(原題:The Imitation Game)
----この映画、もうすぐ公開だよね。
アカデミー賞でもたくさんノミネート。
「そうだね。
これは確かによくできていて、
観ていてまったく飽きることがない、
ずっと引きこまれっぱなし」
----ふうん。
確か、第二次世界大戦で
ナチス・ドイツが編み出した
暗号<エニグマ>を
みんなで解くって話でしょ。
「(笑)それはそうなんだけど、
もし、それだけの話だったら
ここまで騒がれることにはならなかったと思うな。
やはり、この映画のオモシロさは
ベネディクト・カンパ―バッチ演じる
主人公アラン・チューリングのキャラにある。
自分を天才だと自認する人にとっては、
そのレベルに達しない人は
はっきり言って無能。
プロジェクトから彼を外すことになんの痛みも感じない。
つまりはクビを宣告。
人から見ればどんなに傲慢で非情に見えようともね」
----うわあ。
いやな性格だね。
「(笑)ぼくら凡人にとってはね。
でも、この映画はそれだからこそオモシロい。
だれもが感情移入できる人、
あるいは人格者の映画なんて
いくらでもそのあたりに転がっている。
普通には観ることができない”怪物(モンスター)”だからこそ、
映画は異様な輝きを放つ」
----ふうむ。
ところで
<エニグマ>の仕組みは分かったの?
「いや、
正直言ってよく分からない。
でも、それはそれでいいんだと思う。
この天才アラン・チューリングが現れるまで
だれも解けなかった暗号が、
こんな2時間足らずの映画で
観ている方に伝わるはずもないからね」
----そりゃそうだ。
ニャるほど。
だから”エニグマ”の秘密ではなくて
“天才科学者”の秘密…ってわけだニャ。
もしかしてそれは
キーラ・ナイトレイ演じるヒロインとの恋?
「う~ん。
それこそ“秘密”。
それはなぜ、このアラン・チューリングの存在が
戦後長い間世に知られないままだったか?
という
誰もが抱く根本的な疑問とも関わってくる。
<怪物>でさえも隠さざるを得なかった<秘密>。
そして、それがいまこうして
語られることにも
ある大きな意味がある。
時代の変遷によってやっと
日の目を見ることができるようになったあることとね」
----いつものように、
それがニャにかは言えないんだよね?
「もちろん。
でも一言。
ここ数日、日本で大きな話題になっている
あることと関係しているよ。
そういう意味でも、
今の時代だから作られた映画だね」
----う~ん。ニャんだろう?
フォーンの一言「この<エニグマ>、暗号を解いても
しばらくは敵の作戦を止めず、
多くの人が死んだらしいのニャ」
※「それは暗号を説いたことがバレないように。
これも国からすると知られたくない<秘密>というより<秘話>。
分かるけど、でも複雑な気持ちだ度
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・・・フォーンちゃんに合わせる顔がない(涙)。
確かに天才ですが掛け値なしに嫌な奴全開の彼の変化とエニグマ解読後の矛盾と苦悩・・・。
渋谷区の条例があれほど大きく報道されたことは、
そのまま差別や偏見があることの裏返しなのでしょうけれど、
彼の「秘密」を解読チームのマンバーがパーソナリティのひとつとして受け止めていただけに・・・、
彼の最期が悲劇が残酷すぎますね。
戦争映画とか観ていると
よく出てきます。
ま、ぼくも
「第二次世界大戦中のナチスの暗号」以上は知らず、
なんでそんなに騒がれたんだろう?と…(汗)
これはそんな舞台裏だけじゃなく、
その暗号を解いたチューリングの秘密へと迫っていて
とても見ごたえのある作品でした。