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ハイブリッドワークで浮上した会議の不平等性。解決に導くソリューションとは?

2024年4月30日(火)

コロナ禍の沈静化に伴いオフィス勤務への回帰が進んでいる。ただ、そうした中にあって、リモートワークのメリットが多くの企業に知られたことから、リアルとデジタルを組み合わせた、今後のあるべきワークスタイルを模索する動きも広がっている。そこで鍵を握るのが、デジタルのメリットを引き出し、デメリットを抑えるためのツール選定だ。レノボ・ジャパンの元嶋亮太氏(企画本部 製品企画部 マネージャー 兼 ワークスタイル・エバンジェリスト)に、中・長期的な働き方の見極めに取り組む企業の現状と、求められるツール選びのポイントを聞いた。
提供:レノボ・ジャパン合同会社

レノボ・ジャパン株式会社 PC・スマートデバイス事業本部 企画本部 製品企画部 マネージャー 兼 ワークスタイル・エバンジェリスト 元嶋亮太氏

“オンライン”と“対面”のバランスをどうするか

 「感染防止と事業継続に向けたテレワークの拡大によって、必ずしも毎日出社しなくても業務は継続できることを企業は身をもって学びました。コロナ禍の収束に伴う通常業務への切り戻しが進む中、今後のあるべきワークスタイルを模索する動きが、多くの企業で着実に広がっています」と説明するのは、レノボ・ジャパンの元嶋亮太氏(企画本部 製品企画部 マネージャー 兼 ワークスタイル・エバンジェリスト)だ。

 状況を俯瞰すると、ある程度オフィスへの回帰が進む一方で、特に都市圏の大企業を中心に、テレワークを継続する動きが顕著だ。無論、あるべき働き方は企業の業務内容や組織文化、企業のIT基盤などに左右されるが、1つ、確実に言えるのは、業務のすべてが以前のかたちに戻るとはもはや考えにくいことだ。オンラインでも無理なく回せる業務があること、また、逆にオンラインだからこそ、職場のような思わぬ雑事に煩わされることなく仕事に集中して当たれることは改めて説明するまでもないだろう。働く“場”の自由度も高められ、人材確保が課題となる中での職場の魅力向上に大きく貢献することは、2010年代後半からの政府の「働き方改革」でも指摘されてきた通りだ。

 「コロナ禍におけるテレワークの実践を通じて、企業はオンラインのメリットとともにデメリットについても学習しました。そこでの経験を基に、今、テレワークとオフィス勤務を組み合わせた働き方であるハイブリッドワーク、つまりオンラインと対面の最適なバランスを取ろうとする段階にあります。それにより企業のワークスタイルの最適解は百社百様で決まっていくと思われますが、そのメリットの大きさからもテレワークを何らかの形で取り込んだハイブリッドワークの広がりに疑念を挟む余地はありません」(元嶋氏)

会議のハイブリッド化で浮上する不平等性とは

 もっとも、ハイブリッドワークの普及と定着にあたっては現状、課題もいくつか存在するという。まずは従業員のデジタル・リテラシーの問題だ。組織として業務を進めるうえで従業員間のコミュニケーションは不可欠。そのためのツールはチャットやオンライン会議などいくつも存在するが、それらを“使う”と“使いこなす”とでは、得られる成果に少なからぬ違いが生じることとなる。

 「例えばオンライン会議時のトラブルの対処です。音声や映像が出ないなどが代表ですが、知識が乏しいことで会議開始までの準備が長引き、無駄な時間が生じるケースが散見されます。必然的に生産性はそれだけ低下し、また、用意された機能をどれだけ活用できるかでも、情報/意識の共有の程度が大きく変わります」(元嶋氏)

 完全なテレワーク環境下では認識されていなかった問題も浮上してきている。会議に会議室からの参加者とオンライン参加者が混在することで生じる不平等性がそれだ。こうしたハイブリッド会議にオンラインで参加した場合、会議室の様子や雰囲気はPCの画面からはなかなかつかみにくい。会議室に設置したカメラが捉える全景からは、リアル参加者の個々の表情は読み取りにくく、誰が発言しているのかも伝わりにくいからだ。また、会議室側でもオンライン参加者が増えるほど、各画面が小さくなり、オンライン側の様子をつかみにくくなることは同様だ。これらの違和感が実はコミュニケーションの壁となり、「対面のように話が弾まなかった」「発言のタイミングを得られなかった」との話もしばしば耳にする。

 それらの課題解消に向けた本来的な策となるのが、ツールの使いこなしに必要な、操作知識の習得に向けた各種教育だが、元嶋氏が挙げるもう1つの重要な要素が、ハイブリッドワークの実践を支援する適切なツールの選択だ。

 「ハイブリッド会議の各種課題はデジタル技術によっても解消や改善を見込め、その具現化こそハードウェアベンダーの責務でもあります。その観点から当社では現在、企業の生産性向上のために31年にわたり進化を続けてきた企業向けPC『ThinkPad』において、ハイブリッドワークの支援に向けた機能群の搭載を加速させています」(元嶋氏)

最新のThinkPadにおける“映像”と“音”への徹底的なこだわり

 ハイブリッドワークの支援のために、元嶋氏が特に重要なPCの要素として強調するのが“映像”と“音”の品質だ。それらをより鮮明に伝えられるほど、より対面に近い会議体験が実現し、生産性を確実に高められる。

 レノボはワークスタイルの進化に向け、かねてからその点にこだわり続けてきた。まず映像面では、2022年よりMIPI接続の高画質カメラの提供にいち早く取り組み、2023年には500万画素カメラ搭載モデルの提供を開始。また、音声面では360度集音対応マイクの搭載やノイズキャンセリング技術であるDolby Voiceによるマイク音質の最適化技術の実装を推し進めている。

 ThinkPad 2024年モデルではThinkPad Xシリーズ、Tシリーズで500万画素カメラを標準搭載するほか、X1シリーズではさらに高解像度な4K(800万画素)カメラを選択可能になるなど、あらゆる場所からオンライン会議に参加する可能性がある今日だからこそ、開発段階から徹底した「絵づくり」のチューンナップを行い、ビデオコラボレーション体験の向上を図っている。

4Kカメラを搭載可能なThinkPad X1 Carbon Gen 12(2024年モデル)

 「映像をどう補正すべきかは、周辺光量などの環境により変わりますが、レンズからセンサー、ISP、ソフトまで当社が一気通貫で最適化することで、撮影場所を問わない人の表情を自然に伝える映像補正を実現しています」(元嶋氏)

 ThinkPadが人の顔を認識し、自動的に顔を中央に固定する「自動フレーミング」では、余分な背景を省き、人を大きく映すことで、表情のより正確な伝達が実現する。

 リアルタイムの映像処理はPCに高い負荷をかけ、それがバッテリー消費にも悪影響を与えてしまう。だが、新世代のThinkPadは、インテル® Core™ Ultra プロセッサーに内蔵されたインテル® AI ブーストを活用し、映像処理をCPUからISPやNPUにオフロードすることで、映像体験の高品質化と消費電力の低減をより高いレベルで両立させている。

 「NPUは映像処理のほかにも例えばエンドポイントセキュリティでの脅威検知など、さまざまなシーンで活用できるポテンシャルを秘めています。さらに中長期的にはさまざまなアプリケーションに組み込まれた推論処理での利用などにも活用が見込まれます。ある程度のAIワークロードをローカルにオフロードできれば、処理速度が向上し、データ保護向上にもつながります」(元嶋氏)

 一方の音質面での改善点として、X1シリーズにおいて、新たなマイク設計の採用を通じ、マイクの感度や音声の明瞭度などの能力を高めることにも成功しているという。

カメラやマイクの設定はキーボード中央部にあるトラックポイントをダブルタップすることで表示可能なTrackPoint Quick Menuからワンタッチで切り替えが可能。例えば、マイクをセンターモードにすれば周囲の音を低減し、PC正面の話者の音声をクリアーに伝えることができる

会議体験を抜本的に向上させる会議室側の新ツール

 レノボではハイブリッドワーク支援に向け、会議室側に配置して利用するツールも用意する。それが、4Kカメラを3台、約6mまで収音可能なマイク8台、スピーカー4台を1つの筐体に収めた「ThinkSmart Bar 180」とオンライン会議専用コンピューター「ThinkSmart Core」と10.1型タッチパネルで直感的に操作可能なコントローラーにより構成される「ThinkSmart Core Full Room Kit Bar 180」である。

ハイブリッド会議における会議体験を向上させるThinkSmart Bar 180

 その特徴としてまず挙げられるのが、ミーティング実施のための使い勝手の圧倒的な高さだ。ハイブリッドワークの課題としてデジタル・リテラシーの問題をすでに挙げたが、会議室での操作に最適化されたMicrosoft Teams Rooms、Zoom Roomsをプリインストールすることでワンタップで直感的に会議に参加できる。

 ThinkPadと同様、映像と音声にもこだわっている。中でも分かりやすいのが、カメラ映像の処理だ。ThinkSmart Bar 180では3つの4Kカメラが水平視野角で180度、つまり、ThinkSmart Bar 180の正面全体の範囲を撮影する。その上で、AIによる断続的な画像のスキャンにより参加者の顔を認識したうえで、画角を自動的に最適化する自動フレーミングや、画面分割による各参加者のクローズアップビュー表示などの処理を自動的に実施する。ハイブリッド会議における、会議室側の様子の把握のしにくさも、これらの映像処理により大きく改善されることが容易に理解できるだろう。

 「ThinkSmart Bar 180を会議室に配置することにより、ハイブリッド会議の会議体験を大幅に高められます。また、マイクやスピーカーの品質には特にこだわっていて、例えばマイクで拾った声を基にAIが話者を識別できるレベルにあります。これにより、トランスクリプト機能による議事録作成時の品質向上のほか、AIとの連携による、会議中の議論内容の要約作成を通じた振り返りの実現、会議の効率化をさらに進化させるツールとしても活用を見込めます」(元嶋氏)

 なお、ThinkSmart Bar 180は、単体でも販売されており、会議室に持ち込んだPCに接続してPC上から利用することもできる。

ThinkSmart Core Full Room Kit Bar 180は、会議参加者を自動認識し、クローズアップビューなどの映像処理を実行。視野角180度の4Kカメラ×3台の超高解像度映像をベースとすることで拡大してもシャープな映像を実現する
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 ThinkPadにおける進化、さらにThinkSmart Bar 180などに代表される新ツールが、生産性の高いハイブリッドワークを志向する企業にとって大きな武器になることに間違いはなさそうだ。


●お問い合わせ先

レノボ・ジャパン合同会社
URL :https://www.lenovojp.com/business/

ハイブリッドワークで浮上した会議の不平等性。解決に導くソリューションとは?コロナ禍の沈静化に伴いオフィス勤務への回帰が進んでいる。ただ、そうした中にあって、リモートワークのメリットが多くの企業に知られたことから、リアルとデジタルを組み合わせた、今後のあるべきワークスタイルを模索する動きも広がっている。そこで鍵を握るのが、デジタルのメリットを引き出し、デメリットを抑えるためのツール選定だ。レノボ・ジャパンの元嶋亮太氏(企画本部 製品企画部 マネージャー 兼 ワークスタイル・エバンジェリスト)に、中・長期的な働き方の見極めに取り組む企業の現状と、求められるツール選びのポイントを聞いた。
提供:レノボ・ジャパン合同会社

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