Webサイトは、さまざまな技術から成り立っています。そのため、プロジェクトの遂行には各分野のプロフェッショナルをアサインし、プロジェクトチームを結成する必要があります。アサインの成否がプロジェクトの成功に大きく影響するため、ディレクターはスタッフを慎重に検討することが重要です。スタッフをアサインした後は、プロジェクト体制図を作成し役割を明確化します。
メンバーアサインのポイント
プロジェクトのスタッフは、プロジェクトの要件やタスクをもとに、各人のスキル、業務経験、稼働状況、コストなどを踏まえたうえでアサインします。
選定にあたってはスタッフに必要十分なスキルがあることが前提ですが、業務経験を積ませるために現状ではスキルが十分でないスタッフをアサインする場合もあります。その場合は、生産性の低さや教育の必要性を加味して、サポートするスタッフの検討も必要になります。
また、アサイン前にはスタッフの稼働状況を把握することも重要です。有能なスタッフの場合、他のプロジェクトで既に稼働していることがよくあり、物理的に参加できない場合もあります。そのため進行中の他プロジェクトやスタッフの稼働状況によっては、途中からのプロジェクトの参加や部分的な参加など、稼働可能な範囲での参加を検討します。
コスト管理も重要な要素の1つです。有能なスタッフはコストが高く、有能なスタッフだけで構成すると予算オーバーとなる場合があるためです。そこで、適正な利益を出せるように、コストと品質のバランスをよく検討する必要があります。
社内でリソースの確保ができなければ、外注スタッフに依頼する場合もあります。外注する際も内部調達同様、スキルや業務経験、稼働状況を十分把握することが大切です。また、依頼要件に漏れがないか、委託のための契約が結ばれているかなども必ず確認します。
なお、外部への依存が高まると社内リソースを蓄積できず、長期的に見ると社内スキルの弱体化を招きます。外部に依頼する場合は、自社のコアコンピタンス(強みや競争力)は外すように留意することも重要です。
プロジェクト体制図の作成
プロジェクト体制図は、プロジェクトのリソースの全体像を書き出したものです。具体的には、アサインしたスタッフなどのほか、クライアント側や他企業が参加した場合はその企業の担当者の、役割と所属、氏名などを記載して作成します。
プロジェクト体制図を作成することで、クライアントと制作側のそれぞれの窓口や役割分担などが明確化され、プロジェクトのスムーズな進行に役立ちます。
著者:エレクス株式会社
“ソフトウェアにおける真のサービスを提供する”ことを第一の目的とし、情報技術に特化した会社として1993年に設立。システム開発、パッケージソフトウェア開発、Webサイトデザイン構築・運用業務から、最近はスマートフォン・タブレットアプリやARコンテンツ開発を展開。今後は、“CSP(Cloud Solution Provider)”として、クラウドを活用してお客様のニーズに最適なソリューションを提供し、さらなる情報化社会の発展に貢献します。