大手デパートを運営する「三越伊勢丹ホールディングス」は、3月7日、任期途中の大西洋社長の辞任を発表しました。さらに、石塚邦雄会長も6月に予定されている株主総会で退任するとしています。 9年前、老舗の「三越」とファッション性の高い「伊勢丹」が経営統合して誕生した国内最大のデパートグループ。かじ取りを担ってきた2人の突然の退任は何を意味するのか。苦境に立つ“デパートの雄”の裏側を取材しました。 (経済部 長野幸代記者) 「事実上の解任劇」の動きが表面化したのは3月4日の午後でした。 大西社長によると、定例の経営会議のあと、石塚会長から「今月いっぱいで身を引いてほしい」と告げられたというのです。 大西社長自身は、現在進めているビジネスモデルの改革が軌道にのるまでは、社長を続ける意向でしたが、強く辞任を求められたため、その場で了承したといいます。 そして3日後、本社で開かれた取締役会では、全会一致