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わたしたちの消費は「正しい」のだろうか金銭と時間の投資、心身の過剰な労働、性的消費との葛藤…、わたしたちと「推している」対象のあいだにはさまざまな問題が浮かびあがってくる。しかし… わたしたちの消費は「正しい」のだろうか 金銭と時間の投資、心身の過剰な労働、性的消費との葛藤…、わたしたちと「推している」対象のあいだにはさまざまな問題が浮かびあがってくる。しかし、その活動に喜びが見出されることは間違いない。喜びと苦しさとが入り混じるその実践をすくい取りながら、「推し活」社会の現在地を描きだす。「推し活」論の決定版! エンターテインメントをめぐるモヤモヤを考えるための補助線となる書。 [目次] はじめに Ⅰ 「推し活」社会と私たち 第1章 「推し活」社会の現在地 「推し活」現象はどこからきたのか メディア化される「推し活」現象 拡大される「推し活」論議 第2章 推し活と労働 エンターテインメン
物語思考とはなにか私たちは未来を考えるときに物語(ストーリー)を使っている。神経科学的なアプローチでストーリーを研究する著者は、この能力を “ストーリーシンキング ”と名付け、私たちの… 物語思考とはなにか 私たちは未来を考えるときに物語(ストーリー)を使っている。神経科学的なアプローチでストーリーを研究する著者は、この能力を “ストーリーシンキング ”と名付け、私たちの脳がなぜ、どのようにしてストーリーで思考するのかを解説する。神経科学と物語理論の新しい研究をもとに、科学からビジネス、哲学におけるストーリーシンキングの重要性を明らかにし、想像力、革新性、創造性の本質を探求する。 知性の根源は創造と発明VS人工知能世間の話題をさらい続けた生成AI(人工知能)の進化は止まらない。AIは人間の知恵を遥かに凌駕し、近い将来ほとんどの仕事はAIに奪われる。そのような予想はだいぶ前から語られてきたが
あなたが「思っている」と思っていることは、全部でっちあげだった!「心の奥底には何かが隠されている」と、誰もが思いたがる。心理学者や精神分析学者たちは、暗がりに潜むものを暴き出そ… あなたが「思っている」と思っていることは、全部でっちあげだった! 「心の奥底には何かが隠されている」と、誰もが思いたがる。 心理学者や精神分析学者たちは、暗がりに潜むものを暴き出そうと奮闘してきた。 だが、神経科学や行動心理学の驚くべき新発見の数々は、隠された深みなどそもそも存在しないことを明らかにしている。 「無意識の思考」などというのは、神話にすぎなかったのだ。 わたしたちの脳は、思考や感情や欲望を「その瞬間に」生み出している……行動の理由も、政治的信念も、そして恋心さえも。 本書が紹介する数々の驚くべき実験結果を目にしたとき、そのことを疑うことはもはや不可能になる。 世界はどのように存在し、自分はどんな人間
『Web版史料纂集』は、オンライン辞書・事典サイト「ジャパンナレッジ」の電子書籍プラットフォームJKBooksにて配信中の史料データベースです。2023年1月に第1期、2024年1月には第2期が配信されました。紙書籍の単なる電子書籍化にとどまらない、リサーチツールとしてのデータベース活用法を具体的に紹介します。 辞書にない言葉をどう調べるか?―『Web版史料纂集』活用法「古記録」とは『史料纂集』古記録編と聞いたとき、「古記録って何?」と思う方は多いかもしれません。 古記録とは、ようは日記のことです。日本史学における「史料」は基本的に「古文書」と「古記録」から成っています。現代の小学校で例えれば、学校で配られるプリントが「古文書」に、児童の書く日記が「古記録」に相当するという風に認識しておけば、大体問題ありません。 『史料纂集』古記録編は、前近代の日記を翻刻(活字化)している史料集の一つです
著者:R・ハルワニ出版社:名古屋大学出版会装丁:単行本(572ページ)発売日:2024-05-01 ISBN-10:4815811547 ISBN-13:978-4815811549 内容紹介: フェミニズムやジェンダー論に収斂しない豊かな洞察──。恋愛・セックス・結婚は、なぜ人生で重要とされるのか。多くの人々がエネルギーを注ぐこれら三者と、相互の密な関係性を、明晰な議論とさまざまな具体例によって根底から問い直す、最良の入門書。 恋愛・セックス・結婚は、なぜ人生で重要とされるのか──。レバノン人哲学者ラジャ・ハルワニの著書『愛・セックス・結婚の哲学』の日本語版がこのたび刊行されました。日本ではあまり取り上げられることのないトピックを含め広範な議論をカバーしており、英語圏において定評のある一冊です。今回は「序章」を手がかりに、ハルワニ『愛・セックス・結婚の哲学』のエッセンスをひもといてみまし
「平氏」と聞いてイメージするのは、平安時代末に活躍した平清盛ら桓武平氏(のなかの伊勢平氏)の武士だろう。だが、清盛の一家以外にも歴史に名をとどめる平氏は数多い。例えば、源平合戦で… 「平氏」と聞いてイメージするのは、平安時代末に活躍した平清盛ら桓武平氏(のなかの伊勢平氏)の武士だろう。だが、清盛の一家以外にも歴史に名をとどめる平氏は数多い。例えば、源平合戦で功績を挙げ鎌倉幕府を支えた御家人(北条氏、梶原氏、三浦氏など)の多くは平氏出身とされる。著名な歌人や、貴重な家記を残した公家も少なくない。本書は、それら公家・武家にわたる平氏の全貌を明らかにする試みである。 近代までたどり先入観を一掃平氏(へいし)は有名だ。でも誤解されている。「驕る平家は久しからず」と言われるが、そもそも平氏は滅びたのか。本書は、平氏の全体像を示し、平氏への先入観や間違った理解を正す。 平氏の生き延びを痛感したことがあ
近年、急展開する長江流域の考古学調査により、「長江文明」の存在が明らかになってきた。稲作の起源や都市文明の成立を物語る古代遺跡の発掘成果が「黄河文明」=「中国文明」という伝統的な中… 近年、急展開する長江流域の考古学調査により、「長江文明」の存在が明らかになってきた。稲作の起源や都市文明の成立を物語る古代遺跡の発掘成果が「黄河文明」=「中国文明」という伝統的な中国文明史観を揺さぶる。幾千年もの間不当に軽視され、抹殺された大文明の実体にようやく光があたり、科学である考古学が驚異的な長江文明の姿を鮮やかに浮かび上がらせた。偏見に満ちた従来の中国文明史観に勇敢に挑む、衝撃の一書。 覆い隠された最初の文明に新しい光麦と米とどっちが生産性が高いかというと、答は米。麦とちがい連作ができるし、二毛作だって可能。味もいい。地球上で麦から米に変わった地域はあってもその逆はない、とも聞いたことがある。にもかか
「無知」から描き出す、人間の想像力の歴史。「人間が『何を知らなかったのか』を見極めなければ、過去の人間を知ることなど不可能である」――人間は自らの足元の大地(地球)について何を知ら… 「無知」から描き出す、人間の想像力の歴史。「人間が『何を知らなかったのか』を見極めなければ、過去の人間を知ることなど不可能である」――人間は自らの足元の大地(地球)について何を知らず、どのような世界像を抱いていたのか。18世紀以来の南北両極・氷河・火山・深海など「人間の知の及ばない場所」に焦点を当て、科学・文学・詩を自在に結びつけながら、「知らないこと」の陰画としての人間の想像力の歴史をたどる、「感性の歴史」第一人者のスリリングな意欲作。 【目次】 本書関連地図 序 包括的な歴史は、無知の歴史を前提とする 第Ⅰ部 啓蒙時代における地球知識の乏しさ 第一章 リスボンの「大惨事」(1755年) 第二章 地球の年齢
ADHDやASDを病いと呼ぶのなら、「普通」も同じように病いだーー「色、金、名誉」にこだわり、周囲の承認に疲れてしまった人たち。「いいね」によって、一つの「私」に束ねられる現代、極端… ADHDやASDを病いと呼ぶのなら、「普通」も同じように病いだーー 「色、金、名誉」にこだわり、周囲の承認に疲れてしまった人たち。 「いいね」によって、一つの「私」に束ねられる現代、極端な「普通」がもたらす「しんどさ」から抜け出すためのヒント ●「自分がどうしたいか」よりも「他人がどう見ているか気になって仕方がない」 ●「いじわるコミュニケーション」という承認欲求 ●流行へのとらわれ ●対人希求性が過多になる「しんどさ」 ●本音と建て前のやり取り ●社会のスタンダードから外れていないか不安 ●ドーパミン移行過剰症としての健常発達 ●親の「いいね」という魔法 「病」が、ある特性について、自分ないしは身近な他人
『負債論』『ブルシット・ジョブ』のグレーバーの遺作、ついに邦訳。「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー。考古学、人類学の画期的な研究成果に基づく新・真・世界史!私たちの祖先は… 『負債論』『ブルシット・ジョブ』のグレーバーの遺作、ついに邦訳。 「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー。 考古学、人類学の画期的な研究成果に基づく新・真・世界史! 私たちの祖先は、自由で平等な無邪気な存在(byルソー)か、凶暴で戦争好きな存在(byホッブズ)として扱われてきた。そして文明とは、本来の自由を犠牲にする(byルソー)か、あるいは人間の卑しい本能を手なずける(byホッブズ)ことによってのみ達成されると教えられてきた。実はこのような言説は、18世紀、アメリカ大陸の先住民の観察者や知識人たちによる、ヨーロッパ社会への強力な批判に対するバックラッシュとして初めて登場したものなのである。 人類の歴史は、これまで
著者:シャルル・ペパン出版社:草思社装丁:単行本(192ページ)発売日:2023-11-01 ISBN-10:4794226802 ISBN-13:978-4794226808 フランスの高校では哲学が必修、バカロレア(大学入学資格試験)では文系理系を問わず哲学の筆記試験が課されます。本書は『フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者』に続く、シリーズ第二弾。60人に及ぶ哲学者に言及しながら、「主体」「文化」「理性と現実」「政治」「道徳」といったテーマを解説するベストセラー教科書です。著者は、哲学の教鞭をとる一方、教科書、参考書のほか、エッセイや小説を多数執筆。テレビやラジオ、映画にも出演し親しまれています。「おわりに」では、「哲学を学ぶことで私たちは幸せになれるのか?」という本質的な疑問に答えます。 哲学は私たちを救ってくれるのか?哲学は私たちを何から救ってくれるのか。 哲学は私たちを幸
オリヴァー・サックスの後継者として注目される脳神経科医が、世界各地で出会った奇妙な心因性疾患の背後に見たものとは――2021年《英国王立協会科学図書賞》最終候補作世界は一様ではなく… オリヴァー・サックスの後継者として注目される脳神経科医が、 世界各地で出会った奇妙な心因性疾患の背後に見たものとは―― 2021年《英国王立協会科学図書賞》最終候補作 世界は一様ではなく、西洋医学は万能ではない。 何が病気で、何が正常か、誰が定義できるのか? ◎スウェーデンの難民家庭の少女たちに広まった「あきらめ症候群」(第1章、第4章) ◎ニカラグアに現存する幻視や憑依を主症状とする「グリシシクニス」(第2章) ◎カザフスタンの鉱山町で発生した「眠り病」(第3章) ◎キューバ駐在のアメリカとカナダの外交官らが罹患した「ハバナ症候群」(第5章) ◎コロンビアの女子学生たちに集団発生した「解離性発作」(第6章)
明治維新に際し、朝敵の汚名を着せられた会津藩。降伏後、藩士は下北半島の辺地に移封され、寒さと飢えの生活を強いられた。明治三十三年の義和団事件で、その沈着な行動により世界の賞讃を得… 明治維新に際し、朝敵の汚名を着せられた会津藩。降伏後、藩士は下北半島の辺地に移封され、寒さと飢えの生活を強いられた。明治三十三年の義和団事件で、その沈着な行動により世界の賞讃を得た柴五郎は、会津藩士の子であり、会津落城に自刃した祖母、母、姉妹を偲びながら、維新の裏面史ともいうべき苦難の少年時代の思い出を遺した。『城下の人』で知られる編著者が、その記録を整理編集し、人とその時代を概観する。 この連載では、できるだけ小説作品に限定して書くつもりでいたのだが……このニカ月あまりは奇怪な宗教集団のことで頭がいっぱいになってしまって、なかなか小説=フィクションものを読む気分になれなかった。現実に起こっていることのほうが濃
編集:国立歴史民俗博物館, 花王株式会社出版社:吉川弘文館装丁:単行本(211ページ)発売日:2022-02-10 ISBN-10:4642084061 ISBN-13:978-4642084062 内容紹介: 「洗う」言葉 江戸勤番武士の「清潔と洗浄」 入浴習俗の実態と特徴 帝国日本の清潔と清潔感 むし歯予防と歯磨き習慣の形成と普及 インドネシアにおいて「洗う」ということ 砂を盛ること・砂を蒔くこと 歴史と民俗にみる「禊ぎ・祓へ・清め」 人間は「清める動物」産学協同というと理系の専売特許のように思われるが、人文系でも成功するケースがある。石鹼(せっけん)、洗剤、化粧品で知られる花王株式会社と国立歴史民俗博物館が行った「清潔」と「清浄」についての共同研究の成果をわかりやすく紹介した本書がそれだ。 参勤交代で江戸にやってきた武士たちは毎朝、全身で行水し、リラックスしたいときには月に数回、湯屋
世界はどのようにして豊かになったのか?いまだ貧困が世界中に存在するとはいえ、歴史的に見た場合、いま生きている人の大半は200年前に生きていたどんな人間よりも裕福になった。この「経済… 世界はどのようにして豊かになったのか? いまだ貧困が世界中に存在するとはいえ、歴史的に見た場合、 いま生きている人の大半は200年前に生きていたどんな人間よりも裕福になった。 この「経済成長」はどうやって達成されたのだろうか? 大きな変化を生み出した産業革命は、なぜ18世紀の英国で始まったのか? それに続いて他のヨーロッパ諸国やアメリカ、日本が発展できたのはなぜか? そして、なぜいまだに貧しいままでいる国や地域が存在するのか? じつは持続的な経済成長に成功した経済圏にはいくつかの前提条件があった。 その条件を、地理、政治、文化、宗教、人口動態、植民地などの要因をもとに 最新理論を引きつつ検証した、「経済成長」
著者:大澤 真幸出版社:筑摩書房装丁:単行本(ソフトカバー)(456ページ)発売日:2023-06-28 ISBN-10:4480867430 ISBN-13:978-4480867438 内容紹介: 終焉が予感されつつも〈その先〉が見えない資本主義。精神的・社会的現象として再定義し、資本主義概念を刷新。〈その先〉へ行くための原理を示した決定的論考! 時代精神の運動、捉える想像力ポスト冷戦は、世界中が資本主義にすっぽり包まれる時代。逃げ場のない牢獄だ。出口はないのか。ほこりを被っていた社会主義やコミュニズムが注目を集めている。 大澤真幸氏は言う。資本主義の終わりは想像しにくい。ならば<その先>を考えよう。まず資本主義がどんな運動だったかふり返るべき。マルクスの価値論、ヴェーバーの救済予定説…。正統な議論を追うと、利潤のあくなき追求が、自然科学や小説を含むもっと大きな時代精神の運動の一部なの
著者:ダン・イーガン翻訳:阿部 将大出版社:原書房装丁:単行本(288ページ)発売日:2023-07-19 ISBN-10:4562072962 ISBN-13:978-4562072965 内容紹介: 肥料として農業を支え、人類に不可欠な希少資源リン。そのリンの世界的な枯渇、争奪戦、海洋流出、食料ショックのリスクーーいま知っておかないと怖いリン問題について、ピューリッツァー賞ファイナリストが警鐘を鳴らす。 異常気象が連日ニュースで騒がれるなか、この気候変動よりも「リスクが高い」と評価されている地球環境問題が存在するのをご存じだろうか? いわゆる「リン問題」だ。今や肥料としても欠かせない元素のリンが、人類による濫用のせいで枯渇しかけ、いっぽうで海や川に垂れ流すことで水質汚染や健康被害の原因にもなっているという。世界は過去どのようにリンと向き合ってきたのか、近い将来、食糧危機を回避するには何
著者:東浩紀出版社:ゲンロン装丁:単行本(ソフトカバー)(424ページ)発売日:2023-06-19 ISBN-10:4907188498 ISBN-13:978-4907188498 内容紹介: 第71回毎日出版文化賞受賞、紀伊國屋じんぶん大賞2018でも第2位にランクインした著者の代表作『ゲンロン0 観光客の哲学』に、新章2章・2万字を追加し増補版として刊行。「ゆるさ」がつくる新たな連帯とはなにか。姉妹編『訂正可能性の哲学』と連続刊行! いまを思索する、世界的水準の仕事観光客は国境を越える。無責任で無教養で勝手に動き回り、地元民に迷惑がられる。こんな人びとが、これからの時代の主役なのか? 東氏は本気でその哲学を準備する。 いまはどんな時代か。《グローバリズムが高まるとともに、ナショナリズムもまたその反動として力を強め》ている時代だ。普遍的価値を掲げるリベラルは失速し、代わりに、グローバ
著者:北田 暁大出版社:勁草書房装丁:単行本(360ページ)発売日:2018-11-09 ISBN-10:4326654155 ISBN-13:978-4326654154 構築主義のモチーフを再構成北田暁大(あきひろ)氏は、社会学の理論「構築主義」を正面から論じている。力のこもった一冊だ。 構築主義といっても、馴染(なじ)みがない読者もいよう。本書は論文集なので、細かい論点は追わず、考えの大筋を紹介する。 構築主義はまず世界を、人間に作られたもの(社会)/作られないもの(自然)に分ける。たとえば男女の体のつくり(セックス)は後者だが、男女のあり方(ジェンダー)は前者だ。作られたものなら、時代や文化によって変わるし、変えられる。だから現状を批判できる。 人間が作っているとしても、自覚できるとは限らない。ここが、マルクス主義と似ている。市場経済や階級の存在は自然にみえるが、歴史が作ったもの。
湾岸戦争をアメリカのTV放送だけで追ってみる、という試みから始まった本書は、アメリカを突き動かす英語という言葉の解明へと焦点を移していく。母国語によって人は規定され、社会は言葉によ… 湾岸戦争をアメリカのTV放送だけで追ってみる、という試みから始まった本書は、アメリカを突き動かす英語という言葉の解明へと焦点を移していく。母国語によって人は規定され、社会は言葉によって成立する。たえず外部を取りこみ攻撃し提案していく動詞中心の英語に対し、日本語とは自分を中心とした利害の調整にかまける言葉だと著者は結論付ける。日本語によって生きるとは、どのように「偏って」生きることなのか?英語と日本語への熟考が、やがて読み手を世界の認識の根源まで導く鮮やかな思考の書。 人生のすべては母国語のなかにある「過剰に情緒的文芸的だった一九六〇年代という時代をどうにかこうにかやり過ごした身としては、片岡義男の文体と書き言
著者:古橋 忠晃出版社:名古屋大学出版会装丁:単行本(284ページ)発売日:2023-02-10 ISBN-10:481581113X ISBN-13:978-4815811136 内容紹介: 日本だけではない。若者だけではない。――共通性と違いに目を向けることで、初めて見えてくる処方箋。著者自身の国内外での臨床経験と、精神医学の知見を踏まえつつ、当事者と向きあい、社会に問いかける、「ひきこもり」「ごみ屋敷」問題を根本から考え直す洞察の書。 日仏でひきこもり支援に尽力する精神科医として「世界に貢献する日本人30」(雑誌『ニューズウィーク日本版』、2021年)の1人にも選ばれた古橋忠晃先生。注目の研究者による初の単著が刊行されました。書き下ろしの自著紹介文を特別公開します。 日本の中だけで考えていても見えてこない 「ひきこもり」「ごみ屋敷」への視点とは私は大学の保健センターで学生の診療に従事
著者:田之倉 稔出版社:青土社装丁:ハードカバー(379ページ) ISBN-10:4791751140 ISBN-13:978-4791751143 内容紹介: ムッソリーニの掌中にありながら、監視と統制の時代を、しなやかに、かつ、したたかに生き抜いた芸術家・文化人たちの肖像。物語によるファシズムの歴史。 1936年のベルリン・オリンピック大会。イタリア選手団は黒シャツに白ズボン、トルコ帽風の帽子に肩からななめにかけたたすき。ナチス・ドイツは白の上着にネクタイ、カスケットのような帽子。一方、日本代表団は戦闘帽に濃い色の上着、やや薄めの同色のズボン。日独伊枢軸といっても、これだけコスチューム・プレイヤーのセンスに差があった。わが国が段ちがいにダサイ。 戦中からの固定観念で、私たちはともすれば、ファシズム・イタリアもカーキ色の戦闘帽の同類と考えがちである。しかし実情はそうではなかった。'30年
著者:ポール=ルイ・クーシュー翻訳:金子 美都子, 柴田 依子出版社:みすず書房装丁:単行本(337ページ)発売日:1999-11-00 ISBN-10:4622046776 ISBN-13:978-4622046776 内容紹介: 1903年の日露戦争時に来日し、俳句の魅力にひかれ、自らも多くの三行短詩を作ったフランス人の見聞録。文学におけるジャポニズムの、また日露戦争下の言論と庶民生活についての記録を和歌と日記を通して紹介する。 詩人たちの島の行く末日露戦争がはじまる直前の一九〇三年九月、ひとりの若いフランス人が横浜に到着した。 ポール=ルイ・クーシュー、二十四歳。パリの名門、高等師範学校でベルクソンらに哲学を学び、スピノザに関する著作もあったこの俊英は、奨学金を得ての世界周遊の途中で立ち寄った未知の国の詩、とりわけ俳句に深い理解を示し、アジアの小国が列強の仲間入りを果たそうとする未曾
著者:戸田山 和久出版社:名古屋大学出版会装丁:単行本(ソフトカバー)(442ページ)発売日:2000-10-10 ISBN-10:4815803900 ISBN-13:978-4815803902 内容紹介: 論理学って、こんなに面白かったのか! 出来あいの論理学を天下り式に解説するのでなく、論理学の目的をはっきりさせた上で、それを作り上げていくプロセスを読者と共有することによって、考え方の「なぜ」が納得できるようにした傑作テキスト。初歩の論理学が一人でマスターできる。 書店の丸善名古屋本店では、地元・名古屋の大学の先生が選んだおすすめの人文書フェアを定期的に開催している。現在行われている第4弾の選書とコメントを担当したのは、『論文の教室』や『哲学入門』などの著作で知られる名古屋大学・戸田山和久先生だ(6階人文書フロアで11月末まで)。そのラインナップの中から、2000年に発売され今でも
著者:東 栄一郎翻訳:飯島 真里子,今野 裕子,佐原 彩子,佃 陽子出版社:名古屋大学出版会装丁:単行本(430ページ)発売日:2022-06-15 ISBN-10:4815810923 ISBN-13:978-4815810924 内容紹介: 環太平洋の各地へと展開した日本人移植民の知られざる相互関係を、入植者植民地主義(セトラー・コロニアリズム)の概念を用いて一貫して把握。移民排斥を受けた日系アメリカ人によって帝国内外へ移転された人流、知識、技術、イデオロギーの衝撃を初めて捉え、見過ごされたグローバルな帝国の連鎖を浮かび上がらせる。アメリカ歴史学会ジョン・K・フェアバンク賞受賞作。 アメリカ歴史学会のジョン・K・フェアバンク賞(2020年度)を受賞した話題作『帝国のフロンティアをもとめて』が今年、日本語に翻訳されました。毎日新聞や朝日新聞で書評記事が掲載されるなど、さっそく注目を集めて
著者:田中草大出版社:文学通信装丁:単行本(210ページ)発売日:2022-06-07 ISBN-10:4909658785 ISBN-13:978-4909658784 内容紹介: 論文に対する不安を緩和し、自信を持って論文に取り組むために。 論文執筆の構想、調査、分析・執筆から完成後にいたるまで、 すぐに実行できる&かならず実行しておきたい75のアドバイスを、わ… 卒論を書くと、学生と大学にとってどういうイイことがあるのか?卒論は学生と大学双方にとって相当面倒なものにしか思えない。なぜ、こんな大変なものに、互いの貴重な時間と労力を割かなければならないのか…。論文執筆のワンポイントアドバイスを発信し続け、それらをまとめた書籍『#卒論修論一口指南』(文学通信)をこのたび刊行した日本語史学者が語る、卒論を書くことの意義とは。 はじめに:卒論はlose-lose?卒論を書くのは、大変です。研究
2022年3月1日、書評アーカイブWEBサイト「ALL REVIEWS」の延長という位置づけで、神田古書街発祥の地である神田神保町すずらん通りの一角に、誕生した共同型(シェア型)書店〈PASSAGE by ALL REVIEWS〉。 ◆営業時間:2022/5/16~当面の間:12-19時 みなさまのご協力に感謝します。 よい空間づくりに努めてまいりますので、どうぞ引き続き宜しくお願い致します。 共同型書店〈PASSAGE by ALL REVIEWS〉についてPASSAGE by ALL REVIEWSは、1棚1棚に店主(棚主)をお迎えして運営する「共同型(シェア型)」の書店。 ALL REVIEWS参加の書評家にも、数多く出棚いただきます。 本を愛するすべての方が店主(棚主)となることができ、店主(棚主)は自分の好きな本を置くことが可能。 棚主発のオリジナルのイベントや、1ヶ月に一度の棚
大学受験で文系を選択した人にとって理解が難しい世界――「物理」。しかし、家電が動くのも、飛行機が飛ぶのも病気を発見できるのも、部屋の明かりがともるのもすべて根底には物理学が存在… 大学受験で文系を選択した人にとって 理解が難しい世界――「物理」。 しかし、家電が動くのも、飛行機が飛ぶのも 病気を発見できるのも、部屋の明かりがともるのも すべて根底には物理学が存在しています。 それだけ社会の根底理論となっている「物理」を知らないことは ビジネスパーソンにとって大きな損失ではないでしょうか? そこで、「京大名誉教授」×「関西大手予備校・研伸館講師」 という教えるプロがタッグを組み、 "「物理が苦手」な人のための物理の本"を制作しました。 日常の中にある技術に活用されている物理の世界を わかりやすくお伝えします! いまの時代に、「物理」の学び直しが大切なワケ文系ビジネスパーソンにとって、学生時代
人類はついに過去への時間旅行を実現した。その技術を利用し、オックスフォード大学は、第二次大戦中、空襲で焼失したコヴェントリー大聖堂復元計画に協力している。史学部の大学院生ネッドは… 人類はついに過去への時間旅行を実現した。その技術を利用し、オックスフォード大学は、第二次大戦中、空襲で焼失したコヴェントリー大聖堂復元計画に協力している。史学部の大学院生ネッドは、大聖堂にあったはずの"主教の鳥株"を探せと計画の責任者レイディ・シュラプネルに命じられた。だが、21世紀と20世紀を何度も往復して疲労困憊、とうとう過労で倒れてしまった!?SFと本格ミステリを絶妙に融合させた話題作。ヒューゴー賞・ローカス賞受賞。 コニー・ウィリスって作家をご存じ? 知らなかったら、かなりのおバカさん。無知蒙昧な文盲さん。SF作家ですの。しかも、凄く位が高いお方ですの。でも、特定ジャンルの中に閉じ込めておくにはあまりに
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