この記事は Product Manager の Ivan Passos による記事、"Announcing Local Context beta from Google Maps Platform" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
地域の情報は、訪問先や滞在場所、買い物や散策の行き先、どの家を見て回るかを決める上で役立ちます。たとえば住宅を購入したいと考えている人は、その家の立地条件が希望にあっているかどうか見極めるために、不動産サイトと Google マップを別々なウィンドウに表示して、切り替えることがよくあります。そして、興味を持った家ごとにこのプロセスを繰り返します。これはユーザーにとってストレスであり、コンバージョンに悪影響を与える可能性があります。新しい
ローカルコンテキスト ベータ版(英語)は、使い慣れた Google マップ体験をデスクトップやモバイル ウェブアプリにすばやく簡単に埋め込むことで、この問題を解決します。スムーズなユーザー エクスペリエンスを提供し、ユーザーの意思決定をより迅速にし、サイトから離れてしまう可能性を最小限に抑え、コンバージョンを改善するのに役立ちます。
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周辺地域情報をサイトに統合すると、ユーザーは確信を持って迅速な決定ができます。 |
使い慣れた Google マップのローカル体験をサイトに直接提供する
ローカル コンテキストを使用すると、世界の約 2 億か所に関する Google の豊富な周辺地域情報と、毎月 10 億人を超えるグローバルユーザーが使用するこの体験をユーザーに提供できます。ユーザーが検討している特定の場所の周辺スポットについて、スポットの名前、説明、価格帯、評価、レビュー、写真などを使用してユーザーが特定の場所周辺の詳細な情報が瞬時に得られるので、、サイトの滞留時間を向上させるのに役立ちます。対象の場所からの到着予定時刻と徒歩での道順を表示することもできます。ユーザーは、対象の場所の近くに表示されるマーカーか、Place Chooser に表示されるスポットの写真をクリックすれば、この豊富な周辺情報を表示できます。
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ユーザーは、マーカーか Place Chooser に表示されるスポットの写真をクリックすれば周辺情報を表示できます。 |
シンプルで包括的なローカル体験
ローカル コンテキストは、
マップ、
ルート、
プレイスの長所をひとつの体験にまとめるので、実装も使用も簡単です。スタイルや他のマップ機能をそのまま維持しながら、既存のマップへの追加が可能です。わずか数行のコードを追加することでこのローカルコンキスト体験をサイトに統合できます。
ローカル コンテキスト追加前のマップコード :
const myCoordinates = {lat: -41.2847, lng: 174.7681};
const map = new google.maps.Map(
document.querySelector('#map-container'),
center: myCoordinates,
zoom: 16
);
ローカル コンテキストのマップコード :
const myCoordinates = {lat: -41.2847, lng: 174.7681};
const lcMapView = new google.maps.localContext.LocalContextMapView({
element: document.querySelector('#map-container'),
placeTypePreferences: [
'bakery', 'cafe', 'clothing_store', 'drugstore', 'park',
'restaurant', 'shopping_mall', 'tourist_attraction', 'university'
],
maxPlaceCount: 24,
});
const map = lcMapView.map;
map.setOptions({
center: myCoordinates,
zoom: 16
});
さらに、開発やメンテナンスのコストを事実上かけることなく、実装を最新の状態に保つこともできます。スポットの更新とキュレーションはバックグラウンドで実行されるため、開発者の方が新たに作業する必要はありません。セッションごとに価格設定されるのでコストの予測はより容易になり、追加の API 呼び出しをすることなく、豊富なプレイスデータと統合されたユーザー インタラクションを提供します。
ビジネスニーズとブランドに合わせてカスタマイズ
ローカル コンテキストを使用すると、対象の場所の周辺にあるスポットのうちユーザーに見せたい種類のみを選択することで、ユーザー エクスペリエンスを調整できます。また、マップに表示するスポット数を制限して、ユーザーのすばやい決定を助けることも可能となります。たとえば、ホテルのウェブサイトでは、ホテルの周辺に合計 12 か所の場所を表示させることにして、それをレストラン、観光スポット、ナイトライフ、ショッピングに限定することができます。マーカーやアイコンの色から主要な UI 要素の位置まで、サイトのスタイルやブランドに合わせて地図の表現を変更することもできます。
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ビジネスニーズとブランドに合わせてユーザー エクスペリエンスをカスタマイズできます。 |
ローカルコンテキスト ベータ版を無料で試す
ローカル コンテキストは、ベータ版期間中に限り Maps JavaScript API のライブラリとして無料で利用できます。まずは
ドキュメントをご覧ください。また、ローカル コンテキスト ベータ版がネイティブの Android アプリや iOS アプリに拡張され、モバイルで外出先での使用事例やエクスペリエンスに対応できるようになるのをご期待ください。
最新のお知らせは、
こちらをご覧ください。Google Maps Platform の 15 年間の軌跡を振り返ることができます。