特にこの1~2年、海外ITベンダーの買収を活発化してグローバル対応力を高めつつあるNTTデータと富士通、日立製作所。日本のユーザー企業の海外進出を商機ととらえ、世界規模で動き出すIBMやヒューレット・パッカード(HP)などの米国勢。さらに日本でも大型案件を獲得するなど、台頭するウィプロなどインド勢――。68兆円の世界ITサービス市場をめぐり、国内外の大手ITが本格的に激突する時代に入った。 国内ベンダーに勝機はあるのか。日本のユーザー企業は、国内大手と米国系、インド系による三つ巴の戦いから目が離せない。ITサービスの調達を世界レベルで最適化するには、勝ち組ベンダーと付き合うのが得策だからだ。争奪戦を通じて、世界で通用するITベンダーの理想の姿が見えてきた。 NTTデータ、富士通、日立製作所の国内IT大手3社が、インド拠点を急拡大させている(写真1)。NTTデータがインドに抱える技術者数は、