いる表面実装自己誘導型インダクタンス部品。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし請求項8の表面実装自己
    誘導型インダクタンス部品であって、前記ドラム型コア
    と前記平板状コアの接合が紫外線硬化樹脂によって行わ
    れている表面実装自己誘導型インダクタンス部品。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9の表面実装自
    己誘導型インダクタンス部品であって、巻線の入力端末
    及び出力端末と前記電極との接続が前記対向する一方の
    鍔部の相対する周側面の電極でそれぞれ行われている、
    表面実装自己誘導型インダクタンス部品。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10の表面実装
    自己誘導型インダクタンス部品であって、2本の巻線を
    用いており、一方の巻線の入力端末及び出力端末と前記
    電極との接続が前記対向する一方の鍔部の相対する周側
    面の電極で行われており、他方の巻線の入力端子と出力
    端子の接続が前記対向する他方の鍔部の相対する周側面
    の電極で行われている表面実装自己誘導型インダクタン
    ス部品。
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