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この記事は Sherk Chung, Stephan Chen, Roger Piqueras Jover, Ivan Lozano による Google Security Blog の記事 "Pixel's Proactive Approach to Security: Addressing Vulnerabilities in Cellular Modems" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

Pixel スマートフォンは、セキュリティに配慮しているという当然の評価を得ています。このブログでは、Pixel がセルラー ベースバンドでよく見られるセキュリティ侵害をどのように緩和しているかについて、その内側を詳しく見ていきます。

スマートフォンは私たちの生活に欠かせないものとなっていますが、それを支える複雑なソフトウェアを意識する人はほとんどいません。中でも特に意識されないのが、セルラー ベースバンドでしょう。これは、デバイスのすべての携帯データ通信(LTE、4G、5G など)を処理するプロセッサです。ほとんどのスマートフォンでは、厳しいパフォーマンス制約のあるセルラー ベースバンド プロセッサが使われているため、セキュリティの強化は困難です。この攻撃ベクトルを重視するセキュリティ研究者は増えており、人気のスマートフォンで使われているベースバンドが悪用される可能性もよく実証されています。

朗報と言えるのは、Pixel は長年にわたってベースバンドにセキュリティ強化策を導入してきたことです。Pixel 9 には、これまで出荷されてきた中で最も強力なベースバンドが搭載されています。以下では、なぜこれが重要なのか、具体的にどのようにセキュリティが向上したのか、そしてこれがユーザーにとってどのような意味を持つのかについて詳しく説明します。

セルラー ベースバンドスマートフォンのセルラー ベースバンドは、デバイスのモバイル ネットワークへの接続を管理します。この機能は、必然的に外部入力の処理を伴います。そしてその入力は、信頼できないソースから発生するものかもしれません。たとえば、悪意のあるアクターが、偽の基地局を使って偽造もしくは改変したネットワーク パケットを注入してくるかもしれません。IMS(IP マルチメディア サブシステム)のような一部のプロトコルで IMS クライアントを使えば、世界中のどこからでもリモートでこれを実行できます。

どのソフトウェアにも言えることですが、セルラー ベースバンドのファームウェアも、バグやエラーの影響を受けやすいものです。ベースバンドはデバイスの攻撃面に広く接しているので、そういったソフトウェアの脆弱性は重大な懸念となります。モデム ベースバンドのソフトウェア バグを悪用してリモートコードを実行する実証例はたくさんあり、このような脆弱性が重大なリスクとなっているのは明らかです。

ベースバンドのセキュリティの現状近年、ベースバンドのセキュリティは主要な研究分野になりつつあり、たくさんのセキュリティ会議でソフトウェア バグを悪用するデモが行われています。こういった会議の多くでは、ベースバンド ファームウェアのエミュレーション、分析、悪用手法に特化したトレーニング セッションも行われています。

セキュリティ研究者による最近の報告によると、ソフトウェア開発のベスト プラクティスと考えられている、他の場所によく導入されているエクスプロイト対策は、ほとんどのベースバンドに導入されていません。たとえば、ほとんどの一般的なスマートフォンのセルラー ファームウェアには、Android オペレーティング システムで一般的になっているソフトウェア強化手法が使われていません。

エクスプロイト業者やサイバースパイ企業は、こういった脆弱性を悪用し、同意なしに個人のプライバシーを侵害しています。それを示す明確な兆候もあります。たとえば、セルラー ベースバンドのゼロデイ エクスプロイトは、スマートフォンに Predator マルウェアを導入するために使われています。さらに、エクスプロイトのマーケットプレイスには、ベースバンド エクスプロイトが明確に記載されています。この報酬はかなり低いことが多いので、このような脆弱性は大量に存在している可能性があります。攻撃者がこういった脆弱性を使うと、デバイスに不正アクセスしたり、任意のコードを実行したり、権限を昇格させたり、機密情報を抽出したりできます。

Android と Pixel は、こういった業界の動向を認識しています。近年では、脆弱性報酬プログラムを積極的に更新し、接続ファームウェアの悪用可能なバグを特定して対処することをますます重視しています。

防御力を強化する: Pixel モデムの積極的な保護ベースバンド セキュリティ攻撃の脅威の高まりを受け、Pixel は時間をかけて多くの積極的な防御策を段階的に組み込んできました。Pixel 9 スマートフォン(Pixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XL、Pixel 9 Pro Fold)には、その最新の機能が組み込まれています。
  • 境界サニタイザー: 攻撃者がスペースに許容量以上のデータを詰め込もうとした場合、コードにバグがあると、データがあふれて他のデータが破損したり、悪意のあるコードが実行されたりします。これがバッファ オーバーフローです。境界サニタイザーは、特定の方法でメモリにアクセスする箇所にチェックを自動追加し、コードが指定された領域以外のメモリにアクセスしないようにすることで、メモリの破損を防ぎます。
  • 整数オーバーフロー サニタイザー: 数値は重要です。大きすぎると「オーバーフロー」が発生し、小さい値として誤解釈される可能性があります。逆も発生することがあります。数値が負の方向にオーバーフローすると、大きな値として誤解釈される可能性があります。攻撃者がこういったオーバーフローを悪用すると、予期しない動作が引き起こされる可能性があります。整数オーバーフロー サニタイザーは、そのような演算が行われている箇所にチェックを追加し、この種の脆弱性によるメモリ破損のリスクを排除します。
  • スタック カナリア: スタック カナリアは、コードが確実に想定される順序で実行されるように、あらかじめ仕掛けを施しておく仕組みです。ハッカーがスタックの脆弱性を悪用し、カナリアに気付かずに実行フローを変更しようとすると、カナリアが「作動」するため、システムは攻撃された可能性があることを検知できます。
  • 制御フローの整合性(CFI): CFI もスタック カナリアと同じように、コードが限定されたパスのみに従って実行されることを保証します。攻撃者が許可された実行パスから逸脱させようとしても、CFI によってモデムが再起動されるので、許可されていない実行パスに入ることはありません。
  • スタック変数の自動初期化: C/C++ では、デベロッパーがメモリを使う宣言を行っても、通常は初期化されません。割り当てられた領域を正しく設定するのは、デベロッパーの役割であると想定されているからです。これが正しく処理されないと、値が初期化されないことによって機密データが漏洩したり、攻撃者に操作されてコードが実行されたりする可能性があります。Pixel スマートフォンでは、スタック変数が自動的にゼロに初期化されるので、スタックデータの脆弱性を防ぐことができます。
また、テストプロセスでは、アドレス サニタイザーなどの多くのバグ検出ツールも活用しています。これにより、ソフトウェアのバグを特定し、デバイスをユーザーに出荷する前にパッチを適用することができます。

Pixel のメリット: 保護を組み合わせて最大限のセキュリティを実現するセキュリティ強化は難しく、この作業に決して終わりはありません。しかし、以上のようなセキュリティ対策を組み合わせることで、Pixel 9 のベースバンド攻撃に対する耐性は大幅に向上しています。

Pixel の積極的なセキュリティ アプローチは、ソフトウェア スタック全体にわたってユーザーを保護するという取り組みを体現したものです。リモート攻撃に対するセルラー ベースバンドの防御力強化は、時代の先を行く Pixel のセキュリティ対策の一例に過ぎません。

セルラー ベースバンドの防御力強化作業に参加してくれた同僚に感謝します。Dominik Maier、Shawn Yang、Sami Tolvanen、Pirama Arumuga Nainar、Stephen Hines、Kevin Deus、Xuan Xing、Eugene Rodionov、Stephan Somogyi、Wes Johnson、Suraj Harjani、Morgan Shen、Valery Wu、Clint Chen、Cheng-Yi He、Estefany Torres、Hungyen Weng、Jerry Hung、Sherif Hanna

この記事は Jianing Sandra Guo, Nataliya Stanetsky による Google Security Blog の記事 "Bringing new theft protection features to Android users around the world" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


Janine Roberta Ferreira さんは、サンパウロの職場から車で帰宅する途中、信号の前で停止しました。すると突然男が現れ、ロックされていなかった車の窓を割り、スマートフォンを奪おうとしました。Janine さんは男としばらく争いましたが、最終的に男はスマートフォンを奪って逃げていきました。この出来事は、Janine さんにとって大きなショックでした。甥の写真など、貴重なデータが奪われた悲しみだけではありません。盗まれたばかりのスマートフォンには、銀行の情報が保存されていたので、大変な不安を感じました。

このような状況を考えれば、プラットフォームに関わらず、既存のツールを上回る包括的なスマートフォン盗難対策が必要であることは明らかです。スマートフォンの盗難は、多くの国で広く懸念されています。ブラジルでは、1 時間あたり 97 台のスマートフォンが盗難に遭っています。GSM 協会は、毎年数百万台というデバイスが盗まれていると報告しており、その数は今も増え続けています。

決済情報や個人情報など、ますます多くの機密データがスマートフォンに保存されるようになっているため、スマートフォンをを紛失すれば、誰でも不安に感じるはずです。そこで、一連の機能を開発して徹底的なベータ版テストを行い、デバイスの盗難前、盗難中、盗難後のあらゆる段階で、皆さんのデバイスとデータを保護できるようにしました。


この高度な盗難防止機能は、Android 15 と Google Play 開発者サービスのアップデート(Android 10 以上のデバイス)を通じて、世界中のユーザーが利用できます。

盗難に遭った瞬間に AI がデバイスを保護

盗難検知ロックは、強力な AI を活用することで、スマートフォンが盗まれかけているときに、先回りして保護を行います。具体的には、オンデバイス機械学習でさまざまなデバイス シグナルを分析し、盗難に遭った可能性があることを検知します。ロックされていないデバイスで盗難に遭った可能性が検知されると、盗んだ人による操作を防ぐため、画面がロックされます。

スマートフォンが盗まれた場合に機密データを保護するため、デバイスのセンサーを使って、スマートフォンが盗まれかけているかどうかを識別します。私たちは、この機能をできるだけ多くのデバイスに導入できるように、懸命に作業を進めています。さまざまなデバイスとの互換性を確保するため、世界のアクティブ ユーザーの 90% をカバーする Android デバイスに対して、本日(元記事公開当時)より徐々にロールアウトします。現在お使いのデバイスがサポートされているかどうかは、盗難防止設定ページを定期的にチェックすることで確認できます。


盗難検知ロックのほかに、オフライン デバイスロックも搭載されます。この機能は、盗んだ人がデータを抽出したり、Android の「デバイスを探す」によるリモートワイプを回避したりするため、デバイスをオフラインにする場合への対策となります。ロック解除されたデバイスが長期間オフラインになると、この機能によって画面がロックされるので、盗んだ人はスマートフォンを使えなくなります。

Android デバイスを紛失したり、デバイスが盗まれたりした場合は、リモートロックを使ってすばやく保護できます。盗まれたときに Google アカウントの認証情報を覚えていなくても、任意のデバイスで Android.com/lock にアクセスすれば、認証済みの電話番号だけでスマートフォンをロックできます。リモートロックは、Android の「デバイスを探す」からデバイスにアクセスできるようになるまでの間、そのデバイスを保護します。この機能を使うと、デバイスの保護、検索、リモートワイプが可能です。デバイスのリモートワイプが問題にならないように、セキュリティのベスト プラクティスとして、継続的にデバイスをバックアップすることをお勧めします。

以上の機能は、Android 10 以上のほとんどのデバイス1 で利用できます。Google Play 開発者サービスをアップデートし、設定から機能を有効にする必要があります。

盗難を未然に防ぐ高度なセキュリティAndroid 15 には、盗難を未然に防ぐための新しいセキュリティ機能が導入されています。これは、盗んだ人が機密設定やアプリにアクセスしたり、再販のためにデバイスをリセットしたりすることを難しくすることによって実現します。
  • 「デバイスを探す」などの機密設定を変更するには、PIN、パスワード、または生体認証が必要になります。
  • 複数回ログインに失敗すると、盗んだ人がパスワードを推測しようとしている可能性があると判断し、不正アクセスを防ぐためにデバイスがロックダウンされます。
  • 出荷時設定へのリセット保護機能も強化されます。再販価値を大幅に下げてデータを守るため、Google アカウントの認証情報を使わずにデバイスをリセットする操作は、さらに難しくなっています。
今年中には、オプトイン機能として本人確認を導入し、新たな保護レイヤーを追加します。これにより、PIN の変更、盗難防止の無効化、信頼できない場所からのパスキーへのアクセスなど、重要な Google アカウントやデバイスの設定にアクセスする際に、生体認証が必須となります。そのため、デバイスの PIN が侵害された場合でも、不正アクセスを防ぐことができます。現実世界で数十億人の Android ユーザーを保護するAI や生体認証などの高度な技術を組み込み、Android デバイスが盗難の対象となりにくくすることによって、皆さんの安心を高めます。このような盗難防止機能は、現実世界のすべての人を保護しようとする Android の取り組みの一例に過ぎません。私たちは、世界中のパートナーと協力し、Android のセキュリティを継続的に改善することで、皆さんと皆さんのデータの安全を確保しようとしています。

サポートされている Android デバイスでこちらをクリックすると、新しい Android の盗難保護機能をオンにすることができます。盗難防止機能の詳細については、ヘルプセンターをご覧ください。


  1. Android Go のスマートフォン、タブレット、ウェアラブルはサポート対象外 


Posted by Eiji Kitamura - Developer Relations Team

 この記事は Google Play プロダクト マーケティング マネージャー、Lloyd Hightowerによる Google for Developers の記事 " Announcing the Winners of the Gemini API Developer Competition!" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


5 月の  I/O で、Google は世界中の開発者のみなさんに Gemini API を活用した革新的なアプリの開発を呼びかけました。世界中の何千もの開発者の皆さんがこの呼びかけに応え、既存のアプリに AI を搭載した機能を追加し、可能性の限界を広げる AI のアプリを開発しました。

そして、みなさんが待ち望んでいた瞬間が訪れました:

Gemini API デベロッパー コンテストの受賞者を紹介します!日本からは 2 名の方が選出されました。

総合的なベスト アプリ : Jayu


AI 搭載のパーソナルアシスタント「Jayu」は、Gemini API とクリエイティブな開発の融合による可能性を実証しています。この革新的なアプリは、ウェブブラウザ、コードエディタ、音楽ストリーミング、ゲームなど、さまざまなアプリと統合されています。Jayu は、視覚情報を解釈することによって、アプリのインターフェースと直接対話してリアルタイムで翻訳する能力を持ち、Gemini API の力とその能力を最大限に引き出すクリエイターの卓越したスキルを同時に示します。Google にとって、Jayu は単なる受賞アプリではなく、AI が生活に統合され、働く未来の一端を垣間見ることができます。

影響力の大きいアプリ & ユーザー評価の高いアプリ : Vite Vere (Real Lives)

Vite Vere は、認知障害を持つ人びとが日常的なタスクをこなすためのパーソナライズされたガイダンスを提供することで、より自立することを支援します。このアプリが Gemini の視覚的理解と巧みなプロンプトを使用して、ユーザーがタスクを完了できるよう段階的な指示を提供することで、自立とスキル開発を促進している点に感銘を受けました。

最もクリエイティブなアプリ : Outdraw AI (日本) 


Outdraw は、創造性と AI のユニークな融合により、AI ならではのゲーム体験を可能にしました。このゲームは、ユーザーは人間には認識できて、AI の視覚理解では認識できない画像を描くという挑戦をユーザーに与えるゲームです。このアプリは、AI をコラボレーションパートナーから挑戦的な対戦相手に変えることで、クリエイティブな取り組みにおける AI の役割を再定義します。これは、AI の最も創造的な使用例の 1 つでした。

最も役立つアプリ & Flutter の最適な用途 : Prospera

Prospera は、革新的な Flutter アプリで、Gemini API を活用してリアルタイムの AI セールスコーチを構築しています。セールス会話の分析と即時のフィードバックやパフォーマンス レポートを提供することで、Prospera は 営業担当者がスキルを向上させることを可能にします。このアプリは、実用的なビジネス課題に対処し、プロとしての成長を促進する Gemini モデルの汎用性を示しています。Prospera の詳細と、アプリの選出理由については、Flutter ブログ (英語) をご覧ください。

ベスト Android アプリ : Gaze Link


Gaze Link は、重度の運動障害と言語障害を発症した筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者の力を引き出す可能性を秘めており、私たちに感銘を与えました。この Android アプリは、眼球追跡技術とGemini API を使用して、介護者の質問を理解し、患者から生成された単一単語に基づいて完全な文章の応答を正確に予測および生成します。Gaze Link の詳細については、Android Developer ブログ (英語) をご覧ください。

Firebase のベスト ユース : Trippy


Trippy は、Firebase と Gemini API を巧みに活用して、パーソナライズされた旅行計画体験を作り出すことで注目を集めました。このアプリは、Gemini の自然言語理解とレコメンド機能を活用して、ユーザーの好みをもとに目的地、アクティビティ、旅程を提案します。Trippy は、AI がどのように旅行計画を強化し、世界を探検するのをよりアクセスしやすく楽しいものにするかを示しています。Trippy の詳細については、Firebase ブログ (英語) をご覧ください。

ベスト ウェブ アプリ : Viddyscribe


ViddyScribe は、視覚障害者の方々がよりアクセスしやすくなるよう、動画に自動的に音声説明を追加するウェブ アプリです。このアプリは、Gemini モデルを使用して文脈的に正確な説明を生成し、視聴体験を妨げることなく動画にシームレスに統合します。ViddyScribe の詳細については、Chrome Developers ブログをご覧ください。

ベスト ゲームアプリ : Pen Apple


Pen Apple は、Gemini Flash モデル を巧みに活用して、ゲームプレイのインタラクションを迅速に解釈して実行するオンライン デッキ構築ゲームです。このゲームは、Gemini の自然言語処理能力を使用して、カードの効果を直接カード名から解釈します。これにより、最小限の開発努力で複雑で創造的なカードが可能になります。私たちは特に、Gemini API がゲームの背景設定、敵、ステージ、さらにはゲームの仕組みに統合される新しいカードの作成にも使用されている点にも感銘を受けました。

ARCore のベスト ユース: Everies (日本)

Everies は、Gemini API と ARCore を活用して、身の周りの物に命を吹き込みます。Gemini の視覚理解と高度なプロンプトを使用して、Everies は物ごとにユニークなスクリプトを作成し、ARCore を使用して顔の特徴を重ね合わせることで、革新的で楽しい方法で物に命を吹き込みます。

Gemini API で未来を構築する

これらのアプリは、さまざまな分野で画期的な問題を解決するための Gemini API の計り知れないな可能性を示しています。Google は、開発者の皆さんが Gemini の能力を活用して、今後さらにインパクトのある革新的なアプリを開発することを期待しています。Gemini を活用した開発を始めるには、Google AI Studio をご覧ください。

Reviewed by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Google Play













この記事は Laura Chevalier による Google Ads Developer Blog の記事 "Announcing Budget Prefills with the Google Ads API" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

Google Ads API の v18 では、キャンペーン作成時に Recommendations.GenerateRecommendations メソッドを使って、P-MAX と検索キャンペーンの予算の最適化案を取得できるようになります。

最適化案の種類を CAMPAIGN_BUDGET として GenerateRecommendations メソッドを使うときには、最終ページ URL や入札戦略などの入力を指定できます。Google の機械学習モデルは、これを使って予算の最適化案を生成します。キャンペーン作成インターフェースを提供している Google Ads API ユーザーは、キャンペーン作成ワークフローに適合する予算を事前設定できます。キャンペーンの予算の最適化では、多くの最適化案の種類と同じく、予測影響指標が提供されます。これは、最適化案に従った場合に、アカウントのパフォーマンスに生じる影響を理解するうえで役立ちます。

その他の最適化案関連の API 機能を確認する

Google Ads API の最適化案は、キャンペーンのパフォーマンスを向上させる方法を提示してくれる機能です。新しいキーワードの追加や入札戦略の更新など、状況に応じた提案を行ってくれます。RecommendationSubscriptionService を使うと、アカウントで選択した特定の最適化案の種類を自動的に適用することができます。最適化案を直接取得して処理したい場合は、recommendation レポート リソースをお使いください。

最適化案の詳細については、実装ガイドをご覧ください。

この記事は Devin Chasanoff による Google Ads Developer Blog の記事 "Performance Max Campaign in Detail Placement View" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

detail_placement_view は、Google Ads API で広告グループと URL または YouTube 動画で集計した指標を照会するために利用できます。この detail_placement_view は、advertising_channel_type が PERFORMANCE_MAX であるキャンペーンでの利用は意図されていません。このビューは広告グループを含むキャンペーンでの利用のみを意図しており、P-MAX キャンペーンは、広告グループではなく、アセット グループで構成されるためです。ただし、現在このビューは、P-MAX キャンペーンのインプレッション データを返しています。​​detail_placement_view から返されたインプレッション指標は正確でない可能性があり、advertising_channel_type が PERFORMANCE_MAX であるキャンペーンでは、これを信頼すべきではありません。

Google Ads API の v18 では、performance_max_placement_view という新しいリソースが追加されました。これを使うと、P-MAX キャンペーンのプレースメント インプレッション データを照会できます。その後のリリースでは、​​detail_placement_view で advertising_channel_type が PERFORMANCE_MAX であるキャンペーンのインプレッション データが返されなくなる予定です。performance_max_placement_view のリリース後は、detail_placement_view から返されるデータではなく、前述のビューから返される P-MAX キャンペーンのデータをお使いください。

ご質問やサポートが必要なことがありましたら、Google Ads API サポートページでオプションをご確認ください。


Posted by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team

この記事は Thanet Knack Praneenararat による Google Ads Developer Blog の記事 "Announcing v18 of the Google Ads API" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


本日は、Google Ads API の v18 リリースをお知らせします。v18 の機能を使うには、クライアント ライブラリとクライアントのコードをアップグレードする必要があります。更新版のクライアント ライブラリとコードサンプルも公開されました。



主な機能は以下のとおりです。
  • キャンペーン作成時に、GenerateRecommendations を使って P-MAX と検索キャンペーンの予算の最適化案を取得できるようにしました。
  • 新しい performance_max_placement_view レポートで、P-MAX の広告が配信された特定のプレースメントのパフォーマンス データを照会できます。
  • SearchGoogleAdsRequest の summary_row_setting フィールドと return_total_results_count フィールドを、search_settings フィールドに置き換えました。これにより、SearchGoogleAdsResponse で summary_rowtotal_results_countresults を返すかどうかをデベロッパーが自由に指定できるようになります。
  • ホテルおよび検索キャンペーンで、campaign と ad_group のレポートに新しいセグメントを追加し、都市や国などの特定の目的地に基づいてパフォーマンス データを分割できるようにしました。
  • 検索広告の旅行フィードのサポートを追加しました。これは、新しいクリック タイプ(ClickType.TRAVEL_ASSETS)と新しいアセット タイプ(AssetSetType.TRAVEL_FEED)によって実現しています。
  • DataLinkService.CreateDataLink を追加しました。これにより、Google 広告アカウントをクリエイター動画にリンクし、パートナーシップ広告を掲載できるようになります。
  • content_criterion_view を追加しました。ディスプレイ、デマンド ジェネレーション、動画キャンペーンで、キーワード、プレースメント、トピックといったターゲット コンテンツのパフォーマンス指標を返します。
  • AssetType.DISCOVERY_CAROUSEL_CARD の名前を変更し、AssetType.DEMAND_GEN_CAROUSEL_CARD にしました。
  • AdGroup.exclude_demographic_expansion を追加しました。これにより、optimized_targeting_enabled が true の場合に、ユーザー属性の拡張を行わないようにすることができます。以前、この機能はデマンド ジェネレーションでのみサポートされていました。
  • 指定されたローカル サービスのリード会話に通話録音が存在しない場合、PhoneCallDetails.call_recording_url が空になり、無効な URL を返さなくなります。
  • 無効なクリックに関連する新しい指標を追加しました。campaign レポートで照会できます。
さらに詳しく知りたい方へ
以下のリソースが役立ちます。ご質問やさらにサポートが必要なことがありましたら、フォーラムからご連絡ください。

この記事は Mattia Tommasone による Google Ads Developer Blog の記事 "New data retention policy for Google Ads" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

11 月 13 日より、Google 広告に新しいデータ保持ポリシーが導入されます。パフォーマンス指標、課金情報、履歴レポートなどのすべてのアカウント データは、11 年間保持されるようになります。

つまり、GoogleAds.Search または GoogleAds.SearchStream を使って Google Ads API に対してクエリを実行する場合、API リクエストの日付の最大 11 年前までしかデータを取得できず、その前のデータは返されなくなります。

必要なアクション

11 年以上前の過去のデータが必要な場合は、2024 年 11 月 13 日までに取得して保存することをおすすめします。

それ以外の場合、対応は必要ありません。この更新はアカウントに自動的に適用されます。GoogleAds.Search と GoogleAds.SearchStream は今後も通常どおり動作します。

ただし、異なる値が返されるため、レポートに違いが生じる場合があることに注意してください。

質問や懸念事項がある方は、遠慮なくフォーラムからご連絡ください。


Posted by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team

この記事は Mike Cloonan による Google Ads Developer Blog の記事 "Subscribe to the blog" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

すべての新しい Google Ads API ブログ投稿を受信トレイで直接受け取りたい皆さんに朗報です。このブログには、お気に入りの RSS サービスで購読できるカスタマイズ可能な RSS フィードが含まれています。上の URL を RSS サービスに貼り付けるだけで、好きな方法でブログのコンテンツを受け取ることができます。初めて RSS を使う方は、こちらの GitHub コミュニティ リソースを確認しましょう。RSS の仕組みが説明されており、十分なサポートを提供しているサービスの一覧が掲載されています。

興味のある特定のプロダクトだけに絞り込むこともできます。以下は、このブログでサポートするプロダクトの RSS フィードへのクイックリンクです。

この記事は Devin Chasanoff による Google Ads Developer Blog の記事 "Upcoming changes to search and display campaign reporting in the Google Ads API" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

2024 年 10 月 16 日より、検索とディスプレイのレポートに関する変更のロールアウトを開始します。この変更により、キャンペーンを対象とした Google Ads Query Language(GAQL)のクエリで、advertising_channel_type が DISPLAY または SEARCH であり、そのクエリにフィールド segments.asset_interaction_target.assetまたは segments.asset_interaction_target.interaction_on_this_asset  が含まれる場合、GAQL クエリのすべての指標で値 0 が返されるようになります。


今この変更を行う理由は、今後のリリースでのレポートデータの正確性を保証するためです。ご質問やサポートが必要なことがありましたら、Google Ads API サポートページでご連絡ください。


Posted by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team

この記事は Ben Karl による Google Ads Developer Blog の記事 "Upcoming Changes in Python Version Support for the Google Ads API Client Library for Python" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

2024 年 10 月に Python 3.8 のサポートが終了し、Python Software Foundation によるサポートが受けられなくなります。Python 3.8 のサポートの正式終了をもって、Python 版 Google 広告クライアント ライブラリのサポートも終了します。つまり、重要なセキュリティ アップデートを除き、ライブラリのアップデートや Python 3.8 との互換性に関連する問題への対応は行われなくなります。

2025 年第 1 四半期にリリースされる新しいメジャー バージョンのライブラリには、Python 3.8 との互換性はありません。この新しいバージョンには、Python 3.13 のサポートが含まれます。非推奨、またはまもなく非推奨になるバージョンの Python ユーザーには、Google Ads API にアクセスできなくなるリスクがあります。以下のスケジュールにご注意ください。

  • Python 3.7 のユーザーは、2024 年 9 月 25 日の v15 の提供終了をもって、API にアクセスできなくなりました。
  • Python 3.8 のユーザーは、2025 年第 3 四半期または第 4 四半期の v18 の提供終了をもって、API にアクセスできなくなります。

現在 Python 3.7 または 3.8 を利用しているライブラリ ユーザーは、できるだけ早くシステムを Python 3.9 以上にアップグレードする必要があります。

この変更についてご質問がある方は、クライアント ライブラリのリポジトリから問題を送信してください。

この記事は Thanet Knack Praneenararat による Google Ads Developer Blog の記事 "Announcing v17_1 of the Google Ads API" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

この度、Google Ads API の v17_1 リリースをお知らせします。v17_1 の一部の機能を使用するには、クライアント ライブラリとクライアントのコードをアップグレードする必要があります。更新版のクライアント ライブラリとコードサンプルも公開されました。このバージョンには、互換性のない変更はありません。

主な機能は以下のとおりです。
さらに詳しく知りたい方へ
以下のリソースが役立ちます。
ご質問やさらにサポートが必要なことがありましたら、フォーラムからご連絡ください。

Google は、AI をあらゆる人にとって役立つものにすることを目指し、開発者コミュニティが独自の言語や文化に合わせて AI を活用し実装できることを目指しています。その一環として、今年の I/O では、インドの開発者が Gemma をファイン チューニングして、12 のインド言語でテキストを理解し生成することに成功した Navarasa (英語) プロジェクトを紹介しました。




これは、Gemma が言語や文化の違いを乗り越えて、さまざまな状況に対応できる可能性を示しています。このプロジェクトを含めて、Gemma の言語機能をさらに強化し、世界中の開発者のみなさんに提供できるよう取り組んでいます。


Gemma for Japan

本日、東京で開催された Gemma Developer Day で、日本語版  Gemma 2 2B を公開しました。Gemma 2 と比較して、優れた文章力と、指示内容を的確に理解し反映する能力など、全体的な品質が向上しています。本モデルと併せて、トレーニングガイド公開し、世界中の開発者が Gemma を他言語に適応させるための実践的な例として支援をしてまいります。

日本語版 Gemma 2 2Bは、自社評価において、 GPT-3.5 を上回るパフォーマンスを発揮し、モバイル端末での高速でスムーズな処理能力や日英両言語における高い品質を維持しています。この優れた結果は、モデルのサイズを考慮すると、Gemma モデルが英語以外の言語でも高い性能を発揮できることを示すものと考えています。


AI リサーチへの支援

オープンモデルの世界は、私たちだけの力で成り立っているわけではありません。継続的な進歩と革新を推進するのは、コミュニティの力です。そのため Google は、 TPU Research Cloud プログラムGoogle Cloud クレジットなどのプログラムを通じて、研究者の皆さんにコンピューティング リソースを提供できることを嬉しく思います。

また東京科学大学 情報理工学院 情報工学系の岡崎直観教授らの研究チームと協力し、日本におけるオープンモデルの開発支援、および、新しい技術の開拓への取り組みも進めます。


“Google の Gemma シリーズはコンパクトな大規模言語モデルであるにも関わらず、日本語と英語の能力をバランスよく備えています。多言語に強い Gemma の能力を活かしながら、日本の文化や知識に関する能力を引き上げる方法について、Google と一緒に取り組めることを楽しみにしています。”

岡崎直観 教授 - 東京科学大学


開発者コミュニティに参加できることを光栄に思い、研究機関の皆様とこの先も取り組みを続けていくことを楽しみにしています。


Kaggle でグローバル コミュニケーションを解き放つ

私たちの目標は、言語に関係なく、すべての人が Gemma にアクセスし、AI による革新的なサービスを享受できるようにすることです。その目標を達成するひとつの取り組みとして、 Kaggle コンペティションを開催しています。ぜひ日本の開発者の皆様にもご参加いただき、多言語向けの Gemma モデルの構築にご参加ください。


開発者のみなさまの力が、言語間の障壁を取り払い、世界中の人々をつなぎます。 私たちは、開発者 コミュニティとの密な連携を継続し、ともに、日本の AI の未来を形作っていきたいと考えています。

Posted by Tris Warkentin - Director, Google DeepMind and Tamao Imura - Google Developer Marketing Manager, Japan