JP2000132018A - 画像形成材料除去装置 - Google Patents
画像形成材料除去装置Info
- Publication number
- JP2000132018A JP2000132018A JP10320010A JP32001098A JP2000132018A JP 2000132018 A JP2000132018 A JP 2000132018A JP 10320010 A JP10320010 A JP 10320010A JP 32001098 A JP32001098 A JP 32001098A JP 2000132018 A JP2000132018 A JP 2000132018A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- belt
- forming material
- image forming
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Cleaning In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 画像が形成された記録媒体から画像形成材料
を除去し、記録媒体を再生する画像形成材料除去装置に
おいて、記録媒体から剥離した画像形成材料が画像剥離
ベルトから漏れ出し、装置内を汚染するのを防止すると
ともに、剥離性能を長期間にわたって安定して維持す
る。 【解決手段】 ベルト基材の表面に画像剥離層が設けら
れた画像剥離ベルト1を、第1の加熱ロール2及び第2
の加熱ロール3等により周回可能に張架する。第2の加
熱ロールとの対向位置に、ベルト基材上の側縁付近に流
動した画像形成材料を中央部側へ押し戻す幅規制ブレー
ド7と、その下流側に画像剥離層の層厚を規制する層厚
維持ブレード6とを設ける。これにより、用紙8から画
像剥離層上に剥離された画像形成材料が側縁付近に広が
っても、幅規制ブレードによりほぼ一定幅以下に規制さ
れるとともに、層厚維持ブレードによりほぼ一定の層厚
が得られる。
を除去し、記録媒体を再生する画像形成材料除去装置に
おいて、記録媒体から剥離した画像形成材料が画像剥離
ベルトから漏れ出し、装置内を汚染するのを防止すると
ともに、剥離性能を長期間にわたって安定して維持す
る。 【解決手段】 ベルト基材の表面に画像剥離層が設けら
れた画像剥離ベルト1を、第1の加熱ロール2及び第2
の加熱ロール3等により周回可能に張架する。第2の加
熱ロールとの対向位置に、ベルト基材上の側縁付近に流
動した画像形成材料を中央部側へ押し戻す幅規制ブレー
ド7と、その下流側に画像剥離層の層厚を規制する層厚
維持ブレード6とを設ける。これにより、用紙8から画
像剥離層上に剥離された画像形成材料が側縁付近に広が
っても、幅規制ブレードによりほぼ一定幅以下に規制さ
れるとともに、層厚維持ブレードによりほぼ一定の層厚
が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電子写真方式あ
るいは熱転写方式など、熱溶融性樹脂を含む画像形成材
料の付着により画像が形成された記録媒体から画像形成
材料を除去し、記録媒体の再生・再利用を可能とする画
像形成材料除去装置に関する。
るいは熱転写方式など、熱溶融性樹脂を含む画像形成材
料の付着により画像が形成された記録媒体から画像形成
材料を除去し、記録媒体の再生・再利用を可能とする画
像形成材料除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置は複写機、
プリンタ、ファクシミリ等としてオフィスや家庭に広く
普及している。これにともない、使用されるPPC用紙
の量が著しく増加しており、廃棄される用紙の量も膨大
となっている。このため環境問題への配慮から複写機、
プリンタ等で使用された用紙の再利用が行なわれてお
り、一度利用した用紙を古紙として回収し、製紙工場で
一旦紙繊維に分解した後、不純物を除去して再び紙に再
生されている。
プリンタ、ファクシミリ等としてオフィスや家庭に広く
普及している。これにともない、使用されるPPC用紙
の量が著しく増加しており、廃棄される用紙の量も膨大
となっている。このため環境問題への配慮から複写機、
プリンタ等で使用された用紙の再利用が行なわれてお
り、一度利用した用紙を古紙として回収し、製紙工場で
一旦紙繊維に分解した後、不純物を除去して再び紙に再
生されている。
【0003】しかしながら、このような方法では新たに
紙を製造するのと同等のエネルギーが必要となり、さら
に古紙回収のためのエネルギーやコストも必要となる。
このため環境にとって必ずしも負荷が低いものとは言え
ず、採算性にも困難がともなう場合が多い。
紙を製造するのと同等のエネルギーが必要となり、さら
に古紙回収のためのエネルギーやコストも必要となる。
このため環境にとって必ずしも負荷が低いものとは言え
ず、採算性にも困難がともなう場合が多い。
【0004】このような事情から、画像形成材料が溶融
固着した記録用紙から画像形成材料を剥離して、そのま
ま記録用紙を再利用する方法が提案されており、記録用
紙から画像形成材料を取り去る画像形成材料除去装置
が、例えば特開平4−64472号公報に記載されてい
る。
固着した記録用紙から画像形成材料を剥離して、そのま
ま記録用紙を再利用する方法が提案されており、記録用
紙から画像形成材料を取り去る画像形成材料除去装置
が、例えば特開平4−64472号公報に記載されてい
る。
【0005】この画像形成材料除去装置では、図7に示
すように、表面に熱溶融性樹脂からなる画像剥離層10
2を設けた無端状シート101を加熱ロール103およ
び冷却ロール104に張架し、加熱ロールと対向して設
けられた押圧ロール105と上記画像剥離層との間に画
像107が形成されている記録媒体106を送り込む。
そして、記録媒体106の画像がある面を、押圧ロール
105によって画像剥離層102に押し付けるととも
に、加熱ロール103によって画像剥離層及びこれと接
触している記録媒体106を加熱する。記録媒体上に付
着して画像107を形成している画像形成材料は加熱に
より軟化し、画像剥離層102の熱溶融樹脂と一体化さ
れ、記録媒体106を上記無端状シート101から剥離
したときに画像形成材料は画像剥離層102に付着して
記録媒体106から除去される。なお、このように画像
を除去する記録媒体106は、あらかじめ離型性が付与
されたものを用いるのが望ましい。
すように、表面に熱溶融性樹脂からなる画像剥離層10
2を設けた無端状シート101を加熱ロール103およ
び冷却ロール104に張架し、加熱ロールと対向して設
けられた押圧ロール105と上記画像剥離層との間に画
像107が形成されている記録媒体106を送り込む。
そして、記録媒体106の画像がある面を、押圧ロール
105によって画像剥離層102に押し付けるととも
に、加熱ロール103によって画像剥離層及びこれと接
触している記録媒体106を加熱する。記録媒体上に付
着して画像107を形成している画像形成材料は加熱に
より軟化し、画像剥離層102の熱溶融樹脂と一体化さ
れ、記録媒体106を上記無端状シート101から剥離
したときに画像形成材料は画像剥離層102に付着して
記録媒体106から除去される。なお、このように画像
を除去する記録媒体106は、あらかじめ離型性が付与
されたものを用いるのが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような画像形成材料除去装置では次のような問題点があ
る。画像107が形成された記録媒体106を連続して
処理すると、無端状シート101上の画像剥離層102
に記録媒体から剥離された画像形成材料が大量に付着
し、これらの熱溶融性樹脂が熱と圧力により無端状シー
ト101上で側縁付近(幅方向における外側)に広が
り、装置内を汚すことがある。また、無端状シート10
1の側縁から漏れ出した熱溶融性樹脂が、無端状シート
101を張架する加熱ロール103及び冷却ロール10
4の支持部にまで達し、駆動不良を引き起こす。さらに
これに起因してロールなどの回転ムラが生じ、剥離不良
を発生する場合もある。
ような画像形成材料除去装置では次のような問題点があ
る。画像107が形成された記録媒体106を連続して
処理すると、無端状シート101上の画像剥離層102
に記録媒体から剥離された画像形成材料が大量に付着
し、これらの熱溶融性樹脂が熱と圧力により無端状シー
ト101上で側縁付近(幅方向における外側)に広が
り、装置内を汚すことがある。また、無端状シート10
1の側縁から漏れ出した熱溶融性樹脂が、無端状シート
101を張架する加熱ロール103及び冷却ロール10
4の支持部にまで達し、駆動不良を引き起こす。さらに
これに起因してロールなどの回転ムラが生じ、剥離不良
を発生する場合もある。
【0007】また、一度無端状シート101から広がっ
た熱溶融性樹脂は、無端状シート101を張架するロー
ルや、そのロールの支持部に広がるため、各部材に熱溶
融性樹脂の回収装置もしくはクリーニング装置を設置す
る必要があり、装置全体が複雑化する。
た熱溶融性樹脂は、無端状シート101を張架するロー
ルや、そのロールの支持部に広がるため、各部材に熱溶
融性樹脂の回収装置もしくはクリーニング装置を設置す
る必要があり、装置全体が複雑化する。
【0008】さらに、画像剥離層102を連続して使用
すると、画像剥離層の上に記録媒体106から剥離され
た画像形成材料が蓄積していき、層の厚さが全体的に増
していくとともに、記録媒体106上の画像107の形
成状態によっては、画像形成材料が多く蓄積するところ
と、少ないところが形成され、表面の凹凸が大きくなっ
ていく。このように画像剥離層102の層厚が不均一に
なると、記録媒体106との接触性が悪くなり、記録媒
体上の画像107と画像剥離層102とを十分に密着さ
せることができない。このため、記録媒体106から画
像形成材料を完全に除去することが困難となり、剥離不
良が発生するという問題がある。
すると、画像剥離層の上に記録媒体106から剥離され
た画像形成材料が蓄積していき、層の厚さが全体的に増
していくとともに、記録媒体106上の画像107の形
成状態によっては、画像形成材料が多く蓄積するところ
と、少ないところが形成され、表面の凹凸が大きくなっ
ていく。このように画像剥離層102の層厚が不均一に
なると、記録媒体106との接触性が悪くなり、記録媒
体上の画像107と画像剥離層102とを十分に密着さ
せることができない。このため、記録媒体106から画
像形成材料を完全に除去することが困難となり、剥離不
良が発生するという問題がある。
【0009】本願発明は、上記のような問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的は、記録媒体から剥離さ
れた画像形成材料で装置内が汚染されるのを防止し、装
置の駆動を安定化することができるとともに、簡単な構
成でほぼ一定の層厚の画像剥離層を形成し、長期にわた
って安定した剥離性能を維持することができる画像形成
材料除去装置を提供することである。
なされたものであり、その目的は、記録媒体から剥離さ
れた画像形成材料で装置内が汚染されるのを防止し、装
置の駆動を安定化することができるとともに、簡単な構
成でほぼ一定の層厚の画像剥離層を形成し、長期にわた
って安定した剥離性能を維持することができる画像形成
材料除去装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような問題点を解
決するために、請求項1に記載の発明は、 複数の部材
に張架され、周回駆動される無端ベルトであって、耐熱
性ベルト基材の表面に熱溶融性樹脂からなる画像剥離層
が設けられた画像剥離ベルトと、 前記画像剥離層を加
熱する加熱手段とを有し、 熱溶融性樹脂をバインダー
とする画像形成材料が付着した画像記録材を、加熱され
た前記画像剥離ベルトに圧接し分離して、該画像記録材
上の画像形成材料を前記画像剥離ベルトに転移させる画
像形成材料除去装置において、 前記画像剥離層は、
前記耐熱性ベルト基材の中央部の全幅より狭い範囲に形
成されており、 該耐熱性ベルト基材の前記画像剥離層
が設けられていない両側付近の部分に当接され、前記画
像剥離層から側縁付近に流動した熱溶融性樹脂の広がり
を抑える幅規制部材を有するものとする。
決するために、請求項1に記載の発明は、 複数の部材
に張架され、周回駆動される無端ベルトであって、耐熱
性ベルト基材の表面に熱溶融性樹脂からなる画像剥離層
が設けられた画像剥離ベルトと、 前記画像剥離層を加
熱する加熱手段とを有し、 熱溶融性樹脂をバインダー
とする画像形成材料が付着した画像記録材を、加熱され
た前記画像剥離ベルトに圧接し分離して、該画像記録材
上の画像形成材料を前記画像剥離ベルトに転移させる画
像形成材料除去装置において、 前記画像剥離層は、
前記耐熱性ベルト基材の中央部の全幅より狭い範囲に形
成されており、 該耐熱性ベルト基材の前記画像剥離層
が設けられていない両側付近の部分に当接され、前記画
像剥離層から側縁付近に流動した熱溶融性樹脂の広がり
を抑える幅規制部材を有するものとする。
【0011】従来技術で問題となっていた装置内の汚れ
は、画像記録材の再生工程を連続して行った際に、画像
形成材料を構成する熱溶融性樹脂が熱と圧力とを受ける
領域で、画像剥離ベルトの側縁付近に向かって広がるた
めに発生する。画像剥離ベルトの画像剥離層に画像形成
材料が蓄積された場合は、余分な熱溶融性樹脂のみを除
去することにより、剥離性能の低下や搬送不良を解決す
ることができるが、画像剥離層は完全に除去すると剥離
性能が低下するため、その装置の構成上、画像剥離層が
熱と圧力とを受け、熱溶融性樹脂が側縁付近に広がるの
を抑えることができない。
は、画像記録材の再生工程を連続して行った際に、画像
形成材料を構成する熱溶融性樹脂が熱と圧力とを受ける
領域で、画像剥離ベルトの側縁付近に向かって広がるた
めに発生する。画像剥離ベルトの画像剥離層に画像形成
材料が蓄積された場合は、余分な熱溶融性樹脂のみを除
去することにより、剥離性能の低下や搬送不良を解決す
ることができるが、画像剥離層は完全に除去すると剥離
性能が低下するため、その装置の構成上、画像剥離層が
熱と圧力とを受け、熱溶融性樹脂が側縁付近に広がるの
を抑えることができない。
【0012】これに対して本願発明では、耐熱性ベルト
基材の両側付近に当接される幅規制部材が設けられてい
るので、耐熱性ベルト基材上の画像剥離層が幅規制部材
との当接部を通過することにより、側縁付近に流動した
熱溶融性樹脂の広がりを抑えることが可能になる。これ
により、上記当接部を通過した後の画像剥離層の幅を所
定値以下に維持することができ、画像剥離ベルトの側縁
から熱溶融性樹脂が漏れ出すのを防止することができ
る。このため、装置内での汚れの発生が解消され、クリ
ーニング装置などによる画像形成材料除去装置の複雑化
も防止できる。
基材の両側付近に当接される幅規制部材が設けられてい
るので、耐熱性ベルト基材上の画像剥離層が幅規制部材
との当接部を通過することにより、側縁付近に流動した
熱溶融性樹脂の広がりを抑えることが可能になる。これ
により、上記当接部を通過した後の画像剥離層の幅を所
定値以下に維持することができ、画像剥離ベルトの側縁
から熱溶融性樹脂が漏れ出すのを防止することができ
る。このため、装置内での汚れの発生が解消され、クリ
ーニング装置などによる画像形成材料除去装置の複雑化
も防止できる。
【0013】上記幅規制部材の構成は、ベルト基材の側
縁付近に流動した熱溶融性樹脂の広がりを抑えることが
できるものであれば、適宜に設定することができる。例
えば、画像剥離ベルトの進行方向に向かって、両端付近
にハの字に配置したゴム製ブレードなどを用いることが
できる。
縁付近に流動した熱溶融性樹脂の広がりを抑えることが
できるものであれば、適宜に設定することができる。例
えば、画像剥離ベルトの進行方向に向かって、両端付近
にハの字に配置したゴム製ブレードなどを用いることが
できる。
【0014】請求項2に記載の発明は、 前記画像剥離
ベルトの幅方向に近接対向して配置され、端縁が該画像
剥離ベルトの表面と平行となるように支持された板状の
部材であって、前記画像剥離層の層厚を規制する層厚維
持部材を有するものとする。
ベルトの幅方向に近接対向して配置され、端縁が該画像
剥離ベルトの表面と平行となるように支持された板状の
部材であって、前記画像剥離層の層厚を規制する層厚維
持部材を有するものとする。
【0015】画像剥離ベルト上の画像剥離層は、層厚維
持部材との対向部を通過することにより、熱溶融性樹脂
の余剰分が除去され、通過後の画像剥離層の厚さをほぼ
一定に維持することができる。これにより、画像剥離層
の温度及び表面状態をほぼ均一に保つことができ、剥離
性能を安定化することができる。さらに熱溶融性樹脂の
余剰分を除去することによって、側縁付近からの熱溶融
性樹脂の漏れ出しをより確実に防止することができる。
持部材との対向部を通過することにより、熱溶融性樹脂
の余剰分が除去され、通過後の画像剥離層の厚さをほぼ
一定に維持することができる。これにより、画像剥離層
の温度及び表面状態をほぼ均一に保つことができ、剥離
性能を安定化することができる。さらに熱溶融性樹脂の
余剰分を除去することによって、側縁付近からの熱溶融
性樹脂の漏れ出しをより確実に防止することができる。
【0016】請求項3に記載の発明では、 前記層厚維
持部材は、前記幅規制部材と一体に接合されているもの
とする。このような構成により、部品点数を減らすこと
ができ、装置の組み立て時の工数を削減することができ
る。このため、装置の低コスト化を図ることが可能とな
る。
持部材は、前記幅規制部材と一体に接合されているもの
とする。このような構成により、部品点数を減らすこと
ができ、装置の組み立て時の工数を削減することができ
る。このため、装置の低コスト化を図ることが可能とな
る。
【0017】請求項4に記載の発明は、 請求項1、請
求項2又は請求項3に記載の画像形成材料除去装置にお
いて、 前記画像剥離ベルトを張架する複数の部材は、
加熱手段を内蔵した二つの加熱ロールを含み、 前記画
像記録材は、前記二つの加熱ロールのうちの第1の加熱
ロールに対向する位置で前記画像剥離ベルトに圧接さ
れ、 前記幅規制部材は、前記二つの加熱ロールのうち
の第2の加熱ロールと対向する位置に設けられているも
のとする。
求項2又は請求項3に記載の画像形成材料除去装置にお
いて、 前記画像剥離ベルトを張架する複数の部材は、
加熱手段を内蔵した二つの加熱ロールを含み、 前記画
像記録材は、前記二つの加熱ロールのうちの第1の加熱
ロールに対向する位置で前記画像剥離ベルトに圧接さ
れ、 前記幅規制部材は、前記二つの加熱ロールのうち
の第2の加熱ロールと対向する位置に設けられているも
のとする。
【0018】このような構成により、第1の加熱ロール
に対向する位置で画像剥離層に付着した画像形成材料が
熱及び圧力により側縁付近に広がった場合でも、第2の
加熱ロールと対向する位置で画像形成材料を加熱しなが
ら幅規制部材と当接させることにより、側縁付近に流動
した熱溶融性樹脂の広がりを抑えることができる。さら
に、第1の加熱ロールと第2の加熱ロールにより、それ
ぞれ別個に熱溶融性樹脂の温度を制御することができる
ので、熱溶融性樹脂の粘度を適切に調整し、幅規制部材
による規制動作をより確実に行うことができる。このた
め、画像ベルト上の画像剥離層の幅をほぼ一定値以下に
安定して維持することができる。
に対向する位置で画像剥離層に付着した画像形成材料が
熱及び圧力により側縁付近に広がった場合でも、第2の
加熱ロールと対向する位置で画像形成材料を加熱しなが
ら幅規制部材と当接させることにより、側縁付近に流動
した熱溶融性樹脂の広がりを抑えることができる。さら
に、第1の加熱ロールと第2の加熱ロールにより、それ
ぞれ別個に熱溶融性樹脂の温度を制御することができる
ので、熱溶融性樹脂の粘度を適切に調整し、幅規制部材
による規制動作をより確実に行うことができる。このた
め、画像ベルト上の画像剥離層の幅をほぼ一定値以下に
安定して維持することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。図1は請求項1、請求項2又は請
求項4に記載の発明の一実施形態である画像形成材料除
去装置の概略構成図である。この装置は、外周面に熱溶
融性樹脂からなる画像剥離層が形成された無端状の画像
剥離ベルト1と、この画像剥離ベルトを張架する第1の
加熱ロール2および第2の加熱ロール3と、上記画像剥
離ベルト1の内側に当接され、画像剥離ベルトを所定の
曲率で曲げ回すガイドプレート4と、上記第1の加熱ロ
ール2と対向し、画像剥離ベルトに圧接される押圧ロー
ル5と、上記第2の加熱ロール3と対向する位置に設け
られ、端縁が画像剥離ベルト1の周面と近接するように
支持された層厚維持ブレード6と、この層厚維持ブレー
ド6よりも画像剥離ベルト1の周回方向上流側に配置さ
れ、画像剥離ベルト1の両端付近に当接される2つの幅
規制ブレード7と、画像が形成されている用紙8を用紙
トレイ9から上記押圧ロール5と画像剥離ベルト1との
圧接部に送り込む用紙搬送装置10とで主要部が構成さ
れている。
に基づいて説明する。図1は請求項1、請求項2又は請
求項4に記載の発明の一実施形態である画像形成材料除
去装置の概略構成図である。この装置は、外周面に熱溶
融性樹脂からなる画像剥離層が形成された無端状の画像
剥離ベルト1と、この画像剥離ベルトを張架する第1の
加熱ロール2および第2の加熱ロール3と、上記画像剥
離ベルト1の内側に当接され、画像剥離ベルトを所定の
曲率で曲げ回すガイドプレート4と、上記第1の加熱ロ
ール2と対向し、画像剥離ベルトに圧接される押圧ロー
ル5と、上記第2の加熱ロール3と対向する位置に設け
られ、端縁が画像剥離ベルト1の周面と近接するように
支持された層厚維持ブレード6と、この層厚維持ブレー
ド6よりも画像剥離ベルト1の周回方向上流側に配置さ
れ、画像剥離ベルト1の両端付近に当接される2つの幅
規制ブレード7と、画像が形成されている用紙8を用紙
トレイ9から上記押圧ロール5と画像剥離ベルト1との
圧接部に送り込む用紙搬送装置10とで主要部が構成さ
れている。
【0020】上記画像剥離ベルト1は、図2に示される
ように、厚さが75μmのポリイミド製のベルト基材2
1上に、厚さ50μmの熱溶融性樹脂、例えばポリエス
テル樹脂からなる画像剥離層22を設けたものである。
この画像剥離ベルト1の幅は340mmで、周長は30
0mmとなっている。ベルト基材21としては、強度、
耐久性、及び熱に対する寸法安定性を考慮して適切な材
料を適宜選択することができる。例えば、上記ポリイミ
ドの他、ポリアミド、ポリアミドイミド等の樹脂系材料
や、ステンレス、ニッケル等の金属材料から選択するこ
とができる。上記画像剥離層22は、画像形成材料除去
装置によって除去されるトナーのバインダー樹脂と同じ
熱溶融性樹脂により形成されており、厚さは20〜20
0μm、特に50〜100μmの範囲内が望ましい。
ように、厚さが75μmのポリイミド製のベルト基材2
1上に、厚さ50μmの熱溶融性樹脂、例えばポリエス
テル樹脂からなる画像剥離層22を設けたものである。
この画像剥離ベルト1の幅は340mmで、周長は30
0mmとなっている。ベルト基材21としては、強度、
耐久性、及び熱に対する寸法安定性を考慮して適切な材
料を適宜選択することができる。例えば、上記ポリイミ
ドの他、ポリアミド、ポリアミドイミド等の樹脂系材料
や、ステンレス、ニッケル等の金属材料から選択するこ
とができる。上記画像剥離層22は、画像形成材料除去
装置によって除去されるトナーのバインダー樹脂と同じ
熱溶融性樹脂により形成されており、厚さは20〜20
0μm、特に50〜100μmの範囲内が望ましい。
【0021】上記第1の加熱ロール2は、外径が25m
mで、厚さが0.3mmの鋼製筒状部材の外周面に、厚
さが0.1mmのシリコーンゴム層を形成したものであ
る。上記筒状部材の内側には加熱源としてハロゲンラン
プ11が設置されており、この第1の加熱ロール2の周
面に当接するように配置された温度センサ12の出力に
基づいて点滅制御され、該加熱ロールの周面を所定温度
に維持するようになっている。このときの温度は、画像
剥離ベルト1上の画像剥離層22を加熱して軟化状態と
するような温度に設定されている。温度センサ12は必
ずしも画像剥離ベルト1に接している必要はなく、所定
の間隔をあけて配置してもよい。この第1の加熱ロール
2は、駆動装置(図示しない)によって回転駆動される
ものであり、この回転によって、張架された画像剥離ベ
ルト1を周回移動させるようになっている。
mで、厚さが0.3mmの鋼製筒状部材の外周面に、厚
さが0.1mmのシリコーンゴム層を形成したものであ
る。上記筒状部材の内側には加熱源としてハロゲンラン
プ11が設置されており、この第1の加熱ロール2の周
面に当接するように配置された温度センサ12の出力に
基づいて点滅制御され、該加熱ロールの周面を所定温度
に維持するようになっている。このときの温度は、画像
剥離ベルト1上の画像剥離層22を加熱して軟化状態と
するような温度に設定されている。温度センサ12は必
ずしも画像剥離ベルト1に接している必要はなく、所定
の間隔をあけて配置してもよい。この第1の加熱ロール
2は、駆動装置(図示しない)によって回転駆動される
ものであり、この回転によって、張架された画像剥離ベ
ルト1を周回移動させるようになっている。
【0022】上記第2の加熱ロール3は、第1の加熱ロ
ール2と同じ鋼製筒状部材が用いられており、内側にハ
ロゲンランプ13が設置され、温度センサ14の出力に
基づいて第1の加熱ロール2と同様に温度制御がなされ
る。この第2の加熱ロール3の温度は、画像剥離ベルト
1上の画像剥離層22を溶融状態とするのに十分な温度
に設定されている。なお、この第2の加熱ロール3は第
1の加熱ロール2と異なり、筒状部材の周面にシリコー
ン樹脂層は形成されていない。
ール2と同じ鋼製筒状部材が用いられており、内側にハ
ロゲンランプ13が設置され、温度センサ14の出力に
基づいて第1の加熱ロール2と同様に温度制御がなされ
る。この第2の加熱ロール3の温度は、画像剥離ベルト
1上の画像剥離層22を溶融状態とするのに十分な温度
に設定されている。なお、この第2の加熱ロール3は第
1の加熱ロール2と異なり、筒状部材の周面にシリコー
ン樹脂層は形成されていない。
【0023】上記ガイドプレート4は、装置本体のフレ
ーム(図示しない)に固定支持され、画像剥離ベルト1
と当接される部分が加熱ロール2,3の半径よりも小さ
な曲率半径を有する円弧状に形成されている。この円弧
状の周面にはフッ素樹脂からなる低表面エネルギー層が
形成されており、画像剥離ベルト1が滑らかに摺動する
ようになっている。このガイドプレート4としては、例
えば、外周の曲率半径が3mmの曲面を持った鋼製プレ
ートの表面にテフロン(商品名、以下同じ)処理を施し
たものが用いられる。このガイドプレート4により、画
像剥離ベルト1は所定の位置に張架されるとともに上記
円弧状の周面に沿って曲げ回される。
ーム(図示しない)に固定支持され、画像剥離ベルト1
と当接される部分が加熱ロール2,3の半径よりも小さ
な曲率半径を有する円弧状に形成されている。この円弧
状の周面にはフッ素樹脂からなる低表面エネルギー層が
形成されており、画像剥離ベルト1が滑らかに摺動する
ようになっている。このガイドプレート4としては、例
えば、外周の曲率半径が3mmの曲面を持った鋼製プレ
ートの表面にテフロン(商品名、以下同じ)処理を施し
たものが用いられる。このガイドプレート4により、画
像剥離ベルト1は所定の位置に張架されるとともに上記
円弧状の周面に沿って曲げ回される。
【0024】上記押圧ロール5は、円筒状部材の周面に
弾性体層が形成されたものであり、図示しない加圧機構
によって第1の加熱ロール2に向かって加圧されてい
る。そして第1の加熱ロール2と押圧ロール5とで、画
像剥離ベルト1を挟持するようになっている。
弾性体層が形成されたものであり、図示しない加圧機構
によって第1の加熱ロール2に向かって加圧されてい
る。そして第1の加熱ロール2と押圧ロール5とで、画
像剥離ベルト1を挟持するようになっている。
【0025】上記層厚維持ブレード6は、画像剥離ベル
ト1の幅方向に端縁6aが対向するように設けられたス
テンレス製の板状部材であり、この板状部材の厚さは
0.5mmとなっている。層厚維持ブレードの端縁6a
は画像剥離ベルト1の周面と平行で滑らかな平面状とな
っており、この端縁が画像剥離ベルト1の幅方向に対向
し、ベルト基材21と100μmの間隔を均一に保持す
るように支持されている。このような構成により、画像
剥離層22の厚さが所定値より大きくなったときには、
余分な熱溶融性樹脂を堰き止め、画像剥離層を均一な厚
さに規制する。
ト1の幅方向に端縁6aが対向するように設けられたス
テンレス製の板状部材であり、この板状部材の厚さは
0.5mmとなっている。層厚維持ブレードの端縁6a
は画像剥離ベルト1の周面と平行で滑らかな平面状とな
っており、この端縁が画像剥離ベルト1の幅方向に対向
し、ベルト基材21と100μmの間隔を均一に保持す
るように支持されている。このような構成により、画像
剥離層22の厚さが所定値より大きくなったときには、
余分な熱溶融性樹脂を堰き止め、画像剥離層を均一な厚
さに規制する。
【0026】また層厚維持ブレード6は、図1に示すよ
うに、画像剥離ベルト1の周面の接線に対して周回方向
上流側の角度θ1 が所定の取り付け角度となるように固
定支持されている。これにより、図2に示すように、層
厚維持ブレード6に掻き取られた熱溶融性樹脂が、層厚
維持ブレード6と画像剥離ベルト1との間で画像剥離層
22の表面に接触した状態で貯留される。この取り付け
角度θ1 は、画像剥離層22を構成している熱溶融性樹
脂の粘度、熱溶融性樹脂の表面との摩擦係数、及び画像
剥離ベルト1の周回移動速度によって適宜に決定され
る。図1では層厚維持ブレード6の取り付け角度θ1 は
鈍角となっているが、上記の条件を満たすように取り付
けられていれば直角あるいは鋭角でもよい。
うに、画像剥離ベルト1の周面の接線に対して周回方向
上流側の角度θ1 が所定の取り付け角度となるように固
定支持されている。これにより、図2に示すように、層
厚維持ブレード6に掻き取られた熱溶融性樹脂が、層厚
維持ブレード6と画像剥離ベルト1との間で画像剥離層
22の表面に接触した状態で貯留される。この取り付け
角度θ1 は、画像剥離層22を構成している熱溶融性樹
脂の粘度、熱溶融性樹脂の表面との摩擦係数、及び画像
剥離ベルト1の周回移動速度によって適宜に決定され
る。図1では層厚維持ブレード6の取り付け角度θ1 は
鈍角となっているが、上記の条件を満たすように取り付
けられていれば直角あるいは鋭角でもよい。
【0027】また、層厚維持ブレード6の表面にはテフ
ロン処理が施され、低表面エネルギー層が形成されてい
る。このため、貯留された熱溶融性樹脂と層厚維持ブレ
ード6との摺擦は、画像剥離層22との摩擦よりも小さ
くなる。したがって、画像剥離ベルト1が周回移動する
と、貯留された熱溶融性樹脂は、画像剥離層22の表面
の摩擦によって回転する。
ロン処理が施され、低表面エネルギー層が形成されてい
る。このため、貯留された熱溶融性樹脂と層厚維持ブレ
ード6との摺擦は、画像剥離層22との摩擦よりも小さ
くなる。したがって、画像剥離ベルト1が周回移動する
と、貯留された熱溶融性樹脂は、画像剥離層22の表面
の摩擦によって回転する。
【0028】また、上記ステンレス製の板状部材の背面
には、セラミックヒータ15が取り付けられている。こ
のセラミックヒータ15には温度センサ16が接触する
ように設けられており、この温度センサ16の出力に基
づいて上記セラミックヒータ15への通電が制御され、
上記層厚維持ブレード6を所定の温度、すなわち熱溶融
性樹脂を溶融状態とするのに十分な温度(例えば150
°C)に維持するようになっている。このような構成に
より、セラミックヒータ15の熱は層厚維持ブレード6
を経て熱溶融性樹脂に伝わり、熱溶融性樹脂を溶融させ
る。また、このように層厚維持ブレード6がセラミック
ヒータ15により加熱されることで、層厚維持ブレード
6の表面(セラミックヒータ15が取り付けられていな
い面)にも、熱溶融性樹脂の溶融温度以上に加熱された
溶融領域が構成されている。なお、温度センサ16は、
セラミックヒータ15に接している必要はなく、所定の
間隔をあけて配置してもよい。
には、セラミックヒータ15が取り付けられている。こ
のセラミックヒータ15には温度センサ16が接触する
ように設けられており、この温度センサ16の出力に基
づいて上記セラミックヒータ15への通電が制御され、
上記層厚維持ブレード6を所定の温度、すなわち熱溶融
性樹脂を溶融状態とするのに十分な温度(例えば150
°C)に維持するようになっている。このような構成に
より、セラミックヒータ15の熱は層厚維持ブレード6
を経て熱溶融性樹脂に伝わり、熱溶融性樹脂を溶融させ
る。また、このように層厚維持ブレード6がセラミック
ヒータ15により加熱されることで、層厚維持ブレード
6の表面(セラミックヒータ15が取り付けられていな
い面)にも、熱溶融性樹脂の溶融温度以上に加熱された
溶融領域が構成されている。なお、温度センサ16は、
セラミックヒータ15に接している必要はなく、所定の
間隔をあけて配置してもよい。
【0029】上記幅規制ブレード7は、板状の弾性部材
からなり、図3及び図4に示すように、画像剥離ベルト
1の幅方向における両端部付近に、画像剥離ベルトの周
回移動方向に向かってハの字に設置されている。この幅
規制ブレード7は、図2に示すように、画像剥離ベルト
周面の接線に対して上流側の角度θ2 が所定の取り付け
角度となるように支持されている。また幅規制ブレード
7は、図3に示すように、画像剥離ベルト1の周回移動
方向と直角方向(図中に示す破線)に対する角度θ3
が、0<θ3 <90°を満足するように設置されてい
る。この幅規制ブレード7としては、例えば、ゴム硬度
70度のシリコーンゴムを、厚さ5mm、幅30mm、
高さ10mmに成型したものが用いられ、先端部がナイ
フエッジ加工されている。そして、上記取り付け角度θ
2 は120°に、上記角度θ3 は30°に設定され、図
2及び図4に示すように、先端部が画像剥離ベルト1に
突き当てられるように設置されている。画像剥離ベルト
1上の画像剥離層22は周回移動する間に加熱及び加圧
により流動し、幅方向に広がるが、幅規制ブレード7と
の当接部を通過する際に、画像剥離層22が画像剥離ベ
ルト1の中央部側へ押し戻され、これにより画像剥離層
22の広がりが抑えられるようになっている。
からなり、図3及び図4に示すように、画像剥離ベルト
1の幅方向における両端部付近に、画像剥離ベルトの周
回移動方向に向かってハの字に設置されている。この幅
規制ブレード7は、図2に示すように、画像剥離ベルト
周面の接線に対して上流側の角度θ2 が所定の取り付け
角度となるように支持されている。また幅規制ブレード
7は、図3に示すように、画像剥離ベルト1の周回移動
方向と直角方向(図中に示す破線)に対する角度θ3
が、0<θ3 <90°を満足するように設置されてい
る。この幅規制ブレード7としては、例えば、ゴム硬度
70度のシリコーンゴムを、厚さ5mm、幅30mm、
高さ10mmに成型したものが用いられ、先端部がナイ
フエッジ加工されている。そして、上記取り付け角度θ
2 は120°に、上記角度θ3 は30°に設定され、図
2及び図4に示すように、先端部が画像剥離ベルト1に
突き当てられるように設置されている。画像剥離ベルト
1上の画像剥離層22は周回移動する間に加熱及び加圧
により流動し、幅方向に広がるが、幅規制ブレード7と
の当接部を通過する際に、画像剥離層22が画像剥離ベ
ルト1の中央部側へ押し戻され、これにより画像剥離層
22の広がりが抑えられるようになっている。
【0030】なお、画像剥離ベルト1の周回移動方向と
直角方向に対する取り付け角度θ3は、幅規制ブレード
7の材質、形状、画像剥離層22を構成している熱溶融
性樹脂の粘度、熱溶融性樹脂の表面との摩擦係数、及び
画像剥離ベルト1の周回移動速度によって適宜に決定さ
れる。また、画像剥離ベルト1の接線に対する取り付け
角度θ2 も同様に、熱溶融性樹脂の粘度、熱溶融性樹脂
の表面との摩擦係数、及び画像剥離ベルト1の周回移動
速度によって適宜に決定される。図1では幅規制ブレー
ド7の取り付け角度θ2 は鈍角となっているが、上記の
条件を満たすように取り付けられていれば直角あるいは
鋭角でもよい。また、幅規制ブレード7が画像剥離ベル
ト1の周回移動方向に厚みを持つ場合は、幅規制ブレー
ド7の上流側のエッジが画像剥離ベルト1に突き当たる
ように設置することにより、より少ない圧力で幅規制ブ
レード7を画像剥離ベルト1に押し付けることが可能で
ある。
直角方向に対する取り付け角度θ3は、幅規制ブレード
7の材質、形状、画像剥離層22を構成している熱溶融
性樹脂の粘度、熱溶融性樹脂の表面との摩擦係数、及び
画像剥離ベルト1の周回移動速度によって適宜に決定さ
れる。また、画像剥離ベルト1の接線に対する取り付け
角度θ2 も同様に、熱溶融性樹脂の粘度、熱溶融性樹脂
の表面との摩擦係数、及び画像剥離ベルト1の周回移動
速度によって適宜に決定される。図1では幅規制ブレー
ド7の取り付け角度θ2 は鈍角となっているが、上記の
条件を満たすように取り付けられていれば直角あるいは
鋭角でもよい。また、幅規制ブレード7が画像剥離ベル
ト1の周回移動方向に厚みを持つ場合は、幅規制ブレー
ド7の上流側のエッジが画像剥離ベルト1に突き当たる
ように設置することにより、より少ない圧力で幅規制ブ
レード7を画像剥離ベルト1に押し付けることが可能で
ある。
【0031】次に上記画像形成材料除去装置の動作につ
いて説明するこの画像形成材料除去装置による画像形成
材料除去の対象となるのは、一般的なPPC用紙上に、
シリコーン樹脂層を紙の凹凸を損なわない程度(約1μ
m)の厚さで形成した専用紙であり、この専用紙にトナ
ー等の付着により画像を形成したものである。画像の形
成は、この専用紙上に、一般的に用いられている電子写
真式画像形成装置により、カラートナーまたは黒色トナ
ーを転写し、加熱定着することによって行われる。トナ
ーは、熱溶融性樹脂としてポリエステル樹脂をバインダ
ーとし、これにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の顔料をそれぞれ含有させたもので、使用されているポ
リエステル樹脂は画像剥離層22に用いられている熱溶
融性樹脂と同じものである。このポリエステル樹脂の熱
的特性は、ガラス転移点が約70°C、溶融温度が約1
15°Cとなっている。図5には、このポリエステル樹
脂の温度と粘度との関係が示されている。このグラフか
らも明らかなように、ガラス転移点を越える温度領域で
は、温度の上昇に伴って急激に粘度が減少しており、シ
ャープメルトな樹脂といえる。
いて説明するこの画像形成材料除去装置による画像形成
材料除去の対象となるのは、一般的なPPC用紙上に、
シリコーン樹脂層を紙の凹凸を損なわない程度(約1μ
m)の厚さで形成した専用紙であり、この専用紙にトナ
ー等の付着により画像を形成したものである。画像の形
成は、この専用紙上に、一般的に用いられている電子写
真式画像形成装置により、カラートナーまたは黒色トナ
ーを転写し、加熱定着することによって行われる。トナ
ーは、熱溶融性樹脂としてポリエステル樹脂をバインダ
ーとし、これにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の顔料をそれぞれ含有させたもので、使用されているポ
リエステル樹脂は画像剥離層22に用いられている熱溶
融性樹脂と同じものである。このポリエステル樹脂の熱
的特性は、ガラス転移点が約70°C、溶融温度が約1
15°Cとなっている。図5には、このポリエステル樹
脂の温度と粘度との関係が示されている。このグラフか
らも明らかなように、ガラス転移点を越える温度領域で
は、温度の上昇に伴って急激に粘度が減少しており、シ
ャープメルトな樹脂といえる。
【0032】画像が記録されている用紙8は、装置本体
に着脱可能に取り付けられた用紙トレイ9内に、画像形
成面を下側にして収容されている。これらの用紙8は、
送り出しロール17により、用紙トレイ9から一枚ずつ
所定の間隔で送り出される。さらに用紙8は搬送ロール
18により挟持搬送され、図示しない用紙ガイドに沿っ
て画像剥離ベルト1と押圧ロール5との対向部へと送ら
れる。
に着脱可能に取り付けられた用紙トレイ9内に、画像形
成面を下側にして収容されている。これらの用紙8は、
送り出しロール17により、用紙トレイ9から一枚ずつ
所定の間隔で送り出される。さらに用紙8は搬送ロール
18により挟持搬送され、図示しない用紙ガイドに沿っ
て画像剥離ベルト1と押圧ロール5との対向部へと送ら
れる。
【0033】画像剥離ベルト1は、第1の加熱ロール2
の回転により速度80mm/sで周回駆動されており、
第1の加熱ロール及び第2の加熱ロール3に巻き回され
た位置で加熱される。第2の加熱ロール3は熱溶融性樹
脂の溶融温度より充分高い150°Cとなっており、画
像剥離層22の熱溶融性樹脂は加熱ロール3上の位置で
は溶融温度より充分高い温度まで加熱され、溶融状態と
なっている。一方、第1の加熱ロール2は熱溶融性樹脂
の溶融温度に近い110°Cに温度制御されており、第
2の加熱ロール3上の位置から第1の加熱ロール2上ま
で搬送される間に、放熱して一旦温度が低下するが、第
1の加熱ロール2上で溶融温度近くまで再び加熱され、
次第に軟化状態となる。
の回転により速度80mm/sで周回駆動されており、
第1の加熱ロール及び第2の加熱ロール3に巻き回され
た位置で加熱される。第2の加熱ロール3は熱溶融性樹
脂の溶融温度より充分高い150°Cとなっており、画
像剥離層22の熱溶融性樹脂は加熱ロール3上の位置で
は溶融温度より充分高い温度まで加熱され、溶融状態と
なっている。一方、第1の加熱ロール2は熱溶融性樹脂
の溶融温度に近い110°Cに温度制御されており、第
2の加熱ロール3上の位置から第1の加熱ロール2上ま
で搬送される間に、放熱して一旦温度が低下するが、第
1の加熱ロール2上で溶融温度近くまで再び加熱され、
次第に軟化状態となる。
【0034】画像が記録されている用紙8は、用紙トレ
イ9から第1の加熱ロール2と押圧ロール5との圧接部
へと搬送され、第1の加熱ロールと対向する位置で画像
剥離ベルト1と押圧ロール5との間に送り込まれる。そ
して、用紙8の画像形成面が画像剥離層22に押し付け
られる。
イ9から第1の加熱ロール2と押圧ロール5との圧接部
へと搬送され、第1の加熱ロールと対向する位置で画像
剥離ベルト1と押圧ロール5との間に送り込まれる。そ
して、用紙8の画像形成面が画像剥離層22に押し付け
られる。
【0035】このとき、画像剥離層22の熱溶融性樹脂
は、第1の加熱ロール2からの熱により軟化状態となっ
ており、ゴム状の弾性を維持しつつ用紙8上の画像形成
材料(トナー)と凝集力を持っている。このため、用紙
8の画像形成面が画像剥離層22と圧接されると、画像
剥離層22の熱溶融性樹脂が用紙8の凹凸に応じて容易
に変形し、用紙上の画像形成材料と密着する。なお、こ
のときの画像剥離層及び画像形成材料の熱溶融性樹脂
は、用紙の内部に浸透するほどには加熱されていない。
は、第1の加熱ロール2からの熱により軟化状態となっ
ており、ゴム状の弾性を維持しつつ用紙8上の画像形成
材料(トナー)と凝集力を持っている。このため、用紙
8の画像形成面が画像剥離層22と圧接されると、画像
剥離層22の熱溶融性樹脂が用紙8の凹凸に応じて容易
に変形し、用紙上の画像形成材料と密着する。なお、こ
のときの画像剥離層及び画像形成材料の熱溶融性樹脂
は、用紙の内部に浸透するほどには加熱されていない。
【0036】押圧ロール5が圧接されている部分を通過
した用紙は、画像剥離ベルト1と接触した状態を維持し
たまま画像剥離ベルト1の周回移動により搬送される。
画像剥離ベルト1の上方には、押圧ロール5とガイドプ
レート4との間に掛け渡された部分と平行に、板状の用
紙プレート19が支持されており、用紙8が画像剥離ベ
ルト1から剥れるのを防止しながら、ガイドプレート4
との対向位置まで案内する。この搬送過程で、画像剥離
層22の熱が用紙上に付着している画像形成材料に伝わ
り、画像剥離層22と画像形成材料とがほぼ同じ温度と
なる。また、画像剥離層22及び画像形成材料から周囲
への放熱が起こり、画像剥離層22及び画像形成材料が
徐々に冷却される。
した用紙は、画像剥離ベルト1と接触した状態を維持し
たまま画像剥離ベルト1の周回移動により搬送される。
画像剥離ベルト1の上方には、押圧ロール5とガイドプ
レート4との間に掛け渡された部分と平行に、板状の用
紙プレート19が支持されており、用紙8が画像剥離ベ
ルト1から剥れるのを防止しながら、ガイドプレート4
との対向位置まで案内する。この搬送過程で、画像剥離
層22の熱が用紙上に付着している画像形成材料に伝わ
り、画像剥離層22と画像形成材料とがほぼ同じ温度と
なる。また、画像剥離層22及び画像形成材料から周囲
への放熱が起こり、画像剥離層22及び画像形成材料が
徐々に冷却される。
【0037】用紙8がガイドプレート4との対向部に達
すると、画像剥離層22及び画像形成材料の熱溶融性樹
脂はガラス転移点よりやや高い温度(80°C〜90°
C程度)になる。この温度では、上記熱溶融性樹脂の粘
度が上昇し、凝集力が画像形成材料の用紙に対する接着
力よりも大きくなっているが、依然ゴム状の弾性を維持
した状態となっている。このような状態では、熱溶融性
樹脂に引き離そうとする力が作用したときに、用紙との
界面が分離しやすくなっている。
すると、画像剥離層22及び画像形成材料の熱溶融性樹
脂はガラス転移点よりやや高い温度(80°C〜90°
C程度)になる。この温度では、上記熱溶融性樹脂の粘
度が上昇し、凝集力が画像形成材料の用紙に対する接着
力よりも大きくなっているが、依然ゴム状の弾性を維持
した状態となっている。このような状態では、熱溶融性
樹脂に引き離そうとする力が作用したときに、用紙との
界面が分離しやすくなっている。
【0038】画像剥離ベルト1は、ガイドプレート4の
外周面に沿って摺動しつつ周回移動することで、小さな
曲率半径で屈曲されるため、画像剥離層22に接着した
画像形成材料も小さな曲率半径で屈曲される。画像剥離
層22と画像形成材料との凝集力は、画像形成材料の用
紙に対する接着力よりも大きくなっているので、画像形
成材料に歪みが生じる。さらに、用紙はそれ自体の剛性
(紙厚方向の変形に対する弾性)によって画像剥離ベル
ト1よりも大きな曲率半径で屈曲する。これにより、用
紙上にあった画像形成材料は画像剥離層22と一体とな
って剥離され、用紙上の画像は除去される。画像形成材
料が除去された用紙は、用紙シュート20により所定の
搬送方向へ案内され、図示しない排紙トレイへ排出され
る。
外周面に沿って摺動しつつ周回移動することで、小さな
曲率半径で屈曲されるため、画像剥離層22に接着した
画像形成材料も小さな曲率半径で屈曲される。画像剥離
層22と画像形成材料との凝集力は、画像形成材料の用
紙に対する接着力よりも大きくなっているので、画像形
成材料に歪みが生じる。さらに、用紙はそれ自体の剛性
(紙厚方向の変形に対する弾性)によって画像剥離ベル
ト1よりも大きな曲率半径で屈曲する。これにより、用
紙上にあった画像形成材料は画像剥離層22と一体とな
って剥離され、用紙上の画像は除去される。画像形成材
料が除去された用紙は、用紙シュート20により所定の
搬送方向へ案内され、図示しない排紙トレイへ排出され
る。
【0039】一方、画像剥離ベルト1に付着した画像形
成材料は、画像剥離層22の熱溶融性樹脂とともに搬送
され、画像剥離ベルト1が第2の加熱ロール3に巻き回
された位置で充分高い温度まで加熱されて溶融状態とな
る。これにより、画像形成材料の粘度が低下し、表面張
力も低下して画像剥離層22と一体となり、画像剥離ベ
ルト1の周面には画像剥離層22と画像形成材料とが一
体化された厚い層が形成される。これらの層の熱溶融性
樹脂は流動しやすいため、ベルト基材21の幅方向へ広
がるが、両端部の幅規制ブレード7と当接されることに
より、熱溶融性樹脂がベルト基材21の中央部側へ押し
戻される。これにより、幅規制ブレード7との当接部を
通過した後の画像剥離層22は、2つの幅規制ブレード
7の間隔以下の幅に抑えられる。
成材料は、画像剥離層22の熱溶融性樹脂とともに搬送
され、画像剥離ベルト1が第2の加熱ロール3に巻き回
された位置で充分高い温度まで加熱されて溶融状態とな
る。これにより、画像形成材料の粘度が低下し、表面張
力も低下して画像剥離層22と一体となり、画像剥離ベ
ルト1の周面には画像剥離層22と画像形成材料とが一
体化された厚い層が形成される。これらの層の熱溶融性
樹脂は流動しやすいため、ベルト基材21の幅方向へ広
がるが、両端部の幅規制ブレード7と当接されることに
より、熱溶融性樹脂がベルト基材21の中央部側へ押し
戻される。これにより、幅規制ブレード7との当接部を
通過した後の画像剥離層22は、2つの幅規制ブレード
7の間隔以下の幅に抑えられる。
【0040】その後、ベルト基材21上の画像剥離層2
2は層厚維持ブレード6との対向位置に搬送され、層厚
維持ブレード6の端縁6aに接触する。その際、画像剥
離層22の所定厚さ以上となる部分の熱溶融性樹脂が、
層厚維持ブレード6の上流側に堰き止められて溜り、ブ
レード6の下流側に一定の厚さの画像剥離層22が連続
的に維持される。
2は層厚維持ブレード6との対向位置に搬送され、層厚
維持ブレード6の端縁6aに接触する。その際、画像剥
離層22の所定厚さ以上となる部分の熱溶融性樹脂が、
層厚維持ブレード6の上流側に堰き止められて溜り、ブ
レード6の下流側に一定の厚さの画像剥離層22が連続
的に維持される。
【0041】つまり、上記のように画像が記録されてい
る用紙8から剥離した、熱溶融性樹脂を含む画像形成材
料が画像剥離層22に取り込まれ、これを繰り返すこと
によって画像剥離層22の層厚が増大することになる
が、上記層厚維持ブレード6によって余剰となった熱溶
融性樹脂を堰き止め、画像剥離層22の層厚を常に一定
に維持するものである。
る用紙8から剥離した、熱溶融性樹脂を含む画像形成材
料が画像剥離層22に取り込まれ、これを繰り返すこと
によって画像剥離層22の層厚が増大することになる
が、上記層厚維持ブレード6によって余剰となった熱溶
融性樹脂を堰き止め、画像剥離層22の層厚を常に一定
に維持するものである。
【0042】なお、層厚維持ブレード6の対向部を通過
した画像剥離層22は、画像剥離ベルト1上に初めから
ある樹脂と、用紙から剥離した画像形成材料とが混合し
たものとなるが、どちらの樹脂も同じ材料を用いている
ため相溶性が高く、剥離性能は剥離後も変化しない。
した画像剥離層22は、画像剥離ベルト1上に初めから
ある樹脂と、用紙から剥離した画像形成材料とが混合し
たものとなるが、どちらの樹脂も同じ材料を用いている
ため相溶性が高く、剥離性能は剥離後も変化しない。
【0043】また、用紙8を連続的に処理すると、画像
剥離ベルト1の画像剥離層22の余剰分が層厚維持ブレ
ード6の上流側に堰き止められて貯留される。これらの
熱溶融性樹脂は、画像剥離ベルト1の画像剥離層22と
接触した状態で維持されるため、画像剥離ベルト1が周
回移動すると、画像剥離層22の表面との摩擦によって
ベルトの移動方向(図2の時計まわり方向)に回転し、
第2の加熱ロール3と平行な軸を有するほぼ円柱形の棒
状になる。このように棒状となった熱溶融性樹脂が回転
しながら画像剥離層22と接触することで、画像剥離層
22の表面が常にリフレッシュされ、劣化が防止され
る。
剥離ベルト1の画像剥離層22の余剰分が層厚維持ブレ
ード6の上流側に堰き止められて貯留される。これらの
熱溶融性樹脂は、画像剥離ベルト1の画像剥離層22と
接触した状態で維持されるため、画像剥離ベルト1が周
回移動すると、画像剥離層22の表面との摩擦によって
ベルトの移動方向(図2の時計まわり方向)に回転し、
第2の加熱ロール3と平行な軸を有するほぼ円柱形の棒
状になる。このように棒状となった熱溶融性樹脂が回転
しながら画像剥離層22と接触することで、画像剥離層
22の表面が常にリフレッシュされ、劣化が防止され
る。
【0044】一方、層厚維持ブレード6を通過して画像
剥離層22の層厚がほぼ一定となった画像剥離ベルト1
は、再び第1の加熱ロール2と押圧ロール5との間に搬
送され、画像が形成された用紙8に押し付けられて加熱
される。この加熱及び加圧により画像剥離ベルト1の画
像剥離層22及び画像形成材料が幅方向に広がっても、
第2の加熱ロール3との対向位置で、幅規制ブレード7
により画像剥離層の幅が狭められ、層厚維持ブレード6
との対向部を通過した後、均一な層厚となった画像剥離
層22が周回移動する。これにより、画像剥離層22の
幅が一定値以上に広がるのが抑制され、熱溶融性樹脂が
漏れ出すのが防止される。また、画像剥離ベルト上に熱
溶融性樹脂が蓄積されても、これらの一部を除去する掻
き取り部材など、簡易な回収部材で回収することができ
る。
剥離層22の層厚がほぼ一定となった画像剥離ベルト1
は、再び第1の加熱ロール2と押圧ロール5との間に搬
送され、画像が形成された用紙8に押し付けられて加熱
される。この加熱及び加圧により画像剥離ベルト1の画
像剥離層22及び画像形成材料が幅方向に広がっても、
第2の加熱ロール3との対向位置で、幅規制ブレード7
により画像剥離層の幅が狭められ、層厚維持ブレード6
との対向部を通過した後、均一な層厚となった画像剥離
層22が周回移動する。これにより、画像剥離層22の
幅が一定値以上に広がるのが抑制され、熱溶融性樹脂が
漏れ出すのが防止される。また、画像剥離ベルト上に熱
溶融性樹脂が蓄積されても、これらの一部を除去する掻
き取り部材など、簡易な回収部材で回収することができ
る。
【0045】上記のような画像形成材料除去装置を用い
て、用紙8に定着されたカラー画像の除去を行ったとこ
ろ、カラー画像を良好に除去できることが確認された。
また、複数枚の用紙8からカラー画像の除去を連続して
行ったところ、長期にわたって良好な除去性能を維持で
きることが確認された。また、画像剥離層22の層幅も
安定してほぼ一定値以下に維持することができた。
て、用紙8に定着されたカラー画像の除去を行ったとこ
ろ、カラー画像を良好に除去できることが確認された。
また、複数枚の用紙8からカラー画像の除去を連続して
行ったところ、長期にわたって良好な除去性能を維持で
きることが確認された。また、画像剥離層22の層幅も
安定してほぼ一定値以下に維持することができた。
【0046】次に、請求項1、請求項2、請求項3又は
請求項4に記載の発明の一実施形態である画像形成材料
除去装置について説明する。この装置は、画像剥離ベル
ト、第1及び第2の加熱ロール、押圧ロール、ガイドプ
レート、用紙搬送装置等として、図1に示す装置で用い
られているものと同じものを採用しているが、層厚維持
ブレード及び幅規制ブレードの構成が異なる。
請求項4に記載の発明の一実施形態である画像形成材料
除去装置について説明する。この装置は、画像剥離ベル
ト、第1及び第2の加熱ロール、押圧ロール、ガイドプ
レート、用紙搬送装置等として、図1に示す装置で用い
られているものと同じものを採用しているが、層厚維持
ブレード及び幅規制ブレードの構成が異なる。
【0047】図6に示すように、第2の加熱ロール33
と画像剥離ベルト31と介して対向する位置に、端縁が
画像剥離ベルト1の周面と近接するように支持された板
状の層厚維持ブレード36が設けられ、この層厚維持ブ
レード36の上流側に2つの幅規制ブレード37がこれ
と一体として取り付けられている。幅規制ブレード37
は、例えば、シリコーンゴムからなる弾性部材であり、
画像剥離ベルト1の両側付近に当接するように支持され
ている。
と画像剥離ベルト31と介して対向する位置に、端縁が
画像剥離ベルト1の周面と近接するように支持された板
状の層厚維持ブレード36が設けられ、この層厚維持ブ
レード36の上流側に2つの幅規制ブレード37がこれ
と一体として取り付けられている。幅規制ブレード37
は、例えば、シリコーンゴムからなる弾性部材であり、
画像剥離ベルト1の両側付近に当接するように支持され
ている。
【0048】このような画像形成材料除去装置では、図
1に示す装置と同様に、ベルト基材41上の画像剥離層
42が加熱及び加圧により側縁付近に広がっても、幅規
制ブレード37により画像剥離ベルト1の中央部側へ押
し戻され、画像剥離層42の幅がほぼ一定以下に抑えら
れる。これとともに、層厚維持ブレード36により画像
剥離層42の余剰分が堰き止められ、ほぼ一定の層厚の
画像剥離層42がベルト基材41上に形成される。
1に示す装置と同様に、ベルト基材41上の画像剥離層
42が加熱及び加圧により側縁付近に広がっても、幅規
制ブレード37により画像剥離ベルト1の中央部側へ押
し戻され、画像剥離層42の幅がほぼ一定以下に抑えら
れる。これとともに、層厚維持ブレード36により画像
剥離層42の余剰分が堰き止められ、ほぼ一定の層厚の
画像剥離層42がベルト基材41上に形成される。
【0049】このような装置を用いて、用紙に定着され
たカラー画像の除去を行ったところ、カラー画像を良好
に除去できることが確認された。また、複数枚の用紙か
ら連続してカラー画像の除去を行ったところ、長期にわ
たって良好な除去性能を維持できることが確認された。
また、画像剥離層42の層幅も安定してほぼ一定値以下
に維持することができた。
たカラー画像の除去を行ったところ、カラー画像を良好
に除去できることが確認された。また、複数枚の用紙か
ら連続してカラー画像の除去を行ったところ、長期にわ
たって良好な除去性能を維持できることが確認された。
また、画像剥離層42の層幅も安定してほぼ一定値以下
に維持することができた。
【0050】以上に説明した実施形態では、いずれも二
つの加熱ロールとガイドプレートにより画像剥離ベルト
を張架し、一方の加熱ロール上の位置で記録媒体を画像
剥離ベルトに圧接し、もう一方の加熱ロールに対向する
位置に層厚維持ブレードを設けるものであるが、本願発
明は熱溶融性樹脂層を有するベルトを用いて記録媒体上
の画像形成材料を除去する装置であれば、画像剥離ベル
トの張架の態様は限定されるものではない。したがっ
て、一つの加熱ロールとガイドプレート等の固定支持さ
れた部材とに張架されるものであってもよいし、一つの
加熱ロールと加熱されない他のロールとを有するもので
あってもよい。また、加熱手段は加熱ロールに内蔵され
るハロゲンランプの他、異なるタイプのヒーターを用い
るものであってもよいし、画像剥離ベルトに含まれる発
熱体に、画像剥離ベルトを支持するロールから給電する
ものであってもよい。
つの加熱ロールとガイドプレートにより画像剥離ベルト
を張架し、一方の加熱ロール上の位置で記録媒体を画像
剥離ベルトに圧接し、もう一方の加熱ロールに対向する
位置に層厚維持ブレードを設けるものであるが、本願発
明は熱溶融性樹脂層を有するベルトを用いて記録媒体上
の画像形成材料を除去する装置であれば、画像剥離ベル
トの張架の態様は限定されるものではない。したがっ
て、一つの加熱ロールとガイドプレート等の固定支持さ
れた部材とに張架されるものであってもよいし、一つの
加熱ロールと加熱されない他のロールとを有するもので
あってもよい。また、加熱手段は加熱ロールに内蔵され
るハロゲンランプの他、異なるタイプのヒーターを用い
るものであってもよいし、画像剥離ベルトに含まれる発
熱体に、画像剥離ベルトを支持するロールから給電する
ものであってもよい。
【0051】さらに、上記実施形態の装置では、画像剥
離層の熱溶融性樹脂として、記録媒体上に付着している
画像形成材料に含まれる樹脂と同一のものを用いている
が、熱特性がほぼ同じで溶融状態で互いに混じり合うも
のであれば、他の樹脂を用いることもできる。この場合
には記録媒体からの画像形成材料の剥離を繰り返すうち
に最初に画像剥離層を形成していた樹脂と剥離した画像
形成材料とが混合され、この混合された樹脂を画像剥離
層として用いることになる。
離層の熱溶融性樹脂として、記録媒体上に付着している
画像形成材料に含まれる樹脂と同一のものを用いている
が、熱特性がほぼ同じで溶融状態で互いに混じり合うも
のであれば、他の樹脂を用いることもできる。この場合
には記録媒体からの画像形成材料の剥離を繰り返すうち
に最初に画像剥離層を形成していた樹脂と剥離した画像
形成材料とが混合され、この混合された樹脂を画像剥離
層として用いることになる。
【0052】この画像形成材料除去装置で画像の除去を
行なう記録媒体は、上記実施の形態では、接着性を低減
するためにシリコーン樹脂層を形成したものであった
が、画像形成時に接着性が低い樹脂を含むトナー等を用
いる場合には、普通のPPC用紙に画像が形成されたも
のであってもよい。
行なう記録媒体は、上記実施の形態では、接着性を低減
するためにシリコーン樹脂層を形成したものであった
が、画像形成時に接着性が低い樹脂を含むトナー等を用
いる場合には、普通のPPC用紙に画像が形成されたも
のであってもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る画
像形成材料除去装置は、幅規制部材により画像剥離ベル
ト上の画像剥離層が側縁付近に広がるのを抑えることが
できるので、画像剥離ベルトの支持部材、駆動部材に熱
溶融性樹脂が付着するのを防止でき、長期にわたり安定
して装置を駆動させることができる。また、画像剥離ベ
ルト上の画像剥離層が一定幅以下に維持されるので、装
置内が熱溶融性樹脂により汚れるのを防止できるととも
に、余剰となった熱溶融性樹脂を回収する回収部材の簡
易化を図ることができる。また、層厚維持部材により画
像剥離ベルト上の画像剥離層の層厚をほぼ一定に維持す
ることができるので、画像剥離層の温度および表面性を
ほぼ一定に保つことができ、剥離性能を長期にわたって
維持することができる。さらに、幅規制部材と層厚維持
部材とを一体化することにより、部品点数を減らすこと
ができ、装置の組立ての際の工数削減等によりコストを
低減することができる。
像形成材料除去装置は、幅規制部材により画像剥離ベル
ト上の画像剥離層が側縁付近に広がるのを抑えることが
できるので、画像剥離ベルトの支持部材、駆動部材に熱
溶融性樹脂が付着するのを防止でき、長期にわたり安定
して装置を駆動させることができる。また、画像剥離ベ
ルト上の画像剥離層が一定幅以下に維持されるので、装
置内が熱溶融性樹脂により汚れるのを防止できるととも
に、余剰となった熱溶融性樹脂を回収する回収部材の簡
易化を図ることができる。また、層厚維持部材により画
像剥離ベルト上の画像剥離層の層厚をほぼ一定に維持す
ることができるので、画像剥離層の温度および表面性を
ほぼ一定に保つことができ、剥離性能を長期にわたって
維持することができる。さらに、幅規制部材と層厚維持
部材とを一体化することにより、部品点数を減らすこと
ができ、装置の組立ての際の工数削減等によりコストを
低減することができる。
【図1】請求項1、請求項2又は請求項4に記載の発明
の一実施形態である画像形成材料除去装置を示す概略構
成図である。
の一実施形態である画像形成材料除去装置を示す概略構
成図である。
【図2】図1に示す画像形成材料除去装置で用いられる
幅規制ブレード及び層厚維持ブレードと画像剥離ベルト
との対向部近傍を示す拡大図である。
幅規制ブレード及び層厚維持ブレードと画像剥離ベルト
との対向部近傍を示す拡大図である。
【図3】図1に示す画像形成材料除去装置で用いられる
幅規制ブレード及び層厚維持ブレードと画像剥離ベルト
との対向部近傍を示す側面図である。
幅規制ブレード及び層厚維持ブレードと画像剥離ベルト
との対向部近傍を示す側面図である。
【図4】図1に示す画像形成材料除去装置で用いられる
幅規制ブレード及び層厚維持ブレードと画像剥離ベルト
との対向部近傍を示す斜視図である。
幅規制ブレード及び層厚維持ブレードと画像剥離ベルト
との対向部近傍を示す斜視図である。
【図5】図1に示す画像形成材料除去装置で用いられる
熱溶融性樹脂の温度と粘度との関係を示すグラフであ
る。
熱溶融性樹脂の温度と粘度との関係を示すグラフであ
る。
【図6】請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に
記載の発明の一実施形態である画像形成材料除去装置の
部分拡大図であって、層厚維持ブレード及び層厚維持ブ
レードと画像剥離ベルトとの対向部近傍を示す斜視図で
ある。
記載の発明の一実施形態である画像形成材料除去装置の
部分拡大図であって、層厚維持ブレード及び層厚維持ブ
レードと画像剥離ベルトとの対向部近傍を示す斜視図で
ある。
【図7】従来の画像形成材料除去装置を示す概略構成図
である。
である。
1、31 画像剥離ベルト 2 第1の加熱ロール 3、33 第2の加熱ロール 4 ガイドプレート 5 押圧ロール 6、36 層厚維持ブレード 7、37 幅規制ブレード 8 用紙 9 用紙トレイ 10 用紙搬送装置 11、13 ハロゲンランプ 12、14 温度センサ 15 セラミックヒータ 16 温度センサ 17 送り出しロール 18 搬送ロール 19 用紙プレート 20 用紙シュート 21、41 ベルト基材 22、42 画像剥離層
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の部材に張架され、周回駆動され
る無端ベルトであって、耐熱性ベルト基材の表面に熱溶
融性樹脂からなる画像剥離層が設けられた画像剥離ベル
トと、 前記画像剥離層を加熱する加熱手段とを有し、 熱溶融性樹脂をバインダーとする画像形成材料が付着し
た画像記録材を、加熱された前記画像剥離ベルトに圧接
し分離して、該画像記録材上の画像形成材料を前記画像
剥離ベルトに転移させる画像形成材料除去装置におい
て、 前記画像剥離層は、前記耐熱性ベルト基材の中央部の全
幅より狭い範囲に形成されており、 該耐熱性ベルト基材の前記画像剥離層が設けられていな
い両側付近の部分に当接され、前記画像剥離層から側縁
付近に流動した熱溶融性樹脂の広がりを抑える幅規制部
材を有することを特徴とする画像形成材料除去装置。 - 【請求項2】 前記画像剥離ベルトの幅方向に近接対
向して配置され、端縁が該画像剥離ベルトの表面と平行
となるように支持された板状の部材であって、前記画像
剥離層の層厚を規制する層厚維持部材を有することを特
徴とする請求項1に記載の画像形成材料除去装置。 - 【請求項3】 前記層厚維持部材は、前記幅規制部材
と一体に接合されたものであることを特徴とする請求項
2に記載の画像形成材料除去装置。 - 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記
載の画像形成材料除去装置において、 前記画像剥離ベルトを張架する複数の部材は、加熱手段
を内蔵した二つの加熱ロールを含み、 前記画像記録材は、前記二つの加熱ロールのうちの第1
の加熱ロールに対向する位置で前記画像剥離ベルトに圧
接され、 前記幅規制部材は、前記二つの加熱ロールのうちの第2
の加熱ロールと対向する位置に設けられていることを特
徴とする画像形成材料除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32001098A JP3444210B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 画像形成材料除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32001098A JP3444210B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 画像形成材料除去装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000132018A true JP2000132018A (ja) | 2000-05-12 |
JP3444210B2 JP3444210B2 (ja) | 2003-09-08 |
Family
ID=18116752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32001098A Expired - Fee Related JP3444210B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 画像形成材料除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3444210B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009128415A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Ricoh Co Ltd | 転写ベルト装置、これを用いた画像形成装置 |
JP2010091891A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Ricoh Co Ltd | 画像除去装置及び画像形成除去システム |
-
1998
- 1998-10-23 JP JP32001098A patent/JP3444210B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009128415A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Ricoh Co Ltd | 転写ベルト装置、これを用いた画像形成装置 |
JP2010091891A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Ricoh Co Ltd | 画像除去装置及び画像形成除去システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3444210B2 (ja) | 2003-09-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2646444B2 (ja) | 画像加熱定着装置 | |
JP4478342B2 (ja) | 定着装置 | |
JPH0444077A (ja) | 像加熱装置 | |
JPH0444081A (ja) | 像加熱装置 | |
US5835837A (en) | Apparatus for removing image forming substance from image holding member | |
JP3567714B2 (ja) | 画像形成材料除去装置 | |
CN100570509C (zh) | 用纸剥离爪 | |
JP4055387B2 (ja) | 剥離シートの製造方法 | |
US6658222B2 (en) | Method and apparatus for image forming capable of effectively performing a fixing process | |
JP3444210B2 (ja) | 画像形成材料除去装置 | |
JP2004004746A (ja) | 定着装置・定着方法・画像形成装置 | |
JP2008046145A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2000267525A (ja) | 画像形成材料除去装置 | |
JP3514143B2 (ja) | 画像形成材料除去装置 | |
JP2013164551A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JPH02158780A (ja) | 画像加熱定着装置 | |
JPH04180080A (ja) | 定着装置 | |
JP3572986B2 (ja) | 画像剥離装置 | |
JP3514139B2 (ja) | 画像形成材料除去装置 | |
JP2003233266A (ja) | 定着装置及びその定着装置を具備する画像形成装置 | |
JP2000131977A (ja) | 定着装置 | |
JP4290602B2 (ja) | シート剥離装置および、それを備えた画像形成装置並びに定着装置 | |
JP2001066957A (ja) | 画像剥離装置 | |
JPH11219073A (ja) | 画像形成材料除去装置 | |
JP2000181267A (ja) | 定着装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030527 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |