「利得行列」を使って、より良い決断をする ゲーム理論を理解するうえで必ず押さえておかなければならないのが「利得行列」と呼ばれる分析モデルだ。 経済活動の目的は利益の追求にある。お互いに利益を追求し合うプレーヤー同士が競争をしたり、協力をすることによって最終的な利益がどのようになるのかを考えるツールとして、この利得行列が力を発揮する。 以下の例題を基に利得行列を作ってみよう。 Q.ライバルも出店を考える中、どちらに出店すればいい? T社とS社の2つのコンビニチェーンがA駅、B駅のどちらかの駅前への出店を計画している。A駅前に出店すれば1日に700人、B駅前だと300人の来客が見込めるという。互いに別々の駅前に出店すればそこで見込める客は総取りできるが、同じ駅前に出店してしまった場合は想定顧客を半分ずつに分けてしまうとする。あなたはT社の出店責任者だとすれば、A駅とB駅のどちらの駅前に出店す