JP2000004185A - スペクトラム拡散通信システムとその受信機およびスペクトラム拡散通信における同期保持方法 - Google Patents
スペクトラム拡散通信システムとその受信機およびスペクトラム拡散通信における同期保持方法Info
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- JP2000004185A JP2000004185A JP16860398A JP16860398A JP2000004185A JP 2000004185 A JP2000004185 A JP 2000004185A JP 16860398 A JP16860398 A JP 16860398A JP 16860398 A JP16860398 A JP 16860398A JP 2000004185 A JP2000004185 A JP 2000004185A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フェーディング等による急激な受信S/Nが
劣化し、PN符号の同期が外れた場合でも、回線断とな
る時間を最小限とする 【解決手段】 PN符号の位相のトラッキングループ制
御を行なうトラッキングループ回路8の他に、トラッキ
ングループ回路8から出力されたPN符号発生器3を制
御するための位相制御情報を記憶しておくための位相制
御情報記憶部5が設けれらている。復調部6は、PN符
号のトラッキングが外れた場合には、トラッキングが外
れる前の位相制御情報を位相制御情報記憶部5から読み
出し、その情報を用いてPN符号発生器3の制御を行
う。
劣化し、PN符号の同期が外れた場合でも、回線断とな
る時間を最小限とする 【解決手段】 PN符号の位相のトラッキングループ制
御を行なうトラッキングループ回路8の他に、トラッキ
ングループ回路8から出力されたPN符号発生器3を制
御するための位相制御情報を記憶しておくための位相制
御情報記憶部5が設けれらている。復調部6は、PN符
号のトラッキングが外れた場合には、トラッキングが外
れる前の位相制御情報を位相制御情報記憶部5から読み
出し、その情報を用いてPN符号発生器3の制御を行
う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直接拡散のスペクト
ラム拡散通信方式を用いた受信機に関し、特に受信側と
送信側の拡散符号の位相を合わせるための同期保持方法
に関する。
ラム拡散通信方式を用いた受信機に関し、特に受信側と
送信側の拡散符号の位相を合わせるための同期保持方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動通信システムに用いられる通
信方式として、干渉や妨害に強い直接拡散のスペクトラ
ム拡散通信方式が注目されている。このスペクトラム拡
散通信方式とは、送信側では送信したいユーザ信号をP
N(PseudorandomNoise:擬似雑音)
符号系列等の拡散符号により拡散して送信し、受信側で
はその拡散符号と同一の拡散符号を用いて逆拡散を行う
ことにより元のユーザ信号を得る通信システムである。
信方式として、干渉や妨害に強い直接拡散のスペクトラ
ム拡散通信方式が注目されている。このスペクトラム拡
散通信方式とは、送信側では送信したいユーザ信号をP
N(PseudorandomNoise:擬似雑音)
符号系列等の拡散符号により拡散して送信し、受信側で
はその拡散符号と同一の拡散符号を用いて逆拡散を行う
ことにより元のユーザ信号を得る通信システムである。
【0003】ユーザ信号を拡散するための拡散符号の伝
送速度であるチップレートは、通常ユーザ信号の伝送レ
ートの数十倍から数百倍となっている。ここで、チップ
とは拡散符号を構成しているデータの単位である。
送速度であるチップレートは、通常ユーザ信号の伝送レ
ートの数十倍から数百倍となっている。ここで、チップ
とは拡散符号を構成しているデータの単位である。
【0004】そして、逆拡散を行って元のユーザ信号を
得るためには、受信側の拡散符号の位相と、送信側の拡
散符号の位相は同期がとられていなければならない。そ
のため、スペクトラム拡散通信システムの受信機では、
逆拡散に用いる拡散符号の位相を送信機の位相と合わせ
るための制御を行なわなければならない。
得るためには、受信側の拡散符号の位相と、送信側の拡
散符号の位相は同期がとられていなければならない。そ
のため、スペクトラム拡散通信システムの受信機では、
逆拡散に用いる拡散符号の位相を送信機の位相と合わせ
るための制御を行なわなければならない。
【0005】直接拡散方式を用いたスペクトラム拡散通
信システムにおいては、通信回線を確立する際に、ディ
ジタルコリレータなどの相関器を用いて拡散用PN符号
の初期同期捕捉を行なう。そして、その後はトラッキン
グエラー検出器を有するディレイロックループ等のトラ
ッキングループ回路を用いて、常に相関値が最大となる
ように受信側のPN符号発生器の位相を制御し、逆拡散
を行なうようにしている。
信システムにおいては、通信回線を確立する際に、ディ
ジタルコリレータなどの相関器を用いて拡散用PN符号
の初期同期捕捉を行なう。そして、その後はトラッキン
グエラー検出器を有するディレイロックループ等のトラ
ッキングループ回路を用いて、常に相関値が最大となる
ように受信側のPN符号発生器の位相を制御し、逆拡散
を行なうようにしている。
【0006】このような従来のスペクトラム拡散通信シ
ステムにおける受信機の構成を図2を参照して説明す
る。
ステムにおける受信機の構成を図2を参照して説明す
る。
【0007】この従来の受信機は、乗算器1と、積分器
2と、PN符号発生器3と、基準信号生成部4と、トラ
ッキングループ回路8と、復調部16とから構成されて
いる。この従来の受信機では、乗算器1と積分器2によ
り逆拡散部が構成されている。
2と、PN符号発生器3と、基準信号生成部4と、トラ
ッキングループ回路8と、復調部16とから構成されて
いる。この従来の受信機では、乗算器1と積分器2によ
り逆拡散部が構成されている。
【0008】基準信号生成部4は、一定の周波数の基準
信号を生成して出力している。PN符号発生器3は、基
準信号発生部4によって生成された基準信号に基づいて
PN符号を発生させている。乗算器1は、受信信号10
1とPN符号発生器3からのPN符号との乗算を行って
いる。積分器2は、乗算器1の演算結果を積分して相関
値として出力している。
信号を生成して出力している。PN符号発生器3は、基
準信号発生部4によって生成された基準信号に基づいて
PN符号を発生させている。乗算器1は、受信信号10
1とPN符号発生器3からのPN符号との乗算を行って
いる。積分器2は、乗算器1の演算結果を積分して相関
値として出力している。
【0009】トラッキングループ回路8は、積分器2か
ら出力される相関値が最も大きくなるようにPN符号発
生器3から出力される位相の制御をするための位相制御
情報を出力している。この制御はトラッキングループ制
御と呼ばれている。
ら出力される相関値が最も大きくなるようにPN符号発
生器3から出力される位相の制御をするための位相制御
情報を出力している。この制御はトラッキングループ制
御と呼ばれている。
【0010】復調部16は、積分器2から出力された相
関値により表された信号を復調して復調データ102と
して出力している。この復調部16は、その処理をDS
P(Digital Signal Processor)により行なっている。
関値により表された信号を復調して復調データ102と
して出力している。この復調部16は、その処理をDS
P(Digital Signal Processor)により行なっている。
【0011】次に、この従来の受信機の動作について図
2を参照して説明する。
2を参照して説明する。
【0012】受信された受信信号101は、乗算器1に
おいてPN符号発生器3により生成されたPN符号と乗
算されることにより逆拡散が行われる。そして、乗算器
1における乗算結果は、積分器2において積分される。
ここで、受信信号101が拡散される際に使用された拡
散符号がPN符号発生器3により生成されたPN符号と
同一であれば積分器2において得られる値の絶対値であ
る相関値は、同一でない場合と比較して大きな値を示
す。
おいてPN符号発生器3により生成されたPN符号と乗
算されることにより逆拡散が行われる。そして、乗算器
1における乗算結果は、積分器2において積分される。
ここで、受信信号101が拡散される際に使用された拡
散符号がPN符号発生器3により生成されたPN符号と
同一であれば積分器2において得られる値の絶対値であ
る相関値は、同一でない場合と比較して大きな値を示
す。
【0013】そのため、復調部16は、積分器2におい
て得られる相関値により表された信号を復調して復調デ
ータ102として出力する。
て得られる相関値により表された信号を復調して復調デ
ータ102として出力する。
【0014】ここで、トラッキングループ回路8は、積
分器2から出力される相関値が最も大きくなるような位
相制御情報を出力することにより、PN符号発生器3か
ら出力されるPN符号の位相を制御している。
分器2から出力される相関値が最も大きくなるような位
相制御情報を出力することにより、PN符号発生器3か
ら出力されるPN符号の位相を制御している。
【0015】このような従来の受信機では、フェーディ
ング等が発生しない環境下で通信回線のS/N(Sig
nal/Noise)が確保されていれば、トラッキン
グを行なうことができ、支障なく受信を行なえる。しか
し、マルチパスフェーディングが発生する環境下では、
直接波のS/Nは十分であっても多重波干渉により、一
時的に急激に受信電界が下がり場合が発生する。する
と、トラッキングループ回路8のエラー検出器が誤った
エラー信号を出力し、PN符号発生器3が誤って制御さ
れ、結果としてトラッキングが外れてしまう場合が発生
する。
ング等が発生しない環境下で通信回線のS/N(Sig
nal/Noise)が確保されていれば、トラッキン
グを行なうことができ、支障なく受信を行なえる。しか
し、マルチパスフェーディングが発生する環境下では、
直接波のS/Nは十分であっても多重波干渉により、一
時的に急激に受信電界が下がり場合が発生する。する
と、トラッキングループ回路8のエラー検出器が誤った
エラー信号を出力し、PN符号発生器3が誤って制御さ
れ、結果としてトラッキングが外れてしまう場合が発生
する。
【0016】このようにトラッキングが外れてしまった
場合には、従来の受信機では、初期同期捕捉が行われな
い状態で再度同期捕捉を行なうか、或いは、送信側に同
期が外れたことを通知し、再度初期同期の確立を行なわ
なければならなかった。どちらの方法を用いた場合で
も、長時間の回線断が発生していた。
場合には、従来の受信機では、初期同期捕捉が行われな
い状態で再度同期捕捉を行なうか、或いは、送信側に同
期が外れたことを通知し、再度初期同期の確立を行なわ
なければならなかった。どちらの方法を用いた場合で
も、長時間の回線断が発生していた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の受信機
では、フェーディングによる受信S/Nが劣化し、トラ
ッキングが外れた場合に、長時間の回線断が発生すると
いう問題点があった。
では、フェーディングによる受信S/Nが劣化し、トラ
ッキングが外れた場合に、長時間の回線断が発生すると
いう問題点があった。
【0018】本発明の目的は、フェーディングによる受
信S/Nが劣化し、トラッキングが外れた場合に発生す
る回線断の時間を最小限に押さえることができる受信機
を提供することである。
信S/Nが劣化し、トラッキングが外れた場合に発生す
る回線断の時間を最小限に押さえることができる受信機
を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスペクトラム拡散通信における同期保持方
法は、受信信号にPN符号を乗算することにより逆拡散
を行い、前記逆拡散により得られた相関値が最も大きく
なるような位相制御情報を出力することにより前記PN
符号の位相を制御するトラッキングループ制御を行って
いるスペクトラム拡散通信における同期保持方法におい
て、前記位相制御情報を順次記憶しておき、前記受信信
号の位相と前記PN符号の同期外れが発生した場合に、
記憶されている同期外れが発生する前の位相制御情報を
読み出し、該位相制御情報を用いて前記PN符号の位相
の制御を行うことを特徴とする。
に、本発明のスペクトラム拡散通信における同期保持方
法は、受信信号にPN符号を乗算することにより逆拡散
を行い、前記逆拡散により得られた相関値が最も大きく
なるような位相制御情報を出力することにより前記PN
符号の位相を制御するトラッキングループ制御を行って
いるスペクトラム拡散通信における同期保持方法におい
て、前記位相制御情報を順次記憶しておき、前記受信信
号の位相と前記PN符号の同期外れが発生した場合に、
記憶されている同期外れが発生する前の位相制御情報を
読み出し、該位相制御情報を用いて前記PN符号の位相
の制御を行うことを特徴とする。
【0020】本発明は、トラッキングループ制御におけ
る位相制御情報を順次記憶しておき、受信信号の位相と
PN符号の同期外れが発生した場合に、初期同期捕捉を
行なわずに、記憶されている同期外れが発生する前の位
相制御情報を読み出しその位相制御情報を用いてPN符
号の位相の制御を行うようにしたものである。同期外れ
が発生する前の位相制御情報には送信側の基準信号と受
信側の基準信号との差を補正するような情報となってい
るため、この位相制御情報を用いて位相制御を行うこと
によりトラッキングループ制御を行うことができるよう
になる。
る位相制御情報を順次記憶しておき、受信信号の位相と
PN符号の同期外れが発生した場合に、初期同期捕捉を
行なわずに、記憶されている同期外れが発生する前の位
相制御情報を読み出しその位相制御情報を用いてPN符
号の位相の制御を行うようにしたものである。同期外れ
が発生する前の位相制御情報には送信側の基準信号と受
信側の基準信号との差を補正するような情報となってい
るため、この位相制御情報を用いて位相制御を行うこと
によりトラッキングループ制御を行うことができるよう
になる。
【0021】したがって、フェーディングにより受信S
/Nが劣化し、PN符号のトラッキングが外れた場合で
も、発生する回線断の時間を最小限に押さえることがで
きる。
/Nが劣化し、PN符号のトラッキングが外れた場合で
も、発生する回線断の時間を最小限に押さえることがで
きる。
【0022】また、本発明の受信機は、拡散変調されて
いる受信信号を逆拡散して復調データとして出力するた
めの受信機であって、一定の周波数の基準信号を生成し
て出力している基準信号生成部と、前記基準信号発生部
によって生成された基準信号に基づいてPN符号を発生
させているPN符号発生器と、前記PN符号発生器によ
り生成されたPN符号と前記受信信号との乗算を行うた
めの乗算器と、前記乗算器における演算結果を積分して
相関値として出力するための積分器と、前記積分器から
出力される相関値が最も大きくなるように前記PN符号
発生器から出力される位相の制御をするための位相制御
情報を出力しているトラッキングループ回路と、前記ト
ラッキングループ回路から出力される位相制御情報を順
次記憶している位相制御情報記憶部と、前記積分器から
出力された相関値として表された信号を復調して前記復
調データとして出力しているとともに、前記受信信号の
位相と前記PN符号発生器により生成されたPN符号の
同期外れが発生した場合に、前記位相制御情報記憶部に
記憶されている同期外れが発生する前の位相制御情報を
読み出し、該位相制御情報を用いて前記PN符号発生器
から出力されるPN符号の位相の制御を行う復調部とか
ら構成されている。
いる受信信号を逆拡散して復調データとして出力するた
めの受信機であって、一定の周波数の基準信号を生成し
て出力している基準信号生成部と、前記基準信号発生部
によって生成された基準信号に基づいてPN符号を発生
させているPN符号発生器と、前記PN符号発生器によ
り生成されたPN符号と前記受信信号との乗算を行うた
めの乗算器と、前記乗算器における演算結果を積分して
相関値として出力するための積分器と、前記積分器から
出力される相関値が最も大きくなるように前記PN符号
発生器から出力される位相の制御をするための位相制御
情報を出力しているトラッキングループ回路と、前記ト
ラッキングループ回路から出力される位相制御情報を順
次記憶している位相制御情報記憶部と、前記積分器から
出力された相関値として表された信号を復調して前記復
調データとして出力しているとともに、前記受信信号の
位相と前記PN符号発生器により生成されたPN符号の
同期外れが発生した場合に、前記位相制御情報記憶部に
記憶されている同期外れが発生する前の位相制御情報を
読み出し、該位相制御情報を用いて前記PN符号発生器
から出力されるPN符号の位相の制御を行う復調部とか
ら構成されている。
【0023】本発明は、PN符号の位相のトラッキング
ループ制御を行なうトラッキングループ回路の他に、ト
ラッキングループ回路から出力されたPN符号発生器を
制御するための位相制御情報を記憶しておくための位相
制御情報記憶部を有している。そして、復調部は、PN
符号のトラッキングが外れた場合には、トラッキングが
外れる前の位相制御情報を位相制御情報記憶部から読み
出し、その位相制御情報を用いてPN符号発生器の制御
を行う。
ループ制御を行なうトラッキングループ回路の他に、ト
ラッキングループ回路から出力されたPN符号発生器を
制御するための位相制御情報を記憶しておくための位相
制御情報記憶部を有している。そして、復調部は、PN
符号のトラッキングが外れた場合には、トラッキングが
外れる前の位相制御情報を位相制御情報記憶部から読み
出し、その位相制御情報を用いてPN符号発生器の制御
を行う。
【0024】したがって、フェーディングにより受信S
/Nが劣化し、PN符号のトラッキングが外れた場合で
も、発生する回線断の時間を最小限に押さえることがで
きる。
/Nが劣化し、PN符号のトラッキングが外れた場合で
も、発生する回線断の時間を最小限に押さえることがで
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。
図面を参照して詳細に説明する。
【0026】図1は本発明の一実施形態の受信機の構成
を示したブロック図である。図2中と同番号は同じ構成
要素を示す本実施形態の受信機は、図2の従来の受信機
に対して、位相制御情報記憶部5を新たに追加し、復調
部16を復調部6に置き換えたものである。
を示したブロック図である。図2中と同番号は同じ構成
要素を示す本実施形態の受信機は、図2の従来の受信機
に対して、位相制御情報記憶部5を新たに追加し、復調
部16を復調部6に置き換えたものである。
【0027】位相制御情報記憶部5は、リングバッファ
等により構成され、トラッキングループ回路8から出力
される位相制御情報を順次記憶している。
等により構成され、トラッキングループ回路8から出力
される位相制御情報を順次記憶している。
【0028】復調部6は、図2の復調部16の機能に加
えて、受信信号101の位相とPN符号発生器3により
生成されたPN符号の同期外れが発生した場合に、位相
制御情報記憶部5に記憶されている同期外れが発生する
前の位相制御情報を読み出し、その位相制御情報を用い
てPN符号発生器3から出力されるPN符号の位相の制
御を行う。
えて、受信信号101の位相とPN符号発生器3により
生成されたPN符号の同期外れが発生した場合に、位相
制御情報記憶部5に記憶されている同期外れが発生する
前の位相制御情報を読み出し、その位相制御情報を用い
てPN符号発生器3から出力されるPN符号の位相の制
御を行う。
【0029】そもそもトラッキングループ制御は送信側
と受信側の基準信号の差を補正し、受信側のPN符号の
位相を最大相関が得られる状態に制御するために行われ
ている。そのためトラッキングループ制御が行われてい
る状態では送信側と受信側の基準信号の差に相当するエ
ラー量がトラッキングループ回路8のループフィルタに
保持されている平衡状態にあり、ループフィルタの値は
ほぼ一定になっている。
と受信側の基準信号の差を補正し、受信側のPN符号の
位相を最大相関が得られる状態に制御するために行われ
ている。そのためトラッキングループ制御が行われてい
る状態では送信側と受信側の基準信号の差に相当するエ
ラー量がトラッキングループ回路8のループフィルタに
保持されている平衡状態にあり、ループフィルタの値は
ほぼ一定になっている。
【0030】そして、フェーディング等によって同期外
れが起こるメカニズムは、急激な受信S/Nの低下によ
ってトラッキングループ回路8のエラー検出器が誤った
エラー信号を出力し、PN符号発生器が誤って制御さ
れ、トラッキングできる範囲(通常は1チップ程度)を
超えてしまうというものである。
れが起こるメカニズムは、急激な受信S/Nの低下によ
ってトラッキングループ回路8のエラー検出器が誤った
エラー信号を出力し、PN符号発生器が誤って制御さ
れ、トラッキングできる範囲(通常は1チップ程度)を
超えてしまうというものである。
【0031】この場合でもループフィルタに保持されて
いる送信側と受信側の基準信号の差情報は大きくは変わ
ることはないが、直接拡散スペクトラム拡散通信方式に
おいては、送信側と受信側のPN符号の位相が1チップ
以上ずれてしまうと、逆拡散動作を行なっても拡散利得
が得られず、トラッキング系のみならず、一切の復調が
行なえなくなる。
いる送信側と受信側の基準信号の差情報は大きくは変わ
ることはないが、直接拡散スペクトラム拡散通信方式に
おいては、送信側と受信側のPN符号の位相が1チップ
以上ずれてしまうと、逆拡散動作を行なっても拡散利得
が得られず、トラッキング系のみならず、一切の復調が
行なえなくなる。
【0032】本発明の受信機では、復調部6が同期外れ
を検出した場合(同期外れの検出自体はロックディテク
タ等のメカニズムにより検出することができる。)、P
N符号発生器5に記憶されている同期外れが発生する前
の位相制御情報を用いてPN符号発生器3の位相を同期
が取れていた状態に戻すようにしている。そのため、乗
算器1において行われる逆拡散は正常な状態に戻り、フ
ェーディングが終了した後のトラッキングループ制御は
再びトラッキングループ回路8によって行われる。
を検出した場合(同期外れの検出自体はロックディテク
タ等のメカニズムにより検出することができる。)、P
N符号発生器5に記憶されている同期外れが発生する前
の位相制御情報を用いてPN符号発生器3の位相を同期
が取れていた状態に戻すようにしている。そのため、乗
算器1において行われる逆拡散は正常な状態に戻り、フ
ェーディングが終了した後のトラッキングループ制御は
再びトラッキングループ回路8によって行われる。
【0033】本実施形態においてこのような制御を行な
っているのは、トラッキングが外れてPN符号の位相が
送信側と受信側との間で1チップ以上ずれても、ループ
フィルタにはほぼ正確な送信側と受信側との間基準信号
の位相の差情報が残されていることを用いている。フェ
ーディングが発生した際のループフィルタの設定値は、
フェーディングが短い時間であればほとんど変動しな
い。これは、ループフィルタの設定値はフェーディング
によるノイズの積分値により変動するためであり、ノイ
ズ成分は積分されることによりその平均値は小さくなり
ループフィルタの設定値をほとんど変動させることはな
い。
っているのは、トラッキングが外れてPN符号の位相が
送信側と受信側との間で1チップ以上ずれても、ループ
フィルタにはほぼ正確な送信側と受信側との間基準信号
の位相の差情報が残されていることを用いている。フェ
ーディングが発生した際のループフィルタの設定値は、
フェーディングが短い時間であればほとんど変動しな
い。これは、ループフィルタの設定値はフェーディング
によるノイズの積分値により変動するためであり、ノイ
ズ成分は積分されることによりその平均値は小さくなり
ループフィルタの設定値をほとんど変動させることはな
い。
【0034】そのため、フェーディング等により一時的
に送信側と受信側のPN符号の位相がずれても、受信S
/Nが復活した時点で、送信側と受信側のPN符号の位
相を合わせることが出来れば、再度初期同期補足のシー
ケンスに入らなくてもトラッキングを継続することがで
き、従って、回線断の時間を最小限に押さえることを可
能にできる。
に送信側と受信側のPN符号の位相がずれても、受信S
/Nが復活した時点で、送信側と受信側のPN符号の位
相を合わせることが出来れば、再度初期同期補足のシー
ケンスに入らなくてもトラッキングを継続することがで
き、従って、回線断の時間を最小限に押さえることを可
能にできる。
【0035】本実施形態において、復調部6が位相制御
情報記憶部5の位相制御情報を読み出す際に、どの程度
過去の位相制御情報を読み出すかを設定しなければなら
ない。この復調部6が位相制御情報を読み出すために溯
る量は、フェーディング発生時間の平均値を推定し、こ
の時間の数倍程度の時間に相当する量とする。
情報記憶部5の位相制御情報を読み出す際に、どの程度
過去の位相制御情報を読み出すかを設定しなければなら
ない。この復調部6が位相制御情報を読み出すために溯
る量は、フェーディング発生時間の平均値を推定し、こ
の時間の数倍程度の時間に相当する量とする。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の同期保持
方式では、フェーディング等によりPN符号の同期が外
れた場合でも、高速に同期確立状態に戻すことができ、
回線断の時間を最小限とすることができるという効果を
有する。
方式では、フェーディング等によりPN符号の同期が外
れた場合でも、高速に同期確立状態に戻すことができ、
回線断の時間を最小限とすることができるという効果を
有する。
【図1】本発明の一実施形態の受信機の構成を示したブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】従来の受信機の構成を示したブロック図であ
る。
る。
1 乗算器 2 積分器 3 PN符号発生器 4 基準信号生成部 5 位相制御情報記憶部 6 復調部 8 トラッキングループ回路 16 復調部 101 受信信号 102 復調データ
Claims (6)
- 【請求項1】 受信信号にPN符号を乗算することによ
り逆拡散を行い、 前記逆拡散により得られた相関値が最も大きくなるよう
な位相制御情報を出力することにより前記PN符号の位
相を制御するトラッキングループ制御を行っているスペ
クトラム拡散通信における同期保持方法において、 前記位相制御情報を順次記憶しておき、 前記受信信号の位相と前記PN符号の同期外れが発生し
た場合に、記憶されている同期外れが発生する前の位相
制御情報を読み出し、該位相制御情報を用いて前記PN
符号の位相の制御を行うことを特徴とするスペクトラム
拡散通信における同期保持方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のスペクトラム拡散通信に
おける同期保持方法により、逆拡散の際に用いられるP
N符号の位相制御が行われている受信機。 - 【請求項3】 拡散変調されている受信信号を逆拡散し
て復調データとして出力するための受信機であって、 一定の周波数の基準信号を生成して出力している基準信
号生成部と、 前記基準信号発生部によって生成された基準信号に基づ
いてPN符号を発生させているPN符号発生器と、 前記PN符号発生器により生成されたPN符号と前記受
信信号との乗算を行うための乗算器と、 前記乗算器における演算結果を積分して相関値として出
力するための積分器と、 前記積分器から出力される相関値が最も大きくなるよう
に前記PN符号発生器から出力される位相の制御をする
ための位相制御情報を出力しているトラッキングループ
回路と、前記トラッキングループ回路から出力される位
相制御情報を順次記憶している位相制御情報記憶部と、 前記積分器から出力された相関値として表された信号を
復調して前記復調データとして出力しているとともに、
前記受信信号の位相と前記PN符号発生器により生成さ
れたPN符号の同期外れが発生した場合に、前記位相制
御情報記憶部に記憶されている同期外れが発生する前の
位相制御情報を読み出し、該位相制御情報を用いて前記
PN符号発生器から出力されるPN符号の位相の制御を
行う復調部とから構成されている受信機。 - 【請求項4】 前記位相制御情報記憶部が、リングバッ
ファにより構成されている請求項3記載の受信機。 - 【請求項5】 前記復調部は、DSPの処理により復調
を行なっている請求項3または4記載の受信機。 - 【請求項6】 請求項2から5のいずれか1項記載の受
信機を有するスペクトラム拡散通信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16860398A JP2000004185A (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | スペクトラム拡散通信システムとその受信機およびスペクトラム拡散通信における同期保持方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16860398A JP2000004185A (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | スペクトラム拡散通信システムとその受信機およびスペクトラム拡散通信における同期保持方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000004185A true JP2000004185A (ja) | 2000-01-07 |
Family
ID=15871130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16860398A Pending JP2000004185A (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | スペクトラム拡散通信システムとその受信機およびスペクトラム拡散通信における同期保持方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000004185A (ja) |
-
1998
- 1998-06-16 JP JP16860398A patent/JP2000004185A/ja active Pending
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