【ウィーン=玉川透】宇宙の平和利用のルールなどを話し合う国連の宇宙空間平和利用委員会の本委員会次期議長に、日本人として初めて宇宙航空研究開発機構(JAXA)の堀川康・技術参与(66)の就任が内定した。任期は2012年6月から2年間。 同委員会は、宇宙空間の研究や国際協力のあり方などを検討する国連の機関で、現在69カ国が加盟。最近は人工衛星の破片などによる宇宙ごみの削減に向けた指針づくりで注目を集めた。ウィーンで毎年開かれる委員会の議長は、各国の意見を調整するなど重要な役割を担う。 堀川さんは、1973年にJAXAの前身である宇宙開発事業団に入社。気象衛星ひまわりなどの人工衛星や宇宙ステーションの開発などに長く携わった。 堀川さんは「民間企業の宇宙活動が増えている。先進国だけでなく途上国にも宇宙の平和利用を公平に提供したい」と抱負を語った。