JP2000051693A - 炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法 - Google Patents
炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法Info
- Publication number
- JP2000051693A JP2000051693A JP10236351A JP23635198A JP2000051693A JP 2000051693 A JP2000051693 A JP 2000051693A JP 10236351 A JP10236351 A JP 10236351A JP 23635198 A JP23635198 A JP 23635198A JP 2000051693 A JP2000051693 A JP 2000051693A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- oxide
- metallic
- acrylic acid
- hydrogen peroxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 炭化水素の気相接触酸化、例えばプロパンか
らのアクリル酸製造反応等に好適な金属酸化物系触媒の
製造方法の提供。 【解決手段】 金属元素の割合が下記組成式(I)で表
される金属酸化物または該酸化物を含む無機混合物を、
過酸化水素水と接触させることを特徴とする炭化水素の
気相接触酸化用触媒の製造方法。 MoViSbjAk (I) (式中、Aは、Nb、Ta、Sn、W、Ti、Ni、F
e、Cr、CoおよびCeからなる群から選ばれた1種
以上の金属元素である。iおよびjは、各々0.01〜
1.5でかつj/i=0.3〜1であり、またkは、
0.001〜3.0である。)
らのアクリル酸製造反応等に好適な金属酸化物系触媒の
製造方法の提供。 【解決手段】 金属元素の割合が下記組成式(I)で表
される金属酸化物または該酸化物を含む無機混合物を、
過酸化水素水と接触させることを特徴とする炭化水素の
気相接触酸化用触媒の製造方法。 MoViSbjAk (I) (式中、Aは、Nb、Ta、Sn、W、Ti、Ni、F
e、Cr、CoおよびCeからなる群から選ばれた1種
以上の金属元素である。iおよびjは、各々0.01〜
1.5でかつj/i=0.3〜1であり、またkは、
0.001〜3.0である。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素の気相接
触酸化において使用される金属酸化物系触媒の製造方法
に関するものである。
触酸化において使用される金属酸化物系触媒の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】モリブデン(Mo)、バ
ナジウム(V)、アンチモン(Sb)を含有する金属酸
化物は、炭化水素の気相接触酸化用の触媒として知られ
ており、以下に説明するように多数提案がある。すなわ
ち、プロパンからのアクリル酸合成(特開平9−316
023号公報)、プロパンとアンモニアの反応によるア
クリロニトリル合成(特開平9−157241号公報)
およびイソブタンを出発物質とするメタクロレインまた
はメタクリル酸の合成(特開平9−278680号公
報)等の気相接触酸化反応において、Mo−V−Sb−
Nb系触媒が使用されている。上記のような金属酸化物
系触媒は、一般的にそれぞれの触媒に必要とされる複数
の金属元素を含む溶液から、蒸発乾固または沈澱により
固形物を得た後、それを焼成することにより製造されて
いる。また、別法として、上記のような溶液を調製する
ことなく、複数の無機化合物同士を固体のままで混合し
た後、焼成するという方法もある。
ナジウム(V)、アンチモン(Sb)を含有する金属酸
化物は、炭化水素の気相接触酸化用の触媒として知られ
ており、以下に説明するように多数提案がある。すなわ
ち、プロパンからのアクリル酸合成(特開平9−316
023号公報)、プロパンとアンモニアの反応によるア
クリロニトリル合成(特開平9−157241号公報)
およびイソブタンを出発物質とするメタクロレインまた
はメタクリル酸の合成(特開平9−278680号公
報)等の気相接触酸化反応において、Mo−V−Sb−
Nb系触媒が使用されている。上記のような金属酸化物
系触媒は、一般的にそれぞれの触媒に必要とされる複数
の金属元素を含む溶液から、蒸発乾固または沈澱により
固形物を得た後、それを焼成することにより製造されて
いる。また、別法として、上記のような溶液を調製する
ことなく、複数の無機化合物同士を固体のままで混合し
た後、焼成するという方法もある。
【0003】しかしながら、上記の方法によって得られ
る炭化水素の気相接触酸化用の触媒の活性は、微妙に製
造条件によって変化するというように、従来の方法で再
現性良く活性の高い触媒を得ることは容易でなかった。
Mo−V−Te系触媒に関しては、上記問題を解決する
ために、該触媒を蓚酸、クエン酸、塩酸または硫酸等に
より処理することことが提案されている(特開平8−5
7319号公報)。本発明者らは、上記と同様な酸処理
をMo−V−Sb系触媒に適用し、得られた触媒をプロ
パンからのアクリル酸製造反応に適用してみたが、後記
比較例2のとおり、アクリル酸の選択率が著しく低下す
るという結果であった。
る炭化水素の気相接触酸化用の触媒の活性は、微妙に製
造条件によって変化するというように、従来の方法で再
現性良く活性の高い触媒を得ることは容易でなかった。
Mo−V−Te系触媒に関しては、上記問題を解決する
ために、該触媒を蓚酸、クエン酸、塩酸または硫酸等に
より処理することことが提案されている(特開平8−5
7319号公報)。本発明者らは、上記と同様な酸処理
をMo−V−Sb系触媒に適用し、得られた触媒をプロ
パンからのアクリル酸製造反応に適用してみたが、後記
比較例2のとおり、アクリル酸の選択率が著しく低下す
るという結果であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明らは、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、金属元素の割合が下記組成
式(I)で表される金属酸化物または該酸化物を含む無
機混合物を、過酸化水素水と接触させることを特徴とす
る炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法である。 MoViSbjAk (I) (式中、Aは、Nb、Ta、Sn、W、Ti、Ni、F
e、Cr、CoおよびCeからなる群から選ばれた1種
以上の金属元素である。iおよびjは、各々0.01〜
1.5でかつj/i=0.3〜1であり、またkは、
0.001〜3.0である。) 以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
解決するため鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、金属元素の割合が下記組成
式(I)で表される金属酸化物または該酸化物を含む無
機混合物を、過酸化水素水と接触させることを特徴とす
る炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法である。 MoViSbjAk (I) (式中、Aは、Nb、Ta、Sn、W、Ti、Ni、F
e、Cr、CoおよびCeからなる群から選ばれた1種
以上の金属元素である。iおよびjは、各々0.01〜
1.5でかつj/i=0.3〜1であり、またkは、
0.001〜3.0である。) 以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における前記組成式(I)
で表される金属酸化物または該酸化物を含む無機混合物
は、従来炭化水素の気相接触酸化用触媒として使用され
ていたものであり、従来公知の方法により製造できる。
すなわち、Mo、V、Sbおよびその他の金属成分を含
有する各種化合物を、水または有機溶剤に溶解または分
散させ、各成分をできるかぎり均一になるよう混合す
る。金属成分を含有する化合物としては、酸化物、塩化
物、水酸化物、アンモニウム塩、硝酸塩およびアルコキ
シド等が挙げられ、具体的には、モリブデン酸、モリブ
デン酸アンモニウム、酸化モリブデン、酸化バナジウ
ム、塩化アンチモン、酢酸アンチモン、ニオブ酸、酸化
ニオブおよびメタバナジン酸アンモニウム等がある。
で表される金属酸化物または該酸化物を含む無機混合物
は、従来炭化水素の気相接触酸化用触媒として使用され
ていたものであり、従来公知の方法により製造できる。
すなわち、Mo、V、Sbおよびその他の金属成分を含
有する各種化合物を、水または有機溶剤に溶解または分
散させ、各成分をできるかぎり均一になるよう混合す
る。金属成分を含有する化合物としては、酸化物、塩化
物、水酸化物、アンモニウム塩、硝酸塩およびアルコキ
シド等が挙げられ、具体的には、モリブデン酸、モリブ
デン酸アンモニウム、酸化モリブデン、酸化バナジウ
ム、塩化アンチモン、酢酸アンチモン、ニオブ酸、酸化
ニオブおよびメタバナジン酸アンモニウム等がある。
【0006】上記金属化合物溶液または分散液を攪拌
し、各化合物を十分に混合させた後、液状媒体を除去し
て固体混合物を得る。液状媒体の除去方法としては、蒸
発乾固、噴霧乾燥または真空乾燥等が使用できる。得ら
れた固体混合物を温度300〜900℃、より好ましく
は450〜700℃で焼成する。焼成の雰囲気として
は、窒素、アルゴンまたは空気が採用でき、焼成時間は
1〜20時間程度が好ましい。上記方法によって得られ
る金属酸化物触媒は、適当な粒度に粉砕することが好ま
しい。粉砕方法としては、乾式または湿式のいずれも使
用でき、装置としては乳鉢およびボールミル等が挙げら
れる。
し、各化合物を十分に混合させた後、液状媒体を除去し
て固体混合物を得る。液状媒体の除去方法としては、蒸
発乾固、噴霧乾燥または真空乾燥等が使用できる。得ら
れた固体混合物を温度300〜900℃、より好ましく
は450〜700℃で焼成する。焼成の雰囲気として
は、窒素、アルゴンまたは空気が採用でき、焼成時間は
1〜20時間程度が好ましい。上記方法によって得られ
る金属酸化物触媒は、適当な粒度に粉砕することが好ま
しい。粉砕方法としては、乾式または湿式のいずれも使
用でき、装置としては乳鉢およびボールミル等が挙げら
れる。
【0007】金属酸化物触媒の機械的強度の向上等のた
めに、上記金属酸化物に、Si、Al、ZrまたはTi
等の酸化物を加えた後、造粒しても良い。かかる希釈剤
の好ましい使用量は、混合物全体を基準にして、1〜9
0重量%である。
めに、上記金属酸化物に、Si、Al、ZrまたはTi
等の酸化物を加えた後、造粒しても良い。かかる希釈剤
の好ましい使用量は、混合物全体を基準にして、1〜9
0重量%である。
【0008】本発明においては、上記方法によって得ら
れる金属酸化物粉末、または該粉末に希釈剤が混合され
た無機混合物粉末を、以下に述べる方法等により過酸化
水素水と接触させる。過酸化水素水と接触させる上記金
属酸化物粉末または無機混合物粉末の粒径は、特に限定
されないが、比較的短時間の接触によって触媒の活性を
向上させることができる点で、0.1μm〜2mm程度が
好ましい。上記金属酸化物固体を、例えばボールミル等
により粉砕することにより、0.1〜20μm程度の粒
径のものが得られるし、またかかる微細粒子のものを成
型器で整粒した場合には、1〜2mm程度の粒径のもの
が得られる。使用する過酸化水素水としては、過酸化水
素の濃度が0.05〜35重量%のものが好ましく、本
発明においては、上記金属酸化物粉末または無機混合物
粉末をかかる過酸化水素水に10分以上浸漬することが
好ましい。より好まししい浸漬時間は、1〜20時間で
ある。浸漬の期間中、所望により分散液を攪拌しても良
い。金属酸化物粉末または無機混合物粉末と過酸化水素
水を接触させる際の好ましい温度は室温である。別な接
触方法としては、金属酸化物粉末または無機混合物粉末
を充填した管内に過酸化水素水を流すという方法もあ
る。
れる金属酸化物粉末、または該粉末に希釈剤が混合され
た無機混合物粉末を、以下に述べる方法等により過酸化
水素水と接触させる。過酸化水素水と接触させる上記金
属酸化物粉末または無機混合物粉末の粒径は、特に限定
されないが、比較的短時間の接触によって触媒の活性を
向上させることができる点で、0.1μm〜2mm程度が
好ましい。上記金属酸化物固体を、例えばボールミル等
により粉砕することにより、0.1〜20μm程度の粒
径のものが得られるし、またかかる微細粒子のものを成
型器で整粒した場合には、1〜2mm程度の粒径のもの
が得られる。使用する過酸化水素水としては、過酸化水
素の濃度が0.05〜35重量%のものが好ましく、本
発明においては、上記金属酸化物粉末または無機混合物
粉末をかかる過酸化水素水に10分以上浸漬することが
好ましい。より好まししい浸漬時間は、1〜20時間で
ある。浸漬の期間中、所望により分散液を攪拌しても良
い。金属酸化物粉末または無機混合物粉末と過酸化水素
水を接触させる際の好ましい温度は室温である。別な接
触方法としては、金属酸化物粉末または無機混合物粉末
を充填した管内に過酸化水素水を流すという方法もあ
る。
【0009】上記処理の後、過酸化水素水から金属酸化
物粉末または無機混合物粉末を分離するが、分離方法と
して、濾過、デカンテーション、遠心分離等が使用でき
る。得られた粉末は、そのままでも炭化水素の気相接触
酸化用触媒として使用できるが、数回の水洗を行い、そ
の後乾燥させて使用することがより好ましい。乾燥させ
た金属酸化物粉末または無機混合物粉末を、所望により
さらに400〜700℃で焼成しても良い。得られる金
属酸化物系触媒は、無担体の状態でも使用できるが、適
当な粒度を有するシリカ、アルミナ、シリカアルミナお
よびシリコンカーバイド等の担体に担持させた状態でも
使用できる。なお、本発明の触媒の製造方法は、気相接
触酸化反応に使用されて活性が低下した金属酸化物系触
媒を出発原料として用いることもできる。
物粉末または無機混合物粉末を分離するが、分離方法と
して、濾過、デカンテーション、遠心分離等が使用でき
る。得られた粉末は、そのままでも炭化水素の気相接触
酸化用触媒として使用できるが、数回の水洗を行い、そ
の後乾燥させて使用することがより好ましい。乾燥させ
た金属酸化物粉末または無機混合物粉末を、所望により
さらに400〜700℃で焼成しても良い。得られる金
属酸化物系触媒は、無担体の状態でも使用できるが、適
当な粒度を有するシリカ、アルミナ、シリカアルミナお
よびシリコンカーバイド等の担体に担持させた状態でも
使用できる。なお、本発明の触媒の製造方法は、気相接
触酸化反応に使用されて活性が低下した金属酸化物系触
媒を出発原料として用いることもできる。
【0010】本発明により得られる触媒は、炭化水素の
中でも反応性の低いアルカンの部分酸化反応において優
れた活性を有しており、プロパンからのアクリル酸製
造、プロパンのアンモ酸化によるアクリロニトリル製造
およびエチレンの製造等にも適用でき、特にプロパンか
らのアクリル酸製造において、顕著な効果を奏する。な
お、かかる性能を有する本発明の触媒は、プロピレン等
のアルケンの酸化に適用しても、優れた効果を奏するも
のと推測される。プロパンの気相接触酸化反応によりア
クリル酸を製造するためには、プロパンおよび酸素含有
ガスを触媒を充填した温度350〜500℃の反応器
に、ガス空間速度300〜5000/hrで通過させる。
酸素含有ガスとしては、空気または酸素ガスを水蒸気、
炭酸ガスまたは窒素ガス等で希釈したものを使用でき
る。
中でも反応性の低いアルカンの部分酸化反応において優
れた活性を有しており、プロパンからのアクリル酸製
造、プロパンのアンモ酸化によるアクリロニトリル製造
およびエチレンの製造等にも適用でき、特にプロパンか
らのアクリル酸製造において、顕著な効果を奏する。な
お、かかる性能を有する本発明の触媒は、プロピレン等
のアルケンの酸化に適用しても、優れた効果を奏するも
のと推測される。プロパンの気相接触酸化反応によりア
クリル酸を製造するためには、プロパンおよび酸素含有
ガスを触媒を充填した温度350〜500℃の反応器
に、ガス空間速度300〜5000/hrで通過させる。
酸素含有ガスとしては、空気または酸素ガスを水蒸気、
炭酸ガスまたは窒素ガス等で希釈したものを使用でき
る。
【0011】以下、実施例および比較例を挙げて、本発
明をさらに具体的に説明する。
明をさらに具体的に説明する。
【実施例1】(複合金属酸化物の製造)300mlのガ
ラス製フラスコ内の蒸留水130ml中に、メタバナジ
ン酸アンモニウム6.15gを加え、撹拌下で加熱溶解
させた後、三酸化アンチモン5.87gおよびモリブデ
ン酸アンモニウム30.9gを加えた。上記成分からな
る混合液を360回転/分の速度で攪拌機を回転させな
がら、窒素ガス雰囲気下で16時間加熱還流した。その
後さらに、攪拌しながら、1.54重量%の過酸化水素
水40gを5時間かけて滴下した。得られた青いコロイ
ド分散液状の分散液を室温まで冷却し、そこに蓚酸8.
82gおよびニオブ酸2.33gを75mlの蒸留水に
溶解した常温の水溶液を加えた。得られた混合液を30
分間激しく撹拌した後、120℃で蒸発乾固させた。得
られた金属化合物混合物を290℃で5時間焼成した
後、窒素ガス気流中で600℃で2時間焼成することに
より、複合金属酸化物を得た。この酸化物の原子比は、
Mo/V/Sb/Nb=1.0/0.3/0.23/
0.08であった。
ラス製フラスコ内の蒸留水130ml中に、メタバナジ
ン酸アンモニウム6.15gを加え、撹拌下で加熱溶解
させた後、三酸化アンチモン5.87gおよびモリブデ
ン酸アンモニウム30.9gを加えた。上記成分からな
る混合液を360回転/分の速度で攪拌機を回転させな
がら、窒素ガス雰囲気下で16時間加熱還流した。その
後さらに、攪拌しながら、1.54重量%の過酸化水素
水40gを5時間かけて滴下した。得られた青いコロイ
ド分散液状の分散液を室温まで冷却し、そこに蓚酸8.
82gおよびニオブ酸2.33gを75mlの蒸留水に
溶解した常温の水溶液を加えた。得られた混合液を30
分間激しく撹拌した後、120℃で蒸発乾固させた。得
られた金属化合物混合物を290℃で5時間焼成した
後、窒素ガス気流中で600℃で2時間焼成することに
より、複合金属酸化物を得た。この酸化物の原子比は、
Mo/V/Sb/Nb=1.0/0.3/0.23/
0.08であった。
【0012】(複合金属酸化物の過酸化水素水による処
理)上記の方法で製造された複合金属酸化物5gを粒径
20μm以下に粉砕した後、5重量%の過酸化水素水5
0ml中に添加し、得られた分散液を室温で2時間攪拌
した。次いで、該分散液から遠心分離によって複合金属
酸化物を取り出し、それを脱イオン水50mlで2回洗
浄した。その後、空気中で120℃で乾燥した後、打錠
成形し、16〜30メッシュに整粒し、これを触媒とし
て以下のアクリル酸製造反応に使用した。
理)上記の方法で製造された複合金属酸化物5gを粒径
20μm以下に粉砕した後、5重量%の過酸化水素水5
0ml中に添加し、得られた分散液を室温で2時間攪拌
した。次いで、該分散液から遠心分離によって複合金属
酸化物を取り出し、それを脱イオン水50mlで2回洗
浄した。その後、空気中で120℃で乾燥した後、打錠
成形し、16〜30メッシュに整粒し、これを触媒とし
て以下のアクリル酸製造反応に使用した。
【0013】(アクリル酸製造反応)上記触媒1.5ml
(2.22g)を10mmφの石英製の反応管に充填し
た。反応管は400℃に加温し、そこにプロパン4.4
%、酸素ガス7.0%、窒素ガス26.3%および水蒸
気62.3%からなる混合ガスをSV=1800/hr
の速度で供給することにより、アクリル酸を合成した。
その結果は、表1に記載のとおりである。なお、転化
率、選択率および収率は、以下の計算式によって算出し
た(いずれもモル数により計算)。 ・プロパン転化率(%)=(供給プロパン−未反応プロ
パン)/供給プロパン ・アクリル酸選択率(%)=生成アクリル酸/(供給プ
ロパン−未反応プロパン) ・アクリル酸収率(%)=プロパン転化率×アクリル酸
選択率
(2.22g)を10mmφの石英製の反応管に充填し
た。反応管は400℃に加温し、そこにプロパン4.4
%、酸素ガス7.0%、窒素ガス26.3%および水蒸
気62.3%からなる混合ガスをSV=1800/hr
の速度で供給することにより、アクリル酸を合成した。
その結果は、表1に記載のとおりである。なお、転化
率、選択率および収率は、以下の計算式によって算出し
た(いずれもモル数により計算)。 ・プロパン転化率(%)=(供給プロパン−未反応プロ
パン)/供給プロパン ・アクリル酸選択率(%)=生成アクリル酸/(供給プ
ロパン−未反応プロパン) ・アクリル酸収率(%)=プロパン転化率×アクリル酸
選択率
【0014】
【比較例1】実施例1で製造した複合金属酸化物を過酸
化水素水による処理を行うことなく、そのまま触媒とし
て使用する以外、すべて実施例1と同様にしてアクリル
酸製造反応を行った。結果は、表1のとおりである。
化水素水による処理を行うことなく、そのまま触媒とし
て使用する以外、すべて実施例1と同様にしてアクリル
酸製造反応を行った。結果は、表1のとおりである。
【0015】
【比較例2】実施例1で製造した複合金属酸化物5gを
粒径20μm以下に粉砕した後、10重量%の蓚酸水溶
液50ml中に添加し、得られた分散液を50℃で2時
間攪拌した。次いで、該分散液から遠心分離によって複
合金属酸化物を取り出し、それを脱イオン水50mlで
2回洗浄した。その後、空気中で120℃で乾燥した
後、打錠成形し、16〜30メッシュに整粒し、これを
触媒として用いる以外はすべて実施例1と同様にしてア
クリル酸製造反応を行った。結果は、表1のとおりであ
る。
粒径20μm以下に粉砕した後、10重量%の蓚酸水溶
液50ml中に添加し、得られた分散液を50℃で2時
間攪拌した。次いで、該分散液から遠心分離によって複
合金属酸化物を取り出し、それを脱イオン水50mlで
2回洗浄した。その後、空気中で120℃で乾燥した
後、打錠成形し、16〜30メッシュに整粒し、これを
触媒として用いる以外はすべて実施例1と同様にしてア
クリル酸製造反応を行った。結果は、表1のとおりであ
る。
【0016】
【表1】 表中の数値の単位はいずれも%である。
【0017】
【発明の効果】本発明によって得られる金属酸化物触媒
は、炭化水素の気相接触酸化反応の触媒として高い活性
を有し、特にプロパンからアクリル酸を製造する気相接
触酸化反応に使用されると、高収率でアクリル酸が製造
できる。
は、炭化水素の気相接触酸化反応の触媒として高い活性
を有し、特にプロパンからアクリル酸を製造する気相接
触酸化反応に使用されると、高収率でアクリル酸が製造
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA08 BC26A BC26B BC26C BC43A BC43C BC50A BC50C BC54A BC54B BC54C BC55A BC55C BC56A BC56C BC58A BC58C BC59A BC59B BC59C BC60A BC60C BC66A BC66C BC67A BC67C BC68A BC68C BD01A BD01B BD01C BD02A BD02B BD02C CB07 CB17 CB74 DA05 FA08 FC02 FC04 4H006 AC12 AC46 BA08 BA10 BA11 BA12 BA13 BA14 BA19 BA20 BA21 BA30 BC13 BE30 4H039 CA21 CA65 CC10 CC30
Claims (2)
- 【請求項1】 金属元素の割合が下記組成式(I)で表
される金属酸化物または該酸化物を含む無機混合物を、
過酸化水素水と接触させることを特徴とする炭化水素の
気相接触酸化用触媒の製造方法。 MoViSbjAk (I) (式中、Aは、Nb、Ta、Sn、W、Ti、Ni、F
e、Cr、CoおよびCeからなる群から選ばれた1種
以上の金属元素である。iおよびjは、各々0.01〜
1.5でかつj/i=0.3〜1であり、またkは、
0.001〜3.0である。) - 【請求項2】 上記炭化水素がプロパンである請求項1
記載の炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10236351A JP2000051693A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10236351A JP2000051693A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000051693A true JP2000051693A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16999527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10236351A Pending JP2000051693A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000051693A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6867328B2 (en) | 2000-07-18 | 2005-03-15 | Basf Aktiengesellschaft | Method for producing acrylic acid by the heterogeneously catalysed gas-phase oxidation of propane |
US7026506B2 (en) | 2001-04-17 | 2006-04-11 | Basf Aktiengesellschaft | Method for producing acrylic acid by heterogeneously catalyzed gas-phase oxidation of propene with molecular oxygen in a reaction zone |
US7109144B2 (en) | 2000-12-13 | 2006-09-19 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Oxide catalyst for oxidation or ammoxidation |
US7321058B2 (en) | 2000-06-14 | 2008-01-22 | Basf Aktiengesellschaft | Method for producing acrolein and/or acrylic acid |
-
1998
- 1998-08-07 JP JP10236351A patent/JP2000051693A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7321058B2 (en) | 2000-06-14 | 2008-01-22 | Basf Aktiengesellschaft | Method for producing acrolein and/or acrylic acid |
US6867328B2 (en) | 2000-07-18 | 2005-03-15 | Basf Aktiengesellschaft | Method for producing acrylic acid by the heterogeneously catalysed gas-phase oxidation of propane |
US7109144B2 (en) | 2000-12-13 | 2006-09-19 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Oxide catalyst for oxidation or ammoxidation |
US7378541B2 (en) | 2000-12-13 | 2008-05-27 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Oxide catalyst for oxidation or ammoxidation |
US7498463B2 (en) | 2000-12-13 | 2009-03-03 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Oxide catalyst for oxidation or ammoxidation |
US7026506B2 (en) | 2001-04-17 | 2006-04-11 | Basf Aktiengesellschaft | Method for producing acrylic acid by heterogeneously catalyzed gas-phase oxidation of propene with molecular oxygen in a reaction zone |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2495024C2 (ru) | Способ окислительного аммонолиза или окисления пропана и изобутана | |
JP5608263B2 (ja) | 不飽和ニトリル類の製造のための高度な活性および選択性を有する触媒系、並びに対応するオレフィン類から不飽和ニトリル類を生成する方法 | |
JP3500682B2 (ja) | アルカンよりニトリルを製造するための触媒 | |
JPS6118729A (ja) | エタンのエチレンへのオキシ脱水素化法 | |
US20110218352A1 (en) | Method of making mixed metal oxide catalysts for ammoxidation and/or oxidation of lower alkane hydrocarbons | |
JP4166334B2 (ja) | 酸化用触媒の調製方法 | |
US10576461B2 (en) | Catalyst for ethane ODH | |
JP4174852B2 (ja) | アクリル酸の製造方法 | |
JPH0857319A (ja) | 金属酸化物触媒の活性化方法 | |
KR20020079591A (ko) | Nox로 처리한 혼합 금속 산화물 촉매 | |
JP2000254496A (ja) | アクリル酸製造用の触媒 | |
KR102356413B1 (ko) | 선택적인 부산물 hcn 생성을 갖는 암모산화 촉매 | |
JP4081824B2 (ja) | アクリル酸の製造方法 | |
KR100809463B1 (ko) | 알칸 산화 촉매, 그의 제조방법 및 불포화산소 함유화합물의 제조방법 | |
JP2000070714A (ja) | 不飽和ニトリル製造用触媒の製造方法 | |
JPH11343262A (ja) | アクリル酸の製造方法 | |
JPH11226408A (ja) | 金属酸化物触媒の製造方法 | |
JP3959836B2 (ja) | アクリル酸製造用触媒の製造方法 | |
JPH11169716A (ja) | 不飽和ニトリルおよび/または不飽和カルボン酸を製造するための触媒 | |
US7754910B2 (en) | Mixed metal oxide catalysts for the ammoxidation of propane and isobutane | |
JP4049363B2 (ja) | アルカン酸化触媒、その製法及び不飽和酸素含有化合物の製造法 | |
JP2000051693A (ja) | 炭化水素の気相接触酸化用触媒の製造方法 | |
JPH1157479A (ja) | 炭化水素の気相接触酸化反応触媒の製造方法 | |
JPH07144132A (ja) | ニトリル製造用触媒の製造方法 | |
JPH07289907A (ja) | ニトリル製造用触媒の製造方法 |