JP2000015438A - 鋳造品への肉盛溶接前処理方法 - Google Patents
鋳造品への肉盛溶接前処理方法Info
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- Laser Beam Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋳造品の肉盛溶接部位における鋳造欠陥を前
もってなくし、欠陥のない肉盛溶接を行うことができる
ようにする。 【解決手段】 鋳造品1に肉盛溶接を行うに際し、鋳造
品1の肉盛溶接部位1Wでロッド2の回転による摩擦発
熱を生じさせて軟化させることにより塑性流動可能にす
ると共に塑性流動可能部分を加圧してリダクションを付
加することにより鋳造欠陥を前もってなくす。
もってなくし、欠陥のない肉盛溶接を行うことができる
ようにする。 【解決手段】 鋳造品1に肉盛溶接を行うに際し、鋳造
品1の肉盛溶接部位1Wでロッド2の回転による摩擦発
熱を生じさせて軟化させることにより塑性流動可能にす
ると共に塑性流動可能部分を加圧してリダクションを付
加することにより鋳造欠陥を前もってなくす。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造品に肉盛溶接
を行うに際し、鋳造品の肉盛溶接部位に鋳造欠陥除去の
ための前処理を行うのに適した鋳造品への肉盛溶接前処
理方法に関するものである。
を行うに際し、鋳造品の肉盛溶接部位に鋳造欠陥除去の
ための前処理を行うのに適した鋳造品への肉盛溶接前処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋳造品は、鍛造品に比べて所望形状への
成形が容易であり、特に中空部分を有する場合に有利で
ある。また、切削加工品のように素材歩留りが大幅に低
下するという欠点も少ない。
成形が容易であり、特に中空部分を有する場合に有利で
ある。また、切削加工品のように素材歩留りが大幅に低
下するという欠点も少ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋳造品
には、巣ないしは気孔が形成されたり、ノロのかみ込み
を生じたりするいわゆる鋳造欠陥が発生することもあ
る。
には、巣ないしは気孔が形成されたり、ノロのかみ込み
を生じたりするいわゆる鋳造欠陥が発生することもあ
る。
【0004】そして、このような鋳造欠陥を発生してい
る鋳造品に対してそのまま肉盛溶接を行った場合には、
例えば内部に気泡が形成されているときに肉盛溶接時の
熱でこの気泡が膨張することから、肉盛溶接部分におい
て前記鋳造欠陥を起因とする肉盛欠陥が発生することも
ありうるという問題点があった。
る鋳造品に対してそのまま肉盛溶接を行った場合には、
例えば内部に気泡が形成されているときに肉盛溶接時の
熱でこの気泡が膨張することから、肉盛溶接部分におい
て前記鋳造欠陥を起因とする肉盛欠陥が発生することも
ありうるという問題点があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、このような従来の問題点にか
んがみてなされたものであって、鋳造品の肉盛溶接部位
における鋳造欠陥を前もってなくし、その後肉盛溶接を
行うことにより肉盛欠陥の発生を防止できるようにする
ことを目的としている。
んがみてなされたものであって、鋳造品の肉盛溶接部位
における鋳造欠陥を前もってなくし、その後肉盛溶接を
行うことにより肉盛欠陥の発生を防止できるようにする
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による鋳造品への
肉盛溶接前処理方法は、請求項1に記載しているよう
に、鋳造品に肉盛溶接を行うに際し、鋳造品の肉盛溶接
部位でロッドの回転による摩擦発熱を生じさせて軟化さ
せることにより塑性流動可能にすると共に塑性流動可能
部分を加圧しリダクションを付加して鋳造欠陥の部分を
前もってなくすようにしたことを特徴としている。
肉盛溶接前処理方法は、請求項1に記載しているよう
に、鋳造品に肉盛溶接を行うに際し、鋳造品の肉盛溶接
部位でロッドの回転による摩擦発熱を生じさせて軟化さ
せることにより塑性流動可能にすると共に塑性流動可能
部分を加圧しリダクションを付加して鋳造欠陥の部分を
前もってなくすようにしたことを特徴としている。
【0007】そして、本発明に係わる鋳造品への肉盛溶
接前処理方法の実施態様においては、請求項2に記載し
ているように、開口部の周囲に円環状の肉盛溶接を行う
に際し、開口部から内部に臨む突出ガイド部を有するロ
ッドを用いて摩擦発熱を生じさせて軟化させることによ
り開口部の周囲で塑性流動可能とするようになすことが
できる。
接前処理方法の実施態様においては、請求項2に記載し
ているように、開口部の周囲に円環状の肉盛溶接を行う
に際し、開口部から内部に臨む突出ガイド部を有するロ
ッドを用いて摩擦発熱を生じさせて軟化させることによ
り開口部の周囲で塑性流動可能とするようになすことが
できる。
【0008】同じく、本発明に係わる鋳造品への肉盛溶
接前処理方法の実施態様においては、請求項3に記載し
ているように、肉盛溶接は、TIG,MIG,PPW,
レーザーの各溶接法のうちから選択して実施するように
なすことができる。
接前処理方法の実施態様においては、請求項3に記載し
ているように、肉盛溶接は、TIG,MIG,PPW,
レーザーの各溶接法のうちから選択して実施するように
なすことができる。
【0009】同じく、本発明に係わる鋳造品への肉盛溶
接前処理方法の実施態様においては、請求項4に記載し
ているように、ロッドは鋳造品の軟化温度よりも高い軟
化温度を有する素材からなるものとすることがより望ま
しい。
接前処理方法の実施態様においては、請求項4に記載し
ているように、ロッドは鋳造品の軟化温度よりも高い軟
化温度を有する素材からなるものとすることがより望ま
しい。
【0010】同じく、本発明に係わる鋳造品への肉盛溶
接前処理方法の実施態様においては、請求項5に記載し
ているように、鋳造品はアルミニウム合金よりなり、ロ
ッドはステンレス鋼よりなるものとすることができる。
接前処理方法の実施態様においては、請求項5に記載し
ているように、鋳造品はアルミニウム合金よりなり、ロ
ッドはステンレス鋼よりなるものとすることができる。
【0011】同じく、本発明に係わる鋳造品への肉盛溶
接前処理方法の実施態様においては、請求項6に記載し
ているように、塑性流動可能部分への加圧に際して同じ
ロッドを用いるようになすことができる。
接前処理方法の実施態様においては、請求項6に記載し
ているように、塑性流動可能部分への加圧に際して同じ
ロッドを用いるようになすことができる。
【0012】同じく、本発明に係わる鋳造品への肉盛溶
接前処理方法の実施態様においては、請求項7に記載し
ているように、ロッドの回転による摩擦発熱とロッドの
加圧によるリダクションの付加とを行う間にロッドを鋳
造品の面方向に移動させるようになすことができる。
接前処理方法の実施態様においては、請求項7に記載し
ているように、ロッドの回転による摩擦発熱とロッドの
加圧によるリダクションの付加とを行う間にロッドを鋳
造品の面方向に移動させるようになすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は本発明による鋳
造品への肉盛溶接前処理方法の一実施形態を示すもので
あって、鋳造品1の肉盛溶接部位1Wに対して前処理を
行う手順を示している。
造品への肉盛溶接前処理方法の一実施形態を示すもので
あって、鋳造品1の肉盛溶接部位1Wに対して前処理を
行う手順を示している。
【0014】本発明においては、図1に示す鋳造品1の
肉盛溶接部位1Wに対し前処理を行うに際しては、鋳造
品1の軟化温度よりも高い軟化温度を有する素材からな
る中実(またはパイプ)のロッド2を用い、このロッド
2を図1の矢印A方向に回転させた状態にし、次いで、
図2に示すように、ロッド2を鋳造品1の肉盛溶接部位
1Wに圧力P1で圧接して摩擦発熱を生じさせて軟化さ
せることにより塑性流動可能な状態とする。
肉盛溶接部位1Wに対し前処理を行うに際しては、鋳造
品1の軟化温度よりも高い軟化温度を有する素材からな
る中実(またはパイプ)のロッド2を用い、このロッド
2を図1の矢印A方向に回転させた状態にし、次いで、
図2に示すように、ロッド2を鋳造品1の肉盛溶接部位
1Wに圧力P1で圧接して摩擦発熱を生じさせて軟化さ
せることにより塑性流動可能な状態とする。
【0015】次に、図3に示すように、塑性流動可能部
分1Pにおいてロッド2を圧力P2で加圧してリダクシ
ョンを付加することにより、塑性流動可能部分1Pを例
えば0.5〜3mm程度の押し代で圧縮し、この肉盛溶
接部位1Wに存在していたかも知れない巣ないしは気孔
が形成されたりノロのかみ込みを生じたりしている鋳造
欠陥部分を押圧することによりその鋳造欠陥をなくして
組織改良を行う。
分1Pにおいてロッド2を圧力P2で加圧してリダクシ
ョンを付加することにより、塑性流動可能部分1Pを例
えば0.5〜3mm程度の押し代で圧縮し、この肉盛溶
接部位1Wに存在していたかも知れない巣ないしは気孔
が形成されたりノロのかみ込みを生じたりしている鋳造
欠陥部分を押圧することによりその鋳造欠陥をなくして
組織改良を行う。
【0016】その後、図4に示すように、肉盛用組織改
良層1Rが形成された肉盛溶接部位1Wに肉盛溶接を行
うことによって、肉盛欠陥のない肉盛層3を形成する。
良層1Rが形成された肉盛溶接部位1Wに肉盛溶接を行
うことによって、肉盛欠陥のない肉盛層3を形成する。
【0017】このような肉盛溶接に際しては、TIG
(Tungsten Inert Gas),MIG
(Metal electrode Inert Ga
s),PPW(Plasma Powder Weld
ing),レーザー等の各種溶接法のうちから選択して
実施することができる。
(Tungsten Inert Gas),MIG
(Metal electrode Inert Ga
s),PPW(Plasma Powder Weld
ing),レーザー等の各種溶接法のうちから選択して
実施することができる。
【0018】また、塑性流動可能部分1Pへの加圧に際
しては、通常の場合、同じロッド2を用いる。
しては、通常の場合、同じロッド2を用いる。
【0019】そして、必要に応じては、ロッド2の回転
による摩擦発熱とロッド2の加圧によるリダクションの
付加とを行う間にロッド2を鋳造品1の面方向に移動さ
せ、適宜の軌跡をもった肉盛用組織改良層1Rを形成す
るようになすこともできる。
による摩擦発熱とロッド2の加圧によるリダクションの
付加とを行う間にロッド2を鋳造品1の面方向に移動さ
せ、適宜の軌跡をもった肉盛用組織改良層1Rを形成す
るようになすこともできる。
【0020】図5は本発明の他の実施形態を示すもので
あって、吸気ポートや排気ポートなどの開口部1Hをそ
なえた鋳造品(例えば、エンジンのシリンダヘッド等)
1において、吸気バルブや排気バルブなどの座となるバ
ルブシートを強化するため、このバルブシートを肉盛合
金よりなるものとする場合を示している。
あって、吸気ポートや排気ポートなどの開口部1Hをそ
なえた鋳造品(例えば、エンジンのシリンダヘッド等)
1において、吸気バルブや排気バルブなどの座となるバ
ルブシートを強化するため、このバルブシートを肉盛合
金よりなるものとする場合を示している。
【0021】このような肉盛溶接の際の前処理として、
開口部1Hから内部に臨む突出ガイド部2Gを有するロ
ッド2を用い、この突出ガイド部2Gを開口部1Hの中
に臨ませた状態にしてロッド2を矢印A方向に回転させ
て、開口部1Hの周囲の円環状の部分で摩擦発熱を生じ
させて軟化させることにより塑性流動可能な状態とし、
ロッド2を矢印P方向に加圧することによって、塑性流
動可能とした部分にリダクションを加え、この肉盛溶接
部位に存在していたかも知れない巣ないしは気孔が形成
されたりノロのかみ込みを生じたりしている鋳造欠陥の
部分を圧縮することによりその鋳造欠陥をなくして組織
の改善を行い、その後円環状に肉盛溶接を行ったのち仕
上げ加工することによって、欠陥のない肉盛溶接部によ
るバルブシート(弁座)とする。
開口部1Hから内部に臨む突出ガイド部2Gを有するロ
ッド2を用い、この突出ガイド部2Gを開口部1Hの中
に臨ませた状態にしてロッド2を矢印A方向に回転させ
て、開口部1Hの周囲の円環状の部分で摩擦発熱を生じ
させて軟化させることにより塑性流動可能な状態とし、
ロッド2を矢印P方向に加圧することによって、塑性流
動可能とした部分にリダクションを加え、この肉盛溶接
部位に存在していたかも知れない巣ないしは気孔が形成
されたりノロのかみ込みを生じたりしている鋳造欠陥の
部分を圧縮することによりその鋳造欠陥をなくして組織
の改善を行い、その後円環状に肉盛溶接を行ったのち仕
上げ加工することによって、欠陥のない肉盛溶接部によ
るバルブシート(弁座)とする。
【0022】
【実施例】図1ないし図4に一実施形態を示したよう
に、アルミニウム合金(AC8A)よりなる鋳造品1の
肉盛溶接部位1Wに、オーステナイト系ステンレス鋼
(SUS304)よりなるロッド2を図1の矢印A方向
に約1200rpmの回転速度で回転させながら、図2
に示すように加圧力P1で加圧し、摩擦発熱を生じさせ
て軟化させることにより塑性流動可能な状態としたの
ち、図3に示すように塑性流動可能部分1Pにおいてロ
ッド2を加圧力P2で加圧してリダクションを付加する
ことにより、塑性流動可能部分1Pを約2mmの押し代
で圧縮し、この肉盛溶接部位1Wに存在していた巣(な
いしは気孔)を押圧することによって、鋳造欠陥をなく
した組織の改良を行った。
に、アルミニウム合金(AC8A)よりなる鋳造品1の
肉盛溶接部位1Wに、オーステナイト系ステンレス鋼
(SUS304)よりなるロッド2を図1の矢印A方向
に約1200rpmの回転速度で回転させながら、図2
に示すように加圧力P1で加圧し、摩擦発熱を生じさせ
て軟化させることにより塑性流動可能な状態としたの
ち、図3に示すように塑性流動可能部分1Pにおいてロ
ッド2を加圧力P2で加圧してリダクションを付加する
ことにより、塑性流動可能部分1Pを約2mmの押し代
で圧縮し、この肉盛溶接部位1Wに存在していた巣(な
いしは気孔)を押圧することによって、鋳造欠陥をなく
した組織の改良を行った。
【0023】その後、図4に示したように、肉盛用組織
改良層1Rが形成された肉盛溶接部位1Wにプラズマ粉
末肉盛溶接を行うことによって、肉盛欠陥のない肉盛層
3を形成した。
改良層1Rが形成された肉盛溶接部位1Wにプラズマ粉
末肉盛溶接を行うことによって、肉盛欠陥のない肉盛層
3を形成した。
【0024】
【発明の効果】本発明による鋳造品への肉盛溶接前処理
方法によれば、請求項1に記載しているように、鋳造品
に肉盛溶接を行うに際し、鋳造品の肉盛溶接部位でロッ
ドの回転による摩擦発熱を生じさせて軟化させることに
より塑性流動可能にすると共に塑性流動可能部分を加圧
してリダクションを付加するようにしたから、鋳造品の
肉盛溶接部位に鋳造欠陥が生じているとしても、この鋳
造欠陥を肉盛溶接前になくしたものにすることができる
ので、肉盛溶接をしたときに肉盛溶接欠陥が生じるのを
防止することが可能であるという著しく優れた効果がも
たらされる。
方法によれば、請求項1に記載しているように、鋳造品
に肉盛溶接を行うに際し、鋳造品の肉盛溶接部位でロッ
ドの回転による摩擦発熱を生じさせて軟化させることに
より塑性流動可能にすると共に塑性流動可能部分を加圧
してリダクションを付加するようにしたから、鋳造品の
肉盛溶接部位に鋳造欠陥が生じているとしても、この鋳
造欠陥を肉盛溶接前になくしたものにすることができる
ので、肉盛溶接をしたときに肉盛溶接欠陥が生じるのを
防止することが可能であるという著しく優れた効果がも
たらされる。
【0025】そして、請求項2に記載しているように、
開口部の周囲に円環状の肉盛溶接を行うに際し、開口部
から内部に臨む突出ガイド部を有するロッドを用いて摩
擦発熱を生じさせて軟化させることにより開口部の周囲
で塑性流動可能とするようにしたから、円環状の肉盛溶
接部位において位置ずれを生じることなく確実に円環状
の塑性流動可能部分を形成することができ、この塑性流
動可能部分にリダクションを付加して鋳造欠陥をなくし
たものにすることによって、肉盛欠陥のない円環状の肉
盛溶接部を得ることが可能であるという著しく優れた効
果がもたらされる。
開口部の周囲に円環状の肉盛溶接を行うに際し、開口部
から内部に臨む突出ガイド部を有するロッドを用いて摩
擦発熱を生じさせて軟化させることにより開口部の周囲
で塑性流動可能とするようにしたから、円環状の肉盛溶
接部位において位置ずれを生じることなく確実に円環状
の塑性流動可能部分を形成することができ、この塑性流
動可能部分にリダクションを付加して鋳造欠陥をなくし
たものにすることによって、肉盛欠陥のない円環状の肉
盛溶接部を得ることが可能であるという著しく優れた効
果がもたらされる。
【0026】また、請求項3に記載しているように、肉
盛溶接は、TIG,MIG,PPW,レーザーの各溶接
法のうちから選択して実施するようになすことによっ
て、肉盛欠陥のない高品質の肉盛溶接部を得ることが可
能になるという著しく優れた効果がもたらされる。
盛溶接は、TIG,MIG,PPW,レーザーの各溶接
法のうちから選択して実施するようになすことによっ
て、肉盛欠陥のない高品質の肉盛溶接部を得ることが可
能になるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0027】さらに、請求項4に記載しているように、
ロッドは鋳造品の軟化温度よりも高い軟化温度を有する
素材からなるものとすることによって、鋳造品の塑性流
動可能部分でのリダクションの付加を良好に行うことが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
ロッドは鋳造品の軟化温度よりも高い軟化温度を有する
素材からなるものとすることによって、鋳造品の塑性流
動可能部分でのリダクションの付加を良好に行うことが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0028】さらにまた、請求項5に記載しているよう
に、鋳造品はアルミニウム合金よりなり、ロッドはステ
ンレス鋼よりなるものとすることよって、ロッドに鋳造
合金が凝着するのを防止したうえで、例えばアルミニウ
ム合金製シリンダヘッドにおいて欠陥のない肉盛溶接を
行うことが可能であるという著しく優れた効果がもたら
される。
に、鋳造品はアルミニウム合金よりなり、ロッドはステ
ンレス鋼よりなるものとすることよって、ロッドに鋳造
合金が凝着するのを防止したうえで、例えばアルミニウ
ム合金製シリンダヘッドにおいて欠陥のない肉盛溶接を
行うことが可能であるという著しく優れた効果がもたら
される。
【0029】さらにまた、請求項6に記載しているよう
に、塑性流動可能部分への加圧に際して同じロッドを用
いるようになすことによって、摩擦発熱による塑性流動
可能部分の形成とこの塑性流動可能部分へのリダクショ
ンの付加とを簡便に実施することが可能となり、また、
摩擦発熱による塑性流動可能部分の形成とこの塑性流動
可能部分へのリダクションの付加とを別々のロッドによ
り行うようになすことによって、それぞれに適した材質
をもつロッド素材の選定が可能になるという著しく優れ
た効果がもたらされる。
に、塑性流動可能部分への加圧に際して同じロッドを用
いるようになすことによって、摩擦発熱による塑性流動
可能部分の形成とこの塑性流動可能部分へのリダクショ
ンの付加とを簡便に実施することが可能となり、また、
摩擦発熱による塑性流動可能部分の形成とこの塑性流動
可能部分へのリダクションの付加とを別々のロッドによ
り行うようになすことによって、それぞれに適した材質
をもつロッド素材の選定が可能になるという著しく優れ
た効果がもたらされる。
【0030】さらにまた、請求項7に記載しているよう
に、ロッドの回転による摩擦発熱とロッドの加圧による
リダクションの付加とを行う間にロッドを鋳造品の面方
向に移動させるようになすことによって、所望の肉盛溶
接部の形状に対応する形状(ないしは軌跡)をもつ肉盛
用組織改良層を形成して、所望の形状をもつ肉盛欠陥の
ない肉盛溶接部を形成することが可能になるという著し
く優れた効果がもたらされる。
に、ロッドの回転による摩擦発熱とロッドの加圧による
リダクションの付加とを行う間にロッドを鋳造品の面方
向に移動させるようになすことによって、所望の肉盛溶
接部の形状に対応する形状(ないしは軌跡)をもつ肉盛
用組織改良層を形成して、所望の形状をもつ肉盛欠陥の
ない肉盛溶接部を形成することが可能になるという著し
く優れた効果がもたらされる。
【図1】本発明による鋳造品への肉盛溶接前処理方法の
一実施形態において、鋳造品の肉盛溶接部位にロッドを
接触する前の状態を示す斜面説明図である。
一実施形態において、鋳造品の肉盛溶接部位にロッドを
接触する前の状態を示す斜面説明図である。
【図2】本発明による鋳造品への肉盛溶接前処理方法の
一実施形態において、鋳造品の肉盛溶接部位にロッドを
接触したあと摩擦発熱を生じさせた後の状態を示す斜面
説明図である。
一実施形態において、鋳造品の肉盛溶接部位にロッドを
接触したあと摩擦発熱を生じさせた後の状態を示す斜面
説明図である。
【図3】本発明による鋳造品への肉盛溶接前処理方法の
一実施形態において、鋳造品の肉盛溶接部位に形成され
た塑性流動可能部分にリダクションを付加した後の状況
を示す断面説明図である。
一実施形態において、鋳造品の肉盛溶接部位に形成され
た塑性流動可能部分にリダクションを付加した後の状況
を示す断面説明図である。
【図4】本発明による鋳造品への肉盛溶接前処理方法の
一実施形態において、鋳造品の肉盛溶接部位に肉盛層を
形成した後の状況を示す断面説明図である。
一実施形態において、鋳造品の肉盛溶接部位に肉盛層を
形成した後の状況を示す断面説明図である。
【図5】本発明による鋳造品への肉盛溶接前処理方法の
他の実施形態を示す断面説明図である。
他の実施形態を示す断面説明図である。
1 鋳造品 1H 鋳造品の開口部 1P 塑性流動可能部分 1R 肉盛用組織改良層 1W 鋳造品の肉盛溶接部位 2 ロッド 2G ロッドの突出ガイド部 3 肉盛層
Claims (7)
- 【請求項1】 鋳造品に肉盛溶接を行うに際し、鋳造品
の肉盛溶接部位でロッドの回転による摩擦発熱を生じさ
せて軟化させることにより塑性流動可能にすると共に塑
性流動可能部分を加圧してリダクションを付加すること
を特徴とする鋳造品への肉盛溶接前処理方法。 - 【請求項2】 開口部の周囲に円環状の肉盛溶接を行う
に際し、開口部から内部に臨む突出ガイド部を有するロ
ッドを用いて摩擦発熱を生じさせて軟化させることによ
り開口部の周囲で塑性流動可能にする請求項1に記載の
鋳造品への肉盛溶接前処理方法。 - 【請求項3】 肉盛溶接は、TIG,MIG,PPW,
レーザーの各溶接法のうちから選択して実施する請求項
1または2に記載の鋳造品への肉盛溶接前処理方法。 - 【請求項4】 ロッドは鋳造品の軟化温度よりも高い軟
化温度を有する素材からなる請求項1ないし3のいずれ
かに記載の鋳造品への肉盛溶接前処理方法。 - 【請求項5】 鋳造品はアルミニウム合金よりなり、ロ
ッドはステンレス鋼よりなる請求項1ないし4のいずれ
かに記載の鋳造品への肉盛溶接前処理方法。 - 【請求項6】 塑性流動可能部分への加圧に際して同じ
ロッドを用いる請求項1ないし5のいずれかに記載の鋳
造品への肉盛溶接前処理方法。 - 【請求項7】 ロッドの回転による摩擦発熱とロッドの
加圧によるリダクションの付加とを行う間にロッドを鋳
造品の面方向に移動させる請求項1ないし6のいずれか
に記載の鋳造品への肉盛溶接前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10193277A JP2000015438A (ja) | 1998-07-08 | 1998-07-08 | 鋳造品への肉盛溶接前処理方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10193277A JP2000015438A (ja) | 1998-07-08 | 1998-07-08 | 鋳造品への肉盛溶接前処理方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000015438A true JP2000015438A (ja) | 2000-01-18 |
Family
ID=16305269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10193277A Pending JP2000015438A (ja) | 1998-07-08 | 1998-07-08 | 鋳造品への肉盛溶接前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000015438A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005152925A (ja) * | 2003-11-25 | 2005-06-16 | Nissan Motor Co Ltd | レーザ肉盛り加工方法 |
JPWO2005092557A1 (ja) * | 2004-03-25 | 2008-02-07 | 学校法人日本大学 | 摩擦肉盛ロッド、摩擦肉盛方法、金属積層板及び金属積層板の製造方法 |
CN112045309A (zh) * | 2020-09-17 | 2020-12-08 | 福建阿石创新材料股份有限公司 | 一种靶材用水路背板的制备方法 |
-
1998
- 1998-07-08 JP JP10193277A patent/JP2000015438A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005152925A (ja) * | 2003-11-25 | 2005-06-16 | Nissan Motor Co Ltd | レーザ肉盛り加工方法 |
JPWO2005092557A1 (ja) * | 2004-03-25 | 2008-02-07 | 学校法人日本大学 | 摩擦肉盛ロッド、摩擦肉盛方法、金属積層板及び金属積層板の製造方法 |
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