パチスロとは、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の適用を受ける第4号営業店(パチンコ店等)に設置されるスロットマシンに似た遊技機のことである。「パチンコ型スロットマシン」の略称。法律上は「回胴式遊技機」と称するが、業界としての正式名称は「オリンピアマシン」とすることが1981年4月に決定している。
パチンコ店にあるスロットマシンだからパチスロと呼ばれている。しかし、現在のパチスロは本来のカジノにあるようなスロットマシンとは独自に変化を遂げており別物に近くなっている。
まずパチスロはパチンコ店に設置できるようにパチンコ台と同じ横幅に設計されているものが多く、小型である。
カジノのスロットマシンは右側に大きなレバーがあり、それを手前に引くとリールの回転が始まるが、パチスロは手前にある小さなレバーを下に押すことでリールを回転させる。
パチスロは1980年代の中頃から普及していった。まだこの頃は見た目はアメリカのスロットマシンに近い洋風のものが多かったが、2000年代に入るとアニメ・漫画などを題材とした台が急激に増え、演出を楽しむために用意された大きな液晶画面も登場するようになった。この現在のパチスロはカジノのスロットマシンとはもはや別物である。
基本的な遊び方は以下の通り、
パチスロで注意すべきなのは、絵柄が揃うかどうかはリールをボタンで止めた時に決まるのではなくて、メダルを入れてレバーを引いた時にすでに決まっていることである。レバーを引いた時にハズレの抽選を引いた場合は後はいくら狙ってリールをボタンで止めようとしてもハズレはハズレである。多くの人間がこれに騙されている。
ほぼ全自動のパチンコに比べ、初心者は1の理由(技術介入性)により、またある程度慣れてくると2の理由(知識介入)によって敷居が高いと感じる場合もある。
逆にパチスロ愛好者は、上記の点に加え、小役や大当たり当選時のリール制御や、液晶演出で一喜一憂している部分でもある。
最近では、家庭でのパチスロ機の購入も容易になり、家庭で遊技する愛好家も増えてきている。
パチスロやパチンコには、様々な専門用語がある。ここでは主なパチスロ用語について記載する。
(→技術介入性)
パチンコもそうだが、パチスロをホールに設置するためには『出玉試験(型式試験)』と『検定』を受けなければならない。
出玉試験は機械が現在のレギュレーションに則った仕様であるか実際に打ち、全設定を17,500G回して規定の出玉率をクリアしていれば適合となる。
2024年9月現在の情報によると試験費用は1回に付き200万円弱と高額で、国家試験などと同様に不適合であれば当然費用は返ってこない。
出玉率が高く作られた台は試験に落ちやすく、逆に出玉率が低い台は適合しやすいが、全然勉強をしていない人間が資格試験を受けた時に4択問題を偶然にも当てまくってまぐれで合格することもあるように、出玉率の高い台が出玉試験の時にたまたま出なくて適合することもあり、打ち手はやはり出玉率が高い台を好む傾向にあるため、試験費用を抑えて低スペックで販売するか何度も試験を受ける覚悟で高スペックで販売するかはメーカーの腕の見せ所である。
4号機では17,500Gで出玉率が120%未満(枚数換算で約9,042枚)に収まってさえいれば合格であったが、5号機からは、
・400G間隔で300%未満(枚数換算で約2,070枚)と6,000G間隔で150%未満(枚数換算で約5,160枚)の出玉率の設定
・爆裂AT機を封じるために成立した小役を全てエスパーで取得する『シミュレーション試験』
・6,000G間隔で払い出された出玉のうちボーナス分は最大でも6割or7割(※)までという『役物比率』
・最も出玉率が高くなる打ち方をしなければならないため、落ちそうになったからといってわざと小役をこぼして出玉率を下げる行為が禁止(5号機制定当初はなく、後に追加された項目)
これらの要素が追加されたため試験が格段に厳しくなった。
※第二種特別役物を搭載している機種は7割まで。非搭載機種は6割まで。
6号機では17,500Gの出玉率が120%未満から115%未満(枚数換算で約6,792枚)に下方修正されただけでなく
・400G間隔が300%から220%(枚数換算で約1,241枚)に変更
・6,000G間隔が150%から125%(枚数換算で約4,039枚)に変更
・追い打ちをかけるかのように1,600G間隔で150%(枚数換算で約2,071枚)の出玉率が追加
・吸い込みの規制という名目で下限出玉率も17,500G以外の各ゲーム数間隔にも設定
など、5号機よりも厳しくなっただけでなく1,000円あたりの回転数が悪い設計にすると上限の出玉率がクリアできていても飲まれ過ぎて下限でアウトということも起こり得る事態に。これにより6号機の出玉試験の適合率が20%以下という低い状態が続いている(つまり1機種につき平均5回は試験を受けることになり、平均1,000万円弱の試験費用がかかる計算。正気の沙汰じゃない)。
6号機初期の頃は設定6は小刻みな右肩上がりのグラフを描くようなスペック(一撃でドカンと出ない出玉設計にすると試験に適合しやすいため)が主流になり、その関係で設定6を入れたらほぼ確実に客が勝てる仕様になってしまった関係で店は設定を入れにくくなり、だからと言って設定1で放置すると5号機以上にキツい展開になることが多いために終日打たれないということも日常茶飯事であった。設定判別要素も5号機時代に比べてかなり出やすい機種が多く、1,000Gも回せばおおよそ判別が出来たり、打ち始め1Gで特定設定が判明することがある機種すら存在した(Re:ゼロから始める異世界生活など)。
2021年は前述の理由に加えてパチンコが時速4万発や5万発といった出玉スピードの速い機種が多く存在していたうえにパチスロと違い一撃2,400枚のようなリミットもない関係でパチンコに客を取られていたこともありほとんどの機種がホールの売り上げに貢献できない状況であった(聞いた話によると10機種もなかったらしい)。
6.1号機からはホールで使われることを前提としていない試験用の設定である「設定L」を搭載した機種も登場。設定Lは他の設定と比べて出玉性能が著しく低くなっており、出玉試験における出玉上限を超えないようにしつつ下限も下回らないようになっているためほぼ確実に合格できるようにしている。もしホールが設定Lを入れた場合、パネルが常時消灯していたり特定の演出が頻発するといった方法で客に告知されるためよほど知識がない人間でなければホールは入れないし、仮に入れたとしてもよほど知識がない限りは客が座ることもない。
とはいえ、設定Lが合格しても他の設定も合格しなければ適合にならないため「設定Lで受かっても設定1と大して変わらない設定2で跳ねたらダメじゃん」とも想像できる。これに関しては「出玉率が一番高い設定と低い設定しか試験をしてないんじゃないか?」という説がある。これならばホールで使われる本当の設定1の試験をパスできるため、普通であれば一番出玉率が低い設定1を回して間違って大爆発して不合格になるリスクを大幅に減らせるため辻褄が合う。
しかし出玉試験の内容は関係者しか知らないブラックボックスであるためこの説が本当かどうかは不明である。
ゲーム数 | 4号機 | 5号機 | 6号機 |
400G | なし | 300%未満 | 220%未満 |
1600G | なし | なし | 150%未満 |
6000G | なし | 150%未満 | 125%未満 |
17500G | 120%未満 | 120%未満 | 115%未満 |
検定は各都道府県が行うもので、出玉試験に適合した機械が射幸心を煽っていないか、エロかったりグロかったりする演出が無いかを調査するものである。これでOKになると検定通過となりホールに設置することが可能になる。
最近は閃乱カグラやToloveるダークネスといったお色気要素満載な版権がパチンコパチスロになっており、胸の谷間がズームで液晶いっぱいに映し出されたり胸がぶるんぶるん揺れたりする演出があったりする。こういった演出があっても検定で落とされていないため、一体どこまでがセーフでどこまでがアウトなのかは不明であるが、18歳以上しかパチ屋には入れないとはいえパンチラがNGなのは何故なのか(なお性行為や性器の描写は確実にアウト)。
なお暴力表現もNGのはずなのだが、北斗の拳ではキャラがバトル演出で殴り合ってるしバイオハザードでもゾンビをバンバン撃っている演出があるため、こちらも線引きが不明(薬物描写はNGらしい)。
また、台の名前や演出、ボイスに「爆裂」や「賭博」「賭け」といったワードを使うことも禁止されている。パチスロは名目上『遊技機』という扱いでギャンブルではないため、ギャンブルを連想させるワードが使えないためである。これによりタイアップ機によっては原作からタイトルが変更されている機種も存在する(爆裂天使⇒バーストエンジェル。賭博黙示録カイジ⇒回胴黙示録カイジ。賭ケグルイ⇒蛇喰夢子という女、等)
コメントでよく見かけるが「この台こんなに出るのに何故検定通ったんだろう?」という表現は誤りである(この場合は「何故試験通ったんだろう?」が正解)。
試験と検定は別物であり、これを混在している場合に上記のような間違った表現が起きてしまう。試験=出玉、検定=演出と覚えておくと良いだろう。
ここからは打つうえではあまり気にしなくても良い情報等。
すみません。この項目はマニアックな内容です。その点ご理解ください。
>>228 や >>229 が「『出目の美しさ』ってなに?チャンス目の事?リーチ目の事?」って書いてある。「あー。5号機からの人ではそれは仕方ないなぁ」と思いながらそんな人にも理解できるように記載してみる。
いきなり別角度からのお話だけどパチスロの楽しい瞬間って何だろう?ゲーム性がいいとか、キャラがかわいいとかそんなのも大事だけど、要は勝つことだよね。
では、勝つためにはどうしたら良いかというと(ホールに行かないは置いといてorz)、運の話をしたら高設定台に座る事か、事故らせる事。運以外の事だと、台の情報を持つこととロスをしない事かな。
それを知っている昔からのスロッターは、運の要素はあきらめて、実力で勝ちに行くため、とにかくロスをすることを徹底的に嫌った(=いち早くボーナス当選を察知したかった)+他人にボーナス当選したことを知られたくなかった(=他人に情報を与えたくなかった)訳なんです。
普通「出目」というものは、リールをすべて止めて現れる図柄の停止型。言い方かえたら入賞処理が終わった時の図柄の並び。なんだけど、『出目の美しさ』で問われているのはそれだけじゃなくて、抽選、ストップボタンを押した場所、各リールのすべりコマ数、そしておまけに演出。これらを加味して『出目の美しさ』(≒俺しか知らないリーチ目、激熱目)というんだ。(すべりの概念はわかってほしい…なぁ)
分かりやすい例(これはぬるい例えなんだけど)で言えば、4号機の山佐ニューパルサーRで、はさみ押しで
|.7 |↓ |チェ |
|ベル|↓ |リプ |
|リプ |↓ |BAR|
と止めると、中リール上段か中段に7が止まればボーナスで、下段に止まるとただのハズレ。(中リール中段オレンジでもボーナス(ほぼBAR))
なんだけど、実はこの出目はハズレ時は一生懸命狙っても約1/16しか止まらないんだ。
するとこう止まった瞬間おっ?って思わない?
さらに、右リールが4コマすべって、この形になると「なんでわざわざ4コマすべるの?…っていうことは!!」と、なるわけだ。(まだ確定ではないけどほぼボーナス)
でも、その激熱を知っているのは、打っている本人だけ。ここに昔からのスロッターはカタルシス(大げさ)を感じるわけだ。ここを、大家紋アタック演出やら、花火柄激熱演出やら、「あたたた、ほぁちゃー」で煽られると「はぁ…無粋だなぁ+他人に教えんなよ!」と感じてしまうわけだ。
で、ここまでの内容で一喜一憂するためには「台の情報を持つ」「ロスしない」を理解していないと分からない訳だ。
すると、上記の出目は美しく思えないかな? 私は美しいと思えるんだけどなぁorz
まぁそんな感じです。もっと詳しい人は追記しちゃってください。
ボーナスのストックが禁止された関係で短時間で大量の出玉を出すことが不可能になったため、5号機初期は1,000円あたりの回転数を高くしてボーナス確率を重くした台が主流であり、さらにはボーナスの内容が払い出し枚数管理となったために技術介入性が皆無になり5号機登場時は一部の4号機がまだホールに残っていたために当然打ち手からの評価はよろしくなかった。
出玉試験の項でも説明したが、4号機までは17,500G回して出玉率(機械割)が120%未満であれば合格だったが、5号機から400G間で300%未満と6,000G間で150%未満の出玉率も設定された。
簡単に言うと、400G間で約2,070枚、6,000G間で約5,160枚獲得してしまうと不合格になる。
17,500Gには下限出玉率55%も設定され、あまりにも回らなかったり当たらなさすぎるとメダルを吸い込みすぎて不合格になる。
※リプレイ確率1/7.3を加味した差枚数
勘違いされやすいのだが、400G間、6,000G間というのは『打ち始めてから400G間、6,000G間』ではなく『17,500G間のどこでも400G間、6,000G間』である。
例えば1G〜6,000Gの6,000G間が150%未満に収まっていたとしても、その後打ち続けて4,000G〜10,000Gの6,000G間が150%を超えていたら不合格になってしまう。
さらに、人が行う実射試験の他に小役ナビが出ていない状態でも成立した小役を全てエスパーで取得する機械が行う「シミュレーション試験(通称:シミュ試験)」も追加された。これにより4号機の爆裂AT機の『獣王』や『ミリオンゴッド』のように常に15枚役が成立しているような台を作るとシミュ試験でそれらの小役を全て揃えてしまいあっという間に出玉率が規定値を超えて不合格となる。要は4号機時代の爆裂AT機を封じるために作られた試験である。
しかしながら「成立した小役を全てエスパーで取得する」仕様を逆手に取り、RT中に揃えるとRTが強制終了する小役(通称:パンク役)を実装し、RTに突入してもパンク役が成立次第それを揃えてRTを終了させる手法(通称:リプパンはずし)が編み出された。
これにより試験時はRTがすぐ終了するためコインの減る区間が長い(=出玉率が下がる)が、ホールで人が打つ場合はパンク役を回避してRTを延命するため試験時よりも高い出玉率を実現できるということである。
実射試験においてもパンク役が成立次第わざとRTをパンクさせることにより試験時とホール導入時では異なる出玉率となり、高設定においては出玉率120%OVERも可能であったため4号機消滅後は打ち手から好評を得た。
しかしその後実射試験の方法が『最も出玉率が高くなる打ち方にしなければならない』と変更されたためこの方法は使えなくなってしまい、リプパンはずし以外でも4号機のように試験に落ちそうになったからといって敢えて損をする打ち方をして出玉率を下げることもできなくなってしまった。
リプパンはずしの栄華が終焉を迎えた後はリプレイタイム(RT)とベルナビアシスト(AT)を組み合わせて出玉を得るアシストリプレイタイム(通称:ART)が登場。コインを徐々に増加させながらボーナスを引いて伸ばしていくゲーム性から始まり、ボーナス非搭載でARTのみでコインを増やす4号機のAT機のようなゲーム性を有した機種も登場し、パチスロ業界が再び盛り上がるキッカケとなる。
5号機は4号機からの大幅な出玉性能の低さを補うべく新規ユーザーの取り込みを目的に美少女キャラを登場させた萌えスロやアニメタイアップ機種が多く作られる傾向があったこともあり、特に後者は原作を知らないユーザーがパチスロで作品を知ってハマった…という経済効果を生んだりもした。
そして2012年にはARTの出玉速度(理論上最大でも2.4枚/Gが限界)では満足できなかったメーカーはそれ以上の出玉速度を有することが出来ないかと考えた結果、ついにAT機を開発することに成功する。前述の通り、5号機の出玉試験で純増0.5枚/G以上のATをやろうとするとシミュ試験で落ちてしまう。しかしメーカーは考えた。
「シミュ試験中にずっと増えないボーナスに滞在できれば良いんじゃね?」
「なるほど。んで、ボーナスの成立確率を小役非成立時100%にしてすぐ成立させると同時に入賞させる…と」
「そして2枚掛けと2枚払い出しを繰り返して規定払い出し枚数が終わって通常時に戻ったらまたボーナスを揃えて…の無限ループの完成だ」
「でかした!」
シミュ試験は入賞させる小役の優先順位が決まっており、リプレイ>ボーナス>ベルなど払い出しのある小役となっている。そしてボーナスの性能を2枚掛けの2枚払い出しで絶対に増えない性能に設定(通称:ゼロボーナス)。こうすることで、実際は純増3.0枚/Gの頻度で押し順ベルが成立するものが、超確率で成立する増えないボーナス滞在により17,500G回しても出玉率を超えずシミュ試験を無効化することに成功。
実射試験とホールで稼働する際は増えないボーナスが成立しても揃えず、揃えないとボーナス成立後RTによりハズレフラグのほとんどがリプレイフラグに置き換わるため打ち手がゼロボーナスを入賞させることは不可能。ベルが成立しても小役優先のリール制御により揃えられないため、ホールで揃えることはまずない(揃えるにはRAMクリア後1G目か、1/65536の純ハズレを引いた際に揃えるしかない)。
まさにメーカーの知識と努力が生んだ賜物である。
AT機の登場によりART機より波の荒い台が続々登場し、5号機は全盛期を迎える。
サミーの化物語や北斗の拳-転生の章-、ユニバーサルのアナザーゴッドハーデスやミリオンゴッド-神々の凱旋-、大都の押忍!サラリーマン番長やベルコのスーパービンゴネオと言った人気機種により4号機時代に見られた万枚達成も頻繁に見られるようになり5号機初期の閑古鳥が鳴いていたホール状況とは打って変わって再び盛り上がるのであった。
さらにはゼロボーナスの仕組みを利用し、増えるボーナスを1/8~15という高確率で成立させて4号機のストック機のような連荘を実現した『リノタイプ』も登場。ゼロボーナスと同じく増えないボーナスを成立させた状態で特定の小役フラグを引いた際にそれを取りこぼすと増えないボーナスが入賞。それを数ゲーム消化するとボーナスが成立していない厳密な通常状態になり、この状態でようやく増えるボーナスが抽選される仕組みであり、出玉速度もAT機より速いのが特徴であった。
…と、まあずっとこんな時代が続くはずもなく2014年9月についに自主規制が入り、出玉率が最も低い打ち方をしても17,500G回して下限出玉率55%以上を維持しなければならなくなった。
これはつまり押し順ナビを無視して打ったとしても1,000円あたり45~50Gほど回るようにしなければいけないというもので、今まではAT/ARTに突入して押し順ナビに従ってコインが増えた分も加味して下限出玉率55%以上を維持すればOKであったが、この自主規制により通常時は左リール第一停止厳守で打たなければAT/ARTの抽選がされないようにして左1stの押し順ベルの確率を低くして通常時の回転数を下げる=当たった時のリターンに割を割くという方法が使えなくなってしまった。
「AT機は射幸性が高いから禁止な」という意味合いで設けられた自主規制であったが、
「これって別に押し順ペナルティ無しにすればAT機作れるんじゃね?」
とメーカーは特に苦悩することなくAT機の開発を継続。
旧基準AT機は1,000円あたり28G~30Gといった低ベースが主流であったが、自主規制後のAT機は押し順ベルが全押し順共通の確率となり1,000円あたり45G~50Gほど回るようになった。しかしその分初当たりが重くなり、設定1だとAT初当たり確率が1/500程なのに何も起こらないと100枚程度の獲得で終了するという光景も多々見られた。
とはいえ事故った時は旧基準AT機と同等レベルの出玉を吐き出せたのと、1,000円あたり多く回るということは逆に言うと長く遊べるということもありそれなりに支持された。
※主な自主規制後AT機:麻雀物語3、パチスロ北斗の拳-強敵-、ガールズ&パンツァー等
AT機封じのための自主規制があまり意味のないものになってしまったため、2015年12月には
・シミュ試験中の出玉率が100%を超えてはいけない
⇒ゼロボを使うと僅かにコインが増えてしまうためAT機が開発不可
・4号機から使われていたサブ基板による出玉抽選が禁止
・通常時の変則押しによる押し順ペナルティの禁止
・ARTの純増が最大でも2.0枚/G以下に制限
等の自主規制を設けた5.5号機にシフト(5号機が登場してから実に10年ぶりの大幅な内規変更だったりする)。
下限出玉率の試験方法も前回の自主規制から変わらないために純ART機の場合は低設定だと初当たり確率が重いのとARTの性能が低いのは変わらず、死ぬ思いで1,000G以上ハマってようやく当たっても駆け抜け100枚終了は相変わらずで、最大純増2.0枚/Gの低純増により捲るのに時間がかかる等機械性能は5.0号機の下位互換でしかなく既存の5.0号機がまだ設置されていることもあり登場直後は支持は得られなかった。
とはいえ、ゲーム数解除の概念が無くなりリアルボーナスも搭載されどこからでも打てるようになった『SLOT魔法少女まどか☆マギカ2』や設定6の出玉率が119%を誇る『押忍!番長3』。ART初当たり確率が1/1300と激重なものの突入時の期待出玉が1,350枚と高性能の『聖闘士星矢-海皇覚醒-』といったヒット機種も登場し、これらの台は5.0号機のAT機が設置期限を迎えて撤去された後は人気があった。
2016年6月にはさらなる自主規制により現行の6号機どころかパチスロの歴史史上最大の汚点とも言われている「有利区間」が登場し5.9号機へと内規がシフト。
有利区間とは簡単に言うと『ARTの抽選がされて良い状態』であり、この状態にいる時に初めてレア役等でモードUP抽選やART突入抽選が行われる。これの何かヤバいかというと有利区間滞在中は必ず滞在していることを告知しなければならないため「レア小役何も引いてないのに突然ART入ったぞ!」みたいな謎当たりが絶対に起きないこと。レア小役を引いたりすると大半はクレジット表示がされる7セグメントのドットが点灯して滞在が告知されるが、数十G回してある時「スンッ」とドットが消えたら先ほど引いたレア小役を引いた意義が無に帰される。今までのパチスロも内部的にはそういうことが日常茶飯事に起きていた。しかしそれが目に見てハッキリ分かるようにされたら打ち手はどう思うか想像に難くない。
これだけでも十分酷い仕様だが、最もヤバいのが連続で滞在できるのが最大1,500Gまでということ。
これにARTの純増2.0枚/G以下の制限が重なった結果、理論上最大でも一撃3,000枚までしかメダルを獲得できないことになる(実際は有利区間突入後の前兆ゲーム数を加味するともっと少ない)。
事故ってどれだけ大量のゲーム数を上乗せしたとしてもARTが強制的に終了するという前代未聞の仕様に当然打ち手からは批判が噴出。
それだけに飽き足らず、他にも5.9号機の有利区間のルールには、
・滞在比率は全遊技G数の70%以下まで
⇒常時滞在不可のため天井が付けられず、当たらないと延々とメダルを吸い込む
・設定差を付けてはいけない
⇒ART初当たり確率が全設定共通になるため高設定によるメリットが減少
も存在し、純ART機はあまり作られなかった。そもそも有利区間が存在しない5.5号機という上位互換機が5号機の設置期限まで置けたため5.9号機で台を作るメリットがほとんど無かったのである。
5.5号機同様ノーマルタイプには特に出玉に関する規制が入らなかったため、純ノーマルタイプやボーナス+ART機がメインで作られることとなった。ほぼボーナス+RT機のようなものであるが、ARTを搭載したヒット機種がサミーから登場したディスクアップくらいだったあたり5.9号機のヤバさが伺える。
有利区間の仕様を考えた奴はアホ。それに承認を下ろした奴もアホ。
その後、新型コロナウイルスの流行により当初予定していた5号機の設置期限から1年延長された2022年1月31日を最後に一部県を除いて設置されているほとんどの5号機が設置期限を迎え、5号機時代は終焉を迎えた。
登場から17年(2005年~2022年)という、4号機の15年(1992年~2007年)よりも長い時代を築いた存在であった。
スロットはかつて法規で設置比率も決められており、「ホールの片隅に設置されている異質でマニアックな機械」であり、これが長く続いていた。現在でもホールの主力機はパチンコであり、スロットはそれに続く扱いである。
法規でスロットは「遊技機」と認めてもらう代償に、出玉率からリールの回転速度、図柄の大きさまで法規でがんじがらめにされているの現状である。また、メーカーの開発力で、法規の範囲内でホールやプレイヤーが望む瞬発力を付与されては法規が改正されたり自主規制が行われて水泡と帰すを繰り返すのは、もはやは風物詩である。
4号機以降、獣王やアラジンA,ミリオンゴッド等、そして北斗の拳・吉宗が大ヒットしていた時期はパチスロ専門店もかなりあり、パチンコ・パチスロ併設店での設置面積も相当なものであった。しかしパチスロ氷河期とも言える5号機時代、今では6号機時代になり、再び「ホールの片隅に設置されている異質でマニアックな機械」に戻ってきた。実際ユーザーの数は大幅に減少傾向にある…。
6号機特有の『高ベース(1,000円でめっちゃ回るが当たりが重い)』『リターンが少ないAT』に加えて、追い打ちをかけるかのように5.9号機から登場した悪名高き有利区間による『一撃2,400枚でAT強制終了』といった要素が重なり、客もホールも悲しみに暮れる日々が続いていたが、2022年11月に登場した「メダルを使用しないパチスロ」ことスマスロの登場を歯切りに、
・純増7枚/GクラスのノンストップATを搭載
・期待出玉3,000枚の上位RUSH搭載
・万枚率が設定1でも8%
等といった性能を有する機械が続々登場しており、ツボにハマった時は5号機全盛期(アナザーゴッドハーデス、ミリオンゴッド-神々の凱旋-等が登場した時代)よりも出るというなんだかおかしな状況になっている(人によっては4号機時代の再来とも)。しかし当然めちゃくちゃ出る台というのは出ない時はさっぱり出ず、負ける時は10万負けることも多々あるため、特に20スロで打つ場合は覚悟を決めて打つべきだろう。
前述の通り緩和と規制が繰り返される業界であり今後もずっとこのままの性能の機械が蔓延る時代が続くとは限らないため、今後の動向には常に注目したいところである。
「パチスロ機種一覧」を参照。
掲示板
256 ななしのよっしん
2022/10/30(日) 02:15:08 ID: KDXemceoGz
最高レア確定とかのレインボー演出もパチからだぞ。
青<黄<緑<紫<赤<金<虹
の色のカースト制度もパチから。
257 ななしのよっしん
2024/10/13(日) 23:15:27 ID: tTP1iXVwxt
1日20万勝てた時代にまた戻すべきだよな
258 ななしのよっしん
2024/11/11(月) 05:51:34 ID: PaQY3yyzvj
初めてヴヴヴでコンプリートした。
パチスロの遊戯動画って誰が見てるんだろうと思ったけど、自分が勝った時に見るんだな。こりゃ気持ちいいわ
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/26(木) 10:00
最終更新:2024/12/26(木) 10:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。