巻き爪のワイヤ矯正 形状記憶合金で平らに 東京都内の男性会社員(43)は、高校生のころから、足の親指の爪(つめ)が指の縁に食い込む「巻き爪」に悩んでいた。痛むばかりでなく、3年ほど前からは、刺さった爪で指が化膿(かのう)した。形状記憶合金のワイヤで爪を矯正する治療を受けるため、昨年秋から1か月に1度、高田馬場病院(東京)に通い、今では爪がきれいに伸びて巻き爪は解消された。 爪が指の縁の肉に食い込んで痛む場合を「陥入爪(かんにゅうそう)」という。爪の先端が巻いた形になるため、一般に「巻き爪」と呼ばれる。足の親指に多く、10人に1人程度に見られるといわれる。 正常な爪は、付け根が指の丸みに沿って曲がり、指先部分は平らに近い。歩く時、指先への圧迫で先端部分の爪が押し広げられるためだ。逆に「歩かない寝たきりの人はほとんどが巻き爪になる」と、高田馬場病院整形外科の町田英一さんは言う。 ところが、爪