「白紙撤回」された新国立競技場を巡り、日本スポーツ振興センター(JSC)が今年1月、総工費が3000億円を超えるとの見積もりを建設会社から伝えられながら、「ゼネコンの言い値だから下げられる」と判断していたことが分かった。 JSCから報告を受けた文部科学省も、「かなり粗い数字」として重要視していなかったことも判明。文科省の第三者委員会は24日に検証報告書をまとめ、こうした対応の遅れにも言及する見通し。 関係者によると、JSCは1月、施工予定者となったゼネコンから、当時の公表額(1625億円)の2倍近い3088億円との見積もりを初めて伝えられた。巨大アーチや開閉式屋根など特殊構造のため、資材調達や技術者の確保で総工費が膨らむとの内容だった。