大和ハウス工業(本社:大阪市北区)は、Microsoft Teamsから利用可能な、AIチャットボット機能を備えたヘルプデスクを運用している。PKSHA Workplaceの「AI ヘルプデスク for Microsoft Teams」を導入して、社内マニュアルを基に約350件のFAQを作成、有人チャットでの問い合わせ対応と合わせて、東京本社と九州支社所属の従業員約3000人に向けて運用している。PKSHA Technologyが2023年9月20日に発表した。
約1万8000人の従業員が働く大和ハウス工業では、全国に65カ所ある事業所の総務担当者および人事部が人事関連の問い合わせを引き受けている。問い合わせ内容は簡単なものから個人の事情による複雑なものまで多岐にわたる。
また、テレワークの浸透により、全社利用する「Microsoft Teams」や電話、メールなど問い合わせの経路が以前よりも増加したうえ、働き方の多様化によって問い合わせの内容も複雑化。こうした状況から、問い合わせ対応の効率化が急務だったという。
そこで同社は、Teamsから利用可能な、AIチャットボット機能を備えたヘルプデスクの導入を計画し、PKSHA Workplaceの「AI ヘルプデスク for Microsoft Teams」を採用。導入時に、 Teams上にバーチャルな問い合わせ受付窓口と、問い合わせの管理機能を実装した。受付を集約して担当への取り継ぎや対応状況の管理を行う仕組みを構築している(図1、関連記事:PKSHAのヘルプデスクツールがAzure OpenAI Serviceと連携、対話ログからFAQを自動生成)。
人事部で、特に問い合わせの多かった給与、勤怠、福利厚生などの項目に回答対象を絞り、マニュアルから約350件のFAQを作成して運用を開始。有人チャットでの問い合わせ対応と合わせて、東京本社と九州支社所属の従業員約3000人に向けて運用している。現在は日常的な問い合わせ対応を通じたFAQ情報の作成に取り組んでおり、今後、全国の従業員に向けて展開を進めている。
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また、ヘルプデスクに蓄積された対話データは、「PKSHA Knowledge Maker」を用いてナレッジ化している。同様の問い合わせがあった際に、AIチャットボットが即座に回答できるようにしている。
大和ハウス工業の人事部は、AIヘルプデスクの利点として、従業員から上がる声を有効活用できることを挙げている。「質問から回答までの情報を、重要なナレッジとして蓄積することで対応精度が向上する。人事施策にも活用できる」(同社)。また、Teamsが社内で浸透していたことから導入のハードルが低かったという。
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