宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の内部を自在に移動し、飛行士に代わって撮影を行う小型無人機(ドローン)の試験運用を始めたと発表した。宇宙用のドローンで実用化を目指すものは世界初という。 このドローンは「イントボール」。直径約15センチの球体で、筑波宇宙センター(茨城)の管制員の遠隔操作に従い、内蔵のファンと姿勢制御装置を使って無重力空間に浮かびながら移動する。静止画と動画を撮影できるが、マイクはなく音声には対応できない。試験で効果が確認できれば10月にも実用化する。 JAXAが開発し、6月に米国の物資補給機でISSに2台が運ばれた。開発費は約2千万円。外見は人気アニメ「機動戦士ガンダム」に登場する球形のロボット「ハロ」に似ている。ただ、ハロと違って話すことはできない。 ISSではこれまで、カメラを特定の場所に固定するなどして飛行