翻訳者のライフスタイル研究(6) 脱会社人間、自己の可能性に挑戦 バッカイテクノドキュメンツ 井口 耕二さん 「理解はできるけど、どうも納得できないね…」というのが、井口さんが辞意を伝えたときの社内での反応だった。 栃木県下有数の進学校から現役で東京大学理科I類に進学し、エネルギー関係の企業に研究職として入社後、社費で米国大学院へ留学した経歴をもつキャリア社員が、突如として辞職を願い出たのである。 しかも、その理由が、 「子育てのために自分が会社を辞めることにした」 だったから、社内に大きな波紋が広がった。実は、本当の理由が別にあってそれを隠しているのではないかと詮索されたという。 駅前のSOHOオフィス 東京駅から中央線快速電車で40分、武蔵小金井の駅前に井口さんのオフィスがある。サラリーマン時代に購入した、小金井市内の自宅からこのオフィスに毎日通勤しているという。有限会社の看板を掲げて