二項定理から、数学的帰納法を用いて証明する方法が簡便である。 補題:「 を で割った余りは を で割った余りに等しい。」 (補題の証明) (二項定理) 右辺の両端以外の二項係数 はすべて の倍数である。なぜなら、 であり、 は素数であって なので、分子に含まれる が約分されることはないからである。 したがって、 を で割った余りは、両端の項 を で割った余りに等しい。(補題の証明終) 命題「 」を、 についての数学的帰納法で証明する。 補題に を代入すると、 を で割った余りは となり、 のとき成り立つ。 命題が、 のとき成り立つと仮定する。 補題から、 を で割った余りは を で割った余りに等しい。帰納法の仮定によって を で割った余りは を で割った余りに等しいから、 を で割った余りは を で割った余りに等しい。 したがって、命題は のときも成り立つ。 数学的帰納法によって、命題は