今年3月、米国の動物保護団体に引き取られた1匹の犬。その犬――メスのマルチーズ、リジーは生まれてから12年間、ずっと狭い檻の中で生き続けていたという。彼女はペットショップで売る犬を産むための繁殖犬として、生涯を“パピーミル”と呼ばれる繁殖場で過ごしてきたそうだ。そんな現実も犬を飼いたい人たちに知って欲しいと、先ごろ、団体が保護したリジーの映像を紹介し、注目を集めている。 米紙ニューヨーク・デイリーニュースや英紙デイリー・メールなどによると、リジーの映像を紹介したのは、コロラド州ペイトンを拠点に活動している保護団体「ナショナル・ミルドッグレスキュー」。米国ではペットショップに子犬を卸すためにたくさんの繁殖犬を抱える“パピーミル”が、数多く存在している。子どもを作るためだけに集められた犬たちは、ほぼ一生を狭い檻の中だけで過ごし、繁殖能力がなくなると保護団体へ引き取られるケースもあるが、中には安