JP2000026697A - プロピレン系樹脂組成物 - Google Patents
プロピレン系樹脂組成物Info
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Abstract
撃強度と表面硬度を備え、低光沢性とウェルド外観にも
優れているプロピレン系樹脂組成物の提供。 【解決手段】 (a)結晶性ポリプロピレン単独重合部
分60〜95重量%と、エチレン含量が30重量%以上
で、且つMw200,000〜1,000,000であ
るエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分5〜40
重量%とを含有し、成分(a)全体のMFRが10〜2
00g/10分、スウェル指数値が1.4以下のプロピ
レン・エチレン−ブロック共重合体、(b)炭素数3〜
8のα−オレフィンを20〜50重量%含有し、且つM
FRが0.05〜1.2g/10分のエチレン・α−オ
レフィン共重合ゴム或いはエチレン・α−オレフィン・
ジエン共重合ゴム、(c)平均粒径が1.5〜15μm
のタルク及び(d)MFRが11g/10分以上の高密
度ポリエチレンからなるプロピレン系樹脂組成物。
Description
出成形(射出圧縮成形)加工性、物性バランス(高い剛
性、衝撃強度と表面硬度)と共に、低光沢性とウェルド
外観に優れ、無塗装での製品化も可能な新規なプロピレ
ン系樹脂組成物に関し、各種工業部品、自動車部品とり
わけ自動車内装部品用の素材として好適なプロピレン系
樹脂組成物に関する。
品、例えばバンパー、インストルメントパネル、ファン
シュラウド、グローブボックス等の自動車部品、テレ
ビ、VTR、洗濯機等の家電機器製品の部品等としてプ
ロピレン系樹脂組成物がその優れた成形性、機械的強度
や経済性の特徴を活かし、多く実用に供されてきてい
る。しかしながら、近年上記各用途は益々高機能化や製
品大型化が進みつつあり、それに伴いプロピレン系樹脂
組成物には、例えば自動車内装部品分野に於いては、高
度な成形性、高度な物性バランス(高い剛性、衝撃強度
及び成形品表面硬度)と、それに加えコスト的に有利な
無塗装化の進展に伴い、高度な外観の発現、具体的には
落ち着いた風合いをもたらす低光沢性と、製品価値を一
層高めるウェルド外観(樹脂の流れ突き合わせ部分の線
状模様の目立ち難さ)の一段の向上が求められている。
ルド外観の良好化に関しては、プロピレンポリマーに部
分架橋エラストマーやエチレン・プロピレン・共役ジエ
ン−ターポリマーを充填した組成物(特開平7−157
607号公報)、特定のプロピレン系重合体含有組成物
に無機フィラーを配合した組成物(特開平9−7169
1号公報)、特定のプロピレン系樹脂に、エチレン・炭
素数4〜18のα−オレフィン共重合体とタルクを配合
した組成物(特開平9−263665号公報)、特定の
プロピレン系樹脂に、特定触媒下にて重合して得られた
エチレン・α−オレフィン共重合体と特定の高密度ポリ
エチレンとタルクを配合した組成物(特開平10−78
51号公報)などが開示されている。これらの組成物
は、低光沢性やウェルド外観の改良がある程度達成され
ているものの、未だ充分でなく、成形加工性や物性バラ
ンスの点でも、成形品の大型化や薄肉化が進むに連れ未
だ不充分である。
況下で、射出成形(射出圧縮成形)加工性(流動性)に
優れ、高度な物性バランス(高い剛性、衝撃強度と表面
硬度)を備え、その上低光沢性とウェルド外観にも優れ
ているプロピレン系樹脂組成物を提供することにより、
塗装の必要がなく、そのためコストダウンを図ることが
出来る高性能な工業部品、自動車部品とりわけ自動車内
装部品を提供することを目的とする。
を解決するために、種々の研究を重ねた結果、特定のプ
ロピレン・エチレン−ブロック共重合体に、特定のエチ
レン・α−オレフィン共重合ゴムあるいはエチレン・α
−オレフィン・ジエン共重合ゴム、特定のタルクと、場
合により特定の高密度ポリエチレンを特定の比率で配合
することにより得られたプロピレン系樹脂組成物が、優
れた射出成形(射出圧縮成形)加工性、物性バランス
(高い剛性、衝撃強度と表面強度)、低光沢性およびウ
ェルド外観に優れ、無塗装での製品化も可能な性能を備
えていることを見出し、本発明を完成するに至ったもの
である。すなわち、本発明は、下記の成分(a)〜
(d)からなることを特徴とするプロピレン系樹脂組成
物である。 (a)結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)
60〜95重量%と、エチレン含量が30重量%以上
で、且つ重量平均分子量(Mw)が200,000〜
1,000,000であるエチレン・プロピレン−ラン
ダム共重合部分(B単位部)5〜40重量%とを含有
し、この成分(a)全体のメルトフローレート(MF
R:230℃、2.16kg)が10〜200g/10
分であり、且つスウェル指数値(S値:190℃)が
1.4以下であるプロピレン・エチレン−ブロック共重
合体:100重量部 (b)炭素数3〜8のα−オレフィンを20〜50重量
%含有し、且つMFR(230℃、2.16kg)が
0.05〜1.2g/10分の、エチレン・α−オレフ
ィン共重合ゴム或いはエチレン・α−オレフィン・ジエ
ン共重合ゴム:1〜50重量部 (c)平均粒径が1.5〜15μmのタルク:5〜60
重量部 (d)MFR(190℃、2.16kg)が11g/1
0分以上の、高密度ポリエチレン:0〜10重量部
成分(b)、成分(c)場合により成分(d)からな
る。 (1):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体[成
分(a)] (i)構造 本発明において用いられる成分(a)のプロピレン・エ
チレン−ブロック共重合体は、プロピレンの単独重合に
よって得られる結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A
単位部)を、60〜95重量%、好ましくは65〜92
重量%、特に好ましくは70〜85重量%含有する。ま
た、エチレン含量が30重量%以上、好ましくは35重
量%以上、特に好ましくは40重量%以上で、且つ重量
平均分子量(Mw)が200,000〜1,000,0
00、好ましくは250,000〜900,000、特
に好ましくは300,000〜800,000であるエ
チレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)
を、5〜40重量%、好ましくは8〜35重量%、特に
好ましくは15〜30重量%とを含有する。さらに、こ
の成分(a)全体のMFRは、10〜200g/10
分、好ましくは15〜100g/10分、特に好ましく
は20〜80g/10分であって、スウェル指数値(S
値)は、1.4以下、好ましくは1.2以下、特に好ま
しくは1.1以下である。また、A単位部の密度は、剛
性等の点から0.9071g/cm3以上、特に0.9
081g/cm3以上であることが好ましい。
部)の含有割合が上記範囲未満では、剛性や成形品表面
硬度が不足し、一方上記範囲を超えると、衝撃強度や低
光沢性が不足し、エチレン・プロピレン−ランダム共重
合部分(B単位部)の含有割合が上記範囲未満では、衝
撃強度や低光沢性が不足し、一方上記範囲を超えると、
剛性や成形品表面硬度が不足する。また、該B単位部の
エチレン含量が上記範囲未満では、成形品表面硬度や低
光沢性が不足し、ウェルド外観も悪化する。また、該B
単位部のMwが上記範囲を超えると、ウェルド外観を著
しく損ねたり、衝撃強度が低下し、上記範囲未満では、
成形品の表面硬度が低下する。さらに、該プロピレン・
エチレン−ブロック共重合体全体のMFRが上記範囲未
満では、成形加工性やウェルド外観が劣り、一方上記範
囲を超えると衝撃強度が不足し、S値が上記を超える
と、ウェルド外観が低下する。該プロピレン・エチレン
−ブロック共重合体は、上記物性値を満足する範囲にお
いて、1種単独で用いても2種以上組み合わせて用いて
もよい。
体規則性触媒を用いてスラリー重合、気相重合あるいは
液相塊状重合により製造されるもので重合方式としては
バッチ重合、連続重合のどちらの方式も採用することが
できる。該プロピレン・エチレン−ブロック共重合体を
製造するに際しては、最初にプロピレンの単独重合によ
って結晶性ポリプロピレン部分(A単位部)を形成し、
次にエチレンとプロピレンとのランダム共重合によって
エチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位
部)を形成したものが品質上から好ましい。例えば、塩
化マグネシウムに四塩化チタン、有機酸ハライド及び有
機珪素化合物を接触させて形成した固体成分に、有機ア
ルミニウム化合物成分を組合せた触媒を用いてプロピレ
ンの単独重合を行い、次いでエチレンとプロピレンとの
ランダム共重合を行うことによって製造できる。このプ
ロピレン・エチレン−ブロック共重合体は、本発明の効
果を損なわない範囲内で不飽和化合物、例えば1−ブテ
ン等のα−オレフィンと酢酸ビニル等のビニルエステル
を含有する三元以上の共重合体であってもこれらの混合
物であってもよい。また、このプロピレン・エチレン−
ブロック共重合体は、ペレット状でもパウダー状でも構
わない。
ック共重合体のMFRやS値は、重合条件で調整して
も、重合後過酸化物にて任意に制御してもよい。どちら
かと言えば、ウェルド外観や低光沢性の点から後者が好
ましく、成分(a)全体または一部分に該過酸化物処理
したプロピレン・エチレン−ブロック共重合体を用いる
ことは好ましい手法である。因みに過酸化物処理する
と、一般的にMFRは大きく、S値は小さく、さらには
分子量分布は狭く制御することが出来る。
のMFRやS値の制御に用いることができる過酸化物
は、特に限定されないが、例えば、メチルエチルケトン
パーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイ
ド等のケトンパーオキサイド;n−ブチル−4,4−ビ
ス(t−ブチルパーオキサイド)バレレイト等パーオキ
シケタール;クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパ
ーオキサイド;1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−
イソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド等の
ジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイド
等のジアシルパーオキサイド;ビス−(4−t−ブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーカ
ーボネート;t−ブチルパーオキシアセテート等のパー
オキシエステル等が挙げられる。中でも、10時間半減
期温度が100℃以上で、且つ1分間半減期温度がプロ
ピレン・エチレン−ブロック共重合体の融点以上である
ことが好ましく、この様な過酸化物としては、クメンハ
イドロパーオキサイド;ジイソプロピルベンゼンハイド
ロパーオキサイド;1,3−ビス(t−ブチルパーオキ
シ−イソプロピル)ベンゼン;2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;ジクミルパ
ーオキサイド等が挙げられる。これらは、1種単独で用
いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
中のB単位部分含量の測定は、1gの試料を沸騰キシレ
ン300ml中に30分間浸漬して溶解させた後、室温
まで冷却して、それをガラスフィルターで濾過乾燥して
求めた固相重量から逆算した値である。エチレン含量
は、赤外スペクトル分析法等により測定したものであ
る。B単位部のMwは、上記のガラスフィルターで濾過
(通過)した溶解物を別途濃縮乾燥し、それをゲルパー
ミェーションクロマトグラフィー(GPC)に供して測
定したものである。MFRは、JIS−K7210(2
30℃、2.16kg)に準拠して測定されたものであ
る。S値は、メルトインデクサー(MFR測定装置…J
ISK7210)を用い、押出温度190℃、ノズル内
径1.0mm、ノズル長さ8mm、押出速度0.1g/
分の条件下で、サンプルをメスシリンダー(エチルアル
コール在中)に押し出し、固化したサンプルの直径を、
レーザー光測定器またはマイクロメーターにて測定し、
次記式にて算出して求める。 S値=固化押出サンプル直径/ノズル内径 なお、S値はキャピラリーレオメーターで求めるダイス
ウェル値(190℃、押出ノズル直径1.0mm、シェ
アーレート=24sec-1)でも近似し代替出来るが、
どちらかと言えば前述法より0.05〜0.10程度大
きくなるケースが多い。
ゴム或いはエチレン・α−オレフィン・ジエン共重合ゴ
ム[成分(b)] 本発明において用いられる成分(b)のエチレン・α−
オレフィン共重合ゴム或いはエチレン・α−オレフィン
・ジエン共重合ゴムは、炭素数3〜8のα−オレフィン
を20〜50重量%、好ましくは20〜45重量%、特
に好ましくは20〜40重量%含有し、ジエンとの3元
共重合ゴムの場合は、ジエンを1〜10重量%、好まし
くは2〜8重量%、特に好ましくは3〜6重量%含有
し、且つMFR(230℃、2.16kg)が0.05
〜1.2g/10分、好ましくは0.1〜0.8g/1
0分、特に好ましくは0.1〜0.5g/10分のもの
である。ここで、密度が0.85〜0.89g/c
m3、ガラス転移点が−40℃以下のものが好ましく、
密度が0.85〜0.88g/cm3、ガラス転移点が
−45℃以下のものが特に好ましい。MFRが、0.0
5g/10分未満であると、衝撃強度が不足し、一方、
1.2g/10分を超えると、低光沢性が不足するので
不適である。
レン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等
を挙げることができる。なかでも、プロピレン、1−ブ
テン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましく、とりわ
け、プロピレン、1−ブテン、1−オクテンが好まし
い。ジエンとの3元共重合体の場合は、共重合するジエ
ンとしては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタ
ジエン、1,4−ヘキサジエン等を挙げることが出来、
特にエチリデンノルボルネンが好ましい。α−オレフィ
ンの含有量が上記範囲未満であると、本発明のプロピレ
ン系樹脂組成物の衝撃強度が劣り、一方上記範囲を超え
ると、プロピレン系樹脂組成物の剛性や表面硬度が低下
するため、各々不適である。
上組み合わせて用いてもよい。エチレン・α−オレフィ
ン共重合ゴムと、エチレン・α−オレフィン・ジエン共
重合ゴムは、何れを用いてもよいが、どちらかと言えば
ウェルド外観、低光沢性、衝撃強度のバランス等の点か
ら、エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合ゴムが好
ましく、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムが特
に好ましい。
いが、バナジウム化合物系や、WO−91/04257
号公報等に示される様なメタロセン系触媒を用いて製造
されたものが好ましく、ウェルド外観、低光沢性、衝撃
強度のバランス等の点からバナジウム化合物系触媒を用
いて製造されたものが好ましい。
分析法や13C−NMR法等の常法(一般に、赤外スペク
トル分析法で得られる値は、13C−NMR法に較べ低密
度ほど小さく(約10〜50%)なる傾向がある)によ
って測定される値である。MFRは、JIS−K721
0(230℃、2.16kg)に準拠して測定された値
である。密度は、JIS−K7112に準拠して測定さ
れた値である。ガラス転移点は、示差熱量計(以下DS
C、例えばセイコー電子工業製RDC−220)で測定
(20℃/分)された値である。
は、平均粒径が1.5〜15μm、好ましくは1.5〜
10μm、特に好ましくは2〜8μm、のものである。
該タルクは低光沢性や剛性の向上、成形品の寸法安定性
・調整等に有効である。さらに、該タルクは、平均アス
ペクト比が4以上、特に5以上のものがより好ましい。
タルクの平均粒径が1.5μm未満では、低光沢性が不
足し、一方、15μmを超えると、衝撃強度や剛性が不
足するので不適である。該タルクは、先ず例えばタルク
原石を衝撃式粉砕機やミクロンミル型粉砕機で粉砕して
製造したり、更にジェットミルなどで微粉砕した後、サ
イクロンやミクロンセパレーター等で分級調整する等の
方法で製造する。ここで原石は中国産が金属不純物成分
が少ないので好ましい。また、該タルクは、各種金属塩
などで表面処理したものでも良く、さらに見掛け比容を
2.50ml/g以下にした、いわゆる圧縮タルクを用
いても良い。タルクの平均粒径は、レーザー回折散乱方
式粒度分布計を用いて測定した値であり、測定装置とし
ては、例えば、堀場製作所製LA−920型が測定精度
において優れているので好ましい。タルクの直径や長さ
及びアスペクト比の測定は、顕微鏡等により測定された
値より求められる。
(d)] 本発明において場合により用いられる成分(d)の高密
度ポリエチレンは、MFR(190℃、2.16kg)
が11g/10分以上、好ましくは11〜50g/10
分、特に好ましくは15〜30g/10分であり、密度
が0.94〜0.98g/cm3、好ましくは0.94
〜0.97g/cm3、特に好ましくは0.95〜0.
97g/cm3のものである。上記範囲外のMFRや密
度のものは、低光沢性、ウェルド外観や耐傷付き性が劣
り不適である。MFRは、JIS−K7210(190
℃、2.16kg)に準拠して測定されたものである。
密度は、JIS−K7112に準拠して測定されたもの
である。
[成分(e)] 本発明のプロピレン系樹脂組成物においては、本発明の
効果を著しく損なわない範囲で、或いは、更に性能の向
上を図る為に、上記成分(a)、(b)、(c)及び
(d)以外に、以下に示す任意の添加剤や配合材成分を
配合することが出来る。具体的には、着色する為の顔
料、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、核剤、難燃剤、分散剤、上記成分(a)〜(d)以
外のポリスチレン等の各種樹脂、EPR、EPDM、E
BR、EOR、SEBS、SEP、SEPS等の各種ゴ
ム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ等の各種フ
ィラー等の配合材を挙げることが出来る。なかでも、M
FR(230℃、2.16kg)が1.2g/10分を
超える、エチレン・炭素数3〜8のα−オレフィン(・
ジエン)共重合ゴムあるいは/および炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、ワラストナイト、ガラス類等の各種フィ
ラー類は、射出成形(射出圧縮成形)加工性、ウェルド
外観、低光沢性や、物性バランスの向上等に有効であ
る。
チオン系などの帯電防止剤は、本発明の組成物や成形品
の帯電防止性の付与・向上に極めて有効である。具体例
としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル、グリセリン
脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、アルキ
ルジエタノールアマイド、アルキルジエタノールアミン
エステル等が挙げられる。
ヒンダードアミン化合物、ベンゾエート化合物系、ベン
ゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系やホルムアミジン
系等は、本発明の組成物や成形品の耐候性の付与・向上
に極めて有効である。具体例としては、ヒンダードアミ
ン化合物として、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロ
キシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジンとの縮合物;ポリ〔〔6−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5
−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレ
ン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ〕〕;テトラキス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート;テトラキス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブ
タンテトラカルボキシレート;ポリ〔2−N,N’−ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
ヘキサメチレンジアミン−4−(N−モルホリノ)シム
トリアジン〕;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート;ビス−2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジルセバケート等が挙げ
られ、ベンゾエート系化合物系としては2,4−ジ−t
−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’
−ヒドロキシベンゾエート;n−ヘキサデシル−3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙
げられ、ベンゾトリアゾール系としては、2−(2’−
ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙げられ、ベ
ンゾフェノン系としては2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン等が挙げられる。
系、または芳香族カルボン酸の金属塩、ソルビトール系
または芳香族リン酸金属塩などの有機系の核剤は、本発
明の組成物の成形品の剛性、耐熱性や硬度の付与・向上
に極めて有効である。具体例としては、タルク、芳香族
カルボン酸の金属塩として、アルミニウム−モノ−ヒド
ロキシ−ジ−p−t−ブチルベンゾエート、安息香酸ナ
トリウ等ムが挙げられ、さらにソルビトール系のものと
しては、1,3,2,4−ジベンジリデン−ソルビトー
ル;1,3,2,4−ジ−(p−メチル−ベンジリデ
ン)ソルビトール;1,3,2,4−ジ−(p−エチル
−ベンジリデン)ソルビトール;1,3,2,4−ジ−
(2’,4’−ジ−メチル−ベンジリデン)ソルビトー
ル;1,3−p−クロロ−ベンジリデン−2,4−p−
メチル−ベンジリデン−ソルビトール;1,3,2,4
−ジ−(p−プロピル−ベンジリデン)ソルビトール等
が挙げられ、また芳香族リン酸金属塩のものとしては、
ソジウムビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト;ソジウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ
−t−ブチルフェニル)フォスフェート;リチウム−
2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)フォスフェート等が挙げられる。
クや着色含量の分散性を高め、本発明の組成物の成形品
の剛性、耐熱性、硬度やウェルド等の外観・風合い等の
向上に極めて有効である。具体例としては、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ベヘン酸カ
ルシウム、ベヘン酸マグネシウム、ベヘン酸亜鉛、モン
タン酸亜鉛、モンタン酸カルシウム、モンタン酸マグネ
シウム、メリシン酸カルシウム、メリシン酸マグネシウ
ム、メリシン酸亜鉛、セロチン酸カルシウム、セロチン
酸マグネシウム、セロチン酸亜鉛、リグノセリン酸カル
シウム、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸
亜鉛等を挙げることができる。
(b)、成分(c)、成分(d)の各成分は、成分
(a)100重量部を基準として配合される。本発明の
プロピレン系樹脂組成物中に配合される成分(b)のエ
チレン・α−オレフィン共重合ゴム或いはエチレン・α
−オレフィン・ジエン共重合ゴムの配合割合は、成分
(a)100重量部に対して、1〜50重量部、好まし
くは2〜30重量部、特に好ましくは3〜25重量部で
ある。配合割合が1重量部未満では低光沢性、ウェルド
外観や衝撃強度が不足し、50重量部を超えると、硬
度、剛性や射出成形加工性が劣り各々不適である。
される成分(c)のタルクの配合割合は、成分(a)1
00重量部に対して、5〜60重量部、好ましくは10
〜50重量部、特に好ましくは20〜40重量部であ
る。配合割合が5重量部未満では、低光沢性、剛性や耐
熱性が不足し、60重量部を超えるとウェルド外観、衝
撃強度や成形加工性が劣る様になり、各々不適である。
て必要に応じて配合される成分(d)の高密度ポリエチ
レンの配合割合は、成分(a)100重量部に対して、
0〜10重量部、好ましくは1〜8重量部、特に好まし
くは2〜6重量部である。配合割合が上記範囲を超える
と、低光沢性、ウェルド外観、剛性や耐熱性が劣る様に
なり不適である。
成分(b)、成分(c)、場合により成分(d)、成分
(e)を上記配合割合で配合して単軸押出機、二軸押出
機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダ
−プラストグラフ、ニーダー等通常の混練機を用いて混
練・造粒することによって得られる。この場合、各成分
の分散を良好にすることが出来る混練・造粒方法を選択
することが望ましく、通常は二軸押出機を用いて混練・
造粒が行われる。この混練・造粒の際には、上記成分
(a)、成分(b)、成分(c)、場合により、成分
(d)、成分(e)の配合物を同時に混練しても良く、
また性能向上を図るべく各成分を分割、例えば先ず成分
(a)と成分(b)の一部または全部を混練し、その後
に残りの成分を混練・造粒することも出来る。また、こ
の際、成分(a)〜成分(e)と共に、前述の過酸化物
を配合して混練・造粒することもでき、この方法は、本
発明のプロピレン系樹脂組成物のMFR、S値の制御を
可能にすると共に、流動性(成形加工性)、低光沢性、
ウェルド外観などの更なる向上に有効で好ましい混練・
造粒方法である。
成形(ガス射出成形も含む)または射出圧縮成形(プレ
スインジェクション)にて成形することによって各種成
形品を得ることが出来る。
組成物は、MFR(230℃、2.16kg)が好まし
くは10g/10分以上、とりわけ好ましくは20g/
10分以上に制御されて、射出成形加工性、射出圧縮成
形加工性が良好であるほか、曲げ弾性率が好ましくは1
800Mpa以上、とりわけ好ましくは2000Mpa
以上、ノッチ付Izod衝撃強度(23℃)が好ましく
は10KJ/m2以上、とりわけ好ましくは20KJ/
m2以上、成形品表面のロックウェル硬度が、好ましく
は60以上、とりわけ好ましくは65以上に制御されて
物性バランスに優れるとともに、良好な低光沢性、好ま
しくはシボ光沢値が2.0%以下、とりわけ好ましくは
シボ光沢値が1.6%以下の低光沢性を有し、さらにS
値が、好ましくは1.1以下、とりわけ好ましくは1.
05以下であって、良好なウェルド外観を示し、加えて
フローマークが極めて発生し難い高度な外観の各性能を
発現することが出来る。
来るため、各種の生活資材用製品、自動車部品や家電機
器部品など各種工業部品等の成形材料としての実用性能
を有しており、なかでも、自動車用内外装部品、とりわ
けインストルメントパネル、コンソール、トリム、ピラ
ー、ドアトリム等の内装部品用成形材料として好適であ
る。
に説明するために、以下に実施例を示して具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。 [I]原材料 ここでの原材料は次に示すとおりである。 (1)成分(a):いずれも酸化防止剤を含有し、パウ
ダー状品はドライブレンド済である。 a−1:密度が0.9091g/cm3のA単位部を8
9重量%、エチレン含量51重量%、重量平均分子量7
30,000のB単位部を11重量%各々含有し、且つ
成分(a)全体の重合MFRが62g/10分、S値が
1.17である気相重合で製造したプロピレン・エチレ
ン−ブロック共重合体(ペレット)。 a−2:密度が0.9092g/cm3のA単位部を7
5重量%、エチレン含量42重量%、重量平均分子量3
80,000のB単位部を25重量%各々含有し、且つ
成分(a)全体の重合MFRが30g/10分、S値が
1.02である気相重合で製造したプロピレン・エチレ
ン−ブロック共重合体(パウダー)。 a−3:密度が0.9092g/cm3のA単位部を8
4重量%、エチレン含量60重量%、重量平均分子量5
60,000のB単位部を16重量%各々含有する、気
相重合で製造したプロピレン・エチレン−ブロック共重
合体であって、製造工程中途において、1,3−ビス
(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼンを用
いて処理し、成分(a)全体の重合MFRを31g/1
0分、且つS値を0.98に制御したプロピレン・エチ
レン−ブロック共重合体(ペレット)。 a−4:密度が0.9092g/cm3のA単位部を8
0重量%、エチレン含量49重量%、重量平均分子量4
40,000のB単位部を20重量%各々含有する、気
相重合で製造したプロピレン・エチレン−ブロック共重
合体であって、製造工程中途において、1,3−ビス
(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼンを用
いて処理し、成分(a)全体の重合MFRを35g/1
0分、且つS値を1.00に制御したプロピレン・エチ
レン−ブロック共重合体(ペレット)。 a−5:密度が0.9092g/cm3のA単位部を7
3重量%、エチレン含量57重量%、重量平均分子量3
30,000のB単位部を27重量%各々含有し、且つ
成分(a)全体の重合MFRが33g/10分、S値が
1.09である気相重合で製造したプロピレン・エチレ
ン−ブロック共重合体(パウダー)。 a−6:密度が0.9091g/cm3のA単位部を8
5重量%、エチレン含量51重量%、重量平均分子量3
80,000のB単位部を15重量%各々含有し、且つ
成分(a)全体の重合MFRが8g/10分、S値が
1.22である気相重合で製造したプロピレン・エチレ
ン−ブロック共重合体(ペレット)。 a−7:密度が0.9091g/cm3のA単位部を9
2重量%、エチレン含量39重量%、重量平均分子量
1,050,000のB単位部を8重量%各々含有し、
且つ成分(a)全体の重合MFRが60g/10分、S
値が1.56であるスラリー重合で製造したプロピレン
・エチレン−ブロック共重合体(ペレット)。 a−8:密度が0.9091g/cm3のA単位部を9
3重量%、エチレン含量20重量%、重量平均分子量8
20,000のB単位部を7重量%各々含有し、且つ成
分(a)全体の重合MFRが48g/10分、S値が
1.52であるスラリー重合で製造したプロピレン・エ
チレン−ブロック共重合体(ペレット)。
し、MFRが1.1g/10分、密度が0.870g/
cm3、ガラス転移点が−57.5℃の、メタロセン系
触媒を用いて溶液重合法で製造されたエチレン・1−オ
クテン共重合ゴム。 b−2:プロピレンを26.2重量%含有(赤外法)
し、MFRが0.6g/10分、密度が0.860g/
cm3、ガラス転移点が−54.3℃の、バナジウム系
触媒を用いて溶液重合法で製造されたエチレン・プロピ
レン共重合ゴム。 b−3:プロピレンを27.9重量%含有(赤外法)
し、MFRが0.2g/10分、密度が0.863g/
cm3、ガラス転移点が−48.9℃の、バナジウム系
触媒を用いて溶液重合法で製造されたエチレン・プロピ
レン・エチリデンノルボルネン共重合ゴム。 b−4:1−オクテンを24.1重量%含有(赤外法)
し、MFRが12.0g/10分、密度が0.871g
/cm3、ガラス転移点が−58.4℃の、メタロセン
系触媒を用いて溶液重合法で製造されたエチレン・1−
オクテン共重合ゴム。 b−5:1−ブテンを32.7重量%含有(赤外法)
し、MFRが2.1g/10分、密度が0.863g/
cm3、ガラス転移点が−60.8℃の、メタロセン系
触媒を用いて溶液重合法で製造されたエチレン・1−ブ
テン共重合ゴム。なお、ここでのMFRは、230℃、
2.16kgの条件測定値である。
タルク。 c−2:平均粒径23.5μm、平均アスペクト比が4
のタルク。
10分、密度が0.958g/cm3の高密度ポリエチ
レン。
℃、2.16kg荷重にて測定した。 (2)S値:メルトインデクサー(MFR測定装置…J
ISK7210)を用い、押出温度190℃、ノズル内
径1.0mm、ノズル長さ8mm、押出速度0.1g/
分の条件下で、サンプルをメスシリンダー(エチルアル
コール在中)に押し出し、固化したサンプルの直径を、
レーザー光測定器にて測定し、次式にて算出した。 S値=固化押出サンプル直径/ノズル内径
準拠して、23℃の温度下にて測定した。本値は耐熱性
の目安ともなる。 (4)Izod衝撃強度:JIS−K7110に準拠し
て、23℃の温度下にてノッチ付で測定した。 (5)ロックウェル硬度:JIS−K7202に準拠し
て、Rスケールにて、23℃の温度下にて測定した。 (6)シボ光沢:360×100×3mmt.の寸法で
あって、測定用平面に深さ100μmのC型シボを施し
た射出成形シートの測定用平面の光沢を、JIS−K7
105に準拠して、入射角60°の条件で測定した。
ト金型を用い、長手方向両端ゲートから樹脂を射出成形
して、該シートのほぼ中央部に突き合わせ状ウェルドラ
イン(線状模様)を生じさせ、該部分を目視観察して下
記の様に判定した。 A:ウェルドラインが全く認められないか殆ど目立たな
い。 B:ウェルドラインが極わずかに認められる。 C:ウェルドラインが認められる。 D:ウェルドラインがくっきりと目立つ。 この場合、AおよびBが無塗装の成形品として、実用可
能のレベルである。
mmt.の寸法であって、測定用平面に深さ100μm
のC型シボを施した射出成形シート金型を用い、長手方
向片側ゲートから樹脂を射出成形して、測定用平面に生
ずるフローマーク(波形状流れ模様)の目立ち状況を目
視観察して下記の様に判定した。 A:フローマークが平面上に全く認められないか、先端
部に極わずか認められるもの。 B:フローマークが認めらるが、その発生がゲートから
250mm以上で目立ち難いもの。 C:フローマークが認められ、その発生がゲートから2
50mm未満のもの。 この場合、AおよびBが無塗装の中・大型成形品とし
て、実用可能のレベルである。
(d)を、ベヘン酸カルシウム0.3重量部(成分
(a)〜成分(d)の合計100重量部当たり)と共
に、表1に示す割合で配合し、タンブラーミキサーにて
充分混合し、(株)神戸製鋼所製高速二軸押出機(KC
M)を用い混練造粒した。但し、実施例6は上記成分以
外にさらに、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イ
ソプロピル)ベンゼンも配合した。その後、得られたペ
レットを射出成形機へ供し、評価用シート試験片を成形
して、評価を行った。なお、シボ光沢、ウェルド外観、
フローマーク外観は、表面状態を観察し易い様に、射出
成形時に黒灰着色マスターバッチを1.5重量部ドライ
ブレンドした。その評価結果を表2に示す。
持った樹脂組成物は、何れも良好な流動性(射出成形加
工性、射出圧縮成形加工性)、良好な物性(剛性、衝撃
強度と硬度)バランスを示すとともに、極めて低いシボ
光沢、良好なウェルド外観を有し、フローマークの発生
も抑制されて、無塗装成形品としての実用十分な成形外
観を有していた。一方、比較例1〜6に示したものは、
これらの性能バランスが不良であった。また、実施例5
の組成物(黒灰着色マスターバッチを1.5重量部ドラ
イブレンド)で、1300mm×420mm×305m
m×3.5mmt.(概略寸法)の自動車インストルメ
ントパネルを、(株)日本製鋼所製J4000EV(成
形温度220℃、金型温度40℃、射出圧力800kg
/cm2)で射出成形した処、良好な成形性、機械的強
度バランスと無塗装での実用充分、且つ良好な外観を発
現すると共に、耐傷付き性および耐久性も良好であっ
た。
れた射出(射出圧縮)成形加工性、物性バランス(高い
剛性、衝撃強度と表面硬度)と共に低光沢性と良好なウ
ェルド外観を有し、無塗装成形品としても実用充分な外
観性能を有するほか、耐傷付き性、耐久性も良好なた
め、各種の生活資材用製品、工業部品用など、なかで
も、自動車部品、とりわけインストルメントパネル、ト
リム、ピラー等の内装部品成形用として重要な素材であ
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 下記の成分(a)〜(d)からなること
を特徴とするプロピレン系樹脂組成物。 (a)結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)
60〜95重量%と、エチレン含量が30重量%以上
で、且つ重量平均分子量(Mw)が200,000〜
1,000,000であるエチレン・プロピレン−ラン
ダム共重合部分(B単位部)5〜40重量%とを含有
し、この成分(a)全体のメルトフローレート(MF
R:230℃、2.16kg)が10〜200g/10
分であり、且つスウェル指数値(S値:190℃)が
1.4以下であるプロピレン・エチレン−ブロック共重
合体:100重量部 (b)炭素数3〜8のα−オレフィンを20〜50重量
%含有し、且つMFR(230℃、2.16kg)が
0.05〜1.2g/10分の、エチレン・α−オレフ
ィン共重合ゴム或いはエチレン・α−オレフィン・ジエ
ン共重合ゴム:1〜50重量部 (c)平均粒径が1.5〜15μmのタルク:5〜60
重量部 (d)MFR(190℃、2.16kg)が11g/1
0分以上の、高密度ポリエチレン:0〜10重量部 - 【請求項2】 成分(a)の、少なくとも一部が、エチ
レン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)を
15〜30重量%含有するプロピレン・エチレン−ブロ
ック共重合体である請求項1に記載のプロピレン系樹脂
組成物。 - 【請求項3】 成分(a)のエチレン・プロピレン−ラ
ンダム共重合部分(B単位部)が、エチレン含量が45
重量%以上で、且つ重量平均分子量(Mw)が300,
000〜800,000である請求項1〜2に記載のプ
ロピレン系樹脂組成物。 - 【請求項4】 成分(a)の、少なくとも一部が重合後
過酸化物処理したプロピレン・エチレン−ブロック共重
合体である請求項1〜3に記載のプロピレン系樹脂組成
物。 - 【請求項5】 成分(b)が、MFR0.1〜0.5g
/10分のエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムで
ある請求項1〜4に記載のプロピレン系樹脂組成物。 - 【請求項6】 成分(b)が、バナジウム系触媒を用い
て重合されたエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム
である、請求項1〜5に記載のプロピレン系樹脂組成
物。 - 【請求項7】 成分(a)〜(d)、場合によりその他
の成分(e)を混練造粒する際、過酸化物を同時添加し
て処理する方法にて製造した組成物である請求項1〜6
に記載のプロピレン系樹脂組成物。 - 【請求項8】 MFR(230℃、2.16kg)が1
0g/10以上、曲げ弾性率が1800Mpa以上、I
zod衝撃強度(23℃)が10KJ/m2以上、ロッ
クウェル硬度が60以上、シボ光沢値が2.0%以下お
よびS値が1.1以下の性能を有する請求項1〜7に記
載のプロピレン系樹脂組成物。 - 【請求項9】 請求項1〜8に記載のプロピレン系樹脂
組成物を用いて射出成形法または射出圧縮成形法を用い
て成形加工された自動車用部品。
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