東京電力は24日、福島第1原発の高濃度放射性汚染水浄化システムで、放射性物質の濃度が10万分の1程度になり、目標の処理能力を達成したと発表した。濃度を低減した汚染水から塩分を取り除く淡水化装置の試運転も同日開始した。月内にも処理水を原子炉に注水する循環システムの稼働を目指している。 東電によると、汚染水から油分を分離後、米キュリオン社の装置ではセシウムの除去があまり進まなかったものの、仏アレバ社の装置で予定を上回る除去ができたため、低減目標を達成できたという。 東電は同日、大量の高濃度汚染水がたまっている2号機原子炉建屋で、千葉工業大などが開発した緊急災害対応ロボット「クインス」を使って水位計の設置作業を始めた。国産ロボットが建屋内作業に投入されるのは初めて。だが、ケーブル操作の不具合などで、この日は作業を中断した。 また、東電は1号機の使用済み核燃料プールの水から、放射性セシウムとヨウ素