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2024-03-11

または私は如何にして抵抗するのを止めてNAIを愛するようになったか

この度、節を曲げてNovelAI(以下NAI呼称する)のサブスク契約してしまった。

筆者はバチコリの生成AIユーザーであるが、あまり特定サービスプラットフォーム依存することをよしとはしていない。

いつ何時ユーザーに不利な形で仕様の変更が行われるかわからないし、サービスが終了してしまえば利用の術は失われてしまう。

よって、NAI契約するのは正直に言えば業腹である。この円安時代、何が悲しくてわざわざドル決済の外国サービスなどサブスクして国富流出させなければならないのか。

しかし悲しいかな、現状満足度はとんでもなく高いのである。以下、その理由について分析していきたい。

なお、本稿では生成AIに関わる法的、倫理的議論は行わないものとする。一消費者としての意見を述べるうえでは、あまりにも意見が取っ散らかりすぎるからである

人間相手の遠慮はNAIには無用である

言うまでもないことだが、skebにせよ他の手段にせよ、イラストを依頼するということはその向こうには人間がいる。

生身の人間相手自分えげつない性癖さらけ出すというのは、かなりハードルが高く業の深い所業ではないだろうか。

性的欲求というのは三大欲求の中でもっとも表沙汰にしにくいものである

見も知らぬ相手であろうと望むところを赤裸々に語るのは憚られるし、知っている相手に対してはなおさらそうである

別に健康な成年男女が互いに好き合ってイチャラブおせっせしてるだけなら大したことはないのだが、残念ながら欲望渦巻く快楽の園こと現代日本に生れ落ちてしまった我々はそうはいかない。

性癖は枝分かれし細分化してヘンテコな方向にひねくれねじ曲がってしまっている。浮気NTR快楽堕ち程度ならかわいいものだ。

平たい胸族スイカサイズの乳をぶら下げさせ、原作キャラ無視して脈絡なく尻軽ビッチギャル化させる。

下手をすると(生命の有無を含めて)人間でなくなる。ゾンビ化とかキョンシー化ぐらいであれば人間の形を保っているからまだいいだろう。

筆者は大体何でもいける口であるが、ただ蟲化だけはどうにもいけない。好きな人がいるというのはわかるので否定するつもりはないが、ただ個人的にはどうにもあれでは致しかねる。

なんにせよ冒涜的ではあるが、それで興奮するというのはわかってしまうのでどうしようもない。中にはそのキャラである必要果たしてあるのか?くらいの物もあるのだが、何と仰る兎さん。そのキャラでなければ駄目なのだ

たれさえ旨ければ別にかば焼きにするのは鰻でなくてもよさそうなものだが、鰻のかば焼きだと思うからこそ旨いという一面は間違いなくあるのである

閑話休題。ともあれ、人間相手に依頼をする場合にはどうしても一定ブレーキ意識的にであれ無意識的にであれかかってしま可能性がある。

というかそもそも人間相手一定節度形式を保った文章を書くのは疲れる。相手の気分を害さないようにしなければと考えただけでキーを叩く指がおぼつかなくなる。

他方で、NAI画像を出力させようとしてプロンプトを打ち込むにあたっては、そこに遠慮を差し挟む余地はない。

ただただ己の欲望に忠実に思い付く限りのリビドーを込めて単語を羅列すればよいのである

別にNAIは内容を考えて画像を生成する訳ではないのでヘンテコな画像になることも多々あるが、少なくともそこには遠慮も忖度もない。互いの本音本音のぶつかり合いである(NAI意識はないので本音も何もないが)。

あとはNAIがいい感じの画像を出してくれるようにプロンプトを調整していけばいい。

大和国はそんな事しねぇ~~~...!!」というシチュエーションの時ほどこれは効く。

上等の料理マヨネーズ醤油ぶっかけて旨い旨いと言っているようなものなのでそのキャラ好きな人に依頼するのは憚られるし、かといってミリしらな人に話を持っていくのも完成度という点で不安がある、というような場合にNAIはうってつけなのである

早くて手軽

なんといってもNAIは絵が出てくるのが早い。確かSDXLベースモデルだったと思うが、1024×1024のサイズで生成にかかる時間というのは10秒程度だろうか。

ローカル環境ならもっと短い時間で作れるという話はあるだろうが、ベッドの上でスマホぽちぽちするだけでいいという点ではNAIにアドがあるといっていいだろう。

人間相手とはもう比較すべくもない。下手をすれば既存の絵をPixivやらで探すよりよほど手間がかからない。

息子はシコりたくなったときがシコり時である、という事実を考えた時、プロンプトさえあれば見たいものをそれなりに再現した画像がほぼ即時に作れるというのは実に実用であると言わざるを得ない。

早さという点では特にこれ以上言うべきことはないため、早々に次の項目へ移りたい。

安い

現在筆者がサブスクしているのはOpusプランである。これはNAIプランの内では最も高額であり、月額25ドルかかる。ぶっちゃけサブスクとしては安くない。

例えば動画配信サイトU-NEXTは月額2,189円(税込)であり、電子書籍の読み放題を提供しているAmazonKindle Unlimitedは月額980円(税込)である

月に4000円弱(筆者決済時点の実績値による)というのは明らかに高い。

……が、こうしたサブスクとNAIとではサービスの種類が異なる。動画配信電子書籍の読み放題というのは、つまるところ既存コンテンツの中から自分が観たり読んだりしたいものを探して、(運よく)それがあったら楽しむ、というタイプサービスである

楽しめそうなものがなければそれまでだし、探すにも時間はかかる。

キンリミの場合複数冊あるシリーズのうち最初の1巻、もしくは数巻だけ無料で続きが気になったところであとは購入してね♡というものも多い。

最初の1巻だけが無料ならまだいい方で下手すると最後の1巻だけ有料という場合もある。起承転まで読ませて結は単品で買えということであり、そうすると最後の1巻だけ買っておいてもしょうがないので他の巻も結局揃えることになる(ずっと借りっぱなしにしておいてもいいのだがそうするとその分だけ読み放題で借りられる枠が埋まることになる)。まったくもって商売上手だ。これだからビッグテックは恐ろしい。

いや、キンリミの商業戦略の話はこの際どうでもいい。要はこうしたコンテンツ提供型のサブスクにおいては契約者は受け身立場だということを言いたいのである

ちなみにFANBOXなどもこうした受け身型のサブスクと言ってよいのではないかと思う。クリエイター創作活動応援云々とは言い条、実態としてはどう考えてもイラスト等のコンテンツを見たいがために支援ボタンを押している人が大多数ではなかろうか。

それに対し、NAI契約者自らがコンテンツを作り出す立場である。実際に作っているのはNAIだが、どういうコンテンツを作り出すか、指示するのは契約である。結果として、提供されるコンテンツは常に契約者が見たいもの、もしくは少なくともその方向性に沿おうとしたものということになる。

更に、Opusプラン場合一定の大きさ以下の画像については作り放題、つまり生成に必要ポイントであるAnlasを消費しない。本プランでは一か月につき10000Anlasが付与されるが、ぶっちゃけ使わなくても十分実用性のある画像は作れる。普通サイズ1024×1024の正方形を基本として、832×1216の縦長や横長を含む)のAnlas消費量が確か20だったと思うので、500枚作れば元は取れる計算である。500枚も作らないだろ!と思うかもしれないが、このくらいはすぐに消費してしまう。ちなみに本プラン付与されるAnlasには一か月の使用期限があるので、ラストエリクサー症候群に陥らないよう余裕を持って消費するようにしておきたい。

さて、25ドル……日本円換算で4000円としよう。4000円を500枚で割ると、1枚あたりの金額はいくらになるだろうか。そう、8円である。1枚あたり8円である。安い。今調べたところ緑豆もやし200gのパックが19円(税込8%)だったが、それよりも半額以上安い。某もやしパーティーアイドルも納得の価格であろう。こんな低価格オカズを賄えて家計も大助かりである

まあ上記あくまでも計算上の話であって25ドル支出は25ドル支出なのだが、リターンを考えればそれだけの意味のあるサブスクということにはなるだろうと思う。パッケージングされたサービスではなく利用コンテンツに対する金額ということで考えればこれほど費用対効果の高い課金はそうはない。

それなりにうまい

AIによる画像生成サービス提供しているプラットフォームはNAIに限られない。国内でもAIのべりすと(本来小説執筆がメインというところでNAIと似ている)が有名どころだし、筆者は使ったことはないがPixAIやそれ以外にもなんかいろいろとサービス存在する。CivitAIでも生成は出来る。

が、こと既存キャラ二次創作という点ではNAIを超えるものは現状ないのではないだろうか。よくも悪くも他のサービスを使う場合には一定の習熟が要求されるが、NAI特に現状の最新モデルであるv3は概ね直感的な生成が可能であるキャラ名と登場作品名シチュエーションあたりをぽちぽち入れて生成ボタンを押せばそれでいい。不要な要素が出てきたらそこで初めてネガティブプロンプトを使用するくらいであろうか。逐一LoRAを作ったり探したり適用したりせずともいいのは実に強い。なんだったらいい感じの画像が見つからないキャラはNAIで作った画像でLoRAを作ったらいいんじゃないかと思えるくらいにはい雰囲気画像が出る。

無論、画像生成AI、もしくはSD系の現時点での宿命として、あくまでも出てくるのは「それっぽい」キャラ画像に過ぎない。例えばニニンがシノブ伝のシノブ画像を生成しようとすると、シノブ鉢巻きの顔マークがなんかよく分からない点が4つくらいある黄色の丸になってたりする。人間特に熱心なファンや「神絵師」による二次創作には及ぶべくもない。しかしそんなことはどうでもいいのである。シノブ二次創作なんぞ今日日誰がどれだけ描いてくれるというのか。最近PixivでもTwitterでも流れてくる絵と言えばVTuberかブルアカか、ぐらいの感じである。なんか一時期飽きるほど見たアズレンの絵も最近はさっぱり見ない気がする。単に筆者のTL構築のせいかもしれないが。

いや、別にそれが悪いというつもりはない。みんな好きなものを好きなように描けばよいのである。ただ、筆者のように最近流行に今一つ乗れておらず、さりとてSkebでわざわざ依頼したり自分で描いたりするには熱量も根気も足りないというような者にとって、NAIv3は確かに一服の清涼剤であり、また福音であるギャルパンティーよりもドロワーズが好きな者は間違いなくいるのだ。

つらつらと駄文を書き連ねてきたが、つまるところ、NAIというのはファストフード、もしくはジャンクフードなのだ。早くて安くて、それなりのクオリティオカズが出てくる。スマホ程度の画面で見るなら画質も十分である。多少瞳がぐちゃってようが服と髪が癒着してようがどうせシコるときに見てるのはちちしりふとももと全体の雰囲気くらいのものである。なんならよく出てくるセリフとか擬音っぽいなにかですらシコリティを高めてくれる。つくづく人間の業は深い。

息子は正直である実用に足る、自分性癖に正直な絵をいくらでも出せるとなれば4000円弱の月額課金などはした金に過ぎない。

かるが故に、筆者は今日もいそいそとスマホブラウザを開いてはどんな画像を出そうかと思いを巡らせる次第である

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