2019年4月に経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には日本で45万人のIT人材が不足するかもしれないという。小学校では2020年からプログラミング教育が必修になるなど、プログラミング人材の育成に対する重要性は年々増し、関心も高まっている。 プログラミング上級者と初心者の違いは、どこにあるのだろうか。プログラミングは人類史において比較的新しい活動で、成果はもちろん、知識を構造化したり重要だと認識するポイントがそのレベルによって違うことは既に報告されている。しかし、脳のどこでこうした違いが発生しているのかは、まだ分かっていないという。 奈良先端科学技術大学院大学の研究チームは、コンピュータプログラムを理解する能力について、個人の習熟度の高さと関連する活動が脳内の複数の領域で見られることを明らかにした。研究結果は、2020年12月14日付けの『eNeuro』に掲