〈このアルバムを作れたことが、これからの自分にどういう風に作用するのか、それがすごく楽しみです〉。そんなコメントとともに届けられた橋本絵莉子のセカンドフルアルバム『街よ街よ』。シンプルかつポップでありながらも、どこか一筋縄でいかないオルタナティヴな手触りのバンドサウンドとともに、さまざまなタイミングで生まれた11篇の曲が収められている。前作『日記を燃やして』から本作に至る約2年4ヵ月。その間に起きたさまざまな出来事によって身動きが取れなくなってしまいそうになっていた時期もあったという橋本。しかし、立ち止まりそうになった彼女を前に進ませてくれたのが、このアルバムであり音楽だったのだ。だからこそ優しく、柔らかな感情とまっすぐな力強さがこの作品には宿っている。久々となる橋本との対話。アルバムのこと、新たにチームに加わったドラマーのこと。さらには進化論に基づいた彼女なりの人間の習性まで(笑)、実に