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2024-09-06

ジェンダー絡みの話題相対的に軽いものばかりが盛り上がる

牛角問題炎上に関連して、改めて思うことは、どうしてジェンダー絡みの話題相対的に軽いものばかりが盛り上がるのか、ということだ。

例えば、「女性差別」の現れとなる現象としては以下のようなものを列挙することができる。


(1)非正規雇用比率の多さと平均賃金の低さ

(2)独身女性特に中高年とシングルマザー)の貧困率の高さ

(3)性被害に遭う確率の高さ

(4)管理職の少なさやキャリア形成格差

(5)家事育児の分担比率の偏り

(6)ジェンダーバイアスに基づく公人男性言動

(7)広告における女性表象


この中で議論余地なく重い女性差別は(3)までである。(3)はさすがによく話題になっているが、(1)と(2)はなぜか滅多に話題になることはない。


フェミニストが憤るのは(3)を除くと主に(4)(5)(6)が多い。しかし、(4)キャリア立身出世)を目指すこと自体は最低限の生活水準はるかに超えた問題であり、(5)家事育児については分担以前にそもそも「楽をする」「手を抜く」という発想がなさすぎなことを問題にすべきであり、(6)公人言動も直接政策に反映されていないならそこまで問題視する必要はない、という意味では「軽い」問題である。少なくとも、キャリアを目指せる人、安定した仕事パートナーに恵まれている人、政治的知識や関心がある人たちの関心事であっても、このカテゴリー入らない「弱者女性」にとってはほとんど関係のない話題である


もちろん、(1)(2)の問題があること自体は、よく知られている。しかし、フェミニストからも、この問題言及されることは意外なほど少ない。むしろ労働問題については、「103万円の壁問題など、女性貧困と間接的にも関係が薄いテーマばかりに反応する傾向が強い。私見では「103万円の壁」はそもそも問題ですらないと思うが、ネット上のフェミニストの間では女性貧困低賃金よりも深刻な問題として扱われている。



岸田首相についても、すくなくとも女性が圧倒的に多いケア労働者賃上げについては尽力していることを正当に評価すべきだと思うが、そうした声を聞いたことは一度もない。逆に「女性ならではの視点を」という断片的なフレーズにやたらに激怒している人がいた。明らかに怒りの矛先の配分がおかしいだろう。


ちなみにアンチフェミ勢については、反応するのはほぼ(7)の問題に集中し、逆にそれ以外の話題についてはあきれるほど無関心か、言及する際も社会構造としての女性差別否定して、「女が自分で選んだんだろ」という自己責任論で応答している。主張の内容以前に、人間としてクズしか言いようがないだろう。

  • 1,2,3も差別かと言うとかなり怪しいわ 各自の意思による職業選択(低賃金の仕事を選ぶ)とかは差別は逆で 人権が尊重されてるせいだし 性犯罪とかは性犯罪であって差別と結びつけるのは...

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