元塾講師です。
私自身は慶應出身で非SFCです。
まず、頭が良くても早慶の勉強をしないと合格しない・問題が変わっているということは合っている部分もありますが、間違っている部分もあります。
究極的に頭が良ければ合格はするでしょう。ただ、その頭の良さというのがどういったものを指すのかが問題です。有名なのは、東大と早慶の英語の違いです。東大の英語は基本をしっかりとつけ、基本内容をしっかり表現できる(記述)能力が合否を分けます。一方早慶は文法事項の細かい部分や、文章を早く読む能力、多少の単語力を必要とし、東大と早慶では求める能力が全然違うので「早慶全滅で東大合格」という人も多いようです。そういった意味では、早慶の勉強をしないと合格しないと言えるでしょう。
「問題が変わっている」というのも2通りの解釈ができます。まず、先に挙げた東大との比較です。入試の基本が東大とすれば早慶はその部分の違いがあります。対策は後で書きます。
また、多くの受験生にとっての違いはマーチとの違いです。正直、マーチクラスでは参考書の内容を丸暗記すれば合格点に達します。しかし、早慶ではそれでは合格に達せず、、一番の違いは「文章読解力」です。文章をある程度フィーリングで読んでも点数が取れるマーチと違い、論理的に読めないと選択肢が絞りきれない早慶の文章(慶應は英語、早稲田は英国)という違いがあり、この能力は今までの努力の延長線上になく、全く新しい対策を必要とします。そのため、「問題が変わっている=今までのやり方が変わっている」となるのでしょう。早慶に合格した人がマーチの問題を解く時には、その能力を使わないので簡単に感じたり、やりごたえを感じません。単に知識を出力している感じになります。ただ、この能力は養成が難しく多くの受験生の合否はセンスになっています。参考書は後で書きます。
高2の現在の対策としてまずやってほしいのは参考書を完璧にすることです。大学入試で使う参考書を高2の時点で完璧にするのです。3年の1年間は問題演習や忘れた部分の復習に使い、基本新しい内容をやらないようにします。というのは、上にかいた独特の対策や長文の癖というのは、基本部分が完璧でないと勉強できないからです。当たり前ですが、単語を知らない人が長文云々なんて言える立場にありません。予備校の授業等で「長文を読む技術を聞きにきている人に単語の説明する方がおかしい」という理論を考えれば分かるように、独学でできる単語・文法・構文を完璧にしましょう。
また小論文に関しても他の方が書かれたように国語力に直結します。よく小論文独自の講座を受講する生徒がいますが、やはり教室内で現代文の授業を取っている生徒との違いは大きいです。というのも、現代文の授業を取っている生徒は日ごろ優秀な文章を読んでいるので、自分で書く場合にもしっかりと書ける場合が多いのです。当り前ですが現代文入試の問題は優秀な文章です。その文章を日ごろから読んでいるので、文章の書き方が自然に頭に入っているます。小論文の対策は書くことが中心だと思われていますが、実は「いかに書き方、証拠となる知識を知っているか」が勝負なのです。そうした書き方、証拠そのものや証拠の挙げ方を自然と身につけているので差が大きいのです。確かに文章を書く能力は独特ですが、まずは現代文の能力を上げましょう。慶應が現代文がなく小論文だけなのは「小論文の課題を読んだり、文章を書く上で、読むだけの現代文入試の代わりは十分にできる上に、書く能力そのものも見れる」からです。
これは受験生には感じられないと思いますが、慶應の小論文を見ると、「他の入試問題では細分化して答え易くしているもの(小問にしてくれる)を1問に集約し、その部分を自分で気づいて文章に盛り込まないといけない」ようにしている点で、マーチの現代文より難しいです。また証拠としての知識も必要なので、日ごろから新聞は読むようにし、その内容を自分で感想を書いたほうがいいです。
ご参考までに。