一体、このユニットは何なんだ!
11月28日、東京・九段下にある武道館では、柴咲コウさんのワンマンライブが開催されていた。9月22日からスタートした全国ツアー「Kou Shibasaki Live Tour 2011 "CIRCLE & CYCLE"」の最終公演で、集まった約8000人の観客を大いにヒートアップさせた充実の内容だった。
そのライブの中盤に出演していたのが、柴咲コウさん、ニコニコ動画出身のアーティスト・DECO*27さん、音楽プロデューサーのTeddyLoidさんという3人からなるユニット「galaxias!」だ。10月に結成して、11月23日にデビューアルバム「galaxias!」をリリース。2度のシークレットライブを経て、いきなり武道館に進出という驚異のスピードで活動の場を広げている。
筆者は過去にインタビューしたDECO*27さんが登場するということで、「ボカロPもついに武道館に初進出かー!」とホイホイ、ライブを観に行ったわけだが……。正直、このgalaxias!のパートにがつんとやられてしまった。
まず3DCGソフト「MikuMikuDance」(MMD)で作られた代表曲「galaxias!」のPVを、ステージの巨大スクリーンに投影するという演出に面食らう。しかも、出演者を引き立てるためにバックで流すのではなく、PVのみを約4分フル尺で観客に見せるという挑戦だ。TeddyLoidさんのDJにも驚いた。クラブシーンでもそう見かけないワコムのDJツール「nextbeat」を手に持って、武道館の大舞台でワイヤレスパフォーマンスを魅せる(関連記事)。galaxias!のパートだけ、いい意味で浮いていた。
【ニコニコ動画】【galaxias!】galaxias!【Music Video】 |
MMDは初音ミクを踊らせるために作られた3Dグラフィックツール。実際、このPVの主人公である女の子「ギャラ子」も「lat式ミク」で有名なlatさんがモデルを設計し、ボーカロイド曲の踊ってみたで知られるプロの舞踏家、Yumiko先生が振り付けして、まさたかPさんが動画を作るという、ニコ動好きにとっては「銀河系軍団」ともいうべき豪華なメンツで作られている |
武道館ライブでここまでトガったものを見せるとは! ネットやガジェットと、音楽の関わりを追ってきたASCII.jpにとって「俺得」過ぎるステージじゃないかっ!! ……と、隣に座っていた担当編集と一緒にガッツポーズしながら、「スゲェ!」を連発していたのだ。
この感動をふまえた上で、今回のDECO*27とTeddyLoidのインタビューを読めば、27倍ぐらい楽しくなるはず。次世代の音楽シーンを引っ張っていく3人はどんなきっかけで出会って、どう曲を作っているのか。余すことなくお伝えしよう!