先日 Gotanda.hs #1 @HERP というイベントがあって、そこでRecursion Schemesで考える並べ替えアルゴリズムというタイトルでA Duality of Sortsという論文の話をLTしたんですが、この記事ではそこで話せなかった論文の後半で解説されている挿入ソートと選択ソートの双対性について書いていきたいと思っています。 ソートアルゴリズムの復習 まずは主役の二人である挿入ソートと選択ソートについて見ていきましょう。 挿入ソートは与えられたリストの先頭から要素を取り出し、これまでに構築したソート済みのリストに挿入していくという処理を繰り返すことでソートを実現するアルゴリズムです。 出典: Insertion sort - Wikipedia これをHaskellで実装すると以下のようになります。 insertSort :: [Int] -> [Int] inser